〔情報表示装置〕
まず、後述する実施形態1〜4に共通する情報表示装置1の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、情報表示装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、情報表示装置1は、制御部2、ディスプレイ3、タッチパネル4、近接センサ5、RAM(Random Access Memory)6、ROM(Read Only Memory)7および記憶装置8を備えている。
制御部2は、ディスプレイ3およびタッチパネル4の動作を制御する。また、制御部2は、RAM6および記憶装置8に対する各種の情報の書き込みおよび読み出しを行なうとともに、ROM7に対する各種の情報の読み出しを行なう。制御部2の詳細については、後に詳しく説明する。
ディスプレイ3は、表示面31(表示パネル)に画像を表示する表示デバイスである。このディスプレイ3は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ(OLED)などの平板型の表示装置で構成される。
タッチパネル4(状態検知部)は、表示面31に対する操作体の接触位置を検出する位置検出デバイスである。このタッチパネル4は、操作体の表示面31における接触位置を検出する機能を、操作体の表示面31に対する接触状態を検知する機能として利用することができる。
タッチパネル4は、各種の方式のタッチパネルを利用することができるが、複数点の位置検出が必要である場合、例えば、投影型静電容量方式のタッチパネルを用いることが望ましい。投影型静電容量方式のタッチパネルは、複数点の位置検出によって複雑な指示を行うことができるという良好な操作性を備える。
タッチパネル4は、ディスプレイ3の表示面31上に配置される。あるいは、タッチパネル4は、ディスプレイ3に組み込まれるディスプレイ一体型のタッチパネルであってもよい。また、タッチパネル4はドライバを含んでいる。このドライバは、タッチパネル4の本体に設けられた電極に駆動電圧を印加するとともに、電極より得られた操作体の位置を表す信号を検出信号として出力する。
近接センサ5(状態検知部および近接状態検知部)は、操作体が表示面31に対して近接したこと(近接状態)を検知するとともに、表示面31に対する操作体の近接の程度を検知するセンサである。この近接センサ5は、操作体が表示面31に対して近接した位置(座標)を検出することによって、近接状態および近接の程度を検知する。近接センサ5が検出する操作体の位置は、表示面31の1つの頂点を原点として、表示面31と平行な平面における座標(X座標およびY座標)および表示面31に対して垂直な方向の座標(Z座標)で表される位置である。また、近接センサ5は、検出したZ座標の位置に基づいて、操作体が表示面31から垂直方向に所定距離離れた位置までの範囲に存在しているときに、操作体の近接状態を検知する。近接センサ5は、検出した操作体の位置を位置検出信号として出力するとともに、検知した操作体の近接状態を近接検知信号として出力する。
近接センサ5としては、光学式センサや静電容量式センサが用いられる。静電容量式の近接センサ5は、操作体が、表示面31に対して近づいていき、表示面31から垂直方向に所定距離離れた位置に達すると、その距離に応じた静電容量を検出し始め、そこから操作体が表示面31に近接するにつれて、検出する静電容量を増加させる。このように、静電容量式の近接センサ5は、操作体と表示面31との間の距離の大きさに応じて変化する静電容量の値を検出することで、近接の程度を検知する。このため、静電容量式の近接センサ5は、操作体との間で静電容量を生じさせるための電極を有しており、この電極に駆動電圧が印加される。
なお、近接センサ5は、静電容量式センサであれば、静電容量式のタッチパネル4と一体に形成することも可能である。このような近接センサ5は、操作体が表示面31に接触すると、検出する静電容量が最大となる。
〈制御部の構成〉
制御部2は、表示制御部21、タッチパネル制御部22、近接センサ制御部23、時間経過判定部24、移動距離判定部25、速度・加速度判定部26および接触面積判定部27を有している。
表示制御部21は、ディスプレイ3の表示動作を制御する。具体的には、表示制御部21は、記憶装置8に記憶されている画像データや外部から取得した画像データをディスプレイ3に与える処理を行なったり、画像データの表示状態を変更する処理を行なったりする。表示制御部21は、タッチパネル4によって検出された操作体の位置や、近接センサ5によって検知された操作体の近接状態および近接の程度によって表される操作指示を受け付け、当該操作指示に基づいて上記の処理を行なう。また、表示制御部21(機能動作部)は、上記の処理を行なうことで、情報表示装置1において近接状態に対応する表示機能を動作させる。
表示制御部21は、時間経過判定部24、移動距離判定部25、速度・加速度判定部26または接触面積判定部27からの後述する近接状態判定結果を受けると、操作体が近接状態を維持しているときの表示制御処理を行なう。また、表示制御部21は、時間経過判定部24、移動距離判定部25、速度・加速度判定部26または接触面積判定部27からの後述する接触状態判定結果を受けると、操作体が接触状態にあるときの表示制御処理を行なう。さらに、表示制御部21は、時間経過判定部24からの後述する非近接状態判定結果を受けると、操作体が非近接状態にあるときの表示制御処理を行なう。表示制御部21のこれらの表示制御処理の詳細については、後述する各実施形態で説明する。
