JP2014227423A - プリプレグ及びプリプレグ用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬化発熱を抑えることができるプリプレグ及びそのようなプリプレグを硬化して得られる硬化体、並びにそのようなプリプレグ用のエポキシ樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)強化繊維、(B)エポキシ樹脂、及び(C)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤、を含有する、プリプレグ、及びその硬化体、並びにそのようなプリプレグ用のエポキシ樹脂組成物。前記エポキシ樹脂硬化用で、0.5〜7μmの平均粒径を有するイミダゾール−アグクト潜在性硬化剤を含有する。更にコアシェルポリマー粒子を含有する。【選択図】なし
Description
本発明は、プリプレグ及びプリプレグ用エポキシ樹脂組成物に関する。さらに本発明は、エポキシ樹脂と特定の硬化剤とを含有するプリプレグ用エポキシ樹脂組成物、及び該プリプレグ用エポキシ樹脂組成物と強化繊維とを含有するプリプレグ並びに該プリプレグの製造方法、該プリプレグを硬化させてなる硬化体に関する。
プリプレグは、炭素繊維などの強化繊維に、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂をあらかじめ含浸させたものであり、該プリプレグを熱等によって硬化させて得られる繊維強化複合材料の中間体(前駆体)である。例えば、炭素繊維束に熱硬化樹脂を含浸させて得られるトウプリプレグは、例えば円筒型の型に当該トウプリプレグを巻き付け、熱を加えて硬化させ、円筒型の繊維強化複合体容器を得ることができる。このような容器は、軽量であり、優れた強度と剛性を有し、耐熱性及び耐腐食性に優れているため、自動車、鉄道、船舶、航空宇宙等の輸送及び移動手段の分野、ゴルフ、スキー、テニスなどのスポーツ分野で多く採用されてきた(特許文献1及び2)。
しかし、プリプレグの材料として用いられるエポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂は、その熱硬化の際に高い発熱を伴うため、当該熱によって熱硬化性樹脂自身が焦げてしまったり、内部発熱による膨れが生じてしまう現象が生じる。特にトウプリプレグを巻き付けた円筒体を熱硬化させる場合など、成型したプリプレグがある程度の厚みを有している場合、硬化の際の発熱が該成型体内部にとどまってしまうため、こういった現象が生じやすくなる。
しかし、プリプレグの材料として用いられるエポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂は、その熱硬化の際に高い発熱を伴うため、当該熱によって熱硬化性樹脂自身が焦げてしまったり、内部発熱による膨れが生じてしまう現象が生じる。特にトウプリプレグを巻き付けた円筒体を熱硬化させる場合など、成型したプリプレグがある程度の厚みを有している場合、硬化の際の発熱が該成型体内部にとどまってしまうため、こういった現象が生じやすくなる。
本発明が解決しようとする課題は、硬化発熱を抑えることができるプリプレグを提供することにある。
本発明が解決しようとする別の課題は、そのようなプリプレグを硬化して得られる硬化体、並びにそのようなプリプレグ用のエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明が解決しようとする別の課題は、そのようなプリプレグを硬化して得られる硬化体、並びにそのようなプリプレグ用のエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、(A)強化繊維、(B)エポキシ樹脂、及び(C)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤を含有するプリプレグが、上述した課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を含み得るものである。
[1]
(A)強化繊維、
(B)エポキシ樹脂、及び
(C)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤、
を含有することを特徴とする、プリプレグ。
[2]
さらに、(D)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤を含有する、[1]記載のプリプレグ。
[3]
さらに、(E)コアシェルポリマー粒子を含有する、[1]又は[2]記載のプリプレグ。
[4]
前記強化繊維(A)が、強化繊維束である、[1]〜[3]のいずれか1項記載のプリプレグ。
[5]
トウプリプレグである、[1]〜[3]のいずれか1項記載のプリプレグ。
[6]
[1]〜[5]のいずれか1項記載のプリプレグを硬化して得られることを特徴とする、硬化体。
[7]
筒状容器である、[6]記載の硬化体。
[8]
エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤とを含有することを特徴とする、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
[9]
さらに、前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤を含有する、[8]記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
[10]
さらに、コアシェルポリマー粒子を含有する、[8]又は[9]記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
[11]
[8]〜[10]のいずれか1項記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸する工程を含む、プリプレグの製造方法。
すなわち、本発明は以下の態様を含み得るものである。
[1]
(A)強化繊維、
(B)エポキシ樹脂、及び
(C)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤、
を含有することを特徴とする、プリプレグ。
[2]
さらに、(D)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤を含有する、[1]記載のプリプレグ。
[3]
さらに、(E)コアシェルポリマー粒子を含有する、[1]又は[2]記載のプリプレグ。
[4]
前記強化繊維(A)が、強化繊維束である、[1]〜[3]のいずれか1項記載のプリプレグ。
[5]
トウプリプレグである、[1]〜[3]のいずれか1項記載のプリプレグ。
[6]
[1]〜[5]のいずれか1項記載のプリプレグを硬化して得られることを特徴とする、硬化体。
[7]
筒状容器である、[6]記載の硬化体。
[8]
エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤とを含有することを特徴とする、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
[9]
さらに、前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤を含有する、[8]記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
[10]
さらに、コアシェルポリマー粒子を含有する、[8]又は[9]記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
[11]
[8]〜[10]のいずれか1項記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸する工程を含む、プリプレグの製造方法。
本発明のプリプレグは、硬化時の発熱を抑えることができるため、焦げや膨れといった現象を生じない。さらに、本発明のプリプレグは、硬化反応開始温度が低いため、低温で硬化させることが可能である。また、硬化反応開始後に達するピーク温度が低いため、低温短時間で硬化を完結させることが可能である。また特定の平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤を使用することにより、十分な保存安定性を示し、かつ、強化繊維内に均一に硬化剤が浸透するため、硬化後に優れた耐衝撃性を有する。
[プリプレグ]
本発明は、(A)強化繊維、(B)エポキシ樹脂、(C)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤、(D)任意の、前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤、及び(E)任意の、コアシェルポリマー粒子を含有するプリプレグに関する。以下、具体的に説明する。
まず、「プリプレグ」とは、炭素繊維、ガラス繊維などの強化繊維に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂をあらかじめ含浸させたものをいう。プリプレグを熱等により硬化したものは硬化体又は繊維強化複合材料と呼ばれる。従って、プリプレグは繊維強化複合材料の前駆体又は中間体と言える。中でも強化繊維のフィラメントを束ねたもの、すなわち強化繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させたものは、トウプリプレグと呼ばれる。また織布や不織布等のシート状強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたものは、シート状プリプレグと呼ばれる。
本発明は、(A)強化繊維、(B)エポキシ樹脂、(C)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤、(D)任意の、前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤、及び(E)任意の、コアシェルポリマー粒子を含有するプリプレグに関する。以下、具体的に説明する。
