以下、添付図面を参照して、医用装置及び医用画像診断装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下では、本願に係る医用装置をX線アンギオグラフィシステムに適用する場合を例に挙げて説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1A及び図1Bを用いて、第1の実施形態に係るX線アンギオグラフィシステムの一例を説明する。図1A及び図1Bは、第1の実施形態に係るX線アンギオグラフィシステムの一例を説明するための図である。例えば、X線アンギオグラフィシステムは、図1Aに示すように、脳や心臓等の循環器系の診断・治療が実施される検査室R1にアームや天板を備える装置本体が配置される。そして、図1Aに示す操作室R2に、装置本体を制御するための操作を実行する操作端末が配置される。
そして、検査室R1及び操作室R2においては、複数の検査室ディスプレイと、複数の操作室ディスプレイとがそれぞれ設置される。例えば、検査室ディスプレイは、手技を実施する術者や看護師などによって観察される。また、操作室ディスプレイは、装置本体を制御するための操作を実行する操作者によって観察される。
ここで、第1の実施形態に係る医用装置は、ユーザ端末による操作端末の操作における操作性を向上させることを可能にする。例えば、図1Aに示すようなX線アンギオグラフィシステムにおいては、従来、操作室R2でのみ操作される。一例を挙げると、検査室にいる術者(医師)が、操作室R2にいる操作者(例えば、技師など)に対して指示を送ることによってX線アンギオグラフィシステムを操作したり、或いは、術者が検査室から操作室に移動してX線アンギオグラフィシステムを操作したりする。
ここで、検査室R1に設置された検査室ディスプレイ及び操作室R2に設置された操作室ディスプレイには同じ画面が表示されており、例えば、図1Bに示すように、術者は、検査室ディスプレイに表示された透視画像などを観察しながら、操作室R2にいる操作者に指示を送る。このように、従来においては、検査室R1の術者は、自らの手で瞬時に操作することができない状況にあったことから、近年、操作室R2に配置された操作端末に対してユーザ端末を接続することで遠隔操作する技術が応用され始めている。例えば、携帯端末からWiFiで操作端末にアクセスして、操作端末のマウス及びキーボードを遠隔操作するアプリケーション「Splashtop Touchpad」などが利用され始めている。
かかる技術においては、例えば、携帯端末と操作端末とが無線通信によって接続され、携帯端末によって受け付けられた操作を、無線を介して操作端末が受信することで、操作端末のマウスやキーボードが遠隔操作される。一例を挙げると、検査室R1にいる術者が、携帯端末のタッチパネルをタッチパッドとして用いて検査室ディスプレイに表示されたポインタを操作することで、検査室ディスプレイ上に表示されたGUIに対して入力操作を実行する。
しかしながら、このようなシステムにおいては、ユーザ端末による操作端末の操作において操作性が低下する場合がある。例えば、携帯端末を術者が操作する場合には、検査室R1に設置された検査室ディスプレイを見ながら、検査室ディスプレイに表示されたポインタを操作するためのタッチ操作を実行することとなる。ここで、術者は、手袋やメガネを装着しており、素手のときのような滑らかな操作を実行することが困難であるために、操作性が低下する場合がある。また、滑らかな操作を実行することができないため、検査ディスプレイに表示されるGUIが細かい場合に、十分な操作を行うことができない場合がある。さらに、ユーザ端末を操作する操作者や、施術の内容などによって、利用される機能が異なるため、手袋をした状態でのマウスとキーボードのみの操作だけでは素早い操作を行うことができない場合がある。
このように、従来の技術においては、ユーザ端末による操作端末の操作において操作性が低下する場合がある。そこで、本願に係る医用装置は、ユーザ端末による操作端末の操作における操作性を向上させることを可能にする。以下、本願に係る医用装置の一実施形態について詳細を説明する。なお、以下では、医用装置としてのユーザ端末を一例に挙げて説明する。図2は、第1の実施形態に係るユーザ端末が適用されるX線アンギオグラフィシステム1の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、第1の実施形態に係るX線アンギオグラフィシステム1は、装置本体100と操作端末200とを備える。装置本体100は、図2に示すように、高電圧発生器11と、X線管12と、X線絞り装置13と、天板14と、Cアーム15と、X線検出器16と、Cアーム回転・移動機構17と、天板移動機構18と、Cアーム・天板機構制御部19と、絞り制御部20と、表示部23aとを備え、検査室R1に配置される。操作端末200は、図2に示すように、システム制御部21と、入力部22と、表示部23bと、画像データ生成部24と、画像データ記憶部25と、画像処理部26とを備え、操作室R2に配置される。そして、操作端末200は、ユーザ端末300と通信を行い、ユーザ端末300によって受け付けられた入力操作に応じた処理を実行する。ここで、本願のユーザ端末300は、以下、詳細に説明する構成により、入力操作の操作性を向上させる。
なお、ユーザ端末300の詳細については、後に詳述する。また、図2においては、1台のユーザ端末が検査室R1に配置されているが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、2台以上のユーザ端末が配置される場合であってもよい。また、ユーザ端末300は、検査室R1及び操作室R2にそれぞれ配置される場合であってもよく、或いは、操作室に配置される場合であってもよい。また、図示していないが、X線アンギオグラフィシステム1は、被検体Pに挿入されたカテーテルから造影剤を注入するためのインジェクターなども備える。
高電圧発生器11は、システム制御部21による制御の下、高電圧を発生し、発生した高電圧をX線管12に供給する。X線管12は、高電圧発生器11から供給される高電圧を用いて、X線を発生する。
X線絞り装置13は、絞り制御部20による制御の下、X線管12が発生したX線を、被検体Pの関心領域に対して選択的に照射されるように絞り込む。例えば、X線絞り装置13は、スライド可能な4枚の絞り羽根を有する。X線絞り装置13は、絞り制御部20による制御の下、これらの絞り羽根をスライドさせることで、X線管12が発生したX線を絞り込んで被検体Pに照射させる。なお、X線管12と、X線絞り装置13とをまとめてX線管装置とも呼ぶ。天板14は、被検体Pを載せるベッドであり、図示しない寝台の上に配置される。なお、被検体Pは、装置本体100に含まれない。
X線検出器16は、被検体Pを透過したX線を検出する。例えば、X線検出器16は、マトリックス状に配列された検出素子を有する。各検出素子は、被検体Pを透過したX線を電気信号に変換して蓄積し、蓄積した電気信号を画像データ生成部24に送信する。
Cアーム15は、X線管12、X線絞り装置13及びX線検出器16を保持する。X線管12及びX線絞り装置13とX線検出器16とは、Cアーム15により被検体Pを挟んで対向するように配置される。
Cアーム回転・移動機構17は、Cアーム15を回転及び移動させるための機構であり、天板移動機構18は、天板14を移動させるための機構である。Cアーム・天板機構制御部19は、システム制御部21による制御の下、Cアーム回転・移動機構17及び天板移動機構18を制御することで、Cアーム15の回転や移動、天板14の移動を調整する。絞り制御部20は、システム制御部21による制御の下、X線絞り装置13が有する絞り羽根の開度を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。
画像データ生成部24は、X線検出器16によってX線から変換された電気信号を用いて画像データを生成し、生成した画像データを画像データ記憶部25に格納する。例えば、画像データ生成部24は、X線検出器16から受信した電気信号に対して、電流・電圧変換やA(Analog)/D(Digital)変換、パラレル・シリアル変換を行い、画像データを生成する。
そして、画像データ生成部24は、生成した画像データからX線画像を生成して、生成したX線画像を画像データ記憶部25に格納する。画像データ記憶部25は、画像データ生成部24によって生成された画像データを記憶する。
画像処理部26は、画像データ記憶部25が記憶する画像データに対して各種画像処理を行う。例えば、画像処理部26は、画像データ記憶部25が記憶する時系列に沿った複数のX線画像を処理することにより、動画像を生成する。
