JP2014224491A - 自動二輪車のv型エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】搭乗者の足着き性や、オイルコントロールバルブの脱着等の作業性を改善できるようにすること。【解決手段】V型エンジン(6)は、前部バンク(13)及び後部バンク(14)を備えている。前部バンク(13)及び後部バンク(14)は、シリンダ(20),(60)に装着されるシリンダヘッド(21),(61)と、吸気弁(25)および排気弁(26)の少なくとも一方の作動を制御可能な可変動弁機構(31)とをそれぞれ有する。可変動弁機構(31)はオイルコントロールバルブ(16)によって油圧制御される。オイルコントロールバルブ(16)は、前部バンク(13)におけるシリンダヘッド(21)の側面(21a)に取り付けられ、且つ、第2ホース(48)を介して後部バンク(14)のシリンダヘッド(61)にオイルを供給する。【選択図】図3

Description

本発明は、自動二輪車のV型エンジンに関し、特に、オイルコントロールバルブによって可変動弁機構を油圧制御する自動二輪車のV型エンジンに関する。
自動二輪車のエンジンにあっては、回転数に応じて吸気弁や排気弁の開閉タイミング等の作動を制御する可変動弁機構を備えたものが利用されている。かかる可変動弁機構を備えたエンジンは、特許文献1および特許文献2に開示されており、各特許文献では、可変動弁機構をオイルコントロールバルブ(以下、「OCV」と称する)によって油圧制御している。
特許文献1は、前部バンク及び後部バンクを備えたV型エンジンを開示しており、OCVが後部バンクのシリンダヘッド側面に取り付けられている(段落[0036]、図2等参照)。特許文献2は、シリンダヘッドの側方にOCVを配置したエンジンを開示しており、OCVの軸線と、エンジンを構成するシリンダの軸線とを略平行に向けている(段落[0032]等参照)。
特許第4922044号公報 特開2010−274761号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエンジンでは、後部バンクのシリンダヘッド側面からOCVが大きく突出するようになる。このため、OCVを含む後部バンクの車幅方向の幅が大きくなり、その側面を通るフレームの幅も大きくなる。この結果、搭乗者がフレームを跨いで地面に足を着く場合、足の間でエンジン回りのフレームが嵩張って地面に足が届き難くなる等、足を着く際のいわゆる「足着き性」が悪化してしまう、という問題がある。また、特許文献1では、後部バンクのシリンダヘッドとフレームとで挟まれる狭いスペースにOCVが配置される。このため、シリンダヘッドからOCVを脱着する際に、狭いスペース内で工具等を取り扱うことが要求され、作業性が悪いという欠点がある。
ところで、エンジンにおいては、いわゆるツインプラグとして、一の燃焼室に2本のスパークプラグ(第1及び第2スパークプラグ)を設けたものが知られている。このようなエンジンでは、第2スパークプラグを、OCVが取り付けられたシリンダヘッド側面に設置する構成とすることが考えられる。しかしながら、このような構成において、特許文献2のエンジンのように、OCVの軸線がシリンダの軸線と略平行になると、第2スパークプラグを設置し得る領域が狭くなってレイアウト上の制約が大きくなる。更には、OCV及びシリンダの各軸線が略平行になると、シリンダヘッドにおいて、フレームにより懸架される位置の制約も大きくなり、それらを適切に配置することが困難になるという欠点がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、搭乗者の足着き性を改善でき、OCVの脱着等の作業を容易に行うことができる自動二輪車のV型エンジンを提供することを目的とする。また、本発明は、エンジン懸架や、第2スパークプラグの位置の制約を緩和することができる自動二輪車のV型エンジンを提供することを目的とする。
本発明の自動二輪車のV型エンジンは、前後方向に並ぶ前部バンク及び後部バンクを備えた自動二輪車のV型エンジンにおいて、前記前部バンク及び後部バンクは、シリンダと、シリンダに装着されて燃焼室を形成するシリンダヘッドと、シリンダヘッドに設けられる吸気弁及び排気弁と、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作動を制御する可変動弁機構とをそれぞれ有し、前記可変動弁機構はオイルコントロールバルブによって油圧制御され、前記オイルコントロールバルブは、前記前部バンクにおけるシリンダヘッドの側面に取り付けられ、且つ、外部配管を介して前記後部バンクのシリンダヘッドにオイルを供給することを特徴とする。
