JP2014232852A - センサ用素子収納用パッケージおよび近接センサ装置 - Google Patents

センサ用素子収納用パッケージおよび近接センサ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】近接センサにおける検知感度の向上等において有利なセンサ用素子収納用パッケージ等を提供する。
【解決手段】壁部1aを挟んで互いに隣り合う一対の凹部2を含む上面を有する絶縁基板1を備えており、一対の凹部2は、それぞれの底面にセンサ素子の搭載部2aを有しており、それぞれの凹部2の搭載部2aは、壁部1a側よりも壁部1aと反対側の方が、その高さが高いセンサ用素子収納用パッケージ。
【選択図】図1

Description

本発明は、センサ用素子が収容される一対の凹部を有するセンサ用素子収納用パッケージ、および近接センサ装置に関するものである。
携帯電話等において使用者の顔の近接等を検知する用途等に用いられる近接センサ装置として、赤外線発光素子等の放射用素子および赤外線受光素子等の検知用素子が基板に搭載されたものが用いられている。この近接センサ装置は、赤外線発光素子等が搭載される放射素子用搭載部と、赤外線受光素子等が搭載される検知素子用搭載部とが互いに隣接し合って設けられた基板上に、これらの素子が搭載されて形成されている。
互いに隣り合う放射用素子搭載部と検知用素子搭載部との間において、基板の上面には、赤外線等を遮蔽するための壁部材が、別途取り付けられる。例えば、放射素子用搭載部に搭載された赤外線発光素子が赤外線を放射し、その赤外線のうち被検知物で反射して戻ってくる赤外線を検知素子用搭載部に搭載された赤外線受光素子が受光する。この受光の有無および強弱等によって、被検知物がセンサ装置の近くに存在するか否かが検知される。被検知物は、例えば上記のように近接センサ装置が携帯電話において用いられる場合には使用者の顔である。
特開2011−60788号公報 特開2002−84177号公報
近年、消費電力の低減等のために、より弱い赤外線でも被検知物の検知を可能とすること、または検知感度の向上等が求められるようになってきている。そのため、赤外線発光素子等から放射された赤外線等について、被検知物で反射した後に赤外線受光素子等に戻る割合を高めることが求められている。
本発明の一つの態様のセンサ用素子収納用パッケージは、壁部を挟んで互いに隣り合う一対の凹部を含む上面を有する絶縁基板を備えている。前記一対の凹部は、それぞれの底面にセンサ素子の搭載部を有しており、それぞれの凹部の搭載部は、前記壁部側よりも該壁部側と反対側の方が、高さが高い。
本発明の一つの態様の近接センサ装置は、上記構成のセンサ用素子収納用パッケージと、前記一対の凹部に収容された一対のセンサ用素子とを備える。
本発明の一つの態様のセンサ用素子収納用パッケージによれば、一対の凹部のそれぞれの搭載部の高さが、壁部と反対側において壁部側よりも高いことから、底面に搭載されるセンサ用素子は、壁部側からそれと反対側に向かって、上方向に傾斜して搭載される。そのため、一対の凹部の搭載部に搭載されるセンサ用素子は、それぞれの上面が向いている方向同士が一対の凹部の間の上(外)側で互いに交差する。つまり被検知物で反射された赤外線等が戻って来る方向と検知用のセンサ用素子が面する方向とが一致しやすい。これ
により、一方のセンサ用素子(赤外線発光素子等)から放射されて被検知物で反射した赤外線等のうち他方のセンサ用素子(赤外線受光素子等)に戻る割合が高められる。したがって、高感度化および低消費電力化等において有効なセンサ用素子収納用パッケージを提供できる。
本発明の一つの態様の近接センサ装置によれば、上記構成のセンサ用素子収納用パッケージにセンサ用素子が収容されてなることから、高感度化および低消費電力化等において有効な近接センサ装置を提供できる。
(a)は本発明の実施形態のセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 図1に示すセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置の第1の変形例を示す断面図である。 図1に示すセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置の第2の変形例を示す断面図である。 図1に示すセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置の第3の変形例を示す断面図である。 図1に示すセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置の第4の変形例を示す断面図である。
