JP2014222563A - リチウムイオン電池用セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐引裂き性を向上させた柔軟かつ高強度なリチウムイオン電池用セパレータを提供する。特に電動バイクとして好適に使用されるリチウムイオン電池の耐衝撃性を向上させることが出来るセパレータを提供する。
【解決手段】ポリプロピレン樹脂から製造されるリチウムイオン電池用セパレータであって、製品メルトフローレートが0.1〜2.0g/10min、流れ方向のヤング率が500MPa以上、幅方向の引張伸度が500%以上であるリチウムイオン電池用セパレータとする。これにより、特に電動バイク用リチウムイオン二次電池に好適な柔軟かつ高強度なセパレータとすることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン樹脂製リチウムイオン電池用セパレータに関する。詳しくは、耐引裂き性に優れ、柔軟かつ高強度なセパレータに関する。
近年、電気自動車や電動アシスト自転車、電動バイク等の移動体用途で大型リチウムイオン電池が開発されている。
大型リチウムイオン電池の場合、従来の小型電池に比べ、電池としての特性とともにより高い信頼性も求められる。
この中で特に電動バイク用リチウムイオン二次電池は、電動アシスト自転車より早い速度で運転される用途に使用される上、電気自動車のようにパッケージで強度を充分補強するだけのスペースを確保出来ないことから、万が一の交通事故の際にも、電池が暴走しないように、セパレータのような電池単セルを構成する部材に対してもより高い安全性が要求される。セパレータとして電池の安全性、特に耐衝撃性に寄与するには強度と柔軟性のバランスは非常に重要である。
一般的に、リチウムイオン電池用セパレータとして、微多孔性ポリオレフィンフイルムが使用されており、ポリオレフィン系樹脂微多孔膜の工業的製法としては、相分離法(湿式法)と延伸法(乾式法)の二つが一般的に良く知られている。
湿式法では、ポリマーと溶剤を高温で混合して調製した均一溶液を、Tダイ法、インフレーション法等でフィルム化した後、溶剤を別の揮発性溶剤で抽出除去及び延伸することにより、微多孔性フィルムが形成される。
湿式法は、ポリマーと溶剤の組合せ方、ロール延伸による一軸延伸、ロール延伸とテンター延伸による逐次二軸延伸、同時二軸テンターによる同時二軸延伸等多様な延伸方法、また、抽出前に溶剤を含んだ状態で延伸する場合と、溶剤除去後に延伸する場合など、加工方法により多孔構造を制御することが可能である。
しかしながら、多量の溶媒を使用することから、環境への負荷が大きく、また製造コストが高いといった本質的な問題を抱えている。
乾式法では、溶融ポリマーをTダイやサーキュラーダイから押し出し、高ドラフト比でフィルム化した後、さらに熱処理を施し規則性の高い結晶構造を形成する。その後、低温延伸、更には高温延伸して結晶界面を剥離させてラメラ間に間隙部分を作り、多孔構造を形成する方法(以下「単成分延伸法」という)、ポリエチレンとポリプロピレン等を混合して成形したシートを、少なくとも一方向に延伸し、異種ポリマー間の界面に空隙(細孔)を生じさせる方法などがある。これは特許文献1〜5などに開示されている。
特許文献1:特公昭55−32531号公報
特許文献2:特公平2−11620号公報
特許文献3:特公平6−18915号公報
特許文献4:特公平6−76502号公報
特許文献5:特公平6−79659号公報
乾式法は溶媒を使用しないことから、環境への負荷が小さく、製造コストも低く抑えることが出来る。そのため大型電池用のセパレータの製造方法として、製造可能性がある。
しかしながら、単成分延伸法においては、延伸そのものが多孔形成の支配原理となるプロセスであるため、使用できる樹脂の特性に制限があり、さらに取りうる多孔構造の範囲は狭く孔径等も限定される上、一方向に非常に強く配向がかかるため縦裂けし易く、耐引裂き性に劣るという問題がある。
この問題を解決する方法として、一方向に非常に強くかかる配向を緩和する方法、すなわち低ドラフト条件で製膜する方法があるが、単成分延伸法において、低ドラフト条件で製膜した場合は結晶化が不十分となり多孔膜としての多孔特性発現が困難となることから、問題の解決に至っていない。
本発明の課題は、著しく耐引裂き性を向上させ、大型電池用、特に電動バイク用として適した柔軟性と強度を有するリチウムイオン電池用セパレータを提供することにある。
