JP2014231156A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より短時間で簡易に記録ヘッドによる本体側への取り付けが適正に行われているかどうかを確認することのできるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置は、電荷を蓄えることのできる電解コンデンサと、電解コンデンサと発熱素子との間を電気的に接続、遮断することが可能な電界効果トランジスタ(FET)と、を有している。電界効果トランジスタ(FET)によって電解コンデンサと発熱素子との間が電気的に接続されたときに、電解コンデンサに残った電荷を検知することで、記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されているかどうかが判断される。
【選択図】図11

Description

本発明は、インクを吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に関するものであり、特に記録ヘッドを着脱可能なインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置としては、インクを吐出する記録ヘッドを、インクジェット記録装置本体に対して着脱可能な形式のものがある。記録ヘッドを一定の期間に亘って使用すると、記録ヘッドの部品としての寿命に到達したときに、記録ヘッドの交換作業を行うことが必要となる。また、記録ヘッドがインクタンクと一体的に形成されている場合には、インクタンク内部のインクを使いきったときに、インクタンクと一体的に形成された記録ヘッドの交換作業を行うことが必要となる。記録ヘッドの交換作業は、一般に、ユーザの手作業によって行われる。そのため、記録ヘッドの交換の際に、記録ヘッドが本来取り付けられるべきではない位置に取り付けられる場合、適切な姿勢で取り付けられていない場合、記録ヘッドの取り付けが忘れられている場合といった、取り付けが適切でないケースが考えられる。
そこで、インクジェット記録装置本体と記録ヘッドとの間の電気的な接続の状態を確認するための技術が提案されている。例えば、特許文献1では、インクジェット記録装置の本体側と記録ヘッドとの間で各種の電気信号の授受が行われ、それぞれの電気信号の授受が適切に行われているかどうかが確認される。これにより、インクジェット記録装置本体と記録ヘッドとの間の電気的な接続の状態の確認を行う技術が開示されている。
特開2008−296561号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術によって、インクジェット記録装置の本体側と記録ヘッドとの間の接続状態を確認する場合には、各種の電気信号のそれぞれについての出力結果について確認する必要がある。また、インクジェット記録装置に記録ヘッドが複数取り付けられている場合には、記録ヘッドのそれぞれについて、各種の電気信号の出力結果を確認する必要がある。そのため、インクジェット記録装置の本体側と記録ヘッドとの間の接続状態について確認するのに多くの時間がかかってしまい、ユーザの待ち時間が長くなり、ユーザに煩わしさを感じさせてしまう可能性がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、より短時間で簡易に記録ヘッドによる本体側への取り付けが適正に行われているかどうかを確認することのできるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、貯留されたインクにエネルギーを付与することが可能な記録素子を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載することが可能なキャリッジとを有し、前記記録ヘッドが前記キャリッジに取り付けられた状態で、前記記録素子に電流が供給されて前記記録素子が駆動することで前記記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、電荷を蓄えることのできる蓄電手段と、前記記録ヘッドに形成された記録ヘッド側電荷供給用配線と前記インクジェット記録装置に形成された記録装置側電荷供給用配線とを有し、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されたときに、前記記録ヘッド側電荷供給用配線と前記記録装置側電荷供給用配線とが電気的に接続されることで、前記蓄電手段と前記記録素子との間を接続し、前記蓄電手段に蓄えられた電荷を前記記録素子に供給することが可能な電荷供給用配線と、前記電荷供給用配線に設けられ、前記蓄電手段と前記記録素子との間を電気的に接続、遮断することが可能なスイッチ手段と、前記スイッチ手段によって前記蓄電手段と前記記録素子との間が電気的に接続されたときに、前記蓄電手段に残った電荷を検知することで、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されているかどうかを判断する第1の判断手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、短時間で記録ヘッドによる本体側への取り付けが適正に行われているかどうかを確認することができるので、ユーザによる待ち時間を短縮させることができる。そのため、ユーザによるインクジェット記録装置の使い勝手を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。 図1のインクジェット記録装置の、ダストカバー(DC)が閉じられた状態について示した斜視図である。 図1のインクジェット記録装置の操作パネルについて拡大して示した正面図である。 図1のインクジェット記録装置の、ヘッドカバーが閉じられている状態のキャリッジについて示した斜視図である。 図1のインクジェット記録装置の、ヘッドカバーが開けられている状態のキャリッジ及び記録ヘッドについて示した斜視図である。 図5の記録ヘッドの記録素子基板及びオリフィスプレートについて、内部の構成を説明するために一部を破断して示した斜視図である。 図1のインクジェット記録装置で用いられているそれぞれの記録ヘッドに形成された電極について説明するための説明図である。 図1のインクジェット記録装置で用いられているそれぞれの記録ヘッドに形成された電極及びキャリッジに形成された電極について説明するための説明図である。 図1のインクジェット記録装置における電解コンデンサを用いて記録ヘッドの取り付けが適切かどうかの検知を行う際の制御系の構成について説明するための説明図である。 図1のインクジェット記録装置における電気的な信号の授受について説明するための説明図である。 図1のインクジェット記録装置によって記録ヘッドの取り付けが適切かどうかの検知が行われる際の、制御フローについて示したフローチャートである。 図1のインクジェット記録装置で用いられているそれぞれの記録ヘッドに電流を供給し、戻った電流を検知することで記録ヘッドの取り付けが適切かどうかの検知が行われる際の、制御フローについて示したフローチャートである。 図12の検知で検出されたそれぞれの電圧値と、その結果レジスタに書き込まれる値について示したテーブルである。 図12の検知が行われた後に、ユーザへ記録ヘッドの再装着を促す報知を行う際の制御フローについて示したフローチャートである。 図1のインクジェット記録装置における電解コンデンサを用いて記録ヘッドの取り付けが適切かどうかの検知を行う際の制御フローについて示したフローチャートである。 図15の検知が行われた後の検知結果の表示を行う際の制御フローについて示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100について示した斜視図である。インクジェット記録装置100は、記録装置本体101及び脚部106を有しており、脚部106が記録装置本体部101の下部に取り付けられている。脚部106には車輪107が取り付けられており、インクジェット記録装置100は、車輪107によって移動可能に設置されている。記録装置本体部101の筐体内部には、ロール紙が配置されている。図1には、ダストカバー(DC)103が開けられた状態のインクジェット記録装置100についての斜視図が示されている。
インクジェット記録装置100には、操作パネル102が取り付けられている。ユーザは、操作パネル102上のスイッチ等を操作することによって、インクジェット記録装置に各種の指示を送ることができる。また、インクジェット記録装置100の背面には、インクタンク104、105が配置されている。
インクジェット記録装置100は、記録ヘッドを搭載可能なキャリッジ111を有している。キャリッジ111には、記録ヘッドが搭載されたときに、記録ヘッドを覆うことのできるヘッドカバー112が開閉可能に取り付けられている。本実施形態のインクジェット記録装置100は、シリアルスキャン方式の記録装置であり、ガイド軸110に沿って、キャリッジ111が矢印Aの主走査方向に移動可能に構成されている。キャリッジ111は、キャリッジモータおよびその駆動力を伝達するベルト等の駆動力伝達機構により、主走査方向に往復移動される。