本発明の実施形態のセンサ用素子収納用パッケージを、添付の図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の実施形態のセンサ用素子収納用パッケージおよび近接センサ装置を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図である。
実施形態のセンサ用素子収納用パッケージは、直方体状の絶縁基板1を含んでいる。絶縁基板1の上面に一対の凹部2が設けられ、この凹部2の底面の中央部2aがセンサ用素子3の搭載部になっている。また、絶縁基板1には凹部2の内部から下面等の外表面にかけて配線導体4が設けられている。凹部2内にセンサ用素子3が収容された後、センサ用素子3と配線導体4とがボンディングワイヤ5等の導電性接続材を介して互いに電気的に接続される。その後、絶縁基板1の上面に蓋体6が接合されて、センサ用素子3が凹部2内に気密封止されてなるセンサ装置が形成される。
センサ用素子3は、例えば赤外線、電磁波または超音波等の物理的エネルギーを放射する放射用の素子と、これらの物理的エネルギーを検知する検知用の素子とが対になって用いられる。絶縁基板1の一対の凹部のいずれか一方に放射用の素子が収容され、他方の凹部に検知用の素子が収容される。センサ装置において、一方の凹部に収容された放射用の素子から例えば赤外線が外部に向けて放射される。センサ装置の外側(赤外線が放射された方向)の近くに被検知物が存在しているとき、この赤外線が被検知物で反射され、反射されてセンサ装置に戻って来た赤外線が検知用の素子で検知される。これにより、センサ装置の外側に被検知物が存在していることが検知される。逆に、被検知物が存在していなければ、赤外線がセンサ装置に戻らず、赤外線が検知されないため、被検知物が存在していないことがわかる。
放射用のセンサ用素子3としては、ガリウム−ヒ素(Ga−As)発光ダイオード(赤外線)、超音波発振子(超音波)およびマイクロ波発振子(電磁波)等が挙げられる。検知用のセンサ用素子3としては、フォトダイオード(赤外線)、超音波発振子(超音波)およびマイクロ波検波素子(電磁波)等が挙げられる。
なお、以下の説明においては、主に、センサ用素子3が赤外線の放射または検知を行なうものである場合を例に挙げて説明する。センサ用素子3の一方は上記のような赤外線発光素子(発光素子)であり、他方は上記のような赤外線受光素子(受光素子)である。一対のセンサ用素子3である発光素子および受光素子は、ガリウム−ヒ素等の半導体材料からなる四角形板状等の素子本体と、素子本体の上面に設けられており、光電変換による発光または受光が行われる機能部分とを有している。配線導体4を介して発光素子に供給される電流が発光素子で光電変換されて赤外線が放射される。被検知物で反射された赤外線が受光素子で受光され、電気信号に変換される。電気信号は配線導体4を介して外部の電気回路(例えば検知回路およびディスプレイ表示用の回路等)に送信される。
絶縁基板1は、センサ用素子3を気密に収容するための容器を形成する部分であり、また、このセンサ用素子を外部に電気的に接続する配線導体4を設けるための基体となる部分である。そのため、絶縁基板1は、放射用および検知用の一対のセンサ用素子3を収容するための一対の凹部2が上面に設けられている。
一対のセンサ用素子3は、例えばガラス、低融点ろう材または樹脂接着剤等の接合材を介して、一対の凹部2の底面に設けられた搭載部2aにそれぞれ接合される。一対のセンサ用素子3としては、例えば赤外線発光素子等の放射用素子、および赤外線受光素子等の検知用素子が組み合わされて用いられる。
絶縁基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミック焼結体等のセラミック焼結体等のセラミック材料、もしくはエポキシ樹脂またはポリイミド樹脂等の有機樹脂材料等の絶縁材料によって形成されている。
絶縁基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末を適当な有機バインダおよび有機溶剤とともに混練して作製したセラミックスラリーを、シート状に成形して複数のセラミックグリーンシートを作製し、これらのセラミックグリーンシートを積層した後に焼成することによって製作することができる。
