JP2019078877A - 画像形成装置および押圧力変更制御方法 - Google Patents

画像形成装置および押圧力変更制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】印字率が高い箇所が部分的に存在する画像を形成することに起因する雨だれの発生を防止することが可能な画像形成装置および押圧力変更制御方法を提供する。【解決手段】画像形成装置は、回転可能な像担持体と、像担持体に当接し、像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部と、画像不良としての雨だれの発生に関連するパラメーターの値を取得するパラメーター値取得部と、像担持体に対するクリーニング部の押圧力を、第1の押圧力と、当該第1の押圧力より小さい第2の押圧力との間で変更する押圧力変更部と、パラメーターの値が第1の閾値より大きい場合、クリーニング部の押圧力を第1の押圧力に設定する一方、パラメーターの値が第1の閾値より小さい第2の閾値未満である場合、クリーニング部の押圧力を第2の押圧力に設定するように押圧力変更部を制御する制御部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置および押圧力変更制御方法に関する。
従来、感光体ドラム上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成し、形成されたトナー像を用紙(記録媒体)に転写し、転写されたトナー像を加熱定着することで、用紙上に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置において、用紙上にトナー像を転写した後の感光体ドラム上に残留したトナー(以下、「残留トナー」という)をクリーニングするクリーニング部を備えた画像形成装置が提供されている。そのようなクリーニング部としては、感光体ドラムの表面に当接しながら回転することで残留トナーを回収するクリーニングブラシと、感光体ドラムの回転方向においてクリーニングブラシよりも下流側に配置され、感光体ドラムに当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードと、感光体ドラムの回転方向においてクリーニングブレードよりも下流側に配置され、感光体ドラムに当接してクリーニングブレードをすり抜けた残留トナーを除去するスクレーパーとを備えて構成されている。
引用文献1には、トナー保持部材として捲縮加工を施した繊維を少なくとも含む部材を用い、当該トナー保持部材に多量のトナーを保持させることによって、感光体ドラムの表面に付着した放電生成物を長期間にわたって除去する技術が開示されている。引用文献1に記載の技術によれば、「Deletion」と呼ばれる画像の白抜けや、当該「Deletion」の発生を防止するために回転ブラシクリーナーを用いることに起因する「雨だれ状のFilming」の発生を防止することができる。
特開2008−116575号公報
ところで、図1に示すように、用紙10の用紙搬送方向に対して平行に高画像濃度の帯チャート画像20,30を連続して出力すると、感光体ドラムの表面上において当該帯チャート画像20、30に対応する位置だけカバレッジ(印字率)が高くなる。
高画像濃度の帯チャート画像20,30を連続して出力する、すなわち印字率が高い箇所が部分的に存在する画像を形成する場合のように、クリーニング装置による感光体ドラムのクリーニングにおいて、大量のトナーに含まれるトナー微粒子やトナー外添剤がクリーニングブレードをすり抜ける際、感光体ドラムの表面に押し付けられ、当該トナー微粒子やトナー外添剤は、感光体ドラムの表面上に核として強固に付着する。その後のクリーニングにおいて、感光体ドラムの表面上に付着した核を起点として更にトナー微粒子やトナー外添剤が付着し、当該核が大きな雨粒のような塊に成長する。核が存在する場所では、潜像を形成する露光が遮断されるため、当該場所にはトナーが付着せず、用紙10に形成された画像中に白く抜けた部分として現れる。このような現象は画像不良の1つとして知られており、「雨だれ(ダッシュマーク)」と称されることもある。
従来では、擦過力の強いクリーニングブラシ等を用いて感光体ドラムの表面を研磨することにより、トナー微粒子やトナー外添剤が感光体ドラムの表面に付着し続けないようにする対策が行われている。しかし、最近の感光体ドラムは、無機フィラーとモノマーとからなる硬化型表面層から形成されており、当該感光体ドラムの表面を研磨することは困難になってきている。
