JP2014222737A - 光半導体素子 - Google Patents

光半導体素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2014222737A
JP2014222737A JP2013102422A JP2013102422A JP2014222737A JP 2014222737 A JP2014222737 A JP 2014222737A JP 2013102422 A JP2013102422 A JP 2013102422A JP 2013102422 A JP2013102422 A JP 2013102422A JP 2014222737 A JP2014222737 A JP 2014222737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase shift
segments
segment
optical semiconductor
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013102422A
Other languages
English (en)
Inventor
務 石川
Tsutomu Ishikawa
務 石川
俊光 金子
Toshimitsu Kaneko
俊光 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2013102422A priority Critical patent/JP2014222737A/ja
Publication of JP2014222737A publication Critical patent/JP2014222737A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】発振モードを安定させることができる光半導体素子を提供する。
【解決手段】光半導体素子は、回折格子18を有する回折格子領域と、回折格子領域に連結され両端が回折格子領域によって挟まれたスペース部とを備えるセグメントを複数備え、複数のセグメントに含まれる回折格子には、3つ以上の位相の異なる回折格子が含まれてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光半導体素子に関するものである。
回折格子が設けられた回折格子領域と、スペース部とからなるセグメントが複数連結された構成からなるサンプルドグレーティングが知られている。サンプルドグレーティングは、波長選択機能を有している。サンプルドグレーティング(SG:Sampled Grating)を有し、利得を有するSG−DFB(Sampled Grating Distributed Feedback)領域と、利得が無く波長選択ミラーとなるSG−DBR(Sampled Grating Distributed Bragg reflector)領域とが連結された半導体レーザが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−277758号公報
特許文献1の技術では、半導体レーザ内に実現される共振器の中央付近で光強度が大きくなり、空間的ホールバーニング効果によって当該共振器内でのキャリア密度が不均一になるおそれがある。この場合、発振モードが不安定になるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、発振モードを安定させることができる光半導体素子を提供することを目的とする。
本発明に係る光半導体素子は、回折格子を有する回折格子領域と、前記回折格子領域に連結され両端が前記回折格子領域によって挟まれたスペース部とを備えるセグメントを複数備え、前記複数のセグメントに含まれる回折格子には、3つ以上の位相の異なる回折格子が含まれてなることを特徴とする。本発明に係る光半導体素子によれば、発振モードを安定させることができる。
前記複数のセグメントは、活性層と光学的に結合されてレーザ共振器の少なくとも一部を構成してもよい。前記複数のセグメントには、複数の位相シフト構造が設けられることで、前記位相の異なる回折格子が構成されていてもよい。前記位相シフト構造の全ての位相シフト量の合計の絶対値は、0.5π〜πの範囲内としてもよい。−πから0の範囲の位相シフト量の位相シフト構造が設けられたセグメントよりも、共振器端に近い少なくとも1つのセグメントに、0からπの範囲の位相シフト量の位相シフト構造が設けられていてもよい。
位相シフト構造が設けられたセグメントの少なくとも1つにおいて、空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量に、前記位相シフト構造の位相シフト量を合わせた場合の位相ズレ量が、前記空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量と比べて0に近くてもよい。位相シフト構造が設けられたセグメントの少なくとも1つにおいて、空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量に、前記位相シフト構造の位相シフト量を合わせた場合の位相ズレ量の絶対値が、前記空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量の絶対値と比べてπに近くてもよい。
前記位相の異なる回折格子が設けられない場合における前記レーザ共振器内の平均光強度を上回る光強度を有するセグメントに対して前記位相シフト構造が設けられ、その位相シフト構造の位相シフト量を−πから0の範囲内としてもよい。前記位相の異なる回折格子が設けられない場合における前記レーザ共振器内の平均光強度を下回る光強度を有するセグメントに対して前記位相シフト構造が設けられ、その位相シフト構造の位相シフト量を0からπの範囲内としてもよい。前記複数の位相シフト構造の位相シフト量は同じであってもよい。前記複数の位相シフト構造は、連続して隣り合う前記セグメントに設けられていてもよい。
