JP2014223233A - カップスリーブ構成体 - Google Patents

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Abstract

【課題】カップスリーブとなるその構成体を、取り扱い容易で、且つ、製造容易な態様で、提供できるようにする。【解決手段】平面状をなすと共に、上辺1と下辺2と左右側辺とを備え、しかも、前記上辺1と下辺2との間に左右方向に沿ったスリット9を備えてなる。左側の側辺3と右側の側辺4とを近づける向きに前記スリット9の下側部分11を一方側に湾曲させた状態において、前記スリット9の上側部分10を他方側に湾曲させて、この下側部分11と上側部分10とによりスリーブ状体S’を形成するようになっていると共に、前記スリーブ状体S’における内径が、保持すべき飲料カップCの最大径よりも小さくなっている。【選択図】図2

Description

この発明は、立体化されてカップスリーブとなるその構成体に関する。
コーヒーなどの飲料の提供にあたり飲料カップが汎用されている。かかる飲料カップは典型的には紙製であり、それ自体の断熱性は低い。このため、飲料カップ内の飲料が熱い場合、あるいは、冷たい場合、飲料カップは手で持ち難くなる。こうしたことから、飲料カップの外側に巻き付けるようにしてその内側に飲料カップを保持するカップスリーブが利用されている。かかるカップスリーブは、典型的には、厚手の紙製である。かかるカップスリーブのもっとも典型的なものは、帯状にした厚手の紙の両端を止め合わせて内径を飲料カップの最大径よりも小さくした筒状の態様ものである。
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種のカップスリーブとなるその構成体を、取り扱い容易で、且つ、製造容易な態様で、提供できるようにする点にある。
前記課題を達成するために、この発明にあっては、カップスリーブ構成体を、平面状をなすと共に、上辺と下辺と左右側辺とを備え、しかも、前記上辺と下辺との間に左右方向に沿ったスリットを備えてなり、
左側の側辺と右側の側辺とを近づける向きに前記スリットの下側部分を湾曲させた状態において、前記スリットの上側部分を前記下側部分と反対の側を湾曲外側とするように湾曲させて、この下側部分と上側部分とによりスリーブ状体を形成するようになっていると共に、
前記スリーブ状体における内径が、保持すべき飲料カップの最大径よりも小さくなっているものとした。
典型的には、前記下側部分の左端に親指を、右端に人差し指を当てた状態から両指の指先間の間隔を狭めるようにすると上側部分共々下側部分を前記のように湾曲させることができる。そして、このように下側部分を湾曲させた状態から上側部分の中央を摘んで下側部分から離れる向きに引っ張ることで上側部分を前記のように湾曲させることができる。そして、前記のように湾曲された上側部分によって前記スリーブ状体の側部の一部を構成し、前記のように湾曲された下側部分によって前記スリーブ状体の側部の残りの部分を構成させることができる。このように構成されたスリーブ状体の内側に上方よりカップ底部を先にして入れ込まれた飲料カップは、このスリーブ状体内から下方に抜け出すことがなく、かかるスリーブ状体に保持される。これにより、前記スリーブ状体を介して間接的に飲料カップを把持することが可能とされる。
前記スリットの左端及び右端の双方又はいずれか一方に続いて、ミシン目を形成させておくこともある。このようにした場合、前記ミシン目を構成するつなぎ目を破断させることで実質的に前記スリットを延長させることができ、これによって前記のように構成されるスリーブ状体の内径を一定の範囲で拡大させることができる。したがって、単一のカップスリーブ構成体を、外径を異にする複数の飲料カップの保持に利用可能なものとすることができる。
前記上辺を、上側部分の中央側からこの上側部分の端部に近づくに連れてこの上側部分の上下寸法を漸減させるように形成させておくこともある。このようにした場合、上側部分と下側部分の連接箇所の上方において飲料カップの開口の開口縁に唇を付けて飲料カップ内の飲料を飲むときにこの唇が上側部分に触れることがないようにすることができる。
この発明にかかるカップスリーブ構成体は、一枚の平面体にスリットを設けさせなることから、打ち抜き加工により容易に生成でき、したがってまた、低廉に供給することができる。
