JP2014229556A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】定置用蓄電池として使用可能な高い容量を有する二次電池を提供する。【解決手段】正極1、負極2、セパレータ3および電解液4を有する二次電池において、正極1および負極2のうち少なくともいずれか一方が、少なくとも一方の主面側に突起1C、2Cを有する集電体1B、2Bと、少なくとも活物質を含む電極合剤1A、2Aとを具備する電極であって、電極合剤1A、2Aは、集電体1B、2Bの前記一方の主面側に設けられるとともに、集電体1B、2Bに面する側とは反対側に位置する第1の表面に凹部1D、2Dを有し、突起1C、2Cと凹部1D、2Dとを、電極合剤1A、2Aの厚さ方向から集電体1B、2Bの前記一方の主面に投影した場合に、突起1C、2Cの頂部と凹部1D、2Dの底部とが重ならないように配置することにより、定置用蓄電池として使用可能な高い容量を有する二次電池が得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池に関するものである。
近年、二次電池は、太陽光発電や風力発電などにより発電した電気を蓄えるための定置用蓄電池としてもその用途を広げている。定置用蓄電池として二次電池を使用する場合、要求される性能のひとつとして高容量化がある。
二次電池を高容量化する方法としては、まず、電極を厚くすることが考えられる。しかし、電極を厚くした場合、電極の表面から離れた電極内部には電解液中のイオンが到達しにくく、電極内部に位置する活物質は電極表面近傍に位置する活物質とは異なり、イオンの挿入脱離や集電体との電荷の授受が難しく充放電に対する寄与が小さいため、電極に含まれる活物質の活用率が低下する。したがって、電極を厚くしてもその電極の厚さに比例した容量は得られないため、様々な手法による容量改善が図られている。
例えば、特許文献1では、容量改善のため、堆積膜もしくは焼結膜の電極に溝を形成し、電解液の流通経路を確保することを提案している。
特開2006−120445号公報
しかしながら、特許文献1に記載された手法では、たとえば200μm以上の厚さの電極を形成するのは困難であり、また、厚さ方向に溝を形成したとしても、溝周辺の活物質は充放電に寄与するが、溝から離れた活物質は充放電に対する寄与が小さいため、やはり高容量化が難しいという問題があった。
本発明は上記の課題に鑑みなされたもので、定置用蓄電池として使用可能な高容量を有する二次電池を提供することを目的とする。
本発明の二次電池は、正極、負極、セパレータおよび電解液を有し、前記正極および前記負極のうち少なくともいずれか一方が、少なくとも一方の主面側に突起を有する集電体と、少なくとも活物質を含む電極合剤とを具備する電極であって、前記電極合剤は、前記集電体の前記一方の主面側に設けられるとともに、前記集電体に面する側とは反対側に位置する第1の表面に凹部を有し、前記突起と前記凹部とを、前記電極合剤の厚さ方向から前記集電体の前記一方の主面に投影した場合に、前記突起の頂部と前記凹部の底部とが重ならないように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、定置用蓄電池として使用可能な高容量を有する二次電池を提供することができる。
本発明の二次電池の実施の形態の例を示す断面図である。 本発明の二次電池の電極の一例を示す(a)斜視図、(b)突起と凹部の配置を(a)のz軸の正の方向からx−y平面に投影した説明図、および(c)(a)のY−Y’断面図である。 本発明の二次電池における電極構造の説明図である。 本発明の二次電池の電極の別の例を示す説明図である。 従来の二次電池を示す断面図である。
