JP2014224909A - 画像形成装置およびクリーニング条件変更方法 - Google Patents

画像形成装置およびクリーニング条件変更方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014224909A
JP2014224909A JP2013104131A JP2013104131A JP2014224909A JP 2014224909 A JP2014224909 A JP 2014224909A JP 2013104131 A JP2013104131 A JP 2013104131A JP 2013104131 A JP2013104131 A JP 2013104131A JP 2014224909 A JP2014224909 A JP 2014224909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
unit
image
image forming
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013104131A
Other languages
English (en)
Inventor
創 川上
So Kawakami
創 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2013104131A priority Critical patent/JP2014224909A/ja
Publication of JP2014224909A publication Critical patent/JP2014224909A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】帯チャート画像を連続して出力することに起因する雨だれの発生を防止することが可能な画像形成装置およびクリーニング条件変更方法を提供する。【解決手段】感光体ドラム200に当接しながら回転するクリーニングブラシ192と、感光体ドラム200の回転方向においてクリーニングブラシ192の下流側に配置され、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレード195,196とを有し、感光体ドラム200上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部190と、感光体ドラム200の回転軸方向に感光体ドラム200の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する部分カバレッジ算出部と、当該複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について算出された部分カバレッジが所定値以上である場合、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更するようにクリーニング部190を制御する制御部101とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置およびクリーニング条件変更方法に関する。
従来、感光体ドラム上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成し、形成されたトナー像を記録用紙に転写し、転写されたトナー像を加熱定着することで、記録用紙上に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置において、記録用紙上にトナー像を転写した後の感光体ドラム上に残留したトナー(以下、「残留トナー」という)をクリーニングするクリーニング部を備えた画像形成装置が提供されている。そのようなクリーニング部としては、感光体ドラムの表面に当接しながら回転することで残留トナーを回収するクリーニングブラシと、感光体ドラムの回転方向においてクリーニングブラシよりも下流側に配置され、感光体ドラムに当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードとを備えて構成されている。
引用文献1には、トナー保持部材として捲縮加工を施した繊維を少なくとも含む部材を用い、当該トナー保持部材に多量のトナーを保持させることによって、感光体ドラムの表面に付着した放電生成物を長期間にわたって除去する技術が開示されている。引用文献1に記載の技術によれば、「Deletion」と呼ばれる画像の白抜けや、当該「Deletion」の発生を防止するために回転ブラシクリーナーを用いることに起因する「雨だれ状のFilming」の発生を防止することができる。
特開2008−116575号公報
ところで、図11に示すように、記録用紙10の用紙搬送方向に対して平行に高画像濃度の帯チャート画像20,30を連続して出力すると、感光体ドラムの表面上において当該帯チャート画像20、30に対応する位置だけカバレッジ(印字率)が高くなる。
高画像濃度の帯チャート画像20,30を連続して出力する場合のように、クリーニング装置による感光体ドラムのクリーニングにおいて、大量のトナーに含まれるトナー微粒子やトナー外添剤がクリーニングブレードをすり抜ける際、感光体ドラムの表面に押し付けられ、当該トナー微粒子やトナー外添剤は、感光体ドラムの表面上に雨だれ状の核として強固に付着する。その後のクリーニングにおいて、感光体ドラムの表面上に付着した核を起点として更にトナー微粒子やトナー外添剤が付着し、当該核が大きな雨粒のような塊に成長する。核が存在する場所では、潜像を形成する露光が遮断されるため、当該場所にはトナーが付着せず、記録用紙10に形成された画像中に白く抜けた部分として現れる。このような現象は画像不良の1つとして知られており、「雨だれ(ダッシュマーク)」と称されることもある。
従来では、擦過力の強いクリーニングブラシ等を用いて感光体ドラムの表面を研磨することにより、トナー微粒子やトナー外添剤が感光体ドラムの表面に付着し続けないようにする対策が行われている。しかし、最近の感光体ドラムは、無機フィラーとモノマーとからなる硬化型表面層から形成されており、当該感光体ドラムの表面を研磨することは困難になってきている。
なお、特許文献1に記載の技術は、「Deletion」の発生を防止するために回転ブラシクリーナーを用いることに起因する「雨だれ状のFilming」の発生を防止することを目的としたものであって、帯チャート画像を連続して出力することに起因する雨だれの発生を防止することを目的としたものではなく、したがってそのための構成を有していない。
本発明は、帯チャート画像を連続して出力することに起因する雨だれの発生を防止することが可能な画像形成装置およびクリーニング条件変更方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、
像担持体と、
前記像担持体に当接しながら回転するクリーニングブラシと、前記像担持体の回転方向において前記クリーニングブラシの下流側に配置され、前記像担持体に当接するクリーニングブレードとを有し、前記像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部と、
前記像担持体の回転軸方向に前記像担持体の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する部分カバレッジ算出部と、
前記複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について算出された前記部分カバレッジが所定値以上である場合、前記クリーニング部におけるクリーニング条件を変更するように前記クリーニング部を制御する制御部と、
を備える。
本発明に係る画像形成装置におけるクリーニング条件変更方法は、
像担持体と、
