JP2014224017A - 耐摩耗部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性に優れた炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を提供する。【解決手段】少なくとも炭素繊維及び合成樹脂を含む混合物を熱間プレス成形した後、熱処理により炭化した成形体に溶融シリコンを含浸・加熱して炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を作製する。部材としては、熱間プレス成形面の法線方向と0〜45?の角度をなす面を摩擦面とする耐摩耗部材とすることが必要である。さらに前記複合材料中の炭素繊維含有量を30〜70体積%にし、炭素繊維の繊維長が3〜20mmの短繊維を用いるとさらに効果的である。【選択図】図1

Description

本発明は、耐摩耗部材に関する。特に、耐摩耗性に優れる炭素繊維強化複合材料に関する。
炭素繊維強化複合材料は、炭素繊維強化プラスチック材料(CFRP)、炭素繊維強化炭素材料(C/Cコンポジット)などがあり、摩耗部材としてはC/Cコンポジットが航空機や自動車のブレーキディスク、ブレーキパッド等で実用化されている。C/Cコンポジットは、軽量かつ化学的安定性に優れるが、マトリックスも炭素で構成されているため、潤滑性に優れるものの硬度が低いため、使用条件が過酷な条件での耐摩耗性や高温での耐酸化性などに問題があった。
耐摩耗性を改善した材料としては、マトリックスをセラミックスにした炭素繊維強化複合材料としては、炭素繊維強化炭化ケイ素材料などがあり、マトリックスの硬度が高いため、より耐摩耗性に優れた材料を得ることができる。炭素繊維強化炭化ケイ素材料は、セラミックスの中でも高硬度の炭化ケイ素をマトリックスとしているため、耐摩耗性は優れた材料を得ることが可能である。しかしながら、炭素繊維強化炭化ケイ素材料は、炭素繊維成形体にCVIなどの方法でSiCを含浸させるなど、高価な製造方法が用いられるため、材料が非常に高コストとなる問題があった。
近年、反応焼結を利用し、炭素繊維強化炭素材料に溶融シリコンを含浸させ、マトリックスの炭素とケイ素の反応により炭化ケイ素を生成させる方法により、低コストで炭素繊維強化炭化ケイ素材料を製造する技術が特許文献1などで開示されている。
この方法により炭素繊維強化炭化ケイ素材料を得る方法としては、炭素繊維と熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂等を原料として炭素繊維強化炭化ケイ素材料を作製する方法がある。この場合、炭素繊維と樹脂を混合したものを加熱しながらプレス成形する方法が一般的であるため、プレス軸に対して垂直に炭素繊維が配向したCFRPの成形体が得られる。この方法で得られた成形体を炭化処理し、シリコン含浸により得られる炭素繊維強化炭化ケイ素材料は、成形時の炭素繊維の配向が残るため、プレス面と平行に炭素繊維が二次元的に配向した材料が得られる。このような材料を耐摩耗部材として使用する場合、プレス面を摩擦面で用いられるのが一般的であるが、炭素繊維が繊維長方向に配向しており、炭素繊維部分が摩耗し易い欠点があった。
一方、炭素繊維の配向を利用して材料の特性を改善する試みとしては、特許文献2に1方向に炭素繊維を配向させた材料により、一方向に曲げ強度や曲げ弾性率が高い材料を得る技術が開示されている。しかしながら、このような1方向に繊維が配向した材料を得るためには、炭素繊維を一方向に揃えたシートを作製し、これを積層する必要があり、手間がかかるため、製造にコストがかかる問題があった。
特許4226100号公報 特開2011−168414号公報
従来、炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料は、炭素繊維部分が摩耗し易いという問題があった。
本発明の目的は、耐摩耗性に優れた炭素繊維強化複合材料を提供することである。
本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)少なくとも炭素繊維及び合成樹脂を含む混合物を熱間プレス成形した後、熱処理により炭化した成形体に溶融シリコンを含浸・加熱して作製する炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料において、熱間プレス成形面の法線方向と0〜45°の角度をなす面を摩擦面とすることを特徴とする耐摩耗部材。
(2)少なくとも2つ以上の前記炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を熱間プレス成形面で接合して積層体としたことを特徴とする(1)に記載の耐摩耗部材。
(3)炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料中の炭素繊維の含有量が30〜70体積%であることを特徴とする(1)または(2)に記載の耐摩耗部材。
(4)炭素繊維の繊維長が3〜20mmの短繊維であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の耐摩耗部材。