以下、本発明の二次電池について、図面を参照しつつ詳細に説明する。二次電池は、一般に図5に示すように、正極11、負極12、セパレータ13、電解液14とそれらを収納したケース15から構成される。正極11、負極12は、たとえばそれぞれ正極活物質、負極活物質を含む電極合剤11A、12Aが、金属箔である正極側集電体11B、負極側集電体12Bの一方の主面側に設けられたものであって、さらにリード16、17を介して正極側外部端子18、負極側外部端子19に電気的に接続されている。セパレータ13は、正極11と負極12の間に配置されている。ケース15には、正極11、負極12およびセパレータ13が収納されるとともに電解液14が満たされており、気密性を保つために蓋(図示せず)が設けられている。
(実施の形態の例)
本発明の二次電池の実施の形態の例について説明する。本実施形態の二次電池は、図1に示すように、正極1、負極2、セパレータ3、電解液4がケース5に収納されている。
正極1は、正極活物質を含む電極合剤である正極合剤1Aが、一方の主面側に突起1Cを有する正極側集電体1Bの、突起1Cを有する主面側に設けられたものであって、正極合剤1Aは、正極側集電体1Bに面する側とは反対側、すなわちセパレータ3側に位置する第1の表面に凹部1Dを有している。正極1は、さらに、正極側集電体1Bに接続された正極リード6を介して正極側外部端子8に電気的に接続されている。
負極2は、負極活物質を含む電極合剤である負極合剤2Aが、一方の主面側に突起2Cを有する負極側集電体2Bの、突起2Cを有する主面側に設けられたものであって、負極合剤2Aは、負極側集電体2Bに面する側とは反対側、すなわちセパレータ3側に位置する第1の表面に凹部2Dを有している。負極2は、さらに、負極側集電体2Bに接続された負極リード7を介して負極側外部端子9に電気的に接続されている。
このように正極集電体1Bが突起1Cを有し、正極集電体1Bの突起1Cを有する主面側に正極合剤1Aを設けることで、正極集電体1Bと正極合剤1Aとの接触面積が増加し、正極集電体1Bと正極合剤中の活物質との間において電荷の授受が容易になり、効率的な集電が可能になる。また、正極合剤1Aと電解液4とが接する正極合剤Aの第1の主面側に凹部1Dを設けることで、正極合剤1Aと電解液4との接触面積が増加して電解液4と正極合剤1A中の活物質との間におけるイオンの移動量が増大し、正極合剤1A中の活物質によるイオンの挿入脱離の効率が向上するとともに、厚い正極合剤1A内部には電解液4中のイオンが到達しにくく活物質のイオンの挿入脱離が難しいが、凹部1Dの内面に電解液4が接触することで正極合剤1Aの電解液4との接触面と正極合剤1A内部との距離が短くなり、電解液4中のイオンが到達しやすくなって活物質によるイオンの挿入脱離が可能となるため、電池容量を向上することができる。このような効果は、上述の構成を有する負極2についても同様である。
さらに、本実施形態では、突起と凹部の配置を適正化することにより、さらに電池容量の向上を図ることが可能となる。以下、本実施形態の電極の一例である正極1について、図2を基に説明する。なお、図2に示した座標軸では、正極側集電体1Bの一方の主面に
垂直な方向をz軸とした。図2(a)は、本実施形態の電極の斜視図であり、図2(b)は、突起1Cおよび凹部1Dの配置を図2(a)に示した座標軸のz軸の正の方向からx−y平面に投影した説明図であり、図2(c)は、図2(a)のY−Y’断面図である。
そして、図2(b)に示すように、突起1Cと凹部1Dとを正極合剤1Aの厚さ方向(z軸方向)から正極側集電体1Bの主面に平行なx−y平面に投影した場合(以下、単にx−y平面上という場合もある)に、突起1Cの頂部と凹部1Dの底部とが重ならないように配置されている。突起1Cと凹部1Dとをこのように配置することにより、正極合剤1Aの厚さが厚くても、凹部1Dの内部に電解液4が侵入し、電解液4中のイオンを凹部1Dの内面を介して正極合剤1Aの内部である正極側集電体1Bの突起1C近傍にまで到達させることができる。すなわち、活物質の充放電に対する寄与率が向上し、容量を向上させることができるとともに、効率的な集電が可能となる。