凹部2は、例えば次のようにして形成されている。上記複数のセラミックグリーンシートの一部を、打ち抜き加工等の方法で枠状に成形して枠状のセラミックグリーンシートを作製する。枠状のセラミックグリーンシートを平板状のセラミックグリーンシートの上面に積層する。これにより、上面に凹部2を有する絶縁基板1を製作することができる。セラミックグリーンシートおよび枠状のセラミックグリーンシートは、それぞれ、絶縁基板1を形成する複数の絶縁層(図示せず)になる。
なお、酸化アルミニウム等の原料粉末を有機バインダおよび有機溶剤とともに混練して作製したセラミックペーストを、金型等を用いて所定の形状に成型し、これを焼成することによって絶縁基板1を製作することもできる。
絶縁基板1が有機樹脂材料からなる場合であれば、凹部2を含む所定の絶縁基板1の形状および寸法に形成された金型内に有機樹脂材料(未硬化のもの)を充填し、これを加熱して硬化させることによって作製することができる。
絶縁基板1において、隣り合う一対の凹部2同士の間は、これらの凹部2の内部同士の間を互いに遮断し合う壁部1aになっている。壁部1aによって赤外線等が遮断される。そのため、隣り合う凹部2の内部同士の間で赤外線等の物理的エネルギーが互いに授受されるような可能性が低減されている。隣り合う凹部2の間で、一方の凹部2内の発光素子
から放射された赤外線が直接に他方の凹部2内に入り込むと、近接センサ装置としての誤検知の可能性が高くなる。壁部1aによって、このような可能性が低減されている。
配線導体4は、凹部2に収容されるセンサ用素子3の外部電気回路(図示せず)に対する電気的な接続のための導電路として機能する。例えば、凹部2内から絶縁基板1の下面または側面等の外表面にかけて配線導体4が設けられている。配線導体4は、絶縁基板1の外表面に露出している表面導体(符号なし)、絶縁基板1の内部(複数の絶縁層の層間)に設けられた内部導体(符号なし)等を含んでいる。また、配線導体4は、絶縁層を厚み方向に貫通する貫通導体(符号なし)を含んでいてもよい。
配線導体4のうち例えば凹部2の底面に設けられた部分にセンサ用素子3が電気的に接続される。センサ用素子3と配線導体4との電気的な接続は、例えばボンディングワイヤ5等の導電性の接続材を介して行なわれる。導電性の接続材としては、ボンディングワイヤ5以外にはんだ等の低融点ろう材、および導電性接着剤等が挙げられる。
また、配線導体4のうち絶縁基板1の下面または側面等に形成された部分が外部電気回路と電気的に接続される。これにより、センサ用素子3と外部の電気回路とが電気的に接続される。配線導体4と外部の電気回路との電気的な接続は、例えばはんだ等のろう材または導電性接着剤等を介して行なわれる。
配線導体4は、例えばタングステン、モリブデン、銅、銀、パラジウム、金、白金、ニッケルおよびコバルト等の金属材料またはこれらの合金から適宜選択された金属材料によって形成されている。配線導体4は、例えばタングステンからなる場合であれば、タングステンの金属ペーストを絶縁基板1となるセラミックグリーンシートの主面等に所定パターンに塗布し、焼成することによって形成することができる。また、セラミックグリーンシートにあらかじめ機械的器な孔あけ加工等の手段で貫通孔を形成しておいて、この貫通孔内に金属ペーストを充填して同時焼成すれば、配線導体4のうち貫通導体の部分を形成することができる。
蓋体6は、凹部2を塞いで凹部2内にセンサ用素子3を気密封止するためのものである。センサ装置において、蓋体6の下面の外周部等が絶縁基板1の上面に接合されて凹部2が塞がれて、凹部2と蓋体6とからなる容器(符号なし)内にセンサ用素子3が気密封止されている。
蓋体6は、赤外線等の物理的エネルギーの透過が可能な材料によって形成されている。赤外線を利用した近接センサ装置において、蓋体6はガラスまたはアクリル樹脂等の透光性の材料によって形成されている。なお、被検知物の検知に利用される物理的エネルギーが超音波の場合であれば、蓋体6は、透光性の材料からなるものでなくても構わない。この場合、蓋体6は、音波によって振動可能な樹脂材料からなる膜状のものでも構わず、電磁波が通過可能な透磁率の低いセラミック材料または樹脂材料でも構わない。
