JP2014228124A - クラッチディスク - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジントルクが入力される入力部2と、入力トルクをトランスミッションへ出力する出力部3との間にダンパ4を設けたクラッチディスク1において、エンジンからの高トルク入力に対する十分な捩れ剛性を確保しながら、当該高トルク入力時(捩れ角度が所定角度以上のとき)においてトランスミッションからハブ(31,32)側に駆動系異音(いわゆるジャラ音)が入力されたときにそれを効果的に減衰可能とする。
【解決手段】ダンパ4は、ばね定数の大小異なる第1、第2スプリング44,45を含む。入力部2と出力部3との相対的な捩れ角度が所定角度未満の場合に、前記ばね定数の小さい方の第2スプリング45が第1スプリング44と同方向の弾性力を発生し、前記捩れ角度が前記所定角度以上の場合に、第2スプリング45が第1スプリング44と反対方向の弾性力を発生する。
【選択図】図1
【解決手段】ダンパ4は、ばね定数の大小異なる第1、第2スプリング44,45を含む。入力部2と出力部3との相対的な捩れ角度が所定角度未満の場合に、前記ばね定数の小さい方の第2スプリング45が第1スプリング44と同方向の弾性力を発生し、前記捩れ角度が前記所定角度以上の場合に、第2スプリング45が第1スプリング44と反対方向の弾性力を発生する。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車などに搭載されるエンジンとトランスミッションとの間の動力伝達に用いられるクラッチディスクに関する。
例えば特許文献1には、「ハブとディスクプレートとの相対的な捩り角度の変化に応じて、第6図中のA,Bの如く従来の捩り角度−捩りトルク特製(ハードスプリング特製)を様々に得ることができるばかりでなく、第6図中のC,Dの如く捩り角度に対する捩りトルクの増加率を1以下に設定する、いわゆるソフトスプリング特製を容易に得ることができる」ということが記載されている(第2図、第5図、第6図、第5頁から第7頁参照)。この特許文献1では、前記ダンパとして樽形の不等ピッチのコイルばねを用いている(第2図から第5図、第5頁参照)。
例えば特許文献2には、「クラッチディスクの捩れ特性について捩れ角の増加に伴い3段階で捩れトルクの増加割合を変化させるようにする」ということが記載されている(第1図、第3図、第9頁、第13頁から第14頁参照)。このようなクラッチディスクの捩れ特性を得るために、円周等間隔の数ヶ所に2タイプのトーションダンパを組み込んでいる。一方のトーションダンパは2種類のコイルスプリングを組み合わせた構成であり、他方のトーションダンパはコイルスプリングとゴムダンパとを組み合わせた構成である(第1図、第9頁参照)。
上記特許文献1では、ディスクプレートの捩れ角の変化に応じて不等ピッチのコイルばねの中心軸線を傾斜させることで圧縮長さを変化させるようにしているが、単一種類のコイルばねを用いている関係より、クラッチディスクの捩れ剛性をエンジンの最大トルク域まで補償したうえで高トルク領域でのコイルばねの特性を変化させることが困難になる。
また、上記特許文献1では、第2図、第5図ならびに第5頁第40行から第6頁第9行に記載されている「第6図中のA,Bの如く捩り角度が大きくなるに従いコイルばねの圧縮長さが徐々に小さくなる」ということから前記ハードスプリング特製を得ることができると類推できるものの、前記ソフトスプリング特製を得るためにどのようにすればよいのかを類推することは困難である。
そこで、仮に、前記捩り角が所定角度になったときに前記コイルばねが最大圧縮状態になり、そこからさらに前記所定角度を超えると前記コイルばねの中心軸線が初期状態と反対側に傾いて前記コイルばねの圧縮長さが徐々に大きくなることにより、前記ソフトスプリング特製が得られることになると推定できる。
その場合には、前記コイルばねの円周方向での動作範囲がかなり大きくなるので、前記ディスクプレートに前記動作範囲を確保するための大きな切り欠きを設けなければならなくなると言え、前記ディスクプレートの強度が著しく低下するとともに、前記単一種類のコイルばねの設置数が少なくなることが懸念される。そうなると、クラッチディスクの捩れ剛性をエンジンの最大トルク域まで補償したうえで高トルク領域でのコイルばねの特性を変化させることがさらに困難になると考えられる。
上記特許文献2では、クラッチディスクの捩れトルクを捩れ角の増加に伴う増加割合を3段階で変化させるようにしているが、第2段階における捩れトルクの増加割合よりも第3段階における捩れトルクの増加割合の方が大きくなっている。その場合、第3段階での捩れ剛性が高くなっているので、例えばエンジンからの高トルク入力時においてトランスミッションからハブ側に駆動系異音(いわゆるジャラ音)が入力されたときにそれを減衰することは無理である。ここに改良の余地がある。
このような事情に鑑み、本発明は、エンジンからの高トルク入力に対する十分な捩れ剛性を確保しながら、当該高トルク入力時(捩れ角度が所定角度以上のとき)においてトランスミッションから出力部側に駆動系異音(いわゆるジャラ音)が入力されたときにそれを効果的に減衰可能とするクラッチディスクの提供することを目的としている。
