JP2017082812A - ラックバー及びステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動を抑制して運転者の操舵フィーリング及び車両の静粛性の向上を図ることができるラックバー及びステアリング装置を提供する。【解決手段】ステアリング装置に組み込まれたラックバー10は、複数のラック歯が形成されてなる歯部11と、軸方向に歯部11に隣設された軸部12とを備え、軸方向の少なくとも一部に中空部15を有し、制振材16が中空部15の内部に設けられている。制振材16は、原料ゴムに発泡剤が添加されて中空部15の内部で発泡成形されている。発泡成形によれば、制振材16を中空部15の内部に充填でき、中空部15の内面に密接した状態にて制振材16を容易に固定することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、ラックバー及びステアリング装置に関する。
自動車等の車両のステアリング装置に組み込まれているラックバーには、例えば路面の凹凸に起因する振動、車輪の制動アンバランスや回転アンバランスに起因する振動、等の種々の振動が作用する。ラックバーに作用する振動は、ラック歯と噛み合うピニオンに連結されているステアリングシャフト及びステアリングシャフトに連結されているステアリングホイールを介して運転者に伝達され、運転者に不快感をもたらす。また、ラックバーの振動に起因してノイズが生じ、車両の静粛性が損なわれる。近年では、内燃機関と電動機とを動力源とするハイブリッド車両が普及し、また電動機のみを動力源とした電動車両も開発されており、これらの静粛性に優れた車両においてはノイズが殊更に目立つ傾向にある。
特許文献1に記載されたラックバーでは、ラックバーの内部の収容孔に錘が収容されており、錘がラックバーに対して相対的に振動することによって錘と収容孔の内周面とのすべり摩擦や衝突が生じ、すべり摩擦や衝突によるエネルギ損失によってラックバーの振動が減衰されている。
特許文献2や特許文献3に記載されたラックバーでは、ラック歯が形成されてなる歯部の軸方向に隣設された軸部が炭素繊維強化樹脂材料によって形成されており、炭素繊維強化樹脂材料の振動減衰特性によってラックバーの振動が減衰されている。
特開2002−161969号公報 特開2013−75533号公報 特開2015−127187号公報
特許文献1に記載されたラックバーでは、錘とラックバーとのすべり摩擦や衝突が新たなノイズ源となり、車両の静粛性が損なわれる虞がある。また、炭素繊維強化樹脂材料は構成材料そのものが比較的高価であり、成形に時間もかかることから、特許文献2や特許文献3に記載されたラックバーのように、ラックバーの外形をなす軸部を炭素繊維強化樹脂材料によって形成した場合に、コストの増加が懸念される。
本発明は、振動を抑制して運転者の操舵フィーリング及び車両の静粛性の向上を図ることができるラックバー及びステアリング装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様のラックバーは、複数のラック歯が形成されてなる歯部と、軸方向に前記歯部に隣設された軸部とを備えるラックバーであって、軸方向の少なくとも一部に中空部を有し、制振材が前記中空部の内部に固定されている。
また、本発明の一態様のステアリング装置は、上記ラックバーが組み込まれている。
本発明によれば、振動を抑制して運転者の操舵フィーリング及び車両の静粛性の向上を図ることができるラックバー及びステアリング装置を提供することができる。
本発明の実施形態を説明するための、ステアリング装置の一例の正面図である。 図1のステアリング装置に組み込まれたラックバーの断面図である。 図2ラックバーの変形例の断面図である。 図2ラックバーの他の変形例の断面図である。 図2ラックバーの他の変形例の断面図である。 本発明の実施形態を説明するための、ステアリング装置の一例の正面図である。 図6のステアリング装置に組み込まれたラックバーの断面図である。 図7のラックバーの変形例の断面図である。 図7のラックバーの他の変形例の断面図である。 本発明の実施形態を説明するための、ラックバーの他の例の断面図である。 本発明の実施形態を説明するための、ラックバーの他の例の断面図である。
図1は、本発明の実施形態を説明するための、ステアリング装置の一例を示す。
図1に示すステアリング装置1は、略円筒状のラックハウジング2と、ラックハウジング2内に収容されたラックバー10とを備える。
ラックハウジング2の軸方向両端の開口から突出するラックバー10の両端部にはジョイント4を介してタイロッド3がそれぞれ連結されており、ジョイント4の周囲は、ラックハウジング2とタイロッド3とに跨って被さるブーツ5によって覆われている。