なお、特許文献1に記載の技術は、「Deletion」の発生を防止するために回転ブラシクリーナーを用いることに起因する「雨だれ状のFilming」の発生を防止することを目的としたものであって、印字率が高い箇所が部分的に存在する画像を形成することに起因する雨だれの発生を防止することを目的としたものではなく、したがってそのための構成を有していない。
本発明は、印字率が高い箇所が部分的に存在する画像を形成することに起因する雨だれの発生を防止することが可能な画像形成装置および押圧力変更制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、
回転可能な像担持体と、
前記像担持体に当接し、前記像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部と、
画像不良としての雨だれの発生に関連するパラメーターの値を取得するパラメーター値取得部と、
前記像担持体に対する前記クリーニング部の押圧力を、第1の押圧力と、当該第1の押圧力より小さい第2の押圧力との間で変更する押圧力変更部と、
前記パラメーターの値が第1の閾値より大きい場合、前記クリーニング部の押圧力を前記第1の押圧力に設定する一方、前記パラメーターの値が前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満である場合、前記クリーニング部の押圧力を前記第2の押圧力に設定するように前記押圧力変更部を制御する制御部と、
を備える。
本発明に係る押圧力変更制御方法は、
回転可能な像担持体と、前記像担持体に当接し、前記像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部とを備える画像形成装置における押圧力変更制御方法であって、
画像不良としての雨だれの発生に関連するパラメーターの値を取得し、
前記パラメーターの値が第1の閾値より大きい場合、前記像担持体に対する前記クリーニング部の押圧力を第1の押圧力に設定する一方、前記パラメーターの値が前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満である場合、前記クリーニング部の押圧力を前記第1の押圧力より小さい第2の押圧力に設定する制御を行う。
本発明によれば、印字率が高い箇所が部分的に存在する画像を形成することに起因する雨だれの発生を防止することができる。
従来技術の問題点を説明する図である。 本実施の形態における画像形成装置の制御ブロックを示す図である。 本実施の形態における画像形成部の構成を示す図である。 部分カバレッジの最高値の変化に応じて設定されるスクレーパーの押圧力を説明する図である。 本実施の形態における画像形成装置の押圧力変更制御動作を示すフローチャートである。 変形例1における像担持体の回転周期毎に発生している雨だれの大きさの変化を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図2に示す画像形成装置100は、電子写真プロセスにより用紙10に画像を形成する。画像形成装置100は、制御部101、原稿読み取り部110、操作表示部120、画像処理部130、画像書き込み部140、画像形成部150、搬送部160、定着部170、通信部171、記憶部172、押圧力変更部200および画像読取部210を備える。なお、制御部101は、パラメーター値取得部としても機能する。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104等を備えている。CPU102は、ROM103から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM104に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置100の各ブロックの動作を制御する。このとき、記憶部172に格納されている各種データが参照される。記憶部172は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部101は、通信部171を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で、各種データの送受信を行う。制御部101は、例えば、外部装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙10に画像を形成させる。通信部171は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