本発明者らは、ポリプロピレン樹脂から製造されるセパレータであって、セパレータにおけるポリプロピレン樹脂のメルトフローレート、すなわち製品メルトフローレート(以下、製品MFRと記すこともある)、流れ方向のヤング率、幅方向の引張伸度のバランスを最適にすることによって、リチウムイオン電池用セパレータとして耐引裂き性に優れ、柔軟かつ強度に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、以下によって構成される。
〔1〕ポリプロピレン樹脂から製造されるリチウムイオン電池用セパレータであって、製品メルトフローレートが0.1〜2.0g/10min、流れ方向のヤング率が500MPa以上、及び幅方向の引張伸度が500%以上であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ。
〔2〕膜厚が25〜35μm、空孔率が40〜50%、最大孔径が50nm以下、平均孔径が10〜30nm、突刺強度が400g以上、及び幅方向の引張強度が5〜10MPaであることを特徴とする上記〔1〕記載のセパレータ。
〔3〕電動バイク用のリチウムイオン電池に使用することを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕記載のセパレータ。
〔4〕無孔フィルムの製膜工程、及び熱処理工程を経て、一軸方向に延伸することにより製造されることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のセパレータ。
〔5〕上記〔1〕〜〔4〕記載のセパレータを用いたリチウムイオン電池。

本発明によれば、耐引裂き性に優れ、柔軟かつ高強度なリチウムイオン電池用セパレータを提供することが出来る。
本発明の折り曲げ性試験の説明図
以下に本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は大型電池用、特に電動バイク用リチウムイオン二次電池に好適に使用可能な柔軟かつ高強度なセパレータを提供する。
本発明は、0.1〜2.0g/10minという特定の製品MFR、流れ方向(以下、MD方向と記すこともある)のヤング率が500MPa以上、幅方向(以下、TD方向と記すこともある)における引張伸度が500%以上であるという、柔軟かつ高強度な特性を有するポリプロピレン樹脂製微多孔膜からなる新規なリチウムイオン電池用セパレータを提供するものである。
さらに、本発明は、上記特性に加えて、膜厚が25〜35μm、空孔率が40〜50%、最大孔径が50nm以下、平均孔径が10〜30nm、突刺強度が400g以上、幅方向の延伸強度が5〜10MPaであることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータを提供するものである。
本発明のセパレータにおいて使用されるポリプロピレン樹脂は主としてプロピレン重合単位からなる結晶性の重合体であり、好ましくはプロピレン重合単位が全体の90重量%以上であるポリプロピレンである。具体的には、プロピレンの単独重合体であってもよく、また、プロピレン重合単位90重量%以上とエチレン又はα−オレフィン10重量%以下とのランダム又はブロック共重合体であってもよい。結晶性ポリプロピレンが共重合体の場合に使用されるオレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等を挙げることができる。このうち、プロピレン単独重合体を用いるのが、製造コストの点から好ましい。
本発明のセパレータにおいて、製品MFR0.1〜2.0g/10minを満足するために、原料として用いるポリプロピレン樹脂の原料メルトフローレート(以下、原料MFRと記すこともある)は、加工性及び多孔膜として充分な強度を両立しやすい0.1〜1.9g/10minであることが好ましい。MFRが0.1以上であると、溶融時の流動性が良好で加工が容易になり、また1.9以下であるとセパレータとして良好な強度を得ることが容易になる。
本発明において製品MFR及び原料MFRの測定は、JIS K 7210に準拠し、温度230℃、公称荷重2.16kgの条件にて測定した。
本発明において、前記ポリプロピレン樹脂の製造方法は特に限定されず、上記の条件を満足すれば、いかなる製造方法を用いてもよい。例えば、チタン担持触媒等のチーグラーナッタ触媒を用いて重合したプロピレン単独重合体の製造方法が挙げられる。また上記の条件を満足する市販のポリプロピレン樹脂を購入して使用することも出来る。
本発明のセパレータにおいて使用されるポリプロピレン樹脂は、通常のポリプロピレン樹脂に使用される酸化防止剤、中和剤、α晶造核剤、界面活性剤等を必要に応じて配合することができる。