前記像担持体に当接しながら回転するクリーニングブラシと、前記像担持体の回転方向において前記クリーニングブラシの下流側に配置され、前記像担持体に当接するクリーニングブレードとを有し、前記像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部と、
を備える画像形成装置におけるクリーニング条件変更方法であって、
前記像担持体の回転軸方向に前記像担持体の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する第1のステップと、
前記複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について算出された前記部分カバレッジが所定値以上である場合、前記クリーニング部におけるクリーニング条件を変更するように前記クリーニング部を制御する第2のステップと、
を有する。
本発明によれば、帯チャート画像を連続して出力することに起因する雨だれの発生を防止することが可能な画像形成装置およびクリーニング条件変更方法を提供することができる。
本実施の形態における画像形成装置の制御ブロックを示す図である。 本実施の形態におけるクリーニング部の構成を示す図である。 感光体ドラムの回転軸方向に感光体ドラムの表面を複数の部分に区分した様子を示す図である。 本実施の形態における部分カバレッジの算出例を示す表である。 本実施の形態における画像形成装置のクリーニング条件変更動作を示すフローチャートである。 評価実験におけるカバレッジ検知方法およびクリーニング条件を示す表である。 評価実験において記録用紙に形成される画像を示す図である。 評価実験の結果を示す表である。 評価実験の結果を示す表である。 評価実験の結果を示す表である。 従来技術の問題点を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[画像形成装置100の構成]
図1に示す画像形成装置100は、電子写真プロセスにより記録用紙に画像を形成する。画像形成装置100は、制御部101、原稿読み取り部110、操作表示部120、画像処理部130、画像書き込み部140、画像形成部150、搬送部160、定着部170、通信部171、記憶部172および温湿度検出部180(環境検出部)を備える。なお、制御部101は、部分カバレッジ算出部および使用履歴取得部としても機能する。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104等を備えている。CPU102は、ROM103から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM104に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置100の各ブロックの動作を制御する。このとき、記憶部172に格納されている各種データが参照される。記憶部172は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部101は、通信部171を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で、各種データの送受信を行う。制御部101は、例えば、外部装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて記録用紙に画像を形成させる。通信部171は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
原稿読み取り部110は、コンタクトガラス上に搬送された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサーの受光面上に結像させ、原稿を読み取る。なお、コンタクトガラス上への原稿の搬送は、自動原稿給紙装置(ADF)により行われるが、手作業で原稿をコンタクトガラス上に載置する場合もある。
操作表示部120は、タッチパネル式の画面を有する。ユーザーが行う各種の指示および設定のための入力操作は、タッチパネル式の画面を介して行うことができる。本実施の形態では、ユーザーは、操作表示部120を介して印刷ジョブを入力することができる。操作表示部120は、ユーザーにより印刷ジョブを入力する操作を受け付けた場合、当該印刷ジョブの内容を示す印刷ジョブ情報を制御部101に出力する。
画像処理部130は、アナログディジタル(A/D)変換処理を行う回路およびディジタル画像処理を行う回路を含む。画像処理部130は、原稿読み取り部110のCCDセンサーにより取得されたアナログ画像信号から、A/D変換処理によりディジタル画像データを生成して画像書き込み部140に出力する。
画像書き込み部140は、画像処理部130により生成されたディジタル画像データに基づいてレーザー光を発光し、当該発光したレーザー光を、画像形成部150の感光体ドラム(像担持体)に照射することにより、感光体ドラム上に静電潜像を形成する(露光工程)。
画像形成部150は、上記の露光工程に加え、露光工程前に行われる帯電工程、露光工程後に行われる現像工程、現像工程後の転写工程および転写工程後のクリーニング工程をそれぞれ実行するための構成を備えている。帯電工程では、画像形成部150は、帯電装置からのコロナ放電により、感光体ドラム表面を一様に帯電させる。現像工程では、画像形成部150は、現像装置内の現像剤に含まれるトナーを感光体ドラム上の静電潜像に付着させることにより、感光体ドラム上にトナー像を形成する。本実施の形態における現像剤は、重合法により作成された6[μm]トナーと、60[μm]キャリアーとからなる2成分現像剤である。
転写工程では、画像形成部150は、感光体ドラム上のトナー像を、搬送部160により搬送された記録用紙に転写させる。
クリーニング工程では、後述するクリーニング部190は、クリーニングブラシ等を感光体ドラムに接触させることにより、転写工程後の感光体ドラムに残留しているトナー(以下、「残留トナー」という)をクリーニングする。
定着部170は、定着ローラーおよび加圧ローラーを備える。加圧ローラーは、定着ローラーと圧接した状態で配置されている。定着ローラーと加圧ローラーとの圧接部には定着ニップ部が形成されている。定着部170は、定着ニップ部に導入された記録用紙上のトナー像に熱および圧力を加えること(加熱定着)により、トナー像を記録用紙に定着させる(定着工程)。この結果、記録用紙上には定着トナー像が形成される。定着部170により加熱定着された記録用紙は、画像形成装置100の外部に排出される。
温湿度検出部180は、画像形成装置100の周囲の温度および湿度を検知する。温湿度検出部180は、画像形成装置100の周囲の温度および湿度を検知する毎に、当該温度および湿度を示す温湿度情報を制御部101に出力する。
[クリーニング部190の構成]
本実施の形態では、図2に示すように、クリーニング部190は、PCC(プレクリーニングチャージャー)191、クリーニングブラシ192、フリッカーローラー193、スクレーパー194、クリーニングブレード195,196、保持部材197および、PCC191以外の各部材を収容する筐体198等を備えている。なお、感光体ドラム200は、無機フィラーとモノマーとからなる硬化型表面層から形成されている。感光体ドラム200の線速は、570[mm/秒]である。
PCC191は、感光体ドラム200に対向して設けられている。PCC191は、コロトロン形式のチャージャーであり、その電極に所定の定電流電源(図示せず)が接続されて、制御部101により印加タイミングおよび電流量が制御される。PCC191は、感光体ドラム200上の残留トナーに対し、感光体ドラム200の表面の帯電極性(マイナス極性)と同極性(マイナス極性)の電荷を付与することによって、クリーニングブラシ192による残留トナーの回収を容易にする。感光体ドラム200の表面の帯電電位は、−600[V]である。