原稿読み取り部110は、コンタクトガラス上に搬送された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサーの受光面上に結像させ、原稿を読み取る。なお、コンタクトガラス上への原稿の搬送は、自動原稿給紙装置(ADF)により行われるが、手作業で原稿をコンタクトガラス上に載置する場合もある。
操作表示部120は、タッチパネル式の画面を有する。ユーザーが行う各種の指示および設定のための入力操作は、タッチパネル式の画面を介して行うことができる。本実施の形態では、ユーザーは、操作表示部120を介して印刷ジョブを入力することができる。操作表示部120は、ユーザーにより印刷ジョブを入力する操作を受け付けた場合、当該印刷ジョブの内容を示す印刷ジョブ情報を制御部101に出力する。
画像処理部130は、アナログディジタル(A/D)変換処理を行う回路およびディジタル画像処理を行う回路を含む。画像処理部130は、原稿読み取り部110のCCDセンサーにより取得されたアナログ画像信号から、A/D変換処理によりディジタル画像データを生成して画像書き込み部140に出力する。
画像書き込み部140は、画像処理部130により生成されたディジタル画像データに基づいてレーザー光を発光し、当該発光したレーザー光を、画像形成部150の感光体ドラム(像担持体)に照射することにより、感光体ドラム上に静電潜像を形成する(露光工程)。
画像形成部150は、上記の露光工程に加え、露光工程前に行われる帯電工程、露光工程後に行われる現像工程、現像工程後の転写工程および転写工程後のクリーニング工程をそれぞれ実行するための構成を備えている。帯電工程では、画像形成部150は、帯電装置からのコロナ放電により、感光体ドラム表面を一様に帯電させる。現像工程では、画像形成部150は、現像装置内の現像剤に含まれるトナーを感光体ドラム上の静電潜像に付着させることにより、感光体ドラム上にトナー像を形成する。本実施の形態における現像剤は、重合法により作成された6[μm]トナーと、60[μm]キャリアーとからなる2成分現像剤である。
転写工程では、画像形成部150は、感光体ドラム上のトナー像を、搬送部160により搬送された用紙10に転写させる。
クリーニング工程では、後述するクリーニング部190は、クリーニングブラシ等を感光体ドラムに接触させることにより、転写工程後の感光体ドラムに残留しているトナー(以下、「残留トナー」という)をクリーニングする。図3Aに、上記の各工程を実行するための構成である感光体ドラム151、帯電部152、現像装置153、転写部154およびクリーニング部190を概略的に示す。
定着部170は、定着ローラーおよび加圧ローラーを備える。加圧ローラーは、定着ローラーと圧接した状態で配置されている。定着ローラーと加圧ローラーとの圧接部には定着ニップ部が形成されている。定着部170は、定着ニップ部に導入された用紙10上のトナー像に熱および圧力を加えること(加熱定着)により、トナー像を用紙10に定着させる(定着工程)。この結果、用紙10上には定着トナー像が形成される。定着部170により加熱定着された用紙10は、画像形成装置100の外部に排出される。
クリーニング部190は、図3Aに示すように、クリーニングブラシ192、クリーニングブレード193、およびスクレーパー194等を備えている。
クリーニングブラシ192は、転写ニップよりも感光体ドラム151の回転方向下流側で感光体ドラム151に当接して設けられ、感光体ドラム151の表面上から残留トナーを拾い上げる。クリーニングブラシ192は、感光体ドラム151の表面に接触して対向配置され、制御部101の制御を受けた駆動装置(図示せず)により図3中の矢印方向に回転可能に構成されている。クリーニングブラシ192は、回転部材の表面に、弾性を有する導電性繊維(例えば、アクリル樹脂)が複数植毛されて構成されている。
クリーニングブレード193は、ゴム等の弾性部材であり、感光体ドラム151上の残留トナーを掻き落とすとともに、残留トナー以外の紙粉等の付着物を除去する。
スクレーパー194は、クリーニングブレード193よりも感光体ドラム151の回転方向下流側に配置され、感光体ドラム151に当接してクリーニングブレード193をすり抜けた残留トナーを掻き取る。スクレーパー194の材料には、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂材が用いられる。
以下に、感光体ドラム151に対するスクレーパー194の押圧力の強さと雨だれの発生、成長との関係を説明する。スクレーパー194の押圧力が強い場合、感光体ドラム151の表面上にトナー微粒子やトナー外添剤(以下、トナー微粒子等)が核として付着しやすく、雨だれが発生しやすいが、感光体ドラム151の表面上の残留トナーを掻き取る力は増えるため、核が成長し難くなる。一方、スクレーパー194の押圧力が弱い場合、感光体ドラム151の表面上にトナー微粒子等が核として付着し難く、雨だれが発生し難いが、感光体ドラム151の表面上の残留トナーを掻き取る力は減るため、トナー微粒子等が核として一旦付着すると、核が成長しやすい。