タッチパネル制御部22は、タッチパネル4におけるドライバに駆動の指示を与える。また、タッチパネル制御部22は、タッチパネル4から出力された検出信号を検出データとして取り込んで、表示制御部21、時間経過判定部24、移動距離判定部25、速度・加速度判定部26および接触面積判定部27に与える。
近接センサ制御部23は、近接センサ5への駆動電圧の印加を制御する。また、近接センサ制御部23は、近接センサ5から出力される位置検出信号および近接検知信号をそれぞれ位置検出データおよび近接検知データ(近接ONデータ)として取り込んで、表示制御部21、時間経過判定部24、移動距離判定部25、速度・加速度判定部26および接触面積判定部27に与える。近接検知データは、操作体が近接状態にあるときにONデータ(近接ONデータ)として出力され、操作体が近接状態にないとき(近接範囲外の非近接状態にあるとき)にOFFデータ(近接OFFデータ)として出力される。
時間経過判定部24(近接判定部)は、以下のように、接触誤操作判定モードと非近接誤操作判定モードとで異なる時間経過判定を行なう。ここで、接触誤操作判定モードとは、操作体が近接状態から一瞬だけ表示面31に接触したことを誤操作として判定するモードである。また、非近接誤操作判定モードとは、操作体の近接状態から非近接状態への一瞬だけの移行を誤操作として判定するモードである。
時間経過判定部24は、接触誤操作判定モードにおいて、操作体が近接状態から接触状態へ移動した後に近接状態に復帰するまでに、所定の基準接触時間T1(基準時間)が経過したか否かを判定する。このため、時間経過判定部24は、近接センサ制御部23から近接検知データ(近接ONデータ)を取得している状態から、タッチパネル制御部22から検出データの取得を開始した時刻(接触開始時刻)をRAM6に記憶させる。また、時間経過判定部24は、検出データの取得を開始した後、操作体の表示面31への接触状態が解除されたときにタッチパネル制御部22からの検出データの取得を終了した時刻(接触解除時刻)をRAM6に記憶させる。さらに、時間経過判定部24は、RAM6に記憶された接触開始時刻および接触解除時刻の差を接触時間として計測し、当該接触時間が基準接触時間T1を超えたか否かを判定する。
例えば、時間経過判定部24は、接触時間が基準接触時間T1を超えるときに“1”の時間経過判定信号を出力する一方、接触時間が基準接触時間T1以下であるときに“0”の時間経過判定信号を出力する。時間経過判定部24は、“1”の時間経過判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが有効であると判定し、“1”の時間経過判定信号を接触状態判定結果として表示制御部21に与える。また、時間経過判定部24は、“0”の時間経過判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが無効であると判定し、“0”の時間経過判定信号を近接状態判定結果として表示制御部21に与える。
時間経過判定部24は、上記の接触状態判定結果および近接状態判定結果をRAM6に書き込むことにより、RAM6を介してこれらの判定結果を表示制御部21に与える。
なお、時間経過判定部24は、近接状態でタッチパネル制御部22から検出データの取得(接触状態の検知)を開始してから接触状態が解除されるまでの時間を接触時間として計測し、当該接触時間が基準接触時間T1を超えたか否かを判定してもよい。
時間経過判定部24は、非近接誤操作判定モードにおいて、操作体が近接状態から非近接状態へ移動してから所定の基準非近接時間T2が経過したか否かを判定する。このため、時間経過判定部24は、近接センサ制御部23から近接ONデータを取得している状態から、近接ONデータが近接OFFデータへ変化したときに時間の計測を開始し、近接OFFデータを取得している時間(非近接時間)が基準非近接時間T2(基準時間)を超えたか否かを判定する。
例えば、時間経過判定部24は、非近接状態の持続時間(非近接時間)が基準非近接時間T2を超えるときに“1”の時間経過判定信号を出力する一方、非近接時間が基準非近接時間T2以下であるときに“0”の時間経過判定信号を出力する。時間経過判定部24は、“1”の時間経過判定信号を出力するときに、操作体が近接状態から非近接状態へ移行したことが有効であると判定し、“1”の時間経過判定信号を非近接状態判定結果として表示制御部21に与える。また、時間経過判定部24は、“0”の時間経過判定信号を出力するときに、操作体が近接状態から非近接状態へ移行したことが無効であると判定し、“0”の時間経過判定信号を近接状態判定結果として表示制御部21に与える。
時間経過判定部24は、上記の非近接状態判定結果および近接状態判定結果をRAM6に書き込むことにより、RAM6を介してこれらの判定結果を表示制御部21に与える。
移動距離判定部25は、操作体が近接状態から接触状態へ移動したときに、操作体が接触状態を維持しながら所定の基準移動距離D以上移動したか否かを判定する。このため、移動距離判定部25は、近接センサ制御部23から近接検知データ(近接ONデータ)を取得しているときに、タッチパネル制御部22からの検出データより得た操作体の接触開始位置(接触開始座標)をRAM6に記憶させる。また、移動距離判定部25は、検出データの取得を開始した後、操作体の表示面31への接触状態が解除されたときにタッチパネル制御部22からの検出データより得た操作体の接触解除位置(接触解除座標)をRAM6に記憶させる。さらに、移動距離判定部25は、RAM6に記憶された接触開始座標および接触解除座標の差を操作体の移動距離として計算し、当該移動距離が基準移動距離Dを超えたか否かを判定する。