突起1Cの高さ、すなわち図3に示すように、正極合剤1Aの厚さ方向における正極側集電体1Bの一方の主面から突起1Cの頂部までの高さh(以下、単に突起1Cの高さh、またはhという場合もある)は、正極合剤1Aの第1の表面から正極合剤1Aの正極側集電体1Bに面する側に位置する第2の表面までの厚さt1(以下、単に正極合剤1Aの全体の厚さt1、またはt1という場合もある)に対する比率(h/t1)が10〜80%であることが好ましい。突起1Cの高さhを正極合剤1Aの全体の厚さt1の10%以上とすることにより、正極集電体1Bと正極合剤1A中の活物質との間において電荷の授受がさらに容易になり、より効率的な集電が可能になる。また、hをt1の80%以下とすることにより、突起1Cを容易に形成することができるとともに、突起1Cが正極合剤1Aを貫通し、二次電池を構成した際に正極1と負極2とが短絡する可能性を低減できる。なお、h/t1は電池容量の向上と短絡発生の抑制を両立させるという点から、20〜60%とすることがより好ましい。
また、図3に示すように、凹部1Dの底部における正極合剤1Aの厚さt2(以下、単にt2という場合もある)は、正極合剤1Aの全体の厚さt1に対する比率(t2/t1)が20〜80%であることが好ましい。t2をt1の20%以上とすることにより、電解液4と正極合剤1A中の活物質との間におけるイオンの移動量がさらに増大し、正極合剤1A中の活物質によるイオンの挿入脱離の効率がより向上する。また、電解液4中のイオンが凹部1Dの内面を介して、より正極合剤1Aの内部まで到達し、正極合剤1Aの第1の表面からより離れた正極合剤1Aの内部に位置する活物質が利用可能となる。なお、t2/t1は電池溶量の向上という点から、特には20〜50%とすることが好ましい。
また、突起1Cの高さhは、凹部1Dの底部における正極合剤1Aの厚さt2よりも大きい、すなわちh>t2であることが好ましい。h>t2とすることにより、突起1Cの側面と凹部1Dの側面とを相対させることができ、正極集電体1Bと電解液4との対向する面積が増加してさらに大きな電池容量が得られる。
このような効果は、正極合剤Aの全体の厚さt1が200μm以上である場合に、特に顕著となる。通常、正極合剤1Aと電解液4との接触面から200μm以上離れた位置までは、電解液4中のイオンが到達しにくいため、その接触面から200μm以上離れた位置に存在する活物質は充放電に対する寄与が小さい。したがって、正極合剤1Aの全体の厚さt1が200μm以上の正極1おいて、正極側集電体1Bの突起1Cの頂部と正極合剤1Aの凹部1Dの底部とがz軸方向からx−y平面に投影した場合に重ならないように配置し、凹部1Dの内面に電解液4を接触させることで、正極合剤1Aの第1の表面から200μm以上離れた位置にもイオンが到達しやすくなり、活物質の利用率が向上して電池容量を向上することができる。一方、正極合剤1Aの全体の厚さt1が200μmよりも小さい場合は、電解液4のイオンが正極合剤1A全体に到達しやすいため、正極側集電
体1Bの突起1Cの頂部と正極合剤1Aの凹部1Dの底部とがx−y平面に投影した場合に重ならないように配置することによって得られる電池容量の向上効果は小さいものとなる。
なお、これらの突起1Cおよび凹部1Dはいずれも、これらをx−y平面上に投影した場合に、たとえば、突起1Cと凹部1Dとが交互に整列している方向(図2においてはy軸方向)において、隣接する突起1C同士および凹部1D同士の間隔をy1、突起1Cの最大幅をyc、凹部1Dの最大幅をydとしたとき(図2を参照)、y1からycおよびydを差し引いた長さy2が、正極合剤1Aの全体の厚さt1の4倍以下、すなわち、y2=y1−yc−yd≦t1×4となるように配置すればよい。また、図2においては、y軸に平行な方向に突起1Cと凹部1Dとを交互に配置した構成を示したが、図4(a)に示すように、突起1Cと凹部1Dとを交互に千鳥状(ジグザグ状)に配置してもよい。また、突起1Cと凹部1Dとは、x−y平面上に投影した場合に突起1Cの頂部と凹部1Dの底部が重ならないように配置されていれば良く、図4(b)に示すように突起1Cや凹部1Dの辺縁部が一部重なりあっていてもよい。この場合はy2の値はマイナスとなる。なお、上述した突起1Cおよび凹部1Dのx−y平面上における配置は、代表的な例を挙げたものであって、本発明の適用範囲を何ら限定するものではなく、本発明の構成を満たす範囲内において他の態様を取っても構わない。たとえば、突起1C同士の間隔と凹部1D同士の間隔とがそれぞれ異なっていてもよい。