この構成によれば、後部バンクのシリンダヘッド側面にOCVを設けなくてよいので、後部バンクのシリンダヘッドにおける車幅方向の幅を狭くすることができる。従って、後部バンクのシリンダヘッド横を通る車体フレームにおける車幅方向の幅も狭くなり、後部バンク周りの車体をスリムにすることができる。これにより、搭乗者が車体を跨いだときに、搭乗者の足の付け根に近い車体部分がスリムになって地面に足を着き易くなり、いわゆる足着き性を改善することができる。また、OCVを前部バンクのシリンダヘッド側面に設けたので、OCVがフレームとシリンダヘッドとの間のスペースに位置しないように露出した状態にすることができる。従って、フレームのラインに影響されることなくOCVの脱着作業を行うことができ、その作業性を向上させることができる。
本発明の自動二輪車のV型エンジンにおいて、前記オイルコントロールバルブはバルブ用シリンダを有し、自動二輪車の側面視で、前記バルブ用シリンダの軸中心線が前記シリンダの軸中心線に対して傾斜していることが好ましい。このとき、前記前部バンクのシリンダヘッドには、前記オイルコントロールバルブから前記可変動弁機構へオイルを供給するオイル通路が形成され、前記オイル通路は、前記前部バンクのクランクの軸中心線と平行に向けられ、前記オイル通路を通過して前記シリンダの軸中心線に直交する方向において、該軸中心線に対し、前記バルブ用シリンダの軸中心線の方が前記オイル通路より離れるように前記オイルコントロールバルブが設けられるとよい。更に、前記前部バンクのシリンダヘッドには第1及び第2スパークプラグが設けられ、第2スパークプラグは、前記オイルコントロールバルブが取り付けられる前記シリンダヘッドの側面に装着され、前記第2スパークプラグは、自動二輪車の側面視で、前記オイル通路より燃焼室側であって、前記バルブ用シリンダの軸中心線より前記シリンダの軸中心線側に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、前部ヘッドのシリンダヘッド側面において第2スパークプラグの位置の自由度が増し、燃焼室での燃焼効率等の観点から、第2スパークプラグをより適切な位置に配設することができる。しかも、エンジンの懸架位置の制約も緩和することができる。
本発明の自動二輪車のV型エンジンにおいて、前記オイルコントロールバルブはケース内に収納され、このケースは、前記オイルコントロールバルブにオイルを供給するオイル供給口と、前記外部配管に接続されるオイル取出し口とを有し、自動二輪車の側面視で、前記オイル取出し口は、前記バルブ用シリンダの軸中心線より前記シリンダの軸中心線側に設けられ、前記オイル供給口は、前記オイル取出し口と前記バルブ用シリンダの軸中心線を挟んで反対側に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、シリンダの軸中心線に対してバルブ用シリンダの軸中心線が傾斜しており、この軸中心線を挟んでオイル供給口とオイル取出し口とが設けられるので、オイル供給口付近のオイルホースが大きなループで配管することができる。これにより、オイルホースの外観を優れたものとすることができ、オイルホースの組付け性及び耐久性も良好にすることができる。
本発明の自動二輪車のV型エンジンにおいて、前記外部配管は、前記後部バンクのシリンダヘッドにアダプタを介して取り付けられ、前記オイルコントロールバルブはケース内に収納されて前記前部バンクのシリンダヘッドに取り付けられ、前記後部バンクのシリンダヘッドにおいて前記アダプタが取付けられる部分の形状と、前記前部バンクのシリンダヘッドにおいて前記ケースが取付けられる部分の形状とを同一とすることが好ましい。
この構成によれば、前部バンクのシリンダヘッドと後部バンクのシリンダヘッドとを共通の部品とすることができる。
本発明によれば、自動二輪車の搭乗者が地面に足を着き易くなり、且つ、OCVの着脱作業の容易化を図ることができる。また、前部バンクのシリンダヘッドにおいて、OCVの近傍に配置される第2スパークプラグのレイアウトの自由度を増すことができる。
本実施の形態に係る自動二輪車の一部を示す側面図である。 本実施の形態に係るV型エンジンの概略斜視図である。 本実施の形態に係るV型エンジンの左側面図である。 本実施の形態に係るV型エンジンの右側面図である。 図7のA−A線に沿う断面図である。 図7のB−B線に沿う断面図である。 本実施の形態に係る前部バンクの一部を示す左側面図である。 図7のオイルコントロールバルブを取り外した状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係るV型エンジンを自動二輪車に適用した例について説明する。また、方向について、車体前方を矢印FR、車体後方を矢印RE、車体左側を矢印L、車体右側を矢印Rでそれぞれ示す。