以下に、感光体ドラム151に対するスクレーパー194の押圧力の強さと部分カバレッジとの関係を説明する。ここで、部分カバレッジとは、感光体ドラム151の回転軸方向に感光体ドラム151の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジをいう。例えば、スクレーパー194の押圧力を弱くすれば、トナー微粒子等が核として付着し難くなるが、部分カバレッジが極端に高い箇所がある場合は、トナー微粒子等が核として付着してしまい、さらに核が成長しやすいため、画像不良として認識される確率が高くなる。例えば、スクレーパー194の押圧力を強くすれば、核が成長し難くなるため、画像不良として認識される確率は減るが、雨だれが発生しやすくなり、部分カバレッジが少し高い箇所がある場合でもトナー微粒子等が核として付着してしまう。
本実施の形態では、画像形成装置100は、部分カバレッジ算出部と押圧力変更部200とを備える。制御部101(パラメーター取得部)は、画像不良としての雨だれの発生に関連するパラメーターの値を取得するものであって、部分カバレッジ算出部を有する。制御部101は、部分カバレッジを算出する。なお、部分カバレッジは、ある区間(例えば印刷枚数の20000枚を1000枚毎に区切った区間)の平均値として算出したものでもよく、または直近の印刷枚数(例えば1000枚)の移動平均として算出したものでもよい。
図3Bは、押圧力変更部200を概略的に示す図である。押圧力変更部200は、スクレーパー194の自由長を変更することで、感光体ドラム151に対するスクレーパー194の押圧力を、第1の押圧力と、第1の押圧力より小さい第2の押圧力との間で変更する。具体的には、押圧力変更部200は、バックアップ部材201とアクチュエータ(図示略)とを有する。
バックアップ部材201は、スクレーパー194を感光体ドラム151の表面に対して所定の角度(当接角度)に保つように、スクレーパー194を支持する。バックアップ部材201は、スクレーパー194を所定の角度に保ちつつ、スクレーパー194に対して相対移動して、スクレーパー194を支持部分の長さを変える。
アクチュエータは、例えばソレノイドやカム部材などで構成され、スクレーパー194に対してバックアップ部材201を相対移動させる。これにより、スクレーパー194の自由長が変わって、スクレーパー194の剛性が変わるため、感光体ドラム151の表面に対するスクレーパー194の押圧力が第1の押圧力と第2の押圧力との間で変更される。
制御部101は、部分カバレッジの最高値が第1の閾値より大きい場合、スクレーパー194の押圧力を第1の押圧力に設定する一方、部分カバレッジの最高値が第1の閾値より小さい第2の閾値未満である場合、スクレーパー194の押圧力を第2の押圧力に設定するように押圧力変更部200(アクチュエータ)を制御する。なお、第1及び第2の閾値並びに、第1及び第2の押圧力は、実験結果又はシミュレーションに基づいて予め定められる。
押圧力変更部200の制御について図4を参照して具体的に説明する。図4は、部分カバレッジの最高値の変化に応じて設定されるスクレーパー194の押圧力を説明する図である。図4Aから図4Dにおいて、感光体ドラム151の回転軸方向に感光体ドラム151の表面を正面側から背面側へ複数の部分(図4A等では、21)に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジ(部分カバレッジ)を示す。また、部分カバレッジの最高値を、ハッチングを付して示す。また、第1の閾値を「閾値1」で示し、第2の閾値を「閾値2」で示し、第1の押圧力を「高」で示し、第2の押圧力を「低」で示す。
図4Aに示すように、スクレーパー194の押圧力が「低」に設定されている場合において、制御部101は、部分カバレッジの最高値が閾値2より大きい場合であっても、閾値1より小さい場合(図4C参照)、スクレーパー194の押圧力の設定を変えない。したがって、スクレーパー194の押圧力は「低」に維持される。その理由は、部分カバレッジの最高値が極端に高くない場合、スクレーパー194の押圧力を「低」に設定しておくことで、感光体ドラム151の表面上にトナー微粒子等を核として付着し難くするためである。