まず、「プリプレグ」とは、炭素繊維、ガラス繊維などの強化繊維に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂をあらかじめ含浸させたものをいう。プリプレグを熱等により硬化したものは硬化体又は繊維強化複合材料と呼ばれる。従って、プリプレグは繊維強化複合材料の前駆体又は中間体と言える。中でも強化繊維のフィラメントを束ねたもの、すなわち強化繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させたものは、トウプリプレグと呼ばれる。また織布や不織布等のシート状強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたものは、シート状プリプレグと呼ばれる。
(A)強化繊維
強化繊維とは、炭素繊維、ガラス繊維など、繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた繊維強化複合材料に使用される繊維材料をいう。強化繊維としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、黒鉛繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、及びこれらの繊維の2種以上の混合繊維が挙げられる。強化繊維として好ましくは、炭素繊維及びガラス繊維であり、特に炭素繊維が好ましい。炭素繊維の中でも、原材料の観点からポリアクリロニトリル等のアクリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維及びレーヨン系炭素繊維が好ましく、なかでもアクリル系炭素繊維が軽量かつ機械的特性が良好であり、強化繊維として好適に用いられる。
強化繊維としては、1本の繊維を意味する強化繊維フィラメント;強化繊維フィラメントを束ねた強化繊維束(トウ状強化繊維);織布や不織布並びにUD(unidirection)と呼ばれる一方向にのみ繊維を引き揃えたもの等のシート状強化繊維を挙げることができる。
強化繊維とは、炭素繊維、ガラス繊維など、繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた繊維強化複合材料に使用される繊維材料をいう。強化繊維としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、黒鉛繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、及びこれらの繊維の2種以上の混合繊維が挙げられる。強化繊維として好ましくは、炭素繊維及びガラス繊維であり、特に炭素繊維が好ましい。炭素繊維の中でも、原材料の観点からポリアクリロニトリル等のアクリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維及びレーヨン系炭素繊維が好ましく、なかでもアクリル系炭素繊維が軽量かつ機械的特性が良好であり、強化繊維として好適に用いられる。
強化繊維としては、1本の繊維を意味する強化繊維フィラメント;強化繊維フィラメントを束ねた強化繊維束(トウ状強化繊維);織布や不織布並びにUD(unidirection)と呼ばれる一方向にのみ繊維を引き揃えたもの等のシート状強化繊維を挙げることができる。
強化繊維束は、強化繊維フィラメントを、例えば、1000〜100,000本、好ましくは1000〜30,000本束ねたものであることが好適である。強化繊維束は、フィラメント(糸)に撚りをかけて得られる撚糸、撚りをかけない無撚糸、一旦撚りをかけた後に撚りが0に近い状態まで戻した解撚糸の形態であってもよい。
強化繊維束の繊度は、例えば、50〜2000texが好適である。なお、繊度とは、フィラメント1000m当たりの質量g(単位はtex)を言う。
強化繊維束の強度は、例えば引張弾性率が100〜700GPa、好ましくは200〜500GPaであることが適当である。また、強化繊維束の引張強度が、例えば、3000〜7000MPa、好ましくは4000〜6000MPaであることが適当である。さらに、強化繊維束の引張伸度が、例えば、0.5〜3.0%、好ましくは1.0〜3.0%であることが適当である。
使用できる強化繊維束としては、東レ社製トレカ、三菱レイヨン社製パイロフィル、帝人社製テナックス等が挙げられる。
強化繊維束の繊度は、例えば、50〜2000texが好適である。なお、繊度とは、フィラメント1000m当たりの質量g(単位はtex)を言う。
強化繊維束の強度は、例えば引張弾性率が100〜700GPa、好ましくは200〜500GPaであることが適当である。また、強化繊維束の引張強度が、例えば、3000〜7000MPa、好ましくは4000〜6000MPaであることが適当である。さらに、強化繊維束の引張伸度が、例えば、0.5〜3.0%、好ましくは1.0〜3.0%であることが適当である。
使用できる強化繊維束としては、東レ社製トレカ、三菱レイヨン社製パイロフィル、帝人社製テナックス等が挙げられる。
シート状強化繊維としては、例えば織布、不織布及びUD(unidirection)と呼ばれる一方向にのみ繊維を引き揃えたもの等を挙げることができる。好ましくは、炭素繊維製のシート状強化繊維であるカーボンクロスが用いられる。強化繊維は、通常知られている方法によって得ることができる。
例えば、織布であれば、縦密度または横密度が、例えば2〜40本/25mm、好ましくは10〜30本/25mmであることが適当である。厚さは、例えば0.1〜5mm、好ましくは0.2〜1mmが適当である。シート状強化繊維の重さは、例えば、50〜800g/m2、好ましくは、100〜500g/m2であることが適当である。
例えば、織布であれば、縦密度または横密度が、例えば2〜40本/25mm、好ましくは10〜30本/25mmであることが適当である。厚さは、例えば0.1〜5mm、好ましくは0.2〜1mmが適当である。シート状強化繊維の重さは、例えば、50〜800g/m2、好ましくは、100〜500g/m2であることが適当である。
プリプレグ中の強化繊維の含有量は、プリプレグ全体の質量を100質量%とした場合、1〜99質量%であるのが好ましく、20〜95質量%であるのがより好ましく、50〜90質量%であるのが更に好ましい。
(B)エポキシ樹脂
本発明で使用し得るエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有するのが好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、結晶性2官能エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明で使用し得るエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有するのが好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、結晶性2官能エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
これらのエポキシ樹脂の中でも、耐熱性向上という観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が好ましい。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「エピコート828EL」、「YL980」、「jER828EL」)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「jER806H」、「jER807」、「YL983U」)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「jER630」)、ナフタレン型2官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4032」、「HP4032D」、「HP4032SS」、「EXA4032SS」)、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4700」、「HP4710」)、ナフトール型エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ESN−475V」)、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製「PB−3600」)、ビフェニル構造を有するエポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、「NC3000L」、「NC3100」、三菱化学(株)製「YX4000」、「YX4000H」、「YX4000HK」、「YL6121」)、アントラセン型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX8800」)、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂(DIC(株)製「EXA−7310」、「EXA−7311」、「EXA−7311L」、「EXA7311−G3」)、グリシジルエステル型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス(株)製「EX711」、「EX721」、(株)プリンテック製「R540」)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP7200」、「HP7200HH」)などが挙げられる。
エポキシ樹脂は、液状エポキシ樹脂を含むことで、プリプレグへ含浸させるエポキシ樹脂組成物の粘度を低くし、繊維への含浸性を向上させることができる。更に、液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂を併用しても良い。ここで、液状エポキシ樹脂とは、20℃で液状のエポキシ樹脂を言う。液状エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましく、芳香族系エポキシ樹脂がより好ましい。固体状エポキシ樹脂とは、20℃で固体状のエポキシ樹脂を言う。固体状エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂として、液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂を併用する場合、樹脂組成物の強化繊維への含浸性という観点から、エポキシ樹脂組成物全体を100質量%とした場合、20℃で液状のエポキシ樹脂を10質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上を液状エポキシ樹脂とし、樹脂組成物の粘度を50Pa・s(25℃)以下とすることが適当である。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂がより好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