インクジェット記録装置100において、記録媒体としてのロール紙の一端が記録ヘッドに対応する位置に引き出されると共に、ロール紙は、引き出される方向に沿って搬送される。
また、インクジェット記録装置100は、開閉してキャリッジ111の走査する部分を覆うことが可能なダストカバー(DC)103が取り付けられている。インクジェット記録装置100において、記録を行わないままの状態が長く続くのであれば、ダストカバー(DC)103を閉じることで、記録ヘッド及びキャリッジ111に埃やゴミが付着することを抑えることができる。図2に、ダストカバー(DC)103が閉じられた状態のインクジェット記録装置100についての斜視図を示す。ダストカバー(DC)103が閉じられることで、キャリッジ111に記録ヘッドが搭載された際に、記録ヘッドに埃やごみ等が付着することが抑えられる。
記録の際には、ロール紙が、主走査方向Aに交差する副走査方向に搬送される。本実施形態では、ロール紙の搬送される副走査方向は、主走査方向Aに直交している。インクジェット記録装置100は、キャリッジを主走査方向に移動させることで記録ヘッドを主走査方向に移動させつつ、記録領域にインクを吐出させる記録動作と、ロール紙を副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって画像を記録する。
また、記録装置本体部101には、ダストカバー開閉検知スイッチ108、109が形成されている。ダストカバー開閉検知スイッチ108、109は、それぞれダストカバー(DC)103の開閉を検知することが可能に構成されている。ダストカバー(DC)103におけるダストカバー開閉検知スイッチ108、109に対応する位置のそれぞれには、不図示の突起が設けられている。ダストカバー(DC)103が閉じた状態のときには、これらの突起がダストカバー開閉検知スイッチ108、109に当接することになる。突起と、ダストカバー開閉検知スイッチ108、109との間で、当接・離間が切り替えられると、そこでの接点における電気的な接続が切り替わる。これにより、ダストカバー(DC)103における開閉状態が検知されることが可能とされる。
図3に、本実施形態のインクジェット記録装置100における操作パネル102について拡大した正面図を示す。操作パネル102には、表示手段としてのLCD(第1の表示手段)300が設けられている。LCD300は、後述するように、記録ヘッドがキャリッジの適切な位置に取り付けられていない場合には、「記録ヘッドを確認して下さい」等のメッセージを表示することができる。ユーザにLCD300による表示を見せることにより、ユーザに次の行動を促すことができる。本実施形態では、操作パネル102にLCD300を設けているが、本発明はこれに限定されない。LCD300等の表示手段による表示位置は、別の位置であっても良い。
図4は、本実施形態のインクジェット記録装置100に、主走査方向に沿って走査可能に配置されたキャリッジ111について拡大して示した斜視図である。キャリッジ111には、表示手段(第2の表示手段)としてのLED400、401が配置されている。LED400、401は、キャリッジ111に搭載されたそれぞれの記録ヘッドの状態について示すことが可能である。本実施形態では、キャリッジ基板のカバーにLED400、401を設けているが、本発明はこれに限定されない。LED等の表示手段の取り付け位置は、その他の位置であっても良い。
図5は、ヘッドカバー112が開けられた状態のキャリッジ111及びキャリッジ111に搭載される記録ヘッド500について示した斜視図である。キャリッジ111は、二つの記録ヘッドをそれぞれ搭載可能に構成されている。キャリッジ111におけるヘッドカバー112の内部には、対応する記録ヘッドごとにそれぞれキャリッジ111に固定できる記録ヘッド固定カバー503が開閉可能に設けられている。キャリッジ111に記録ヘッド500を搭載した際に、記録ヘッド500を覆うように記録ヘッド固定カバー503を閉じることで、キャリッジ111に記録ヘッド500を確実に固定することができる。図5には、一つの記録ヘッドだけがキャリッジ111に搭載され、搭載された記録ヘッドを覆うように、一つの記録ヘッド固定カバー503だけが閉じられた状態のキャリッジ111について示されている。記録ヘッド500をキャリッジ111に取り付ける際には、記録ヘッド側電極501とキャリッジ側電極502とが当接するように、キャリッジ111の受け入れ部に記録ヘッド500が挿入されて記録ヘッド500がキャリッジ111に配置される。
図6は、記録ヘッド500における記録素子基板600及びオリフィスプレート601について、内部構成を示すために一部を破断して示した模式的な斜視図である。記録ヘッド500は、インクを吐出させる発熱素子が設けられた記録素子基板600と、この記録素子基板600に接合されるオリフィスプレート601とを備えている。オリフィスプレート601は、インクの液滴を吐出する複数の吐出口602を有するとともに、記録素子基板600に接合されることによって吐出口602が連通するエネルギー作用室としての発泡室およびこれに連通するインク流路603等が形成されている。記録素子基板600には、発泡室に面する位置に、記録素子としての発熱素子604が設けられている。また、記録素子基板600には、オリフィスプレート601に接する主面からその反対側の裏面にかけて記録素子基板600を貫通するようにインク供給口605が形成されている。発泡室には、インク供給口605から供給されるインクが、一旦貯留される。インクの吐出が行われる際には、発熱素子604に通電させ、その発熱素子604によって熱エネルギーを発生させる。これにより、発泡室の内部のインクが加熱されて膜沸騰により発泡し、そのときの発泡エネルギーによって吐出口602からインク滴が吐出される。
なお、本実施形態の記録ヘッドは、記録素子として、発熱素子により膜沸騰を発生させて発泡させインク滴を吐出する方式としたが、本発明はこれに限定されない。圧電素子を変形させ、これによって記録ヘッド内部の液体を吐出する形式の記録ヘッドが記録装置に適用されても良く、また、他の形式の記録ヘッドが本発明の記録装置に適用されても良い。
図7に、本実施形態のインクジェット記録装置100に搭載される記録ヘッド500、704におけるキャリッジ111との電気的な接続部分について示す。図7には、キャリッジに搭載される二つの記録ヘッド500、704のそれぞれについて示されている。二つの記録ヘッド500、704のうち、一方の記録ヘッドを第1の記録ヘッド500とし、他方の記録ヘッドを第2の記録ヘッド704とする。
図7(a)に第1の記録ヘッド500における背面側についての正面図を示し、図7(b)に第1の記録ヘッド500における側面図を示す。第1の記録ヘッド500の背面は、インクジェット記録装置100側のキャリッジ111における第1の記録ヘッド500を受け入れる受け入れ部と当接する。第1の記録ヘッド500の背面には、複数の記録ヘッド側電極501が形成されている。また、インクジェット記録装置100側のキャリッジ111におけるそれぞれの記録ヘッド側電極501に対応する位置には、キャリッジ側電極が形成されている。これらの記録ヘッド側電極501とキャリッジ側電極とがそれぞれ当接して電気的に接続されることで、インクジェット記録装置100における制御手段からの電気信号を第1の記録ヘッド500に送信することが可能となる。
インクジェット記録装置本体は、記録データに応じて発熱素子に電力を供給する電源(駆動電源)とは別に、記録ヘッドに入力される電流を取り入れる電極に向けて電流を供給することが可能な電源(検知用電源)を有している。従って、本実施形態では、インクジェット記録装置100における制御手段からの電気信号としては、インクの吐出のために発熱素子に電力を供給する電源とは別の電源を用いることができる。そして、別電源からの電気信号が、記録ヘッドのキャリッジへの配置が適切であるかどうかを判断するために、記録ヘッド500に送信される。
また、図7(c)に第2の記録ヘッド704における背面側についての正面図を示し、図7(d)に第2の記録ヘッド704における側面図を示す。第2の記録ヘッド704の背面は、インクジェット記録装置100側のキャリッジ111における第2の記録ヘッド704を受け入れる受け入れ部と当接する。第2の記録ヘッド704の背面には、複数の記録ヘッド側電極705が形成されている。記録ヘッド側電極705とキャリッジ側電極とがそれぞれ当接して電気的に接続されることで、インクジェット記録装置100における制御手段からの電気信号を第2の記録ヘッド704に送信することが可能となる。
また、図7(a)に示されるように、第1の記録ヘッド500には、記録ヘッド側電極501とは別に、記録ヘッド検知入力電極700及び記録ヘッド検知出力電極701が形成されている。図7(b)の破線で示されるように、第1の記録ヘッド500の内部で、記録ヘッド検知入力電極700と記録ヘッド検知出力電極701との間に配線(記録ヘッド側検知用配線)702が形成され、これらの間が電気的に接続されている。