本発明は、エンジントルクが入力される入力部と、前記入力トルクをトランスミッションへ出力する出力部との間にダンパを設けたクラッチディスクであって、前記ダンパは、ばね定数の大小異なる第1、第2スプリングを含み、前記入力部と前記出力部との相対的な捩れ角度が所定角度未満の場合に、前記ばね定数の小さい方の第2スプリングが前記第1スプリングと同方向の弾性力を発生し、前記捩れ角度が前記所定角度以上の場合に、前記第2スプリングが前記第1スプリングと反対方向の弾性力を発生する、ことを特徴としている。
この構成において、前記アシストスプリングが前記メインスプリングと反対方向の弾性力を発生すると、同方向の弾性力を発生する場合に比べるとクラッチディスクの捩り剛性が下がる。これはつまり、エンジンからの高トルク入力時(前記捩れ角度が所定角度以上)には、中間トルク入力時(前記捩れ角度が所定角度未満)に比べて、捩れ剛性の増加割合が小さくなると言える。そのため、前記高トルク入力に対する十分な捩り剛性を確保しながら、当該高トルク入力時においてトランスミッションからクラッチディスクの出力部側に駆動系異音(いわゆるジャラ音)が入力されたとしても、それを効果的に減衰することが可能になる。
好ましくは、前記入力部は、エンジンのフライホイールとプレッシャープレートとで挟まれるフェーシングを有し、前記出力部は、トランスミッションのインプットシャフトが一体回転可能に挿入されるハブと、このハブの外径側に相対回転可能に配置されかつ前記フェーシングに連結される一対のサイドプレートとを有する、構成とすることができる。
ここでは、入力部、出力部の構成を特定している。この特定により、実施形態の構成が明らかになる。
好ましくは、前記ハブは、インナーハブと、その外径側に所定角度のみ相対回転可能に取り付けられるアウターハブとを含み、前記インナーハブと前記アウターハブとの間には、それらが相対回転する期間において圧縮される第3スプリングが介装され、この第3スプリングのばね定数は前記第1、第2スプリングのばね定数よりも小さくされている、構成とすることができる。
ここでは、エンジントルクがクラッチディスクのフェーシングおよび一対のサイドプレートに入力されたときに、まず、第1、第2スプリングが圧縮される前に第3スプリングが圧縮されることになって、前記フェーシングから前記ハブにトルクが伝達されない状態になる。さらにトルクが入力されると、フェーシングおよび一対のサイドプレートが第2スプリングを圧縮させるように作用する。
好ましくは、前記一対のサイドプレートと、前記インナーハブおよび前記アウターハブとの間には、それらの相対回転時に所定の摩擦抵抗を付与する摩擦発生部が設けられており、この摩擦発生部は、一対のサイドプレートの各内側面に一体に取り付けられる一対のインナースラストリングおよび一対のアウタースラストリングと、前記一対のインナースラストリングを前記インナーハブに押し付けるように付勢するインナースプリングと、前記一対のアウタースラストリングを前記アウターハブに押し付けるように付勢するアウタースプリングとを含む、構成とすることができる。
ここでは、摩擦発生部をさらに備える構成に特定している。摩擦発生部は、前記一対のサイドプレートと前記ハブとの相対回転時に所定の摩擦抵抗を付与することにより、前記一対のサイドプレートと前記ハブとのトルク変動をさらに効果的に減衰させるように機能する。
好ましくは、前記一対のサイドプレートの円周等間隔の4ヶ所には軸方向に貫通する窓が設けられており、前記第1スプリングは、圧縮コイルスプリングとされ、かつ前記一対のサイドプレートの円周上の180度対向する領域に配置される2つの窓内に円周方向に伸縮可能となるように1つずつ収納されており、前記第2スプリングは、捩りコイルスプリングとされ、かつその巻回部の一端側部分および他端側部分が直線形状に延出されるとともに当該一端側直線部分と他端側直線部分とがなす角度が90度とされており、この第2スプリングは、前記一対のサイドプレートにおいて前記残り2つの窓内に1つずつ収納され、かつ前記一端側直線部分の固定部が前記一方のサイドプレートにおいて前記フェーシング寄りの位置に、また前記他端側直線部分の固定部が前記ハブにそれぞれ引っ掛けられている、構成とすることができる。
ここでは、ダンパの構成を特定している。この特定により、実施形態の構成が明らかになる。
本発明のクラッチディスクは、エンジンからの高トルク入力に対する十分な捩れ剛性を確保しながら、当該高トルク入力時(捩れ角度が所定角度以上のとき)においてトランスミッションからクラッチディスクの出力部側に駆動系異音(いわゆるジャラ音)が入力されたときにそれを効果的に減衰することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図9に、本発明の一実施形態を示している。図中、1はクラッチディスクの全体を示している。
クラッチディスク1は、図示していないが、自動車などに搭載されるエンジンのクランクシャフトに固定されたフライホイールからトランスミッションのインプットシャフトへトルクを伝達するために用いられる。
このクラッチディスク1は、クラッチ機能と、ダンパ機能とを有している。前記クラッチ機能とは、前記フライホイールに連結及び離反することによってトルクの伝達及び遮断を行う機能である。前記ダンパ機能とは、前記エンジン側から入力されるトルク変動(捩り振動)等を減衰する機能である。