固体状エポキシ樹脂としては、結晶性2官能エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノールエポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂が好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
固体状エポキシ樹脂としては、結晶性2官能エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノールエポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂が好ましい。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤
本発明の(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤は、3級アミノ基を含有する化合物とエポキシ化合物とを反応して得られる化合物である。さらに、3級アミノ基を含有する化合物の表面が、イソシアネート化合物や酸性化合物等で処理されたものでもよい。
3級アミノ基を含有する化合物としては、例えば、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジ−n−プロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、N−メチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2−ジメチルアミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フェノキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノメチルフェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−β−ヒドロキシエチルホルモリン、2−ジメチルアミノエタンチオール、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、N,N−ジメチル−N’−フェニルウレア、N,N−ジメチル−N’−(3,4−ジクロロフェニル)ウレア、トルエンビス(ジメチルウレア)、4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)、2−メルカプトピリジン、2−メルカプトピリジン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸、N,N−ジメチルグリシン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、N,N−ジメチルグリシンヒドラジド、N,N−ジメチルプロピオン酸ヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジド等が好適に挙げられる。
本発明の(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤は、3級アミノ基を含有する化合物とエポキシ化合物とを反応して得られる化合物である。さらに、3級アミノ基を含有する化合物の表面が、イソシアネート化合物や酸性化合物等で処理されたものでもよい。
3級アミノ基を含有する化合物としては、例えば、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジ−n−プロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、N−メチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2−ジメチルアミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フェノキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノメチルフェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−β−ヒドロキシエチルホルモリン、2−ジメチルアミノエタンチオール、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、N,N−ジメチル−N’−フェニルウレア、N,N−ジメチル−N’−(3,4−ジクロロフェニル)ウレア、トルエンビス(ジメチルウレア)、4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)、2−メルカプトピリジン、2−メルカプトピリジン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸、N,N−ジメチルグリシン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、N,N−ジメチルグリシンヒドラジド、N,N−ジメチルプロピオン酸ヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジド等が好適に挙げられる。
本発明の(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤の製造原料として用いられるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、カテコール、レゾルシノール等の多価フェノールと、又はグリセリンやポリエチレングリコールのような多価アルコールと、エピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテル;p−ヒドロキシ安息香酸、β−ヒドロキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸と、エピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル;フタル酸、テレフタル酸等のポリカルボン酸と、エピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエステル;4,4'−ジアミノジフェニルメタンやm−アミノフェノール等と、エピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルアミン化合物;さらには、エポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、エポキシ化ポリオレフィン等の多官能性エポキシ化合物;ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等の単官能性エポキシ化合物等が好適に挙げられる。ただし、本発明は、これらに何ら限定されるものではない。
(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤を製造する際に、第3成分として、分子内に活性水素を2個以上有する活性水素化合物を添加することができる。前記活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フェノールノボラック樹脂等の多価フェノール類、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類、アジピン酸、フタル酸等の多価カルボン酸類、1,2−ジメルカプトエタン、2−メルカプトエタノール、1−メルカプト−3−フェノキシ−2−プロパノール、メルカプト酢酸、アントラニル酸、乳酸等が好適に挙げられる。
また、(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤は、さらに表面を処理されていてもよく、該表面処理には、イソシアネート化合物、酸性化合物を用いるのがより好ましい。前記表面処理剤として用いられるイソシアネート化合物としては、例えば、n−ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート等の単官能イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の多官能イソシアネート化合物;前記多官能イソシアネート化合物と、活性水素化合物との反応によって得られる、末端イソシアネート基含有化合物;等が好適に挙げられる。前記末端イソシアネート基含有化合物としては、トルイレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加反応物、トルイレンジイソシアネートとペンタエリスリトールとの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加反応物等が好適に挙げられる。
前記表面処理剤として用いられる酸性化合物としては、気体、液体の無機酸又は有機酸が好適に挙げられる。前記酸性化合物としては、例えば、炭酸ガス、亜硫酸ガス、硫酸、塩酸、しゅう酸、リン酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、アジピン酸、カプロン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、セバシン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ほう酸、タンニン酸、アルギン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、フェノール、ピロガロール、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂等が好適に挙げられる。