入力部22は、X線アンギオグラフィシステム1を操作する操作者から各種指示を受け付ける。例えば、入力部22は、マウス、キーボード、ボタン、トラックボール、ジョイスティックなどを有する。入力部22は、操作者から受け付けた指示を、システム制御部21に転送する。
表示部23a及び表示部23bは、操作者の指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、画像データ記憶部25が記憶する画像データなどを表示する。例えば、表示部23aは、検査室ディスプレイであり、表示部23bは、操作室ディスプレイである。なお、表示部23a及び表示部23bは、複数のディスプレイをそれぞれ有してもよい。ここで、表示部23a及び表示部23bにおいては、それぞれ同一の内容が表示される。例えば、表示部23a及び表示部23bはリアルタイムの透視画像や、3次元ロードマップ(3DRM:3 Dimensional Road Map)などを表示する。なお、3DRMは、装置本体100によって収集されたボリュームデータから生成された投影画像に対してリアルタイムの透視画像を重畳させた画像である。
システム制御部21は、X線アンギオグラフィシステム1全体の動作を制御する。例えば、システム制御部21は、入力部22から転送された操作者の指示に従って高電圧発生器11を制御し、X線管12に供給する電圧を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量やON/OFFを制御する。また、例えば、システム制御部21は、操作者の指示に従ってCアーム・天板機構制御部19を制御し、Cアーム15の回転や移動、天板14の移動を調整する。また、例えば、システム制御部21は、操作者の指示に従って絞り制御部20を制御し、X線絞り装置13が有する絞り羽根の開度を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。
また、システム制御部21は、操作者の指示に従って、画像データ生成部24による画像データ生成処理や、画像処理部26による画像処理、あるいは解析処理などを制御する。また、システム制御部21は、操作者の指示を受け付けるためのGUIや画像データ記憶部25が記憶する画像などを、表示部23a及び表示部23bのディスプレイに表示するように制御する。また、システム制御部21は、インジェクターに対して、造影剤注入開始及び終了の信号を送信することで、造影剤の注入を制御する。
ここで、第1の実施形態に係るアンギオグラフィシステム1の操作端末200においては、ユーザ端末300によって受け付けられた指示に従って、上述した各制御を行う。すなわち、第1の実施形態に係るシステム制御部21は、入力部22によって受け付けられる操作者の指示に加えて、ユーザ端末300によって受け付けられる指示に従って、各種制御を実行する。ここで、第1の実施形態に係るユーザ端末300は、ユーザ端末300による操作端末200の操作における操作性を向上させるように構成される。
図3は、第1の実施形態に係るユーザ端末300及び操作端末200の構成の一例を示す図である。図3に示すように、操作端末200は、入力部22、表示部23b、システム制御部21に加えて、通信部210と、記憶部220とを備える。なお、図3においては、画像データ生成部24、画像データ記憶部25及び画像処理部26が図示されていないが、実際には、図2に示すように、操作端末200内に画像データ生成部24、画像データ記憶部25及び画像処理部26が備えられる。
入力部22は、上述したように、種々の入力操作を受け付ける。また、表示部23bは、上述したように、各種情報を表示する。通信部210は、NIC(Network Interface Card)等であり、ネットワークを介してユーザ装置300との間で通信を行う。具体的には、通信部210は、ユーザ端末300の通信部330との間で各種通信を実行する。
記憶部220は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置などであり、システム制御部21によって用いられる情報などを記憶する。ここで、記憶部220は、画像データ記憶部25が利用される場合であってもよい。記憶部220は、図3に示すように、検査段階定義情報記憶部221を備える。
検査段階定義情報記憶部221は、現時点で実施されている検査の検査段階を判別するための検査段階定義情報を記憶する。具体的には、検査段階定義情報記憶部221は、後述する検査段階判別部211によって参照され、検査段階の判別に利用される検査段階定義情報を記憶する。図4は、第1の実施形態に係る検査段階定義情報記憶部221によって記憶される検査段階定義情報の一例を示す図である。
例えば、検査段階定義情報記憶部221は、図4に示すように、検査段階と、判定条件(機能)とを対応付けた検査段階定義情報を記憶する。ここで、図4に示す検査段階とは、現時点でX線アンギオグラフィシステム1において実施されている検査の段階を示す。また、図4に示す判定条件(機能)とは、対応する検査段階を判別するための判定条件を示す。ここで、図4に示す判定条件は、現時点でX線アンギオグラフィシステム1において実行されている機能に基づく判定条件が設定される。
一例を挙げると、検査段階定義情報記憶部221は、図4に示すように、「検査段階:穿刺」に「判定条件(機能):端末のニードルガイダンス機能がON」が対応付けられた検査段階定義情報を記憶する。かかる情報は、「端末のニードルガイダンス機能がON」となっている場合に、「検査段階」が「穿刺」であることを意味する。同様に、検査段階定義情報記憶部221は、「検査段階:カテーテル挿入」に「判定条件(機能):端末の透視機能がON」が対応付けられた検査段階定義情報などを記憶する。なお、図4に示すN/A(Not Applicable)は該当なしを示す。また、これらの検査段階定義情報は、ユーザによって任意に設定することが可能である。
図3に戻って、システム制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路であり、上述したようにX線アンギオグラフィシステム1の全体制御を行なう。システム制御部21は、図3に示すように、検査段階判別部211を備える。
検査段階判別部211は、現時点で実施されている検査の検査段階を判別する。具体的には、検査段階判別部211は、現時点で装置本体100にて実行されている機能を取得して、検査段階定義情報を参照することで、現時点で実施されている検査の検査段階を判別する。例えば、検査段階判別部211は、操作端末200において「ニードルガイダンス機能」が「ON」になっている場合に、検査段階定義情報を参照して、現時点で実施されている検査の検査段階が「穿刺」であると判別する。
そして、検査段階判別部211は、判別した検査段階の情報を、通信部210を介してユーザ端末300に送信する。なお、検査段階判別部211による処理は、操作端末200によって実行される機能が変化するごとに実施されるように設定させることが可能である。すなわち、検査段階判別部211は、操作端末200によって実行される機能が変化するごとに検査段階を判別して、判別した検査段階の情報をユーザ端末300に送信する。
図3に戻って、ユーザ端末300は、入力部310と、表示部320と、通信部330と、記憶部340と、制御部350とを備える。ユーザ端末300は、例えば、PC(Personal Computer)などの据え置き型情報処理装置、或いは、タブレットPC、PGAなどの携帯型情報処理装置である。なお、以下では、ユーザ端末がタブレットPCである場合の例を挙げて説明する。
入力部310は、平板状の外形を備えるタッチパネルなどであり、ユーザ端末を操作する術者や看護師などの操作者からの入力操作を受け付ける。例えば、入力部310は、タッチ操作やフリック操作、スワイプ操作などを受け付けることにより、各種指示を受け付ける。表示部320は、後述する制御部350によって設定された内容を含む表示情報を表示する。例えば、表示部320は、液晶パネルなどの表示装置であり、入力部310と組み合わされて形成され、入力部310によって入力操作を受け付けるためのGUIを表示する。なお、表示部320によって表示される表示内容については、後に詳述する。
通信部330は、NIC等であり、ネットワークを介して操作端末200との間で通信を行う。具体的には、通信部330は、操作端末200の通信部210との間で各種通信を実行する。
記憶部340は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置などであり、制御部350によって用いられる情報などを記憶する。記憶部340は、図3に示すように、専用画面設定情報記憶部341を備える。