また、この発明にかかるカップスリーブ構成体は、利用時に立体化されてスリーブ状体となることから、利用時までの保管などが取り扱いが容易であり、また、立体化する操作も容易である。
図1はこの発明の一実施の形態にかかるカップスリーブ構成体(第一例)の正面図である。 図2は前記第一例のカップスリーブ構成体から形成されるスリーブ状体(カップスリーブ)と飲料カップとを分離した状態で示した斜視図である。 図3は図2のスリーブ状体の平面図である。 図4は前記第一例のカップスリーブ構成体から形成されるスリーブ状体(カップスリーブ)に飲料カップを保持させた状態を示した斜視図である。 図5はこの発明の一実施の形態にかかるカップスリーブ構成体(第二例)の正面図である。 図6はこの発明の一実施の形態にかかるカップスリーブ構成体(第三例)の正面図である。 図7はこの発明の一実施の形態にかかるカップスリーブ構成体(第四例)の正面図である。
以下、図1〜図7に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。図1〜図4はかかる実施の形態の第一例を、図5はかかる実施の形態の第二例を、図6はかかる実施の形態の第三例を、図7はかかる実施の形態の第四例を、それぞれ示している。この実施の形態にかかるカップスリーブ構成体Sは、平面状をなすと共に、利用に際しては立体的なスリーブ状体S’にできるものであり、このスリーブ状体S’にした状態でその内側にカップ底部Ca側から納められた飲料カップCを保持するものである。すなわち、かかるカップスリーブ構成体Sは、前記スリーブ状体S’にされた状態において、保持される飲料カップC内の飲料の熱が直接この飲料カップCを持つ人の手に伝わらないように、あるいは、かかる飲料が冷たい場合にはこの飲料カップCを持つ人の手が冷えないようにするために用いられるカップスリーブを構成するものである。
かかるカップスリーブ構成体Sは、典型的には、シート状体又はマット状体から構成される。また、かかるカップスリーブ構成体Sは、典型的には、被加工材としてのシート状体又はマット状体に対する打ち抜き加工により生成される。前記被加工材としては、カップスリーブに求められる断熱性及び剛性を備えたシート状体又はマット状体、典型的には、段ボール、厚紙、プラスチックシートなどがあげられる。図示の例では、カップスリーブ構成体Sは、片面段ボールから構成されている。
かかるカップスリーブ構成体Sは、上辺1と下辺2と左右側辺3、4とを備えている。図示の例では、カップスリーブ構成体Sは、長さと幅とを持ったシート状体となっている。図示の例では、上辺1と下辺2が長く、左右側辺3、4はこれより短く、これによりカップスリーブ構成体Sは長さと幅とを持つようになっている。
図示の例では、上辺1と左側の側辺3との間の左上隅部5、上辺1と右側の側辺4との間の右上隅部6、下辺2と左側の側辺3との間の左下隅部7、下辺2と右側の側辺4との間の右下隅部8はぞれぞれ、アール状の輪郭を持つように形成されている。
下辺2は、上側を湾曲外側とした緩やかな弧状に成形されている。上辺1は、その中央側に頂部を持った山状の輪郭を持った山状部分1aと、この山状部分1aの裾から左上隅部5に向けて斜め上がりに続く左傾斜部分1dと、前記山状部分1aの裾から右上隅部6に向けて斜め上がりに続く右傾斜部分1eとを備えている。
前記上辺1と下辺2との間に左右方向に沿ったスリット9が形成されている。図示の例では、かかるスリット9は、下辺2に倣って、上側を湾曲外側とした緩やかな弧状に成形されている。かかるスリット9と上辺1との間の距離は、かかるスリット9と下辺2との間の距離より小さく、カップスリーブ構成体Sはかかるスリット9により幅狭帯状の上側部分10と、幅広帯状の下側部分11に区分されている。図示の例では、かかるスリット9の左端は前記山状部分1aの裾を通る仮想の上下方向に沿った直線x上に略位置し、また、かかるスリット9の右端は前記山状部分1aの裾を通る仮想の上下方向に沿った直線x’上に略位置している。(図1)したがって、前記上側部分10と下側部分11とは、前記スリット9の左端と左側の側辺3との間、及び、前記スリット9の右端と右側の側辺4との間において連接されている。