また、絶縁基板1は、一対の凹部2のそれぞれの底面における搭載部2aの高さが、壁部1aと反対側において、壁部1a側よりも高い。すなわち、一対の凹部2内の搭載部2aの高さは、互いに四角形状の一対の凹部2同士が隣り合っている辺側(内側)において比較的低く、これと反対の辺側(外側)において比較的高くなっている。このような凹部2の搭載部2aにそれぞれセンサ用素子3が搭載され接合されると、センサ用素子3は、それぞれの凹部2において、壁部1a側からそれと反対側に向かって上方向に傾く。つまり、一対のセンサ用素子3のそれぞれの機能部分が設けられている上面同士が、互いに内側に傾き合う。
そのため、一対の凹部2の搭載部2aに搭載された一対のセンサ用素子3は、それぞれの上面が向いている方向同士が一対の凹部2の中央部分の外側(上側)で互いに交差し合う。これにより、例えばセンサ用素子3である赤外線発光素子で放射されて被検知物で反射した赤外線のうち赤外線受光素子に戻る割合が高められる。このようなセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置は、受光の効率が高いため、高感度化および低消費電力化等において有利になる。
なお、図1に示す例においては、凹部2の底面の一部が搭載部2aであり、その搭載部の高さが、壁部1a側からそれと反対側に向かって次第に高くなっている。この搭載部2a(凹部2の底面)にセンサ用素子3の下面が全体的に接合されている。このため、センサ用素子3と絶縁基板1との接合面積を十分に確保して、この接合面積によって接合強度を確保する上では有利になっている。
また、図1に示す例では、絶縁基板1が、一対の凹部2同士の境界である壁部1aを挟んだ両側において、それぞれ外側に向かって上方向に傾斜している。つまり、図1(b)に示すように、断面視において絶縁基板1が全体的に下側へ「へ」字に折れている。これにより、絶縁基板1のうち壁部1aと反対側において下面の外周部分が若干上方向に上がった形態になっている。この場合、この下面の外周部分に外部接続用の配線導体4の一部が設けられていると、配線導体4と外部の電気回路とを接続するはんだ等のボリュームを十分に確保する上で有利である。また、このはんだ等の接続状態の目視による確認が、より容易である。
このような形態のセンサ用素子収納用パッケージは、例えば絶縁基板1をセラミック焼結体からなるものとして、焼成時に絶縁基板1の上面側における収縮量が下面側における収縮量よりも大きくなるように設定すればよい。具体的には、例えば、絶縁基板1(セラミックグリーンシートの積層体)の全体の厚みに比べて凹部2の深さを例えば1/2以上の深いものとして、上面側においてより収縮しやすくなるようにしておけばよい。
絶縁基板1が有機樹脂材料からなる場合には、上記金型を所定の形状および寸法に形成して、その金型を用いて有機樹脂材料を成形すればよい。
なお、凹部2の搭載部2aの壁部1a側とそれと反対側の部分との高さの差は、搭載部2aに搭載されるセンサ用素子3と、センサ装置において検知しようとする被検知物との間の距離、一対の凹部2同士の間の距離および赤外線等の指向性の大小等に応じて適宜設定される。
例えば、赤外線を利用したセンサ装置、およびそのためのセンサ用素子収納用パッケージにおいて、用途が携帯電話用であるとき、被検知物は携帯電話の使用者の顔等の人体の一部が想定される。この場合、例えば、センサ用素子3から被検知物までの距離が約3〜5cmに設定されたとすれば、凹部2の底面(搭載部2a)の傾斜角θは約2〜5度程度であり、このような傾斜角となるように、搭載部2aの壁部1a側とそれと反対側の部分との高さの差を設定すればよい。なお、この場合の傾斜角θは、凹部2の底面が傾斜していないと仮定したときのその底面(図示せず)と実際の底面2aとのなす角の大きさである。この角度は、センサ用素子3から被検知物までの距離が近いほど、大きい角度が好ましくなる。
図2は、図1に示すセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置の第1の変形例を示す断面図である。図2に示す例において図1と同様の部位には同様の符号を付している。図2に示す例においても、一対の凹部2のそれぞれの搭載部2aの高さが、壁部1aと反対側において壁部1a側よりも高い。また、この第1の変形例においては、搭載部2a
を含む凹部2の底面が傾斜しているのみであり、絶縁基板1の下面は平面状である。
この第1の変形例においても、一対の凹部2に収容された一対のセンサ用素子3は、それらの受発光面が互いに内側に傾いて搭載される。そのため、発光(物理的エネルギーの放射)方向と受光(物理的エネルギーの検知方向)とがセンサ装置の外側(上側)の近くで互いに重なり、被検知物で反射してセンサ装置に戻る赤外線の受光の効率が向上している。そのため、高感度化および低消費電力化等において有効なセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置を提供できる。
