JP2014229389A - ナトリウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期の安定作動が可能なナトリウム二次電池を提供する。
【解決手段】ナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な材料を含む正極、金属ナトリウム、ナトリウムと合金を形成可能な金属、またはナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な材料を含む負極、およびナトリウムイオン導電性を有する電解質を含むナトリウム二次電池である。前記電解質が、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド基を含むイオン液体を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナトリウム二次電池に関するものである。
ナトリウム二次電池は、ナトリウムの資源量が豊富なことから、現在広範囲に使用されているリチウム二次電池よりも、コスト性に優れた二次電池として期待されており、電極材料や電解質材料に関する研究開発が進められている。例えば、Komabaらは非特許文献1において、溶質NaClOの炭酸プロピレン(PC)有機溶媒中において、NaCrOへのNaイオンの挿入・脱離が可能であり、電流値25mA/gの放電の場合、約2.9Vの平均放電電圧、約110mAh/gの放電容量を示すことを報告している。また、非特許文献2においても、溶質NaClOのPC有機溶媒中でNaCrOへのNaイオンの挿入・脱離が可能であり、電流値5mA/gの放電の場合、約2.9Vの平均放電電圧、約105mAh/gの放電容量を示すことを報告している。また、NaCrOにカーボンコートを行った場合、放電容量は115mAh/gと上昇し、40サイクル目の放電容量維持率は、カーボンコートしない場合と比較し、4%程度向上している。
S.Komaba et al., Electrochemistry Communications, Vol.12, pp.355-358, 2010 Jing-Jing Ding et al., Electrochemistry Communications, Vol.22, pp.85-88, 2012
上述した非特許文献1では、比較的大きな放電容量が得られているが、可燃性の炭酸エステル系電解液が主に用いられている。ナトリウム二次電池では、通常、電解質材料として有機溶媒を用いるが、揮発性があり、また熱安定性が低いことから、長期の電池作動時や高温での作動時の安定性には課題がある。また、前記のナトリウム二次電池は、有機電解液を使用するため、電池の安全性が懸念される。さらに、ナトリウム二次電池をバックアップ電源として使用するためには、定電圧で充電状態を維持し続けなければならないため、熱が発生しやすいという課題があり、高い安全性の確保が課題となっている。
上述した非特許文献2では、カーボンコートを行うことでサイクル特性の向上を試みているが、放電容量維持率の改善幅は4%程度と少ない。
本発明は、上述した課題に対して、不揮発性、優れた熱安定性、高いイオン導電性等の性質を有するイオン液体に着目し、電解質を構成する溶媒や溶質の最適化を行うことで、長期の安定作動が可能なナトリウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明の課題を解決するための手段の一例は、ナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な正極、金属ナトリウム、ナトリウムと合金を形成可能な金属、またはナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な材料を含む負極、およびナトリウムイオン導電性を有する電解質を含むナトリウム二次電池であって、前記電解質が、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド基(以下、「TFSI基」と表記する)を含むイオン液体を含むことを特徴とするナトリウム二次電池である。
前記イオン液体は、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「DEME TFSI」と表記する)、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「TMPA TFSI」と表記する)、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメチンスルホニル)イミド(以下、「PP13TFSI」と表記する)、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム(以下、「P13TFSI」と表記する)、およびN−メチル−N−ブチルピロリジニウム(以下、「P14TFSI」と表記する)からなる群から選択された少なくとも1種類を含むことができる。
ここで、前記イオン液体は、75mPa・s(25℃)以下の粘度を有することが好ましい。
また、前記電解質が、溶質としてナトリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを含むことができる。