制御部101は、部分カバレッジの最高値が閾値1より大きい場合(図4B参照)、スクレーパー194の押圧力を「高」に設定するように押圧力変更部200を制御する。その理由は、部分カバレッジの最高値が極端に高い場合、スクレーパー194の押圧力を「高」に設定することで、感光体ドラム151の表面上に付着するトナー微粒子等を核として成長し難くするためである。
図4Bに示すように、スクレーパー194の押圧力が「高」に設定されている場合において、制御部101は、部分カバレッジの最高値が閾値1より小さい場合であっても、閾値2より大きい場合(図4D参照)、スクレーパー194の押圧力の設定を変えない。したがって、スクレーパー194の押圧力は「高」に維持される。その理由は、一般的には、部分カバレッジの最高値が下がると、スクレーパー194の押圧力を「低」に設定した方がよいが、部分カバレッジが少し高い部分がある場合に、スクレーパー194の押圧力を即座に「低」に設定すると、感光体ドラム151の表面上に付着するトナー微粒子等を核として成長しやすくする。このことから、部分カバレッジが少し高い箇所がある場合、スクレーパー194の押圧力を「高」に設定したままにすることで、トナー微粒子等を核として成長し難くするためである。
制御部101は、部分カバレッジの最高値が閾値2より小さい場合(図4A参照)、スクレーパー194の押圧力を「低」に設定するように押圧力変更部200を制御する。その理由は、部分カバレッジに高い箇所がない場合、スクレーパー194の押圧力を「低」に設定することで、感光体ドラム151の表面上にトナー微粒子等を核として付着し難くするためである。
次に、図5のフローチャートを参照し、スクレーパー194の押圧力の変更動作について説明する。図5に示す各処理は、例えば操作表示部120が、ユーザーにより印刷ジョブを入力する操作を受け付けて、当該印刷ジョブの内容を示す印刷ジョブ情報を制御部101に出力した後に実行される。
先ず、制御部101は、部分カバレッジ(感光体ドラム151に形成されるトナー像の部分毎のカバレッジ)を算出する(ステップS100)。
次に、制御部101は、スクレーパー194の押圧力が「低」であるか否かについて判断する(ステップS120)。スクレーパー194の押圧力が「低」である場合(ステップS120:YES)、処理がステップS140に移る。スクレーパー194の押圧力が「高」である場合(ステップS120:NO)、処理がステップS200に移る。
ステップS140において、制御部101は、部分カバレッジの最大値が第1の閾値以上であるか否かについて判断する。部分カバレッジの最大値が第1の閾値以上である場合(ステップS140:YES)、処理がステップS160に移る。部分カバレッジの最大値が第1の閾値未満である場合(ステップS140:NO)、処理がステップS180に移る。
ステップS160において、制御部101は、スクレーパー194の押圧力を「高」に設定するように押圧力変更部200を制御する。ステップS160の処理が完了することによって、画像形成装置100は図5における処理を終了する。
ステップS180において、制御部101は、スクレーパー194の押圧力を「低」に設定するように押圧力変更部200を制御する。ステップS180の処理が完了することによって、画像形成装置100は図5における処理を終了する。
ステップS200において、制御部101は、部分カバレッジの最大値が第2の閾値以上であるか否かについて判断する。部分カバレッジの最大値が第2の閾値以上である場合(ステップS200:YES)、処理がステップS220に移る。部分カバレッジの最大値が第2の閾値未満である場合(ステップS200:NO)、処理がステップS240に移る。
ステップS220において、制御部101は、スクレーパー194の押圧力を「高」に設定するように押圧力変更部200を制御する。ステップS220の処理が完了することによって、画像形成装置100は図5における処理を終了する。
ステップS240において、制御部101は、スクレーパー194の押圧力を「低」に設定するように押圧力変更部200を制御する。ステップS240の処理が完了することによって、画像形成装置100は図5における処理を終了する。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、画像形成装置100は、回転可能な感光体ドラム151と、感光体ドラム151に当接し、感光体ドラム151の表面上において残留したトナーをクリーニングするスクレーパー194と、感光体ドラム151に形成されるトナー像における部分毎の部分カバレッジを取得する部分カバレッジ算出部と、感光体ドラム151に対するスクレーパー194の押圧力を、第1の押圧力と、当該第1の押圧力より小さい第2の押圧力との間で変更する押圧力変更部200と、部分カバレッジの最高値が第1の閾値より大きい場合、スクレーパー194の押圧力を第1の押圧力に設定する一方、部分カバレッジの最高値が第1の閾値より小さい第2の閾値未満である場合、スクレーパー194の押圧力を第2の押圧力に設定するように押圧力変更部200を制御する制御部101と、を備える。