また、ここで示した突起1Cおよび凹部1Dの形状はいずれも略砲弾状であったが、円錐状、角錐状、円柱状、角柱状および溝状など、いずれの形状であってもよい。なお、特に凹部1Dについては、凹部1D内部への電解液の浸入しやすさという点から正極合剤1Aの第1の表面における凹部1Dの開口部の面積が、凹部1Dの底部の面積よりも大きいことが望ましい。
以上、本実施形態の正極1について詳述したが、負極2についても同様な効果が得られる。なお、このような電極の構造、すなわち突起および凹部の形状、配置および分布については、たとえば電極の断面を光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いて観察したり、表面粗さ計または表面形状測定器などを用いて電極表面の形状を測定することのより確認できる。
このような電極は、たとえば電極合剤を塗布電極として形成する場合、次のようにして作製すればよい。たとえば、活物質を80質量%、導電助剤としてアセチレンブラックを10質量%および結着剤としてポリフッ化ビニリデンを10質量%に、さらに溶媒として15質量%のNMP(N−メチルピロリドン)を添加してスラリーを作製する。作製したスラリーを、ドクターブレード法などの周知のシート成形法により、たとえば集電体となる金属箔上に塗布し溶剤を乾燥することで、活物質と導電助剤と結着剤とを含む電極合剤を集電体の主面上に作製できる。なお、金属箔上にスラリーを塗布・乾燥する工程を複数回繰り返してもよい。
その後、作製した電極を、突起のある金型を用いて金属箔側と電極合剤側からプレスすることで、集電体の突起と電極合剤の凹部とを同時に形成できる。このとき、金属箔の主面に垂直な方向から平面視した場合に、金属箔側の金型の突起と電極合剤側の金型の突起とが重ならないように調整する。なお、突起を有する金属箔の主面上に電極合剤をシート成形して電極を作製し、電極合剤側のみ突起のある金型を用いてプレスすることにより凹部を形成してもよい。また、このようにして形成された突起は内部に空洞が形成された中空の突起となり、集電体の電極合剤が形成されていない他方の主面側からみると窪みが形成された状態となるが、空洞のない突起をプレスにより埋め込む等の方法により、集電体の突起を空洞のない突起としてもよい。
なお、電極合剤を、基材フィルム上にシート状に成形したものや圧粉体のように電極合剤単独で作製した場合は、作製した電極合剤を集電体と電気的に接続する必要がある。電極合剤と集電体との接合方法としては、電極合剤と集電体とを圧着する方法、導電性の接着剤を用いて接合する方法、電極合剤表面に蒸着やCVD、メッキなどの方法により集電体を形成する方法など、周知の方法から適切なものを選べばよい。また、金属箔上に形成した塗布電極の上に、単独で作製した電極合剤を重ね合わせ、圧着などの方法により接合してもよい。この場合も、集電体の突起や電極合剤の凹部を形成するには、集電体と電極合剤とを接合した後に上述した方法を適用すればよい。また、電極合剤と集電体とを圧着する場合であれば、突起および凹部の形成を圧着と同時に行ってもよい。電極合剤表面に蒸着やCVD、メッキなどの方法により集電体を形成する場合は、電極合剤の両面に凹部を形成した後、その一方の表面に集電体を形成することもできる。
集電体の材料は、正極側集電体1Bについては、正極1の電位において溶解などの反応が発生しない耐食性を有する材料を用いればよい。このような材料としては、たとえば、ニッケル、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、金、白金等を含む金属材料やステンレス等を含む合金、黒鉛、ハードカーボン、ガラス状炭素等の炭素質材料、ITOガラス、酸化すずなどの無機導電性酸化物材料などを用いることができる。その中でもニッケル、アルミニウム、チタン、金、白金は耐食性に優れ、容易に入手できるため好ましい。