本発明によれば、長期の安定作動が可能なナトリウム二次電池を提供することができる。
図1は、本発明のナトリウム二次電池を構成するセルの概略断面図である。 図2は、本発明のナトリウム二次電池の充放電曲線の一例を示す図である。
以下に、本発明によるナトリウム二次電池の一実施形態について詳細に説明する。
[ナトリウム二次電池の概要と特徴]
第1の実施形態に係るナトリウム二次電池は、ナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な正極、金属ナトリウム、ナトリウムと合金を形成可能な金属、またはナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な材料を含む負極、およびナトリウムイオン導電性を有する電解質を含むことを概要とする。この第1の実施形態の場合、電解質は非水電解質であり、前記非水電解質は前記正極と前記負極との間に配置される。
そして、第1の実施形態に係るナトリウム二次電池は、次の点に特徴がある。すなわち、第1の実施形態に関わるナトリウム二次電池は、前記非水電解質の溶媒としてTFSI基を含むイオン液体を含む点に特徴がある。この場合、溶質としてナトリウム含有金属塩を含むことが好ましい。
上述のイオン液体としては、不揮発性で、不燃性であるものが好ましく用いられる。具体的には、上述のイオン液体として、DEME TFSI、TMPA TFSI、PP13TFSI、P13TFSI、P14TFSIを用いることができる。
第1の実施形態に係るナトリウム二次電池は、上述の5種のイオン液体の中から、少なくとも1種を選択して用いる。
上述のイオン液体を用いた非水電解質が、高粘度ゆえに十分な導電率を示さず、電池を作動させることが難しく充放電特性等の電池性能が低くなってしまう場合は、粘度75mPa・s(25℃)以下のイオン液体を少なくとも1種類含めて作動させることが好ましい。こうしてより優れた充放電特性を実現できる。
このようにして、第1の実施形態に係るナトリウム二次電池は、非水電解質として好適には不揮発性かつ不燃性のイオン液体を用いることにより、長期安定性および熱安定性を向上させた電池の実現が可能である。
[ナトリウム二次電池の構成]
本発明の好適な態様のナトリウム二次電池は、ナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な正極、金属ナトリウム、ナトリウムと合金を形成可能な金属、またはナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な材料を含む負極、前記正極と前記負極との間に配置される非水電解質を有する。
前述の正極は、例えば以下のような手段により作製することができるが、本発明はこれらに限定されない。まず、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック類と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のような結着剤粉末と、正極活物質とを混合する。次いでこの混合物をロールプレス機により圧延し、所定サイズに切り抜いてペレット状に成型することにより、正極を作製できる。あるいは、前述の混合物を有機溶剤等の溶媒中に分散してスラリー状にした後、例えば銅箔のような金属箔上に塗布し、乾燥することにより正極を作製できる。
前述の負極は、金属ナトリウム、ナトリウムと合金を形成可能な金属、またはナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な材料であれば、本発明はこれらに限定されない。例えば、負極の例としては、金属ナトリウムのシート、または金属ナトリウムのシートを銅等の金属箔に圧着したものがある。前述の金属ナトリウムのシートは、金属ナトリウムをプレス機などでシート状に圧延して所望の形状に成形し、作製できる。
また、上記のような金属ナトリウム以外の負極材料として、ナトリウムと合金を形成可能な金属(スズ、鉛などの金属)、ナトリウムイオンの挿入及び脱離が可能なカーボンなどの材料を挙げることができる。これらの負極活物質を含む負極は、負極活物質とポリフッ化ビニリデン(PVDF)のような結着剤と混合させ、有機溶剤等の溶媒中に分散してスラリー状にした後、例えば銅箔のような金属箔上に塗布し、乾燥することで作製できる。
電解質の溶媒としては、TFSI基を含むイオン液体もしくはTFSI基およびナトリウム含有金属塩(溶質)を含むイオン液体を用いる。DEME TFSI、TMPA TFSI、PP13TFSI、P13TFSI、P14TFSIの中から、少なくとも1種を選択して用いるのが好ましい。
電解質の溶媒として用いる5種のイオン溶液、DEME TFSI、TMPA TFSI、PP13TFSI、P13TFSI、P14TFSIは、不揮発性であるため、電池の長期にわたる安定作動が達成される。
電解質に混合される溶質としては、ナトリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(NaTFSI)、過塩素酸ナトリウム(NaClO)、六フッ化リン酸ナトリウム(NaPF)、テトラフルオロほう酸ナトリウム(NaBF)などのナトリウム含有塩を用いることもできる。
