JP2014225121A - 施設管制システム及び施設管制方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備の動作に異常が発生した場合、原因の調査に要する時間を短縮し得る施設管制システム及び施設管制方法を提案する。
【解決手段】センサ設備に配置されたセンサと、主機設備に配置された設備機器と、マルチキャストネットワーク設備に配置された通信機器と、施設管制設備に配置されたコンピュータとを備え、センサは、事象データを通信機器に送信し、設備機器は、応答データ及び動作状況データを通信機器に送信し、通信機器は、事象データ、応答データ及び動作状況データをコンピュータに送信し、コンピュータは、設備機器の応答状況及び動作状況を監視するための事象応答動作データベースを備え、事象応答動作データベースと、通信機器からの事象データ、応答データ及び動作状況データとに基づいて、設備機器の応答状況及び動作状況を監視するとともに監視結果を通知することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、施設管制システム及び施設管制方法に関する。
一般に高速道路上には、受配電設備、照明設備、換気設備及び防災設備などの各種設備が設置されている。道路利用者が道路を安全に走行することができるように、これらの各種設備は、常に連携して動作している。
一方でこれらの各種設備を統括する施設管制設備は、道路上に設置されたこれら各種設備の状態を常時監視しており、何れかの設備に異常又は故障が発生した場合には保守員に通知するように動作する。施設管制設備からの通知を受けた保守員は、実際に現場に赴いて異常又は故障した設備の確認又は修理を行う。
現在の施設管制設備は、上述したように各種設備の動作状況を主として監視している。例えば高速道路上で火災が発生した場合、防災設備が照明設備及び換気設備に火災の発生を通知し、通知を受けた照明設備及び換気設備は、その通知に基づいて予め決められた動作を行う。一方で施設管制設備は、照明設備及び換気設備のそれぞれから報告される動作状況に関する情報を受信して、正常に動作しているか否かを判断している。
こうした各種設備及び施設管制設備から構成される施設管制システムについては、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1には、親局制御用コンピュータが各火災管理区画に設置される各火災センサの出力を常時監視し、何れかの火災管理区画に設置された火災センサから火災信号が出力された場合、これを検知して空調機停止メッセージを同報送信し、一方でこの同報送信を受領した子局制御用コンピュータは、自身が担当する火災管理区画であるか否かを判断し、自身が担当する場合には空調機の運転を停止するとした技術が開示されている。
特開2000−003214号公報
ところで、近年は各種設備の種類及び数が多くなってきており、これら各種設備が互いに連携して動作している。従って何れかの設備(例えば換気設備)が設計通りに動作しなかった場合、これを検知した施設管制設備は、換気設備の動作状況が異常であることを検知することはできるものの、その異常の原因については検知することができない。
異常の原因は、正常に動作しなかった換気設備にある場合が考えられるが、これ以外にも、例えば換気設備に動作を指示した例えば防災設備にある場合又は換気設備と防災設備との間の通信を可能とするネットワーク設備にある場合が考えられる。
信号を送受信する設備が1対1で通信するユニキャスト通信方式によって設備間の通信を行っている場合、通信が正常に行われているか否かは、送信側設備と受信側設備だけが検知することができ、施設管制設備はそれを検知することができない。
よって動作を指示する送信側設備が誤ったデータを送信したために受信側設備が動作しなかったような場合、送受信に関するエラーの記録は、送信側設備又は受信側設備にのみ残ることになり、施設管制設備には残らない。
この場合、調査は動作に問題のあった設備からその設備に動作を指示した設備へと信号の流れをさかのぼりながらそれぞれの設備の記録を調査しなければならず、その上、実際には設備ごとに調査の担当者が異なることが多いため担当者同士の連絡や調整などが必要となる。よって原因の特定には膨大な時間を要するという課題がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、設備の動作に異常が発生した場合、原因の調査に要する時間を短縮し得る施設管制システム及び施設管制方法を提案する。