このクラッチディスク1は、トルクの入力部2と出力部3とをダンパ4を介して連結した構成である。
入力部2は、クッショニングプレート21の両側面に第1フェーシング22と第2フェーシング23とを重ね合わせて、それらを例えばリベット24により固定した構成である。第1、第2フェーシング22,23が、エンジンの前記フライホイールと、当該フライホイールにボルト固定されたクラッチカバーのプレッシャプレート(図示省略)とに強く挟まれることにより、エンジンの回転トルクが入力部2に入力される。
出力部3は、前記トランスミッションのインプットシャフトにスプライン嵌合するインナーハブ31の外径側に、アウターハブ32を所定角度だけ相対回転可能となるように取り付けた構成である。
インナーハブ31は、円筒形に形成されており、その中心孔の内周面には、トランスミッションのインプットシャフト(図示省略)の外周スプラインにスプライン嵌合する内周スプライン(図示省略)が設けられている。
アウターハブ32は、環状板とされており、その円周等間隔の数ヶ所(例えば4ヶ所)には、径方向外向きに突出する突片32cが設けられている。
このアウターハブ32はインナーハブ31の外径側に配置されている。インナーハブ31の外周面には径方向外向きに突出する外歯31aが円周等間隔の数ヶ所に一体に設けられており、また、アウターハブ32の内周面には径方向内向きに突出する内歯32aが円周等間隔の数ヶ所に一体に設けられている。
このインナーハブ31の外歯31aがアウターハブ32の内歯32a内に円周方向に所定角度の遊びを持つ状態で配置されていて、この所定角度の遊び分についてインナーハブ31とアウターハブ32とが相対回転(捩れ)可能になっている。詳しくは、アウターハブ32がインナーハブ31に対して相対回転角度がゼロの状態から所定角度に達した時点で内歯32aが外歯31aに当接し相対回転が規制されるようになる。
前記入力部2のクッショニングプレート21から第1、第2サイドプレート41,42に伝達されるトルクは、アウターハブ32およびダンパ4を介してインナーハブ31に伝達される。
ダンパ4は、図9に示すように正側に3段階、負側に2段階となる捩り特性を発揮するもので、第1サイドプレート41、第2サイドプレート42、2つの小径コイルスプリング(特許請求の範囲の第3スプリングに相当)43、2つの大径コイルスプリング(特許請求の範囲の第1スプリングに相当)44、2つのアシストスプリング(特許請求の範囲の第2スプリングに相当)45などを備えている。
第1サイドプレート41の外周は、前記入力部2のクッショニングプレート21の内周にリベット46により連結されている。この第1サイドプレート41に第2サイドプレート42が軸方向に離隔して対向するような状態で配置されていて、それらの外径側の円周等間隔の数ヶ所がリベット46によって連結されている。これにより、第1サイドプレート41と第2サイドプレート42は一体回転する。
小径コイルスプリング43は、円筒形の圧縮コイルバネとされており、インナーハブ31の切り欠き31bとアウターハブ32の切り欠き32bとの間で180度対向する2ヶ所に配置されており、その両端にはそれぞれスプリングシート47a,47bが組み付けられている。
この小径コイルスプリング43は、図1に示すように、その中心軸線が、クラッチディスク1の中心軸線とクラッチディスク1の径方向とに対してそれぞれ直交するような姿勢とされている。この小径コイルスプリング43は、アウターハブ32がインナーハブ31に対して相対回転すると、弾性圧縮されることになり、その弾性復元力にてインナーハブ31を回転させる。この小径コイルスプリング43は、エンジンの燃焼などに起因する比較的小さなトルク変動を吸収する。
第1、第2サイドプレート41,42は、共に環状板に形成され、それぞれの円周等間隔の数ヶ所(例えば4ヶ所)には、軸方向に貫通する長孔からなる窓41a,42aが設けられている。但し、図には、4つの窓41a,42aすべてが記載されていない。
この4つの窓41a,42aのうち、180度対向する2つの窓には、大径コイルスプリング44が円周方向に伸縮可能となるように非分離となるような状態で組み入れられており、また、残り180度対向する2つの窓には、アシストスプリング45が非分離となるような状態で組み入れられている。
詳しくは、大径コイルスプリング44は、円筒形の圧縮コイルバネとされており、図1に示すように、その中心軸線が、クラッチディスク1の中心軸線とクラッチディスク1の径方向とに対してそれぞれ直交するような姿勢とされている。
この大径コイルスプリング44の両端には、それぞれスプリングシート48a,48bが組み付けられており、この大径コイルスプリング44の内周には、浮動クッション49が挿入されている。