本発明の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料は、高い耐摩耗性を有るとともに高い耐衝撃性を得ることができ、耐摩耗部材として有用である。
熱間プレス成形面に対する摩擦面を説明する図である。
本発明者らは、炭素繊維及び合成樹脂を含む混合物を熱間プレス成形した後、熱処理により炭化した成形体に溶融シリコンを含浸して二次元配向させた炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料において、繊維配向面と摩擦面の角度を制御することにより、耐摩耗性が著しく改善できることを新らたに見出した。
炭素繊維及び合成樹脂を含む混合物を熱間プレス成形した後、熱処理により炭化した成形体に溶融シリコンを含浸・加熱して作製する炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を耐摩耗部材として用いる場合、熱間プレス成形面は繊維が長さ方向に二次元配向した面となっており、強度があるため、摩擦面として用いる構造にするのが一般的である。耐摩耗部材に用いる炭素繊維は、結晶化度を高くした炭素繊維の方が耐摩耗性に優れるため、ピッチ系炭素繊維を熱処理によりグラファイト化した炭素繊維を用いることが望ましい。しかしながら、グラファイト化した炭素繊維は、繊維の長手方向がグラファイト結晶のC軸方向となっているため、繊維の長手方向の結晶面は弱いファンデルワールス力で結合しており、結晶の層が剥離しやすい構造となっている。このため、炭素繊維を長さ方向に二次元配向した熱間プレス成形面は耐摩耗性に劣る。
一方、炭素繊維のC軸方向の面内の結合は強固な共有結合であるため、繊維の断面はこのような剥離が起きにくく、摩耗に対して強い面となっている。このため、炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料では、炭素繊維の断面が多く露出している面の方が、炭素繊維の長さ方向が多く露出した面よりも摩耗し難くなる。すなわち、熱間プレス成形で炭素繊維を二次元配向させた炭素繊維強化材料では、繊維が配向した面(プレス成形面)に比べて、プレス成形面の法線方向が耐摩耗性に優れる。これを利用することで、耐摩耗性に優れた炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料の部材を作ることが可能となる。
しかしながら、前述したように炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料では、繊維が長さ方向に配向した面の方が大面積の面を得ることが容易であるが、繊維配向の垂直面が大面積になるように部材を作製することは困難である。これを解決する手段として、以下の方法を用いることにより、耐摩耗性に優れた炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料による部材を実現することが可能となる。
炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を作製する方法として、炭素繊維を炭素源となる炭素含有原料と混合、成形し、熱処理により炭素含有原料を炭化した後、これに溶融シリコンを含浸・加熱して、炭化した炭素分とシリコンを反応させて炭化ケイ素を生成させる方法を用いる。
炭素源となる炭素含有原料として、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、エポキシ樹脂等の熱可塑性樹脂、ピッチ等を用いることができる。特に熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂を用いる場合、樹脂と炭素繊維を混合し、加熱しながらプレスする熱間プレス成形することで容易に成形体を得ることができる。この際、フェノール樹脂は一旦溶融した後、硬化するが、樹脂が一旦溶融することで、樹脂中の炭素繊維が自由に移動できるために、プレス軸と垂直方向に二次元で炭素繊維が配向した成形体を得ることが可能である。また、フェノール樹脂は、熱処理により炭素分が50%以上残る高い残炭率を有することから、炭素繊維の周囲を十分な量の炭素で被覆することができる。シリコン含浸・加熱した際に炭素繊維がシリコンと反応して炭化ケイ素を生成して、炭素繊維自体が損耗してしまうのを抑制する効果が高いことから、炭素含有原料としてフェノール樹脂を用いることが望ましい。
炭素繊維には、繊維束状の短繊維を用いることが望ましい。炭素繊維単体は径が数μm〜十数μmと細いため、一本一本の繊維が分散した状態よりも、束状の繊維を用いた方が配向による耐摩耗性向上の効果を得ることができ、材料の靭性を向上し、割れにくくする強化効果を得るためにも有効である。
また、短繊維を用いることによりプレス過程で繊維が配向し易い利点がある。用いる繊維束の本数は、1000〜10000本であることが望ましい。繊維束が1000本より少ない場合、繊維が破断しやすいため、炭素繊維による十分な強化効果を得ることができない。10000本を超える繊維束の場合、繊維束のサイズが大きくなりすぎるため、マトリックスと結合していない繊維束内部の繊維が摩耗の際に脱落しやすいため、耐摩耗性の高い材料を得ることができない。