クリーニングブラシ192は、PCC191よりも感光体ドラム200の回転方向下流側で感光体ドラム200に当接して設けられ、感光体ドラム200の表面上から残留トナーを拾い上げる。クリーニングブラシ192は、感光体ドラム200の表面に接触して対向配置され、制御部101の制御を受けた駆動装置(図示せず)により図2中の矢印方向に回転可能に構成されている。クリーニングブラシ192は、回転部材の表面に、弾性を有する導電性繊維(例えば、アクリル樹脂)が複数植毛されて構成されている。
フリッカーローラー193は、クリーニングブラシ192に接触して対向配置され、制御部101の制御を受けた駆動装置により図2中の矢印方向に回転可能に構成されている。フリッカーローラー193は、クリーニングブラシ192に拾い上げられた残留トナーをフリッカーローラー193の表面上に回収する。本実施の形態では、フリッカーローラー193は、接地電位とされている。よって、感光体ドラム200上のマイナス帯電した残留トナーは、フリッカーローラー193と感光体ドラム200との間に作用する電界方向(フリッカーローラー193から感光体ドラム200に向かう方向)と逆方向に引き寄せられるため、クリーニングブラシ192により拾い上げられやすい。
スクレーパー194は、その先端部がフリッカーローラー193の表面に押し当てられた状態で筺体198内に固定されている。フリッカーローラー193が回転駆動することによって、フリッカーローラー193に回収され表面上に付着した残留トナーがスクレーパー194により掻き落とされる。
保持部材197は、クリーニングブレード195,196を保持し、制御部101の制御を受けた駆動装置により、保持軸197aを中心として回転可能に構成されている。制御部101は、保持部材197を回転させることにより、クリーニングブレード195またはクリーニングブレード196の先端を感光体ドラム200に当接させることができる。デフォルト状態では、クリーニングブレード195よりも硬度が低いクリーニングブレード196の先端が感光体ドラム200に当接している。
クリーニングブレード195,196は、ゴム等の弾性部材であり、感光体ドラム200上の残留トナーを掻き落とすとともに、残留トナー以外の紙粉等の付着物を除去する。クリーニングブレード195,196によって感光体ドラム200から掻き落とされる残留トナーは、クリーニングブラシ192に落下して回収される。
筺体198は、上記したクリーニングブラシ192、フリッカーローラー193、スクレーパー194等を収容し、筺体198の底部にはスクリュー(図示せず)が設けられている。スクリューは、所定の方向に回転可能に構成されており、上方から落下してきた残留トナーを回収する。スクリューは、回収した残留トナーを廃トナーボックス(図示せず)に収容する。
制御部101は、画像形成装置100による画像形成処理の実行前に、操作表示部120から出力された印刷ジョブ情報により示される印刷ジョブの内容を参照し、当該画像形成処理の実行によって、記録用紙に形成された画像中に雨だれ(画像不良)が発生する可能性が高いか否かについて判断する。例えば、制御部101は、印刷ジョブの内容が高画像濃度の帯チャート画像を連続して出力する内容である場合には雨だれが発生する可能性が高いと判断する。
制御部101は、雨だれが発生する可能性が高いか否かについて、以下のように判断を行う。すなわち、制御部101は、図3に示すように、感光体ドラム200の回転軸方向に感光体ドラム200の表面を複数(本実施の形態では、10)の部分に区分し、画像処理部130により生成されたディジタル画像データに基づき、所定枚数(本実施の形態では、1000[枚])あたりの形成されるトナー像の、当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する。そして、制御部101は、区分された複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について、算出した部分カバレッジが25[%]以上である場合、雨だれが発生する可能性が高いと判断する。ここで、雨だれが発生する可能性が高いと判断する部分カバレッジ:25[%]は、雨だれの発生状況を実際に確認した結果に基づいている。つまり、1000[枚]分の記録用紙における部分カバレッジがそれぞれ100[%]、80[%]、50[%]、25[%]、10[%]または1[%]である場合、雨だれが発生したのは、部分カバレッジが25[%]以上のときだったからである。
なお、感光体ドラム200の回転軸方向に感光体ドラム200の表面を区分する数は、10に限られない。また、部分カバレッジを算出する対象の枚数である所定枚数は、1000[枚]に限られない。
図4は、本実施の形態における部分カバレッジの算出例を示す表である。図4に示す例では、印刷ジョブは、印刷枚数が20500[枚]である画像形成処理を実行する内容である。この場合、印刷枚数の20500[枚]を所定枚数(1000[枚])毎に20個の列に区切っている。そして、各列に対応する画像形成処理が実行される場合において、感光体ドラム200の回転軸方向に区切られた部分毎に形成されるトナー像の部分カバレッジを算出している。なお、印刷枚数の20001〜20500[枚目]は、合計500[枚]しかなく、所定枚数の1000[枚]に達しておらず、1つの列として区切っていない。この場合、残り500[枚]の印刷履歴を次の印刷ジョブに加えて、当該印刷ジョブの画像形成処理が実行される場合において雨だれが発生する可能性が高いか否かについて判断を行う。
図4に示すように、列3の部分(c)における部分カバレッジが25[%]以上であるため、制御部101は、2001〜3000[枚目]の画像形成処理が実行される場合、部分(c)において雨だれが発生する可能性が高いと判断する。また、列20の部分(c),(i)における部分カバレッジが25[%]以上であるため、制御部101は、19001〜20000[枚目]の画像形成処理が実行される場合、部分(c),(i)において雨だれが発生する可能性が高いと判断する。なお、それ以外の列の各部分では、部分カバレッジが25[%]未満であるため、制御部101は、雨だれが発生する可能性が高いと判断しない。
制御部101は、雨だれが発生する可能性が高い列が存在すると判断した場合には、当該雨だれの発生を防止するため、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更する。クリーニング条件を変更するタイミングは、雨だれが発生する可能性が高い列の画像形成処理が実行されている間である。図4の部分カバレッジ算出結果に従えば、列3に対応する2001〜3000[枚目]、および、列20に対応する19001〜20000[枚目]の画像形成処理が実行される場合、クリーニング条件を変更する。
本実施の形態では、クリーニング条件は、3つの条件からなる。1つ目のクリーニング条件は、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比(θ)である。制御部101は、雨だれが発生する可能性が高いと判断した場合、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比を増大させるため、クリーニングブラシ192の回転速度を増大させるように制御する。この制御により、感光体ドラム200に対するクリーニングブラシ192の擦過力が増大し、クリーニングブラシ192による残留トナーの回収量を増大させることができる。
2つ目のクリーニング条件は、PCC191に供給する電流の極性である。制御部101は、雨だれが発生する可能性が高いと判断した場合、マイナス極性の電流がPCC191に供給されるように、PCC191に接続された定電流電源を制御する。この制御により、感光体ドラム200上の残留トナーは、感光体ドラム200の表面の帯電極性(マイナス極性)と同極性(マイナス極性)に帯電し、感光体ドラム200に対する残留トナーの付着力を減少させて、クリーニングブラシ192による残留トナーの回収量を増大させることができる。