専用画面設定情報記憶部341は、ユーザ端末300(自装置)が利用される利用状況に基づいて設定される専用画面の設定情報を記憶する。具体的には、専用画面設定情報記憶部341は、利用状況として、ユーザ端末300が利用される際に実施される検査に関する情報、ユーザ端末300を操作する操作者、及び、ユーザ端末300の位置の情報のうち少なくとも1つを含む情報に基づいて設定される専用画面の設定情報を記憶する。
図5は、第1の実施形態に係る専用画面設定情報記憶部341によって記憶される専用画面設定情報の一例を示す図である。例えば、専用画面設定情報記憶部341は、図5に示すように、操作者と、検査段階と、専用画面設定を対応付けた専用画面設定情報を記憶する。ここで、図5に示す「操作者」は、ユーザ端末300を操作する操作者を示す。また、図5に示す「検査段階」は、現時点で実施されている検査の検査段階を示す。また、図5に示す「専用画面設定」は、「操作者」及び「検査段階」に対して設定される専用画面の設定情報を示す。
ここで、専用画面について、説明する。専用画面は、ユーザ端末300の利用状況に基づいて設定され、ユーザ端末300の表示部320にて表示される画面である。具体的には、専用画面においては、従来、検査室ディスプレイに表示された内容のうち、ユーザ端末300の利用状況に基づいて選択された内容が設定される。図6は、第1の実施形態に係る操作室R2に設置された表示部23bに表示される表示画面の一例を示す図である。
例えば、ユーザ端末300の表示部320にて表示される専用画面においては、図6に示す表示画面の右側の領域に配置された種々のGUIのうち、利用状況に基づいて選択された内容が表示される。一例を挙げると、所定の利用状況に対応する専用画面の内容として、図6の右上に示す「3DRM On/Off」及び「3DRM Remask」が設定される。
図5に戻って、専用画面設定情報記憶部341は、操作者及び検査段階ごとに上述した専用画面を対応付けて記憶する。一例を挙げると、専用画面設定情報記憶部341は、図5に示すように、「操作者:A医師」及び「検査段階:カテーテル挿入」に「専用画面設定:Button(X=500,Y=200,“3DRM”,MouseMove(1100,100)LButtonClick,…),Button(X=500,Y=400,“3DRM Remask”,MouseMove(1100,300)LButtonClick,…)」を対応付けた専用画面設定情報を記憶する。
上述した情報は、現時点でユーザ端末300を操作している「操作者」が「A医師」であり、実施されている検査の「検査段階」が「カテーテル挿入」である場合に、専用画面に「3DRM」と「3DRM Remask」とを設定することを意味する。ここで、「3DRM」は、3次元ロードマップのOn/Offボタンを示し、「3DRM Remask」は、3次元の投影画像を再設定するボタンを示す。
さらに、図5に示す情報は、ユーザ端末300の表示部320における座標「(X=500,Y=200)」に「3DRM」ボタンを配置し、該ボタンに対するタッチ操作を受け付けると、表示部23bにおける座標「(1100,100)」に操作端末のマウスポインタが移動して、左クリックが実行されるように制御されることを意味する。すなわち、図5に示す情報においては、ユーザ端末の座標「(X=500,Y=200)」に配置された「3DRM」ボタンがタッチされると、表示部23bにおける座標「(1100,100)」に配置された「3DRM On/Off」ボタンが左クリックされるように設定される。同様に、専用画面設定情報における「専用画面設定」においては、操作端末200の制御によって表示部23a又は表示部23bに表示された表示内容の座標を用いて、各専用画面の操作を制御するように記憶される。
なお、図5に示す専用画面設定情報は、あくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、操作者及び検査段階ごとに専用画面が設定される場合に限られず、操作者ごとに専用画面設定が対応付けられてもよく、或いは、検査段階ごとに専用画面設定が対応付けられてもよい。また、専用画面設定は、ユーザによって任意に設定させることができる。
また、図3においては、記憶部340は、専用画面設定情報記憶部341のみを備える構成を有しているが、その他、種々の情報を記憶することが可能である。例えば、ユーザ端末300の操作している操作者を判別するための情報なども記憶することが可能である。
図3に戻って、制御部350は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路であり、ユーザ端末300の全体制御を行なう。制御部350は、図3に示すように、検査段階取得部351と、操作者判別部352と、専用画面設定部353と、表示制御部354とを備える。
検査段階取得部351は、現時点で実施されている検査の検査段階の情報を取得する。具体的には、検査段階取得部351は、通信部330を介して、操作端末200の検査段階判別部211によって判別された検査段階の情報を取得する。例えば、検査段階取得部351は、現時点の検査段階の情報として、操作端末200から「検査段階:カテーテル挿入」を取得する。そして、検査段階取得部351は、取得した検査段階の情報を専用画面設定部353に送信する。
操作者判別部352は、現時点でユーザ端末300を操作している操作者を判別する。例えば、操作者判別部352は、顔画像認証や、指紋認証、操作者による選択操作などによってユーザ端末300の操作者を判別する。例えば、顔画像認証の場合には、記憶部340にユーザ端末を操作する操作者の顔情報を登録しておき、操作者判別部352は、タブレットPCであるユーザ端末300が備えるカメラによって取得された操作者の顔画像と、登録された顔情報とを用いて顔認証ソフトウェアにより顔認証を行うことで、操作者を判別する。操作者の顔情報は、ネットワーク上に接続された外部の記憶装置から取得してもよい。
また、指紋認証の場合には、記憶部340にユーザ端末を操作する操作者の指紋情報を登録しておき、操作者判別部352は、入力部310によって取得された操作者の指紋情報と、登録された指紋情報とを用いて指紋認証ソフトウェアにより指紋認証を行うことで、操作者を判別する。
また、操作者による選択操作の場合には、操作者判別部352は、ログイン名/ログインパスワードなどを用いて操作者を判別する。なお、操作者の判別は、上記した例に限定されるものではなく、任意の手法を適用することが可能である。例えば、検査室R1に設置されたカメラによってユーザ端末300を操作している操作者の顔画像を収集して、ユーザ端末300に送信することで、操作者判別部352が顔認証によって操作者を判別する場合であってもよい。或いは、検査室R1に設置されたカメラによってユーザ端末300を操作している操作者の顔画像を収集して、収集された顔画像に基づいて、操作端末200が操作者を判別し、判別結果をユーザ端末300に送信する場合であってもよい。
専用画面設定部353は、ユーザ端末300(自装置)が利用される利用状況に基づいて、表示部320に表示させる操作画面の内容を設定する。具体的には、専用画面設定部353は、利用状況として、ユーザ端末300が利用される際に実施される検査に関する情報、ユーザ端末300を操作する操作者、及び、ユーザ端末300の位置の情報のうち少なくとも1つを含む情報に基づいて、表示部320に表示させる専用画面の内容を設定する。より具体的には、専用画面設定部353は、検査段階取得部351によって取得された検査段階の情報と、操作者判別部352によって判別された操作者の情報と、専用画面設定情報とに基づいて、専用画面を設定する。
図7は、第1の実施形態に係る専用画面設定部353による処理の一例を説明するための図である。図7においては、検査段階取得部351によって「検査段階:カテーテル挿入」が取得され、操作者判別部352によって「操作者:A医師」と判別された場合の一例を示す。
例えば、専用画面設定部353は、「検査段階:カテーテル挿入」及び「操作者:A医師」を受信すると、図7の(A)に示す専用画面設定情報から、図7の(B)に示すように、「操作者」が「A医師」である専用画面設定情報を抽出する。そして、専用画面設定部353は、抽出した「A医師」の専用画面設定情報から、図7の(C)に示すように、「検査段階」が「カテーテル挿入」である専用画面設定「Button(X=500,Y=200,“3DRM”,MouseMove(1100,100)LButtonClick,…),Button(X=500,Y=400,“3DRM Remask”,MouseMove(1100,300)LButtonClick,…」を抽出する。