酸化防止剤としては、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等のフェノール系酸化防止剤、又はトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジフォスフォナイト等のリン系酸化防止剤等が例示できる。
中和剤としてはステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸塩類が例示でき、無機充填剤及びブロッキング防止剤としては炭酸カルシウム、シリカ、ハイドロタルサイト、ゼオライト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等が例示でき、滑剤としてはステアリン酸アマイド等の高級脂肪酸アマイド類が例示でき、帯電防止剤としてはグリセリンモノステアレート等の脂肪酸エステル類が例示できる。
α晶造核剤としては、タルク、アルミニウムヒドロキシ−ビス(4−t−ブチルベンゾエート)、1・3,2・4−ジベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(2’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−クロルベンジリデン)ソルビトール、ナトリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムジヒドロキシ−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート等の公知のα晶造核剤が挙げられる。これらは単独使用でも、2種以上の併用でも良い。
本発明のリチウムイオン電池用セパレータを、好適に使用するにあたって、製品メルトフローレートが0.1〜2.0g/10min、流れ方向のヤング率が500MPa以上、幅方向の引張伸度が500%以上であることが好ましい。
リチウムイオン電池において、セパレータは異なる極性の電極間に挟まれて使用されるのが一般的だが、電池の製造工程及び電池の使用状況下で様々なストレスを受けることになる。ストレスの例としては、たとえば、電池の製造工程においてはロール状に巻かれたセパレータを取り出す際には、テンションを受けた状態で引き出される、又は、巻回形の電池を作成する際には電極間に挟まれた状態で極めて小さな径で巻き回される、などのストレスである。
さらに、電池の使用状況下においても、電極の膨張等に伴う電池の反りによるセパレータのシート面の法線方向の反りによるストレスや、電極等の収縮差による面内方向のストレス等が挙げられる。
製品メルトフローレートが0.1g/10min以上であると、セパレータとしての充分な柔軟性を得ることが容易になり、2.0g/10min以下であると充分な強度の確保が容易になり、電池用途に使用するのに好ましい。
流れ方向のヤング率が500MPa以上の場合、たわみに対して強くなるため、電池用途として高い信頼性で使用するのに、長期間にわたるストレスに耐えうるだけの充分な膜のコシを確保することが容易になり好ましい。
幅方向の引張伸度が500%以上の場合、セパレータの柔軟性が向上し、縦裂けし難くなるため好ましい。
さらに大型電池用セパレータとして好適に使用するため、セパレータの厚みは25〜35μm、空孔率は40〜50%が、電池に組み込んだ場合の特性と強度とのバランスが良好となり、より好ましい。
具体的には、セパレータの厚みが25μm以上の場合、前記機械的ストレスに対し、長期的に耐えられる可能性が強くなり、場合によっては局所的にショートしてしまい自己放電が大きくなるといった不具合を減らせるので好ましい。一方、35μm以下の場合、電解液中のリチウムイオンの移動距離を短く確保でき、総合的に電池の抵抗を低く抑え、電池入出力特性の低下を最低限にとどめられるので好ましい。
また、空孔率については40%以上の場合、充分な量の電解液を保持しやすくなり、リチウムイオンの移動を阻害するなど電気特性への影響を減らせるため好ましく、50%以下の場合、高温異常時に孔を閉塞させる機能が低下しないため好ましい。
孔径は品質ならびに信頼性と電池に組み込んだ場合の特性とのバランスの見地から、最大孔径50nm以下で平均孔径10〜30nmであることがより好ましい。平均孔径が10nm以上の場合、長期間にわたって充分なリチウムイオンの移動性を確保できるため好ましく、最大孔径が50nm以下で平均孔径が30nm以下である場合、電池内部での微小短絡発生確率を低下させるため好ましい
また電池における外部からの衝撃に対して、上述した柔軟性の特性を充分発揮させるため突刺強度は400g以上であることがより好ましく、幅方向の引張強度は5〜10MPaであることがより好ましい。