また、(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤は、さらに表面を処理されていてもよく、該表面処理には、イソシアネート化合物、酸性化合物を用いるのがより好ましい。前記表面処理剤として用いられるイソシアネート化合物としては、例えば、n−ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート等の単官能イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の多官能イソシアネート化合物;前記多官能イソシアネート化合物と、活性水素化合物との反応によって得られる、末端イソシアネート基含有化合物;等が好適に挙げられる。前記末端イソシアネート基含有化合物としては、トルイレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加反応物、トルイレンジイソシアネートとペンタエリスリトールとの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加反応物等が好適に挙げられる。
前記表面処理剤として用いられる酸性化合物としては、気体、液体の無機酸又は有機酸が好適に挙げられる。前記酸性化合物としては、例えば、炭酸ガス、亜硫酸ガス、硫酸、塩酸、しゅう酸、リン酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、アジピン酸、カプロン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、セバシン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ほう酸、タンニン酸、アルギン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、フェノール、ピロガロール、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂等が好適に挙げられる。
(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤は、前記3級アミノ基を含有する化合物とエポキシ化合物と、必要に応じて活性水素化合物との各成分を混合し、室温(25℃)から200℃の温度範囲において反応させた後、固化、粉砕する方法や、前記各成分を混合したものを、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒ ドロフラン等の溶媒中で反応させ、脱溶媒後、固形分を粉砕する方法等により、容易に調製することができる。更に、前記反応物の表面処理は、メチルエ チルケトン、トルエン等の溶媒中、若しくは無溶媒で、前記のイソシアネート化合物や酸性化合物と接触させることによって行うことができる。
本発明(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤は、平均粒子径0.5〜7μmを有する粒子である。該平均粒子径は、好ましくは、2〜6μmである。本明細書において、特に断らない限り、平均粒子径は、累積粒度分布の微粒側から累積50%となる粒径(メディアン径)を意味し、以後d50と記載する場合もある。
所望の粒径の(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤を得るためには、上記のようにして得られた粗粒子をジェットミル、ボールミル、アトライタ、ビーズミル等により適宜粉砕し、任意にエアセパレーター、サイクロン、篩などの分級器等で分級することにより得ることができる。
また、本明細書において、累積粒度分布の微粒側から累積50%となる粒径をd50と記載するが、本発明(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤のd90/d50は、1.0〜2.1であることが好ましく、1.5〜2.0であることがより好ましい。
所望の粒径の(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤を得るためには、上記のようにして得られた粗粒子をジェットミル、ボールミル、アトライタ、ビーズミル等により適宜粉砕し、任意にエアセパレーター、サイクロン、篩などの分級器等で分級することにより得ることができる。
また、本明細書において、累積粒度分布の微粒側から累積50%となる粒径をd50と記載するが、本発明(C)3級アミン−アダクト潜在性硬化剤のd90/d50は、1.0〜2.1であることが好ましく、1.5〜2.0であることがより好ましい。
(D)イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤
(D)成分のイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤は、(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤以外の硬化剤であって、上記(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤の「3級アミノ基を含有する化合物」の代わりに、「イミダゾール化合物」を使用したものである。
(D)成分のイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤は、(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤以外の硬化剤であって、上記(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤の「3級アミノ基を含有する化合物」の代わりに、「イミダゾール化合物」を使用したものである。
イミダゾール化合物は、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン等が挙げられる。
本発明(D)成分のイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤は、平均粒子径0.5〜7μmを有する粒子である。該平均粒子径は、好ましくは、2〜5μmである。また(D)成分のイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤のd90/d50は、1.0〜2.1であることが好ましく、1.5〜2.0であることがより好ましい。
本発明(D)成分のイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤は、平均粒子径0.5〜7μmを有する粒子である。該平均粒子径は、好ましくは、2〜5μmである。また(D)成分のイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤のd90/d50は、1.0〜2.1であることが好ましく、1.5〜2.0であることがより好ましい。
(E)コアシェルポリマー粒子
(E)成分のコアシェルポリマー粒子とは、ゴム状かつ粒子状のコア成分の表面の一部あるいは全体をシェル成分で被覆したものを言う。コアシェルポリマー粒子をプリプレグに含めることによって、得られる硬化体の強度及び靭性を改善することができる。
上記コア成分は、架橋を有するゴム状ポリマーまたは架橋エラストマーを主成分とするゴム状粒子である。コア成分としては、ビニルモノマー、共役ジエン系モノマー、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー及びこれらの混合物から選択されるモノマーを重合して得られたポリマー、シリコーン樹脂等が挙げられる。コア成分として、より好ましくは、芳香族系ビニルモノマーから得られるポリマー、共役ジエン系モノマーから得られるポリマー、及びスチレン/ブタジエン系の架橋ゴム状ポリマーが挙げられる。
上記シェル成分は、上記コア成分の表面の一部あるいは全体を被覆する成分である。シェル成分は、コア成分と化学結合していてもよく、また、セル成分の前駆体としてモノマーを用い、上記コア成分の表面にグラフト重合したポリマーをシェル成分としてもよい。シェル成分としては、例えば、芳香族系ビニルモノマー、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー等から選ばれた1種以上のモノマーを重合したポリマーが挙げられる。コア成分としてスチレン/ブタジエン系の架橋ゴム状ポリマーを使用する場合、(メタ)アクリル酸メチルとスチレンの混合物をモノマーとして用いてもよい。
(E)成分のコアシェルポリマー粒子とは、ゴム状かつ粒子状のコア成分の表面の一部あるいは全体をシェル成分で被覆したものを言う。コアシェルポリマー粒子をプリプレグに含めることによって、得られる硬化体の強度及び靭性を改善することができる。
上記コア成分は、架橋を有するゴム状ポリマーまたは架橋エラストマーを主成分とするゴム状粒子である。コア成分としては、ビニルモノマー、共役ジエン系モノマー、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー及びこれらの混合物から選択されるモノマーを重合して得られたポリマー、シリコーン樹脂等が挙げられる。コア成分として、より好ましくは、芳香族系ビニルモノマーから得られるポリマー、共役ジエン系モノマーから得られるポリマー、及びスチレン/ブタジエン系の架橋ゴム状ポリマーが挙げられる。
上記シェル成分は、上記コア成分の表面の一部あるいは全体を被覆する成分である。シェル成分は、コア成分と化学結合していてもよく、また、セル成分の前駆体としてモノマーを用い、上記コア成分の表面にグラフト重合したポリマーをシェル成分としてもよい。シェル成分としては、例えば、芳香族系ビニルモノマー、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー等から選ばれた1種以上のモノマーを重合したポリマーが挙げられる。コア成分としてスチレン/ブタジエン系の架橋ゴム状ポリマーを使用する場合、(メタ)アクリル酸メチルとスチレンの混合物をモノマーとして用いてもよい。