例えば、移動距離判定部25は、上記の移動距離が基準移動距離D未満であるときに“1”の移動距離判定信号を出力する一方、当該移動距離が基準移動距離D以上であるときに“0”の移動距離判定信号を出力する。移動距離判定部25は、“1”の移動距離判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが有効であると判定し、“1”の移動距離判定信号を接触状態判定結果として表示制御部21に与える。また、移動距離判定部25は、“0”の移動距離判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが無効であると判定し、“0”の時間経過判定信号を近接状態判定結果として表示制御部21に与える。
移動距離判定部25は、上記の接触状態判定結果および近接状態判定結果をRAM6に書き込むことにより、RAM6を介してこれらの判定結果を表示制御部21に与える。
速度・加速度判定部26は、操作体が近接状態から接触状態へ移動したときに、操作体が接触状態を維持しながら所定の基準移動速度Vまたは所定の基準移動加速度A以上で移動したか否かを判定する。このため、速度・加速度判定部26は、近接センサ制御部23から近接検知データ(近接ONデータ)を取得しているときに操作体が表示面31に接触してから、表示面31上を移動する移動速度または移動加速度を計算する。速度・加速度判定部26は、移動速度または移動加速度の計算を、時間経過判定部24と同様にして求めた接触時間と、移動距離判定部25と同様にして求めた移動距離とに基づいて行なう。また、速度・加速度判定部26は、当該移動速度が基準移動速度V以上であるか否か、または当該移動加速度が基準移動加速度A以上であるか否かを判定する。
例えば、速度・加速度判定部26は、移動速度が基準移動速度V未満であるときに“1”の移動速度判定信号を出力する一方、移動速度が基準移動速度V以上であるときに“0”の移動速度判定信号を出力する。速度・加速度判定部26は、“1”の移動速度判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが有効であると判定し、“1”の移動速度判定信号を接触状態判定結果として表示制御部21に与える。また、速度・加速度判定部26は、“0”の移動速度判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが無効であると判定し、“0”の時間経過判定信号を近接状態判定結果として表示制御部21に与える。
また、例えば、速度・加速度判定部26は、移動加速度が基準移動加速度A未満であるときに“1”の移動加速度判定信号を出力する一方、移動加速度が基準移動加速度A以上であるときに“0”の移動加速度判定信号を出力する。速度・加速度判定部26は、“1”の移動加速度判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが有効であると判定し、“1”の移動加速度判定信号を接触状態判定結果として表示制御部21に与える。また、速度・加速度判定部26は、“0”の移動加速度判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが無効であると判定し、“0”の時間経過判定信号を近接状態判定結果として表示制御部21に与える。
速度・加速度判定部26は、上記の接触状態判定結果および近接状態判定結果をRAM6に書き込むことにより、RAM6を介してこれらの判定結果を表示制御部21に与える。
接触面積判定部27は、操作体が近接状態から接触状態へ移動したときに、操作体が表示面31に接触している接触部分の面積(接触面積)が所定の基準接触面積CA(基準面積)を超えたか否かを判定する。このため、接触面積判定部27は、近接センサ制御部23から近接検知データ(近接ONデータ)を取得している状態から、タッチパネル制御部22からの検出データより得た操作体の接触位置の座標に基づいて操作体の接触面積を計算する。また、接触面積判定部27は、一度接触している期間において計算した接触面積のうちの最大値(最大接触面積)をRAM6に記憶させ、当該最大接触面積が基準接触面積CAを超えたか否かを判定する。ここで、接触面積は、例えば操作体が表示面31に接触している位置として検出される座標の総数で表されてもよい。
例えば、接触面積判定部27は、接触面積が基準接触面積CAを超えるときに“1”の接触面積判定信号を出力する一方、接触面積が基準接触面積CA以下であるときに“0”の接触面積判定信号を出力する。接触面積判定部27は、“1”の接触面積判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが有効であると判定し、“1”の接触面積判定信号を接触状態判定結果として表示制御部21に与える。また、接触面積判定部27は、“0”の接触面積判定信号を出力するときに、操作体が表示面31に接触したことが無効であると判定し、“0”の接触面積判定信号を近接状態判定結果として表示制御部21に与える。
接触面積判定部27は、上記の接触状態判定結果および近接状態判定結果をRAM6に書き込むことにより、RAM6を介してこれらの判定結果を表示制御部21に与える。