本発明によれば、発振モードを安定させることができる光半導体素子を提供することができる。
実施例1に係る波長可変型の半導体レーザの全体構成を示す模式的断面図である。 比較例に係る半導体レーザの全体構成を示す模式的断面図である。 (a)はセグメントの概略図を示す図であり、(b)は隣り合う2つのグレーティングをそれぞれ延長した場合の仮想的な回折格子がずれている例を示す図であり、(c)はセグメントSG4に設けられた位相シフト構造を説明する概略図である。 (a)は比較例に係る半導体レーザにおける共振器内部の光強度分布を示す図であり、(b)はホールバーニング効果に起因する導波路の等価屈折率分布を示す図である。 (a)はホールバーニング効果に起因する位相ズレを補償した場合の主モードに対する副モードの閾値利得差dGthであり、(b)は比較例においてホールバーニング効果に起因する位相ズレが生じた場合の結果を示す図である。 実施例3に係る波長可変型の半導体レーザの全体構成を示す模式的断面図である。 (a)〜(c)は位相シフト構造を設けたセグメントSG4の上面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、実施例1に係る波長可変型の半導体レーザ100の全体構成を示す模式的断面図である。図1に示すように、半導体レーザ100は、SG−DFB(Sampled Grating Distributed Feedback)領域Aと、CSG−DBR(Chirped Sampled Grating Distributed Bragg Reflector)領域Bと、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)領域Cと、光吸収領域Dと、反射防止膜ARと、反射膜HRとを備える。
一例として、半導体レーザ100において、フロント側からリア側にかけて、反射防止膜AR、SOA領域C、SG−DFB領域A、CSG−DBR領域B、光吸収領域D、反射膜HRがこの順に配置されている。SG−DFB領域Aは、利得を有しサンプルドグレーティングを備える。CSG−DBR領域Bは、利得を有さずにサンプルドグレーティングを備える。SOA領域Cは、光増幅器として機能する。
SG−DFB領域Aは、基板1上に、下クラッド層2、活性層3、上クラッド層6、コンタクト層7、および電極8が積層された構造を有する。CSG−DBR領域Bは、基板1上に、下クラッド層2、光導波層4、上クラッド層6、絶縁膜9、および複数のヒータ10が積層された構造を有する。各ヒータ10には、電源電極11およびグランド電極12が設けられている。SOA領域Cは、基板1上に、下クラッド層2、光増幅層19、上クラッド層6、コンタクト層20、および電極21が積層された構造を有する。光吸収領域Dは、基板1上に、下クラッド層2、光吸収層5、上クラッド層6、コンタクト層13、および電極14が積層された構造を有する。端面膜16は、AR(Anti Reflection)膜からなる。反射膜17は、HR(High Reflection)膜からなる。
SG−DFB領域A、CSG−DBR領域B、SOA領域Cおよび光吸収領域Dにおいて、基板1、下クラッド層2、および上クラッド層6は、一体的に形成されている。活性層3、光導波層4、光吸収層5および光増幅層19は、同一面上に形成されている。SG−DFB領域AとCSG−DBR領域Bとの境界は、活性層3と光導波層4との境界と対応している。
SOA領域C側における基板1、下クラッド層2、光増幅層19および上クラッド層6の端面には、端面膜16が形成されている。本実施例では、端面膜16はAR(Anti Reflection)膜である。端面膜16は、半導体レーザ100のフロント側端面として機能する。光吸収領域D側における基板1、下クラッド層2、光吸収層5、および上クラッド層6の端面には、反射膜17が形成されている。反射膜17は、半導体レーザ100のリア側端面として機能する。
基板1は、例えば、n型InPからなる結晶基板である。下クラッド層2はn型、上クラッド層6はp型であり、それぞれ例えばInPによって構成される。下クラッド層2および上クラッド層6は、活性層3、光導波層4、光吸収層5および光増幅層19を上下で光閉込めしている。
活性層3は、利得を有する半導体により構成されている。活性層3は、例えば量子井戸構造を有しており、例えばGa0.32In0.68As0.920.08(厚さ5nm)からなる井戸層と、Ga0.22In0.78As0.470.53(厚さ10nm)からなる障壁層が交互に積層された構造を有する。光導波層4は、例えばバルク半導体層で構成することができ、例えばGa0.22In0.78As0.470.53によって構成することができる。本実施例においては、光導波層4は、活性層3よりも大きいエネルギギャップを有する。
光吸収層5は、半導体レーザ100の発振波長に対して、吸収特性を有する材料が選択される。光吸収層5としては、その吸収端波長が例えば半導体レーザ100の発振波長に対して長波長側に位置する材料を選択することができる。なお、半導体レーザ100の発振波長のうち、もっとも長い発振波長よりも吸収端波長が長波長側に位置していることが好ましい。
光吸収層5は、例えば、量子井戸構造で構成することが可能であり、例えばGa0.47In0.53As(厚さ5nm)の井戸層とGa0.28In0.72As0.610.39(厚さ10nm)の障壁層が交互に積層された構造を有する。また、光吸収層5はバルク半導体であってよく、例えばGa0.46In0.54As0.980.02からなる材料を選択することもできる。なお、光吸収層5は、活性層3と同じ材料で構成してもよく、その場合は、活性層3と光吸収層5とを同一工程で作製することができるから、製造工程が簡素化される。