ラックハウジング2の軸方向一方の端部にはステアリングギヤボックス6が設けられている。ステアリングギヤボックス6には、ステアリングシャフトに連結される入力軸7に形成された操舵ピニオン(不図示)が収納されている。また、ステアリングギヤボックス6には、アシスト機構のモータ8が取り付けられており、モータ8の駆動力は操舵ピニオンに伝達される。
ラックバー10は、操舵ピニオンと噛み合うラック歯が形成された歯部11と、軸方向に歯部11に隣設された軸部12とを有する。軸部12は、軸方向に移動自在にすべり軸受(不図示)によって支持されている。
ステアリングホイールの回動操作によって入力軸7の操舵ピニオンが回動され、歯部11にて操舵ピニオンと噛み合うラックバー10が軸方向に移動される。ステアリングホイールの操舵力などに応じて制御されるアシスト機構のモータ8の駆動力が、操舵ピニオンを介してラックバー10に伝達され、ステアリングホイールの回動操作によるラックバー10の移動が補助される。そして、ラックバー10の移動により、タイロッド3及びタイロッド3が連結される転舵機構を介して、車両の舵輪が回される。
図2は、ラックバー10の構成を示す。
ラックバー10は、例えばJIS−S45Cといった炭素鋼などの金属材料で形成された断面円形状の中実な一本の棒材からなる。ラックバー10の軸方向の一方の端部側には歯部11が設けられ、他方の端部側にはすべり軸受によって摺動自在に支持される軸部12が設けられており、軸方向の両端部にはジョイント4が締結されるネジ孔13がそれぞれ設けられている。
棒材からなるラックバー10の歯部11に形成される複数のラック歯は、例えば切削加工や鍛造加工によって形成される。
さらに、ラックバー10は、軸方向の少なくとも一部に中空部15を有する。図示の例では、軸部12側のネジ孔13から軸部12の略全長に亘って軸方向に延びる孔14が形成されており、軸部12の全体が中空部15とされている。孔14は、例えばガンドリルを用いた切削加工によって形成される。
なお、孔14は、軸部12側のネジ孔13から軸方向に延びて歯部11に及んでいてもよく、また、歯部11側のネジ孔13から歯部11の略全長に亘って軸方向に延びていてもよく、さらには軸部12に及んでいてもよい。
そして、中空部15の内部には、制振材16が固定されている。
制振材16の材料は、制振性を有する限りにおいて限定されるものではないが、ラックバー10の軽量化の観点から、ラックバー10を構成する鋼などの金属材料に比べて比重の小さい材料が好ましく、例えばNBR(ニトリルゴム)やHNBR(水素添加ニトリルゴム)などのゴム系材料、CFRP(炭素繊維強化樹脂)やCFRTP(炭素繊維強化熱可塑性樹脂)などの樹脂系材料、等を好適に用いることができる。
図示の例では、制振材16の材料が上記のゴム系材料であって、制振材16は、原料ゴムに発泡剤が添加されて中空部15の内部で発泡成形されている。発泡成形によれば、制振材16を中空部15の内部に充填でき、中空部15の内面に密接した状態にて制振材16を容易に固定することができる。
なお、制振材16は、中空部15の少なくとも一部において、中空部15の内面に密接して固定されていればよい。例えば制振材16はシート状に成形され、中空部15の内面に貼着されてもよく、制振材16は柱状又は管状に成形され、中空部15に圧入されてもよく、制振材16は粒状に成形され、多数の制振材16が中空部15に詰められて、ジョイント4等によって中空部15の内部に封入されてもよい。
ラックバー10に作用する振動は、制振材16の振動減衰特性によって減衰される。これにより、ラックバー10に作用する振動がステアリングシャフト及びステアリングホイールを介して運転者に伝達されることを抑制し、操舵フィーリングを向上させることができる。
また、ラックバー10に作用する振動が制振材16によって減衰されることにより、ラックバーの振動に起因するノイズが抑制され、車両の静粛性を向上させることができる。制振材16は中空部15の内部で固定されているので、制振材16が相対的に振動して新たなノイズ源となることもない。
さらに、ラックバー10には、路面の凹凸に起因する振動などの車輪から伝わる振動に限らず、例えば車両に搭載される内燃機関や電動機などの動力源に生じる振動などであって、車両の各部からフレームを介して伝わる振動も作用し、これらの振動も制振材16によって減衰されることから、ラックバー10は車両全体の制振にも資する。
上述したラックバー10は、中実の一本の棒材からなるものとして説明したが、図3に示す例のように、中空の一本の管材からなるものであってもよい。