図1を参照して、本実施の形態に係る自動二輪車の一部の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る自動二輪車の一部となる側面図である。なお、以下の図においては、説明の便宜上、一部の構成を省略することがある。
図1に示すように、自動二輪車1を構成する車体フレーム2は、鋼製又はアルミ合金製とされ、パワーユニット、電装系等の各部が搭載される。車体フレーム2のメインフレーム3は、前端に位置するヘッドパイプ4から後方に向けて二股に分岐し、後下方に傾斜して延在する。メインフレーム3の下方には、V型エンジン6が懸架されて搭載される。メインフレーム3の前方上部には、エアクリーナ7が配置され、このエアクリーナ7に取り込まれて清浄化した空気がインテークパイプ等(不図示)を介してV型エンジン6に供給される。メインフレーム3の後部であってV型エンジン6の上方には、搭乗者用のシート(不図示)が設けられる。
以下、図2ないし図8を参照して、本実施の形態に係るV型エンジンについて説明する。図2は、本実施の形態に係るV型エンジンの概略斜視図である。図3は、本実施の形態に係るV型エンジンの左側面図である。図4は、本実施の形態に係るV型エンジンの右側面図である。図5は、図7のA−A線に沿う断面図である。図6は、図7のB−B線に沿う断面図である。図7は、本実施の形態に係る前部バンクの一部を示す左側面図である。図8は、図7のオイルコントロールバルブを取り外した状態を示す説明図である。
図2ないし図4に示すように、V型エンジン6は、クランクケース11上に前部バンク13及び後部バンク14をV字状に配置して構成されている。クランクケース11の下部には、オイルが貯留されるオイルパン15が一体的に形成されている。オイルパン15のオイルは、オイルポンプ(不図示)により圧送されて潤滑及び冷却等に利用される他、オイルコントロールバルブ(OCV)16にも圧送される。クランクケース11内には、クランクシャフト(不図示)が車幅方向(左右方向)に向けて収容され、これにより、V型エンジン6は横置き状態とされる。クランクケース11の車幅方向の一側部(左側部)には、ジェネレータ室を形成するジェネレータカバー17が取り付けられている。
前部バンク13は、クランクケース11の上部に前部シリンダ20を配置し、この前部シリンダ20に前部シリンダヘッド21、及び、前部ヘッドカバー22を取り付けて外形が構成される。前部シリンダ20の軸中心線CFは、前方に向かうに従って上昇する方向に傾斜している。前部シリンダヘッド21は、前部シリンダ20側で燃焼室23(図5参照)を形成している。図5及び図6に示すように、前部シリンダヘッド21には、燃焼室23に連通する吸気ポート及び排気ポートを開閉する吸気弁25及び排気弁26が組み込んで設けられている。吸気弁25及び排気弁26は、それぞれ2体ずつ車幅方向(左右方向)に並んで配置されている。吸気弁25と排気弁26とにより囲まれる位置には、第1スパークプラグ27が設けられている。図7及び図8に示すように、シリンダヘッド21の側面(左側面)21aには挿入穴21bが形成され、この挿入穴21bに第2スパークプラグ28がねじ止めされて取り付けられている。第1及び第2スパークプラグ27,28は、電気放電により燃焼室23内の混合気を二箇所で着火可能に設けられる。第1及び第2スパークプラグ27,28の点火時期は、燃焼室23内の混合気を効率的に燃焼できるように制御手段(不図示)を介して制御される。シリンダヘッド21の側面21aにおける図7中上部領域には、メインフレーム3に懸架される懸架部29が形成されている。
図5及び図6に示すように、前部シリンダヘッド21及び前部ヘッドカバー22の間には、吸気弁25の作動を制御する可変動弁機構31が設けられている。可変動弁機構31は、吸気弁25の前方において車幅方向に向けられたカムシャフト33と、カムシャフト33に設けられたカム34と、カム34と吸気弁25との間に設けられたバルブタペット35とを有する。可変動弁機構31は、カム34に接するバルブタペット35を介して、カムシャフト33からの動力を吸気弁25に伝達可能に設けられる。