光増幅層19は、電極21からの電流注入によって利得が与えられ、それによって光増幅をなす領域である。光増幅層19は、例えば量子井戸構造で構成することができ、例えばGa0.35In0.65As0.990.01(厚さ5nm)の井戸層とGa0.15In0.85As0.320.68(厚さ10nm)の障壁層が交互に積層された構造とすることができる。また、他の構造として、例えばGa0.44In0.56As0.950.05からなるバルク半導体を採用することもできる。なお、光増幅層19と活性層3とを同じ材料で構成することもできる。この場合、光増幅層19と活性層3とを同一工程で作製することができるため、製造工程が簡素化される。
コンタクト層7,13,20は、例えばp型Ga0.47In0.53As結晶によって構成することができる。絶縁膜9は、SiN,SiO等の絶縁体からなる保護膜である。ヒータ10は、NiCr等で構成された薄膜抵抗体である。ヒータ10のそれぞれは、CSG−DBR領域Bの複数のセグメントにまたがって形成されていてもよい。
電極8,21、電源電極11およびグランド電極12は、金等の導電性材料からなる。基板1の下部には、裏面電極15が形成されている。裏面電極15は、SG−DFB領域A、CSG−DBR領域BおよびSOA領域Cにまたがって形成されている。
端面膜16は、1.0%以下の反射率を有するAR膜であり、実質的にその端面が無反射となる特性を有する。AR膜は、例えばMgFおよびTiONからなる誘電体膜で構成することができる。反射膜17は、10%以上(一例として20%)の反射率を有するHR膜であり、反射膜17から外部に漏洩する光出力を抑制することができる。例えばSiOとTiONとを交互に3周期積層した多層膜で構成することができる。なお、ここで反射率とは、半導体レーザ内部に対する反射率を指す。反射膜17が10%以上の反射率を有しているので、外部からリア側端面に入射する迷光に対してもその侵入が抑制される。また、リア側端面から半導体レーザ100に侵入した迷光は、光吸収層5で光吸収される。それにより、半導体レーザ100の共振器部分、すなわち、SG−DFB領域AおよびCSG−DBR領域Bへの迷光の到達が抑制される。
回折格子(コルゲーション)18は、SG−DFB領域AおよびCSG−DBR領域Bの下クラッド層2に所定の間隔を空けて複数箇所に形成されている。それにより、SG−DFB領域AおよびCSG−DBR領域Bにサンプルドグレーティングが形成される。SG−DFB領域AおよびCSG−DBR領域Bにおいて、下クラッド層2に複数のセグメントが設けられている。ここでセグメントとは、回折格子18が設けられている回折格子領域と回折格子18が設けられていないスペース部とが1つずつ連続する領域のことをいう。すなわち、セグメントとは、両端が回折格子領域によって挟まれたスペース部と回折格子領域とが連結された領域のことをいう。回折格子18は、下クラッド層2とは異なる屈折率の材料で構成されている。下クラッド層2がInPの場合、回折格子を構成する材料として、例えばGa0.22In0.78As0.470.53を用いることができる。
回折格子18は、2光束干渉露光法を使用したパターニングにより形成することができる。回折格子18の間に位置するスペース部は、回折格子18のパターンをレジストに露光した後、スペース部に相当する位置に再度露光を施すことで実現できる。SG−DFB領域Aにおける回折格子18のピッチと、CSG−DBR領域Bにおける回折格子18のピッチとは、同一でもよく、異なっていてもよい。本実施例においては、一例として、両ピッチは同一に設定してある。また、各セグメントにおいて、回折格子18は同じ長さを有していてもよく、異なる長さを有していてもよい。また、SG−DFB領域Aの各回折格子18が同じ長さを有し、CSG−DBR領域Bの各回折格子18が同じ長さを有し、SG−DFB領域AとCSG−DBR領域Bとで回折格子18の長さが異なっていてもよい。
CSG−DBR領域Bにおいては、少なくとも2つのセグメントの光学長が、互いに異なって形成されている。それにより、CSG−DBR領域Bの波長特性のピーク同士の強度は、波長依存性を有するようになる。本実施例においては、一例として、CSG−DBR領域Bは7つのセグメントを備える。SG−DFB領域A側から、同一の光学長を有する3つのセグメントSG1、同一の光学長を有する2つのセグメントSG2、および同一の光学長を有する2つのセグメントSG2が連結されている。セグメントSG1、セグメントSG2、およびセグメントSG3の光学長は、180μm程度であり、互いに異なっている。なお、SG−DFB領域Aにおける各セグメントが第1反射器を構成し、CSG−DBR領域Bにおける各セグメントが第2反射器を構成する。CSG−DBR領域BのセグメントSG1〜SG3およびSG−DFB領域Aの短セグメントSG4の回折格子部の長さは、4μm程度である。
SG−DFB領域Aは、実質的に同じ光学長を有する複数のセグメントが連結された構造を有する。本実施例においては、SG−DFB領域Aは、一例として、7つのセグメントSG4を備えている。セグメントSG4の光学長は、セグメントSG1〜SG3と異なっており、例えば160μm程度である。CSG−DBR領域BのセグメントSG1〜SG3およびSG−DFB領域のセグメントSG4が半導体レーザ100内においてレーザ共振器を構成する。半導体レーザ100においては、半導体レーザ100の共振器内を伝搬する光の位相をシフトさせる位相シフト構造PS1〜PS7が、各セグメントSG4に設けられている。PSの後に続く数字は、SG−DFB領域Aの前側から数えたセグメントSG4の位置を表す。