3つ目のクリーニング条件は、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードの硬度である。制御部101は、雨だれが発生する可能性が高いと判断した場合、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードの硬度を増大させる。具体的には、制御部101は、保持部材197を回転させることによって、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードを、硬度が65[°]であるクリーニングブレード196から、硬度が69[°]であるクリーニングブレード195に切り替える。この切り替えにより、残留トナーに含まれるトナー微粒子やトナー外添剤はクリーニングブレード195をすり抜けにくくなるとともに、クリーニングブレード195に掻き取られて除去されやすくなり、当該トナー微粒子やトナー外添剤が感光体ドラム200の表面上に雨だれ状の核として付着することを防止することができる。
次に、図5のフローチャートを参照し、画像形成装置100のクリーニング条件変更動作について説明する。図5に示す各処理は、例えば操作表示部120が、ユーザーにより印刷ジョブを入力する操作を受け付けて、当該印刷ジョブの内容を示す印刷ジョブ情報を制御部101に出力した後に実行される。
[画像形成装置100のクリーニング条件変更動作]
まず、制御部101は、操作表示部120から出力された印刷ジョブ情報を参照し、当該印刷ジョブ情報に含まれる印刷枚数(Np)を取得する(ステップS100)。次に、制御部101は、記憶部172を参照し、前回のクリーニング条件変更動作時に保存された印刷履歴があるか否かについて判定する(ステップS120)。この判定の結果、印刷履歴がない場合(ステップS120、NO)、処理はステップS160に遷移する。
一方、印刷履歴がある場合(ステップS120、YES)、制御部101は、ステップS100にて取得した印刷枚数(Np)に、当該印刷履歴に含まれる印刷枚数(Np1)または印刷枚数(Nr)を加算する(ステップS140)。
ステップS160では、制御部101は、ステップS100にて取得した印刷枚数(Np)、または、ステップS140にて印刷履歴を加算した印刷枚数(Np)が所定枚数(本実施の形態では、1000[枚])以上であるか否かについて判定する(ステップS160)。この判定の結果、所定枚数以上でない場合(ステップS160、NO)、制御部101は、画像処理部130により生成されたディジタル画像データに基づき、印刷枚数(Np)分の記録用紙単位で、感光体ドラム200の表面上における各部分の印字ドット数Nd1〜Nd10を入力する(ステップS220)。
次に、制御部101は、ステップS220の入力結果に基づいて、感光体ドラム200の表面上における各部分の印刷枚数(Np)分の累計印字ドット数Nt1’〜Nt10’を印刷履歴として記憶部172に保存する(ステップS240)。また、制御部101は、印刷枚数(Np)を印刷枚数(Np1)として記憶部172に保存する(ステップS240)。ステップS240の処理が完了することによって、画像形成装置100は図5における処理を終了する。
一方、所定枚数以上である場合(ステップS160、YES)、制御部101は、画像処理部130により生成されたディジタル画像データに基づき、印刷枚数(Np)分の記録用紙単位で、感光体ドラム200の表面上における各部分の印字ドット数Nd1〜Nd10を入力する(ステップS180)。この際、記憶部172に保存されている印刷履歴(累計印字ドット数Nt1’〜Nt10’、または、累計印字ドット数Nt1’’〜Nt10’’)が存在すれば、各部分の印字ドット数Nd1〜Nd10に、累計印字ドット数Nt1’〜Nt10’、または、累計印字ドット数Nt1’’〜Nt10’’を加算する。
次に、制御部101は、ステップS180の入力結果に基づいて、感光体ドラム200の表面上における各部分について、所定枚数あたり(すなわち、各列)の累計印字ドット数Nt1〜Nt10を算出する(ステップS200)。次に、制御部101は、印刷枚数(Np)を所定枚数で割りきれるか否かについて判定する(ステップS260)。この判定の結果、印刷枚数(Np)を所定枚数で割りきれる場合(ステップS260、YES)、制御部101は、ステップS200の算出結果に基づいて、印刷枚数(Np)を所定枚数毎に区切った各列において、感光体ドラム200の表面上における各部分の部分カバレッジを算出する(ステップS280)。
次に、制御部101は、ステップS280の算出結果に基づいて、各列において、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更する必要があるか否かについて判定する(ステップS300)。制御部101は、各列において、算出した部分カバレッジが25[%]以上である部分が1つでも存在する場合、クリーニング条件を変更する必要があると判定する。この判定の結果、クリーニング条件を変更する必要がない場合(ステップS300、NO)、処理はステップS340に遷移する。
一方、クリーニング条件を変更する必要がある場合(ステップS300、YES)、制御部101は、部分カバレッジが25[%]以上である部分が1つでも存在する列の画像形成処理が実行されている間、当該クリーニング条件を変更する(ステップS320)。最後に、制御部101は、記憶部172に保存されている印刷履歴を初期化する(ステップS340)。ステップS340の処理が完了することによって、画像形成装置100は図5における処理を終了する。
ステップS260の判定処理に戻り、印刷枚数(Np)を所定枚数で割りきれない場合(ステップS260、NO)、制御部101は、ステップS200の算出結果に基づいて、印刷枚数(Np)を所定枚数毎に区切った各列において、感光体ドラム200の表面上における各部分の部分カバレッジを算出する(ステップS360)。
次に、制御部101は、ステップS200の入力結果に基づいて、印刷枚数(Np)を所定枚数で割った場合における余りの印刷枚数(Nr)分について、感光体ドラム200の表面上における各部分の累計印字ドット数Nt1’’〜Nt10’’を印刷履歴として記憶部172に保存する(ステップS380)。また、制御部101は、印刷枚数(Nr)を記憶部172に保存する(ステップS380)。
次に、制御部101は、ステップS360の算出結果に基づいて、各列において、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更する必要があるか否かについて判定する(ステップS400)。制御部101は、各列において、算出した部分カバレッジが25[%]以上である部分が1つでも存在する場合、クリーニング条件を変更する必要があると判定する。この判定の結果、クリーニング条件を変更する必要がない場合(ステップS400、NO)、画像形成装置100は図5における処理を終了する。
一方、クリーニング条件を変更する必要がある場合(ステップS400、YES)、制御部101は、部分カバレッジが25[%]以上である部分が1つでも存在する列の画像形成処理が実行されている間、当該クリーニング条件を変更する(ステップS420)。ステップS420の処理が完了することによって、画像形成装置100は図5における処理を終了する。
[本実施の形態の効果]
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、画像形成装置100は、感光体ドラム200と、感光体ドラム200に当接しながら回転するクリーニングブラシ192と、感光体ドラム200の回転方向においてクリーニングブラシ192の下流側に配置され、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレード195,196とを有し、感光体ドラム200上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部190と、感光体ドラム200の回転軸方向に感光体ドラム200の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する部分カバレッジ算出部(制御部101)と、複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について算出された部分カバレッジが所定値以上である場合、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更するようにクリーニング部190を制御する制御部101とを備える。