また、プリプレグ中でのコアシェルポリマー粒子の分散状態を安定化させるために、上記シェル成分に、(B)成分のエポキシ樹脂と反応する官能基が導入されていることが好ましい。該官能基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基が挙げられ、中でもエポキシ基が好ましい。エポキシ基を導入する方法としては、例えば、前記したシェル成分に、例えばメタクリル酸2,3−エポキシプロピルを併用して、コア成分にグラフト重合する方法を挙げることができる。
コアシェルポリマー粒子の平均粒子径は、例えば1〜500nm、好ましくは3〜300nmである。なお、ここで言う平均粒子径は、体積平均粒子径であり、例えば、ナノトラック粒度分布測定装置(日機装(株)製)を用いて測定することができる。
コアシェルポリマー粒子の平均粒子径は、例えば1〜500nm、好ましくは3〜300nmである。なお、ここで言う平均粒子径は、体積平均粒子径であり、例えば、ナノトラック粒度分布測定装置(日機装(株)製)を用いて測定することができる。
(E)成分のコアシェルポリマー粒子は、例えば、特開2004−315572号公報に記載の方法など、周知の方法で製造することができる。具体的には、例えば、コアシェルポリマー粒子を得るためのモノマーを、水媒体中で、乳化重合、分散重合、懸濁重合等により重合する方法で重合し、コアシェルポリマー粒子が分散した懸濁液を得る。得られた懸濁液に有機溶媒を混合後、水溶性電解質を接触させ、有機溶媒層と水層を相分離させ、水層を分離除去してコアシェルポリマー粒子分散有機溶媒を得る。得られたコアシェルポリマー分散有機溶媒に適宜エポキシ樹脂を混合し、有機溶媒を蒸発除去することによって、目的のコアシェルポリマー粒子を得ることができる。ここで、有機溶媒としては、例えば、アセトンやメチルエチルケトンなどのエーテル系溶媒が挙げられる。また、水溶性電解質としては、水と部分溶解性を示す有機溶媒、例えば、塩化ナトリウム及び塩化カリウムが挙げられる。エポキシ樹脂としては、上記(B)成分のエポキシ樹脂と同じエポキシ樹脂を使用することができる。コアシェルゴムを分散させたエポキシ樹脂としては、市販品を使用することができ、例えば、カネカ社製カネエースMXシリーズ、例えばMX−120(スチレン-ブタジエンゴム25%、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、平均粒子径100nm)、MX−125(スチレン-ブタジエンゴム25%、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、平均粒子径100nm)、MX−130(スチレン-ブタジエンゴム25%、ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂、平均粒子径100nm)、MX−153(ポリブタジエンゴム33%、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、平均粒子径100nm)、MX−154(ポリブタジエンゴム40%、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、平均粒子径100−200nm)およびレジナス化成社製RKB3040(ブタジエンゴム29%、平均粒子径100−200nm)などを好適に用いることもできる。
(F)その他の成分
本発明のプリプレグには、その他の成分として、硬化促進剤、難燃剤、充填剤、有機溶媒、着色剤、消泡剤、増粘剤、熱可塑性樹脂を含めることができる。例えば硬化促進剤である芳香族ジメチルウレア化合物(サンアプロ社製、U−CAT)、保存安定性向上剤であるトリエチルボレート(東京化成工業社製、TEB)を挙げることができる。
本発明のプリプレグには、その他の成分として、硬化促進剤、難燃剤、充填剤、有機溶媒、着色剤、消泡剤、増粘剤、熱可塑性樹脂を含めることができる。例えば硬化促進剤である芳香族ジメチルウレア化合物(サンアプロ社製、U−CAT)、保存安定性向上剤であるトリエチルボレート(東京化成工業社製、TEB)を挙げることができる。
[プリプレグ用エポキシ樹脂組成物]
本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物は、上記(B)成分のエポキシ樹脂と、上記(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤とを含有する。すなわち、該プリプレグ用エポキシ樹脂組成物は、(A)成分の強化繊維以外の上記プリプレグに含まれる成分であり、強化繊維に含浸させてプリプレグを得るための組成物を言う。従って、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物には、上記(B)及び(C)成分の他、(D)成分である上記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤、(E)成分であるコアシェルポリマー粒子、(F)のその他の成分を任意に含めることができる。
(B)成分のエポキシ樹脂の含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、1〜99質量%であるのが好ましく、20〜95質量%であるのがより好ましく、50〜90質量%であるのが更に好ましい。
(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤の含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、0.1〜50質量%であるのが好ましく、1〜35質量%であるのがより好ましく、4〜25質量%であるのが更に好ましい。
(D)イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤を含有する場合、その含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、0.1〜50質量%であるのが好ましく、1〜35質量%であるのがより好ましく、4〜25質量%であるのが更に好ましい。
(E)成分であるコアシェルポリマー粒子を含有する場合、その含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、0.1〜50質量%であるのが好ましく、0.5〜30質量%であるのがより好ましく、1〜20質量%であるのが更に好ましい。
(F)のその他の成分を含有する場合、その含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、0.0001〜50質量%であるのが好ましく、0.0005〜30質量%であるのがより好ましく、0.001〜10質量%であるのが更に好ましい。
本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物は、上記(B)成分のエポキシ樹脂と、上記(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤とを含有する。すなわち、該プリプレグ用エポキシ樹脂組成物は、(A)成分の強化繊維以外の上記プリプレグに含まれる成分であり、強化繊維に含浸させてプリプレグを得るための組成物を言う。従って、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物には、上記(B)及び(C)成分の他、(D)成分である上記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤、(E)成分であるコアシェルポリマー粒子、(F)のその他の成分を任意に含めることができる。
(B)成分のエポキシ樹脂の含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、1〜99質量%であるのが好ましく、20〜95質量%であるのがより好ましく、50〜90質量%であるのが更に好ましい。
(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤の含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、0.1〜50質量%であるのが好ましく、1〜35質量%であるのがより好ましく、4〜25質量%であるのが更に好ましい。
(D)イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤を含有する場合、その含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、0.1〜50質量%であるのが好ましく、1〜35質量%であるのがより好ましく、4〜25質量%であるのが更に好ましい。
(E)成分であるコアシェルポリマー粒子を含有する場合、その含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、0.1〜50質量%であるのが好ましく、0.5〜30質量%であるのがより好ましく、1〜20質量%であるのが更に好ましい。
(F)のその他の成分を含有する場合、その含有量は、本願のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とすると、0.0001〜50質量%であるのが好ましく、0.0005〜30質量%であるのがより好ましく、0.001〜10質量%であるのが更に好ましい。
[プリプレグの製造方法]