第2の記録ヘッド704についても同様で、図7(c)に示されるように、第2の記録ヘッド704には、記録ヘッド側電極705とは別に、記録ヘッド検知入力電極706及び記録ヘッド検知出力電極707が形成されている。図7(d)の破線で示されるように、第2の記録ヘッド704の内部で、記録ヘッド検知入力電極706と記録ヘッド検知出力電極707との間に配線(記録ヘッド側検知用配線)708が形成され、これらの間が電気的に接続されている。
このように、記録ヘッド500、704には、キャリッジ111と当接する当接面に、記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707が形成されている。従って、記録ヘッド500、704がキャリッジ111に配置された際に、キャリッジ111から記録ヘッド検知入力電極700、706を介して記録ヘッド500、704の内部に検知用電源からの電流を流すことができる。また、それと共に、記録ヘッド500、704から、記録ヘッド検知出力電極701、707を介してキャリッジ111にその電流を戻すことができる。
キャリッジ111におけるキャリッジ側電極から記録ヘッド500、704に向けて電流を流したときに、記録ヘッド500、704が適切な位置に、適切な姿勢で配置されているときには、電流は記録ヘッド500、704を通ってキャリッジ111に戻る。従って、記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707を介してキャリッジ111と記録ヘッド500、704との間に電流を流すことで、記録ヘッド500、704が適切に配置されているかどうかを検出することができる。
また、本実施形態では、第1の記録ヘッド500と、第2の記録ヘッド704との間で、記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707の間の位置関係が異なる。そのため、第1の記録ヘッド500を第2の記録ヘッド704が配置されるべき位置に配置した場合や、第2の記録ヘッド704を第1の記録ヘッド500が配置されるべき位置に配置した場合には、検知用の電流を流したときに電流が正常に流れない。このように、記録ヘッド500、704は、電流を記録ヘッド500、704の内部に取り入れるための電極と、電流を外部に送り出す電極との間に電流を通す配線(記録ヘッド内配線)702、708を有している。
図8(a)、(b)は、キャリッジ111側におけるキャリッジ側電極と、記録ヘッド500、704側の記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707との間の位置関係について示した斜視図である。図8(a)は、キャリッジ111に取り付けられる二つの記録ヘッド500、704のそれぞれについて示した斜視図である。また、図8(b)は、キャリッジ111及びキャリッジ111に形成されたキャリッジ側電極219、220の側面図である。図8(a)、(b)に示されるように、記録ヘッド500における記録ヘッド検知入力電極700及び記録ヘッド検知出力電極701に対応する位置に、キャリッジ111におけるキャリッジ側電極800、801が形成されている。また、記録ヘッド704における記録ヘッド検知入力電極706及び記録ヘッド検知出力電極707に対応する位置に、キャリッジ111におけるキャリッジ側電極802、803が形成されている。また、本実施形態では、二つの記録ヘッド500、704の間で、記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707の間の位置関係が異なっている。従って、記録ヘッド500、704がそれぞれの記録ヘッドごとの適切な位置に配置されていないと、記録ヘッドの配置を検知するための検知用電流を流したときに検知用電流が正常に流れないようになっている。
記録ヘッドが適切な位置に配置されていない場合、それぞれの記録ヘッド500、704で、記録ヘッド検知入力電極700及び記録ヘッド検知出力電極701の位置と、キャリッジ111におけるキャリッジ側電極の位置とが一致しない。そのため、記録ヘッド検知入力電極700及び記録ヘッド検知出力電極701と、キャリッジ側電極との間で電気的な接続が行われずに、電流の受け渡しを行うことができない。従って、記録ヘッド500、704を配置した状態で、記録ヘッド500、704の配置が適切かどうかの検知用の検知用電流を流すことで、それぞれの記録ヘッド500、704の配置が適切かどうかを検知することができる。
本実施形態では、記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707は、記録ヘッド側電極501、705と同一面上に配置されている。また、本実施形態では、記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707は、一つの記録ヘッドに対して各1個、合計2個を対角に配置されている。そして、これらの対角に配置された記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707は、記録ヘッド500、704の間で異なる位置関係となるように、それぞれが配置されている。本実施形態では、記録ヘッド500、704の間で、記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707が鏡映しの対称な位置関係となるように配置されている。記録ヘッド検知入力電極700及び706、記録ヘッド検知出力電極701及び707は、他の記録ヘッド側電極501、705と同様のサイズ及び材質のものが使用されている。
このように、本実施形態では、検知用電流をキャリッジ側入力電極802、800に入力し、キャリッジ側出力電極803、801からの出力を検知することで記録ヘッドがキャリッジ111に適切に配置されているかどうかが判断される。検知用の検知用電源から供給された検知用電流が、電極を介して記録ヘッド内の配線702、708を通り、電極を通ってインクジェット記録装置本体に戻ったときに、記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されていると判断される。本実施形態では、CPU900が、記録ヘッドがキャリッジ111に適切に配置されているかどうかを判断する判断手段(第2の判断手段)として機能する。
記録ヘッド内部の配線702、708は、説明のために図7(b)、(d)のように、一旦記録ヘッドの背面から前面に向かって延びるように示されているが、配線の構成はこのように配置されなくても良い。また、実際に配線が形成される際には、配線702、708は、記録ヘッド検知入力電極700、706と記録ヘッド検知出力電極701、707の間が最短距離で接続されるような位置関係であることが望ましい。
本実施形態では、第1の記録ヘッド500の配置が適切かどうかを検知する際に、第1の記録ヘッド500に電流を供給するために記録ヘッド往路電圧VF_OUT1を発生させている。この記録ヘッド往路電圧VF_OUT1は、CPU900によって駆動が制御される。また、第2の記録ヘッド704の配置が適切かどうかを検知する際に、第2の記録ヘッド704に電流を供給するために記録ヘッド往路電圧VF_OUT2を発生させる。記録ヘッド往路電圧VF_OUT2についても、CPU900によって駆動が制御される。
また、第1の記録ヘッド500の配置が適切かどうかを検知する際に、第1の記録ヘッド500からキャリッジに戻す電流を発生させるために、記録ヘッド復路電圧VR_IN1が駆動される。記録ヘッド復路電圧VR_IN1は、CPU900によって駆動が制御される。また、第2の記録ヘッド704の配置が適切かどうかを検知する際に、第2の記録ヘッド704からキャリッジに戻す電流を発生させるために、記録ヘッド復路電圧VR_IN2が駆動される。記録ヘッド復路電圧VR_IN2は、CPU900によって駆動が制御される。
キャリッジ1503の適切な位置に記録ヘッドが装着されると、キャリッジから記録ヘッド内へ記録ヘッド位置検知用の電流が供給されて、再びキャリッジに戻るまでの経路でループが完成する。
図8(b)にキャリッジ111における記録ヘッド500、704の受け入れ部を示す。キャリッジ111における記録ヘッド500、704と当接する当接面には電極基板が取り付けられており、電極基板のそれぞれの電極が、記録ヘッド500、704側の記録ヘッド側電極501、705と当接する。これにより、インクジェット記録装置100から記録ヘッド500、704へ各種の信号を送信することができる。また、図8(b)に示されるように、キャリッジ111に取り付けられたキャリッジ側電極802、803、800、801は、断面が三角形の形状となるように形成されている。本実施形態では、下方が記録ヘッド500、704側へ突出した直角三角形状に形成されている。また、キャリッジ側電極802、803、800、801は、弾性を有する材料によって形成されている。このようにキャリッジ側電極802、803、800、801が形成されているので、これらと記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707との間の電気的な接続が確実に行われる。キャリッジ側電極802、803、800、801は、記録ヘッド検知入力電極700、706へ電流を供給するキャリッジ側入力電極802、800を有している。また、キャリッジ側電極802、803、800、801は、記録ヘッド検知出力電極701、707からの電流を受け取ることが可能なキャリッジ側出力電極803、801とを有している。