スプリングシート48a,48bは、第1、第2サイドプレート41,42の両窓41a,42a内に収容されている。各スプリングシート48a,48bの凹部48c,48d内には、アウターハブ32の突片32cの凸部32dが嵌め入れられている。大径コイルスプリング44が組み入れられる2つの窓の縁は、図4に示すように、大径コイルスプリング44の抜け出しを阻止するために、斜め外向きに屈曲されるようになっている。これにより、第1、第2サイドプレート41,42が回転すると、大径コイルスプリング44が弾性圧縮されることになって、その復元力によってアウターハブ32が回転されるようになる。一方、アウターハブ32が回転すると、大径コイルスプリング44が弾性圧縮されることになって、その復元力によって第1、第2サイドプレート41,42が回転されるようになる。この大径コイルスプリング44は、車両の変速時やアクセルのオン、オフなどに起因する比較的大きなトルク変動を吸収する。
浮動クッション49は、大径コイルスプリング44の座屈を防止するために設けられているとともに、アウターハブ32と第1、第2サイドプレート41,42とが相対回転してスプリングシート48a,48bが当接した時点(相対回転角度が図8のθ3に到達した時点)で、それ以上の相対回転を許容しないようにするために設けられている。
アシストスプリング45は、捩りコイルスプリングとされており、円筒形の巻回部45aから一端側および他端側が前記巻回部45aの円周方向所定位置の接線方向に直線形状に延出されていて、それから先がさらに巻回部45aの中心軸線に沿う方向に屈曲されている。この一端側の直線部分を一端側直線部分45bとし、他端側の直線部分を他端側直線部分45cとし、さらに、一端側の屈曲部分を一端側屈曲部分45dとし、他端側の屈曲部分を他端側屈曲部分45eとする。一端側直線部分45bと他端側直線部分45cとでなす角度は、例えば90度またはほぼ90度に設定されている。
このアシストスプリング45の一端側屈曲部分45dが第1サイドプレート41の外径側に、また、アシストスプリング45の他端側屈曲部分45eがアウターハブ32にそれぞれ引っ掛けられている。これにより、アシストスプリング45の一端側屈曲部分45dを「外径側固定部」と言い、また、他端側屈曲部分45eを「内径側固定部」と言うことがある。このアシストスプリング45は、大径コイルスプリング44と協同して、車両の変速時やアクセルのオン、オフなどに起因する比較的大きなトルク変動を吸収する。
そして、大径コイルスプリング44のばね定数を「k1」、アシストスプリング45のばね定数を「k2」、小径コイルスプリング43のばね定数を「k3」としたときに、それらは、k1>k2>k3の関係に設定されている。
第1、第2サイドプレート41,42は、共に同じ外形形状とされており、インナーハブ31およびアウターハブ32に摩擦発生部5を介して取り付けられている。
摩擦発生部5は、第1、第2サイドプレート41,42とインナーハブ31およびアウターハブ32とのトルク変動をより効果的に減衰させるために、摩擦抵抗を利用してヒステリシストルクを発生するもので、第1、第2インナースラストリング51,52、第1、第2アウタースラストリング53,54、インナーコーンスプリング55、アウターコーンスプリング56などを備えている。
第1、第2インナースラストリング51,52および第1、第2アウタースラストリング53,54は、インナーハブ31およびアウターハブ32の両側に配置されている。
第1、第2インナースラストリング51,52は、インナーハブ31のボス部の外径側に当該インナーハブ31を挟むような状態で相対回転可能に嵌め合わされている。これら第1、第2インナースラストリング51,52は、下記するように第1、第2サイドプレート41,42に一体回転可能に取り付けられているので、結局、第1、第2サイドプレート41,42がインナーハブ31に対して相対回転可能になっている。
具体的に、図1に示すように、第2インナースラストリング52の外周には、回り止め用凸部52aが多数設けられており、この回り止め用凸部52aは、第2サイドプレート42の内周に設けられる多数の回り止め用凹部42bに嵌合されている。この嵌合により、第2インナースラストリング52が第2サイドプレート42と一体に回転するようになっている。この第2インナースラストリング52の内側面は、インナーハブ31のフランジ部に当接され、また、外側面はインナーコーンスプリング55を介して第2サイドプレート42に当接されている。
第1インナースラストリング51についても前記第2インナースラストリング52と同様の形態で第1サイドプレート41に一体に回転するようになっているが、第1インナースラストリング51の回り止め用凸部および第1サイドプレート41の回り止め用凹部は図示されていない。この第1インナースラストリング51の内側面は、インナーハブ31のフランジ部に当接され、また、外側面は第1サイドプレート41に当接されている。
インナーコーンスプリング55は、第2インナースラストリング52と第2サイドプレート42との間に介装されていて、第2インナースラストリング52をインナーハブ31側へ付勢する。第1サイドプレート41と第2サイドプレート42とがリベット46で締結されていることからインナーコーンスプリング55の付勢により、インナーハブ31と第1、第2インナースラストリング51,52との間に一定の押し付け力が発生する構造になっている。