また、可変動弁機構31は、ロストモーション機構37を備え、このロストモーション機構37は、二体のバルブタペット35のうち、左側(図5及び図6中右側)のバルブタペット35の内部に設けられている。ロストモーション機構37は、油圧によりカムシャフト33から吸気弁25に対する動力伝達を一時的に遮断可能に設けられ、バルブタペット35と吸気弁25との連動状態及び非連動状態を切り替え可能となっている。なお、排気弁26の作動を制御する動弁機構は、前述した可変動弁機構31に対し、ロストモーション機構37を省略した構成と同様の構成をなすので、図示説明を省略する。
前部シリンダヘッド21において、バルブタペット35が支持される周壁部21cには、ロストモーション機構37を駆動させるためのオイル通路39が形成されている。オイル通路39は、周壁部21cからクランク軸の軸中心線と平行、すなわち、左右方向に向けられて前部シリンダヘッド21の側面21aまで延びている。ここで、前部シリンダヘッド21の側面21aには、オイル通路39を介してロストモーション機構37にオイルを供給するOCV16が取り付けられている。図8に示すように、前部シリンダヘッド21の側面21aには、OCV16の取付面21dが形成され、この取付面21dは、面内にオイル通路39を含んで平滑に形成されている。取付面21dは、側面視で円弧状に膨らむ複数の凸部を備えた平面形状に形成されている。
図7に示すように、OCV16は、前方に向かうに従って上昇する方向に傾斜する軸中心線CBを有するバルブ用シリンダ41を備えている。バルブ用シリンダ41の内部には、制御手段(不図示)の制御信号によって駆動制御される弁が設けられ、かかる弁の駆動によってオイル通路39へのオイルの供給と、オイル供給の遮断とを切り替え可能となっている。OCV16は、ケース42の内部に収納され、ケース42は、オイル供給口44及びオイル取出し口45を有する。オイル供給口44は、前部バンク13及びクランクケース11の外部を通る第1ホース47を介してオイルパン15と接続され、OCV16にオイルパン15のオイルを供給可能に設けられる。オイル取出し口45は、第2ホース(外部配管)48の一端側に接続されている。第2ホース48は、前部バンク13及び後部バンク14の外部を通り、その他端が後部バンク14に取り付けられるアダプタ50(図4参照)に接続される。また、図6に示すように、ケース42には分岐通路52が形成され、この分岐通路52は、オイル供給口44からOCV16を通じて供給されたオイルを、オイル通路39とオイル取出し口45との両方に分けて供給可能に設けられている。ケース42には被取付面42aが形成され、この被取付面42aが取付面21dに対向した状態でケース42が前部シリンダヘッド21に取り付けられる。ここで、被取付面42aは、取付面21dに対応した平面形状に形成されている。
図2ないし図4に示すように、後部バンク14は、クランクケース11の上部に後部シリンダ60を配置し、この後部シリンダ60に後部シリンダヘッド61、及び、後部ヘッドカバー62を取り付けて外形が構成される。後部シリンダヘッド61は、前部シリンダヘッド21と共通部品とされ、前部シリンダヘッド21とは前後の向きが反対となるように後部シリンダ60に取り付けられている。従って、後部シリンダヘッド61において、アダプタ50が取り付けられる取付面61d(図4参照)は、前部シリンダヘッド21の取付面21dと同一形状とされる。
アダプタ50は、第2ホース48から供給されるオイルを後部シリンダヘッド61のオイル通路(不図示)に供給可能に設けられる。アダプタ50には、被取付面が形成され、この被取付面が取付面61dに対向した状態でアダプタ50が後部シリンダヘッド61に取り付けられる。アダプタ50の被取付面は、ケース42の被取付面42aと同一の形状に形成され、取付面61dに対応した平面形状となっている。ここで、アダプタ50の被取付面と、ケース42の被取付面42aとを同一形状としたことによって、後部シリンダヘッド61及び前部シリンダヘッド21を共通部品としても、それら両方にアダプタ50及びケース42を取り付けすることが可能となる。なお、後部シリンダヘッド61の内部構造は、前述した前部シリンダヘッド21に対して異なる向きとなる点を除いて同様の構成をなすので、図示説明を省略する。
次に、OCV16、オイル通路39、第2スパークプラグ28等の相対位置関係や、ケース42の具体的形状について説明する。