そして、専用画面設定部353は、抽出した専用画面設定に基づいて、ボタンやコンボボックスを配置した専用画面を設定する。例えば、専用画面設定部353は、ユーザ端末300の表示部320における座標「(X=500,Y=200)」に「3DRM On/Off」のボタンを配置し、座標「(X=500,Y=400)」に「3DRM Remask」のボタンを配置した専用画面を設定する。専用画面設定部353は、例えば、Android SDKのUI配置APIにより各ボタンを配置する。
図3に戻って、表示制御部354は、専用画面設定部353によって設定された内容を含む操作画面(専用画面)を表示部320にて表示させるように制御する。図8は、第1の実施形態に係る表示制御部354の制御によって表示される専用画面の一例を示す図である。例えば、表示制御部354は、図8の(A)に示すように、「Button」、「Pad」、「Image」のタブを備える表示画面を表示部320に表示させる。
ここで、表示制御部354は、図8の(A)に示すように、「Button」タブの画面において、専用画面設定部353によって設定された専用画面を表示させる。すなわち、表示制御部354は、図8の(A)に示すように、専用画面設定部353によって設定された「3DRM On/Off」のボタンや、「3DRM Remask」のボタンなどを配置した専用画面を表示部320にて表示させる。
ここで、表示制御部354は、上述した専用画面に限らず、利用状況に関わらず共通して表示させる共通画面を表示部320にて表示させる。例えば、表示制御部354は、図8の(B)に示すように、「Pad」タブの画面をタッチパッドとして利用させる共通画面を表示させる。上述した専用画面と共通画面との切り替えは、「Button」タブの領域に対してタッチ操作を行うことで専用画面に切り替えられ、「Pad」タブの領域に対してタッチ操作を行うことで共通画面に切り替えられる。また、表示制御部354は、図8に示すように、画像を表示させる画面を「Image」タブの画面として表示させる。すなわち、操作者は、ユーザ端末300で画像の観察を所望する場合には、「Image」タブの領域に対してタッチ操作を行うことで画像を表示させる画面に切り替えることが可能である。
上述した例では、操作者判別部352によって判別された操作者に対応する専用画面を表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、操作者を任意に切り替えることも可能である。図9は、第1の実施形態に係る操作者の切り替え操作の一例を説明するための図である。図9においては、「A医師」と「B看護師」との間で操作者の切り替えを実行する場合について示す。
かかる場合には、例えば、表示制御部354は、図9の(A)に示すように、「Image」タブの右側に操作者切り替えボタン(星型のボタン)を表示させ、入力部310は、操作者切り替えボタンを用いた操作者切り替え操作を受け付ける。例えば、入力部310が、操作者切り替えボタン領域のタッチ操作を受け付けると、表示制御部354は、図9の(A)に示すように、登録された操作者の情報である「A医師」及び「B看護師」の選択ボタンを表示する。ここで、入力部310が「B看護師」ボタンの領域にタッチ操作を受け付けると、表示制御部354は、図9の(B)に示すように、「B看護師」専用の専用画面を表示部320に表示させる。
ここで、図9の(B)に示すように、「B看護師」の専用画面においては、ユーザ端末に表示させるディスプレイの切り替えスイッチが4つ表示される。該専用画面は、上述した「A医師」の場合と同様に、「検査段階:カテーテル挿入」、「操作者:B看護師」に対応付けて記憶された専用画面設定情報に基づいて設定された専用画面であり、入力部310によって「B看護師」が選択された際に、専用画面設定部353が、専用画面設定情報を参照して新たに設定した専用画面である。
上述した実施形態においては、検査段階及び操作者に基づいて専用画面を設定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、検査段階のみに基づいて専用画面を設定する場合であってもよく、或いは、操作者のみに基づいて専用画面を設定する場合であってもよい。
上述したように、第1の実施形態に係るユーザ端末300においては、現時点で実施されている検査の検査段階に基づいて専用画面を設定して、設定した専用画面を表示部320にて表示する。これにより、高頻度で利用されるGUIのみを表示部320に表示させることができる。その結果、ユーザ端末300の表示部320のスペースを最大限活用した大きさの操作ボタンを実現することができ、例えば、手袋をした術者による操作性を向上させることができる。
また、第1の実施形態に係るユーザ端末300は、操作者ごとに専用画面を設定することができ、ユーザ端末300を操作する操作者ごとに最適な専用画面を設定することを可能にする。その結果、第1の実施形態に係るユーザ端末300は、操作者が求める操作ボタンのみを表示して、操作性を向上させることを可能にする。
次に、図10を用いて、第1の実施形態に係るユーザ端末300が適用されたX線アンギオグラフィシステム1の処理について説明する。図10は、第1の実施形態に係るユーザ端末300が適用されたX線アンギオグラフィシステム1による処理の手順を示すシーケンス図である。
図10に示すように、第1の実施形態に係るユーザ端末300が適用されたX線アンギオグラフィシステム1においては、操作端末200の検査段階判別部211が、検査段階定義情報を取得して(ステップS101)、自装置(操作端末200)にて実行されている機能が変化したか否かを判定する(ステップS102)。ここで、実行されている機能が変化したと判定した場合には(ステップS102肯定)、検査段階判別部211は、取得した検査段階定義情報から機能に対応する検査段階を判別する(ステップS103)。
そして、検査段階判別部211は、判別した検査段階の情報をユーザ端末300に送信する(ステップS104)。一方、操作端末200は、機能が変化するまで待機状態である(ステップS102否定)。
ステップS104において、検査段階の情報が送信されると、ユーザ端末300の検査段階取得部351が、判別された検査段階を受信する(ステップS105)。そして、操作者判別部352は、現時点でユーザ端末300を操作している操作者を判別する(ステップS106)。
その後、専用画面設定部353は、検査段階及び操作者に基づいて、専用画面を設定して(ステップS107)、表示制御部354が、専用画面設定部353が設定した専用画面を表示部320に表示させる(ステップS108)。
上述したように、第1の実施形態によれば、専用画面設定部353は、ユーザ端末300が利用される利用状況に基づいて、表示部320に表示させる操作画面の内容を設定する。そして、表示制御部354は、専用画面設定部353によって設定された内容を含む専用画面(操作画面)を表示部320にて表示させるように制御する。従って、第1の実施形態に係るユーザ端末300は、利用状況に応じた画面を表示することができ、ユーザ端末による操作端末の操作における操作性を向上させることを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、専用画面設定部353は、利用状況として、ユーザ端末300が利用される際に実施される検査に関する情報、ユーザ端末300を操作する操作者、及び、ユーザ端末300の位置の情報のうち少なくとも1つを含む情報に基づいて、表示部320に表示させる操作画面の内容を設定する。従って、第1の実施形態に係るユーザ端末300は、種々の状況に応じて細かく設定された専用画面を表示させることができ、ユーザ端末による操作端末の操作における操作性をより向上させることを可能にする。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、検査段階と、操作者とに基づいて、専用画面を設定する場合について説明した。第2の実施形態では、ユーザ端末が利用されている位置に基づいて専用画面を設定する場合について説明する。図11は、第2の実施形態に係るユーザ端末300及び操作端末200の構成の一例を示す図である。図11に示すように、第2の実施形態に係るユーザ端末300は、第1の実施形態に係るユーザ端末300と比較して、位置センサ360と、位置判定部355を新たに有する点が異なる。また、第2の実施形態に係る操作端末200は、検査段階定義情報記憶部221によって記憶される検査段階定義情報の内容と、検査段階判別部211による処理内容とが第1の実施形態と異なる。以下、これらを中心に説明する。