また、この場合にも、凹部2の底面に対するセンサ用素子3の搭載が容易であり、また、センサ用素子3と凹部2の底面2aとの接合面積を極力大きく確保する上で有利である。また、絶縁基板1の下面が平面状であるため、絶縁基板1を傾かせることなく外部電気回路に接続することが容易である。
また、セラミックスラリー等の厚さを調整することによって凹部2の底面の傾斜を調整することができるため、凹部2の底面の傾斜角、つまり搭載部2aの高さの調整がより容易である。
このような形態のセンサ用素子収納用パッケージは、例えば、絶縁基板1となるセラミックグリーンシートの積層体において、凹部2の底面における搭載部2aのうち壁部1aと反対側となる部分にセラミックペーストを塗布して、積層体と同時焼成すればよい。セラミックペーストは、例えば、セラミックグリーンシートとなるセラミックスラリーと同様の組成のセラミック材料および有機バインダ等を混練して作製することができる。
図3は、図1に示すセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置の第2の変形例を示す断面図である。図3に示す例において図1と同様の部位には同様の符号を付している。図3の例においては、凹部2の底面が段状部2bを含み、この段状部2bによって搭載部2aの高さが壁部1aと反対側において壁部1a側よりも高くなっている。
このような場合にも、一対の凹部2に収容される一対のセンサ用素子3は、それらの受発光面が互いに内側に傾いて搭載されるため、上記の各例と同様に、被検知物で反射してセンサ装置に戻る赤外線の受光の効率が向上している。そのため、高感度化および低消費電力化等において有効なセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置を提供できる。
また、この場合には、センサ用素子3と搭載部2aとの間に、センサ素子3を搭載部2aに接合する接合材(図示せず)用に十分なスペースが確保される。そのため、例えば接合材の弾性によってセンサ用素子3と絶縁基板1との熱膨張差に起因する熱応力を吸収させるような場合にはより有利である。
図4は、図1に示すセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置の第3の変形例を示す断面図である。図4に示す例において図1と同様の部位には同様の符号を付している。図4に示す例においても、一対の凹部2のそれぞれの搭載部2aの高さが、壁部1aと反対側において壁部1a側よりも高い。
この第3の変形例においては、凹部2の底面のうち壁部1aと反対側に凸部7Aが設けられている。この凸部7Aの分、壁部1aと反対側における搭載部2aの高さが、壁部1aにおける搭載部2aの高さよりも高くなっている。
凸部7Aは、例えば絶縁基板1と同様のセラミック材料、もしくはガラス材料、有機樹脂材料またはガラス材料と樹脂材料との複合材料等によって形成されている。凸部7Aは
、例えば絶縁基板1と同様のセラミック材料からなる場合であれば、第2の変形例の場合と同様のセラミックペーストを、絶縁基板1となるセラミックグリーンシートのうち凹部2の底面となる部分に所定パターンに塗布しておき、セラミックグリーンシート(積層体)と同時焼成することによって形成することができる。
また、凸部7Aは、焼成後の絶縁基板1、または所定形状に成形した有機樹脂材料からなる絶縁基板(図示せず)のうち凹部2の底面の所定位置に、ガラス材料または有機樹脂材料のペーストを塗布し、これを焼き付けること、または加熱等の手段で硬化させること等によって形成することができる。
第3の変形例においては、凸部7Aの形成が比較的容易であるため、搭載部2aの高さが壁部1a側よりもそれと反対側において高いセンサ用素子収納用パッケージの製作がより容易である。また、壁部1a側と、それと反対側との間の搭載部2aの高低差の調整がより容易である。
第3の変形例においても、一対の凹部2に収容された一対のセンサ用素子3は、それらの受発光面が互いに内側に傾いて搭載されるため、上記の各例と同様に、被検知物で反射してセンサ装置に戻る赤外線の受光の効率が向上している。そのため、高感度化および低消費電力化等において有効なセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置を提供できる。