負極側集電体2Bについては、負極2の電位においてLiやNaなどアルカリ金属との合金化などの副反応が発生しない材料を用いればよい。このような材料としては、たとえば、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、タングステン、チタン、金、白金等を含む金属材料やステンレス等を含む合金、黒鉛、ハードカーボン、ガラス状炭素等の炭素質材料、ITOガラス、酸化すずなどの無機導電性酸化物材料などを用いることができる。特に、導電性が高く比較的安価な点から、アルミニウム、ニッケル、チタンを用いることが好ましい。
なお、集電体として金属箔を用いる場合、その厚みは10〜300μmとすることが好ましい。また、電極との接着力向上のために、金属箔の表面を粗面化処理したものを用いてもよい。粗面化処理する場合は、算術平均粗さ(Ra)にして0.5〜2μmであることが好ましい。金属箔の表面粗さは、触針式、光干渉式等の表面粗さ計や、レーザー顕微鏡、原子間力顕微鏡(AFM)等を用いて測定する。一般的に使用される触針式表面粗さ計を用いる場合は、JIS B0601に基づいて、たとえば、触針先端径を2μm、測定長を4.8mm、カットオフ値を0.8mmという条件で測定すればよい。
正極合剤1Aに用いる活物質としては、例えば、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、二酸化マンガン、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムバナジウム複合酸化物、酸化バナジウムなどや、ナトリウムコバルト複合酸化物、ナトリウムマンガン複合酸化物、二酸化マンガン、ナトリウムニッケル複合酸化物、ナトリウムニッケル鉄複合酸化物、ナトリウム鉄複合酸化物、ナトリウムクロム複合酸化物などが挙げられる。
負極合剤2Aに用いる活物質は、電解液4に水系のものを用いるか非水系のものを用いるかにより異なる。水系の電解液を用いる場合には、活性炭やNaTi(POなどを用いることができ、非水系の電解液を用いる場合には、水系の電解液で使用可能な活物質以外に、Sn−Sbコンポジットガラスなどのガラス材料や、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料、金属Li、金属Na、およびLiやNaを挿入脱離可能な合金、酸化チタン、酸化ニオブ、リチウムチタン複合酸化物、ナトリウムチタン複合酸化物などの酸化物材料を用いることができる。
導電助剤は、アセチレンブラックの代わりにケッチェンブラックやカーボンナノチューブ、黒鉛、ハードカーボンなどの炭素材料、金属(アルミニウム、金、白金など)の粉末、無機導電性酸化物(酸化インジウムスズ(ITO)ガラス、酸化スズなど)など、使用電圧範囲において化学的に安定で導電性を示すものであればその材料はいずれでも良い。
結着材は、ポリフッ化ビニリデン以外にも、たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸(PAA)ポリイミド樹脂(PI)、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素系ゴムなど、使用する電位領域で分解しない、用途に適したものを選んで使用できる。
活物質、導電助材および結着材の構成比率は、質量比でそれぞれ、50〜95%、3〜40%、2〜10%の範囲で適宜調整すればよい。
また、電極合剤中における活物質の粒子の平均粒径は、これを用いる二次電池の電圧範囲や温度などの使用条件に応じて、たとえば0.1〜50μmの範囲から適正な範囲を選んで調整すればよい。
なお、電極合剤中における活物質の粒子の平均粒径の制御は、塗布電極や圧粉体により電極合剤を形成する場合には活物質粉末の粒度調整により行うことができる。電極合剤中における活物質の粒子の平均粒径は、たとえば電極合剤の断面において、走査型電子顕微鏡(SEM)と波長分散型X線分析(WDS)により活物質の粒子を判別し、撮影した写真を画像解析して算出するなどして求めることができる。
電解液4としては、水系電解液、非水系電解液のどちらでも使用できる。特に、水系電解液はイオン伝導度が大きく、本実施形態の二次電池に用いる電解液4として望ましい。