このように構成した本実施の形態によれば、高画像濃度の帯チャート画像を連続して出力する場合のように雨だれが発生しやすい状況を検知して、クリーニング部190におけるクリーニング条件が変更される。具体的には、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比を増大させる。また、マイナス極性の電流がPCC191に供給されるように、PCC191に接続された定電流電源を制御する。また、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードの硬度を増大させる。これらのクリーニング条件の変更によって、クリーニングブラシ192による残留トナーの回収量が増大するため、クリーニングブレードへ到達する残留トナーの量を減少させることができる。また、クリーニングブレードの硬度が高くなることによって、残留トナーに含まれるトナー微粒子やトナー外添剤がクリーニングブレード195をすり抜けることを防止することができる。以上のように、トナー微粒子やトナー外添剤が感光体ドラム200の表面上に雨だれ状の核として付着する機会を減少させ、帯チャート画像を連続して出力することに起因する雨だれの発生を防止することができる。
[変形例]
なお、上記実施の形態では、制御部101は、雨だれが発生する可能性が高いと判断した場合、クリーニング部190における3つのクリーニング条件を変更する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御部101は、クリーニング部190における3つのクリーニング条件のうち1つまたは2つのみを変更しても良い。
また、上記実施の形態では、感光体ドラム200が、本発明の像担持体として機能する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、中間転写方式の画像形成装置100では、中間転写ローラーや中間転写ベルト等の中間転写体が、本発明の像担持体として機能しても良い。
また、上記実施の形態では、画像形成装置100による画像形成処理の実行前に、記録用紙に形成された画像中に雨だれが発生する可能性が高いか否かについて判断する例につて説明したが、当該画像形成処理の実行中に、雨だれが発生する可能性が高いか否かについて判断しても良い。
また、上記実施の形態では、制御部101は、区分された複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について、算出した部分カバレッジが25[%]以上である場合、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御部101は、区分された複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について、算出した部分カバレッジが25[%]以上である場合、温湿度検出部180から出力された温湿度情報(画像形成装置100の周囲の環境)に応じてクリーニング条件を変更しても良い。低温低湿環境(10[℃]/20[%])では、高温高湿環境(例えば、30[℃]/80[%])よりも記録用紙に形成された画像中に雨だれが発生する可能性が高い。湿度が低く、トナー帯電量が高いため、感光体ドラム200とトナーの付着力が強くなり、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードへ到達するトナー量が増大するからである。よって、制御部101は、部分カバレッジが25[%]以上であり、かつ、低温低湿環境である場合、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更しても良い。
また、制御部101は、区分された複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について、算出した部分カバレッジが25[%]以上である場合、感光体ドラム200の使用履歴(感光体ドラム200の走行時間、走行距離または回転数等)を取得して、当該使用履歴に応じてクリーニング条件を変更しても良い。感光体ドラム200の使用履歴が低い場合、感光体ドラム200の表面が荒れておらず、トナーに含まれるトナー微粒子やトナー外添剤がクリーニングブレードと感光体ドラムの表面との間に押し付けられやすく、感光体ドラム200の使用履歴が高い場合よりも、感光体ドラム200の表面上に雨だれ状の核として付着しやすいからである。よって、制御部101は、部分カバレッジが25[%]以上であり、かつ、感光体ドラム200の使用履歴が低い場合、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更しても良い。なお、制御部101は、算出した部分カバレッジが25[%]以上であり、低温低湿環境であり、かつ、感光体ドラム200の使用履歴が低い場合、クリーニング部190におけるクリーニング条件を変更しても良い。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
[実施例]
最後に、本発明者が行った、上記実施の形態における有効性を確認する評価実験の結果について説明する。
[従来例、比較例1、比較例2および実施例に係る画像形成装置100の共通構成]
従来例、比較例1、比較例2および実施例に係る画像形成装置100の構成は、上記実施の形態で説明した構成と同様である。画像形成装置100として、「bizhub PRO1250」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を改造して用いた。
[従来例に係る画像形成装置100の動作およびクリーニング条件]
従来例に係る画像形成装置100は、図6に示すように、実施例に係る画像形成装置100と異なり、予め設定された時間あたりについて、感光体ドラム200の表面に形成されるトナー像のカバレッジを平均カバレッジとして算出する。クリーニング部190における第1のクリーニング条件として、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比(θ)は1.45である。クリーニング部190における第2のクリーニング条件として、PCC191に供給する電流(+35[μA])の極性はプラス極性である。クリーニング部190における第3のクリーニング条件として、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレード196の硬度は65[°](低硬度)である。従来例では、算出される平均カバレッジに関係なく、クリーニング条件は固定である。従来例に係るクリーニング条件は、雨だれの発生を防止するのに好適な条件ではない。
[比較例1に係る画像形成装置100の動作およびクリーニング条件]
比較例1に係る画像形成装置100は、図6に示すように、実施例に係る画像形成装置100と異なり、予め設定された時間あたりについて、感光体ドラム200の表面に形成されるトナー像のカバレッジを平均カバレッジとして算出する。クリーニング部190における第1のクリーニング条件として、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比(θ)は1.65である。クリーニング部190における第2のクリーニング条件として、PCC191に供給する電流(−35[μA])の極性はマイナス極性である。クリーニング部190における第3のクリーニング条件として、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレード195の硬度は69[°](高硬度)である。以上のように、クリーニング部190におけるクリーニング条件は、雨だれの発生を防止するのに好適な条件である。比較例1では、算出される平均カバレッジに関係なく、クリーニング条件は固定である。