なお、上記実施形態では、記録ヘッド500、704に形成された記録ヘッド検知入力電極700、706及び記録ヘッド検知出力電極701、707が、鏡映しの対称な位置関係となるように配置されているが、本発明はこれに限定されない。記録ヘッドの取り付けを異なった位置に行ったときに、検知用電源からの電流の授受ができないような位置関係であれば、鏡映しの対称な位置関係でなくてもよい。異なった位置に異なった種類の記録ヘッドを取り付けたときに、キャリッジと記録ヘッドとの間の電流の授受ができないような位置関係にそれぞれの電極が形成されることが望ましい。また、上記実施形態では、2個の記録ヘッドが用いられている場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。3個以上の記録ヘッドが用いられてもよい。その場合、記録ヘッドの取り付けを異なった位置に行ったときに検知用電源からの電流の授受をできなくするために、検知用電源からの電流の授受を行うための電極の位置は記録ヘッドごとに異なる位置に形成されることが望ましい。
次に、図9を用いて、記録ヘッドの取り付けが適切かどうかをより厳密に検知するための別の検知手段(第2の検知手段)について説明する。図9に、より厳密に記録ヘッドの取り付けが適切かどうかの検知を行う際の制御系の構成について示したブロック図を示す。記録ヘッドには、記録を行う際に、インク滴を吐出するために用いられる発熱素子905が配置されている。また、記録ヘッドには、所定の発熱素子905に選択的に電流を供給するために、電解コンデンサ903と発熱素子905との間を電気的に接続、遮断することが可能な電界効果トランジスタ(FET、スイッチ手段)904が配置されている。
インクジェット記録装置100側には、各種の制御を行う制御手段としてのCPU900が配置されている。CPU900は、記録ヘッドが適切に取り付けられているときに、検知のために記録ヘッドに供給する電流を制御する。また、インクジェット記録装置100側には、検知のために記録ヘッドに供給される電流を制御するために、DC/DCコンバータ901が配置されている。また、インクジェット記録装置100には、PWM_IC(Pulse Width Modulation−Integrated Circuit パルス幅変調のための集積回路)902が配置されている。また、インクジェット記録装置100には、記録ヘッドの取り付けが適切かどうかを検知するために電荷を一旦蓄え、その後電荷を放出する電解コンデンサ(蓄電手段)903が配置されている。記録ヘッド504内には、電界効果トランジスタ(FET)904、発熱素子905は、複数存在することが好ましいが、図9では、説明のために、一つの記録ヘッドに、代表として一つの電界効果トランジスタ(FET)904、発熱素子905のみを示した。また、実際には、検知用の電流を記録ヘッドに供給するために複雑なデジタル制御回路や電解コンデンサ903に電荷を供給する電源(電荷供給手段)がインクジェット記録装置内に存在するが、構成を理解しやすいようにここではこれらについて省略している。
記録ヘッド500がキャリッジに適切に配置されたときに、電解コンデンサ903と記録ヘッドの内部に設けられた発熱素子905との間を接続するように配線(電荷供給用配線)が設けられている。電解コンデンサ903と発熱素子905との間に配線が設けられているので、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷が発熱素子905に供給されることで、電解コンデンサ903から発熱素子905に電流を供給することが可能である。電解コンデンサ903と発熱素子905との間を接続する電荷供給用配線は、インクジェット記録装置本体の内部に配置された記録装置側電荷供給用配線と、記録ヘッドの内部に配置された記録ヘッド側電荷供給用配線とを有している。記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されたときに、これらの記録装置側電荷供給用配線と記録ヘッド側電荷供給用配線とが、電極によって電気的に接続される。これにより、電解コンデンサ903から発熱素子905に電流を供給することが可能になる。本実施形態では、電解コンデンサ903と発熱素子905との間を電気的に接続、遮断することが可能な電界効果トランジスタ(FET)904が、電解コンデンサ903と発熱素子905との間を接続する電荷供給用配線に設けられている。
CPU900は、DC/DCコンバータ901及び電界効果トランジスタ(FET)904のゲート端子と信号線を介して接続されている。また、電解コンデンサ903の電圧を監視するために、CPU900のA/D入力端子に電圧が印加されるように接続されている。DC/DCコンバータ901は、降圧型のDC/DCコンバータである。DC/DCコンバータ901では、PWM_ICでスイッチングが行われパルス状にされた入力電圧VMがチョークコイルにて平滑化され、降圧された出力電圧VHが得られる。電解コンデンサ903は、蓄えられた電荷が放出された際に、発熱素子905を駆動できるだけの容量を有している。電解コンデンサ903に蓄えられた電荷が放出されると、電界効果トランジスタ(FET)904がONの状態にあるときには、発熱素子905に向かって電流が流れる。本実施形態では、電解コンデンサ903から電荷が放出されると、発熱素子905を駆動させた後に、所定の時間で、電解コンデンサ903の電圧が所定の閾値以下となるように設定されている。電解コンデンサ903としては、DC/DCコンバータ901の出力電圧VHに耐えうるものが選定される。
電界効果トランジスタ(FET)904は、記録ヘッド504の内部に配置され、CPU900によりON、OFFの制御がなされ、ONの際には、DC/DCコンバータの出力電圧VH、あるいは、電解コンデンサ903の電圧を、発熱素子905に供給する。発熱素子905は、出力電圧VH、あるいは、電解コンデンサ903からの電圧を受けることにより、発熱素子が駆動され、発熱素子が熱を発生させる。発熱素子に供給される電流がDC/DCコンバータの出力電圧VHであるときには、発熱素子の駆動によりインクに膜沸騰を生じさせ、記録ヘッドに形成された吐出口からインクを吐出させる。
記録ヘッドがキャリッジに設置された際に、記録ヘッドが適切に取り付けられているかどうかを検知する際には、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷が放出される。このとき、電解コンデンサ903からの電荷の放出は、CPU900からの指示により電界効果トランジスタ(FET)904のON、OFFの切り替えを行うことによって行われる。このとき、記録ヘッドが適切な位置に適切な姿勢によって取り付けられているのであれば、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷が放出されて、記録ヘッド内部の発熱素子905に電流が流れる。発熱素子905に電流が流れると、そこで電解コンデンサ903に蓄えられていた電力量が消費される。
従って、記録ヘッドが適切な位置に適切な姿勢によって取り付けられていれば、発熱素子905で所定の電力量が消費され、電解コンデンサ903に蓄えられている電力量が所定量だけ減少する。すなわち、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷が放出され、記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されている際には、発熱素子905によって電力が消費されることで電解コンデンサ903に残った電荷が閾値を下回る。一方、記録ヘッドが適切に取り付けられてない場合には、電解コンデンサ903と記録ヘッドとの間が電気的に接続されず、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷は記録ヘッドに向けて供給されない。そのため、電解コンデンサ903に蓄えられている電荷は放出されず、電解コンデンサ903に蓄えられている電力量はそこに留まり、電解コンデンサ903内の電力量は減少しない。
このように、電解コンデンサ903に電荷を蓄えた状態で、電解コンデンサ903を発熱素子905に接続させ、電界効果トランジスタ(FET)904をONにすることで、記録ヘッドが適切に取り付けられているかどうかを検知することができる。電解コンデンサ903からの電荷の放出が行われた後は、CPU900が、電解コンデンサ903の電圧値をモニタする。このとき、電解コンデンサ903の電圧値がある閾値よりも大きければ、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷は放出されず、記録ヘッドは適切に取り付けられていないと判断される。また、電解コンデンサ903の電圧値が閾値以下であれば、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷が放出され、電解コンデンサ903に蓄えられている電力量が減少し、記録ヘッドが適切に取り付けられていると判断される。