そして、以上の構成を備えたカップスリーブ構成体Sは、左側の側辺3と右側の側辺4とを近づける向きに前記スリット9の下側部分11を湾曲させた状態において、前記スリット9の上側部分10を前記下側部分11と反対の側を湾曲外側とするように湾曲させて、この下側部分11と上側部分10とによりスリーブ状体S’を形成するように、つまり、立体化されるようになっている。(図2)
典型的には、下側部分11の左端に親指を、右端に人差し指を当てた状態から両指の指先間の間隔を狭めるようにすると下側部分11は上側部分10共々前記のように湾曲される。そして、このように下側部分11を湾曲させた状態から上側部分10の中央を摘んで下側部分11から離れる向きに引っ張ると上側部分10は前記仮想の上下方向に沿った直線x、x’上に位置される箇所を略屈曲させながら前記のように湾曲される。そして、前記のように湾曲された上側部分10によって前記スリーブ状体S’の側部の概ね半分が構成され、前記のように湾曲された下側部分11によって前記スリーブ状体S’の側部の残りの部分が構成されるようになっている。(図2〜図4)図示の例では、カップスリーブ構成体Sを構成する片面段ボールは、その中芯の波形は上下方向に山筋と谷筋とを沿わせるようになっており、これによりカップスリーブ構成体Sは前記のような湾曲を生じさせ易いようになっている。
このように構成されるスリーブ状体S’における内径は、保持すべき飲料カップCの最大径よりも小さくなっている。すなわち、もっとも汎用されている飲料カップCは、カップ底部Ca側から開口Cb側に向かうに連れて外径を漸増させる有底筒状を呈しているが、(図3において符号Ca’は飲料カップCのカップ底部Caの輪郭を、符号Cb’は開口Cbの輪郭を示している。)前記のように構成されるスリーブ状体S’における内径は、保持すべき飲料カップCの最小径よりも大きく且つ最大径よりも小さくなっている。(図3)
これにより、前記のように構成されたスリーブ状体S’の内側に上方よりカップ底部Caを先にして入れ込まれた飲料カップCは、このスリーブ状体S’内から下方に抜け出すことがなく、かかるスリーブ状体S’に保持される。これにより、スリーブ状体S’を介して間接的に飲料カップCを把持することが可能とされる。図示の例では、前記スリーブ状体S’に飲料カップCを入れ込みきった状態においては、上側部分10と飲料カップCの開口Cbとの間に一定の間隔が形成されるようにしてある。(図4)
この実施の形態にあっては、カップスリーブ構成体Sの上辺1は、前記のように山状部分1aと、左傾斜部分1dと、右傾斜部分1eとを備えている。これにより、カップスリーブ構成体Sの上辺1は、上側部分10の中央側からこの上側部分10の端部に近づくに連れてこの上側部分10の上下寸法を漸減させるように形成されている。これにより、この実施の形態にあっては、上側部分10と下側部分11の連接箇所の上方において飲料カップCの開口Cbの開口縁に唇を付けて飲料カップC内の飲料を飲むときにこの唇が上側部分10に触れることがないようにしてある。なお、図示の例では、前記のようにスリーブ状体S’を構成させたときに、カップスリーブ構成体Sの左上隅部5は上側部分10の左側の端部の外側に位置すると共に、前記山状部分1aの左側の裾側縁部1bは左傾斜部分1dに略重なるようになっている。(図2)また、前記のようにスリーブ状体S’を構成させたときに、カップスリーブ構成体Sの右上隅部6は上側部分10の右側の端部の外側に位置すると共に、前記山状部分1aの右側の裾側縁部1cは右傾斜部分1eに略重なるようになっている。(図2)
図5に示される第二例にあっては、カップスリーブ構成体Sには、前記スリット9の左端及び右端の双方に続いて、切れ目12aとつなぎ目12bを交互に設けることによりなるミシン目12が形成されている。図示の例では、前記スリット9の左端と左側の側辺3との間に、スリット9の左端に連続するように且つ前記左側の側辺3に至らない長さで、左側のミシン目12が形成されている。それと共に、前記スリット9の右端と右側の側辺4との間に、スリット9の右端に連続するように且つ前記右側の側辺4に至らない長さで、右側のミシン目12が形成されている。このようにした場合、このミシン目12を構成するつなぎ目12bを破断させることで実質的に前記スリット9を延長させることができ、これによって前記のように構成されるスリーブ状体S’の内径を一定の範囲で拡大させることができる。したがって、単一のカップスリーブ構成体Sを、外径を異にする複数の飲料カップCの保持に利用可能なものとすることができる。図示は省略するが、このようなミシン目12は、カップスリーブ構成体Sにおける前記スリット9の左端及び右端のいずれか一方に続いて設けておいても良い。