繊維長が3〜20mmの長さの炭素繊維を用いることが望ましい。3mmより短い繊維では、プレス成形の際に繊維が配向しにくいため、高い耐摩耗性を発揮するために必要な繊維の配向した材料を得ることが困難である。繊維束が20mm以上の繊維を用いると、プレス成形の際に繊維束が重なった部分で繊維が変形するなどして、配向性の高い材料を得ることが困難となる。このため、炭素繊維は繊維長が3〜20mmのものを用いることが望ましい。
また、用いる炭素繊維としては、PAN系およびピッチ系の炭素繊維を用いることができる。特にピッチ系炭素繊維は、繊維の剛性が高く、耐摩耗性に優れることから、ピッチ系炭素繊維を用いることが望ましい。より耐摩耗性を高めるためには、ピッチ系炭素繊維を2000°以上の温度で熱処理し、グラファイト化率を高めた炭素繊維を用いることが更に望ましい。
炭素繊維の含有量は、得られる材料の30〜70体積%となるようにすることが望ましい。30体積%より少ない場合、繊維による強化の効果が得られず、耐摩耗性に優れた材料を得ることができない。70体積%より多い場合、マトリックスに対する繊維の量が多くなるため、成形することが困難となるため、望ましくない。
炭素繊維を配向させた成形体は、熱処理することにより、繊維の配向を保ったまま、炭素繊維−炭素複合材料を得ることができる。この炭化処理と呼ばれる熱処理することにより炭素含有原料を分解させて炭素に変換する。炭素含有原料が完全に分解していない場合、シリコンを含浸する際、分解成分が揮発したりすることで、溶融シリコンの浸透を阻害して、健全な材料を得ることができなくなるため、炭素含有原料を完全に分解して炭素化することが望ましい。炭化処理は、600〜2000℃で行うことが望ましい。600℃より低い温度では、炭素含有原料が完全に分解しない可能性があるため望ましくない。また、2000℃より高い温度で処理した場合、炭素がグラファイト化し、シリコンと反応して炭化ケイ素を生成する反応が進みにくくなるため、2000℃以下の温度で熱処理することが望ましい。また、炭化処理は、酸化雰囲気中で行った場合、炭素含有原料および炭素繊維の酸化、燃焼による損耗が起こるため、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中あるいは真空中で行うことが望ましい。
更に、シリコンの融点以上の温度で溶融シリコンを炭素繊維−炭素複合材料に含浸・加熱することで、炭素とシリコンが反応して炭化ケイ素を生成し、炭素繊維が配向した炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を得ることができる。この含浸・加熱処理は、シリコンの融点以上の温度で行うが、炭素分の酸化が起こらないように、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中あるいは真空中で行うことが望ましい。特に、成形体の細部までシリコンを浸透させるためには、真空中で処理を行うことが最も望ましい。
このようにして得られた材料を耐摩耗部材として用いる場合、炭素繊維の二次元配向面である熱間プレス成形面の法線方向と0〜45°の角度をなす面が摩擦面となるように部材を加工することで、耐摩耗性に優れた部材として使用することが可能である。熱間プレス成形面の法線方向に対して45°より大きい角度の面が摩擦面になるように加工した場合、炭素繊維は結合の弱いC軸方向の結晶面で剥離が起こりやすくなるため、耐摩耗性に優れた材料を得ることができない。一方、熱間プレス成形面の法線方向に対して0〜45°の角度の面が摩擦面になるように加工することにより、炭素繊維のC軸方向が摩擦面に対して高い角度で接触する構造となるため、C軸方向での炭素の結晶面での剥離が起こりにくくなり、耐摩耗性の高い材料を得ることができる。また、炭素繊維は二次元配向面のランダムに配向しているため、熱間プレス成形面の法線方向に対して0°の角度になるように摩擦面を加工することで最も耐摩耗性に優れた耐摩耗部材を得ることが可能となる。
熱間プレス成形により成形する方法では、プレス面が大面積のものを得ることが容易であるが、熱間プレス成形面の法線方向と0°の角度をなす面、すなわちプレス成形体の厚み方向で大面積のもの得ることは困難である。同様に熱間プレス成形面の法線方向と0〜45°の角度をなす面で大面積の部材を1つの素材から作製するのは困難であるため、素材を接合などにより組合せ加工して使用することが可能である。
素材を接合などにより組合せ加工する方法としては、炭素繊維強化複合材料を熱間プレス成形面で接合した積層体を作成することができる。接合による組合せ加工をする場合の接合方法としてシリコンや金属ロウ材などを接合剤として用いることが可能である。金属ロウ材としては、Ag−Cu、Ag−Cu−Ti等の銀ロウなどを用いることができる。