かかる課題を解決するために、本発明における施設管制システムは、センサ設備に配置されたセンサと、主機設備に配置された設備機器と、マルチキャストネットワーク設備に配置された通信機器と、施設管制設備に配置されたコンピュータとを備え、センサは、事象データを通信機器に送信し、設備機器は、応答データ及び動作状況データを通信機器に送信し、通信機器は、事象データ、応答データ及び動作状況データをコンピュータに送信し、コンピュータは、設備機器の応答状況及び動作状況を監視するための事象応答動作データベースを備え、事象応答動作データベースと、通信機器からの事象データ、応答データ及び動作状況データとに基づいて、設備機器の応答状況及び動作状況を監視するとともに監視結果を通知することを特徴とする。
またかかる課題を解決するために、本発明における施設管制方法は、センサ設備に配置されたセンサと、主機設備に配置された設備機器と、マルチキャストネットワーク設備に配置された通信機器と、施設管制設備に配置されたコンピュータとを備えた施設管制システムの施設管制方法であって、センサが、事象データを通信機器に送信する第1のステップと、設備機器が、応答データ及び動作状況データを通信機器に送信する第2のステップと、通信機器が、事象データ、応答データ及び動作状況データをコンピュータに送信する第3のステップと、コンピュータが、設備機器の応答状況及び動作状況を監視するための事象応答動作データベースを備え、事象応答動作データベースと、通信機器からの事象データ、応答データ及び動作状況データとに基づいて、設備機器の応答状況及び動作状況を監視するとともに監視結果を通知する第4のステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、設備の動作に異常が発生した場合、原因の調査に要する時間を短縮することができる。
本実施の形態における施設管制システムの全体構成図である。 データ配信先定義データベースの概念図である。 事象応答動作データベースの概念図である。 事象応答動作データベース作成処理を示すフローチャートである。 タイマ処理を示すフローチャートである。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
図1は、施設管制システム1の全体構成を示す。
施設管制システム1は、施設管制設備10、マルチキャストネットワーク設備20、センサ設備30、複数の主機設備40a及び40bから構成される。
施設管制設備10は、センサ設備30からの事象に関する情報(以下事象データと呼ぶ)と、主機設備40a及び40bからの応答に関する情報(以下応答データと呼ぶ)と、主機設備40a及び40bからの動作状況に関する情報(以下動作状況データと呼ぶ)とを収集し、収集したこれらの各種情報を表示画面に表示するなどしてオペレータに通知する設備である。
施設管制設備10は、事象データ、応答データ及び動作状況データのそれぞれを収集して通知するための物理構成として、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12及び記憶装置13を備えて構成される。実際には、これらは例えば施設管制設備10に配置されたコンピュータが備える。
CPU11は、メモリ12から各種プログラムを取得し、取得したプログラムに基づいて、コンピュータの動作を統括的に制御する。メモリ12は、各種プログラムを記憶する記憶媒体であり、ここでは配信要求部121を記憶する。
配信要求部121は、マルチキャストネットワーク設備20に対して配信を希望する情報について配信を要求するためのプログラムである。例えば図1において配信要求部121は、センサ設備30からの事象データと、主機設備40a及び40bからの応答データ401a及び401bと、主機設備40a及び40bからの動作状況データ402a及び402bとの全ての情報の配信を希望していることが示されている。
記憶装置13は、大容量のデータを長期的に記憶可能な記憶媒体であり、ここでは事象応答動作データベース131(図3)を記憶する。事象応答動作データベース131には、各設備30及び40の連携に関する情報が含まれ、具体的には事象データ、応答データ及び動作データが含まれる。