このように構成した本実施の形態によれば、以上のように、トナー微粒子やトナー外添剤が感光体ドラム151の表面上に核として付着する機会を減少させ、カバレッジが高い箇所が部分的に存在する画像を形成することに起因する雨だれの発生を防止することができる。
また、上記実施の形態によれば、押圧力変更部200がスクレーパー194の当接角度を保ちつつ、スクレーパー194に対してバックアップ部材201を相対移動させることで、感光体ドラム151の表面に対するスクレーパー194の押圧力を変更するように構成される。これにより、簡単な構成にてスクレーパー194の当接角度を保ったままで、スクレーパー194の押圧力を変更することができる。
次に、上記実施の形態の変形例1について図6を参照して説明する。上記実施の形態では、制御部101は、部分カバレッジの最高値を雨だれの発生に関連するパラメーターの値として取得し、部分カバレッジの最高値を第1及び第2の閾値と比較し、比較結果に基づいて押圧力変更部200を制御する。
図6は、感光体ドラム151の回転周期毎に発生している雨だれの大きさの変化を説明する図である。変形例1では、画像読取部210(図2参照)が備えられている。画像読取部210は、画像形成部150により用紙10に転写されたトナー像を読み取り、トナー像において感光体ドラム151の回転周期毎に雨だれが発生している場合、当該雨だれの大きさ(感光体ドラム151の周方向長さ)を算出する。
図6Aおよび図6Bに、雨だれの大きさを「雨だれの長さ」として示す。制御部101は、画像読取部210により算出された雨だれの長さを、雨だれの発生に関連するパラメーターの値として取得し、雨だれの長さが第1の閾値より長い場合(例えば図6Bに示すように、雨だれ成長後の場合)、スクレーパー194の押圧力を「高」に設定する一方、雨だれの長さが第2の閾値未満である場合(例えば図6Aに示すように、雨だれ発生し始めの場合)、スクレーパー194の押圧力を「低」に設定するように押圧力変更部200を制御する。
変形例1によれば、画像読取部210が備えられているため、雨だれのレベルを正確に認識することができる。なお、上記実施の形態における部分カバレッジの情報と、変形例における画像読取部210の情報とを組み合わせてもよい。これにより、部分カバレッジが高くても条件が良くて雨だれが発生しない場合や、感光体ドラム151の回転周期毎に発生する欠陥のうち、異物付着等の突発的な発生する成長しない欠陥の場合を排除することができ、雨だれレベルをより正確に認識することができる。
次に、上記実施の形態の変形例2について説明する。雨だれの発生しやすさを、上記実施の形態では部分カバレッジに基づいて定め、また、変形例1では画像読取部210の情報に基づいて定める。
これに対して、変形例2では、雨だれの発生しやすさを転写残トナー量に基づいて定める。つまり、制御部101は、転写残トナー量が第1の閾値より大きい場合、スクレーパー194の押圧力を第1の押圧力に設定する一方、転写残トナー量が第2の閾値未満である場合、スクレーパー194の押圧力を第2の押圧力に設定するように押圧力変更部200を制御する。ここで、転写残トナー量は、所定位置(例えば、用紙10を感光体ドラム151側から転写部154側へ分離する位置)近傍の印字率にトナー付着量を乗算し、当該乗算した値にさらに転写部154における非転写率(=1−転写率)を乗算した値として表される。つまり、転写残トナー量は、印字率、トナー付着量および転写率に基づいて定められる。印字率などは各種のパラメーターに基づいて決定されるため、第1および第2の閾値は、各種のパラメーターに応じて変更される。この場合においても、第1および第2の閾値は、実験結果又はシミュレーションにより予め定められる。
転写率は、画像形成装置100の周囲の温湿度環境に基づいて決定される。例えば、高湿度になると転写率が低下し、転写残トナー量が増加する。したがて、第1および第2の閾値は、画像形成装置100の周囲の温湿度環境に応じて変更される。
転写率は、画像形成装置100によりトナー像が転写される用紙10の種類に基づいて決定される。例えば、用紙10が粗くなると転写率が低下し、転写残トナー量が増加する。したがって、第1および第2の閾値は、画像形成装置100によりトナー像が転写される用紙10の種類に応じて変更される。
