JP2014229395A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品の交換の手間及びコストを低減することができる誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】誘導加熱電源4から供給される電力によって中間部の隙間1aに配置した被加熱体6を誘導加熱する誘導加熱コイル1と、軸が前記加熱コイルの軸と平行であり、加熱コイルと逆方向に磁束が発生するように配置された補助コイル2とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属パイプ同士をロウ付け接合する、誘導加熱装置に関するものである。
エアコンなどに用いられる熱交換器は、金属パイプ同士の接続にロウ付けが行われている。このロウ付けを行う方法として、特許文献1にあるような誘導加熱を用いたものが提案されている。特許文献1における、熱交換器の誘導加熱の様子を図9に示す。
熱交換器は、平行状に配置されたアルミニウム等からなる多数枚のプレートフィン7と、プレートフィン7と外部との境界に、プレートフィン7と平行に配置された保護用の鉄板8と、これらプレートフィン7と鉄板8とを厚さ方向に貫通するように配置された銅等からなる複数本のチューブ6aと呼ばれる金属パイプと、前記複数のチューブ6a間をつなぐU字又はその他形状の複数の金属製継手管6bと呼ばれる金属パイプとで形成される。この際、チューブ6a内を冷媒が巡るように、チューブ6aと継手管6bとは接合される。この接合方法としては、主に、ロウ付けが用いられている。
加熱コイル1は、平面視U状でかつ側面視逆U状に曲成されており、加熱コイル1の平面視U状の部分の隙間を加熱部空間として利用する。被加熱体6は、チューブ6aと継手管6bと、チューブ6aと継手管6bの重ね合わせ部に嵌合されたリングロウ6cとで構成される。ロウ付けは、被加熱体6を加熱コイル1の加熱部空間に配置した状態で、誘導加熱を行うことにより行われる。
しかし、熱交換器のロウ付けに誘導加熱を用いると、被加熱体6以外の部分が加熱されてしまうという課題がある。特に、被加熱体6と近接している鉄板8の加熱が顕著であり、鉄板8に焦げが生じるなどの品質上の不良を起こすことがある。
この原因は、コイルから発生した磁束が、被加熱体6以外に漏れ、被加熱体6以外の金属を誘導加熱するためである。
従来では、漏れ磁束を抑制するための方法として、特許文献2にあるような磁気コア19を用いたものが提案されている。特許文献2の誘導加熱の様子を、図10に示す。加熱コイル1は、磁気コア19に巻き付ける形で形成される。この加熱コイル1に電流を流して磁束10を発生させることで、金属パイプ18を誘導加熱する。ここで、磁気コア19には、空気よりも透磁率が高く、磁束が集中しやすい材料を用いている。これによって、加熱コイル1に電流を流して磁束10を発生させると、磁気コア19に磁束10が集中するようになる。このように磁気コア19に磁束10を集中させることで、外部への漏れ磁束が抑制されることとなる。
特開H10―216930号 特許第4155577号
しかしながら、前記文献2のような磁気コアを用いる構成では、加熱プロセスの中で磁気コアが加熱と冷却とのサイクルにさらされ、磁気コアが破損もしくは劣化してしまう。磁気コアに用いられる強磁性材料は、耐熱温度が500度以下のものが多く、これ以上の温度に加熱すると、物理的に破損もしくは磁気特性が劣化してしまうことがある。ロウ付けは500度を超える温度で行われることが多く、磁気コアもこれに近い温度まで加熱されることとなる。従って、誘導加熱ロウ付けに磁気コアを用いる際は、磁気コアの破損もしくは劣化が起こりやすい。
このような高温の誘導加熱においては、磁気コアは消耗品となり、交換の手間又はコストがかかるという課題があった。
本発明は、前記の課題を解決するもので、部品の交換の手間及びコストを低減することができる、誘導加熱装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の誘導加熱装置は以下のように構成する。
本発明の1つの態様によれば、金属体の近傍に配置された金属パイプ形状の被加熱体を中間部の隙間に配置して、誘導加熱電源から供給される電力によって前記被加熱体を誘導加熱する誘導加熱コイルと、