位置センサ360は、ユーザ端末300の位置情報を取得するセンサである。例えば、位置センサ360は、GPS(Global Positioning System)や、WiFi通信モジュールなどである。
位置判定部355は、位置センサ360によって取得された位置情報に基づいて、ユーザ端末300の位置を判定する。例えば、位置センサ360がGPSである場合には、位置判定部355は、位置センサ360によって取得される緯度及び経度の情報に基づいて、ユーザ端末300の位置を判定する。かかる場合には、例えば、検査室及び操作室の緯度及び経度の情報を予め登録しておき、位置判定部355は、予め登録された情報を参照することで、位置センサ360によって取得された位置情報(緯度及び経度の情報)に対応する部屋を判定する。一例を挙げると、X線検査室1、X線検査室2、ハイブリット検査室1、操作室1、操作室2などの各部屋の緯度及び経度の情報を予め記憶部340に記憶させておき、位置判定部355は、位置センサ360によって取得された位置情報(緯度及び経度の情報)に対応する部屋を判定する。
また、例えば、位置センサ360がWiFi通信モジュールである場合には、位置判定部355は、位置センサ360によって取得されるWiFiのSSID(Service Set Identifier)に基づいて、ユーザ端末300の位置を判定する。ここで、SSIDとは、アクセスポイントの識別子である。すなわち、位置センサ360としてのWiFi通信モジュールは、ユーザ端末300がWiFiでアクセスするアクセスポイントの識別子を取得する。かかる場合には、例えば、検査室及び操作室に設置された各アクセスポイントのSSIDを検査室及び操作室にそれぞれ対応付けて予め登録しておき、位置判定部355は、予め登録された情報を参照することで、位置センサ360によって取得されたSSIDに対応する部屋を判定する。
一例を挙げると、X線検査室1におけるSSIDが「ExamRoom1」、X線検査室2におけるSSIDが「ExamRoom2」、ハイブリット検査室1におけるSSIDが「HybridRoom1」、操作室1におけるSSIDが「OperatingRoom1」、操作室2におけるSSIDが「OperatingRoom2」などの情報を予め記憶部340に記憶させておき、位置判定部355は、位置センサ360によって取得されたSSIDに対応する部屋を判定する。ここで、位置センサ360は、現在接続している最も電波強度の強いWiFiのSSIDを位置情報として取得する。
そして、位置判定部355は、判定したユーザ端末300の位置情報を、通信部330を介して操作端末200に送信する。例えば、位置判定部355は、ユーザ端末300が操作されている部屋の情報を操作端末200に送信する。なお、上述した位置判定の処理はあくまでも一例であり、位置判定部355は、任意の方法によって位置判定を行うことができる。例えば、位置判定部355は、赤外線センサや磁気センサなどによって取得された位置情報に基づいて、ユーザ端末300の位置を判定することもできる。また、例えば、位置判定部355は、各部屋に設置されたカメラによって撮影された各画像に対する画像処理によってユーザ端末300を検出し、ユーザ端末300を検出した画像が撮影された部屋を位置情報として送信することも可能である。また、上述した例では、位置判定に用いる情報を記憶部340が記憶する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、ネットワーク上のその他の記憶装置が記憶した情報をネットワーク経由で取得して用いる場合であってもよい。
第2の実施形態に係る検査段階定義情報記憶部221は、ユーザ端末300の位置情報に基づく検査段階定義情報を記憶する。図12は、第2の実施形態に係る検査段階定義情報記憶部221によって記憶される検査段階定義情報の一例を示す図である。例えば、第2の実施形態に係る検査段階定義情報記憶部221は、図12に示すように、検査段階及び判定条件(機能)にさらに検査室を対応付けた検査段階定義情報を記憶する。ここで、図12に示す「検査室」とは、ユーザ端末300が利用されている位置(部屋)を示す。
一例を挙げると、検査段階定義情報記憶部221は、図12に示すように、「検査段階:ステントグラフト」、「判定条件(機能):端末の透視機能がON」及び「検査室:ハイブリット検査室1」を対応付けた検査段階定義情報を記憶する。上述した情報は、「ハイブリット検査室1」において、「操作端末の透視機能がON」になった場合の検査段階が、「ステントグラフト」であることを示す。同様に、検査段階定義情報記憶部221は、検査段階と、判定条件(機能)と、検査室とを対応付けたその他情報も記憶する。
第2の実施形態に係る検査段階判別部211は、操作端末200によって実行されている機能に加えて、ユーザ端末300が操作されている位置(部屋)に基づいて、現時点で実施されている検査の検査段階を判別する。具体的には、第2の実施形態に係る検査段階判別部211は、検査段階定義情報記憶部221によって記憶された検査段階定義情報を参照して、ユーザ端末300の位置判定部355から受信した位置情報と、操作端末200において現時点で実行されている機能とから検査段階を判別する。
一例を挙げると、検査段階判別部211は、ユーザ端末300から取得した位置情報が「X線検査室1」であり、操作端末200において「透視機能がON」である場合に、検査段階が「脳血管撮影」であると判別する。検査段階判別部211は、判別結果をユーザ端末300に送信する。ユーザ端末300においては、第1の実施形態と同様に、専用画面設定部353が、専用画面設定情報を参照して、操作端末200から受信した検査段階と、操作者判別部352によって判別された操作者とに基づいて、専用画面を設定する。
上述したように、第2の実施形態に係るユーザ端末300では、ユーザ端末300の位置情報に用いて判別された検査段階及び操作者に基づいて、専用画面を設定する。従って、ユーザ端末300は、より細かく設定された利用状況に応じて専用画面を設定することができ、操作性をさらに向上させることができる。
ここで、上述した実施形態では、ユーザ端末300の位置情報を用いて検査段階を判別し、判別した検査段階と、操作者とに基づいて専用画面を設定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、ユーザ端末300の位置情報に基づいて専用画面を設定する場合であってもよい。かかる場合には、ユーザ端末300において、位置判定部355によって判定された位置に応じた専用画面設定情報が記憶され、当該専用画面設定情報に基づいて専用画面が設定される。
図13は、第2の実施形態に係る専用画面設定情報記憶部341によって記憶される専用画面設定情報の一例を示す図である。例えば、第2の実施形態に係る専用画面設定情報記憶部341は、図13に示すように、「検査室」、「位置」及び「専用画面設定」を対応付けた専用画面設定情報を記憶する。ここで、図13に示す「位置」とは、所定の部屋における位置を示す。例えば、専用画面設定情報記憶部341は、図13に示すように、「X線検査室1」に対して、「ディスプレイ前」、「ディスプレイ後」、「天板サイド」及び「天板サイド以外」の位置と、各位置に対応する専用画面設定をそれぞれ対応付けた専用画面設定情報を記憶する。なお、専用画面設定情報記憶部341によって記憶される専用画面設定情報は、任意に設定される。
ここで、各部屋における位置の判定には、例えば、部屋に設置されたカメラによって撮影された画像が用いられる。かかる場合には、位置判定部355は、まず、上述した方法によりユーザ端末300が操作されている部屋を判定する。そして、位置判定部355は、画像に含まれるディスプレイや天板などをパターンマッチングなどにより抽出し、抽出したディスプレイや天板と、ユーザ端末との位置関係を判定することにより各部屋における位置を判定する。なお、上述した判定方法は一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、位置判定部355は、各部屋における位置を判定することができる手法であれば、どのような手法も適用することができる。