そして、インナーハブ31と第1、第2インナースラストリング51,52との相互関係で決まる摩擦係数と、インナーコーンスプリング55による押し付け力との関係から、インナーハブ31と第1、第2サイドプレート41,42との相対回転時の回転方向の最大静摩擦トルク値TMINと動摩擦トルク値TDINが決まる。エンジンの燃焼等に起因する小さいトルク変動が第1、第2フェーシング22,23を介して第1、第2サイドプレート41,42に入力され、そのトルクがインナーハブ31に伝達される際に、その小さいトルク変動の絶対値が最大静摩擦トルク値TMINよりも小さい場合は、第1、第2インナースラストリング51,52とインナーハブ31との間で回転方向の滑りは生じず、小さいトルク変動はダイレクトにトランスミッションのインプットシャフトに伝達される。この場合、トルク変動は十分小さいため、車両内部には振動や騒音がほとんど発生しない。最大静摩擦トルク値TMINよりも大きい絶対値のトルク変動が入力された場合には、第1、第2インナースラストリング51,52とインナーハブ31との間で回転方向の滑りが生じ、小径コイルスプリング43が弾性的に圧縮することで、第1、第2インナースラストリング51,52とインナーハブ31との間のトルク変動が吸収され、トランスミッションのインプットシャフトに伝達されるトルク変動が抑えられる。
第1、第2アウタースラストリング53,54は、アウターハブ32の両側に当該アウターハブ34を挟むような状態で相対回転可能に配置されている。これら第1、第2アウタースラストリング53,54は、下記するように第1、第2サイドプレート41,42に一体回転可能に取り付けられているので、結局、第1、第2サイドプレート41,42がアウターハブ32に対して相対回転可能になっている。
具体的に、第1アウタースラストリング53には軸方向一方に突出する突起53aが多数設けられており、この多数の突起53aは、第1サイドプレート41に設けられる多数の回り止め孔41bに嵌合されている(図2〜図4参照、図1には表れていない)。この嵌合により、第1アウタースラストリング53が第1サイドプレート41と一体に回転するようになっている。この第1アウタースラストリング53の内側面は、アウターハブ32に当接され、また、外側面は第1サイドプレート41に当接されている。
第2アウタースラストリング54には軸方向一方に突出する突起54aが多数設けられており、この多数の突起54aは、第2サイドプレート42に設けられる多数の回り止め孔42cに嵌合されている(図1〜図4参照)。この嵌合により、第2アウタースラストリング54が第2サイドプレート42と一体に回転するようになっている。この第2アウタースラストリング54の内側面は、アウターハブ32に当接され、また、外側面はアウターコーンスプリング56を介して第2サイドプレート42に当接されている。
アウターコーンスプリング56は、第2アウタースラストリング54と第2サイドプレート42との間に介装されていて、第2アウタースラストリング54をアウターハブ32側へ付勢する。第1サイドプレート41と第2サイドプレート42とがリベット46で締結されていることからアウターコーンスプリング56の付勢により、アウターハブ32と第1、第2アウタースラストリング53,54との間に一定の押し付け力が発生する構造になっている。
そして、アウターハブ32と第1、第2アウタースラストリング53,54との相互関係で決まる摩擦係数と、アウターコーンスプリング56による押し付け力との関係から、アウターハブ32と第1、第2サイドプレート41,42との相対回転時の回転方向の最大静摩擦トルク値TMOUTと動摩擦トルク値TDOUTが決まる。車両の変速時やアクセルペダルのオン、オフ等に起因する大きいトルク変動が第1、第2フェーシング22,23を介して第1、第2サイドプレート41,42に入力されると、そのトルクがインナーハブ31に伝達されることになって、インナーハブ31とアウターハブ32とが相対回転する。それに伴い、インナーハブ31の外歯31aとアウターハブ32の内歯32aとが当接すると、インナーハブ31とアウターハブ32とが一体回転を開始することになる。その際に、前記大きいトルク変動の絶対値が最大静摩擦トルク値TMOUTよりも小さい場合は、第1、第2アウタースラストリング53,54とアウターハブ32との間で回転方向の滑りは生じず、その大きいトルク変動はダイレクトにトランスミッションのインプットシャフトに伝達されることになる。最大静摩擦トルクTMOUTよりも大きい絶対値のトルク変動が入力された場合には、第1、第2アウタースラストリング53,54とアウターハブ32との間で回転方向の滑りが生じ、大径コイルスプリング44が弾性的に圧縮することで、第1、第2アウタースラストリング53,54とアウターハブ32との間のトルク変動が、クラッチディスク1により吸収され、トランスミッションのインプットシャフトに伝達されるトルク変動が抑えられる。
以上説明した構成のクラッチディスク1の基本的な動作としては、クラッチ操作により、クラッチカバーのプレッシャープレート(図示省略)が第2フェーシング23をフライホイール(図示省略)側に押圧すると、第1フェーシング22が前記フライホイールに圧接される。この圧接により、前記フライホイールのトルクが第1、第2フェーシング22,23およびクッショニングプレート21に入力される。このトルクは、クッショニングプレート21から第1、第2サイドプレート41,42に伝達され、さらにこのトルクは、ダンパ4を介してアウターハブ32およびインナーハブ31からトランスミッションのインプットシャフトへと出力される。