図7に示す状態(自動二輪車1を側面視した状態)において、バルブ用シリンダ41の軸中心線CBは、前部シリンダ20の軸中心線CFに対して非平行となり、後方に向かうに従って前部シリンダ20の軸中心線CFと離れる方向に傾斜している。これにより、各軸中心線CB,CFが平行になる場合に比べ、前部シリンダヘッド21の側面21aにおいて、OCV16等に接触せずに第2スパークプラグ28を設置し得る位置を外方(図7中上方)に拡大することができる。更に、バルブ用シリンダ41の軸中心線CBに対し、第2スパークプラグ28と反対側にできるスペースに懸架部29を形成できるので、前部シリンダヘッド21の側面21aで効率良くスペースを利用でき、車体の小型化を図ることができる。
また、図8に示すように、オイル通路39を通過して前部シリンダ20の軸中心線CFに直交する方向DBにおいて、該軸中心線CFに対し、バルブ用シリンダ41の軸中心線CBの方がオイル通路39より離れている。言い換えると、各軸中心線CB,CFの間にオイル通路39が位置するようにOCV16が設けられている。これにより、前部シリンダヘッド21の側面21aにおいて、OCV16が外方(図7中上方)に位置するようになる。そして、第2スパークプラグ28は、オイル通路39より燃焼室23側(後側)であって、バルブ用シリンダ41の軸中心線CBより前部シリンダ20の軸中心線CF側に配置することが可能となる。つまり、図8に示す領域Pに第2スパークプラグ28を設置できるようになり、前部シリンダヘッド21の側面21aにおける第2スパークプラグ28のレイアウトの自由度向上を図ることができる。これにより、燃焼室23での燃焼状態を良好なものとするよう、第2スパークプラグ28を適切な位置に配設することができる。
図7に示すように、ケース42のオイル取出し口45は、バルブ用シリンダ41の軸中心線CBより前部シリンダ20の軸中心線CF側、つまり、下側に設けられている。また、オイル供給口44は、オイル取出し口45とバルブ用シリンダ41の軸中心線CBを挟んで反対側、つまり、上側に設けられている。しかも、前部シリンダ20の軸中心線CFに対してバルブ用シリンダ41の軸中心線が傾斜しているので、オイル供給口44及びオイル取出し口45付近の各ホース47,48を大きなループで配管できる。これにより、各ホース47,48の組み付け作業の容易化を図ることができる他、各ホース47,48に生じるストレスを小さくして耐久性を高めることができる。
以上の構成において、制御手段(不図示)を介してOCV16を開弁作動すると、第1ホース47を介してオイル供給口44にオイルが供給されている高圧のオイルが、ケース42における分岐通路52に供給されて、高圧の油圧が作用する。分岐通路52の油圧が高圧になると、オイル通路39に供給されるオイルの油圧が高圧となってロストモーション機構37が作動する。これにより、バルブタペット35と吸気弁25とが連動状態となり、カム34の回転によって吸気弁25が開閉可能な状態となる。また、分岐通路52の油圧が高くなることで、オイル取出し口45、第2ホース48及びアダプタ50の内部の油圧も高くなり、後部シリンダヘッド61におけるロストモーション機構(不図示)も作動する。これにより、後部シリンダヘッド61の吸気弁(不図示)も開閉可能な状態となるよう制御される。
この状態から、OCV16を閉弁すると、分岐通路52へ供給されるオイルが遮断され、オイル通路39の油圧が開放される。これにより、ロストモーション機構37が作動してバルブタペット35と一方の吸気弁25との連動状態が解除され、カム34が回転しても吸気弁25が閉弁状態に保たれるように制御される。また、後部シリンダヘッド61におけるロストモーション機構も作動し、後部シリンダヘッド61の一方の吸気弁も閉弁状態に保たれるように制御される。
以上のように、本発明に係るV型エンジン6によれば、前部バンク13の前部シリンダヘッド21の側面21aにOCV16を設け、このOCV16によって後部バンク14を油圧制御可能としたので、後部バンク14にOCV16を設置しない構成とすることができる。従って、後部バンク14からOCV16が突出しなくなって、後部バンク14の幅H(図2参照)を小さくでき、後部シリンダヘッド61の横を通る車体フレーム2の左右幅を小さくすることができる。これにより、搭乗者の足の付け根に近い車体フレーム2周りがスリムになり、いわゆる足着き性を改善することができる。また、図1から明らかなように、車体フレーム2によってOCV16が隠れたり覆われたりしないので、OCV16の脱着やメンテナンス等の作業を行い易くすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、前記実施の形態におけるロストモーション機構37は、二体の吸気弁25の両方に設けたり、少なくとも一体の排気弁26に設けたり、吸気弁25及び排気弁26の両方に設けたりする等、OCV16よって油圧制御できる限りにおいて変更してもよい。この際、ロストモーション機構37を介して閉弁状態を制御する動弁機構が可変動弁機構として構成される。