本発明のプリプレグの製造方法は、プリプレグの製造方法として公知の方法を採用できる。例えば、上記プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を加熱し、低粘度化してエポキシ樹脂溶液を得、強化繊維束を該エポキシ樹脂溶液に浸漬させてトウプリプレグを得るフィラメントワインディング法によりプリプレグを製造する場合、(B)成分のエポキシ樹脂、(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤、及び任意の(D)成分のイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤、(E)成分のコアシェルポリマー粒子及び(F)成分のその他の成分を混合してプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を得、得られたプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を加熱して低粘度化し、該低粘度化したプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を強化繊維束を浸漬させる。エポキシ樹脂溶液に含浸させた強化繊維束を、ボビンに巻き取り、トウプリプレグを得る。また、加熱して低粘度化した該エポキシ樹脂溶液をロールや離型紙上にフィルム化し、次いで強化繊維束の片面、あるいは両面に転写し、これを屈曲ロール又は圧力ロールに通して加圧して、強化繊維束にエポキシ樹脂組成物を含浸させるホットメルト法、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物をメチルエチルケトンやメタノール等の有機溶媒に溶解し、強化繊維束を浸漬するウェット法なども利用できる。
本発明のプリプレグの製造方法は、プリプレグの製造方法として公知の方法を採用できる。例えば、上記プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を加熱し、低粘度化してエポキシ樹脂溶液を得、強化繊維束を該エポキシ樹脂溶液に浸漬させてトウプリプレグを得るフィラメントワインディング法によりプリプレグを製造する場合、(B)成分のエポキシ樹脂、(C)成分の3級アミン−アダクト潜在性硬化剤、及び任意の(D)成分のイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤、(E)成分のコアシェルポリマー粒子及び(F)成分のその他の成分を混合してプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を得、得られたプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を加熱して低粘度化し、該低粘度化したプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を強化繊維束を浸漬させる。エポキシ樹脂溶液に含浸させた強化繊維束を、ボビンに巻き取り、トウプリプレグを得る。また、加熱して低粘度化した該エポキシ樹脂溶液をロールや離型紙上にフィルム化し、次いで強化繊維束の片面、あるいは両面に転写し、これを屈曲ロール又は圧力ロールに通して加圧して、強化繊維束にエポキシ樹脂組成物を含浸させるホットメルト法、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物をメチルエチルケトンやメタノール等の有機溶媒に溶解し、強化繊維束を浸漬するウェット法なども利用できる。
[硬化体]
本発明のプリプレグを公知の方法によって成型し、熱等によって硬化することによって硬化体を得る。該硬化体は、強化繊維によって母材であるエポキシ樹脂を強化しているので、繊維強化複合材料とも呼ぶことができる。
硬化体は、例えば、シート状、無底又は有底で無蓋又は有蓋の筒状、棒状、各種金型に合わせた形状であり得る。筒状及び棒状の硬化体の断面は、円形や三角形及び四角形などの多角形であってもよい。好ましくは、有底で無蓋の筒状容器である。
本発明のプリプレグを公知の方法によって成型し、熱等によって硬化することによって硬化体を得る。該硬化体は、強化繊維によって母材であるエポキシ樹脂を強化しているので、繊維強化複合材料とも呼ぶことができる。
硬化体は、例えば、シート状、無底又は有底で無蓋又は有蓋の筒状、棒状、各種金型に合わせた形状であり得る。筒状及び棒状の硬化体の断面は、円形や三角形及び四角形などの多角形であってもよい。好ましくは、有底で無蓋の筒状容器である。
[硬化方法]
プリプレグから硬化体を得る方法としては、例えば、シート状のプリプレグからシート状の硬化体を得る場合、該プリプレグを加圧しながらプリプレグに含まれるエポキシ樹脂を加熱することによって硬化体を得る。加圧は、例えば、1kPa〜100MPaで行われる。加熱は、例えば、80〜190℃で行われる。
トウプリプレグから無底で無蓋の中空筒状硬化体を得る場合、芯材の軸に対して所定の角度で巻回した後、加熱して硬化体を得ることができる(テープワインド法)。巻回されたトウプリプレグの巻回物の厚さは、例えば、1〜50mmである。巻回の際、上述したような圧力をかけながら巻回することが好ましい。さらなる圧力をかけるために、芯材にトウプリプレグを巻回した巻回物の表面に熱収縮性テープをさらに巻いておいてもよい。これにより、トウプリプレグの熱硬化の際に、該熱収縮性テープが収縮して圧力が加わり、硬化体の表面品位向上、及び硬化体内部に発生するボイドの抑制を図ることができる。また、加熱温度は上述したとおりである。
プリプレグから硬化体を得る方法としては、例えば、シート状のプリプレグからシート状の硬化体を得る場合、該プリプレグを加圧しながらプリプレグに含まれるエポキシ樹脂を加熱することによって硬化体を得る。加圧は、例えば、1kPa〜100MPaで行われる。加熱は、例えば、80〜190℃で行われる。
トウプリプレグから無底で無蓋の中空筒状硬化体を得る場合、芯材の軸に対して所定の角度で巻回した後、加熱して硬化体を得ることができる(テープワインド法)。巻回されたトウプリプレグの巻回物の厚さは、例えば、1〜50mmである。巻回の際、上述したような圧力をかけながら巻回することが好ましい。さらなる圧力をかけるために、芯材にトウプリプレグを巻回した巻回物の表面に熱収縮性テープをさらに巻いておいてもよい。これにより、トウプリプレグの熱硬化の際に、該熱収縮性テープが収縮して圧力が加わり、硬化体の表面品位向上、及び硬化体内部に発生するボイドの抑制を図ることができる。また、加熱温度は上述したとおりである。
上記プリプレグ用エポキシ樹脂組成物の発熱量は、例えば、300J/g以下、好ましくは280J/g以下、より好ましくは、10〜250J/g、さらに好ましくは、50〜250J/gである。当該発熱量は、JISK7121中に記載されたDSC曲線を得る方法に従い、示差走査熱量計等で測定することができる。
硬化体を製造する別の方法としては、該トウプリプレグを剛体ツールの上に積層し、さらに可撓性フィルムでシールした後、剛体ツールと可撓性フィルムの間を真空ポンプにて吸引して脱気し、オートクレーブで加熱・加圧することで、任意形状の硬化体を得る方法がある(テーププレースメント法)。
ここで、剛体ツールとしては、スチールやアルミニウム等の金属、繊維強化プラスチック(FRP)、木材および石膏など既存の材料のものを利用できる。可撓性フィルムとしては、ナイロン、フッ素樹脂およびシリコーン樹脂等の材料のものを利用できる。
本発明のプリプレグを用いて製造された硬化体は、自動車、鉄道、船舶、航空宇宙等の輸送及び移動手段の分野、ゴルフ、スキー、テニスなどのスポーツ分野等、多くの分野で利用され得る。特に、燃料電池に使用されるような水素ガスなどを充填する高圧力容器に好適に使用することができる。
ここで、剛体ツールとしては、スチールやアルミニウム等の金属、繊維強化プラスチック(FRP)、木材および石膏など既存の材料のものを利用できる。可撓性フィルムとしては、ナイロン、フッ素樹脂およびシリコーン樹脂等の材料のものを利用できる。
本発明のプリプレグを用いて製造された硬化体は、自動車、鉄道、船舶、航空宇宙等の輸送及び移動手段の分野、ゴルフ、スキー、テニスなどのスポーツ分野等、多くの分野で利用され得る。特に、燃料電池に使用されるような水素ガスなどを充填する高圧力容器に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載中の「部」は、特に断らない限り「質量部」を意味し、「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
<測定方法・評価方法>
まず、各種測定方法・評価方法について説明する。
[開始温度・ピーク温度・発熱量]
示差走査熱量計(DSC;METTLER TOLED社製DSC823e)を用い、専用アルミパンに5mgの樹脂硬化物を量り取り、昇温スピード5℃/min、温度測定範囲25−250℃にて測定を行い、樹脂硬化物の発熱チャートを得た。発熱量については、専用ソフト「STARe Sogtwareバージョン9.01」を使用し、各サンプルについて、発熱開始温度、ピーク温度、発熱ピーク面積(J/g)を求めた。
[保存安定性]
RE80型粘度計(東機産業株式会社製)にコーンローター(ローターコードNo.6;3°×R9.7)を装着し、測定対象のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物0.2〜0.3mlをシリンジにて量り取り、25℃に設定した粘度計の測定室に投入した。ローターの回転数を2rpmにて120秒間回転させた後、20rpmに設定して120秒間回転させた後の粘度を測定し、初期粘度とした(単位:Pa・s)。プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を25℃、40%の条件下で所定日数保管した後、初期粘度と同じ方法にて粘度を測定し、保管後の粘度が初期の粘度から20%以内の増粘値に保たれる日数を調べた。表1中、「<X日」と記載した場合、X日目で増粘値が20%以上となったことを意味すし、「>X日」と記載した場合、少なくとも、X日間は20%以内の増粘値に保たれたことを示す。
[硬化物の外観]
3cm×3cmに裁断した厚さ0.26mmのカーボンクロスにプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を2ml浸透させながら5枚を1cmの厚さに積層し、180℃30分で硬化させた後、焦げ、膨れなどの現象を目視で観察した。
まず、各種測定方法・評価方法について説明する。
[開始温度・ピーク温度・発熱量]
示差走査熱量計(DSC;METTLER TOLED社製DSC823e)を用い、専用アルミパンに5mgの樹脂硬化物を量り取り、昇温スピード5℃/min、温度測定範囲25−250℃にて測定を行い、樹脂硬化物の発熱チャートを得た。発熱量については、専用ソフト「STARe Sogtwareバージョン9.01」を使用し、各サンプルについて、発熱開始温度、ピーク温度、発熱ピーク面積(J/g)を求めた。