専用画面設定部353は、例えば、図13に示す専用画面設定情報を参照して、位置判定部355によって判定されたユーザ端末300の位置に基づく専用画面を設定する。ここで、図13に示す各位置における専用画面の一例を説明する。例えば、「ディスプレイ前」や、「天板サイド」の場合には、術者であると判定して、「3DRM On/Off」や「3DRM Remask」などが設定された専用画面を表示するように制御される。また、例えば、位置が「ディスプレイ後」である場合には、ディスプレイに表示されている内容を観察することができないため、各ディスプレイに表示された表示内容を表示するように設定された専用画面を表示するように制御される。また、例えば、位置が「天板サイド以外」である場合には、術者以外の技師や看護師であると判定して、「ディスプレイの切り替えボタン」が設定された専用画面を表示するように制御される。
上述した例では、部屋ごとにさらに詳細な位置を設定し、各位置に基づいて専用画面を設定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、部屋ごとの詳細な位置に基づいて検査段階を判定する場合であってもよい。一例を挙げると、図12に示す検査段階定義情報の検査室にさらに位置を対応付けて記憶させ、検査段階判別部211が、位置判定部355によって判定された位置情報から検査段階を判定して、ユーザ端末300に総数する場合であってもよい。
次に、図14を用いて、第2の実施形態に係るユーザ端末300が適用されたX線アンギオグラフィシステム1の処理について説明する。図14は、第2の実施形態に係るユーザ端末300が適用されたX線アンギオグラフィシステム1による処理の手順を示すシーケンス図である。なお、図14においては、図10と同一の処理に関して同一符号を付すこととし、詳細な説明を省略する。
図14に示すように、第2の実施形態に係るユーザ端末300が適用されたX線アンギオグラフィシステム1においては、ユーザ端末300の位置判定部355が、位置情報を取得し(ステップS201)、ユーザ端末300の位置が変化したか否かを判定する(ステップS202)。ここで、位置が変化した場合には(ステップS202肯定)、位置判定部355は、位置情報を操作端末200に送信する(ステップS203)。
操作端末200においては、位置情報を受信すると、検査段階判別部211が検査段階定義情報を取得して(ステップS101)、自装置(操作端末200)にて実行されている機能又は位置が変化したか否かを判定する(ステップS204)。ここで、実行されている機能又は位置が変化したと判定した場合には(ステップS204肯定)、検査段階判別部211は、取得した検査段階定義情報から機能及び位置のうち少なくとも一方に対応する検査段階を判別する(ステップS103)。
そして、検査段階判別部211は、判別した検査段階の情報をユーザ端末300に送信する(ステップS104)。一方、操作端末200は、機能が変化するまで待機状態である(ステップS204否定)。
ステップS104において、検査段階の情報が送信されると、ユーザ端末300の検査段階取得部351が、判別された検査段階を受信する(ステップS105)。そして、操作者判別部352は、現時点でユーザ端末300を操作している操作者を判別する(ステップS106)。
その後、専用画面設定部353は、検査段階及び操作者に基づいて、専用画面を設定して(ステップS107)、表示制御部354が、専用画面設定部353が設定した専用画面を表示部320に表示させる(ステップS108)。
上述したように、第2の実施形態によれば、専用画面設定部353は、ユーザ端末300の位置の情報を用いて検査段階を判別し、判別した検査段階を含む利用状況に基づいて、表示部320に表示させる専用画面の内容を設定する。従って、第2の実施形態に係るユーザ端末300は、より細かい設定を行うことができ、操作性をさらに向上させることを可能にする。
また、第2の実施形態によれば、専用画面設定部353は、ユーザ端末300の位置の情報として、ユーザ端末300が利用される部屋又は、当該部屋における位置の情報を用いる。従って、第2の実施形態に係るユーザ端末300は、ユーザ端末300の細かい位置ごとに専用画面を設定することを可能にする。
(第3の実施形態)
上述した第1及び第2の実施形態では、操作端末200が実行している機能や、ユーザ端末の位置を用いて検査段階を判別する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、検査スケジュールを用いて検査段階を判別する場合であってもよい。図15は、第3の実施形態に係る検査段階定義情報の一例を示す図である。
例えば、第3の実施形態に係る検査段階定義情報記憶部221は、図15に示すように、検査段階と検査スケジュールとを対応付けた検査段階定義情報を記憶する。一例を挙げると、検査段階定義情報記憶部221は、「検査段階:脳血管撮影」と「検査スケジュール:2013/3/1 11:00−12:00」とを対応付けた検査段階定義情報を記憶する。図15に示す情報は、例えば、HIS(Hospital Information System)から取得することが可能である。検査段階判別部211は、図15に示す検査段階定義情報を参照して、現在の日時情報から検査段階を判別する。
また、例えば、検査が実施される被検体に関する情報を用いて検査段階を判別する場合であってもよい。一例を挙げると、検査が実施される被検体の疾患に関する情報を用いる場合であってもよい。図16は、第3の実施形態に係る検査段階定義情報の一例を示す図である。例えば、第3の実施形態に係る検査段階定義情報記憶部221は、図16の(A)に示すように「患者」と「疾患」とを対応付けた情報と、図16の(B)に示すように「検査段階」と「疾患」とを対応付けた情報とを、検査段階定義情報として記憶する。
検査段階判別部211は、例えば、HISから現在の患者の情報を取得して、図16の(A)の情報を参照することで、現在の患者の疾患を判別する。そして、検査段階判別部211は、図16の(B)の情報を参照することで、判別した疾患に対応する検査段階を判別する。
なお、上述した例はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、被検体に関する情報は、疾患に関する情報だけではなく、例えば、被検体の「既往歴」、「過去の検査履歴」、「過去の検査結果」、「アレルギー情報」及び「主訴」などの情報が用いられる場合であってもよい。上記した情報が用いられる場合には、例えば、検査段階定義情報記憶部221が、上記した情報(例えば、「既往歴」、「過去の検査履歴」、「過去の検査結果」、「アレルギー情報」、「主訴」のいずれか)に対して「患者」を対応付けた情報と、上記した情報に対して「検査段階」を対応付けた情報とを、検査段階定義情報として記憶する。
そして、検査段階判別部211が、上述した処理と同様に、現在の患者の情報を取得して、検査段階を判別する。なお、被検体に関する情報は、1つの情報(例えば、疾患のみ)が用いられる場合であってもよく、或いは、複数の情報が用いられる場合であってもよい。一例を挙げると、「過去の検査履歴」及び「過去の検査結果」に対応する「検査段階」をあらかじめ記憶しておき、現在の患者の「過去の検査履歴」及び「過去の検査結果」から対応する「検査段階」が判別される場合であってもよい。
上述したように、第3の実施形態に係るユーザ端末300は、検査計画、或いは、患者の情報(例えば、疾患など)を用いて検査段階を判別する。従って、第3の実施形態に係るユーザ端末300は、検査計画や、患者情報(例えば、疾患など)に応じた専用画面を設定することができる。
また、上述した実施形態では、検査に関する情報として、検査の検査段階を用いる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、検査に関する情報として、検査における手技と検査段階とを用いる場合であってもよい。かかる場合には、例えば、手技ごとに各検査段階に対応する専用画面を設定することが可能となる。ここで、手技とは、例えば、ある患者に対する一連の検査を示し、検査段階とは、各検査を示す。大動脈瘤の患者について一例を挙げると、手技とは、大動脈瘤の検査・治療に係る一連の処理を意味し、検査段階とは、カテーテル挿入などのあるステージを意味する。これらの情報は、X線診断装置における検査プロトコルや、X線CT装置におけるエキスパートプランなどのプログラムから取得することができる。
また、上述した実施形態では、専用画面にボタンを配置する例について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、コンボボックスに対する操作を持たせた専用画面が設定される場合であってもよい。図17は、第3の実施形態に係る専用画面設定部353によって設定される専用画面を説明するための図である。例えば、表示部23bは、図17に示すように、コンボボックスを含む操作画面を表示する。そこで、専用画面設定部353によって設定される専用画面においても、コンボボックスを操作するための専用画面を設定することができる。例えば、専用画面に配置されたボタンに対してタッチ操作をすることで、コンボボックスを指定してウィンドウを開かせ、上から3番目の選択肢を選択するように設定することも可能である。