[比較例2に係る画像形成装置100の動作およびクリーニング条件]
比較例2に係る画像形成装置100は、図6に示すように、実施例に係る画像形成装置100と異なり、予め設定された時間あたりについて、感光体ドラム200の表面に形成されるトナー像のカバレッジを平均カバレッジとして算出する。クリーニング部190における第1のクリーニング条件として、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比(θ)は1.45(デフォルト)または1.65である。クリーニング部190における第2のクリーニング条件として、PCC191に供給する電流(+35[μA]または−35[μA])の極性は、プラス極性(デフォルト)またはマイナス極性である。クリーニング部190における第3のクリーニング条件として、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードの硬度は65[°](デフォルト)または69[°]である。比較例2では、算出される平均カバレッジが25[%]以上である場合、クリーニング条件をデフォルトから、雨だれの発生を防止するのに好適な条件に変更する。つまり、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比(θ)を1.65に、PCC191に供給する電流の極性をマイナス極性に、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードの硬度を69[°]にそれぞれ変更する。
[実施例に係る画像形成装置100の動作およびクリーニング条件]
実施例に係る画像形成装置100は、図6に示すように、従来例、比較例1および比較例2に係る画像形成装置100と異なり、予め設定された時間あたりについて、感光体ドラム200の回転軸方向に感光体ドラム200の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する。クリーニング部190における第1のクリーニング条件として、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比(θ)は1.45(デフォルト)または1.65である。クリーニング部190における第2のクリーニング条件として、PCC191に供給する電流(+35[μA]または−35[μA])の極性は、プラス極性(デフォルト)またはマイナス極性である。クリーニング部190における第3のクリーニング条件として、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードの硬度は65[°](デフォルト)または69[°]である。実施例では、区分された複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について、算出される部分カバレッジが25[%]以上である場合、クリーニング条件をデフォルトから、雨だれの発生を防止するのに好適な条件に変更する。つまり、クリーニングブラシ192の感光体ドラム200に対する周速度比(θ)を1.65に、PCC191に供給する電流の極性をマイナス極性に、感光体ドラム200に当接するクリーニングブレードの硬度を69[°]にそれぞれ変更する。
[実験方法]
実験では、高温高湿環境において、図7(a)に示すハーフトーン画像(カバレッジ:80[%])、図7(b)に示す帯チャート画像(帯部:100[%]ベタ)、図7(c)に示す0.3[%]チャート画像をこの順番で各1000[枚]、連続して出力させた。
なお、低カバレッジの画像を連続して出力させる場合には、クリーニング部190のクリーニングブレードへのトナー供給量が少ないため、いわゆる像流れが発生することが知られている。像流れは、感光体ドラム200の表面に紙粉や放電生成物が残留すると、これらが水分を吸着することで画像がぼやけたり擦れたように流れたりする画像不良である。また、雨だれの発生を防止するためにクリーニング条件を変更すると、クリーニング部190のクリーニングブレード195,196へのトナー供給量が少なくなり、像流れが発生するおそれがある。そのため、雨だれの発生を防止することと、像流れの発生を防止することとの間には、トレードオフの関係が存在する。
そこで、本評価実験では、図7(b)に示す帯チャート画像、図7(c)に示す0.3[%]チャート画像を連続して出力させる場合、紙間のタイミングで感光体ドラム200上にトナー帯を形成し、このトナー帯を転写させずにクリーニング部190に送り込ませた。帯チャート画像の場合は、帯幅が7[mm]であるトナー帯を感光体ドラム200の表面上に形成した。0.3[%]チャート画像の場合には、帯幅が15[mm]であるトナー帯を感光体ドラム200の表面上に形成した。これにより、クリーニング部190(クリーニングブレード)は、送り込まれたトナー粒子を用いて感光体ドラム200の表面を研磨し、紙粉や放電生成物を除去することができ、ひいては像流れの発生を防止することができる。また、紙間のタイミングで感光体ドラム200上にトナー帯を形成してトナーを排出させることにより、現像剤の劣化を防止することができる。
図8〜10は、従来例、比較例1、比較例2および実施例において、ハーフトーン画像、帯チャート画像および0.3[%]チャート画像をそれぞれ出力させた場合、雨だれの発生状況、像流れの発生状況および感光体ドラム200の減耗状況を下記評価基準により評価した結果を示す。
(雨だれの発生状況)
○:形成された印刷画像において、雨だれ(画像不良)は発生しなかった、または発生しても少数だった。
×:形成された印刷画像において、雨だれ(画像不良)は多数発生した。
(像流れの発生状況)
○:形成された印刷画像において、像流れ(画像不良)に起因して発生したトナー濃度差は0.3以下であった。
×:形成された印刷画像において、像流れ(画像不良)に起因して発生したトナー濃度差は0.3を越えた。
(感光体ドラム200の減耗状況)
○:感光体ドラム200の減耗量は0.15[μm]以下であった。
×:感光体ドラム200の減耗量は0.15[μm]を越えた。
図8に示すように、ハーフトーン画像を出力させた場合、従来例では、雨だれの発生を防止することができなかった。クリーニング部190のクリーニングブレードへのトナー供給量が多くなる条件であるにも関わらず、当該クリーニング条件が、雨だれの発生を防止するのに好適な条件ではないからである。比較例1では、クリーニング部190におけるクリーニング条件が、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件であるため、雨だれの発生を防止することができた。しかし、紙間のタイミングでも雨だれの発生を防止するのに好適なクリーニング条件(擦過力の高いクリーニングブラシ192、高硬度のクリーニングブレード195)であるため、感光体ドラム200の減耗量は0.15[μm]を越えた。
このように不必要にクリーニングブラシ192の擦過力を高めたり、感光体ドラム200に当接させるクリーニングブレードの硬度を高めたりすると、以下の不都合が生じる。すなわち、クリーニングブラシ192の回転速度を上げて擦過力を高めた場合には、クリーニングブラシ192の毛長が寝やすくなり、クリーニングブラシ192の擦過力が早く低下し、その結果としてクリーニングブラシ192の耐久が悪くなる。また、クリーニングブラシ192と感光体ドラム200との周速差が大きくなると、感光体ドラム200が振れやすくなり、形成される画像に一定の間隔で濃度ムラ(ピッチムラ)が発生する。また、クリーニングブラシ192の回転速度を上げることで、クリーニングブラシ192で保持しているトナーがこぼれてしまい、画像不良が発生してしまう。高硬度のクリーニングブレード195には、クリーニングブレード195が摩耗しやすくなり、その後のクリーニング不良を招いてしまう。特に、クリーニングブレード195のカット面で摩耗が起きやすい。