また、ケース42やアダプタ50は、前部シリンダヘッド21や後部シリンダヘッド61に一体形成してもよい。
以上説明したように、本発明は、搭乗者の足を地面に着き易くすることができ、オイルコントロールバルブの着脱等の作業性を改善できる、という効果を有し、横置きのV型エンジンを備えた自動二輪車に有用である。
1 自動二輪車
2 車体フレーム
13 前部バンク
14 後部バンク
16 オイルコントロールバルブ(OCV)
20 前部シリンダ
21 前部シリンダヘッド
21a 側面
23 燃焼室
25 吸気弁
26 排気弁
31 可変動弁機構
39 オイル通路
41 バルブ用シリンダ
42 ケース
48 第2ホース(外部配管)
60 後部シリンダ
61 後部シリンダヘッド

Claims (6)

  1. 前後方向に並ぶ前部バンク及び後部バンクを備えた自動二輪車のV型エンジンにおいて、
    前記前部バンク及び後部バンクは、シリンダと、シリンダに装着されて燃焼室を形成するシリンダヘッドと、シリンダヘッドに設けられる吸気弁及び排気弁と、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作動を制御する可変動弁機構とをそれぞれ有し、
    前記可変動弁機構はオイルコントロールバルブによって油圧制御され、
    前記オイルコントロールバルブは、前記前部バンクにおけるシリンダヘッドの側面に取り付けられ、且つ、外部配管を介して前記後部バンクのシリンダヘッドにオイルを供給することを特徴とする自動二輪車のV型エンジン。
  2. 前記オイルコントロールバルブはバルブ用シリンダを有し、自動二輪車の側面視で、前記バルブ用シリンダの軸中心線が前記シリンダの軸中心線に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のV型エンジン。
  3. 前記前部バンクのシリンダヘッドには、前記オイルコントロールバルブから前記可変動弁機構へオイルを供給するオイル通路が形成され、
    前記オイル通路は、前記前部バンクのクランクの軸中心線と平行に向けられ、
    前記オイル通路を通過して前記シリンダの軸中心線に直交する方向において、該軸中心線に対し、前記バルブ用シリンダの軸中心線の方が前記オイル通路より離れるように前記オイルコントロールバルブが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の自動二輪車のV型エンジン。
  4. 前記前部バンクのシリンダヘッドには第1及び第2スパークプラグが設けられ、第2スパークプラグは、前記オイルコントロールバルブが取り付けられる前記シリンダヘッドの側面に装着され、
    前記第2スパークプラグは、自動二輪車の側面視で、前記オイル通路より燃焼室側であって、前記バルブ用シリンダの軸中心線より前記シリンダの軸中心線側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車のV型エンジン。
  5. 前記オイルコントロールバルブはケース内に収納され、このケースは、前記オイルコントロールバルブにオイルを供給するオイル供給口と、前記外部配管に接続されるオイル取出し口とを有し、
    自動二輪車の側面視で、前記オイル取出し口は、前記バルブ用シリンダの軸中心線より前記シリンダの軸中心線側に設けられ、前記オイル供給口は、前記オイル取出し口と前記バルブ用シリンダの軸中心線を挟んで反対側に設けられていることを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れかに記載の自動二輪車のV型エンジン。
  6. 前記外部配管は、前記後部バンクのシリンダヘッドにアダプタを介して取り付けられ、前記オイルコントロールバルブはケース内に収納されて前記前部バンクのシリンダヘッドに取り付けられ、
    前記後部バンクのシリンダヘッドにおいて前記アダプタが取付けられる部分の形状と、前記前部バンクのシリンダヘッドにおいて前記ケースが取付けられる部分の形状とを同一としたことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れかに記載の自動二輪車のV型エンジン。
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