なお施設管制設備10は、ここでは1つだけを図示しているがこれに限らず、複数の施設管制設備10がマルチキャストネットワーク設備20に接続して構成されるとしてもよい。
マルチキャストネットワーク設備20は、施設管制設備10と、センサ設備30及び主機設備40とを互いに通信可能に接続するための設備である。
マルチキャストネットワーク設備20は、その物理構成としてCPU21、メモリ22及び記憶装置23から構成される。実際には、これらは例えばマルチキャストネットワーク設備20に配置されたルータなどの通信機器が備える。
CPU21は、メモリ22から各種プログラムを取得し、取得したプログラムに基づいて、ルータの動作を統括的に制御する。メモリ22は、各種プログラムを記憶する記憶媒体であり、ここでは配信部221を記憶する。
配信部221は、事象データ、応答データ及び動作状況データのうちの何れかのデータを受信した場合、そのデータの配信を希望する設備に配信するためのプログラムである。例えば図1において配信部221は、センサ設備30から事象データを受信し、主機設備40a及び40bから応答データ401a、401b、動作状況データ402a及び402bを受信すると、施設管制設備10には事象データ、応答データ401a、401b、動作状況データ402a及び402bの全ての情報を配信し、センサ設備30には応答データ401a及び401bを配信し、主機設備40a及び40bには事象データを配信することが示されている。
記憶装置23は、大容量のデータを長期的に記憶可能な記憶媒体であり、ここではデータ配信先定義データベース231(図2)を記憶する。データ配信先定義データベース231には、事象データ、応答データ又は動作状況データの送信元の設備の情報(アドレス)と、これら事象データ、応答データ又は動作状況データの配信を希望する設備の情報(アドレス)とが含まれる。
センサ設備30は、道路上に点在して配置される複数のセンサを統括する設備であり、道路上の状態を常時監視する設備である。またセンサ設備30は、例えば対象範囲で事故又は火災が発生した場合、これを検知して、他の設備(施設管制設備10、マルチキャストネットワーク設備20及び主機設備40)に事象を通知する設備である。
センサ設備30は、その物理構成としてCPU31及びメモリ32から構成される。実際には、これらは例えばセンサ設備30を構成する各センサが備える。
CPU31は、メモリ32から各種プログラムを取得し、取得したプログラムに基づいて、センサの動作を統括的に制御する。メモリ32は、各種プログラムを記憶する記憶媒体であり、ここでは配信要求部321及び事象通知部322を記憶する。
配信要求部321は、マルチキャストネットワーク設備20に対して配信を希望する情報について配信を要求するためのプログラムである。例えば図1においてセンサ設備30は、主機設備40a及び40bからの応答データ401a及び401bの配信を希望していることが示されている。
また事象通知部322は、センサが検知した事象を事象データとして通知するためのプログラムである。例えば図1において事象通知部322は、マルチキャストネットワーク設備20を介して、事象データを主機設備40a及び40bに通知することが示されている。
主機設備40aは、センサ設備30から事象が通知された場合又は施設管制設備10からの指示を受信した場合に予め決められた動作を実行する設備である。予め決められた動作としては、例えば主機設備40aが照明設備である場合には照明の点灯又は信号の制御があり、また防災設備である場合には消火設備の運転などがある。
主機設備40aは、その物理構成としてCPU41及びメモリ42から構成される。実際には、これらは例えば主機設備40aに配置された設備機器が備える。
CPU41は、メモリ42から各種プログラムを取得し、取得したプログラムに基づいて、コンピュータの動作を統括的に制御する。メモリ42は、各種プログラムを記憶する記憶媒体であり、ここでは配信要求部421、応答部422及び動作状況通知部423を記憶する。
配信要求部421は、マルチキャストネットワーク設備20に対して配信を希望する情報について配信を要求するためのプログラムである。例えば図1において配信要求部421は、事象データの配信を希望していることが示されている。