管材からなるラックバーの歯部11のラック歯は、例えば以下のようにして形成される。まず、管材の長手方向の一部で歯部とされる部位(以下、歯部形成部位という)に平坦状の歯形成面が予備成形される。歯形成面は、例えば成形型を用いて管材の歯部形成部位を潰すプレス加工によって形成される。
次いで、歯形成面に押し付けられる歯型を含み、管材の歯部形成部位を全周にわたって取り囲む成形型に管材が設置され、管材に芯金が挿通される。歯形成面を構成している管材の肉が、挿通された芯金によって内側からしごかれ、歯形成面に押し付けられている歯型に食い込む。挿通される芯金の太さが次第に大きくされ、しごき加工が繰り返されることにより、歯型に対応した複数のラック歯が管材に形成される。
管材からなる図3に示すラックバーでは、素材である管材の形状が利用されて歯部11及び軸部12の全体が一続きの中空部15とされ、中空部15の内部に制振材16が固定されている。このように、管材からなるラックバーにおいては、素材の形状を利用して中空部15を設けることができ、制振材16の設置が容易である。
なお、図4に示す例のように、歯部11が中実の棒材からなり、軸部12が管材からなっていてもよく、また、図5に示す例のように、歯部11が管材からなり、軸部12が中実の棒材からなっていてもよい。中空の棒材と管材とは、例えば端面が互いに突き合わされた状態で回転されることによる摩擦圧接にて接合される。
中実の棒材と管材とが接合されてラックバーが構成される場合に、図示の例のように管材にのみ制振材16が設けられていてもよいし、中実な棒材に孔が穿設され、中実な棒材にのみ制振材16が設けられ、或いは管材及び中実な棒材の両方に制振材16が設けられていてもよい。
図6は、本発明の実施形態を説明するための、ステアリング装置の他の例を示す。
図6に示すステアリング装置101は、デュアルピニオン式のステアリング装置であって、ラックハウジング102の軸方向一方の端部には、ステアリングシャフトに連結される入力軸107に形成された操舵ピニオン(不図示)を収納するステアリングギヤボックス106が設けられており、ラックハウジング102の軸方向他方の端部には、アシスト機構のモータ108によって駆動される補助ピニオン(不図示)を収納する補助ギヤボックス109が設けられている。
ラックバー110は、操舵ピニオンと噛み合うラック歯が形成された第1歯部111と、補助ピニオンと噛み合うラック歯が形成された第2歯部112と、第1歯部111と第2歯部112との間に軸方向に挟まれて設けられた軸部113とを有する。軸部113は、軸方向に移動自在にすべり軸受(不図示)によって支持されている。
図7は、ラックバー110の構成を示す。
ラックバー110は、断面円形状の中実な一本の棒材からなる。ラックバー110の軸方向の一方の端部側には第1歯部111が設けられ、他方の端部側に第2歯部112が設けられ、第1歯部111と第2歯部112との間には軸部113が設けられており、軸方向の両端部にはジョイント104(図6参照)が締結されるネジ孔114がそれぞれ設けられている。車両におけるステアリングシャフトとアシスト機構との位置関係に応じて、第1歯部111と第2歯部112との間には中心軸まわりに所定の回転角度差が設定される。
さらに、ラックバー110は、軸方向の少なくとも一部に中空部116を有する。図示の例では、第1歯部111側のネジ孔114から第1歯部111及び軸部113の略全長に亘って軸方向に延びる孔115が形成されており、第1歯部111及び軸部113の全体が一続きの中空部116とされている。なお、孔115は、第1歯部111で止まっていてもよいし、第2歯部112にまで及んでいてもよい。また、孔115は、第2歯部112側のネジ孔114から延びていてもよい。
そして、中空部116の内部には、制振材117が固定されている。ラックバー110に作用する振動は、制振材117の振動減衰特性によって減衰される。これにより、ラックバー110に作用する振動がステアリングシャフト及びステアリングホイールを介して運転者に伝達されることを抑制し、操舵フィーリングを向上させることができる。また、制振材117は中空部116の内部で固定されているので、制振材117が相対的に振動して新たなノイズ源となることもない。これにより、車両の静粛性を向上させることができる。
上述したラックバー110は、中実の一本の棒材からなるものとして説明したが、図8に示す例のように、第1歯部111及び軸部113が一本の管材からなり、第2歯部112が中実の棒材からなり、両材が摩擦圧接によって接合されて構成されてもよい。この場合、典型的には、第1歯部111が設けられる管材に第1歯部111のラック歯が予め形成され、両材が接合された後に、第2歯部112とされる中実な棒材の所定の部位、即ち第1歯部111との間に所定の回転角度差を与える部位に第2歯部112のラック歯が形成される。