水系電解液としては、たとえば0.1〜10.0mol/Lの硫酸リチウムや硝酸リチウム、水酸化リチウム、塩化リチウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウムなどの水溶液を用いることができる。
非水系電解液は、有機溶媒と電解質塩によって構成され、必要に応じて電極表面への被膜形成、過充電防止、難燃性の付与等を目的とした添加剤を加えてもよい。有機溶媒としては、高誘電率を有し、低粘性、低蒸気圧のものが好適に用いられ、このような材料としては、たとえば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、メチルエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートから選ばれる1種もしくは2種以上を混合した溶媒が挙げられる。電解質塩としては、たとえばLiBF、LiPF、LiClO、LiCFSO、LiAsF、LiN(CFSO、LiN(CSO等のリチウム塩や、過塩素酸ナトリウム(NaClO)、四フッ化ホウ酸ナトリウム(NaBF)、六フッ化リン酸ナトリウム(NaPF)、NaN(FSO、NaN(CFSO、NaN(CSO等のナトリウム塩が挙げられ、0.1〜10.0mol/Lの濃度で用いることができる。なお、これらの電解質塩のうち、NaN(SOF)、NaN(CFSOおよびNaN(CSOは、他のアルカリ金属塩と混合して一定温度以上の環境で使用することで、溶融塩としても用いることができる。
水系電解液や非水系電解液を含浸させるセパレータ3には、イオンを通し、かつ正負極
のショートを防止することが求められる。具体的には、ポリオレフィン繊維性の不織布やポリオレフィン製の微多孔膜、ガラスフィルター、セラミックの多孔質材料などを用いることができる。ここで、ポリオレフィンとしてはポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができ、一般的にリチウムイオン電池などの二次電池に用いられるセパレータが適用可能である。
以下、本発明の二次電池について、実施例に基づき詳細に説明する。正極は、以下のようにして作製した。まず、正極活物質であるマンガン酸リチウム(LiMn)粉末を80質量%、導電助剤としてアセチレンブラックを10質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを10質量%秤量し、さらに溶媒としてNMP(N−メチルピロリドン)を15質量%混合してスラリーを作製した。このスラリーを、正極側集電体となるTi箔(厚さ20μm)の上にドクターブレード法により塗布し、溶媒を乾燥させて正極合剤とした。これを15mm×15mmの板状に切り出した後、円錐状の突起のある金型でプレスすることで、図2に示すような正極を作製した。プレス後の正極における正極合剤の全体の厚さt1と、t1に対する凹部の底部における厚さt2の比率(t2/t1)および正極側集電体の突起の高さhの比率(h/t1)を表1に示す。なお、使用した金型は、正極集電体側、正極合剤側のいずれも金型の突起の底部の大きさ(ycおよびyd)が直径300μm、隣接する突起の間隔x1が800μm、y1が800μmのものを用いた。正極側集電体の突起および正極合剤の凹部の配置は、y2/t1の値(ただし、y2=y1−yc−yd)として表1に示した。
負極は、以下のようにして作製した。負極活物質である活性炭粉末(有機系では黒鉛粉末)を80質量%、導電助剤としてアセチレンブラックを10質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを10質量%秤量し、さらに溶媒としてNMP(N−メチルピロリドン)を15質量%混合してスラリーを作製した。このスラリーを、負極側集電層となるTi箔(厚さ20μm)の上にドクターブレード法により塗布し、溶媒を乾燥させ、更にその上に、上述の材料に溶媒を加えずに造粒した造粒粉末を用いてロールプレスにより作製した圧粉体のシートを重ね合わせ圧着した。これを15mm×15mmの板状に切り出し、含有する活物質の質量が正極に対して6倍以上となる負極を作製した。