応答部422は、事象に対する応答を応答データとして通知するためのプログラムである。例えば図1において応答部422は、マルチキャストネットワーク設備20を介して、センサ設備30からの事象データを受信すると、この事象データに対する応答として応答データ401aをマルチキャストネットワーク設備20に送信していることが示されている。
また動作状況通知部423は、主機設備40の動作状況を動作状況データとして通知するためのプログラムである。例えば図1において動作状況通知部423は、主機設備40aが必要な動作を実行したか否かを示す動作状況データ402aをマルチキャストネットワーク設備20に送信していることが示されている。
なお主機設備40bについては、上述してきた主機設備40aと同様の構成であるため、ここでの説明は省略する。
図2は、データ配信先定義データベース231の概念図を示す。
データ配信先定義データベース231は、事象アドレス欄2311及び配信先設備アドレス欄2312から構成される。
事象アドレス欄2311には、事象を一意に識別するアドレスが格納される。また配信先設備アドレス欄2312には、発生した事象を通知(事象データを配信)する配信先設備を一意に識別するアドレスが格納される。
従って図2の場合、例えば「239.1.1.1」により特定されるセンサ設備30から受信した事象データは、事象1(事故)が発生したことを示すものであることが示されている。また事象1を示す事象データを受信した場合、受信した事象データは、「192.168.1.1」(施設管制設備10のアドレス)、「192.168.3.1」(主機設備40aのアドレス)、「192.168.3.2」(主機設備40bのアドレス)、「192.168.3.3」(図示しない主機設備40cのアドレス)、「192.168.3.4」(図示しない主機設備40dのアドレス)に配信されることが示されている。
図3は、事象応答動作データベース131の概念図を示す。
事象応答動作データベース131は、事象種別欄1311、応答時間欄1312、応答状況欄1313、動作時間欄1314及び動作状況欄1315から構成される。
事象種別欄1311には、事象の種別が格納される。応答時間欄1312には、事象に応答する主機設備40a(40b)の識別情報及び事象データを受信してから応答データを送信するまでの応答許容時間の最大値が格納される。応答状況欄1313には、応答状況が格納される。動作時間欄1314には、事象データを受信してから予め定められた動作を実行するまでの動作許容時間の最大値が格納される。動作状況欄1315には、動作状況が格納される。
従って図3の場合、例えば「事象1(事故)」が発生した場合、この事象1を示す事象データを受信した「主機設備40a」、「主機設備40b」、「主機設備40c(図示省略)」、「主機設備40d(図示省略)」は、それぞれ「V1秒」、「W1秒」、「X1秒」、「Y1秒」以内に応答データを送信する必要があることが示されている。そして「主機設備40a」及び「主機設備40b」は、この応答時間内(V1秒及びW1秒内)に応答したので、応答状況が「正常」であることが示されており、「主機設備40c」は応答時間内(X1秒内)に応答しなかったので応答状況が「異常」であり、「主機設備40d」は応答時間(Y1秒内)を超えても応答しなかったので応答状況が「応答なし」であることが示されている。
また事象1を示す事象データを受信した「主機設備40a」、「主機設備40b」、「主機設備40c(図示省略)」、「主機設備40d(図示省略)」は、それぞれ「V2秒」、「W2秒」、「X2秒」、「Y2秒」以内に予め決められた動作を実行する必要があることが示されている。そして「主機設備40a」は、この動作時間内(V2秒内)に動作を実行したので、動作状況が「正常」であることが示されており、「主機設備40b」は動作時間内(W2秒内)に動作を実行しなかったので、動作状況が「異常」であることが示されている。また「主機設備40c(図示省略)」及び「主機設備40d(図示省略)」は、応答時間内(X2秒内及びY2秒内)を超えても動作を実行しなかったので、動作状況が「動作なし」であることが示されている。
図4は、事象応答動作データベース作成処理の処理手順を示す。
この事象応答動作データベース作成処理は、施設管制設備10がマルチキャストネットワーク設備20から配信される事象データを受信したことを契機として、施設管制設備10に配置されたコンピュータにより実行される。説明の便宜上、処理主体をCPU11として説明する。