転写率は画像形成装置100による用紙10に対するトナー像の転写に使用される現像剤の使用履歴に基づいて決定される。例えば現像剤の使用履歴が進むと転写率が低下し、転写残トナー量が増加する。したがって、第1および第2の閾値は、画像形成装置100による用紙10に対するトナー像の転写に使用される現像剤の使用履歴に応じて変更される。
転写率は画像形成装置100による用紙10に対する画像の転写に使用される転写部材の使用履歴に基づいて決定される。例えば、転写部材の使用履歴が進むと転写率が低下し、転写残トナー量が増加する。したがって、第1および第2の閾値は、画像形成装置100による用紙10に対する画像の転写に使用される転写部材の使用履歴に応じて変更される。
次に、上記実施の形態の変形例3について説明する。上記実施の形態では、制御部101は、パラメーターの値と第1及び第2の閾値との比較結果に基づいて、スクレーパー194の押圧力を変更するようにする。これにより、感光体ドラム151の表面上にトナー微粒子等が核として付着等し難くする。しかしながら、スクレーパー194の押圧力を変更しない場合であっても、トナー微粒子等が核として付着等し難くすることは可能である。
変形例3では、制御部101は、感光体ドラム151の表面に対するクリーニングブレード193の押圧力を変更するようにしてもよい。また、制御部101は、クリーニングブレード193の硬度を切り替えるようにしてもよい。また、制御部101は、感光体ドラム151に対するクリーニングブラシ192の周速度比を変更するようにしてもよい。
次に、上記実施の形態の変形例4について説明する。上記実施の形態や、上記変形例では、制御部101は、パラメーターの値と第1及び第2の閾値との比較結果に基づいて、スクレーパー194などの押圧力を変更するようにして、雨だれが発生し難くしている。
これに対して、変形例4では、感光体ドラム151の有機感光層上に保護層が設けられる。保護層は、例えば、アクリロイル基およびメタクリロイル基の少なくとも一方を有する重合性化合物を硬化して得られる樹脂成分と、重合性官能基を有する表面処理剤によって処理された無機微粒子とを含有するものであることが好ましい。
このような保護層は、当該保護層を構成する架橋樹脂を形成すべき重合性化合物、重合開始剤、無機微粒子、および必要に応じて滑剤粒子や酸化防止剤あるいは架橋樹脂以外の樹脂を公知の溶媒に溶解または分散することにより保護層形成用塗布液を調製し、この保護層形成用塗布液を有機感光層の外周面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥し、紫外線や電子線などの活性線を照射することによって塗布膜中の重合性化合物を重合反応させて架橋樹脂を合成して硬化することにより、形成することができる。保護層の層厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜5μmである。保護層は、架橋樹脂と共にその他の公知の樹脂を併用して構成することもできる。その他の公知の樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、およびアルキド樹脂などが挙げられる。なお、重合性化合物、重合開始剤、無機微粒子については、公知の技術(例えば、特開2014−137446号公報に開示された方法)により製造されたものが用いられる。
なお、上記実施の形態や、各種の変形例では、単色画像を形成するモノクロの画像形成装置に本発明を適用したものを示したが、複数の有色トナーを重ね合わせて多色画像を形成するカラーの画像形成装置に本発明を適用することもできる。
また、上記実施の形態や、各種の変形例では、制御部101は、パラメーターの値と2つの閾値との比較結果に基づいて、スクレーパー194などの押圧力を2つの押圧力間で変更するように押圧力変更部200を制御する。しかし、本発明はこれに限らず、3以上の押圧力および3以上の閾値を設けることにより、さらに細かに押圧力を制御することが可能となる。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明の実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100 画像形成装置
101 制御部
102 CPU
103 ROM
104 RAM
110 原稿読み取り部
120 操作表示部
130 画像処理部
140 画像書き込み部
150 画像形成部
160 搬送部
170 定着部
171 通信部
172 記憶部
190 クリーニング部
192 クリーニングブラシ
193 クリーニングブレード
194 スクレーパー
200 押圧力変更部
210 画像読取部

Claims (11)

  1. 回転可能な像担持体と、