[保存安定性]
RE80型粘度計(東機産業株式会社製)にコーンローター(ローターコードNo.6;3°×R9.7)を装着し、測定対象のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物0.2〜0.3mlをシリンジにて量り取り、25℃に設定した粘度計の測定室に投入した。ローターの回転数を2rpmにて120秒間回転させた後、20rpmに設定して120秒間回転させた後の粘度を測定し、初期粘度とした(単位:Pa・s)。プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を25℃、40%の条件下で所定日数保管した後、初期粘度と同じ方法にて粘度を測定し、保管後の粘度が初期の粘度から20%以内の増粘値に保たれる日数を調べた。表1中、「<X日」と記載した場合、X日目で増粘値が20%以上となったことを意味すし、「>X日」と記載した場合、少なくとも、X日間は20%以内の増粘値に保たれたことを示す。
[硬化物の外観]
3cm×3cmに裁断した厚さ0.26mmのカーボンクロスにプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を2ml浸透させながら5枚を1cmの厚さに積層し、180℃30分で硬化させた後、焦げ、膨れなどの現象を目視で観察した。
[耐衝撃性]
3.5cm×6cmの大きさに裁断した(A)強化繊維としてのカーボンクロス(有沢製作所社製CFPT3113、使用糸カーボンCF3000f、平織、縦密度12.5本/25mm、厚さ0.26mm、質量200g/m2)のシートの周囲から内側へ0.5cmの幅にポリイミドテープを貼り、これを3枚に重ねてさらにシートの周囲から内側へ0.5cmの幅にポリイミドテープで止めて3枚をつなぎ合せた。カーボンクロスの上面からシリンジで0.6mlのプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を塗布して浸透させ、120℃30分の条件下で加熱硬化した後、ポリイミドテープで止めた周囲から0.5cmの部分を裁断して3.5cm×6cmの大きさより一回り小さい試験片(2.5cm×5cm、厚さ0.26mm)を作成した。この試験片を、アイゾット衝撃試験機(株式会社オリエンテック社製)を用いて25℃40%の条件下で、JIS K7062の方法に準拠してアイゾット衝撃値を求めた。試験片はノッチなしで行った。
[硬化剤浸透性]
耐衝撃性測定用の試験片(アイゾット試験片)について、表層をデジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス社製VHX−900)を用いて50〜300倍の倍率にて観測を行った。浸透せずに残留している硬化剤で表面が覆われている場合を×、硬化剤が内部へ浸透していて表層への残留が少ない場合を〇とした。
[平均粒子径、d90/d50]
(C)成分および(D)成分の粒度分布はレーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製SALD−2200)を用いて測定を行った。分散媒溶液にはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウリレート0.1%溶液を用いて行った。得られた粒度分布(体積基準)から、小粒径側からの積算50%となる粒径を平均粒子径(d50)、積算90%となる粒径をd90とし、d90/d50を計算した。
3.5cm×6cmの大きさに裁断した(A)強化繊維としてのカーボンクロス(有沢製作所社製CFPT3113、使用糸カーボンCF3000f、平織、縦密度12.5本/25mm、厚さ0.26mm、質量200g/m2)のシートの周囲から内側へ0.5cmの幅にポリイミドテープを貼り、これを3枚に重ねてさらにシートの周囲から内側へ0.5cmの幅にポリイミドテープで止めて3枚をつなぎ合せた。カーボンクロスの上面からシリンジで0.6mlのプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を塗布して浸透させ、120℃30分の条件下で加熱硬化した後、ポリイミドテープで止めた周囲から0.5cmの部分を裁断して3.5cm×6cmの大きさより一回り小さい試験片(2.5cm×5cm、厚さ0.26mm)を作成した。この試験片を、アイゾット衝撃試験機(株式会社オリエンテック社製)を用いて25℃40%の条件下で、JIS K7062の方法に準拠してアイゾット衝撃値を求めた。試験片はノッチなしで行った。
[硬化剤浸透性]
耐衝撃性測定用の試験片(アイゾット試験片)について、表層をデジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス社製VHX−900)を用いて50〜300倍の倍率にて観測を行った。浸透せずに残留している硬化剤で表面が覆われている場合を×、硬化剤が内部へ浸透していて表層への残留が少ない場合を〇とした。
[平均粒子径、d90/d50]
(C)成分および(D)成分の粒度分布はレーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製SALD−2200)を用いて測定を行った。分散媒溶液にはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウリレート0.1%溶液を用いて行った。得られた粒度分布(体積基準)から、小粒径側からの積算50%となる粒径を平均粒子径(d50)、積算90%となる粒径をd90とし、d90/d50を計算した。
<実施例1〜13、比較例1〜5>
表に記載の配合量(得られるプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とした場合の質量%)で各成分を150mlのプラスチック容器に各材料を量り取り、自転・公転真空ミキサー(株式会社シンキー社製ARV−310「あわとり錬太郎」)を用いて室温(25℃)にて2分間混合し、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を調製した。
調製した上記プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を評価するために、当該エポキシ樹脂組成物を3cm×3cmに裁断したカーボンクロス(シート状強化繊維の織布、有沢製作所社製CFPT3113、使用糸カーボンCF3000f、平織、縦密度12.5本/25mm、厚さ0.26mm、質量200g/m2)にスパチュラで塗布して浸透させながら1cmの厚さに積層し、180℃30分の条件下で加熱して、硬化させた後の形状を目視で観察した。
<実施例14〜16、比較例6〜8>
表に記載の配合量(得られるプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とした場合の質量%)で各成分を150mlのプラスチック容器に各材料を量り取り、自転・公転真空ミキサー(株式会社シンキー社製ARV−310「あわとり錬太郎」)を用いて室温(25℃)にて2分間混合し、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を調製した。
調製した上記プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を評価するために、当該エポキシ樹脂組成物を3.5cm×6cmの大きさに裁断したカーボンクロス(有沢製作所社製CFPT3113、使用糸カーボンCF3000f、平織、縦密度12.5本/25mm、厚さ0.26mm、質量200g/m2))のシートの周囲から内側へ0.5cmの幅にポリイミドテープを貼り、これを3枚に重ねてさらにシートの周囲から内側へ0.5cmの幅にポリイミドテープで止めて3枚をつなぎ合せた。カーボンクロスの上面からシリンジで0.6mlのエポキシ樹脂組成物をスパチュラで塗布して浸透させ、シート状プリプレグを得た。
表に記載の配合量(得られるプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とした場合の質量%)で各成分を150mlのプラスチック容器に各材料を量り取り、自転・公転真空ミキサー(株式会社シンキー社製ARV−310「あわとり錬太郎」)を用いて室温(25℃)にて2分間混合し、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を調製した。
調製した上記プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を評価するために、当該エポキシ樹脂組成物を3cm×3cmに裁断したカーボンクロス(シート状強化繊維の織布、有沢製作所社製CFPT3113、使用糸カーボンCF3000f、平織、縦密度12.5本/25mm、厚さ0.26mm、質量200g/m2)にスパチュラで塗布して浸透させながら1cmの厚さに積層し、180℃30分の条件下で加熱して、硬化させた後の形状を目視で観察した。
<実施例14〜16、比較例6〜8>
表に記載の配合量(得られるプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を100質量%とした場合の質量%)で各成分を150mlのプラスチック容器に各材料を量り取り、自転・公転真空ミキサー(株式会社シンキー社製ARV−310「あわとり錬太郎」)を用いて室温(25℃)にて2分間混合し、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を調製した。
調製した上記プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を評価するために、当該エポキシ樹脂組成物を3.5cm×6cmの大きさに裁断したカーボンクロス(有沢製作所社製CFPT3113、使用糸カーボンCF3000f、平織、縦密度12.5本/25mm、厚さ0.26mm、質量200g/m2))のシートの周囲から内側へ0.5cmの幅にポリイミドテープを貼り、これを3枚に重ねてさらにシートの周囲から内側へ0.5cmの幅にポリイミドテープで止めて3枚をつなぎ合せた。カーボンクロスの上面からシリンジで0.6mlのエポキシ樹脂組成物をスパチュラで塗布して浸透させ、シート状プリプレグを得た。