まずCPU11は、マルチキャストネットワーク設備20から配信された事象データを受信すると(SP1)、受信した事象データが示す事象が事象応答動作データベース131に登録済みであるか否かを判断する(SP2)。
CPU11は、ステップSP2の判断で否定結果を得るとステップSP4に移行する。これに対し、CPU11は、ステップSP2の判断で肯定結果を得ると、登録済みの事象に対応付けられている各応答時間をカウントする応答時間タイマ及び登録済みの事象に対応付けられている各動作時間をカウントする動作時間タイマを起動して、タイマ処理を実行する(SP3)。
次いでCPU11は、ステップSP3で起動したタイマに関連付けられている主機設備(例えば主機設備40a)から応答データ又は動作状況データを受信したか否かを判断する(SP4)。
CPU11は、ステップSP4の判断で否定結果を得ると、本処理を終了する。これに対し、CPU11は、ステップSP4の判断で肯定結果を得ると、応答データ又は動作状況データを受信したときのカウント時間と、事象応答動作データベース131に予め登録されている応答時間又は動作時間の最大値とに基づいて、それぞれ応答状況又は動作状況を事象応答動作データベース131に登録して(SP5)、本処理を終了する。
例えばCPU11は、応答データを受信したときのカウント時間が応答時間の最大値以内である場合、応答状況を「正常」として登録する。これに対し、CPU11は、応答データを受信したときのカウント時間が応答時間の最大値を超えていた場合、応答状況を「異常」として登録する。
図5は、タイマ処理の処理手順を示す。
タイマ処理は、事象応答動作データベース作成処理(図4)における処理がステップSP3に移行したことを契機として、施設管制設備10に配置されたコンピュータにより実行される。説明の便宜上、処理主体をCPU11として説明する。
まずCPU11は、応答時間タイマ及び動作時間タイマを起動してカウントを開始し、所定時間が経過するまで待機する(SP11)。
なおCPU11は、待機している間、カウントしているタイマに関連付けられている主機設備(例えば主機設備40a)から応答データ又は動作状況データを受信した場合、図4のステップSP5で述べたように事象応答動作データベース131に応答状況又は動作状況を登録して、事象応答動作データベース131を更新する。
次いでCPU11は、ステップSP11の待機時間が所定時間を経過した場合、事象応答動作データベース131における各応答状況及び各動作状況を参照して、応答状況又は動作状況に異常があるか否かを判断する(SP12)。
CPU11は、ステップSP12の判断で否定結果を得ると、本処理を終了する。これに対し、CPU11は、ステップSP12の判断で肯定結果を得ると、連動異常であることを表示画面に表示するなどしてオペレータに報告して(SP13)、本処理を終了する。
以下に実際のケーススタディについて説明する。
各設備10、30及び40はそれぞれ起動時に、配信を要求する事象をマルチキャストネットワーク設備20に登録する。例えば施設管制設備10は、事象1(事故)、事象2(火災)及び事象3(停電)を示す各事象データと、応答データ401aと、動作状況データ402aと、応答データ401b及び動作状況データ402bとの配信を要求する。同様にセンサ設備30は、応答データ401a及び応答データ401bの配信を要求し、主機設備40aは、事象2を示す事象データの配信を要求し、主機設備40bは、事象2を示す事象データの配信を要求する。
マルチキャストネットワーク設備20は、それぞれの設備10、30及び40が要求した事象を特定するアドレスと、要求元の設備のアドレスとを対応付けて、データ配信先定義データベース231に登録する。
例えばセンサ設備30が事象2(火災)を検知した場合、センサ設備30は、マルチキャストネットワーク設備20に火災の発生を示す事象データを送信する。
マルチキャストネットワーク設備20は、データ配信先定義データベース231を参照して、受信した事象2(火災)を示す事象データの配信を要求している設備を特定する。ここでは事象2(火災)を示す事象データの配信を要求しているのは、施設管制設備10、主機設備40a及び主機設備40bである(図2)。よってマルチキャストネットワーク設備20は、これらの設備に事象2(火災)を示す事象データを配信する。