図6に示される第三例にあっては、カップスリーブ構成体Sには、前記左側の側辺3とスリット9の左端と間、および、前記右側の側辺4とスリット9の右端と間にそれぞれ、押罫13が施されている。この第三例では、かかる押罫13はカップスリーブ構成体Sの左右においてそれぞれ、上下方向に沿って延び、かつ、隣り合う押罫13との間に左右方向に間隔を開けて三条設けられている。かかる押罫13は下側部分11の前記湾曲操作及びその後のスリーブ状体S’の把持にあたっての滑り止めとして機能する。また、この第三例では、スリット9の左端に続いてミシン目12が形成されている。また、この第三例では、スリット9の左端の上方、ミシン目12の左端の上方及び右端の上方に上下方向に沿った押罫14が設けられており、下側部分11の湾曲後ミシン目12を破断させないで上側部分10を湾曲させる際、及び、下側部分11の湾曲後ミシン目12を破断させて上側部分10を湾曲させる際にそれぞれ、前記押罫14を屈曲中心とした屈曲が生じやすいようになっている。なお、この第三例では、カップスリーブ構成体Sの上辺1は前記第一例及び第二例のように左傾斜部分1d及び右傾斜部分1eを有しておらず、山状部分1aの裾と左上隅部7及び右上隅部8との間は左右方向に沿った水平部分1fとなっている。
図7に示される第四例にあっては、カップスリーブ構成体Sには、前記左側の側辺3とスリット9の左端と間、および、前記右側の側辺4とスリット9の右端と間にそれぞれ、押罫13が施されている。この第四例では、かかる押罫13はカップスリーブ構成体Sの左右においてそれぞれ、左右方向に沿って延び、かつ、隣り合う押罫13との間に上下方向に間隔を開けて六条設けられている。かかる押罫13は下側部分11の前記湾曲操作及びその後のスリーブ状体S’の把持にあたっての滑り止めとして機能する。また、この第四例では、スリット9の左端に続いてミシン目12が形成されている。また、この第四例では、スリット9の左端の上方、ミシン目12の左端の上方及び右端の上方に上下方向に沿った押罫14が設けられており、下側部分11の湾曲後ミシン目12を破断させないで上側部分10を湾曲させる際、及び、下側部分11の湾曲後ミシン目12を破断させて上側部分10を湾曲させる際にそれぞれ、前記押罫14を屈曲中心とした屈曲が生じやすいようになっている。なお、この第四例では、カップスリーブ構成体Sの上辺1は前記第一例及び第二例のように左傾斜部分1d及び右傾斜部分1eを有しておらず、山状部分1aの裾と左上隅部5及び右上隅部8との間は左右方向に沿った水平部分1fとなっている。
1 上辺
2 下辺
3 左側の側辺
4 右側の側辺
9 スリット
10 上側部分
11 下側部分
S’ スリーブ状体

Claims (3)

  1. 平面状をなすと共に、上辺と下辺と左右側辺とを備え、しかも、前記上辺と下辺との間に左右方向に沿ったスリットを備えてなり、
    左側の側辺と右側の側辺とを近づける向きに前記スリットの下側部分を湾曲させた状態において、前記スリットの上側部分を前記下側部分と反対の側を湾曲外側とするように湾曲させて、この下側部分と上側部分とによりスリーブ状体を形成するようになっていると共に、
    前記スリーブ状体における内径が、保持すべき飲料カップの最大径よりも小さくなっていることを特徴とするカップスリーブ構成体。
  2. スリットの左端及び右端の双方又はいずれか一方に続いて、ミシン目が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカップスリーブ構成体。
  3. 上辺は、上側部分の中央側からこの上側部分の端部に近づくに連れてこの上側部分の上下寸法を漸減させるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカップスリーブ構成体。
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