本実施形態では、電解コンデンサ903は、それぞれの記録ヘッドに一つずつ配置されている。また、それぞれの電解コンデンサ903は、電解コンデンサ903に電流を流して電荷を供給する電源に対して並列に接続されている。記録ヘッドの配置状態の検知が行われる際には、検知用の電源からそれぞれの記録ヘッドに対応した複数の電解コンデンサのそれぞれに向けて一括して電流が供給される。
なお、本実施形態では、記録ヘッドがキャリッジに適切に取り付けられているかどうかの検出が行われることとしたが、電解コンデンサの機能としては、適切な記録ヘッドの取り付けについての検知のみに限定されない。電解コンデンサに蓄えられた電力が発熱素子で消費されるかどうかを検出することによって、電解コンデンサと発熱素子との間の配線の状態を検出することもできる。すなわち、電解コンデンサと発熱素子との間の配線が断線されずに正常である場合には、電解コンデンサに蓄えられた電力は発熱素子で消費されて減少する。一方、電解コンデンサと発熱素子との間の配線が断線している場合には、電解コンデンサに蓄えられた電力は消費されずに減少しない。このように、電解コンデンサ903に電荷を蓄えた状態で、電解コンデンサ903を発熱素子905に接続させ、電界効果トランジスタ(FET)904をONにすることで、配線の状態を検出することができる。
図10は、本実施形態におけるインクジェット記録装置100の制御構成について示した説明図である。図10には、CPU900と、それぞれの部材との間の電気的な接続について示されている。
CPU900は、記録ヘッド検知入力電極700、706、記録ヘッド検知出力電極701、707を介して記録ヘッド500、704に接続されている。また、記録ヘッド500、704の内部では、記録ヘッド検知入力電極700、706と記録ヘッド検知出力電極701、707とが、配線702、708によって接続されている。図10に示されるように、記録ヘッド検知往路電圧VF_OUT1及びVF_OUT2が、CPU900から配線702、708へ出力される。配線へ供給された電流は、記録ヘッド内部を通過した後、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2としてCPU900へ送られる。記録ヘッド検知往路電圧VF_OUT1及びVF_OUT2は、CPU900に設けられたアナログ出力端子より記録ヘッド500、704へ向けて電圧を出力する。記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2は、記録ヘッド500、704の配線702、708から、CPU900に設けられたアナログ入力端子に電圧を入力する。
フォトインタラプタ1010は、CPU900に接続されている。CPU900と、フォトインタラプタ1010との間で、ヘッドカバー検知信号(HC)の授受を行うことができる。フォトインタラプタ1010によって、ヘッドカバー112の開閉状態の検知を行うことができる。フォトインタラプタ1010は発光部及び受光部を有しており、発光部から発せられた光が受光部で検知することによって、ヘッドカバー112の開閉状態の検知を行っている。
ここでは、CPU900は、フォトインタラプタ1010で、発光部から発せられた光が遮られて受光部で受光できない場合に、ヘッドカバー112が閉じていると認識する。また、CPU900は、フォトインタラプタ1010で発光部から発せられた光が受光部で受光されている場合に、ヘッドカバー112が開いていると認識する。
また、第2の表示手段としてのLED400、401が、CPU900に接続されている。本実施形態では、LED400、401は、記録ヘッドの個数分取り付けられている。本実施形態では、図3に示されるように、記録ヘッドが2個取り付けられているため、LED400、401も記録ヘッドの個数に対応して2個配置され、それぞれがCPU900に接続されている。LED400、401は、記録ヘッドと対応関係が明確な位置に配置されることが好ましい。
また、第1の表示手段としてのLCD300が、CPU900に接続されている。LCD300は、FPGA(field-programmable gate array)1011を介してCPU900と接続されている。FPGA1011に対しては、入力データ信号DIN、出力データ信号DOUT、リセット信号RESET、クロック信号CLK、チップセレクト信号CSを入力することができ、これらの入力されたデータに応じて、LCD300で表示を行うことができる。
次に、本実施形態における記録ヘッドがキャリッジに適切に取り付けられているかどうかの検出の制御フローについて説明する。図11は、本実施形態による、記録ヘッドがキャリッジに適切に取り付けられているかどうかの検出が行われる際の制御フローについて示したフローチャートである。ここでは、記録ヘッドが長期間に亘って使用されることで記録ヘッドの寿命を迎え、記録ヘッドの交換が行われる際の記録ヘッドの取り付けについて説明する。
まず初めに、記録装置本体101を記録ヘッド交換モードにし、記録ヘッドを搭載したキャリッジ111をインクジェット記録装置100における主走査方向に沿ったほぼ中央付近に移動させる。ここで、ユーザは、既に取り付けられている記録ヘッドを新しい記録ヘッドと交換し、ヘッドカバー112を閉じる。
S1100において、ヘッドカバー112が閉じられていることを認識する。インクジェット記録装置100は、上述のように、フォトインタラプタ1010によってヘッドカバー112が閉じているかどうかが検知される。フォトインタラプタ1010における発光部からの光が受光部に到達せずに遮光されている場合には、ヘッドカバー112が閉じていると判断される。また、フォトインタラプタ1010における発光部からの光が受光部に到達し、投光されている場合には、ヘッドカバー112が開いていると判断される。本実施形態における記録ヘッドがキャリッジに適切に取り付けられているかどうかの検出は、ヘッドカバー112が閉じているときに行われる。従って、ヘッドカバー112が開いていると判断されている場合には、ヘッドカバー112が閉じられるまでユーザは待たされる。
S1100において、フォトインタラプタ1010によってヘッドカバー112が閉じていると判断された場合は、CPU900は、本実施形態における記録ヘッドがキャリッジに適切に取り付けられているかどうかの検出を行わせる。
図12を参照して、記録ヘッドへ電流を流すことによって、記録ヘッドがキャリッジに適切に取り付けられているかどうかの検出を行う検出動作(第1の検出手段の発動)について説明する。図12は、本実施形態における記録ヘッドがキャリッジに適切に取り付けられているかどうかの検出を行う検出動作が行われる際の制御フローについて示したフローチャートである。
まず、S1200において、ヘッドカバー112近傍に設けられたフォトインタラプタが遮光されている場合には、CPU900は、ヘッドカバー112が閉じられていることを認識し、検知動作を開始する。
S1201において、インクジェット記録装置100は、CPU900からの指示により、記録ヘッド検知往路電圧VF_OUT1、VF_OUT2を記録ヘッドへ出力させる。
S1202において、CPU900は、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2が記録ヘッド検知出力電極に印加されるまで所定期間だけ待つ。
S1203において、所定期間経過後、CPU900は、記録ヘッド検知電極701及び707を介して記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2を検知する。
S1204において、CPU900は、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2の電圧の検知状況に応じた値をレジスタ(register)に書き込む。
図13に示されるように、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2が、Hレベルの場合は、レジスタに「1」を書き込み、Lレベルの場合は、レジスタに「0」を書き込む。ここでは、所定の電圧よりも高い電圧が検知されたときにHレベルとし、所定の電圧よりも低い電圧しか検知されない場合にはLレベルとする。検知用の電流が検知された場合にはHレベルとなり、検知用の電流が検知されない場合にはLレベルとして出力される。
次に、図11のフローチャートに戻り、S1102の第1の検出手段の発動による検出において、記録ヘッドから記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1、VR_IN2が戻ってきたときに、CPU900は、これらの電圧を検知する。記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2の電圧が検知されると、その結果がレジスタに書き込まれる。
