JP2014221730A - 油性固形口唇化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】
硬度計における針入硬度が20〜80gのような柔らかい油性固形口唇化粧料に関して、高温状況下において経時的な発汗を防止することは非常に困難であった。
【解決手段】
特定量のポリエチレンワックスと、特定量のマルチワックスと、特定量の重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンと、特定量のジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルを含有することにより、硬度計における針入硬度が20〜80gで柔らかくなめらかな使用感であるにも関わらず、高温における発汗防止に優れる、油性固形口唇化粧料が得られることを見出し、本願発明を完成するに至った。
【選択図】なし

Description

本願発明は、特定量のポリエチレンワックスと、特定量のマルチワックスと、特定量の重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンと、特定量のジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルを含有する、硬度計における針入硬度が20〜80gである油性固形口唇化粧料に関し、詳しくは硬度計における針入硬度が20〜80gで柔らかくなめらかな使用感にも関わらず、高温における発汗防止に優れる油性固形口唇化粧料に関するものである。
従来より油性固形口唇化粧料は、固形油、液状油を主骨格として構成されており、様々な使用感や化粧効果を得る為に、これらの配合量や成分の検討がなされてきた。例えば、液状油は、ツヤ感、滑らかな使用感、保湿感、密着感を得るために、炭化水素系やエステル系、アルコール系、シリコーン系等の多種多様の液状油を組み合わせることがなされてきた。そして、これらを固めるために、固形油も多種のものを組み合わせて用いることがなされてきた。特に固形状にするためには、固体油と液体油との相溶性の違いにより、固形状にならないものや、油性固形化粧料の表面に経時的に滴状の液体が滲み出る状態(発汗)が生じるものがあり、これらを改善するために固形油の検討や発汗を防止する方法の検討がなされてきた(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平3−176411号公報 特開2004−83502号公報
しかしながら、硬度計における針入硬度が20〜80gのような柔らかい油性固形口唇化粧料に関して、高温状況下において経時的な発汗を防止することは非常に困難であった。
かかる実情において、本願発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定量のポリエチレンワックスと、特定量のマルチワックスと、特定量の重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンと、特定量のジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルを含有することにより、硬度計における針入硬度が20〜80gである油性固形口唇化粧料において高温における発汗防止に優れる、油性固形口唇化粧料が得られることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち本願発明は、次の成分(a)〜(d);
(a)ポリエチレンワックスを4〜8質量%
(b)マルチワックスを0.1〜3質量%
(c)重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンを10〜50質量%
(d)ジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルを10〜40質量%
とを含有し、硬度計における針入硬度が20〜80gで柔らかくなめらかな使用感であることを特徴とする、高温における発汗防止に優れる油性固形口唇化粧料を提供するものである。
本願発明の油性固形口唇化粧料は、硬度計における針入硬度が20〜80gであるような柔らかくなめらかな使用感である油性固形口唇化粧料にもかかわらず、高温でも発汗防止に優れた安定性を有するものである。
本願発明に用いられる成分(a)のポリエチレンワックスとは、エチレンの重合やポリエチレンの熱分解により得られる偶数の炭化水素であり、口紅などの油性固形化粧料に適度な粘性や形状保持性を与えることが出来る。
本願発明に用いられる成分(a)のポリエチレンワックスは、通常化粧料に使用されるものであればいずれのものも使用することができるが、融点が75〜120℃のものが好ましい。なめらかな使用感から、融点が80〜110℃がより好ましく、特に80〜100℃を使用することでツヤ感も更に向上する油性固形口唇化粧料を得ることができる。市販品としてはPERFORMALENE500、PERFORMALENE655、PERFORMALENE725、PERFORMALENE850(いずれもニューフェーズテクノロジー社製)、Lipwax A−4(日本ナチュラルプロダクツ社製)などが挙げられる。また、これらは必要に応じて1種または2種以上を用いることができる。
本願発明に用いられる成分(a)の含有量は油性固形口唇化粧料中に4〜8%(以下、単に「%」と示す。)、好ましくは4.5〜6.5%である。含有量が4%未満であると、硬度が低くなりすぎ高温で発汗しやすく、8%を超えると硬く、なめらかに塗布できない場合がある。
本願発明に用いられる成分(b)マルチワックスとは、石油から得た固形の炭化水素類の混合物で、主としてイソパラフィンからなる。
本願発明に用いられる成分(b)のマルチワックスの含有量は油性固形口唇化粧料中に0.1〜3%であり、好ましくは0.3〜2.5%である。含有量が0.1%未満であると、発汗を防止出来なくなり、3%を超えると硬くてなめらかに塗布できない場合がある。
本願発明に用いられる成分(c)の重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンの重質流動イソパラフィンは、側鎖を有する炭化水素の混合物であり、例えば、イソブテンとn−ブテンを共重合した後、水素添加して得られる混合物が挙げられ、水素添加したポリブテン(イソパラフィン)を脱臭処理したものを用いることができる。また、ポリブテンは、イソブテンの共重合体であり、例えば、イソブテン(C4ガス)を、触媒を用いて重合して得られたものを用いることができる。
これらの重質流動イソパラフィンやポリブテンは、好ましくは、数平均分子量900〜5000の常温でペースト状のものを用いることができ、数平均分子量900〜5000であると、ツヤに優れ、経時や温度変化による安定性の点で好ましい。