また、接触面積判定部27は、操作体が表示面31に接触しているときには、接触面積が変化することから、基準接触面積CAと比較する接触面積として最大接触面積(最大面積)を用いる。このため、接触面積判定部27は、最初に計算した接触面積を最大接触面積としてRAM6に記憶させておき、それ以降で所定周期毎に計算した接触面積をRAM6に記憶させる。また、接触面積判定部27は、当該接触面積を最大接触面積と比較して、当該接触面積が最大接触面積より大きいときに、RAM6において最大接触面積を当該接触面積に書き替える。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図2の(a)〜(c)は実施形態1に係る情報表示装置1Aの動作を説明する図である。図3は情報表示装置1Aの動作の処理手順を示すフローチャートである。
本実施形態では、近接状態にある操作体が表示面31にごく短時間接触したことを誤動作として判定する情報表示装置1Aについて説明する。
図1に示すように、情報表示装置1Aにおいて、表示制御部21は、接触誤操作判定モードにおいて、時間経過判定部24からの近接状態判定結果を受けると、操作体が近接状態を維持しているときの表示制御処理を行なう。また、表示制御部21は、接触誤操作判定モードにおいて、時間経過判定部24からの接触状態判定結果を受けると、操作体が接触状態にあるときの表示制御処理を行なう。
情報表示装置1Aの動作を図2および図3を参照して説明する。
まず、図2の(a)に示すように、情報表示装置1Aにおいて、操作体としての指Fが表示面31に対して近接状態にあるとき、図3に示すように、近接センサ5が指Fの近接状態を検知する(S101:近接状態検知ステップ)。この状態から変化した状態が接触状態であるか、非接触状態であるかを判定する(S102)。このとき、図2の(b)に示すように、指Fが表示面31に接触すると、タッチパネル4が指Fの接触状態を検知するので(接触状態検知ステップ)、変化した状態が接触状態であると判定される。また、近接センサ5が指Fの非近接状態を検知すると、変化した状態が非近接状態であると判定されて、処理を終える。
変化した状態が接触状態であると判定されると、時間経過判定部24が、指Fが接触状態となった時刻(接触状態の開始時刻)を接触開始時刻としてRAM6に記憶させる(S103)。
その後、図2の(c)に示すように、指Fが表示面31から離れて近接状態に戻ると、タッチパネル4が指Fの接触状態が解除されたことを検知する(S104)。すると、時間経過判定部24が、指Fの接触状態が解除された時刻を接触解除時刻としてRAM6に記憶させる(S105)。
そして、時間経過判定部24が、RAM6に記憶された接触開始時刻および接触解除時刻の差を指Fの接触時間として計算し(S106)、当該接触時間を基準接触時間T1と比較する(S107:近接判定ステップ)。時間経過判定部24が、この比較の結果、接触時間が基準接触時間T1以下である(接触条件を満たしている)と判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行しない(S108)。また、時間経過判定部24が、上記の比較の結果、接触時間が基準接触時間T1を越えたと判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行する(S109:機能動作ステップ)。S108およびS109の後は、処理がS101に戻る。
このように、本実施形態では、指Fが、図2の(a)に示す近接状態から図2の(b)に示すように表示面31に接触しても、接触時間が基準接触時間T1以下であれば、指Fが表示面31に接触したとみなされない。つまり、指Fが近接状態から誤って表示面31にごく短時間接触しても、その接触状態が誤操作として判断されるので、操作上は近接状態が維持されているものとみなされる。したがって、この場合は、接触時の機能が動作しない。
図2に示す例では、近接状態において、アプリケーションプログラムのアイコンを一覧表示するアプリケーション一覧画面を表示面31に表示している。この状態で、指Fが誤って表示面31に触れても、指Fの表示面31への接触がアプリケーション一覧画面への操作とみなされない。また、指Fが意図して基準接触時間T1を越えて表示面31に触れると、指Fの表示面31への接触がアプリケーション一覧画面への操作とみなされる。この場合、アプリケーション一覧画面において指Fが接触している位置のアイコンのアプリケーションプログラムが実行され、その実行画面が表示面31に表示される。これは、以降の実施形態2〜3でも同様である。また、近接状態においてアプリケーション一覧画面を表示面31に表示することについては、以降の実施形態4でも同様である。
なお、近接状態に対応付けられる機能としては、上記のアプリケーション一覧画面の表示に限定されない。例えば、上記の機能としては、表示面31に表示されている画面を指FのZ座標における位置に応じた大きさに拡大する拡大表示機能や、当該拡大表示機能による拡大表示中のジェスチャー機能(文字やコマンドのジェスチャー入力)が挙げられる。これは、以降の実施形態2〜4でも同様である。
また、近接状態に対応付けられる機能としては、上記の表示機能に限定されない。例えば、このような機能としては、特定の音声を出力する機能であってもよい。この機能を実現するために、情報表示装置1はスピーカのような音声出力部を備え、制御部2は音声出力制御部を備える。これは、以降の実施形態2〜4でも同様である。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図1、図4および図5を参照して詳細に説明する。
図4の(a)〜(d)は実施形態2に係る情報表示装置1Bの動作を説明する図である。図5は情報表示装置1Bの動作の処理手順を示すフローチャートである。
本実施形態では、近接状態にある操作体が表示面31に接触した後、接触した状態で大きく移動したことを誤動作として判定する情報表示装置1Bについて説明する。
