JP2014228073A - ラックアンドピニオン - Google Patents
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Abstract
【課題】歯打ち音と呼ばれる不快な異音を従来よりもさらに抑制することを可能にするラックアンドピニオンを提供する。
【解決手段】本発明に係るラックアンドピニオンは、ギヤ4aを放射状に周囲に有したピニオン4と、ギヤ4aに噛み合うギヤ5を有して車両の左右方向に延びる操舵軸としてのラック6と、を有している。ギヤ5の表面には、ゴムを含浸した繊維層19が形成されている。これにより、ラック6とピニオン4との間から生じる歯打ち音を抑制することができるとともに、ラック6の歯面を傷めにくく寿命が比較的長いラックアンドピニオンとすることができる。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係るラックアンドピニオンは、ギヤ4aを放射状に周囲に有したピニオン4と、ギヤ4aに噛み合うギヤ5を有して車両の左右方向に延びる操舵軸としてのラック6と、を有している。ギヤ5の表面には、ゴムを含浸した繊維層19が形成されている。これにより、ラック6とピニオン4との間から生じる歯打ち音を抑制することができるとともに、ラック6の歯面を傷めにくく寿命が比較的長いラックアンドピニオンとすることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両や各種産業機械で用いられるシャフト等に組み付けられるラックアンドピニオンに関する。
従来、例えば車両のステアリングシャフトに組み付けられるラックアンドピニオンとして、ラックアンドピニオン式ステアリング装置を用いられるものが公知となっている(特許文献1の図1〜図3参照)。このラックアンドピニオン式ステアリング装置では、ピニオンと噛合するラックが第1付勢手段(スプリング)によりピニオン側に向けて付勢されるとともに第1付勢手段による付勢力より小さい付勢力の第2付勢手段(ゴムシート)により第1付勢手段に抗して付勢されるように構成されている。
上記構成のラックアンドピニオン式ステアリング装置によれば、ラックのピニオンへの衝突が緩衝され歯打ち音と呼ばれる異音(歯面干渉音)の発生が抑制される。
しかしながら、上記構成のラックアンドピニオン式ステアリング装置においても、ラックとピニオンとが直接接触することから、歯打ち音を不快でない程度にまで抑制することは困難であると考えられる。なお、上記構成のラックアンドピニオン式ステアリング装置においても、歯打ち音を不快でない程度にまで抑制することは、付勢手段の剛性を上げることによって可能かもしれないが、この場合、ラックのギヤ(歯面)を早く傷めてしまうという問題が発生してしまう。
そこで、本発明は、歯打ち音と呼ばれる不快な異音を従来よりもさらに抑制することができるとともに、ラックのギヤ(歯面)を傷めにくく寿命が比較的長いラックアンドピニオンを提供することを目的とする。
(1) 本発明のラックアンドピニオンは、ギヤが互いに噛合するラックとピニオンとにより構成され、ゴム又は樹脂を含浸した繊維層が、前記ラックにおけるギヤの表面に形成されていとを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、ゴム又は樹脂を含浸した繊維層によって、ラックとピニオンとの間から生じる歯打ち音を抑制することができる。また、該繊維層の存在によって、ラックの歯面を傷めにくく寿命が比較的長いラックアンドピニオンとすることができる。
以下、図1及び図2を参照しつつ、本発明の実施形態に係るラックアンドピニオンを適用した電動パワーステアリング装置について説明する。
(電動パワーステアリング装置の全体構成)
ここでは、電動パワーステアリング装置の動作説明を兼ねて、各部の構成を説明する。図1に示すように、電動パワーステアリング装置(EPS)1は、操舵部材としてのステアリングホイール2に連結しているステアリングシャフト(シャフト)3と、ステアリングシャフト3の先端部に設けられ、ギヤ4aを放射状に周囲に有したピニオン4と、ギヤ4aに噛み合うギヤ5(歯面)を有して車両の左右方向に延びる操舵軸としてのラック6とを有している。
ここでは、電動パワーステアリング装置の動作説明を兼ねて、各部の構成を説明する。図1に示すように、電動パワーステアリング装置(EPS)1は、操舵部材としてのステアリングホイール2に連結しているステアリングシャフト(シャフト)3と、ステアリングシャフト3の先端部に設けられ、ギヤ4aを放射状に周囲に有したピニオン4と、ギヤ4aに噛み合うギヤ5(歯面)を有して車両の左右方向に延びる操舵軸としてのラック6とを有している。
ラック6の両端部にはそれぞれタイロッド7が結合されており、各タイロッド7は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する車輪8に連結されている。ステアリングホイール2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン4およびギヤ5によって、車両の左右方向に沿ってのラック6の直線運動に変換される。これにより、車輪8の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、ステアリングホイール2に連なる入力軸9と、ピニオン4に連なる出力軸10とに分割されており、これら入、出力軸9,10はトーションバー11を介して同一の軸線上で互いに連結されている。また、トーションバー11を介する入、出力軸9,10間の相対回転変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ12が設けられており、このトルクセンサ12のトルク検出結果は制御部13に与えられる。制御部13では、トルク検出結果及び車速検出結果等に基づいて、ドライバ14を介して操舵補助用の電動モータ15への印加電圧を制御する。そして、電動モータ15の回転軸(図示せず)の回転が、減速機構17を介して減速される。減速機構17の出力回転は変換機構18を介してラック6の軸方向移動に変換され、操舵が補助される。本電動パワーステアリング装置1はいわゆるラックアシストタイプである。
(ラックの構成)
図2に示したように、本実施形態に係るラック6は、ピニオン4側において凹凸形状が連続してなるギヤ5を有している。また、繊維層19は、接着剤によって、ゴムを含浸した繊維のシートをギヤ5の表面に接着することによってなるものである。
図2に示したように、本実施形態に係るラック6は、ピニオン4側において凹凸形状が連続してなるギヤ5を有している。また、繊維層19は、接着剤によって、ゴムを含浸した繊維のシートをギヤ5の表面に接着することによってなるものである。