中心軸が前記加熱コイルの中心軸と平行であり、かつ、前記加熱コイルが発生させる磁束と逆方向に磁束が発生するように配置された補助コイルとを備える誘導加熱装置を提供する。
以上のように、本発明の誘導加熱装置によれば、加熱コイルが発生させる磁束と逆方向に磁束が発生するように配置された補助コイルを備えることにより、磁気コアを用いずに被加熱体以外の金属の加熱を抑制することができ、部品の交換の手間及びコストを低減することができる。
本発明の実施形態における誘導加熱装置の概略斜視図 本発明の実施形態の誘導加熱装置の平面図における、加熱コイルと補助コイルのそれぞれが発生させる代表的な磁束の分布の図 本発明の実施形態の誘導加熱装置の右側面図における、主として、鉄板上での加熱コイルと補助コイルのそれぞれが発生させる磁束の向きの図 解析におけるコイルの寸法の定義を示す図 解析におけるコイル同士の為す角度の定義を示す図 加熱コイルと補助コイルのそれぞれの軸の間の距離と、鉄板の温度との関係を示したグラフ コイル同士が為す角度と、鉄板の温度との関係を示したグラフ 補助コイルの幅と、鉄板の温度との関係を示したグラフ 補助コイルの巻き数と、鉄板の温度との関係を示したグラフ 本発明の実施形態における直列コイルを用いた誘導加熱装置の概略斜視図 従来の誘導加熱装置の概略構成図 従来の磁気コアを用いた誘導加熱装置の概略構成図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明の実施形態である誘導加熱装置30を示す。
誘導加熱装置30は、加熱コイル1と、補助コイル2と、誘導加熱電源4とを備えて構成される。誘導加熱電源4は、加熱コイル1用第1誘導加熱電源4Aと補助コイル2用第2誘導加熱電源4Bとに2つ用意する。
誘導加熱装置30で加熱される被加熱体6を有する対象物の一例としての熱交換器は、被加熱体6とプレートフィン7と保護用の鉄板8とで構成される。
プレートフィン7と鉄板8とは平行であり、プレートフィン7の最上面に鉄板8が配置される。鉄板8は金属体の一例である。
被加熱体6は、チューブ6aと継手管6bと、その重ねあわせ部にリングロウ6cを配置したものであり、金属パイプ形状の被加熱体の一例である。チューブ6aは、プレートフィン7と鉄板8とに直交して突き刺さる形で配置される。継手管6bは、チューブ6a同士を繋ぎ合わせるものであるが、図中では繋ぎ合わせ部を省略する。
第1誘導加熱電源4Aは、ケーブル5aを介して加熱コイル1に電力を供給する。
もう一つの第2誘導加熱電源4Bは、ケーブル5bを介して補助コイル2に電力を供給する。このとき、2つの第1及び第2誘導加熱電源4A,4Bの電流の位相は、互いに一致するように設定する。
加熱コイル1は、ソレノイドコイルの中間部に被加熱体6を設置できるように隙間1aを設けたものである。加熱コイル1は、加熱コイル1の中間部の隙間1a内に、被加熱体6が挿入されるように配置する。
補助コイル2は、ソレノイドコイルである。補助コイル2は、補助コイル2の中心軸2bと加熱コイル1の中心軸1bとが平行になるように配置する。また、補助コイル2は、加熱コイル1が発生させる磁束10の向きと逆向きの磁束11を発生させるように配置する。補助コイル2は、加熱コイル1と同様の部材を使用することができる。
前記構成の誘導加熱装置30は、以下のように動作する。
まず、加熱コイル1を、加熱コイル1の中間部の隙間1a内に、被加熱体6が位置するように配置する。
その後、2つの第1及び第2誘導加熱電源4A,4Bを通電し、加熱コイル1と補助コイル2とに高周波電流を通電する。
加熱コイル1と補助コイル2とのそれぞれに通電することで、それぞれのコイル1,2から磁束10,11が発生する。これらの磁束10,11によって、被加熱体6は誘導加熱される。被加熱体6の温度がリングロウ6cのロウ材の融点を超えると、リングロウ6cは溶融する。
リングロウ6cが溶融した後に、2つの第1及び第2誘導加熱電源4A,4Bの通電を停止する。
その後、リングロウ6cが冷却されることで、リングロウ6cが固まり、被加熱体6を構成するチューブ6aと継手管6bとが接合されることとなる。
補助コイル2は、加熱コイル1から被加熱体6以外へと漏れた磁束を打ち消す作用を持つ。これについて、以下、説明を行う。