比較例2では、算出された平均カバレッジが25[%]以上であり、クリーニング部190におけるクリーニング条件が、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件に変更されたため、雨だれの発生を防止することができた。実施例では、区分された複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について、算出された部分カバレッジが25[%]以上であり、クリーニング部190におけるクリーニング条件が、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件に変更されたため、雨だれの発生を防止することができた。
図9に示すように、帯チャート画像を出力させた場合、従来例では、雨だれの発生を防止することができなかった。クリーニング部190のクリーニングブレードへのトナー供給量が多くなる条件であるにも関わらず、当該クリーニング条件が、雨だれの発生を防止するのに好適な条件ではないからである。比較例1では、クリーニング部190におけるクリーニング条件が、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件であるため、雨だれの発生を防止することができた。しかし、紙間のタイミングでも雨だれの発生を防止するのに好適なクリーニング条件(擦過力の高いクリーニングブラシ192、高硬度のクリーニングブレード195)であるため、感光体ドラム200の減耗量は0.15[μm]を越えた。
比較例2では、算出された平均カバレッジが25[%]未満であり、クリーニング部190におけるクリーニング条件が、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件に変更されなかったため、雨だれの発生を防止することができなかった。実施例では、区分された複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について、算出された部分カバレッジが25[%]以上であり、クリーニング部190におけるクリーニング条件が、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件に変更されたため、雨だれの発生を防止することができた。
図10に示すように、0.3[%]チャート画像を出力させた場合、従来例では、雨だれの発生を防止することができた。クリーニング部190のクリーニング条件が、雨だれの発生を防止するのに好適な条件ではないが、クリーニングブレードへのトナー供給量がそもそも少ない条件であるからである。比較例1では、クリーニング部190におけるクリーニング条件が、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件であるため、雨だれの発生を防止することができた。しかし、紙間のタイミングでも雨だれの発生を防止するのに好適なクリーニング条件(擦過力の高いクリーニングブラシ192、高硬度のクリーニングブレード195)であるため、感光体ドラム200の減耗量は0.15[μm]を越えた。
比較例2では、雨だれの発生を防止することができた。算出された平均カバレッジが25[%]未満であり、クリーニング部190におけるクリーニング条件は、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件に変更されなかったが、クリーニングブレードへのトナー供給量がそもそも少ない条件であるからである。実施例では、雨だれの発生を防止することができた。区分された複数の部分の全てについて、算出された部分カバレッジが25[%]未満であり、クリーニング部190におけるクリーニング条件は、クリーニングブレードへのトナー供給量を減らす条件に変更されなかったが、クリーニングブレードへのトナー供給量がそもそも少ない条件であるからである。
図8〜10に示す評価実験の結果から、実施例が、雨だれの発生状況、像流れの発生状況および感光体ドラム200の減耗状況を良好にする上で一番良い態様であることを確認することができた。
100 画像形成装置
101 制御部
102 CPU
103 ROM
104 RAM
110 原稿読み取り部
120 操作表示部
130 画像処理部
140 画像書き込み部
150 画像形成部
160 搬送部
170 定着部
171 通信部
172 記憶部
180 温湿度検出部
190 クリーニング部
191 PCC
192 クリーニングブラシ
193 フリッカーローラー
194 スクレーパー
195,196 クリーニングブレード
197 保持部材
198 筐体
200 感光体ドラム

Claims (8)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体に当接しながら回転するクリーニングブラシと、前記像担持体の回転方向において前記クリーニングブラシの下流側に配置され、前記像担持体に当接するクリーニングブレードとを有し、前記像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部と、
    前記像担持体の回転軸方向に前記像担持体の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する部分カバレッジ算出部と、
    前記複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について算出された前記部分カバレッジが前記所定値以上である場合、前記クリーニング部におけるクリーニング条件を変更するように前記クリーニング部を制御する制御部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置の周囲の環境を検出する環境検出部を備え、
    前記制御部は、前記部分カバレッジが前記所定値以上である場合、前記環境検出部により検出された前記環境に応じて、前記クリーニング部におけるクリーニング条件を変更するように当該クリーニング部を制御する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記像担持体の使用履歴を取得する使用履歴取得部を備え、
    前記制御部は、前記部分カバレッジが前記所定値以上である場合、前記使用履歴取得部により取得された前記使用履歴に応じて、前記クリーニング部におけるクリーニング条件を変更するように当該クリーニング部を制御する請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記クリーニング条件は、前記クリーニングブラシの前記像担持体に対する周速度比であり、
    前記制御部は、前記部分カバレッジが前記所定値以上である場合、前記周速度比を増大させるように前記クリーニング部を制御する請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記クリーニング部は、前記像担持体の表面に対向して設けられたプレクリーニングチャージャーを有し、
    前記クリーニング条件は、前記プレクリーニングチャージャーに供給する電流の極性であり、
    前記制御部は、前記部分カバレッジが前記所定値以上である場合、マイナス極性の電流が前記プレクリーニングチャージャーに供給されるように前記クリーニング部を制御する請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記クリーニング条件は、前記クリーニングブレードの硬度であり、