位相シフト構造がSG−DFB領域Aの複数のセグメントに設けられている効果を説明するために、比較例について説明する。図2は、比較例に係る半導体レーザ200の全体構成を示す模式的断面図である。半導体レーザ200と図1の半導体レーザ100とが異なる点は、SG−DFB領域Aにおいて、1つのセグメントSG4のみに、フロント側への伝搬光とリア側への伝搬光との位相を整合させるために光の位相を90度シフトさせる位相シフト構造が設けられている点である。
ここで、位相シフト構造に関して詳細に説明する。図3(a)は、セグメントの概略図を示す。図3(a)では、隣り合う2個のグレーティング(回折格子領域)と、その間のスペース部とが図示されている。点線で示した回折格子は、説明のために示したもので、実際には存在しない。実線で示した回折格子がグレーティングを構成している。
図3(a)の例では、3個の回折格子単位が1個のグレーティングを構成している。スペース部には回折格子が存在しないが、図3(a)では、実線で示したグレーティングが同じ周期で延長した場合の仮想的な回折格子を点線で示している。図3(a)の例では、隣り合う2つのグレーティングをそれぞれ延長した場合の仮想的な回折格子は合致しており、2つのグレーティングの位相は揃っている。このとき、図示したセグメントには位相シフト構造は設けられておらず、位相シフト量φps はゼロである。
図示した2つのグレーティングの左側から右方向へ伝搬する光が、1個目のグレーティングで反射した光と、1個目のグレーティングを透過して2個目のグレーティングで反射した光は、同位相で足し合わされる。同様に、2つのグレーティングの右側から左方向へ伝搬する光が、1個目のグレーティングで反射した光と、1個目のグレーティングを透過して2個目のグレーティングで反射した光は、同位相で足し合わされる。
一方、図3(b)の例では、隣り合う2つのグレーティングをそれぞれ延長した場合の仮想的な回折格子が互いにずれている。すなわち、2つのグレーティングの位相がずれている。このとき、図示したセグメントには位相シフト構造が設けられており、位相シフト量φps は次式(1)で与えられる。
Figure 2014222737
ここで、Lsgはセグメントの長さを表し、Λは回折格子周期(ピッチ)を表す。また、mは整数であり、−π<φps≦πとなるように選ばれる。
この場合、図示した2つのグレーティングの左側から右方向へ伝搬する光が1個目のグレーティングで反射した光の位相と、1個目のグレーティングを透過して2個目のグレーティングで反射した光の位相とがずれており、当該2つの光は位相差φpsの状態で足し合わされる。同様に、2つのグレーティングの右側から左方向へ伝搬する光が1個目のグレーティングで反射した光の位相と、1個目のグレーティングを透過して2個目のグレーティングで反射した光の位相とがずれており、当該2つの光は位相差φpsの状態で足し合わされる。
図3(c)は、比較例に係る半導体レーザ200のセグメントSG4に設けられた位相シフト構造を説明する概略図である。図3(c)では、φps=πの位相シフト量が導入されている。この場合、図示した2つのグレーティングの左側から右方向へ伝搬する光が1個目のグレーティングで反射した光と、1個目のグレーティングを透過して2個目のグレーティングで反射した光とは、反位相で足し合わされる。即ち、2つの反射光は互いに打ち消しあう。同様に、2つのグレーティングの右側から左方向へ伝搬する光が1個目のグレーティングで反射した光と、1個目のグレーティングを透過して2個目のグレーティングで反射した光とは、反位相で足し合わされる。
一方、図示した2つのグレーティングの間のスペース部から右方向に伝搬する光が、右側のグレーティングで反射した後に、さらに左側のグレーティングで反射した場合を考える。このとき、2つのグレーティングで反射された伝搬光は、元の伝搬光と同位相で足し合わされる。同様に、2つのグレーティングの間のスペース部から左方向に伝搬する光が左側のグレーティングで反射した後に、さらに右側のグレーティングで反射した場合も、元の伝搬光と同位相で足し合わされる。このように、共振器の中央付近のセグメントに1か所だけφps=πの位相シフトが導入されている場合、共振器の内部から伝搬する光が各グレーティングで多重反射して戻ってきたときの位相が合致する。即ち、レーザ発振に必要な位相条件が満たされる。
このように、隣り合う2つのグレーティングの位相をずらすことによって、セグメント中に任意の位相シフト構造を設けることができる。また、隣り合う2つのグレーティングの位相は合致させたまま、スペース部の屈折率を変えることで、光の伝搬速度を変化させ、等価的に位相シフト構造を設けることも可能である。すなわち、一部の領域で導波路の等価屈折率を大きくすると、光の伝搬速度(位相速度)が遅くなるため、セグメントの等価的な長さ(光路長)が長くなる。逆に、一部の領域で導波路の等価屈折率を小さくすると、光の伝搬速度(位相速度)が速くなるため、セグメントの等価的な長さ(光路長)が短くなる。
したがって、伝搬方向の座標軸をx としたときの、セグメント内の導波路の等価屈折率の分布をnr(x)とすると、位相シフト量φps は次式(2)で表される。
Figure 2014222737
式(2)において、Lsgはセグメントの長さを表し、Λは回折格子周期を表し、下記式(3)の部分はセグメントを範囲とする積分を表し、下記式(4)の部分は位相シフト構造が設けられていないセグメントの等価屈折率を表す。また、mは整数であり、−π<φps≦πとなるように選ばれる。導波路の等価屈折率を変える方法としては、コア層の幅、厚さ、材料等を変化させる方法、電流注入によってキャリア密度を変化させる方法、温度や電界を変化させる方法等が挙げられる。また、回折格子の位相をずらす方法と、導波路の屈折率を変える方法とを併用してもよい。