実際にはこれらの物性を満足することにより、大型電池用、特にリチウムイオン電池用、なかでもリチウムイオン二次電池用セパレータとして充分な特性を維持した上、バランスのよい柔軟性と強度を両立することが出来る。
本発明のリチウムイオン電池用セパレータの製造方法としては、例えば、溶融ポリマーをTダイやサーキュラーダイから押し出し、フィルム化する工程。得られたフィルムに対して熱処理を施し規則性の高い結晶構造を形成する工程。その後、低温延伸、更には高温延伸して結晶界面を剥離させてラメラ間に間隙部分を作り、多孔構造を形成する工程を全て含む、いわゆる単成分延伸法を好適に用いることができる。また単成分延伸法のフィルム化する工程における、溶融樹脂がダイリップを通過する樹脂組成物の流れ方向(MD)の線速度VCLと膜状成形物の流れ方向(MD)の線速度Vfの比で定義されるドラフト比(VCL/Vf)において、ドラフト比1〜40で製膜されたフィルムを用いて、セパレータを製造する場合、高い柔軟性を得易くなるため特に好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
(実施例)
本発明の微多孔膜からなるセパレータの各特性は次の試験方法にて評価した。
1.膜厚:延伸後のセパレータフィルムを直径72mmの円形に切抜き、ダイヤルゲージ(測定子直径5mm、測定荷重1.5N)を用い、JIS K 7130(1992)A−2法に準じて、任意の15ヶ所について厚みを測定した。その15ヶ所の値の平均値をフィルム厚みとした。
2.空孔率:延伸後のセパレータフィルムを100×100mmの方形に切抜き、嵩比重を求め、また、延伸前の多孔化されていないサンプル100×100mmから(株)東洋精機製作所製の自動比重計DENSIMETER,D−Sにて真比重を求め、下記式より空隙率を求めた。
空孔率(%)=(1−嵩比重/真比重)×100
3.最大孔径:ASTM F 316に準拠し、PMI社製のPerm−Porometerを用いGalwicを使用して結晶性熱可塑樹脂多孔膜の孔径を測定し、バブルポイント細孔径を最大細孔径とした。
4.平均孔径:西華産業株式会社製のナノ細孔径分布測定装置(装置名:Nano−Perm−Porometer)を用い、キャリアーガスとしてヘリウムを使用し、ヘキサン蒸気透過性能を測定し、50%透過流速径を平均孔径とした。
5.引張強度及び引張伸度:延伸後のセパレータフィルムを長さ120mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルとした。なお、セパレータフィルムのTD方向が120mmになるように方向を合わせた。引張試験機(東洋精機製作所製ストログラフR−3)を用いて、初期チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分としてセパレータフィルムのTD方向に引張試験を行った。サンプルが破断した時にフィルムにかかった最大応力を引張強度とし、またこのときの破断時チャック間距離より、破断時チャック間距離/初期チャック間距離×100の式より求められる値を引張伸度とした。
6.ヤング率:延伸後のセパレータフィルムを長さ120mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルとした。なお、セパレータフィルムのMD方向が120mmになるように方向を合わせた。引張試験機(東洋精機製作所製ストログラフR−3)を用いて、初期チャック間距離50mmとし、引張速度を500mm/分としてセパレータフィルムのMD方向に引張試験を行った。1%伸長時における引張荷重とサンプルの断面積より、引張荷重(1%伸長)/断面積×100の式より算出される数値をヤング率とした。
7.突刺強度:延伸後のセパレータフィルムをカトーテック製のサンプル冶具(直径11.3mmの円形形状)にセットし、引張試験機(東洋精機製作所製ストログラフR−3)を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度100mm/minの条件で突刺試験を行うことにより、得られる最大突刺荷重を突刺強度とした。
8.折り曲げ性:耐引裂き性を評価する指標として折り曲げ性を測定した。延伸後のセパレータフィルムを50mm×50mmに切出しサンプルを作製した。これを厚さ10mmの板で、幅方向が伸ばされる形で、サンプルを挟み動かないように固定して、中央より板を折り曲げた際、破膜しないものを合格とした(図1を参照)。n=3で測定を行い、合格数が3の場合を○、1〜2の場合を△、0の場合を×として評価を行った。
実施例1