主機設備40aは、マルチキャストネットワーク設備20から事象2(火災)を示す事象データを受信すると、事象2の内容が主機設備40aを動作させるのに問題ないか否かを判定し、応答機能を用いて問題の有無を含む応答データ401aをマルチキャストネットワーク設備20に送信する。
また主機設備40aは、受信した事象2(火災)の内容が主機設備40aを動作させるのに問題がない場合には、実際に主機設備40aを動作し、応答機能を用いて動作結果を含む動作状況データ402aをマルチキャストネットワーク設備20に送信する。
一方で主機設備40bは、マルチキャストネットワーク設備20から事象2(火災)を示す事象データを受信すると、事象2の内容が主機設備40bを動作させるのに問題ないか否かを判定し、応答機能を用いて問題の有無を含む応答データ401bをマルチキャストネットワーク設備20に送信する(図1)。
また主機設備40bは、受信した事象2(火災)の内容が主機設備40bを動作させるのに問題がない場合には、実際に主機設備40bを動作し、応答機能を用いて動作結果を含む動作状況データ402bをマルチキャストネットワーク設備20に送信する。
マルチキャストネットワーク設備20は、データ配信先定義データベース231を参照して、応答データ401a、401b、動作状況データ402a及び402bの配信を要求している設備を特定する。ここでは応答データ401a、401b、動作状況データ402a及び402bの配信を要求している設備は、施設管制設備10及びセンサ設備30である(図2)。よってマルチキャストネットワーク設備20は、これらの設備に応答データ401a、401b、動作状況データ402a及び402bを配信する。
次いで施設管制設備10がマルチキャストネットワーク設備20から事象2(火災)を示す事象データと、応答データ401a及び401bと、動作状況データ402a及び402bとを受信した場合の動作について説明する。
施設管制設備10がマルチキャストネットワーク設備20から事象2(火災)を示す事象データを受信した場合、事象2(火災)が事象応答動作データベース131において事象種別欄1311に登録されているか否かを判定する。
ここでは事象2(火災)は、事象種別の1つとして登録されているため(図3)、施設管制設備10は応答設備として登録されている主機設備40aの応答を待つタイマ処理と、主機設備40bの応答を待つタイマ処理と、主機設備40aの動作状況の応答を待つタイマ処理と、主機設備40bの動作状況の応答を待つタイマ処理とを実行する。
施設管制設備10がマルチキャストネットワーク設備20から応答データ401aを受信した場合、応答データ401aを送信する応答設備が事象応答動作データベース131に登録されているか否かを判定する。
ここでは応答データ401aを送信する応答設備として主機設備40aが登録されているため、事象応答動作データベース131の事象2及び主機設備40aに対応する応答状況欄1313欄に応答データ401aの内容を書き込む。
同様に応答データ401bを受信した場合、応答データ401bを送信する応答設備が事象応答動作データベース131に登録されているか否かを判定する。
ここでは応答データ401bを送信する応答設備として主機設備40bが登録されているため、事象応答動作データベース131の事象2及び主機設備40bに対応する応答状況欄1313に応答データ401bの内容を書き込む。
施設管制設備10がマルチキャストネットワーク設備20から動作状況データ402aを受信した場合、動作状況データ402aを送信する動作設備が事象応答動作データベース131に登録されているか否かを判定する。
ここでは動作状況データ402aを送信する動作設備として主機設備40aが登録されているため、事象応答動作データベース131の事象2及び主機設備40aに対応する動作状況欄1315に動作状況データ402aの内容を書き込む。
施設管制設備10がマルチキャストネットワーク設備20から動作状況データ402bを受信した場合、動作状況データ402bを送信する動作設備が事象応答動作データベース131に登録されているか否かを判定する。
ここでは動作状況データ402bを送信する動作設備として主機設備40bが登録されているため、事象応答動作データベース131の事象2及び主機設備40bに対応する動作状況欄1315に動作状況データ402bの内容を書き込む。
次いで施設管制設備10において実行されるタイマ処理の具体例について説明する。