また、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2の電圧が、所定の時間内にCPU900によって検知されない場合には、記録ヘッドが適切に取り付けられていないと判断され、記録ヘッドの再装着をユーザに促す。
このときのユーザへ記録ヘッドの再装着を促す報知について、図14を用いて説明する。図14は、ユーザへ記録ヘッドの再装着を促す報知を行う際の制御フローを示すフローチャートである。
まず、S1400において、CPU900からの指示によって、記録ヘッドへ記録ヘッド検知往路電圧VF_OUT1及びVF_OUT2を送った後に、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1、VR_IN2の出力の有無を検知する。そして、出力結果に応じて、レジスタに、Hレベルの場合は「1」を書き込み、Lレベルの場合は「0」を書き込む。次に、S1401で、レジスタへの書き込み結果が読み出される。書き込まれた結果を読み取った後に、書き込み結果に基づいて、S1402で、図13に示されるように、記録ヘッドの取り付け状態に応じてLED400、401のそれぞれに駆動電圧VO1、VO2が供給される。これにより、記録ヘッド500、704の取り付け状態が、LED400、401に表示される。本実施形態では、LED400、401は、適切に取り付けられた記録ヘッドに対応するものについては点灯させる。また、適切に取り付けられていない記録ヘッドに対応するものについては点灯させない。
なお、本実施形態では、LED400、401は、適切に取り付けられた記録ヘッドに対応するものについては点灯し、適切に取り付けられていない記録ヘッドに対応するものについては点灯しないものとしたが、本発明はこれに限定されない。適切に取り付けられた記録ヘッドに対応したLEDが点滅するものとしても良い。適切に取り付けられた記録ヘッドに対応したLEDについて点灯させずに、適切に取り付けられていない記録ヘッドに対応したLEDについて点灯させることとしても良い。また、全ての記録ヘッドが適切に取り付けられたときに点灯させることとしても良く、点灯の仕方については上記の形態以外であっても良い。
本実施形態では、CPU900によって記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1、VR_IN2の両方が検知されない場合には、レジスタの値は0x00となる。このとき、LEDを駆動させるLED駆動電圧VO1及びVO2は、出力されずLEDは2個とも消灯状態となる。すなわち、2個の記録ヘッドは共にインクジェット記録装置本体との電気的に接続されていないことをユーザに通知し、ユーザに記録ヘッドの再装着を促す。
CPU900によって、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1が検知されずに、VR_IN2のみが検知された場合には、レジスタの値は0x01となる。このとき、LEDを駆動させるLED駆動電圧VO1は出力されずLED駆動電圧VO2だけが出力されている状態となる。すなわち、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1に対応する記録ヘッドについて、インクジェット記録装置本体との電気的接続がないことが、ユーザに通知される。その記録ヘッドについて、ユーザに記録ヘッドの再装着を促す。
また、CPU900によって、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1のみが検知され、VR_IN2が検知されない場合には、レジスタの値は0x02となる。このとき、LED駆動電圧VO1は出力され、LED駆動電圧VO2は出力されない状態となる。すなわち、記録ヘッド検知復路電圧VR_IN2に対応する記録ヘッドについて、インクジェット記録装置本体との電気的接続がないことが、ユーザに通知され、その記録ヘッドについてユーザに記録ヘッドの再装着を促す。
また、CPU900によって記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2のいずれもが検知された場合には、レジスタの値は0x03となる。このとき、LED駆動電圧VO1、VO2は、いずれも出力され、LEDは2個共に点灯状態となる。すなわち、2個の記録ヘッドが適切に配置されており、それぞれの記録ヘッドとインクジェット記録装置本体との電気的な接続が確保されていることがユーザに通知される。
何度も記録ヘッドを再装着しても、その記録ヘッドに対応するLEDが点灯しない場合には、記録ヘッドの内部配線の断線及び、キャリッジ内部といったインクジェット記録装置本体側の配線が断線している可能性がある。その場合には、所定期間を通じて、記録ヘッド未装着の状態として表示しても良い。
記録ヘッド検知復路電圧VR_IN1及びVR_IN2の両方が検知され、レジスタの値が0x03になると、電解コンデンサ903に蓄えた電荷を記録ヘッドに向かって放出することで記録ヘッドの取り付け状態を検知する検知動作が行われる。
このように、検知用の電源から供給された電流が、記録ヘッドを通り、インクジェット記録装置本体に戻ったことが検知され、記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されていると判断されたときに、ユーザに対してそのことが表示される。本実施形態では、LED(第2の表示手段)によって、記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されていることが表示される。
なお、LEDによる表示は、ダストカバー(DC)103が閉じている状態の際には停止しても良い。LEDによる表示においては、ダストカバー(DC)103が閉じられてしまうと、表示を見ることができない。そのため、省電力の観点から、ダストカバー(DC)103の開閉に合わせて、表示の状態を切り替えることが望ましい。すなわち、ダストカバー(DC)103が開いているときには、LEDによる表示が行われ、ダストカバー(DC)103が閉じているときには、LEDによる表示は行われない。
図2に示されるように、ダストカバー(DC)103が閉じている状態では、外側からLEDの点灯状態を確認することができない。そのため、ダストカバー(DC)103が開閉すると、それに応じてダストカバー開閉検知スイッチ217、218における電気的な接続状態が切り替わるように構成されている。ダストカバー(DC)103が開くと、電源とLEDとの間のダストカバー開閉検知スイッチ217、218における電気的な接続状態が保たれる。ダストカバー(DC)103が閉じられると、ダストカバー開閉検知スイッチ217、218における電気的な接続状態が遮断される。このように、電源と、それぞれのLEDとの間の電気的な接続状態が切り替えられる。
ダストカバー(DC)103の開閉を検知する際には、CPU900によって、ダストカバー(DC)103の開閉を検知するための二つのダストカバー開閉検知スイッチ1008、1009に向けてダストカバー(DC)103の開閉検知信号DC_L、DC_Rが入力される(図10)。それぞれのLEDに開閉検知信号DC_L、DC_Rが到達し、ダストカバー(DC)103が開いていると判断された場合には、続いて、CPU900によって、LED駆動電圧VO1、VO2の電圧がLEDに向けて出力される。また、ダストカバー(DC)103が閉じていると判断された場合には、LED駆動電圧VO1、VO2の電圧は出力されない。そのため、LEDによる表示は行われない。このように、ダストカバー(DC)103の開閉状態に応じてLEDの点灯を切り替えることができるので、ダストカバー(DC)103が閉じているときにはLEDの点灯が停止され、その分の電力の消費を少なく抑えることができる。なお、ダストカバー(DC)103が、開いている場合であっても、CPU900に記録ヘッド復路電圧が出力されてなく、記録ヘッドを再び配置して配置状態を確認する旨のフラグが立っている場合には、LED駆動電圧VO1、VO2は出力されなくても良い。
次に、ユーザによってダストカバー(DC)103が閉じられると、図11のS1106で、CPU900は、次の検知動作としての電解コンデンサの電荷を放出することで行われる記録ヘッドの取り付け状態の検知動作(第2の検出手段の発動)を行わせる。すなわち、このときの電解コンデンサの電荷を放出することで行われる記録ヘッドの取り付け状態の検知動作は、ダストカバー(DC)103が閉じているときに行われる(S1105)。
インクジェット記録装置は、ダストカバー(DC)103の開閉により、ダストカバー左側開閉検知スイッチ217及びダストカバー右側開閉検知スイッチ218の接点が切り替わるように構成されている。そのため、ダストカバー(DC)103の開閉の検知は、CPU900に電気信号DC_L及びDC_Rが入力されているか否かを認識することにより行われる。