なお、セパレータ、電池ケースなどの構造材料、その他の要素についても、従来公知の各種材料を使用できる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るナトリウム二次電池についての構成例を詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
上記のような物質を含む正極、負極、電解液等を使用する電池は、コイン形、円筒形、ラミネート形など従来の形状で作製することができる。そして、これらの二次電池の製造方法も従来と同様の方法を用いることができる。本発明のナトリウム二次電池は、例えば図1に示すような物質を含む正極及び負極と、これら両極に接する電解質からなる。
ナトリウム二次電池は、図1に示すような2032コイン型のものを作成できる。例えば、正極1にはNaCrOを使用し、図示省略したチタンメッシュで覆い、スポット溶接で正極ケース4に固定する。負極3にはNaを使用し、具体的には負極ケース6に図示省略したニッケルメッシュをスポット溶接で固定し、その上に上記ナトリウムシートを圧着することで固定する。また、負極ケース6にポリプロピレン製ガスケット5を装着する。次に、ペレットを固定した正極ケース4に、セパレータ2をセットし、非水電解質を充填する。その上に、ナトリウムシートを固定した負極ケース6を被せ、コインセルかしめ機で正極ケース4及び負極ケース6をかしめる。
以下に説明する実施例1〜8では、非水電解質1〜8の8種類を用いた。なお、ナトリウム二次電池は、上述の実施形態に記載した方法に従い、露点が−85℃以下のアルゴン雰囲気のグローブボックス内にて作製した。イオン液体は、含水量が10ppm(parts per million)以下である市販試薬品を用いた。
(実施例1)
実施例1では、非水電解質1を用いたナトリウム二次電池を作製するとともにその充放電試験を行った。非水電解質1は、濃度が1.0mol/Lの「NaTFSI」を溶質として用い、イオン溶液「DEME TFSI」により溶解することで合成した。以下に、非水電解質1の構造式(1)を示す。
Figure 2014229389
(実施例2)
実施例2では、非水電解質2を用いたナトリウム二次電池を作製するとともにその充放電試験を行った。非水電解質2は、濃度が1.0mol/Lの「NaTFSI」を溶質として用い、イオン溶液「TMPATFSI」により溶解することで合成した。以下に、非水電解質2の構造式(2)を示す。
Figure 2014229389
(実施例3)
実施例3では、非水電解質3を用いたナトリウム二次電池を作製するとともにその充放電試験を行った。非水電解質3は、濃度が1.0mol/Lの「NaTFSI」を溶質として用い、イオン溶液「PP13TFSI」により溶解することで合成した。以下に、非水電解質3の構造式(3)を示す。
Figure 2014229389
(実施例4)
実施例4では、非水電解質4を用いたナトリウム二次電池を作製するとともにその充放電試験を行った。非水電解質4は、濃度が1.0mol/Lの「NaTFSI」を溶質として用い、イオン溶液「P13TFSI」により溶解することで合成した。以下に、非水電解質4の構造式(4)を示す。
Figure 2014229389
(実施例5)
実施例5では、非水電解質5を用いたナトリウム二次電池を作製するとともにその充放電試験を行った。非水電解質5は、濃度が1.0mol/Lの「NaTFSI」を溶質として用い、イオン溶液「P14TFSI」により溶解することで合成した。以下に、非水電解質5の構造式(5)を示す。
Figure 2014229389
(実施例6)
実施例6では、非水電解質6を用いたナトリウム二次電池を作製するとともにその充放電試験を行った。非水電解質6は、濃度が1.0mol/Lの「NaClO」を溶質として用い、イオン溶液「P13 TFSI」により溶解することで合成した。
(実施例7)
実施例7では、非水電解質7を用いたナトリウム二次電池を作製するとともにその充放電試験を行った。非水電解質7は、濃度が1.0mol/Lの「NaPF」を溶質として用い、イオン溶液「P13 TFSI」により溶解することで合成した。
(実施例8)
実施例8では、非水電解質8を用いたナトリウム二次電池を作製するとともにその充放電試験を行った。非水電解質8は、濃度が1.0mol/Lの「NaBF」を溶質として用い、イオン溶液「P13 TFSI」により溶解することで合成した。
実施例1〜8の充放電試験は、市販の充放電測定システムを用いて、正極の有効面積当たりの電流密度で0.5mA(ミリアンペア)/cmを通電し、放電終止電圧を2.0V(ボルト)、充電終止電圧を3.6Vの電圧範囲で測定を行った。
第1表に、実施例1〜5の非水電解質を用いたナトリウム二次電池のサイクル特性におけるイオン液体依存性を示す。第1表は、ナトリウム二次電池のサイクル特性におけるイオン液体依存性の一例を示す表である。
Figure 2014229389
第1表に示すように、25℃の場合、非電解質の粘性が低いほど放電容量は大きく、サイクル時の容量減少も小さく、安定したサイクル特性を有していることがわかる。
第2表に、実施例4、6、7、8の非水電解質を用いたナトリウム二次電池のサイクル特性における溶質依存性を示す。第2表は、ナトリウム二次電池のサイクル特性における溶質依存性の一例を示す表である。