施設管制設備10がマルチキャストネットワーク設備20から事象2を示す事象データを受信した場合、施設管制設備10は、応答データ401a、応答データ401b、動作状況データ402a及び動作状況データ402bを待つタイマを起動する。
応答データ401aを待つタイマは、V1秒の経過待ちの後、事象応答動作データベース131の応答状況欄1313の応答データ401aに対応する箇所を参照して、主機設備40aの応答を確認する。もし主機設備40aの応答が異常又は応答なしの場合、連動異常と判断して、オペレータに報告する。
応答データ401bを待つタイマは、Z1秒の経過待ちの後、事象応答動作データベース131の応答状況欄1313の応答データ401bに対応する箇所を参照して、主機設備40bの応答を確認する。もし主機設備40bの応答が異常又は応答なしの場合、連動異常と判断して、オペレータに報告する。
動作状況データ402aを待つタイマは、V2秒の経過待ちの後、事象応答動作データベース131の動作状況欄1315の動作状況データ402aに対応する箇所を参照して、主機設備40aの動作状況を確認する。もし主機設備40aの動作状況が異常又は未動作の場合、連動異常と判断して、オペレータに報告する。
動作状況データ402bを待つタイマは、Z2秒の経過待ちの後、事象応答動作データベース131の動作状況欄1315の動作状況データ402bに対応する箇所を参照して、主機設備40bの動作状況を確認する。もし主機設備40bの動作状況が異常又は未動作の場合、連動異常と判断して、オペレータに報告する。
以上のように本実施の形態によれば、施設管制設備10と、センサ設備30及び主機設備40a(40b)との間にマルチキャストネットワーク設備20を配置する構成を採用し、このマルチキャストネットワーク設備20が施設管制設備10、センサ設備30及び主機設備40a(40b)のそれぞれに配信を希望するデータを配信するようにしたので、従来は監視対象設備間(例えばセンサ設備30と主機設備40aとの間)の通信がユニキャスト通信であったために連携している設備同士でしか参照することができなかったデータを施設管制設備10も参照することができるようになる。よって設備間の連携に異常が発生した場合であっても、原因を迅速に特定することができるようになり、原因の調査に要する時間を飛躍的に短縮することができる。
1 施設管制システム
10 施設管制設備
20 マルチキャストネットワーク設備
30 センサ設備
40 主機設備
131 事象応答動作データベース
231 データ配信先定義データベース

Claims (8)

  1. センサ設備に配置されたセンサと、
    主機設備に配置された設備機器と、
    マルチキャストネットワーク設備に配置された通信機器と、
    施設管制設備に配置されたコンピュータとを備え、
    前記センサは、
    特定の事象が発生したことを検知すると、事象データを前記通信機器に送信し、
    前記設備機器は、
    前記事象に対する応答データ及び動作状況データを前記通信機器に送信し、
    前記通信機器は、
    前記センサ、前記設備機器及び前記コンピュータのそれぞれと互いに通信可能に接続され、前記事象データ、前記応答データ及び前記動作状況データを受信した場合、受信した前記事象データ、前記応答データ及び前記動作状況データを前記コンピュータに送信し、
    前記コンピュータは、
    前記設備機器の応答状況及び動作状況を監視するための事象応答動作データベースを備え、前記事象応答動作データベースと、前記通信機器からの前記事象データ、前記応答データ及び前記動作状況データとに基づいて、前記設備機器の応答状況及び動作状況を監視するとともに監視結果を通知する
    ことを特徴とする施設管制システム。
  2. 前記事象応答動作データベースは、
    前記事象の種別と、前記事象が発生した場合に応答する前記設備機器の情報及び応答許容時間と、前記設備機器の応答状況と、前記事象が発生した場合に予め決められた動作を実行する前記設備機器の情報及び動作許容時間と、前記設備機器の動作状況とが対応付けられて構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の施設管制システム。
  3. 前記コンピュータは、