    前記制御部は、前記部分カバレッジが前記所定値以上である場合、前記クリーニングブレードの硬度を増大させるように前記クリーニング部を制御する請求項1〜5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記部分カバレッジ算出部は、所定枚数あたりの前記部分カバレッジを算出し、
    前記制御部は、前記部分カバレッジ算出部により算出された前記部分カバレッジが25[%]以上である場合、前記クリーニング部におけるクリーニング条件を変更するように当該クリーニング部を制御する請求項1〜6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 像担持体と、
    前記像担持体に当接しながら回転するクリーニングブラシと、前記像担持体の回転方向において前記クリーニングブラシの下流側に配置され、前記像担持体に当接するクリーニングブレードとを有し、前記像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部と、
    を備える画像形成装置におけるクリーニング条件変更方法であって、
    前記像担持体の回転軸方向に前記像担持体の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する第1のステップと、
    前記複数の部分のうち少なくとも何れかの部分について算出された前記部分カバレッジが所定値以上である場合、前記クリーニング部におけるクリーニング条件を変更するように前記クリーニング部を制御する第2のステップと、
    を有するクリーニング条件変更方法。
JP2013104131A 2013-05-16 2013-05-16 画像形成装置およびクリーニング条件変更方法 Pending JP2014224909A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013104131A JP2014224909A (ja) 2013-05-16 2013-05-16 画像形成装置およびクリーニング条件変更方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013104131A JP2014224909A (ja) 2013-05-16 2013-05-16 画像形成装置およびクリーニング条件変更方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014224909A true JP2014224909A (ja) 2014-12-04

Family

ID=52123628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013104131A Pending JP2014224909A (ja) 2013-05-16 2013-05-16 画像形成装置およびクリーニング条件変更方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014224909A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9910397B2 (en) 2015-06-25 2018-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with speed difference control
JP2019078877A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置および押圧力変更制御方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006293286A (ja) * 2005-03-17 2006-10-26 Ricoh Co Ltd 研磨クリーニングブレード接離機構、クリーニング装置、画像形成装置
JP2008304823A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2010026100A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びそのクリーニング方法
JP2011118154A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2011164253A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006293286A (ja) * 2005-03-17 2006-10-26 Ricoh Co Ltd 研磨クリーニングブレード接離機構、クリーニング装置、画像形成装置
JP2008304823A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2010026100A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及びそのクリーニング方法
JP2011118154A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2011164253A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9910397B2 (en) 2015-06-25 2018-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with speed difference control
JP2019078877A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置および押圧力変更制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003330320A (ja) 画像形成装置
JP2009104007A (ja) トナークリーニング装置
JP2018146740A (ja) 画像形成装置
JP5262196B2 (ja) 画像形成装置、清掃装置及び作像装置
JP6859669B2 (ja) 画像形成装置
JP2012177721A (ja) 画像形成装置
JP2014224909A (ja) 画像形成装置およびクリーニング条件変更方法
JP6409475B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法
JP2018041039A (ja) 画像形成装置
JP5831476B2 (ja) 画像形成装置
JP4961703B2 (ja) 画像形成装置
JP2013142785A (ja) 画像形成装置及び画像形成装置のクリーニング方法
JP5633586B2 (ja) 画像形成装置
JP5454193B2 (ja) 画像形成装置
JP6842670B2 (ja) 画像形成装置
JP2012042803A (ja) 画像形成装置
JP2018060027A (ja) 画像形成装置
JP2018077377A (ja) 画像形成装置
JP2009175412A (ja) 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置
JP2007133074A (ja) 現像装置および画像形成装置
JP6531482B2 (ja) 画像形成装置、画像形成システムおよび滑剤補給方法
JP6082688B2 (ja) 画像形成装置
JP2022014504A (ja) 画像形成装置
JP2023026986A (ja) 画像形成装置
JP5999846B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160923

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161202

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170509