(第4の実施形態)
さて、これまで第1、第2及び第3の実施形態について説明したが、ユーザ端末が利用される利用状況に基づいて設定された内容を含む操作画面を表示部にて表示させる実施形態では、上述した第1、第2及び第3の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した第1、第2及び第3の実施形態では、検査段階の判別を操作端末200が実行する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、ユーザ端末300が検査段階の判別を行う場合であってもよい。かかる場合には、例えば、ユーザ端末300が、上述した検査段階判別部211を備えることとなる。
また、上述した実施形態では、ユーザ端末300が1台である場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、2台以上用いられる場合であってもよい。
また、上述した実施形態に係るユーザ端末300及び操作端末200の構成はあくまでも一例であり、各部の統合及び分離は適宜行うことができる。例えば、専用画面設定部353と、検査段階判別部211とを統合することが可能である。
また、上述した第1、第2及び第3の実施形態においては、ユーザ端末300によって3DRMのOn/Offなどが操作される場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、アームの微調整や、X線の線量の調整などが操作される場合であってもよい。すなわち、ユーザ端末300によって受け付けられる操作に応じた処理をX線アンギオグラフィシステムの装置本体100に実行させることができる。
(第5の実施形態)
上述した第1〜第4の実施形態では、検査内容や操作者などの情報に基づいて、操作画面を設定する場合について説明した。しかしながら、本願に係る医用装置は、操作画面の表示状態を変化させることも可能である。以下、第5の実施形態では、操作画面に表示される項目に応じて表示を変化させる場合について説明する。例えば、ユーザ端末300は、上述した操作画面の他にも、検査内容に応じて種々の操作画面を表示する。図18は、第5の実施形態に係るユーザ端末300によって表示される操作画面の一例を示す図である。
例えば、第5の実施形態に係るユーザ端末300は、図18に示すように、検査のワークフローを表示させる「WorkFlow」タブと、各種ワークフローにおいて共通する各種機能を表示させる「Function」タブとを表示部320にて表示する。ここで、ユーザ端末300は、例えば、図18に示すように、「Neuro」の検査のワークフローとして「治療部位までドライブ」、「治療部位観察」、「コイルステント留置」、「血流チェック」などの内容を表示する。そして、ユーザ端末300は、「治療部位までドライブ」において実行される項目として、「75下肢」、「Pause」、「F-Peak」、「F-Sub」、「70BP基準(R⇒L)」、「Injector」、「MapSave」及び「Spot透視」などを表示する。
さらに、ユーザ端末300においては、図18の上部に示すように、アーム制御に関する各種項目を表示させるためのアームマークボタン、検査室ディスプレイや操作室ディスプレイなどの表示部のレイアウト制御に関する各種項目を表示させるレイアウトマークボタン、ユーザ端末300の表示部320を各種項目が表示された操作画面から任意の操作(例えば、フリック操作、スワイプ操作など)を行うパッド画面に切り替えるためのパッドマークボタンを表示することも可能である。また、ユーザ端末300においては、検査室ディスプレイや操作室ディスプレイ、或いは、表示部320などに表示された画像(動画像など)の表示制御に関する各種項目を表示させる画像制御マークボタン、操作者切り替えボタンなどを表示することも可能である。
すなわち、ユーザ端末300は、検査ごとのワークフローの内容や、当該内容に含まれる各種項目を表示したり、自装置や、操作端末200、或いは、X線診断装置などの医用画像診断装置が有する機能を実行させるための操作領域、さらに、各種制御に関する項目を表示させるためのボタンなどを表示したりする。これにより、操作者は、ユーザ端末300を用いてX線アンギオグラフィシステム全体を操作することができる。なお、図18に示す操作画面はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。また、図18に示す操作画面に含まれる各項目などは、操作者が任意に設定する(例えば、高頻度に使用する項目を表示させるように設定する)ことができる。また、各表示内容(例えば、ワークフローの内容、内容に含まれる各項目など)は、検査ごと、或いは、操作者ごとに専用画面の設定情報が記憶され、利用状況に応じて表示部320に表示させることもできる。
このように、ユーザ端末300は、様々な内容の操作画面を表示することができる。ここで、操作画面に表示される項目には、相互に関連していたり、連続的に操作されたりするものがある。例えば、「WorkFlow」タブに含まれる所定の項目が、「Function」タブにおいて機能ごとにさらに細かい項目に分類されていたり、連続して順番に操作されたりする場合がある。このような場合、操作者はそれらの項目を記憶しておくことが求められるが、様々な内容についてそれぞれ記憶しておくことは煩わしく、非効率的である。そこで、第5の実施形態に係るユーザ端末300は、様々な内容の操作画面に含まれる各項目について、項目に応じた表示をすることで、操作者が特に関連や順番を覚えることなくそれらを操作することができるように構成される。具体的には、第5の実施形態に係る表示制御部354は、操作画面において、連続的に操作される項目を含む操作領域と、種別の異なる表示内容において関連を有する項目を含む操作領域とをそれぞれ識別可能に表示させる。すなわち、表示制御部354は、操作画面に含まれる項目を見た操作者が次に起こる操作を認識することができる操作画面を表示するように制御する。
図19及び図20は、第5の実施形態に係る表示制御部354による項目の表示例を示す図である。ここで、図19においては、種別の異なる項目と関連を有する項目を表示する場合の一例を示す。また、図20においては、連続的に操作される項目を表示する場合の一例を示す。例えば、種別の異なる表示内容において関連を有する項目である「Spot透視」を表示する場合には、表示制御部354は、図19の(A)に示すように、「Spot透視」ボタンを識別可能に表示させる。一例を挙げると、表示制御部354は、「WorkFlow」タブに含まれる項目「Spot透視」ボタンの色を他のボタンの色とは異なる色で表示させたり、強調表示させたりする。
そして、操作者が「Spot透視」ボタンに対してタッチ操作をすると、表示制御部354は、図19の(B)に示すように、「Function」タブに含まれる「Spot透視」の項目である「Spot Fluo. On/Off」、「Spot Posi.」、「Spot Size」、「Spot Size(Free)」、及び「Monitor」を表示部320に表示させる。すなわち、表示制御部354は、種別の異なる表示内容において関連を有する項目を操作された場合に、関連先の項目を表示するように表示内容を遷移させる。これにより、操作者は、図19の(A)に示す画面を見ただけで、遷移先があることを識別することができる。例えば、遷移先があることを示す色として「紫」を設定しておき、ワークフローに含まれる「Spot透視」ボタンを「紫」で表示させることで、操作者はワークフローに含まれる「Spot透視」には遷移先があることを容易に識別することができる。そして、操作者は、「Spot透視」ボタンをタッチ操作するだけで、遷移先の「Function」における項目が表示され、「Spot透視」における各種設定を行うことができる。
また、例えば、表示制御部354は、連続的に操作される項目についても同様に、項目のボタンの色を他のボタンの色とは異なる色で表示させたり、強調表示させたりする。一例を挙げると、表示制御部354は、図20の(A)に示すように、「WorkFlow」タブに含まれる内容「治療部位観察」において、連続的に(順番に)操作される項目「3D−DSA」ボタンを識別可能に表示させる。そして、操作者が「3D−DSA」ボタンに対してタッチ操作をすると、表示制御部354は、図20の(B)に示すように、「3D−DSA」の次に操作される項目である「76BP基準」ボタンのみを表示部320に大きく表示させる。この時、表示制御部354は、次に操作される項目である「76BP基準」ボタンとともに、順番的に前の項目である「3D−DSA」を表示させるための「Back」ボタン、及び、順番的に後の項目である「03」を表示させるための「Skip」ボタンを表示させる。