また、この場合にも、センサ用素子3と凹部2の底面2aとの間のスペースに接合材の溜まりを形成することができる。そのため、例えば接合材の弾性によってセンサ用素子3と絶縁基板1との熱膨張差に起因する熱応力を吸収させるような場合にはより有利である。
図5は、図1に示すセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置の第4の変形例を示す断面図である。図5に示す例において図1と同様の部位には同様の符号を付している。図5に示す例においても、一対の凹部2のそれぞれの搭載部2aの高さが、壁部1aと反対側において壁部1a側よりも高い。
この第4の変形例においては、凹部2の底面に、平面視においてほぼ搭載部2aと同じ大きさの凸部7Bが設けられている。凸部7Bは、その上面が、壁部1a側から壁部1aと反対側に向かって上方向に傾斜している。つまり、搭載部2aとなる凸部7Bの上面の高さが、壁部1aと反対側において壁部1a側よりも高くなっている。
凸部7Bは、例えば上記凸部7Aと同様の材料を用い、同様の方法で形成することができる。この場合、塗布したセラミックペーストの上面の一部を加圧したり、成形用の金型を所定の形状にしたりすることによって、上面が傾斜した凸部7Bを形成することができる。
第4の変形例においても、凸部7Bの形成が比較的容易であるため、搭載部2aの高さが壁部1a側よりもそれと反対側において高いセンサ用素子収納用パッケージの製作がより容易である。また、壁部1a側と、それと反対側との間の搭載部2aの高低差の調整がより容易である。
第4の変形例においても、一対の凹部2に収容された一対のセンサ用素子3は、それらの受発光面が互いに内側に傾いて搭載されるため、上記の各例と同様に、被検知物で反射してセンサ装置に戻る赤外線の受光の効率が向上している。そのため、高感度化および低消費電力化等において有効なセンサ用素子収納用パッケージおよびセンサ装置を提供でき
る。
なお、上記の各例において、絶縁基板1の上面の一対の凹部2を一つの蓋体6で塞ぐ場合には、絶縁基板1の上面の高さが、壁部1aとそれ以外の部分とで互いに同じであることが好ましい。
すなわち、この場合には、一つの蓋体6が、絶縁基板1の上面のうち一対の凹部2をそれぞれに取り囲む二つの枠状の部分にまたがって接合される。このとき、絶縁基板1の上面の高さが壁部1aにおいて他の部分と異なっていると、この壁部1aにおいて絶縁基板1の上面と蓋体6の下面との間に段差が生じる可能性があり、この段差部分で気密性が低くなる可能性がある。例えば、図1に示す実施形態の例においては、絶縁基板が全体的に「へ」字状に折れているため、壁部1aにおける上面の高さが比較的低くなりやすい。このような場合には、例えば壁部1aの上面の補助的に凸状部(図示せず)を形成して、絶縁基板1の上面の高さを揃えるようにすればよい。凸状部は、例えば凸部7A、7Bと同様の材料を用い、同様の方法で形成することができる。
1・・・絶縁基板
1a・・壁部
2・・・凹部
2a・・搭載部
2b・・段状部
3・・・センサ用素子
4・・・配線導体
5・・・ボンディングワイヤ
6・・・蓋体
7A・・・凸部
7B・・・凸部

Claims (5)

  1. 壁部を挟んで互いに隣り合う一対の凹部を含む上面を有する絶縁基板を備えており、
    前記一対の凹部は、それぞれの底面にセンサ素子の搭載部を有しており、
    それぞれの凹部の前記搭載部は、前記壁部側よりも前記壁部と反対側の方が、その高さが高いことを特徴とするセンサ用素子収納用パッケージ。
  2. それぞれの前記凹部の前記搭載部の高さが、前記壁部側から該壁部と反対側に向かって次第に高くなっていることを特徴とする請求項1記載のセンサ用素子収納用パッケージ。
  3. 前記絶縁基板が、前記壁部を挟んだ両側において、それぞれ外側に向かって上方向に傾斜していることを特徴とする請求項2記載のセンサ用素子収納用パッケージ。
  4. 前記壁部における前記絶縁基板の前記上面の高さが、前記壁部以外の部分における前記絶縁基板の前記上面の高さと同じであることを特徴とする請求項1記載のセンサ用素子収納用パッケージ。
  5. 請求項1記載のセンサ用素子収納用パッケージと、
    前記一対の凹部のいずれか一方の凹部に収納された赤外線発光素子と、
    前記一対の凹部の他方の凹部に収納された赤外線受光素子とを備えることを特徴とする近接センサ装置。
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