Figure 2014222737
Figure 2014222737
図4(a)は、比較例に係る半導体レーザ200における共振器内部の光強度分布を示す。図4(a)において、横軸は共振器内の位置を示し、具体的にはSG−DFB領域AおよびCSG−DBR領域B内の各セグメントの位置を示している。図4(a)において「SG4」と表された領域は、7つのセグメントSG4に対応している。縦軸は、光強度を示している。「Ps」はフロント側への伝搬光を表し、「Pr」はリア側への伝搬光を表し、「Pr+Ps」はフロント側への伝搬光とリア側への伝搬光との総和を表している。
フロント側への伝搬光およびリア側への伝搬光は、各グレーティングで一部が反射され、逆方向への伝搬光となる。それにより、各グレーティングで強度が不連続に変化する。特に、フロント側への伝搬光とリア側への伝搬光との位相を整合するために上述の位相シフト構造が設けてある場合は、位相シフト構造付近のセグメントで伝搬光の強度が大きく変化する。SG−DFB領域AではSG−DFB領域Aが有する利得によって伝搬光が増幅されるため、フロント側への伝搬光(Ps)はSG−DFB領域Aのフロント側で大きくなる。そのため、フロント側への伝搬光(Ps)の光強度は、CSG−DBR領域BからSG−DFB領域Aにかけて徐々に大きくなる。一方、SG−DFB領域AではSG−DFB領域Aが有する利得によって伝搬光が増幅されることに起因して、リア側への伝搬光(Pr)はSG−DFB領域Aのリア側で大きくなり、CSG−DBR領域Bにおいてはリア側に向けて小さくなる。
共振器のフロント側およびリア側の端では、それぞれ、フロント側への伝搬光(Ps)もしくはリア側への伝搬光(Pr)のいずれか一方しか存在しない。それにより、フロント側端およびリア側端では、光強度は抑制されている。これに対して、共振器の中央付近では、フロント側への伝搬光(Ps)およびリア側への伝搬光(Pr)の光強度が共に大きくなる。さらに、リア側への伝搬光(Pr)は共振器の中央付近で極大値を有する。したがって、伝搬光(Ps)および伝搬光(Pr)の総和(Pr+Ps)は、共振器の中央付近で大きくなる。また、位相整合のために共振器中に位相シフト構造が設けてある場合には、位相シフト構造付近のセグメントで、光強度がさらに大きくなる。
光強度が大きくなる領域においては、空間的ホールバーニング効果に起因してキャリア密度が小さくなる。この場合、共振器内でのキャリア密度が不均一になる。それにより、SG−DFB領域の各セグメント間で屈折率差が生じ、干渉効果が薄れ、発振モードが不安定になりやすい。
図4(b)は、ホールバーニング効果に起因する導波路の等価屈折率分布を示す。図4(b)では、ホールバーニングを考慮しない場合の等価屈折率を基準とした屈折率差を示している。SG−DFB領域Aでは、共振器内の光強度分布の大きい部分で屈折率が大きくなり、光強度分布の小さい部分で屈折率が小さくなっている。特に、共振器の中央付近や、レーザ発振に必要な位相条件を満たすための位相シフト構造付近で、屈折率が大きくなっている。
表1 は、図4(b)に示す屈折率分布を積分して算出した、SG−DFB領域Aの各セグメントで生じる位相ズレ量である。表1においてDFB#の後に続く数字は、SG−DFB領域の前側から数えたセグメントの位置を表す。例えば、DFB#2は、SG−DFB領域Aの前側から2番目のセグメントSG4を表し、DFB#7は、SG−DFB領域Aの前側から7番目のセグメントSG4を表す。最大でφps=+0.76πに相当する位相ズレが生じている。
Figure 2014222737
このような光強度分布に起因する位相ズレは、利得領域中にグレーティングを設けたSG−DFB領域を有する半導体レーザに固有の現象である。利得領域中にグレーティングを含まない場合は、たとえパッシブ領域にグレーティングが設けられていても、スペース部で伝搬光が増幅されないので、上記のような光強度分布にはならない。また、利得領域全面に渡って回折格子が設けられているDFBレーザにおいて、共振器中央付近に位相シフトが設けられている場合は、回折格子の結合係数κと共振器長Lとの積κLが大きい(例えばκL>1.5)場合には、共振器中央付近の光強度分布が大きくなる。しかしながら、グレーティングでの不連続な変化はなく、光強度分布はSG−DFB領域を有する半導体レーザの場合と異なる。
比較例に係る半導体レーザ200では、κL<1.5の場合でも、共振器中央付近の光強度分布は大きくなる。また、グレーティングを用いた波長可変レーザでは、各グレーティング間の干渉効果を利用して発振モードが選択されるため、光強度分布の不均一によって各セグメント間の位相がずれると、干渉効果が薄れて所望の発振モードを選択できなくなることがある。したがって、例えCW光源として使用する場合でも、光強度分布の不均一が問題となる。
実施例1に係る半導体レーザ100においては、SG−DFB領域Aの複数のセグメントSG4(一例としてすべてのセグメントSG4)に、位相シフト構造PS1〜PS7が設けられている。各セグメントSGに導入された位相シフト量を表2に示す。PS1〜PS6 は、それぞれ表1に示すホールバーニング効果に起因する位相ズレ量と符号が逆で、絶対値が概略同じである。すなわち、PS1〜PS6を導入することによって、ホールバーニング効果に起因する位相ズレ量を補償することができる。また、PS7は、ホールバーニング効果に起因する位相ズレ量と合わせると、概略πとなる。したがって、ホールバーニング効果に起因する位相ズレが生じたときに、レーザ発振に必要な位相条件が満たされる。
Figure 2014222737
図5(a)は、本実施例によってホールバーニング効果に起因する位相ズレを補償した場合の主モードに対する副モードの閾値利得差dGthである。比較のため、比較例に係る半導体レーザ200において、ホールバーニング効果に起因する位相ズレが生じた場合の結果を図5(b)に示す。