ダストカバー(DC)103における開閉状態の検知は、電気信号DC_L及びDC_Rの検知の有無によって認識される。ダストカバー(DC)103が閉じている状態のときには、CPU900と、ダストカバー開閉検知スイッチ217、218との間の接点が接続され、CPU900によって電気信号DC_L及びDC_Rが検知される。これにより、CPU900によって、ダストカバー(DC)103が閉じている状態にあることが認識される。ダストカバー(DC)103が開いている状態のときには、ダストカバー開閉検知スイッチ217、218の接点が切り替わり、CPU900と、ダストカバー開閉検知スイッチ217、218との間の接点の接続が遮断される。従って、CPU900によって電気信号DC_L及びDC_Rが検知されない状態となり、CPU900によって、ダストカバー(DC)103が開いている状態にあることが認識される。
図15を用いて、電解コンデンサ903に蓄えた電荷を記録ヘッドに放出することにより記録ヘッドの配置状態を検知する検知動作を説明する。図15は、電解コンデンサ903に蓄えた電荷を記録ヘッドに放出することにより行われる記録ヘッドの配置状態の検知動作の制御フローについて示したフローチャートである。
前の段階の記録ヘッドの取り付け状態の検知により各記録ヘッドと記録装置本体との電気的接続が簡易的に確認されたので、ここでは、より厳密に記録ヘッドの取り付け状態の検知について行うものとする。
まず、S1500において、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷を記録ヘッドに放出することによって行われる記録ヘッドの接続状態の検知では、全ての記録ヘッドと記録装置本体との間の電気的接続が確認されるまで繰り返される。
S1501において、CPU900により、DC/DCコンバータ901をONの状態にする指示が出される。これによって、記録ヘッド駆動電圧VHが、電解コンデンサ903へ出力される。S1502において、全ての電界効果トランジスタ(FET)904をOFF状態にしたまま、キャリッジ基板上にある電解コンデンサ903に記録ヘッド駆動電圧VHの電圧を印加することにより電解コンデンサ903に電荷を蓄積させる。電解コンデンサ903が満充電されると、S1503において、CPU900によってDC/DCコンバータ901をOFFの状態にし、記録ヘッド駆動電圧VHの出力をOFFの状態にする。このときには電解コンデンサ903には電荷が十分に蓄積されており、記録ヘッド駆動電圧VHをOFFにしても、電解コンデンサの電荷(電圧)は維持されている。
その後、S1504において、電解コンデンサ903に蓄積された電荷を、検知対象の記録ヘッドに配置された発熱素子に向けて放出させる。このとき、検知対象の記録ヘッドに接続された電界効果トランジスタ(FET)408をON状態にすることで、電解コンデンサ903と発熱素子とが接続され、発熱素子に電荷が放出される。電解コンデンサ903に蓄積された電荷が検知対象の記録ヘッドの発熱素子に放出されると、電解コンデンサ903の電圧値は減少する。このように、検知対象の記録ヘッドの素子と電解コンデンサとを接続した状態で電界効果トランジスタ408をONの状態にしたときに、記録ヘッドが適切に配置されている場合には、電解コンデンサに蓄積された電荷が発熱素子へ供給されて電力が消費される。このときには、発熱素子で消費される電力の分だけ電解コンデンサ903の電圧値が減少する。従って、電解コンデンサ903の電圧値が減少するかどうかを検出することによって、記録ヘッドが適切に配置されているかどうかを検知することができる。
本実施形態では、電界効果トランジスタ(FET)408をON状態にした後の電解コンデンサ903の電圧値が所定の閾値を下回った場合に、電気的な接続が適切に行われている状態であると判断される。その場合には、記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されているものと判断される。すなわち、このことは記録ヘッド駆動電圧VH、データライン信号、クロック信号が、記録ヘッドと記録装置本体との間で授受できるように、記録ヘッドと記録装置本体との間の電気的な接続が適切に行われていることを意味している。逆に、電解コンデンサ903の電圧値が閾値を下回らない場合には、電気的な接続が適切に行われていないものと判断される。すなわち、記録ヘッド駆動電圧VH、データライン信号、クロック信号は、記録ヘッドと記録装置本体との間で授受されず、記録ヘッドと記録装置本体との電気的な接続が良好ではない可能性があると判断される。
電界効果トランジスタ(FET)408によって電解コンデンサ903と発熱素子との間が電気的に接続されたときに、電解コンデンサ903に残った電荷を検知することで、記録ヘッドがキャリッジ111に適切に配置されているかどうかが判断される。本実施形態では、CPU900が、蓄電手段に残った電荷を検知することで記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されているかどうかを判断する判断手段(第1の判断手段)として機能する。CPU900は、電解コンデンサ903に残った電荷が閾値を下回ったときに、記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されていると判断する。
上記のシーケンスを全ての記録ヘッドについて行い、全ての記録ヘッドと記録装置本体との電気的な接続について検知を行う。本実施形態では、二つの記録ヘッドのそれぞれに対応して電解コンデンサ903が配置されている。電源から電解コンデンサ903に電荷が蓄えられる際には、電源から記録ヘッドごとに配置された電解コンデンサのそれぞれへ一括して電荷が供給される。そして、電解コンデンサ903に電荷が十分に蓄えられたところで、それぞれ電界効果トランジスタ408をONの状態にし、それぞれの電解コンデンサ903から記録ヘッドに電荷が供給される。このように、本実施形態では、複数の記録ヘッドについて、記録ヘッドと記録装置本体との電気的な接続について検知を行う際に、それぞれの記録ヘッドにごとに配置された複数の電解コンデンサに対して電荷が一括して充電される。そして、それぞれの記録ヘッドごとに配置された電界効果トランジスタ408それぞれの状態をONにし、それぞれの記録ヘッドに一旦蓄えられた電荷を供給する。本実施形態では複数の電解コンデンサに対して一括して電源から電力が供給されて電荷が蓄えられるので、記録ヘッドと記録装置本体との電気的な接続についての検知動作を短時間で行うことができる。
S1508において、全ての記録ヘッドに対して記録ヘッドと記録装置本体との電気的接続の検知が終了したことが確認されると、電解コンデンサ903に蓄えた電荷を記録ヘッドに放出することにより行われる記録ヘッドの配置状態の検知動作を終了する。
再び、図11のフローチャートに戻り、S1107において、CPU900によって全ての記録ヘッドに対して記録ヘッドと記録装置本体との間の電気的な接続状態の検知が終了したことが認識された場合に、検知結果がLCDによって表示される。このように、記録ヘッドがキャリッジに適切に配置されていると判断された際には、LCD(第1の表示手段)がそのことをユーザに表示する。
図16を参照して、LCDによる検知結果の表示について説明する。図16は、LCDによる検知結果の表示を行う際の制御フローについて示したフローチャートである。
まず、S1600で、CPU900により、全ての記録ヘッドについて記録ヘッドと記録装置本体との間の電気的な接続について検知が終了したことが認識されると、LCDによって検知結果が表示される。S1601において、LCDによって記録ヘッドと記録装置本体との間の電気的な接続状態についての検知結果が表示される。また、このとき、記録ヘッドが適切に配置されていない場合には、ユーザに対し記録ヘッドを配置し直すといった次の行動を促すメッセージをLCDに表示させても良い。
LCDによって、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷が記録ヘッドに送られることによって行われる記録ヘッドと記録装置本体との間の接続状態の検知結果について出力されると、記録ヘッドと記録装置本体との間の接続状態の検知が終了する。
本実施形態では、初めに行われるキャリッジから記録ヘッドに向けて電流を流して記録装置と記録ヘッドとの間の電気的な接続の検知では、明らかな電気的な接続不良のある場合に、これがユーザに報知される。明らかな電気的な接続不良の例としては、記録ヘッドを本来装着すべきではない場所に誤装着した場合や、あるいは、記録ヘッドを正しい位置に装着できていない場合等が考えられる。そのため、記録装置と記録ヘッドとの間の明らかな電気的な接続不良については、比較的簡易な検知方法によって、記録ヘッドの接続状態について検知を行うことができる。明らかな電気的な接続不良については簡易な検知方法によって検知を行うので、検知動作をより効率的に行うことができる。
また、比較的簡易な検知方法による記録ヘッドの接続状態について検知を終えると、より厳密にキャリッジと記録ヘッドとの間の電気的な接続の検知が行われる。つまり、電解コンデンサ903に蓄えられた電荷が記録ヘッドに向けて放出されることで、記録装置と記録ヘッドとの間の電気的な接続状態が検知される。従って、記録装置と記録ヘッドとの間の電気的な接続状態を確実に検知することができる。また、全ての記録ヘッドについて、比較的簡単にキャリッジと記録ヘッドとの間の電気的な接続状態を検知することができる。