接合による組合せ加工する素材は、シリコン含浸後の素材を熱間プレス成形面の法線方向と0〜45°の角度をなす面が摩擦面となるように、複数の素材を接合する方法を採ることができる。また、シリコン含浸前の炭素繊維強化炭素材料の素材を所望の構造に配置し、シリコン含浸と同時に接合する方法も可能である。
図1は、熱間プレス成形面に対する摩擦面を説明する図である。(A)は、炭素繊維強化複合材料を熱間プレス成型した成型面2の積層体1を示す。炭素繊維の繊維束5は、成型面2に平行して配向する。熱間プレス成型面の法線方向に対して0°の面3を摩擦面とすることができる。(B)は、熱間プレス成型面の法線方向に対して45°の面4を摩擦面とした場合である。
プレス軸の法線方向に対して0〜45°の角度をなす面が摩擦面となる摩耗部材を得ることが可能である。
以下に、本発明の実施例および比較例を示す。
(実施例1)−表1参照
残炭率59%の粉末状フェノール樹脂と繊維束6000本、繊維長6mmのピッチ系炭素繊維(弾性率620GPa)を表1の配合で混合し、50×50×20mmに160℃で熱間プレス成形した成形体を作製した。得られた成形体をアルゴン中1000℃で熱処理し、フェノール樹脂を炭化した後、真空中1600℃でシリコンを含浸・加熱して炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を作製した。得られた材料の密度をアルキメデス法により測定した。
また、得られたサンプルから10×10×10mmサイズの高温摩耗試験用試験片を切り出し、加工した。試験片は、繊維束が2次元平面方向に配向している熱間プレス成形のプレス面の法線方向と0°の角度をなす面(切り出し角度0°)が摩耗試験の摩擦面になるように切り出し加工したものを切り出し角度0°とし、プレス面の法線方向に対して30°、45°、60°の角度の面が摩擦面になるように切り出し加工したサンプルおよびプレス面の法線方向に対して垂直な面が摩擦面になるように切り出し加工したサンプル(切り出し角度90°)を作製した。高温摩耗試験は、800℃に加熱したS45C(φ100×15mm)のディスクを1000rpmで回転させ、切り出し加工したサンプルの10×10mm面を490Nの押し力で10min間押し付けて試験し、摩擦係数、摩耗量を測定した。
その結果、本発明によるものは、摩擦係数が0.2以下と優れた摩擦特性を示すとともに、比摩耗量が2.4×10−5mm/Nm以下と優れた耐摩耗性を示した。これに対して比較例である本発明の範囲外の角度で切り出したものは摩擦係数が0.24以上と高く、比摩耗量も3.9×10−5mm/Nm以上となり摩耗量が多い結果であった。
Figure 2014224017
(実施例2)−表2参照
繊維束6000本の短繊維の炭素繊維を用い、炭素繊維の含有量および炭素繊維の長さの異なる炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を実施例1と同様の方法で作製した。
得られた材料の密度をアルキメデス法により測定した。試験片は、繊維束が2次元平面方向に配向している熱間プレス成形のプレス面の法線方向と0°の角度をなす面(切り出し角度0°)が摩耗試験の摩擦面になるように切り出し加工したものを作製し、実施例1と同様の条件で高温摩耗試験を実施し、摩擦係数、摩耗量を測定した。
その結果、繊維長3〜20mmの炭素繊維を用いたものは、摩擦係数が0.21以下で比摩耗量が2.8×10−5mm/Nm以下と優れた摩耗特性を示した。また、6mmの炭素繊維で炭素繊維の添加量を変えた場合、30〜70体積%の炭素繊維添加量で比摩耗量も2.9×10−5mm/Nm以下となり優れた摩耗特性を示した。
Figure 2014224017
耐摩耗性に優れた炭素繊維強化複合材料として利用することができる。
1…積層体、2…熱間プレス成型した成型面、3…熱間プレス成型面の法線方向に対して0°の面、4…熱間プレス成型面の法線方向に対して45°の面、5…炭素繊維の繊維束。

Claims (4)

  1. 少なくとも炭素繊維及び合成樹脂を含む混合物を熱間プレス成形した後、熱処理により炭化した成形体に溶融シリコンを含浸・加熱して作製する炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料において、熱間プレス成形面の法線方向と0〜45°の角度をなす面を摩擦面とすることを特徴とする耐摩耗部材。
  2. 少なくとも2つ以上の前記炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料を熱間プレス成形面で接合して積層体としたことを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗部材。
  3. 炭素繊維強化炭化ケイ素複合材料中の炭素繊維の含有量が30〜70体積%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐摩耗部材。
  4. 炭素繊維の繊維長が3〜20mmの短繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐摩耗部材。
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