図1に示すように、情報表示装置1Bにおいて、表示制御部21は、移動距離判定部25からの近接状態判定結果を受けると、操作体が近接状態を維持しているときの表示制御処理を行なう。また、表示制御部21は、移動距離判定部25からの接触状態判定結果を受けると、操作体が接触状態にあるときの表示制御処理を行なう。
情報表示装置1Bの動作を図4および図5を参照して説明する。
まず、図4の(a)に示すように、情報表示装置1Bにおいて、操作体としての指Fが表示面31に対して近接状態にあるとき、図5に示すように、近接センサ5が指Fの近接状態を検知する(S201)。この状態から変化した状態が接触状態であるか、非接触状態であるかを判定する(S202)。このとき、図4の(b)に示すように、指Fが表示面31に接触すると、タッチパネル4が指Fの接触状態を検知するので、変化した状態が接触状態であると判定される。また、近接センサ5が指Fの非近接状態を検知すると、変化した状態が非近接状態であると判定されて、処理を終える。
変化した状態が接触状態であると判定されると、移動距離判定部25が、指Fが表示面31において接触した位置の座標を接触開始座標としてRAM6に記憶させる(S203)。
さらに、図4の(c)および(d)に示すように、指Fが表示面31に接触した状態で移動した後に表示面31から離れて近接状態に戻ると、タッチパネル4が指Fの接触状態が解除されたことを検知する(S204)。すると、移動距離判定部25が、指Fの接触状態が解除された位置の座標を接触解除座標としてRAM6に記憶させる(S205)。
そして、移動距離判定部25が、RAM6に記憶された接触開始座標および接触解除座標の差を指Fの移動距離として計算し(S206)、当該移動距離を基準移動距離Dと比較する(S207)。移動距離判定部25が、この比較の結果、移動距離が基準移動距離D以上である(接触条件を満たしている)と判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行しない(S208)。また、移動距離判定部25が、上記の比較の結果、移動距離が基準移動距離D未満であると判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行する(S209)。
このように、本実施形態では、指Fが、図4(a)に示す近接状態から図4の(b)および(c)に示すように表示面31に接触した後に接触状態を維持しながら移動しても、移動距離が基準移動距離D以上であれば、指Fが表示面31に接触したとみなされない。つまり、指Fが近接状態から誤って表示面31に接触した後に接触状態を維持しながら勢い余って移動しても、その接触状態が誤操作として判断されるので、操作上は近接状態が維持されているものとみなされる。したがって、この場合は、接触時の動作が実行されない。
上記の場合は、意図せずに接触状態を回避できる場合であるが、次のように、意図的に接触状態を回避することもできる。指Fが誤って近接状態から表示面に接触した場合、ユーザが、意識して指Fを接触状態で基準移動距離D以上移動させれば、このような接触状態が近接状態であるとみなされる。
〈変形例〉
ここで、本実施形態の変形例について説明する。
上記の構成では、指Fが表示面31に接触した状態で移動したときの移動距離に応じて近接状態または接触状態の判定を行なう。これに対し、以降に説明する変形例では、指Fが表示面31に接触した状態で移動したときの速度または加速度に応じて近接状態または接触状態の判定を行なう。
速度による近接状態または接触状態の判定の場合、速度・加速度判定部26は、指Fの接触状態での移動時間および移動距離に基づいて、移動速度を計算する。具体的には、速度・加速度判定部26は、実施形態1の図3に示すS103,S105で記憶した接触開始時刻および接触解除時刻とから得た指Fの接触時の移動時間と、上記のS206における移動距離の計算結果とを利用して、移動速度を計算する。次に、速度・加速度判定部26は、当該移動速度を基準移動速度Vと比較した結果、当該移動速度が基準移動速度V以上である(接触条件を満たしている)と判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行しない。一方、速度・加速度判定部26が、上記の比較の結果、移動速度が基準移動速度V未満であると判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行する。
加速度による近接状態または接触状態の判定の場合、速度・加速度判定部26は、上記の指Fの接触時の移動時間と、移動距離の計算結果とを利用して、移動加速度を計算し、当該移動加速度を基準移動加速度Aと比較する。次に、速度・加速度判定部26は、この比較の結果、移動加速度が基準移動加速度A以上である(接触条件を満たしている)と判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行しない。一方、速度・加速度判定部26が、上記の比較の結果、移動加速度が基準移動加速度A未満であると判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行する。
このように、本変形例では、指Fが、近接状態から表示面31に接触した後に移動しても、移動速度が基準移動速度V以上または移動加速度が基準移動加速度A以上であれば、指Fが表示面31に接触したとみなされない。つまり、指Fが誤って近接状態から表示面31に接触した後に接触状態を維持しながら勢い余って移動しても、その接触状態が誤操作として判断されるので、操作上は近接状態が維持されているものとみなされる。したがって、この場合は、接触時の動作が実行されない。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図1、図6および図7を参照して詳細に説明する。