作製した正極および負極を用いて電池評価セル内部に正極、セパレータ、負極をこの順に配置して組立て、電解液を注入した。
セパレータとしては、ガラス濾紙を用いた。電解液は、水系電解液としては濃度2mol/Lの硫酸リチウム水溶液を用い、有機電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の比率を、体積比にしてEC:DEC=3:7とした混合溶媒に、1mol/LのLiN(CFSO(LITFSI)を溶解したものを用いた。
作製したセルの充放電特性を、以下のような条件で確認し、放電容量を測定した。放電容量の測定結果を表1に示す
充放電電圧範囲:上限1.8V、下限0.5V(水系電解液)
上限4.2V、下限2.5V(有機電解液)
充放電電流値 :0.5mA/cm(定電流充放電)
測定温度 :30℃
Figure 2014229556
表1に示すように、試料No.3〜7、9〜16では、正極集電体の突起と正極合剤の凹部とをx−y平面上に投影した場合に重ならないように配置した正極を用いたことにより、正極活物質の利用率が高く、水系電解質を用いた場合でも100mAh/g以上の高容量が得られた。
1、11 : 正極
1A、11A: 正極合剤
1B、11B: 正極側集電体
1C : 正極側集電体の突起
1D : 正極合剤の凹部
2、12 : 負極
2A、12A: 負極合剤
2B、12B: 負極側集電体
2C : 負極側集電体の突起
2D : 負極合剤の凹部
3、13 : セパレータ
4、14 : 電解液
5、15 : ケース
8、18 : 正極側外部端子
9、19 : 負極側外部端子
h : 突起の高さ
t1 : 電極合剤全体の厚さ
t2 : 凹部の底部における電極合剤の厚さ

Claims (7)

  1. 正極、負極、セパレータおよび電解液を有し、
    前記正極および前記負極のうち少なくともいずれか一方が、少なくとも一方の主面側に突起を有する集電体と、少なくとも活物質を含む電極合剤とを具備する電極であって、
    前記電極合剤は、前記集電体の前記一方の主面側に設けられるとともに、前記集電体に面する側とは反対側に位置する第1の表面に凹部を有し、
    前記突起と前記凹部とを、前記電極合剤の厚さ方向から前記集電体の前記一方の主面に投影した場合に、前記突起の頂部と前記凹部の底部とが重ならないように配置されていることを特徴とする二次電池。
  2. 前記電極合剤における前記第1の表面から、前記集電体に面する側に位置する第2の表面までの厚さをt1とし、
    前記突起における前記一方の主面から前記突起の頂部までの高さをhとしたとき、
    該hの前記t1に対する比率である(h/t1)が、10〜80%であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記電極合剤における前記第1の表面から、前記集電体に面する側に位置する第2の表面までの厚さをt1とし、
    前記凹部の底部における前記電極合剤の厚さをt2としたとき、
    該t2の前記t1に対する比率である(t2/t1)が、20〜80%であることを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記hが、前記t2よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の二次電池。
  5. 前記t1が200μm以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の二次電池。
  6. 前記突起が、中空であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の二次電池。
  7. 前記電解液が、水系の電解液であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の二次電池。
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