加熱コイル1と補助コイル2との両者が発生させる磁束10,11のうちの代表的な磁束10,11の例の様子を図2Aに示す。太い点線で示す矢印が電流9を表す。この電流9が加熱コイル1と補助コイル2とに流れた際に、加熱コイル1が発生させた磁束のうちの代表的な磁束10を太線で示し、補助コイル2が発生させた磁束のうちの代表的な磁束11を細線で示す。
加熱コイル1が発生させた磁束10と補助コイル2が発生させた磁束11との分布に着目する。加熱コイル1と補助コイル2との外部を見てみると、加熱コイル1が発生させた磁束10と補助コイル2が発生させた磁束11とは逆向きであることがわかる(例えば、下記の図2Bの鉄板8上を参照)。ここから、加熱コイル1と補助コイル2との外部では、それぞれの磁束10,11が互いに弱めあっていることがわかる。鉄板8の近傍の磁束の分布を確認するために、図2Aの右側面図における磁束の分布を図2Bに示す。鉄板8の近傍においても、加熱コイル1が発生させた磁束10と補助コイル2が発生させた磁束11とは逆向きであり、互いに弱めあっていることがわかる。なお、図2A及び図2B共に、空間に分布する磁束を分かりやすく示すため、被加熱体は省略している。
このように、補助コイル2を用いることで、磁気コアを用いずに、被加熱体6以外への漏れ磁束を抑制し、鉄板8の加熱を抑制することができる。
ここで、補助コイル2の形状と配置とについて説明を行う。
補助コイル2の形状と配置とについて、解析を用いて、より良い条件の導出を行った。解析には、解析シミュレーションソフトウェアFemtet(登録商標)(ver. 11.1)(ムラタソフトウェア株式会社)を用いている。
解析で使用した、解析モデルを示す。
解析モデルは図1と等価になるように構成した。ただし、鉄板8の温度が課題であるため、被加熱体6とプレートフィン7とは除外して解析を行っている。鉄板8の焦げの影響は、加熱コイル1の中間部の隙間1aの直下で顕著である。そこで、この部分の鉄板8の温度について解析を行っている。
図3A及び図3Bを用いて、解析に用いた加熱コイル1と補助コイル2との形状と配置とについて説明をする。
図3Aは、図1に示した誘導加熱装置30の平面図である。ここに、加熱コイル1の幅をWで示し、補助コイル2の幅をWで示し、加熱コイル1のコイル直径をDで示し、補助コイル2のコイル直径をDで示し、コイル1,2間の距離をLで示し、加熱コイル1の線材の直径をdで示し、補助コイル2の線材の直径をdで示す。加熱コイル1の幅Wは、コイル1の線材も含んだ加熱コイル1の幅を表しており、その幅は一例として26mmである。補助コイル2の幅Wは、コイル2の線材も含んだ補助コイル2の幅を表しており、その幅は一例として16mmである。加熱コイル1のコイル直径Dは、加熱コイル1を構成するソレノイドの、コイル線材も含んだ直径の寸法であり、その直径は一例として16mmである。補助コイル2のコイル直径Dは、補助コイル2を構成するソレノイドの、コイル線材も含んだ直径の寸法であり、その直径は一例として16mmである。コイル1,2間の距離Lは、加熱コイル1の中心軸1bと補助コイル2の中心軸2bとの間の距離であり、その距離は一例として17mmである。加熱コイル1の線材の直径dは、一例として2mmである。補助コイル2の線材の直径dは、一例として2mmである。加熱コイル1は、中間部の隙間1aに被加熱体6が位置するように配置する。加熱コイル1は、一例として、被加熱体6の両側に3巻きずつコイルを巻いており、合計6巻きのコイルとする。また、補助コイル2の巻き数は一例として6巻きである。
一例として、加熱コイル1の中心軸1bと補助コイル2の中心軸2bとのそれぞれに垂直に交わる直線31と、チューブ6aの中心軸32とが為す角度を、コイル1,2同士が為す角度θと定義する。図3Bは、図1に示した誘導加熱装置30の右側面図であるが、ここに示す角度が、コイル1,2同士が為す角度θである。解析では、この角度θが90度となるように設定する。
一例として、鉄板8は長辺500×短辺150×厚さ1mmであり、加熱コイル1の中心軸1bと鉄板8との距離が15mmとなるように配置する。
一例として、第1及び第2誘導加熱電源4A,4Bから加熱コイル1と補助コイル2とにそれぞれ独立して供給する電流は400Aとし、両者の位相は一定になるように設定する。