図6の(a)〜(d)は実施形態3に係る情報表示装置1Cの動作を説明する図である。図7は情報表示装置1Cの動作の処理手順を示すフローチャートである。
本実施形態では、近接状態にある操作体が表示面31に接触した接触面積に基づいて接触を誤動作として判定する情報表示装置1Cについて説明する。
図1に示すように、情報表示装置1Cにおいて、表示制御部21は、接触面積判定部27からの近接状態判定結果を受けると、操作体が近接状態を維持しているときの表示制御処理を行なう。また、表示制御部21は、接触面積判定部27からの接触状態判定結果を受けると、操作体が接触状態にあるときの表示制御処理を行なう。
情報表示装置1Cの動作を図6および図7を参照して説明する。
まず、図6の(a)に示すように、情報表示装置1Cにおいて、操作体としての指Fが表示面31に対して近接状態にあるとき、図7に示すように、近接センサ5が指Fの近接状態を検知する(S301)。この状態から変化した状態が接触状態であるか、非接触状態であるかを判定する(S302)。このとき、図6の(b)および(c)に示すように、指Fが表示面31に接触すると、タッチパネル4が指Fの接触状態を検知するので、変化した状態が接触状態であると判定される。また、近接センサ5が指Fの非近接状態を検知すると、変化した状態が非近接状態であると判定されて、処理を終える。
変化した状態が接触状態であると判定されると、接触面積判定部27は、表示面31における指Fの接触面積をRAM6に記憶させる(S303)。最初にRAM6に記憶される接触面積は、最大接触面積としてもRAM6に記憶される。また、接触面積判定部27は、RAM6において最大接触面積を更新する(S304)。このとき、接触面積判定部27は、所定周期で接触面積をRAM6に記憶させ、記憶毎に当該接触面積とRAM6に記憶されている最大接触面積と比較し、当該接触面積が最大接触面積より大きい場合は、当該接触面積を最大接触面積として更新する。
さらに、図6の(d)に示すように、指Fが表示面31から離れて近接状態に戻ると、タッチパネル制御部22は、タッチパネル4が指Fの接触状態の解除を検知したか否かを判定する(S305)。指Fの接触状態が解除された場合、接触面積判定部27は、RAM6に記憶されている最新の最大接触面積を基準接触面積CAと比較する(S306)。接触面積判定部27が、この比較の結果、最大接触面積が基準接触面積CA以下である(接触条件を満たしている)と判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行しない(S307)。また、接触面積判定部27が、上記の比較の結果、最大接触面積が基準接触面積CAを越えると判定すると、表示制御部21は接触時の動作を実行する(S308)。
S305において、タッチパネル制御部22は、指Fの接触状態が解除されなかったと判定すると、処理をS303に戻す。
このように、本実施形態では、指Fが、図6の(a)に示す近接状態から図6の(b)および(c)に示すように表示面31に接触しても、その最大接触面積が基準接触面積CA以下であれば、指Fが表示面31に接触したとみなさない。つまり、指Fが近接状態から誤って表示面31に僅かに接触しても、その接触状態が誤操作として判断されるので、操作上は近接状態が維持されているものとみなされる。したがって、この場合は、接触時の動作が実行されない。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4について、図1、図8および図9を参照して詳細に説明する。
図8の(a)〜(c)は実施形態4に係る情報表示装置1Dの動作を説明する図である。図9は情報表示装置1Dの動作の処理手順を示すフローチャートである。
本実施形態では、近接状態にある操作体が表示面31に対して所定の距離以上離間した非接触状態にごく短時間移行したことを誤動作として判定する情報表示装置1Dについて説明する。
図1に示すように、情報表示装置1Dにおいて、表示制御部21は、非近接誤操作判定モードにおいて、時間経過判定部24からの近接状態判定結果を受けると、操作体が近接状態を維持しているときの表示制御処理を行なう。また、表示制御部21は、非近接誤操作判定モードにおいて、時間経過判定部24からの非近接判定結果を受けると、操作体が非近接状態にあるときの表示制御処理を行なう。
情報表示装置1Dの動作を図8および図9を参照して説明する。
まず、図8の(a)に示すように、情報表示装置1Dにおいて、操作体としての指Fが表示面31に対して近接状態にあるとき、図9に示すように、近接センサ5が指Fの近接状態を検知する(S401:近接状態検知ステップ)。近接状態が検知されると、表示制御部21は近接時の動作を実行する(S402)。この状態から変化した状態が接触状態であるか、非接触状態であるかを判定する(S403)。このとき、図8の(b)に示すように、指Fが近接状態を脱して非近接状態に移動すると、近接センサ5が指Fの非近接状態を検知するので(接触状態検知ステップ)、変化した状態が非近接状態であると判定される。また、タッチパネル4が指Fの接触状態を検知すると、変化した状態が接触状態であると判定されるので、表示制御部21が接触時の動作を接触状態が解除されるまで実行した後(S404)、処理がS401に戻る。