なお、実施例で使用した各成分の詳細は以下のとおりである。
JER828EL:ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、三菱化学社製、エポキシ等量(184〜194g/eq)
JER807:ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂、三菱化学社製、エポキシ等量160〜170g/eq
JER630:アミン型液状エポキシ(パラアミノ フェノール型液状エポキシ)、三菱化学社製、エポキシ等量90〜105g/eq
HP7200:ジシクロペンタジエン型多官能エポキシ樹脂、DIC社製、エポキシ等量254−264g/eq
JER1001:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製、エポキシ等量450−500g/eq
3級アミン−アダクト潜在性硬化剤A:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」MY−H、平均粒子径8.2μm
3級アミン−アダクト潜在性硬化剤B:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」MY−Hのジェットミル微粉砕品、平均粒子径5.8μm
3級アミン−アダクト潜在性硬化剤C:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」MY−Hのジェットミル微粉砕品、平均粒子径3.5μm
3級アミン−アダクト潜在性硬化剤D:エアプロダクツ社製、アンカミン2014FG、平均粒子径5.0μm
DICY:ジシアンジアミド、三菱化学社製、JERキュアDICY7
DCMU:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、保土ヶ谷化学工業社製、
イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤A:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」PN−40、平均粒子径10.6μm
イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤D:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」PN−23J、平均粒子径2.6μm
イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤C:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」PN−40J、平均粒子径2.2μm
MX−125:コアシェルポリマー粒子分散エポキシマスターバッチ(コアシェル:スチレン−ブタジエンゴム25%、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、平均粒子径100nm)
U−CAT 3502T:芳香族ジメチルウレア化合物、サンアプロ社製
TEB:トリエチルボレート、東京化成工業社製
JER828EL:ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、三菱化学社製、エポキシ等量(184〜194g/eq)
JER807:ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂、三菱化学社製、エポキシ等量160〜170g/eq
JER630:アミン型液状エポキシ(パラアミノ フェノール型液状エポキシ)、三菱化学社製、エポキシ等量90〜105g/eq
HP7200:ジシクロペンタジエン型多官能エポキシ樹脂、DIC社製、エポキシ等量254−264g/eq
JER1001:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製、エポキシ等量450−500g/eq
3級アミン−アダクト潜在性硬化剤A:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」MY−H、平均粒子径8.2μm
3級アミン−アダクト潜在性硬化剤B:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」MY−Hのジェットミル微粉砕品、平均粒子径5.8μm
3級アミン−アダクト潜在性硬化剤C:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」MY−Hのジェットミル微粉砕品、平均粒子径3.5μm
3級アミン−アダクト潜在性硬化剤D:エアプロダクツ社製、アンカミン2014FG、平均粒子径5.0μm
DICY:ジシアンジアミド、三菱化学社製、JERキュアDICY7
DCMU:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、保土ヶ谷化学工業社製、
イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤A:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」PN−40、平均粒子径10.6μm
イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤D:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」PN−23J、平均粒子径2.6μm
イミダゾール−アダクト潜在性硬化剤C:味の素ファインテクノ社製「アミキュア」PN−40J、平均粒子径2.2μm
MX−125:コアシェルポリマー粒子分散エポキシマスターバッチ(コアシェル:スチレン−ブタジエンゴム25%、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、平均粒子径100nm)
U−CAT 3502T:芳香族ジメチルウレア化合物、サンアプロ社製
TEB:トリエチルボレート、東京化成工業社製
発熱量が400J/gを超えるものは何れも焦げが発生し、発熱量が300J/g台のものでは、内部の異常発熱による膨れが生じた。発熱量が300J/g以下のものについては焦げや膨れなどの現象は観察されず、異常無く硬化させることが可能であることが示された。
硬化剤の平均粒子径(メディアン径)を7μm以下とすることにより、繊維への浸透性が向上し、耐衝撃性を向上させることが可能であることが示された。
実施例15および比較例6の硬化剤浸透性の違いをデジタルマイクロスコープ写真により観察した。平均粒径の大きい比較例6では繊維表面に浸透しなかった硬化剤が繊維を覆っているのが観察された(図2)。一方、平均粒径の小さい実施例15では表層への残り方が少なく、硬化剤がより繊維に浸透していることが分かる(図3)。
実施例15および比較例6の硬化剤浸透性の違いをデジタルマイクロスコープ写真により観察した。平均粒径の大きい比較例6では繊維表面に浸透しなかった硬化剤が繊維を覆っているのが観察された(図2)。一方、平均粒径の小さい実施例15では表層への残り方が少なく、硬化剤がより繊維に浸透していることが分かる(図3)。
<製造実施例1>
強化繊維束(東レ社製、T−700SC−12K、糸幅6mm)を40℃で加熱した実施例1に記載のエポキシ樹脂組成物に浸漬した後、引き上げ、樹脂含有量35質量%のトウプリプレグを得た。
強化繊維束(東レ社製、T−700SC−12K、糸幅6mm)を40℃で加熱した実施例1に記載のエポキシ樹脂組成物に浸漬した後、引き上げ、樹脂含有量35質量%のトウプリプレグを得た。
Claims (11)
- (A)強化繊維、
(B)エポキシ樹脂、及び
(C)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤、
を含有することを特徴とする、プリプレグ。 - さらに、(D)前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤を含有する、請求項1記載のプリプレグ。
- さらに、(E)コアシェルポリマー粒子を含有する、請求項1又は2記載のプリプレグ。
- 前記強化繊維(A)が、強化繊維束である、請求項1〜3のいずれか1項記載のプリプレグ。
- トウプリプレグである、請求項1〜3のいずれか1項記載のプリプレグ。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載のプリプレグを硬化して得られることを特徴とする、硬化体。
- 筒状容器である、請求項6記載の硬化体。
- エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有する3級アミン−アダクト潜在性硬化剤とを含有することを特徴とする、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
- さらに、前記エポキシ樹脂硬化用で0.5〜7μmの平均粒子径を有するイミダゾール−アダクト潜在性硬化剤を含有する、請求項8記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
- さらに、コアシェルポリマー粒子を含有する、請求項8又は9記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
- 請求項8〜10のいずれか1項記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸する工程を含む、プリプレグの製造方法。
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-
2013
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KR20210138541A (ko) * | 2016-06-24 | 2021-11-19 | 도레이첨단소재 주식회사 | 섬유강화 복합재료용 에폭시 수지 조성물 및 이를 이용한 프리프레그 |
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