主モードに対する副モードの閾値利得差は、発振モードの安定性を示す。安定な単一波長動作を実現するためには、dGth>4〜5cm−1 程度が必要である.比較例に係る半導体レーザ200においては、発振波長によるdGthの差が大きく、1530nm付近や1570nm付近では、安定な単一波長動作が実現できないことがわかる。これは、ホールバーニング効果に起因する位相ズレによって、各セグメント間を伝搬する光の位相が揃わなくなったためと考えられる。
一方、実施例1に係る半導体レーザ100では、各セグメント中に導入された位相シフト構造によってホールバーニング効果に起因する位相ズレ量が補償されるため、各セグメント間を伝搬する光の位相が揃い、発振波長によらず一定のdGthが得られている。これによって、1530nm付近や1570nm付近でも、安定な単一波長動作が実現できる。
本実施例においては、SG−DFB領域Aの全てのセグメントSG4に位相シフト構造が設けられているが、それに限られない。SG−DFB領域Aの複数のセグメントの少なくとも2つにおいて、異なる位相シフト量の位相シフト構造が設けられていれば、ホールバーニング効果による屈折率分布に起因する各セグメントの位相ズレを抑制することができる。その結果、発振モードを安定させることができる。
また、SG−DFB領域Aにおいて、位相シフト構造が設けられた全てのセグメントSG4の位相シフト量の合計の絶対値を、0.5π〜πの範囲内とすることが好ましい。レーザ発振に必要な位相条件が満たされるからである。
また、−πから0の範囲の位相シフト量の位相シフト構造が設けられたセグメントSG4よりも、共振器端に近い少なくとも1つのセグメントSG4に、0からπの範囲の位相シフト量の位相シフト構造が設けられていることが好ましい。図4(b)に示したように、SG−DFB領域Aでは、共振器内の光強度分布の大きい部分で屈折率が大きくなり、光強度分布の小さい部分で屈折率が小さくなるからである。
また、位相シフト構造が設けられたセグメントSG4の少なくとも1つにおいて、空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量に、位相シフト構造の位相シフト量を合わせた場合の位相ズレ量が、空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量と比べて0に近くなっていることが好ましい。ホールバーニング効果による屈折率分布に起因する各セグメントSG4の位相ズレが抑制されるからである。
また、位相シフト構造が設けられたセグメントSG4の少なくとも1つにおいて、空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量に、位相シフト構造の位相シフト量を合わせた場合の位相ズレ量の絶対値が、空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量の絶対値と比べてπに近くなっていることが好ましい。ホールバーニング効果による屈折率分布に起因する各セグメントSG4の位相ズレが抑制されるからである。
また、複数のセグメントSG4が電流注入によって利得を発生してレーザ発振した場合における前記複数のセグメントSG4の平均光強度を上回る光強度のセグメントSG4の少なくとも1つにおいて、位相シフト構造の位相シフト量が−πから0の範囲内であることが好ましい。SG−DFB領域Aでは、共振器内の光強度分布の大きい部分で屈折率が大きくなり、光強度分布の小さい部分で屈折率が小さくなるからである。
また、複数のセグメントSG4が電流注入によって利得を発生してレーザ発振した場合における前記複数のセグメントSG4の平均光強度を下回る光強度のセグメントSG4の少なくとも1つにおいて、位相シフト構造の位相シフト量が0からπの範囲内であることが好ましい。SG−DFB領域Aでは、共振器内の光強度分布の大きい部分で屈折率が大きくなり、光強度分布の小さい部分で屈折率が小さくなるからである。
また、ホールバーニング効果による屈折率変化を相殺する位相シフト量が各セグメントSG4に設けられ、いずれか1つのセグメントSG4にさらにπの位相シフト量が設けられていることが好ましい。この場合、ホールバーニング効果による屈折率分布に起因する各セグメントSG4の位相ズレが抑制されるとともに、レーザ発振に必要な位相条件が満たされるからである。
続いて、実施例2について説明する。実施例2に係る半導体レーザ100aが実施例1に係る半導体レーザ100と異なる点は、SG−DFB領域Aの各セグメントSG4に導入された位相シフト量である。各セグメントSG4に導入された位相シフト量を表3に示す。表3におけるPS1〜PS7は、それぞれ表2におけるPS1〜PS7から位相シフト量+0.8πだけシフトしている。言い換えると、表2におけるPS1〜PS7に、位相シフト量+0.8πを加え、−π<φps≦πの範囲に入るように整数mが選択されている。すなわち、実施例1 におけるSG−DFB領域の各セグメントSG4の全てに同じ位相シフト量の位相シフトを追加している。
Figure 2014222737
ここで、SG−DFB領域Aの各セグメントSG4の全てに同じ位相シフト
量の位相シフトを追加しても、各セグメントSG4間の位相差は変わらないため、伝搬光の干渉効果はほとんど変わらない。したがって、本実施例においても、実施例1と同様の効果が得られる。
続いて、実施例3について説明する。図6に示すように、実施例3に係る半導体レーザ100bが実施例1に係る半導体レーザ100と異なる点は、CSG−DBR領域Bのセグメントにも位相シフト構造が設けられている点である。一例として、CSG−DBR領域Bのすべてのセグメントに位相シフト構造が設けられている。具体的には、SG−DFB領域Aの7個のセグメントSG4に、それぞれPS1〜PS7で示す位相シフト構造が設けられ、CSG−DBR領域Bの7個のセグメントに、それぞれPS8〜PS14で示す位相シフト構造が設けられている。