変化した状態が非近接状態であると判定されると、時間経過判定部24は、非近接状態の検知が開始した時点から時間(非近接時間)の計測を開始し(S405)、非近接時間を基準非近接時間T2と比較する(S406:近接判定ステップ)。また、時間経過判定部24は、図8の(c)に示すように、指Fが非近接状態から近接状態に復帰した時点で時間の計測を停止する。
時間経過判定部24が、上記の比較の結果、非近接時間が基準非近接時間T2を経過した(超えた)と判定すると、表示制御部21は非近接時の動作を実行する(S407)。また、時間経過判定部24が、上記の比較の結果、非近接時間が基準非近接時間T2を経過していない(基準非近接時間T2以下)であると判定すると、さらに、時間計測が停止しているか否かを判定する(S408)。ここで、時間計測が停止している場合、近接状態であると判定されるので、処理がS401に戻る。また、時間計測が停止していない場合、非近接時間が基準非近接時間T2を経過しているか否かの判定が必要であるので、処理がS406に戻る。
このように、本実施形態では、指Fが、図8の(a)に示す近接状態から図8の(b)に示すように非近接状態に移行しても、非近接状態を維持している時間(非近接時間)が基準非近接時間T2以下であれば、非近接状態に移行したとみなされない。つまり、指Fが近接状態から誤って非近接状態に移行しても、その非近接状態が誤操作として判断されるので、操作上は近接状態が維持されているものとみなされる。したがって、この場合は、非近接時の動作が実行されない。
なお、本実施形態では、実施形態1にて説明したように、近接状態に特定の機能が割り当てられていることが前提となっているが、近接状態に特定の機能が割り当てられていなくてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
前述の実施形態1〜4における位置判定方法を実現するために、情報表示装置1の制御部2における各部21〜27は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現されてもよい。あるいは、各部21〜27は、DSP(Digital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現されてもよい。
情報表示装置1がCPUを備える場合、CPUは各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行する。また、情報表示装置1は、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM7または記録媒体、上記プログラムを展開するRAM6などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。
上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。
なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る情報表示装置は、操作体(指F)が表示面(31)に対して接触した位置にある接触状態および前記操作体が前記表示面に対して近接した位置にある近接状態を検知する状態検知部(タッチパネル4および近接センサ5)と、前記状態検知部によって検知された前記近接状態を操作として受け付けて前記近接状態に対応する機能を動作させる機能動作部(表示制御部21)と、前記近接状態に対応する前記機能が動作しているときに、前記接触状態が前記状態検知部によって検知されると、検知された当該接触状態が所定の接触条件を満たすときに、当該接触状態を前記近接状態として判定する近接判定部(時間経過判定部24,移動距離判定部25,速度・加速度判定部26,接触面積判定部27)とを備え、前記機能動作部が、前記近接判定部によって判定された前記近接状態を操作として受け付けて前記近接状態に対応する前記機能を動作させる。
上記の構成では、状態検知部によって操作体の近接状態が検知されて、機能動作部によって当該近接状態に対応する機能が動作している状態から、操作体が表示面に接触すると、操作体の接触状態が状態検知部によって検知される。当該接触状態が所定の接触条件を満たせば、近接判定部によって、当該接触状態が近接状態として判定される。この場合、機能動作部によって、判定された近接状態が操作として受け付けられることで、対応する機能が動作する。
これにより、近接状態にある操作体が誤って表示面に接触しても、その接触状態が所定の接触条件を満たすと誤操作とみなすことができる。したがって、上記の接触状態が接触状態を満たさない限り、近接状態が維持されることにより、近接状態に対応する動作を継続させることが可能となる。
本発明の態様2に係る情報表示装置は、上記態様1において、前記近接判定部が、前記操作体が前記表示面に接触した時間が所定の基準時間以下であることを前記接触条件として、当該接触条件を満たしたときに、前記接触状態を前記近接状態として判定してもよい。
上記の構成では、操作体が表示面に接触した後に近接状態に復帰した場合、その接触時間が基準時間以下であれば接触条件を満たしている。このとき、近接判定部によって操作体の接触状態が近接状態として判定される。
これにより、近接状態にある操作体が誤って表示面に接触しても、その接触状態を維持している時間が基準時間以下であれば、当該接触状態を誤操作とみなすことができる。
本発明の態様3に係る情報表示装置は、上記態様1において、前記近接判定部が、前記操作体が前記表示面に接触した状態で移動した距離が所定の基準距離以上であることを前記接触条件として、当該接触条件を満たしたときに、前記接触状態を前記近接状態として判定してもよい。