Figure 2014229389
第2表に示すように、25℃の場合、溶質にNaTFSIを含むと容量減少は小さく、安定したサイクル特性を有していることがわかる。
第1表および第2表に示す結果から、非水電解質の粘性が75mPa・s(25℃)以下の時、サイクル特性は向上する傾向にあり、さらに、溶質にNaTFSIを含む場合、サイクル特性は向上することが見出された。よって、本発明によるナトリウム二次電池は、75mPa・s(25℃)以下の粘度を示し、溶質にNaTFSIを含み、電池を作動させることが特に好ましい。
次に、非水電解質4を用いたナトリウム二次電池のフロート充電試験を行った。本発明によるナトリウム二次電池は、以下に詳述するように、25℃の温度のフロート充電試験において、安定に作動することが確認された。
上記フロート充電試験は、市販の充放電測定システムを用いて、正極の有効面積当たりの電流密度で0.5mA/cmを通電し、充電終止電圧を3.6V、放電終止電圧を3.0Vの電圧範囲で測定を行い、放電容量を確認した。その後、3.6Vまで電流密度0.5mA/cmの定電流で充電し、14日間フロート充電状態を維持した。14日経過後、定電流(0.5mA/cm)で放電し、容量確認を行った。
図2に、実施例4にて作製したナトリウム二次電池の25℃における初回の充放電曲線を示す。図2は、ナトリウム二次電池の充放電曲線の一例を示す図である。
図2に示すように、実施例4によるナトリウム二次電池は、不可逆容量が小さく、本発明によるナトリウム二次電池は充放電が可能であり、初回放電容量122mAh/g、平均放電電圧2.8Vを示した。
(比較例)
続いて、上述した第1表および第2表を参照しつつ、上述のイオン液体を用いた本発明によるナトリウム二次電池と、有機電解液を用いた従来のナトリウム二次電池のサイクル特性における電池性能の比較結果について説明する。
また、上述のイオン液体を用いた本発明によるナトリウム二次電池と、有機電解液を用いた従来のナトリウム二次電池のバックアップ特性における電池性能の比較結果についても説明する。
比較例の有機電解液は、溶媒として炭酸プロピレン(PC)と、溶質として濃度1mol/LのNaTFSIを混合・溶解したものを用いた。電池の作製法及び測定は、実施例のナトリウム二次電池と同様の方法により行った。比較例として採用する従来のナトリウム二次電池は、放電終止電圧を2.0V、充電終止電圧を3.6Vの電圧範囲で測定を行った。測定は25℃で行った。
比較例として採用する従来のナトリウム二次電池と実施例4によるナトリウム二次電池のサイクル特性を第3表に示す。両者を比較すると、初回サイクルにおける放電容量において、両者に大きな差はない。しかし、50サイクル以上では、比較例の有機電解液を用いるナトリウム二次電池のほうが、容量減少は著しかった。
Figure 2014229389
また、比較例として採用する従来のナトリウム二次電池と実施例4によるナトリウム二次電池のバックアップ特性を第4表に示す。なお、実施例4の初回の放電容量が第3表と第4表とで異なるのは、異なるサンプルを用いたことによる実験誤差によるものである。両者を比較すると、初回放電における放電容量において、両者に大きな差はない。しかし、56日目以上では、比較例のナトリウム二次電池のほうが、容量減少は著しかった。よって、非水電解質として、不揮発性かつ不燃性のイオン液体を用いることにより、長期安定性を向上させた電池の実現が可能である。
Figure 2014229389
以上のように、本発明によるナトリウム二次電池は、有機電解液を使用する従来のナトリウム二次電池よりも、優れた電池性能を実現できる。
1 正極
2 セパレータ(電解質を含浸)
3 負極
4 正極ケース
5 ガスケット
6 負極ケース

Claims (4)

  1. ナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な材料を含む正極、金属ナトリウム、ナトリウムと合金を形成可能な金属、またはナトリウムイオンの挿入・脱離が可能な材料を含む負極、およびナトリウムイオン導電性を有する電解質を含むナトリウム二次電池であって、
    前記電解質が、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド基を含むイオン液体を含むことを特徴とするナトリウム二次電池。
  2. 前記イオン液体が、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、およびN−メチル−N−プロピルピロリジニウム、N−メチル−N−ブチルピロリジニウムからなる群から選択された少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項1に記載のナトリウム二次電池。
  3. 前記イオン液体が、75mPa・s(25℃)以下の粘度を有することを特徴とする請求項1または2に記載のナトリウム二次電池。
  4. 前記電解質が、溶質としてナトリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のナトリウム二次電池。
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