このダンパ4によりエンジンから入力されるトルクの変動(捩り振動)を減衰する作用について詳細に説明する。
ダンパ4は、小径コイルスプリング43と、大径コイルスプリング44と、アシストスプリング45とにより、図9に示すように正側に3段階、負側に2段階となる捩り特性を発揮する。エンジンから入力部2へのトルク入力方向は、図1、図6〜図8の矢印X方向(時計方向)となる。前記捩り特性の正側では、入力部2が出力部3よりも矢印X方向に先行する側に捩られる状態になる。
エンジンで発生するトルクが第1、第2フェーシング22,23およびクッショニングプレート21から第1、第2サイドプレート41,42に入力されると、大径コイルスプリング44およびアシストスプリング45は直ちに弾性圧縮せず、小径コイルスプリング43のみが弾性圧縮し始めることになって、第1、第2サイドプレート41,42およびアウターハブ32がインナーハブ31に対して相対回転し始めることになる。
この相対回転により第1、第2サイドプレート41,42とアウターハブ32との捩れ角度が図1に示す中立状態θ0から所定角度θ1(図6参照)までの角度範囲(図9に示すグラフの正側1段目領域)α0においては、小径コイルスプリング43のみが圧縮して、アウターハブ32がインナーハブ31に対して相対回転することになるので、入力されるトルクはインナーハブ31に伝達されない。この角度範囲α0では、クラッチディスク1の捩りトルクが図9に示すグラフの「K1」となる。この捩りトルクK1は、ばね定数k3の小径コイルスプリング43の弾性復元力となる(K1=k3)。
そして、アウターハブ32とインナーハブ31との相対回転が進んで、捩れ角度が所定角度θ1(図6参照)になると、アウターハブ32の内歯32aがインナーハブ31の外歯31aに当接するようになるが、この当接によりアウターハブ32とインナーハブ31とが一体回転し始めることになる。これにより、エンジンのトルクがインナーハブ31からトランスミッションのインプットシャフトに伝達され始めることになるのである。
この後、捩れ角度が所定角度θ1(図6参照)から所定角度θ2(図7参照)になるまでの角度範囲(図9に示すグラフの正側2段目領域)α1では、第1、第2フェーシング22,23および第1、第2サイドプレート41,42がアウターハブ32およびインナーハブ31に対して相対回転しながら、大径コイルスプリング44およびアシストスプリング45の両方を弾性圧縮し始めることになる。このとき、大径コイルスプリング44の弾性圧縮に伴う弾性復元力とアシストスプリング45の弾性圧縮に伴う弾性復元力とは、共にトルク入力方向(矢印X方向)と同方向になる。
そのため、この角度範囲α1では、クラッチディスク1の捩りトルクが図9に示すグラフの「K2」となる。この捩りトルクK2は、ばね定数k1の大径コイルスプリング44の弾性復元力と、ばね定数k2のアシストスプリング45の弾性復元力とを加算したものとなる(K2=k1+k2)。
さらに捩れ角度が所定角度θ2(図7参照)から所定角度θ3(図8参照)になるまでの角度範囲(図9に示すグラフの正側3段目領域)α2では、アシストスプリング45の一端側直線部分45bと他端側直線部分45cとでなす角度が徐々に大きくなることに伴いアシストスプリング45が弾性伸張し始めることになる。このとき、アシストスプリング45の弾性伸張に伴う弾性復元力が大径コイルスプリング44の弾性復元力と反対方向つまりトルク入力方向(矢印X方向)と反対方向(反時計方向)になる。
そのため、この角度範囲α2では、クラッチディスク1の捩りトルクが図9に示すグラフの「K3」となる。この捩りトルクK3は、ばね定数k1の大径コイルスプリング44の弾性復元力から、ばね定数k2のアシストスプリング45の弾性復元力を減算したものとなる(K3=k1−k2)。
このように、正側2段目領域α1までアシストスプリング45の弾性復元力が大径コイルスプリング44の弾性復元力と同方向であったのが、正側3段目領域α2では、アシストスプリング45の弾性復元力が大径コイルスプリング44の弾性復元力と反対方向になるので、正側3段目領域α2での捩れトルクK3の上昇勾配(増加割合)が正側2段目領域α1での捩れトルクK2の上昇勾配(増加割合)に比べて小さくなる。この結果、前記正側3段目領域α2においてトランスミッション側からクラッチディスク1のインナーハブ31に駆動系異音(いわゆるジャラ音)が入力したとしても、当該駆動系異音を減衰することが可能になる。
ここで、前記アシストスプリング45の動作について詳細に説明する。
図6から図8において、100はターンオーバー線である。このターンオーバー線100は、アウターハブ32とインナーハブ31との捩れ角度がθ1に到達して図6に示すようにアウターハブ32の内歯32aがインナーハブ31の外歯31aに当接したときの状態において、クラッチディスク1の中心Oとアシストスプリング45の他端側屈曲部分45e(内径側固定部)とを結ぶ仮想直線で表される。つまり、このターンオーバー線100は、アシストスプリング45が弾性的に圧縮している状態から伸張する状態へと切り替わるときの境界(または切り替え角度)を示す境界線である。このことから、捩れ角度が図1のθ0からターンオーバー線100までの角度がターンオーバー角度となる。この実施形態では、ターンオーバー角度は、図7に示すようにクラッチディスク1の中心Oとアシストスプリング45の他端側屈曲部分45e(内径側固定部)と一端側屈曲部分45d(外径側固定部)とが1直線上に配置されるθ2に設定されている。