上記の構成では、操作体が表示面に接触した状態で移動した後に近接状態に復帰した場合、その移動距離が基準距離以上であれば接触条件を満たしている。このとき、近接判定部によって操作体の接触状態が近接状態として判定される。
これにより、近接状態にある操作体が誤って表示面に接触した状態で勢い余って移動しても、その接触状態での移動距離が基準距離以上であれば、当該接触状態を誤操作とみなすことができる。また、操作体が近接状態から誤って表示面に接触しても、ユーザが意識して操作体を接触状態で基準距離以上移動させれば、接触状態が有効となることを意図的に回避することができる。
本発明の態様4に係る情報表示装置は、上記態様1において、前記近接判定部が、前記操作体が前記表示面へ一度接触した期間における接触部分の最大面積が所定の基準面積以下であることを前記接触条件として、当該接触条件を満たしたときに、前記接触状態を前記近接状態として判定してもよい。
上記の構成では、操作体が表示面に一度接触した後に近接状態に復帰した場合、接触期間における接触部分の最大面積が基準面積以下であれば、接触条件を満たしている。このとき、近接判定部によって操作体の接触状態が近接状態として判定される。
これにより、近接状態にある操作体が誤って表示面に接触しても、その最大面積が基準面積以下であれば、当該接触状態を誤操作とみなすことができる。
本発明の態様5に係る情報表示装置は、操作体が表示面に対して近接した位置にある近接状態を検知する近接状態検知部と、前記近接状態が前記近接状態検知部によって検知された状態から、前記操作体が前記表示面に対して所定の距離以上離間した非近接状態に移行して、当該非近接状態の持続時間が所定の基準時間以下であるときに、前記非近接状態を近接状態として判定する近接判定部とを備えている。
上記の構成では、近接状態検知部によって操作体の近接状態が検知されている状態から、操作体が非近接状態に移行すると、非近接状態の持続時間が基準時間以下であれば、近接判定部によって当該非近接状態が近接状態として判定される。
これにより、近接状態にある操作体が誤って表示面から遠ざかることで非近接状態に移行しても、その非近接状態の持続時間が基準時間以下であれば、非近接状態を誤操作とみなすことができる。したがって、非近接状態が基準時間を越えない限り、近接状態が維持される。
本発明の態様6に係る情報表示装置は、上記態様5において、前記近接状態検知部によって検知された前記近接状態を操作として受け付けて前記近接状態に対応する機能を動作させるとともに、前記近接判定部によって判定された前記近接状態を操作として受け付けて前記近接状態に対応する前記機能を動作させる機能動作部を備えていてもよい。
上記の構成では、近接状態検知部によって操作体の近接状態が検知されると、機能動作部によって当該近接状態に対応する機能が動作する。この状態から、操作体が非近接状態に移行しても、非近接状態の持続時間が基準時間以下であれば、非近接状態が近接状態として判定されるので、機能動作部によって、判定された近接状態が操作として受け付けられることで、近接状態に対応する機能が動作する。
これにより、操作体が近接状態から非近接状態に一時的に移行しても、その非近接状態の持続時間が基準時間以下であれば、近接状態で動作していた機能を継続して動作させることができる。
本発明の各態様に係る情報表示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報表示装置が備える各部として動作させることにより上記情報表示装置をコンピュータにて実現させる情報表示装置のプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の態様7に係る位置判定方法は、表示面を有する情報表示装置における前記表示面に対する操作体の位置を判定する位置判定方法であって、前記操作体が前記表示面に対して接触した位置にある接触状態および前記操作体が前記表示面に対して近接した位置にある近接状態を検知する状態検知ステップ(S101およびS102)と、前記状態検知ステップにおいて検知された前記近接状態を操作として受け付けて前記近接状態に対応する機能を動作させる機能動作ステップ(S109)と、前記近接状態に対応する前記機能が動作しているときに、前記接触状態が前記状態検知ステップにおいて検知されると、検知された当該接触状態が所定の接触条件を満たすときに、当該接触状態を前記近接状態として判定する近接判定ステップ(S107)とを含み、前記機能動作ステップにおいて、前記近接判定ステップにおいて判定された前記近接状態を操作として受け付けて前記近接状態に対応する前記機能を動作させる。
この位置判定方法によっても、態様1に係る情報表示装置と同様、操作体の接触状態が接触状態を満たさない限り、近接状態が維持されることにより、近接状態に対応する動作を継続させることが可能となる。
本発明の態様8に係る位置判定方法は、表示面を有する情報表示装置における前記表示面に対する操作体の位置を判定する位置判定方法であって、前記操作体が前記表示面に対して近接した位置にある近接状態を検知する近接状態検知ステップ(S401)と、前記近接状態が前記近接状態検知ステップにおいて検知された状態から、前記操作体が前記表示面に対して所定の距離以上離間した非近接状態に移行して、当該非近接状態の持続時間が所定の基準時間以下であるときに、前記非近接状態を近接状態として判定する近接判定ステップ(S406)とを含んでいる。
この位置判定方法によっても、態様5に係る情報表示装置と同様、操作体の非近接状態が基準時間を越えない限り、近接状態が維持される。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。