各セグメント中に導入された位相シフト量を表4に示す。表4において、DBR#の後に続く数字は、CSG−DBR領域Bの前側から数えたセグメントの位置を表す。例えば、DBR#2は、CSG−DBR領域Bの前側から2番目のセグメントを表し、DBR#7は、CSG−DBR領域Bの前側から7 番目のセグメントを表す。表4におけるPS1〜PS7は、それぞれ表3におけるPS1〜PS7と同じ位相シフト量である。また、PS8〜PS14は、全て同じ位相シフト量である。即ち、実施例2におけるCSG−DBR領域Bの各セグメントの全てに、同じ位相シフト量の位相シフト構造が追加されている。
Figure 2014222737
ここで、CSG−DBR領域Bの各セグメントに同じ位相シフト量の位相シフト構造を追加しても、各セグメント間の位相差は変わらないため、伝搬光の干渉効果はほとんど変わらない。したがって、本実施例においても実施例2と同様の効果が得られる。
続いて、実施例4について説明する。実施例4に係る半導体レーザ100cが実施例1に係る半導体レーザ100と異なる点は、SG−DFB領域Aの各セグメントSG4に導入された位相シフト量である。本実施例においては、SG−DFB領域Aの7個のセグメント中、前側から2,3,6,7個目の 計4個のセグメントSG4に位相シフト構造が設けられている。
各セグメント中に導入された位相シフト量を表5に示す。表5におけるPS1,PS4,PS5の位相シフト量はゼロである。すなわち、前側から1,4,5番目のセグメントSG4には位相シフト構造が設けられていない。残りのセグメントSG4に導入されるPS2,PS3,PS6,PS7は、それぞれ表2におけるPS2,PS3,PS6,PS7と同じ位相シフト量である。すなわち、本実施例では、ホールバーニング効果に起因する位相ズレ量の絶対値が比較的小さな セグメント(0.4π以下)に関しては、位相シフト構造を設けていない。
Figure 2014222737
この場合、実施例1と比べると、各グレーティング間の干渉効果は弱まるが、位相ズレ量の絶対値が0.4π程度以下であれば、実施例1と同様の効果が得られる。さらに、実施例1に比べて導入する位相シフト構造の数を少なくできるため、設計や製作が簡便になる。また、前述したように、セグメント中の少なくとも一部の領域で導波路の屈折率を変えることで等価的に位相シフトを導入する場合、屈折率の不連続部での反射が生じる可能性があるが、導入する位相シフト構造の数を少なくすることで、反射光の影響を抑えることができる。
例えば、導波路の幅、厚さ、材料などを変えることによって位相シフト構造を実現してもよい。一例として、セグメントSG4のスペース部において、導波路の幅を一部縮小(または拡大)した領域を設けてもよい。図7(a)は、位相シフト構造を設けたセグメントSG4の上面図である。図7(a)に示すように、スペース部に縮幅部3bを設けてもよい。図7(b)に示すように、縮幅部3bは、スペース部において複数に分割されて設けられていてもよい。また、図7(c)に示すように、縮幅部3bの代わりに拡幅部3cを設けてもよい。これらを設けたことにより、他の導波路との境界(前後2箇所)において伝搬定数が変化する部分が生じる。この伝搬定数の変化により、位相シフト構造を実現している。この伝搬定数の変化量は、導波路幅の変化量によって決めることができる。なお、この方法によって位相シフトを導入する場合、SG−DFB領域とCSG−DBR側のそれぞれにおける回折格子の構造的なピッチの位相は、全て同じである。
本実施例においては、導波路の幅、厚さ、材料などを変えることによって、少なくとも2つのセグメントSG4において互いに異なる位相シフト量を実現することができる。このように屈折率を変更することによって、ホールバーニング効果による屈折率分布に起因する各セグメントの位相ズレを抑制することができる。
(その他の例)
スペース部への電流注入、電界の付加などによって、位相シフト構造を実現してもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 基板
2 下クラッド層
3 活性層
4 光導波層
6 上クラッド層
7,20 コンタクト層
8,21 電極
10 ヒータ
11 電源電極
12 グランド電極
15 裏面電極
16 端面膜
17 端面膜
18 回折格子
19 光増幅層
22 ヒータ
23 電源電極
24 グランド電極
31 利得領域
32 パッシブ導波路
100 半導体レーザ

Claims (11)

  1. 回折格子を有する回折格子領域と、前記回折格子領域に連結され両端が前記回折格子領域によって挟まれたスペース部とを備えるセグメントを複数備え、
    前記複数のセグメントに含まれる回折格子には、3つ以上の位相の異なる回折格子が含まれてなることを特徴とする光半導体素子。
  2. 前記複数のセグメントは、活性層と光学的に結合されてレーザ共振器の少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項1記載の光半導体素子。
  3. 前記複数のセグメントには、複数の位相シフト構造が設けられることで、前記位相の異なる回折格子が構成されてなることを特徴とする請求項2記載の光半導体素子。
  4. 前記位相シフト構造の全ての位相シフト量の合計の絶対値は、0.5π〜πの範囲内であることを特徴とする請求項3記載の光半導体素子。
  5. −πから0の範囲の位相シフト量の位相シフト構造が設けられたセグメントよりも、共振器端に近い少なくとも1つのセグメントに、0からπの範囲の位相シフト量の位相シフト構造が設けられていることを特徴とする請求項3または4記載の光半導体素子。