クラッチディスク1の捩れ角度が図7においてθ0からθ2になるまでの角度範囲α0+α1、つまりアシストスプリング45の一端側屈曲部分45d(外径側固定部)がターンオーバー線100に到達するまでの角度範囲では、アシストスプリング45の一端側直線部分45bと他端側直線部分45cとでなす角度が徐々に小さくなって、アシストスプリング45の巻回部45aが弾性圧縮されることになるので、この弾性圧縮に伴う弾性復元力と大径コイルスプリング44の弾性圧縮に伴う弾性復元力とが共に同じ方向(矢印X方向と同方向)になる。これにより、前記しているように図9に示すグラフの正側2段目領域α1における捩りトルクK2は、ばね定数k1の大径コイルスプリング44の弾性復元力と、ばね定数k2のアシストスプリング45の弾性復元力とを加算したものとなる(K2=k1+k2)。
しかしながら、クラッチディスク1の捩れ角度が図7の状態(θ2)から図8の状態(θ3)になるまでの角度範囲α2(図8参照)、つまりアシストスプリング45の一端側屈曲部分45d(外径側固定部)がターンオーバー線100に到達してから越えるまでの領域では、アシストスプリング45の一端側直線部分45bと他端側直線部分45cとでなす角度が徐々に大きくなって、アシストスプリング45の巻回部45aが弾性伸張されることになるので、この弾性伸張に伴う弾性復元力が大径コイルスプリング44の弾性圧縮に伴う弾性復元力と反対方向(矢印X方向と反対方向)になる。これにより、前記しているように図9のグラフの正側3段目領域における捩りトルクK3は、ばね定数k1の大径コイルスプリング44の弾性復元力から、ばね定数k2のアシストスプリング45の弾性復元力を減算したものとなる(K3=k1−k2)。
以上説明したように本発明を適用した実施形態のクラッチディスク1では、エンジンからの高トルク入力(捩れ角度がθ2以上)に対する十分な捩れ剛性を確保しながら、当該高トルク入力時の捩れ剛性の増加割合を中間トルク入力時(捩れ角度がθ1以上θ2未満)の捩れ剛性の増加割合に比べて小さくするように構成している。
これにより、この実施形態のクラッチディスク1によれば、前記高トルク入力に対応できる捩れ剛性を確保しながらも、前記高トルク入力時においてトランスミッションからクラッチディスク1のインナーハブ31側に駆動系異音(いわゆるジャラ音)が入力されたとしても、それを効果的に減衰することが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記実施形態では、第1サイドプレート41の外周部に3種類のスプリング43,44,45をそれぞれ2個ずつ設けた例を挙げているが、各種類のスプリング43,44,45の使用個数は特に限定されるものではない。
(2)上記実施形態では、小径コイルスプリング43と摩擦発生部5との両方を備えた例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えば小径コイルスプリング43と摩擦発生部5との少なくともいずれか一方を排除した構成とすることが可能である。
本発明は、エンジントルクが入力される入力部と、前記入力トルクをトランスミッションへ出力する出力部との間にダンパを設けたクラッチディスクに好適に利用することが可能である。
1 クラッチディスク
2 入力部
21 クッショニングプレート
22 第1フェーシング
23 第2フェーシング
3 出力部
31 インナーハブ
31a インナーハブの外歯
32 アウターハブ
32a アウターハブの内歯
32c アウターハブの突片
4 ダンパ
41 第1サイドプレート
41a 第1サイドプレートの窓
42 第2サイドプレート
42a 第2サイドプレートの窓
43 小径コイルスプリング
44 大径コイルスプリング
45 アシストスプリング
45a アシストスプリングの巻回部
45b アシストスプリングの一端側直線部分
45c アシストスプリングの他端側直線部分
45d アシストスプリングの一端側屈曲部分(外径側固定部)
45e アシストスプリングの他端側屈曲部分(内径側固定部)
5 摩擦発生部
51 第1インナースラストリング
52 第2インナースラストリング
53 第1アウタースラストリング
54 第2アウタースラストリング
55 インナーコーンスプリング
56 アウターコーンスプリング
2 入力部
21 クッショニングプレート
22 第1フェーシング
23 第2フェーシング
3 出力部
31 インナーハブ
31a インナーハブの外歯
32 アウターハブ
32a アウターハブの内歯
32c アウターハブの突片
4 ダンパ
41 第1サイドプレート
41a 第1サイドプレートの窓
42 第2サイドプレート
42a 第2サイドプレートの窓
43 小径コイルスプリング
44 大径コイルスプリング
45 アシストスプリング
45a アシストスプリングの巻回部
45b アシストスプリングの一端側直線部分