なお、第1歯部111及び軸部113が一本の中実な棒材からなり、第2歯部112が管材からなってもよく、また、第2歯部112及び軸部113が一本の管材又は中実な棒材からなってもよい。
そして、中実の棒材と管材とが接合されてラックバーが構成される場合に、図示の例のように、管材にのみ制振材117が設けられていてもよいし、中実な棒材に孔が穿設され、中実な棒材にのみ制振材117が設けられ、或いは管材及び中実な棒材の両方に制振材117が設けられていてもよい。
また、図9に示すように、第1歯部111及び第2歯部112がそれぞれ管材からなり、軸部113が、継手部材として、第1歯部111及び第2歯部112と異なる中実な棒材からなり、これらの材が摩擦圧接によって接合されてラックバーが構成されてもよい。この場合、第1歯部111とされる管材及び第2歯部112とされる管材をそれぞれ固定し、軸部113とされる中実な棒材を回転させて摩擦圧接することができるので、第1歯部111とされる管材に第1歯部111のラック歯を予め形成し、第2歯部112とされる管材に第2歯部112のラック歯を予め形成しておき、第1歯部111と第2歯部112との間の回転角度差を高精度に設定できる。
そして、中実の棒材と管材とが接合されてラックバーが構成される場合に、図示の例のように、管材にのみ制振材117が設けられていてもよいし、中実な棒材に孔が穿設され、中実な棒材にのみ制振材117が設けられ、或いは管材及び中実な棒材の両方に制振材117が設けられていてもよい。
また、上述したステアリング装置101及びラックバー110では、アシスト機構のモータ108の駆動力が補助ピニオンと第2歯部112のラック歯との噛み合いによってラックバー110に伝達されるが、ボールネジによって伝達されるように構成されてもよく、この場合に、ラックバー110には第2歯部112のラック歯に替えてボールネジのネジ溝が形成される。ボールナットがネジ溝を摺動する際の摺動音も、制振材117によって抑制することができる。
図10は、本発明の実施形態を説明するための、ラックバーの他の例の構成を示す。
図10に示すラックバーは、図2に示したラックバー10において、軸部12の内部を軸方向に突き抜けて空気を流通させる通気路17がさらに設けられたものである。
通気路17は、軸部113の内部に通されており、軸部12の歯部11側の端部に設けられた通気孔17a、及び軸部12のネジ孔13側の端部に設けられた通気孔17bを含む。
通気孔17a,17bは、ラックバー10の外周面に開口した状態に形成されており、軸部12と軸部12を支持するすべり軸受によって隔てられ、且つブーツ5(図1参照)によって囲われている左右の密閉空間にそれぞれ連通している。
そして、制振材16は管状に成形され、中空部15である軸部12に挿嵌されており、軸部12の内部には、通気路17の両端である通気孔17a,17bを連通させる空隙が管状の制振材16の中心軸に沿って残されている。よって、ブーツ5によって囲われている左右の密閉空間の間の通気路17を介した空気の流通が保たれている。
ラックバー10が移動された際に、ブーツ5によって囲われている左右の密閉空間のうちラックバー10が突出する一方の空間から他方の空間に通気路17を介して空気が流動される。これにより、ラックバー10が突出する一方の空間において空気が圧縮され、その反作用としてラックバー10の移動が阻害されることを抑制でき、操舵フィーリングを向上させることができる。
なお、制振材16が粒状に成形され、多数の制振材16が軸部12の内部に詰められていてもよく、この場合にも、粒状の制振材16の間に空隙が残され、これらの空隙が連なることにより、通気路17の両端である通気孔17a,17bを連通させる空隙が軸部12の内部に残される。
上記の通気路17の構成は、図6及び図7に示したデュアルピニオン式のステアリング装置101に組み込まれるラックバー110にも適用可能であり、図11に示すラックバーは、図7に示したラックバー110において、軸部113の内部を軸方向に突き抜けて空気を流通させる通気路118がさらに設けられたものである。
通気路118は、一続きの中空部116とされた第1歯部111及び軸部113の内部に通されており、第1歯部111の端部に設けられた通気孔118a、及び軸部113の第2歯部112側の端部に設けられた通気孔118bを含む。