市販品の重質流動イソパラフィンの例としては、パールリーム18(数平均分子量1000)、パールリーム24(数平均分子量1350)、パールリーム46(数平均分子量2650)(共に日本油脂社製)等が挙げられ、ポリブテンとしては、出光ポリブテン 2000H(数平均分子量2900)、出光ポリブテン 300H(数平均分子量1330)(共に出光興産社製)、精製ポリブテンHV−100F(SB)(数平均分子量940)(日本ナチュラルプロダクツ社製)等が挙げられる。
成分(c)の重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンは、必要に応じて1種または2種以上を用いることができ、成分(c)の粘度としては、特に限定されるものではないが、20℃における粘度が20,000〜200,000mPa・sがツヤに優れ、経時や温度変化による安定性の点で好ましい。
本願発明に用いられる成分(c)の含有量は油性固形口唇化粧料中に、10〜50%、好ましくは15〜40%である。含有量が10%未満であると、高温で発汗しやすく、50%を超えると伸びが重くなり、べたつきも生じ、なめらかな使用感の点で劣り、好ましくない。
本願発明に用いられる成分(d)のジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルはポリグリセリンと分岐脂肪酸であるイソステアリン酸とのエステル化合物であり、常温で液状の油剤である。また、成分(d)のトリイソステアリン酸ポリグリセリルにおけるポリグリセリンは、ジグリセリンが好ましい。更に、成分(d)は、水酸基価が10〜200であることが好ましい。水酸基価がこの範囲であると、洗浄後にさっぱりとした使用感を得ることができる。尚、前記水酸基価とは、1gの試料に含まれる遊離のヒドロキシル基をアセチル化するために必要な酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数のことであり、次の式で定義される。水酸基価=(A−B)/(1.000―0.00075A)(ただし、A=アセチル化以後のケン化価、B=アセチル化以前のケン化価)。
市販品のジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルの例としては、リソレックス PGIS 23やリソレックス PGIS 32(高級アルコール株式会社製)、コスモール43V、コスモール42(日清オイリオグループ社製)等がある。
本願発明に用いられる成分(d)のジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルの含有量は油性固形口唇化粧料中に10〜40%であり、好ましくは15〜30%である。含有量が10%未満であると、発汗を防止出来なくなり、40%を超えると塗布感が重く好ましくなく、また発汗が見られることがある。
本願発明の油性固形口唇化粧料の硬度計における針入硬度は20〜80gであることが好ましい。これはFUDOHレオメーター(株式会社レオテック製)を用いて、20℃、アダプターφ2mm、RECORDER RANGE:250mV、Table Speed:18mm/minの条件下で測定した数値である。
また、本願発明において、成分(a)〜(d)以外に、更に油剤を含有することにより、塗布時の感触を調整できる。ここで用いる油剤としては、通常化粧料に用いられる油分であれば特に制約なく使用することができ、動物油、植物油、合成油等の起源や、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油ゲル化剤等を使用することができる。具体的には、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリンの炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、ホホバ油等のエステル類、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン油類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、オクタン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリンなどの油ゲル化剤が挙げられる。
本願発明の油性固形口唇化粧料には、本願発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、前記成分以外の各種成分、例えば粉体、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、水性成分、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、水溶性高分子、皮膜形成剤、褪色防止剤、消泡剤、香料などを各種の効果を付与するために適宜配合することができる。
粉体としては、通常化粧料に用いられるものであればいずれのものでもよく、板状、紡錘状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級などの粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、雲母、合成雲母、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄処理雲母、酸化鉄処理雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、二酸化珪素・酸化チタン被覆雲母、酸化チタン処理ガラス末、酸化鉄酸化チタン処理ガラス末、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、無水ケイ酸等が挙げられる。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であれば特に制約はなく、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が使用される。更に、紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系等の紫外線吸収剤や、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられ、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられる。