45c アシストスプリングの他端側直線部分
45d アシストスプリングの一端側屈曲部分(外径側固定部)
45e アシストスプリングの他端側屈曲部分(内径側固定部)
5 摩擦発生部
51 第1インナースラストリング
52 第2インナースラストリング
53 第1アウタースラストリング
54 第2アウタースラストリング
55 インナーコーンスプリング
56 アウターコーンスプリング
Claims (5)
- エンジントルクが入力される入力部と、前記入力トルクをトランスミッションへ出力する出力部との間にダンパを設けたクラッチディスクであって、
前記ダンパは、ばね定数の大小異なる第1、第2スプリングを含み、
前記入力部と前記出力部との相対的な捩れ角度が所定角度未満の場合に、前記ばね定数の小さい方の第2スプリングが前記第1スプリングと同方向の弾性力を発生し、前記捩れ角度が前記所定角度以上の場合に、前記第2スプリングが前記第1スプリングと反対方向の弾性力を発生する、ことを特徴とするクラッチディスク。 - 請求項1に記載のクラッチディスクにおいて、
前記入力部は、エンジンのフライホイールとプレッシャープレートとで挟まれるフェーシングを有し、
前記出力部は、トランスミッションのインプットシャフトが一体回転可能に挿入されるハブと、このハブの外径側に相対回転可能に配置されかつ前記フェーシングに連結される一対のサイドプレートとを有する、ことを特徴とするクラッチディスク。 - 請求項2に記載のクラッチディスクにおいて、
前記ハブは、インナーハブと、その外径側に所定角度のみ相対回転可能に取り付けられるアウターハブとを含み、
前記インナーハブと前記アウターハブとの間には、それらが相対回転する期間において圧縮される第3スプリングが介装され、この第3スプリングのばね定数は前記第2スプリングのばね定数よりも小さくされている、ことを特徴とするクラッチディスク。 - 請求項3に記載のクラッチディスクにおいて、
前記一対のサイドプレートと、前記インナーハブおよび前記アウターハブとの間には、それらの相対回転時に所定の摩擦抵抗を付与する摩擦発生部が設けられており、
この摩擦発生部は、一対のサイドプレートの各内側面に一体に取り付けられる一対のインナースラストリングおよび一対のアウタースラストリングと、前記一対のインナースラストリングを前記インナーハブに押し付けるように付勢するインナースプリングと、前記一対のアウタースラストリングを前記アウターハブに押し付けるように付勢するアウタースプリングとを含む、ことを特徴とするクラッチディスク。 - 請求項2から4のいずれか1項に記載のクラッチディスクにおいて、
前記一対のサイドプレートの円周等間隔の4ヶ所には軸方向に貫通する窓が設けられており、
前記第1スプリングは、圧縮コイルスプリングとされ、かつ前記一対のサイドプレートの円周上の180度対向する領域に配置される2つの窓内に円周方向に伸縮可能となるように1つずつ収納されており、
前記第2スプリングは、捩りコイルスプリングとされ、かつその巻回部の一端側部分および他端側部分が直線形状に延出されるとともに当該一端側直線部分と他端側直線部分とがなす角度が90度とされており、
この第2スプリングは、前記一対のサイドプレートにおいて前記残り2つの窓内に1つずつ収納され、かつ前記一端側直線部分の固定部が前記一方のサイドプレートにおいて前記フェーシング寄りの位置に、また前記他端側直線部分の固定部が前記ハブにそれぞれ引っ掛けられている、ことを特徴とするクラッチディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013110779A JP2014228124A (ja) | 2013-05-27 | 2013-05-27 | クラッチディスク |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013110779A JP2014228124A (ja) | 2013-05-27 | 2013-05-27 | クラッチディスク |
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---|---|
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013110779A Pending JP2014228124A (ja) | 2013-05-27 | 2013-05-27 | クラッチディスク |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102019104743A1 (de) | 2018-03-12 | 2019-09-12 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Dämpfervorrichtung |
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- 2013-05-27 JP JP2013110779A patent/JP2014228124A/ja active Pending
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