  6. 位相シフト構造が設けられたセグメントの少なくとも1つにおいて、空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量に、前記位相シフト構造の位相シフト量を合わせた場合の位相ズレ量が、前記空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量と比べて0に近いことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の光半導体素子。
  7. 位相シフト構造が設けられたセグメントの少なくとも1つにおいて、空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量に、前記位相シフト構造の位相シフト量を合わせた場合の位相ズレ量の絶対値が、前記空間的ホールバーニング効果によって生じる位相ズレ量の絶対値と比べてπに近いことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の光半導体素子。
  8. 前記位相の異なる回折格子が設けられない場合における前記レーザ共振器内の平均光強度を上回る光強度を有するセグメントに対して前記位相シフト構造が設けられ、その位相シフト構造の位相シフト量が−πから0の範囲内であることを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載の光半導体素子。
  9. 前記位相の異なる回折格子が設けられない場合における前記レーザ共振器内の平均光強度を下回る光強度を有するセグメントに対して前記位相シフト構造が設けられ、その位相シフト構造の位相シフト量が0からπの範囲内であることを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載の光半導体素子。
  10. 前記複数の位相シフト構造の位相シフト量は同じであることを特徴とする請求項3〜9のいずれか一項に記載の光半導体素子。
  11. 前記複数の位相シフト構造は、連続して隣り合う前記セグメントに設けられてなることを特徴とする請求項3〜10のいずれか一項に記載の光半導体素子。
JP2013102422A 2013-05-14 2013-05-14 光半導体素子 Pending JP2014222737A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013102422A JP2014222737A (ja) 2013-05-14 2013-05-14 光半導体素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013102422A JP2014222737A (ja) 2013-05-14 2013-05-14 光半導体素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014222737A true JP2014222737A (ja) 2014-11-27

Family

ID=52122125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013102422A Pending JP2014222737A (ja) 2013-05-14 2013-05-14 光半導体素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014222737A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6273701B2 (ja) 光半導体素子
US8304267B2 (en) Laser device, laser module, semiconductor laser and fabrication method of semiconductor laser
JP5597029B2 (ja) 波長可変半導体レーザ
JP5304158B2 (ja) 光共振器及び波長可変レーザ
JP2009244868A (ja) 回折格子デバイス、半導体レーザ及び波長可変フィルタ
US8009947B2 (en) Optical semiconductor device and method of controlling the same
JP6186864B2 (ja) 半導体レーザ
JP5461046B2 (ja) 光半導体装置
JP4283869B2 (ja) 光半導体装置および光半導体装置の制御方法
JP6308089B2 (ja) 光半導体装置の制御方法
JP5648391B2 (ja) 半導体光装置
JP2015056515A (ja) 半導体光素子及び光通信モジュール
JP2017204600A (ja) 半導体レーザ
JP6730868B2 (ja) 波長可変半導体レーザ
JP2009088015A (ja) 回折格子デバイス、半導体レーザおよび波長可変フィルタ
JP5058087B2 (ja) 波長可変半導体レーザ
JP2014222737A (ja) 光半導体素子
JP2012156414A (ja) 半導体レーザ素子および半導体レーザ装置
JP2014220388A (ja) 光半導体素子、光半導体装置、および光半導体素子の制御方法
JP3595677B2 (ja) 光アイソレータ、分布帰還型レーザ及び光集積素子
JP2004356571A (ja) 分布帰還型半導体レーザ装置
JP4595711B2 (ja) 半導体レーザ
JP2005117045A (ja) 利得固定半導体光増幅器
JP2011071562A (ja) 光半導体装置、レーザチップおよびレーザモジュール
JP4582289B2 (ja) 半導体レーザー