原料メルトフローレートが0.45のポリプロピレンホモポリマーを、単軸押出し機を用いて230℃で混練し、Tダイから押し出し、ドラフト比34になるように冷却ロールで引き取り厚さ30μmフィルムを得た。得られたフィルムを156℃で熱処理を施し結晶化度を向上させた。それから27℃でMD方向に1.2倍、更には153℃でMD方向に1.9倍、延伸して、多孔構造を形成した後、125℃で20%緩和することでセパレータを得た。得られたセパレータの物性を表1に示す。
実施例2
ドラフト比40で厚さ36μmのフィルムを得た以外は、実施例1と同様にセパレータを作製した。得られたセパレータの物性を表1に示す。
実施例3
原料メルトフローレートが0.2のポリプロピレンホモポリマーを、単軸押出し機を用いて240℃で混練し、Tダイから押し出し、ドラフト比30になるように冷却ロールで引き取り厚さ38μmフィルムを得た。得られたフィルムを155℃で熱処理を施し結晶化度を向上させた。それから28℃でMD方向に1.2倍、更には153℃でMD方向に1.8倍、延伸して、多孔構造を形成した後、125℃で20%緩和することでセパレータを得た。得られたセパレータの物性を表1に示す。
実施例4
原料メルトフローレートが1.5のポリプロピレンホモポリマーを、単軸押出し機を用いて220℃で混練し、Tダイから押し出し、ドラフト比34になるように冷却ロールで引き取り厚さ34μmフィルムを得た。得られたフィルムを155℃で熱処理を施し結晶化度を向上させた。それから25℃でMD方向に1.2倍、更には150℃でMD方向に2.2倍、延伸して、多孔構造を形成した後、125℃で20%緩和することでセパレータを得た。得られたセパレータの物性を表1に示す。
実施例5
製膜において、ドラフト比31になるように冷却ロールで引き取り厚さ34μmフィルムを得た。また延伸において、23℃でMD方向に1.2倍、更には153℃でMD方向に2.3倍、延伸した以外は実施例1と同様にセパレータを得た。得られたセパレータの物性を表1に示す。
比較例1
原料メルトフローレートが0.5のポリプロピレンホモポリマーを用いて、ドラフト比47で厚さ31μmのフィルムを得た以外は、実施例1と同様にセパレータを作製した。得られたセパレータの物性を表2に示す。
比較例2
原料メルトフローレートが3.0のポリプロピレンホモポリマーを用いて、ドラフト比30で厚さ34μmのフィルムを得た以外は、実施例1と同様にセパレータを作製した。得られたセパレータの物性を表2に示す。
比較例3
原料メルトフローレートが4.0のポリプロピレンホモポリマーを、単軸押出し機を用いて230℃で混練し、Tダイから押し出し、ドラフト比240になるように冷却ロールで引き取り厚さ32μmフィルムを得た。得られたフィルムを150℃で熱処理を施し結晶化度を向上させた。それから27℃でMD方向に1.2倍、更には145℃でMD方向に2.0倍、延伸して、多孔構造を形成した後、125℃で20%緩和することでセパレータを得た。得られたセパレータの物性を表2に示す。
Figure 2014222563
Figure 2014222563
本発明のセパレータは耐引裂き性に優れたセパレータである。柔軟性、高強度を両立することから、リチウムイオン電池用セパレータとしてリチウムイオン電池に使用した場合、大型用、特に電動バイクに好適に使用される耐衝撃性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することが出来る。

Claims (5)

  1. ポリプロピレン樹脂から製造されるリチウムイオン電池用セパレータであって、製品メルトフローレートが0.1〜2.0g/10min、流れ方向のヤング率が500MPa以上、及び幅方向の引張伸度が500%以上であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ。
  2. 膜厚が25〜35μm、空孔率が40〜50%、最大孔径が50nm以下、平均孔径が10〜30nm、突刺強度が400g以上、及び幅方向の引張強度が5〜10MPaであることを特徴とする請求項1記載のセパレータ。
  3. 電動バイク用のリチウムイオン電池に使用することを特徴とする請求項1又は2記載のセパレータ。
  4. 無孔フィルムの製膜工程、及び熱処理工程を経て、一軸方向に延伸することにより製造されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセパレータ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のセパレータを用いたリチウムイオン電池。
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