そして、操作者が「76BP基準」ボタンに対してタッチ操作をしてBP基準に関する設定をした後、或いは、「Skip」ボタンに対してタッチ操作をすると、表示制御部354は、図20の(C)に示すように、「76BP基準」の次に操作される項目である「03正面」ボタンのみを表示部320に大きく表示させるとともに、「Back」ボタン及び「Skip」ボタンを表示させる。このように、表示制御部354は、連続的に操作される項目を操作された場合に、次に操作される項目を表示するように表示内容を変化させる。これにより、操作者は、図20の(A)に示す画面を見ただけで、連続的に操作する項目であることを識別することができる。例えば、連続的に操作する項目であることを示す色として「緑」を設定しておき、ワークフローに含まれる「3D−DSA」ボタンを「緑」で表示させることで、操作者は、ワークフローに含まれる「3D−DSA」が連続的に操作する項目であることを容易に識別することができる。そして、操作者は、順次表示される項目を操作するだけで、連続的な操作を間違いなく実行することができる。
なお、図19及び図20にて示す例はあくまでも一例であり、表示内容及び表示レイアウトは任意に変更することができる。また、各領域の色についても上述した例に限られず、任意の色を割り当てることができる。また、上述した例では、遷移先がある項目と、連続的に操作される項目とに色を割り当てる場合について説明したが、その他の通常のボタンに対しても色を割り当ててもよい。例えば、遷移先がある項目を「紫」、連続的に操作される項目を「緑」で表示させる場合には、表示制御部354は、その他の通常ボタンをそれらとは異なる色(例えば、青など)で表示させる。
上述したように、第5の実施形態に係るユーザ端末300は、操作画面に含まれる項目を識別可能に表示する。ここで、第5の実施形態に係るユーザ端末300は、上述した表示の他に、異なる種類の項目を割り込んで表示することも可能である。上述したように、ユーザ端末300は、検査のワークフローや、機能の他にも、アーム制御、ディスプレイのレイアウト制御、パッド制御なども行うことができる。このような制御は、例えば、ワークフローの実行中でも実行される場合がある。そこで、ユーザ端末300は、現時点で実行されている一連の操作とは異なる内容の操作画面を割り込みで表示させる。
具体的には、表示制御部354は、操作画面において、被検体に対する検査に含まれる一連の項目とは異なる項目の操作領域を任意のタイミングで付加的に表示させる。図21は、第5の実施形態に係る表示制御部354による操作画面の割り込み表示の一例を示す図である。例えば、図21の(A)に示すように、「Neuro」のワークフローを表示部320に表示させている際に、操作者がアーム制御のためのアームマークボタンに対してタッチ操作を実行すると、表示制御部354は、図21の(B)に示すように、「Neuro」のワークフローに重ねてアーム制御の項目を表示部320に表示させる。
すなわち、表示制御部354は、図21の(B)に示すように、「3D Auto Angle」、「3D Auto Angle(F)」、「3D Auto Angle(L)」、「3DRM Adjust」、「3DRM On/Off」及び「3DRM Remask」などを、「Neuro」のワークフローに重畳させて表示させる。そして、表示制御部354は、割り込み表示させたアーム制御の項目による操作が終了すると、アーム制御の項目を非表示にして「Neuro」のワークフローを最上面で表示させる。なお、図21に示す例はあくまでも一例であり、割り込みさせる項目は、レイアウト制御や、パッド制御、動画制御などであってもよい。これにより、操作者は、ワークフローなどの一連の操作を実行している最中であっても、種々の操作を割り込んで操作することができる。
上述したように、第5の実施形態によれば、表示制御部354は、操作画面において、連続的に操作される項目を含む操作領域と、種別の異なる表示内容において関連を有する項目を含む操作領域とをそれぞれ識別可能に表示させる。従って、第5の実施形態に係るユーザ端末300は、操作画面に含まれる項目を見ただけで、操作者が次に起こる操作を識別することを可能にする。
また、第5の実施形態によれば、表示制御部354は、操作画面において、被検体に対する検査に含まれる一連の項目とは異なる項目の操作領域を任意のタイミングで付加的に表示させる。従って、第5の実施形態に係るユーザ端末300は、操作者の所望するタイミングで、所望する内容の項目を操作することを可能にする。
(第6の実施形態)
さて、これまで第1〜第5の実施形態について説明したが、上述した第1〜第5の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した実施形態では、ユーザ端末300がPCなどの据え置き型情報処理装置、或いは、タブレットPC、PGAなどの携帯型情報処理装置である場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、寝台に取り付けられる場合であってもよい。図22は、第6の実施形態に係るユーザ端末300の一例を説明するための図である。例えば、第6の実施形態に係るユーザ端末300は、図22の天板に設けられた操作卓に取り付けられ、医師などの操作者が手技を行いながら操作する。
このように、本願に係る医用装置は、据え置き型情報処理装置のユーザ端末300、又は、携帯型情報処理装置のユーザ端末300、或いは、天板に取り付けられた操作卓に設置される情報処置装置のユーザ端末300に適用される。ここで、本願に係る医用装置は、上述したように、タッチ操作可能なタッチパネル操作部を有する。すなわち、タッチパネル操作部は、入力部310及び表示部320で構成され、GUIや画像などを表示するとともに操作者による操作を受け付けるタッチパネルと、タッチパネルの位置検出部によって検出された操作者による操作に基づいて、制御部350が各種の制御を実行する。
例えば、表示制御部354は、上述した操作画面の他にも、検査室ディスプレイや操作室ディスプレイに表示された医用画像を表示部320に表示させることができる。例えば、表示制御部354は、図18に示す操作画面における画像制御マークボタンに対してタッチ操作が実行されることで、検査室ディスプレイ、操作室ディスプレイ、表示部320に対する医用画像(静止画像、動画像)の表示を制御するための項目を表示部320に表示させ、表示させた項目に対する操作に応じて医用画像の表示を制御する。
また、例えば、表示制御部354は、検査室ディスプレイ、操作室ディスプレイ、表示部320にて表示させた医用画像に対する計測処理を行うための操作画面を表示することも可能である。例えば、画像制御マークボタンに計測項目を含め、操作者によって操作されることで、計測処理を行うための操作画面をさらに表示するように制御する。そのほか、表示制御部354は、アームマークボタン、レイアウトマークボタン、パッドマークボタン及び操作者切り替えボタンなどに対してタッチ操作が実行されることで、各制御を実行するための操作画面をそれぞれ切り替えて表示する。
上述したように、本願に係るユーザ端末300は、種々の装置として適用することができ、操作端末200に対して各種情報(例えば、タッチパネル操作部の位置検出部で検出した操作者の操作位置の移動情報に基づいて、検査室ディスプレイに表示するカーソルを任意方向に移動させるための情報など)を出力することで、検査室、操作室のいずれの場所からでも操作端末200やX線診断装置100などの医用画像診断装置などを操作することが可能である。
また、上述した第1、第2及び第3の実施形態においては、ユーザ端末300がX線アンギオグラフィシステム1に適用される場合を例に挙げて説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、X線CT装置や、MRI装置や、超音波診断装置や、放射線治療装置などにユーザ端末300が適用される場合であってもよい。
以上説明したとおり、第1、第2、第3及び第4の実施形態によれば、本実施形態の医用装置及び医用画像診断装置は、ユーザ端末による操作端末の操作における操作性を向上させることを可能にする。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。