    前記像担持体に当接し、前記像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部と、
    画像不良としての雨だれの発生に関連するパラメーターの値を取得するパラメーター値取得部と、
    前記像担持体に対する前記クリーニング部の押圧力を、第1の押圧力と、当該第1の押圧力より小さい第2の押圧力との間で変更する押圧力変更部と、
    前記パラメーターの値が第1の閾値より大きい場合、前記クリーニング部の押圧力を前記第1の押圧力に設定する一方、前記パラメーターの値が前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満である場合、前記クリーニング部の押圧力を前記第2の押圧力に設定するように前記押圧力変更部を制御する制御部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記パラメーター値取得部は、前記像担持体の回転軸方向に前記像担持体の表面を複数の部分に区分し、形成されるトナー像の当該部分毎のカバレッジを部分カバレッジとして算出する部分カバレッジ算出部を有し、前記部分カバレッジ算出部により算出された部分カバレッジの最高値を前記パラメーターの値として取得する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記パラメーター値取得部は、前記画像形成装置により用紙に転写された画像を読み取り、当該画像において前記像担持体の回転周期毎に雨だれが発生している場合に当該雨だれの大きさを算出する画像読取部を有し、前記画像読取部により算出された前記雨だれの大きさを前記パラメーターの値として取得する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記クリーニング部は、前記像担持体の回転方向においてクリーニングブラシの下流側に配置され、前記像担持体に当接するクリーニングブレードと、前記像担持体の回転方向において前記クリーニングブレードの下流側に配置され、前記像担持体に当接するスクレーパーとを有し、
    前記クリーニング部の押圧力は、前記スクレーパーの押圧力である、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1および第2の閾値は、前記画像形成装置の周囲の温湿度環境に応じて変更される、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1および第2の閾値は、前記画像形成装置により画像が転写される用紙の種類に応じて変更される、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1および第2の閾値は、前記画像形成装置による用紙に対する画像の転写に使用される現像剤の使用履歴に応じて変更される、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1および第2の閾値は、前記画像形成装置による用紙に対する画像の転写に使用される転写部材の使用履歴に応じて変更される、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体は、有機感光層上に保護層を有する感光体である、
    請求項1〜8の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記保護層は、アクリロイル基およびメタクリロイル基の少なくとも一方を有する重合性化合物を硬化して得られる樹脂成分と、重合性官能基を有する表面処理剤によって処理された無機微粒子とを含む、
    請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 回転可能な像担持体と、前記像担持体に当接し、前記像担持体上において残留したトナーをクリーニングするクリーニング部とを備える画像形成装置における押圧力変更制御方法であって、
    画像不良としての雨だれの発生に関連するパラメーターの値を取得し、
    前記パラメーターの値が第1の閾値より大きい場合、前記像担持体に対する前記クリーニング部の押圧力を第1の押圧力に設定する一方、前記パラメーターの値が前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満である場合、前記クリーニング部の押圧力を前記第1の押圧力より小さい第2の押圧力に設定する制御を行う、
    押圧力変更制御方法。
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