    前記事象データを受信すると、受信した事象データに対応する事象が前記事象応答動作データベースに登録されているか否かを判断し、登録されている場合、登録されている事象に対応付けられている前記設備機器が応答するまでに実際に要した時間及び前記応答許容時間と、動作するまでに実際に要した時間及び動作許容時間とに基づいて、前記設備機器の応答状況及び動作状況を前記事象応答動作データベースに登録し、登録した応答状況及び動作状況を前記監視結果として通知する
    ことを特徴とする請求項2に記載の施設管制システム。
  4. 前記センサは、
    前記応答データの配信を前記通信機器に要求する応答配信要求部と、
    前記事象データを前記通信機器に送信する事象通知部とを備え、
    前記設備機器は、
    前記事象データの配信を前記通信機器に要求する事象配信要求部と、
    前記応答データを前記通信機器に送信する応答部と、
    前記動作状況データを前記通信機器に送信する動作状況通信部とを備え、
    前記コンピュータは、
    前記事象データ、前記応答データ及び前記動作状況データの配信を前記通信機器に要求する事象応答動作配信要求部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の施設管制システム。
  5. センサ設備に配置されたセンサと、主機設備に配置された設備機器と、マルチキャストネットワーク設備に配置された通信機器と、施設管制設備に配置されたコンピュータとを備えた施設管制システムの施設管制方法であって、
    前記センサが、特定の事象が発生したことを検知すると、事象データを前記通信機器に送信する第1のステップと、
    前記設備機器が、前記事象に対する応答データ及び動作状況データを前記通信機器に送信する第2のステップと、
    前記通信機器が、前記センサ、前記設備機器及び前記コンピュータのそれぞれと互いに通信可能に接続され、前記事象データ、前記応答データ及び前記動作状況データを受信した場合、受信した前記事象データ、前記応答データ及び前記動作状況データを前記コンピュータに送信する第3のステップと、
    前記コンピュータが、前記設備機器の応答状況及び動作状況を監視するための事象応答動作データベースを備え、前記事象応答動作データベースと、前記通信機器からの前記事象データ、前記応答データ及び前記動作状況データとに基づいて、前記設備機器の応答状況及び動作状況を監視するとともに監視結果を通知する第4のステップと
    を備えることを特徴とする施設管制方法。
  6. 前記事象応答動作データベースは、
    前記事象の種別と、前記事象が発生した場合に応答する前記設備機器の情報及び応答許容時間と、前記設備機器の応答状況と、前記事象が発生した場合に予め決められた動作を実行する前記設備機器の情報及び動作許容時間と、前記設備機器の動作状況とが対応付けられて構成される
    ことを特徴とする請求項5に記載の施設管制方法。
  7. 前記第4のステップにおいて、
    前記事象データに対応する事象が前記事象応答動作データベースに登録されているか否かを判断し、登録されている場合、登録されている事象に対応付けられている前記設備機器が応答するまでに実際に要した時間及び前記応答許容時間と、動作するまでに実際に要した時間及び動作許容時間とに基づいて、前記設備機器の応答状況及び動作状況を前記事象応答動作データベースに登録し、登録した応答状況及び動作状況を前記監視結果として通知する
    ことを特徴とする請求項6に記載の施設管制方法。
  8. 前記第1のステップにおいて、
    応答配信要求部が、前記応答データの配信を前記通信機器に要求し、
    事象通知部が、前記事象データを前記通信機器に送信し、
    前記第2のステップにおいて、
    事象配信要求部が、前記事象データの配信を前記通信機器に要求し、
    応答部が、前記応答データを前記通信機器に送信し、
    動作状況通信部が、前記動作状況データを前記通信機器に送信し、
    前記第4のステップにおいて、
    事象応答動作配信要求部が、前記事象データ、前記応答データ及び前記動作状況データの配信を前記通信機器に要求する
    ことを特徴とする請求項5に記載の施設管制方法。
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