図10に示されるように、それぞれの記録ヘッドの内部には、記憶素子1000、1002が設けられている。また、CPU900と、これらの記憶素子1000、1002との間で各種のデータのやりとりを行うことが可能である。記憶素子1000、1002には、信号線であるデータ信号線SDA及びクロック信号線SCLが接続されている。また、データ信号線SDA及びクロック信号線SCLには、プルアップ抵抗1001及び1003を介して、電源VDDが接続されている。インクジェット記録装置本体と記録ヘッド内に設けられた記憶素子1000、1002との間のIC(Inter-Integrated Circuit)通信により、記録ヘッドの機種情報及び記録ヘッドが正確に取り付けられているかどうかの確認が行われる。そこで、記録ヘッドの取り付けが正確に行われていると確認された段階で、インクジェット記録装置本体から記録ヘッドに電流を流して記録ヘッドの配置状態が検知されても良い。そこで検知が行われた結果、取り付けが正確でなく、エラーと判断された場合には、ユーザに再度、記録ヘッドの着脱を促しても良い。
上述のように、本実施形態のインクジェット記録装置によれば、発熱素子を駆動させるための駆動用電源とは別の検知用電源からの電流を記録ヘッドに供給して、記録ヘッドが適切に取り付けられているかどうかを検知することができる。従って、記録ヘッドが適切に取り付けられているかどうかの検知を、所望のタイミングで即座に行うことができる。また、本実施形態のインクジェット記録装置によれば、記録ヘッドが適切に取り付けられているかどうかを検知するための電流を、電解コンデンサに蓄えられた電荷によって供給している。従って、記録ヘッドが適切に取り付けられているかどうかの検知を、所望のタイミングで即座に行うことができる。このため、記録ヘッドが適切に取り付けられているかどうかの検知を行うために、ユーザに待機させる待機時間を短縮させることができる。ユーザの待機時間が短縮されるので、ユーザによる使用上の煩わしさを少なく抑えることができる。また、記録ヘッドが適切に取り付けられているかどうかの検知にかかる時間を短縮させることができるので、結果的に記録の効率を向上させることができる。
なお、上述したインクジェット記録装置は、記録ヘッドの主走査方向の移動と、記録媒体の副走査方向の搬送と、を伴って画像を記録するいわゆるシリアルスキャンタイプの記録装置である。しかし、本発明は記録媒体の幅方向の全域に亘って延在する記録ヘッドを用いるフルラインタイプの記録装置についても適用可能である。
また、本明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わずに用いられる。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または記録媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録装置」とは、プリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置などのプリント機能を有する装置、ならびにインクジェット技術を用いて物品の製造を行なう製造装置を含む。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
500、704 記録ヘッド
903 電解コンデンサ
904 電界効果トランジスタ
905 発熱素子
100 インクジェット記録装置
111 キャリッジ

Claims (8)

  1. 貯留されたインクにエネルギーを付与することが可能な記録素子を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載することが可能なキャリッジとを有し、
    前記記録ヘッドが前記キャリッジに取り付けられた状態で、前記記録素子に電流が供給されて前記記録素子が駆動されることで前記記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    電荷を蓄えることのできる蓄電手段と、
    前記記録ヘッドに形成された記録ヘッド側電荷供給用配線と前記インクジェット記録装置に形成された記録装置側電荷供給用配線とを有し、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されたときに、前記記録ヘッド側電荷供給用配線と前記記録装置側電荷供給用配線とが電気的に接続されることで、前記蓄電手段と前記記録素子との間を接続し、前記蓄電手段に蓄えられた電荷を前記記録素子に供給することが可能な電荷供給用配線と、
    前記電荷供給用配線に設けられ、前記蓄電手段と前記記録素子との間を電気的に接続、遮断することが可能なスイッチ手段と、
    前記スイッチ手段によって前記蓄電手段と前記記録素子との間が電気的に接続されたときに、前記蓄電手段に残った電荷を検知することで、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されているかどうかを判断する第1の判断手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1の判断手段は、前記蓄電手段に残った電荷が閾値を下回ったときに、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されていると判断することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の判断手段によって、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されているかどうかの判断が行われた際に、判断の結果をユーザに表示する第1の表示手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドに、内部に電流を流すことが可能な記録ヘッド側検知用配線と、前記記録ヘッド側検知用配線に電流を入力することが可能な記録ヘッド検知入力電極と、記録ヘッド側検知用配線を流れる電流を出力することが可能な記録ヘッド検知出力電極とが形成され、
    前記キャリッジに、前記キャリッジから前記記録ヘッド検知入力電極へ電流を供給するキャリッジ側入力電極と、前記キャリッジへ前記記録ヘッド検知出力電極からの電流を受け取ることが可能なキャリッジ側出力電極とが形成され、
    前記キャリッジ側入力電極を通して、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されているかどうかを検知するための検知用電流を供給することが可能な検知用電源と、
    前記検知用電流を前記キャリッジ側入力電極に入力し、前記キャリッジ側出力電極からの出力を検知することで前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されているかどうかを判断する第2の判断手段とを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第2の判断手段は、前記検知用電流が、前記キャリッジ側入力電極に入力され、前記キャリッジ側入力電極を介して記録ヘッド検知入力電極に供給され、前記記録ヘッド側検知用配線を通って、前記記録ヘッド検知出力電極を介して前記キャリッジ側出力電極で出力されたときに、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されていると判断することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第2の判断手段によって、前記記録ヘッドが前記キャリッジに適切に配置されているかどうかの判断が行われた際に、判断の結果をユーザに表示する第2の表示手段を有することを特徴とする請求項4または5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記検知用電源は、記録の際に、前記記録ヘッドの前記記録素子を駆動させるための駆動電源とは別の電源であることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記キャリッジは、複数の前記記録ヘッドを搭載することが可能であり、
    前記記録ヘッド検知入力電極及び前記記録ヘッド検知出力電極が、それぞれの前記記録ヘッドごとに異なる位置に形成され、
    前記キャリッジ側入力電極及び前記キャリッジ側出力電極が、前記記録ヘッド検知入力電極及び前記記録ヘッド検知出力電極の位置に対応して、それぞれの前記記録ヘッドごとに異なる位置に形成されていることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018099856A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置

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