一例として、鉄板8の材料はスズメッキが施された鉄であり、400度よりも温度が上昇すると焦げが生じる。従って、鉄板8の温度が400度以下となる条件が好ましい条件であるといえる。また、加熱時の余裕をみて、鉄板8の温度が300度以下となることがより好ましい。そこで、解析モデル中のパラメータを変動させた際の、鉄板8の温度を調べ、その温度が400度以下及び300度以下となる補助コイル2の条件を導出する。
解析に用いるパラメータは4つであり、それぞれ、加熱コイル1と補助コイル2とのコイル間の距離Lと、コイル1,2同士の為す角度θと、補助コイルの幅Wと、補助コイル2の巻き数とである。これらのパラメータについて、それぞれ解析を行い、補助コイル2の最適点の導出を行った。
まず、加熱コイル1と補助コイル2とのコイル間の距離Lと、鉄板8の温度との関係を解析した結果を図4に示す。
図4から、鉄板8の温度が400度以下となるのは、加熱コイル1と補助コイル2の距離Lが25mm以下であることがわかる。また、鉄板8の温度が300度以下となるのは、加熱コイル1と補助コイル2の距離Lが18mm以下のときである。また、加熱コイル1と補助コイル2とが接触しないようにするため、加熱コイル1と補助コイル2の距離Lは16mmより大きくする。
以上から、加熱コイル1と補助コイル2の距離Lは25mm以下でかつ16mmより大きいことが好ましく、18mm以下でかつ16mmより大きいことがより好ましい。
次に、コイル同士の為す角度θと、鉄板8の温度の関係を解析した結果を図5に示す。
図5から、鉄板8の温度が400度以下となるのは、角度θが70度以上であることがわかる。また、鉄板8の温度が300度以下となるのは、角度θが85度以上のときである。また、補助コイル2と鉄板8が接触しないようにするため、コイル同士の為す角度θは90度以下とする。
以上から、コイル同士の為す角度θは70度以上でかつ90度以下が好ましく、85度以上でかつ90度以下であることがより好ましい。
補助コイルの幅Wと、鉄板部8の温度の関係を解析した結果を図6に示す。
図6から、鉄板8の温度が400度以下となるのは、幅Wが30mm以下であることがわかる。また、鉄板8の温度が300度以下となるのは、幅Wは22mm以下のときである。また、補助コイル2の幅Wは、補助コイル2を十分密に巻いたときの幅よりも大きくなる必要があり、本実施形態の具体的な一例では、補助コイル2の線材の直径dが2mmであり、コイルの巻き数が6巻きであるため、補助コイル2を十分密に巻いたときの補助コイル2の幅は12mmとなる。
以上から、補助コイルの幅Wは、30mm以下でかつ12mmより大きいことが好ましく、22mm以下でかつ12mmより大きいことがより好ましい。
最後に、補助コイル2の巻き数と、鉄板8の温度の関係を解析した結果を図7に示す。
図7から、鉄板8の温度が400度以下となるのは、巻き数が5巻き以上21巻き以下であることがわかる。また、鉄板8の温度が300度以下となるのは、巻き数が6巻き以上20巻き以下のときである。加熱コイル1の巻き数が6巻きであることから計算すると、補助コイル2の巻き数は、加熱コイル1の巻き数の0.85倍以上3.5倍以下が好ましく、1倍以上3.3倍以下であることがより好ましいということがわかる。
かかる構成によれば、加熱コイル1に加えて、加熱コイル1が発生させる磁束10と逆方向に磁束11が発生するように配置された補助コイル2を設置することにより、磁気コアを設けずとも、漏れ磁束を抑制することができる。これによって、消耗品となる磁気コアが不要となり、部材の交換の手間とコストとを低減することができる。
なお、加熱コイル1と補助コイル2とは直列に接続してもよい。以下、加熱コイル1と補助コイル2とを直列に接続したコイルを、直列コイル3と呼ぶ。図8に、直列コイル3を用いた誘導加熱装置30Bの概略図を示す。
誘導加熱装置30Bは、加熱コイル1と補助コイル2とを直列に接続した直列コイル3と、単一の誘導加熱電源4とを備えて構成される。熱交換器は、被加熱体6とプレートフィン7と鉄板8とで構成される。
誘導加熱装置30Bで加熱される被加熱体6を有する対象物の一例としての熱交換器は、前述したものと同様のものである。