通気孔118a,118bは、ラックバー110の外周面に開口した状態に形成されており、軸部113と軸部113を支持するすべり軸受によって隔てられ、且つブーツ105(図6参照)によって囲われている左右の密閉空間にそれぞれ連通している。
そして、制振材117は管状に成形され、中空部116である第1歯部111及び軸部113に挿嵌されており、第1歯部111及び軸部113の内部には、通気路118の両端である通気孔118a,118bを連通させる空隙が管状の制振材117の中心軸に沿って残されている。よって、ブーツ105によって囲われている左右の密閉空間の間の通気路118を介した空気の流通が保たれている。
本例においても、ラックバー110が移動された際に、ブーツ105によって囲われている左右の密閉空間のうちラックバー110が突出する一方の空間から他方の空間に通気路118を介して空気が流動される。これにより、ラックバー110が突出する一方の空間において空気が圧縮され、その反作用としてラックバー110の移動が阻害されることを抑制でき、操舵フィーリングを向上させることができる。
なお、制振材117が粒状に成形され、多数の制振材117が第1歯部111及び軸部113の内部に詰められていてもよく、この場合にも、粒状の制振材117の間に空隙が残され、これらの空隙が連なることにより、通気路118の両端である通気孔118a,118bを連通させる空隙が第1歯部111及び軸部113の内部に残される。
以上、モータ8,108を用いた電動パワーステアリング装置1,101に組み込まれるラックバー10,110を例に、本発明を説明したが、本発明は、マニュアルステアリング装置に組み込まれるラックバーや、油圧パワーステアリング装置に組み込まれるラックバーにも適用可能である。
1 ステアリング装置
2 ラックハウジング
3 タイロッド
4 ジョイント
5 ブーツ
6 ステアリングギヤボックス
7 入力軸
8 モータ
10 ラックバー
11 歯部
12 軸部
13 ネジ孔
14 孔
15 中空部
16 制振材
17 通気路
17a,17b 通気孔
101 ステアリング装置
102 ラックハウジング
104 ジョイント
105 ブーツ
106 ステアリングギヤボックス
107 入力軸
108 モータ
109 補助ギヤボックス
110 ラックバー
111 第1歯部
112 第2歯部
113 軸部
114 ネジ孔
115 孔
116 中空部
117 制振材
118 通気路
118a,118b 通気孔

Claims (8)

  1. 複数のラック歯が形成されてなる歯部と、軸方向に前記歯部に隣設された軸部とを備えるラックバーであって、
    軸方向の少なくとも一部に中空部を有し、
    制振材が前記中空部の内部に固定されているラックバー。
  2. 請求項1記載のラックバーであって、
    少なくとも一部が管材からなり、
    前記制振材は、前記管材の内部に固定されているラックバー。
  3. 請求項1記載のラックバーであって、
    少なくとも一部が中実の棒材からなり、
    前記棒材には、一方の端部から軸方向に延在する孔が形成されており、
    前記制振材は、前記孔の内部に固定されているラックバー。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載のラックバーであって、
    前記制振材は、前記中空部の内部に充填されているラックバー。
  5. 請求項1から3のいずれか一項記載のラックバーであって、
    前記軸部の内部を軸方向に突き抜けて空気を流通させる通気路を有し、
    前記中空部は、少なくとも前記軸部に設けられ、
    前記通気路は、前記中空部の内部に通されており、
    前記制振材が設けられた前記中空部の内部には、前記通気路の両端を連通させる空隙が残されているラックバー。
  6. 請求項5記載のラックバーであって、
    前記制振材は、管状に形成されており、軸に沿って前記中空部の内部に挿嵌されているラックバー。
  7. 請求項5記載のラックバーであって、
    前記制振材は、粒状に形成されており、多数の前記制振材が前記中空部の内部に詰められているラックバー。
  8. 請求項1から7のいずれか一項記載の前記ラックバーが組み込まれたステアリング装置。
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WO2020166525A1 (ja) * 2019-02-13 2020-08-20 日本精工株式会社 直動軸およびその製造方法

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