繊維層19は、アラミド繊維、ナイロン、ウレタン、木綿、絹、麻、アセテート、レーヨン、フッ素を含む繊維、及び、ポリエステル等からなるシートを主体とするものである。
また、繊維層19には、ゴムが含浸されている。このゴムには、例えば、ウレタンゴム、ニトリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロヒドリンゴム、水素化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム等を単独で、又はこれらのゴムを各種変性処理したものを使用することができる。これらのゴムは、単独で使用することができるほか、複数種のゴムをブレンドして用いることもできる。また、ゴムには、加硫剤のほか、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、及び、着色剤等の従来からゴムの配合剤として使用していたものを適量配合することができる。さらに、上記ゴムの代わりに、又は上記ゴムとともに、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネート、PET樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ナイロン、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の熱可塑性樹脂、又は熱硬化樹脂を用いることもできる。
ギヤ5の表面に繊維層19を接着する際に使用される接着剤は、アクリル樹脂系接着剤、オレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エチレン−酢酸ビニル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、シリコン系接着剤、スチレン−ブタジエンゴム系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、ホットメルト接着剤、フェノール樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、及びレゾルシノール系接着剤等があり、接着剤を加熱融解した状態にして流動性を付与した上で塗布し冷却することにより硬化・接着する方法、及び、接着剤を加熱することで硬化・接着させる方法等がある。
(本発明の実施形態に係るシャフト用構造体の特徴)
上記構成によれば、ラック6におけるギヤ5表面を覆うように設けられた繊維層19にゴムを含浸させることで、ピニオン4とラック6との間から生じる歯打ち音を従来よりもさらに抑制することができる。また、繊維層19の存在によって、ラック6のギヤ5を傷めにくいラックアンドピニオンとすることができる。
上記構成によれば、ラック6におけるギヤ5表面を覆うように設けられた繊維層19にゴムを含浸させることで、ピニオン4とラック6との間から生じる歯打ち音を従来よりもさらに抑制することができる。また、繊維層19の存在によって、ラック6のギヤ5を傷めにくいラックアンドピニオンとすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、本発明に係るピニオンアンドラックを車両用のステアリングシャフト3に適用する例について述べたが、本発明はこれに限定されず、各種産業機械で用いられるシャフトなど、様々な場面に適用できる。
なお、上記実施形態では、繊維層19でラック6におけるピニオン4側の表面全体を覆う例について述べた。しかし、本発明の作用効果を奏することができる範囲内であれば、必ずしも、繊維層19でラック6におけるピニオン4側の表面全体を覆う必要はなく、少なくともラック6におけるギヤ5の表面を覆っていればよい。
なお、上記実施形態では、接着剤を用いて、ラック6のギヤ5表面に繊維層19を接着する例について述べた。しかし、本発明の作用効果を奏することができる範囲内であれば、必ずしも、接着剤を用いて、ラック6のギヤ5表面に繊維層19を接着する必要はない。例えば、上記実施形態の繊維層19は、ゴム又は樹脂を含浸した繊維のシートに圧力及び温度を与えつつ、ラック6のギヤ5表面に圧着形成することとしてもよい。
1 電動パワーステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト(シャフト)
4 ピニオン
4a、5 ギヤ
6 ラック
7 タイロッド
8 車輪
9 入力軸
10 出力軸
11 トーションバー
12 トルクセンサ
13 制御部
14 ドライバ
15 電動モータ
17 減速機構
18 変換機構
19 繊維層
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト(シャフト)
4 ピニオン
4a、5 ギヤ
6 ラック
7 タイロッド
8 車輪
9 入力軸
10 出力軸
11 トーションバー
12 トルクセンサ
13 制御部
14 ドライバ
15 電動モータ
17 減速機構
18 変換機構
19 繊維層
Claims (1)
- ギヤが互いに噛合するラックとピニオンとにより構成され、
ゴム又は樹脂を含浸した繊維層が、前記ラックにおけるギヤの表面に形成されていることを特徴とするラックアンドピニオン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013108763A JP2014228073A (ja) | 2013-05-23 | 2013-05-23 | ラックアンドピニオン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013108763A JP2014228073A (ja) | 2013-05-23 | 2013-05-23 | ラックアンドピニオン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014228073A true JP2014228073A (ja) | 2014-12-08 |
Family
ID=52128113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013108763A Pending JP2014228073A (ja) | 2013-05-23 | 2013-05-23 | ラックアンドピニオン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014228073A (ja) |
-
2013
- 2013-05-23 JP JP2013108763A patent/JP2014228073A/ja active Pending
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