直列コイル3は、加熱コイル1と補助コイル2とを直列に接続して構成される。なお、加熱コイル1と補助コイル2との形状と配置については、前述の通りである。
誘導加熱電源4は、直列コイル3の端部にケーブル5を介して接続され、高周波誘導電力を直列コイル3に供給する
前記構成の誘導加熱装置30Bは、以下のように動作する。
まず、直列コイル3を、加熱コイル1の中間部の隙間1aに被加熱体6が位置するように配置する。
その後、誘導加熱電源4を通電し、直列コイル3に電力を通電する。
高周波電流は、直列コイル3の加熱コイル1と補助コイル2とに磁束10,11をそれぞれ発生させる。これ以降は、先の説明と同様の動作となる。補助コイル2は、加熱コイル1が発生させた磁束10を打ち消す効果を持つ。加熱コイル1によって発生した磁束10により、被加熱体6が誘導加熱される。これによって、リングロウ6cが溶融され、それを冷却することで、被加熱体6を構成するチューブ6aと継手管6bとが接合されることとなる。
図1に示すような、加熱コイル1と補助コイル2とに別々の電源4A,4Bから電力を供給する構成においては、誘導加熱電源4A,4Bが2つ必要となり、設備のコストが大きくなってしまうという問題があった。また、2つの誘導加熱電源4A,4Bが同じ位相になるように制御を行う必要もあった。
かかる構成によれば、加熱コイル1と補助コイル2とを直列に接続することで誘導加熱電源4を1つにすることができ、設備コストの問題と制御の問題とを解決することができる。また、図1に示す構成と同様に、磁気コアを設けずとも、漏れ磁束を抑制することができ、これによって、部品の交換の手間とコストとを低減することもできる。
なお、上記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の誘導加熱装置は、部品交換の手間とコストを低減する効果を有し、エアコンなどに用いられる熱交換器の金属パイプのロウ付けの用途に適用できる。また、本発明の誘導加熱装置は、金属パイプの焼入れ等の金属パイプの加熱の用途にも適用できる。
1 加熱コイル
2 補助コイル
3 直列コイル
4,4A,4B 誘導加熱電源
5,5a,5b ケーブル
6 被加熱体
6a チューブ
6b 継手管
6c リングロウ
7 プレートフィン
8 鉄板
9 電流
10 加熱コイルが発生させた磁束
11 補助コイルが発生させた磁束
18 金属パイプ
19 磁気コア
30 誘導加熱装置
31 加熱コイルの中心軸と補助コイルの中心軸とのそれぞれに垂直に交わる直線
32 チューブの中心軸
加熱コイルのコイル直径
補助コイルのコイル直径
L コイル間の距離
加熱コイルの幅
補助コイルの幅
θ コイル同士の為す角度
加熱コイルの線材の直径
補助コイルの線材の直径

Claims (6)

  1. 金属体の近傍に配置された金属パイプ形状の被加熱体を中間部の隙間に配置して、誘導加熱電源から供給される電力によって前記被加熱体を誘導加熱する誘導加熱コイルと、
    中心軸が前記加熱コイルの中心軸と平行であり、かつ、前記加熱コイルが発生させる磁束と逆方向に磁束が発生するように配置された補助コイルとを備える誘導加熱装置。
  2. 前記誘導加熱コイルの前記中心軸と前記補助コイルの前記中心軸との距離が、25mm以下でかつ16mmより大きい請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記誘導加熱コイルの前記中心軸と前記補助コイルの前記中心軸とに直交する直線と、前記被加熱体の中心軸との為す角度が、70度以上でかつ90度以下である請求項1又は2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記補助コイルのコイル幅が、30mm以下でかつ12mmより大きい請求項1〜3のいずれか1つに記載の誘導加熱装置。
  5. 前記補助コイルの巻き数が、前記加熱コイルの巻き数の0.85倍以上3.5巻き以下である請求項1〜4のいずれか1つに記載の誘導加熱装置。
  6. 前記加熱コイルと前記補助コイルとが直列に接続され、1つの誘導加熱電源から電力を供給する請求項1〜5のいずれか1つに記載の誘導加熱装置。
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