また、水性成分はモイスチャー効果を付与する目的で用いることができ、水および水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等が、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等が、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等がそれぞれ挙げられる。
本願発明の油性固形口唇化粧料の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、110℃で溶解した成分(a)〜(d)、および必要に応じて他の液状油剤や油ゲル化剤を含む油性成分を、他の成分と混合し、ローラー処理した後に、100〜110℃で加熱溶解し、90〜100℃で容器に充填して、室温ないし−20℃にて冷却することにより得ることができる。
本願発明において油性固形口唇化粧料とは、固形状の油剤や油溶性化合物である油性成分を連続相とする実質的に水を含まない化粧料である。本願発明の油性固形口唇化粧料としては、リップクリーム、口紅、グロス、リップトリートメント、リップ下地が挙げられる。また、形状は、スティック状やガラスまたはプラスチックジャー容器、あるいは金皿に充填されているものが挙げられるが、スティック状の場合は、低温や高温での安定性をより高めるためには、特許第4177864号または特許第4921277号記載の容器を用いることが好ましく、同様の機構を持つ容器であれば前記特許に限定されるものではない。即ち、油性固形口唇化粧料が容器充填部材内に密着して装填され、押出部の前進により容器の先端開口部から繰り出され、また、押出部と油性固形口唇化粧料とが容器充填部材内で密着状態を維持したまま、押出部の後退による吸引作用が働き油性固形口唇化粧料が容器充填部材内に引き戻されることを特徴とする容器を用いることが好ましい。
以下に実施例を挙げて、本願発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本願発明を何ら限定するものではない。
(実施例1〜15および比較例1〜10)口紅
表1〜4に示す処方および下記に示す製造方法により、口紅を製造した。得られた各試料について、目視により45℃および50℃における発汗の有無を評価した。また20℃に12時間以上保管した口紅を硬度計にて口紅の針入硬度を測定した。これらの結果も併せて、表1〜4に記載した。
*1:Lipwax A−4(日本ナチュラルプロダクツ社製;融点94〜96℃)
*2:MULTIWAX W−445(SONNEBORN,INC.社製;融点54〜102℃)
*3:パールリーム 24(日本油脂社製)
*4:出光ポリブテン2000H(食添グレード)(出光興産社製)
*5:パールリーム EX(日本油脂社製)
*6:リソレックス PGIS 23(高級アルコール株式会社製)
*7:リソレックス PGIS 32(高級アルコール株式会社製)
(製造方法)
A〜Cを95〜100℃にて加熱混合し、脱泡後、95〜100℃で特許第4177864号記載の容器に充填し、室温で冷却固化して口紅を得た。
(評価)
1.発汗の有無
(1)45℃状況下における発汗の有無について、45℃に設定した恒温機の中に各試料を置き、目視にて発汗が見られるまでの日数を記録し、下記判定基準に基づいて4段階評価を行った。なお、ここでの発汗は油性固形口唇化粧料の表面に経時的に水滴状の液体が滲み出る状態のことを指す。
(判定基準)
◎:非常に優れる:2ヶ月以上で発汗が見られない
○:優れる :1ヶ月以上2ヶ月未満で発汗が見られた
△:劣る :1週間以上1ヶ月未満で発汗が見られた
×:非常に劣る :1週間未満で発汗が見られた
(2)50℃状況下における発汗の有無について、50℃に設定した恒温機の中に各試料を置き、目視にて発汗が見られるまでの日数を記録し、下記判定基準に基づいて4段階評価を行った。なお、ここでの発汗は油性固形口唇化粧料の表面に経時的に水滴状の液体が滲み出る状態のことを指す。
(判定基準)
◎:非常に優れる:1ヶ月以上で発汗が見られない
○:優れる :2週間以上1ヶ月未満で発汗が見られた
△:劣る :1週間以上2週間未満で発汗が見られた
×:非常に劣る :1週間未満で発汗が見られた
2.針入硬度の測定
針入硬度の測定については、あらかじめ12時間以上20℃にて保管しておいた各試料を、FUDOHレオメーター(株式会社レオテック製)を用いて針入硬度を測定した。なお、この針入硬度は20℃、アダプターφ2mm、RECORDER RANGE:250mV、Table Speed:18mm/minの条件下で測定した数値である。
表1において、ポリエチレンワックスの含有量が4%以上のとき、油性固形口唇化粧料は45℃において1ヶ月以上、50℃において2週間以上の期間発汗が見られず、また、針入硬度も柔らかく塗布時に崩れがなくなめらかな使用感となった。ポリエチレンワックスの含有量が4%より少ないと、45℃および50℃において1週間未満で発汗が見られ、また針入硬度も20g以下のため塗布時に形状に崩れが生じた。8%よりも多くなると、45℃において2ヶ月以上、50℃において2週間以上発汗が見られなかったが、針入硬度が80g以上と高くなるためなめらかな使用感が失われる。
表2において、マルチワックスの含有量が0.1%以上のとき、45℃において1ヶ月以上、50℃において2週間以上の期間発汗が見られず、また、針入硬度も柔らかくなめらかな使用感となった。マルチワックスの含有量が0.1%より少ないと50℃において1週間未満で、また45℃において1ヶ月未満で発汗が見られ、針入硬度も低く塗布時に崩れが生じた。3%より多くなると針入硬度が高くなるため、塗布時のなめらかな使用感が失われる。
表3において、重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンの含有量が10%以上のとき、45℃において1ヶ月以上、50℃において2週間以上の期間発汗が見られず、また、針入硬度も低いため柔らかくなめらかな使用感となった。重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンの含有量が10%以下のとき、45℃および50℃において発汗は1週間未満で確認され、針入硬度もこの化粧料の特性を有していなかった。50%より多くなると、針入硬度が80g以上と高くなるためなめらかな使用感が失われた。
表4において、ジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルの含有量が10%以上のとき、45℃において1ヶ月以上、50℃において2週間以上の期間、発汗が確認されず、また、針入硬度も低く、なめらかな使用感となった。ジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルの含有量が10%以下のとき、針入硬度は本願発明の化粧料の特性を有していたが、50℃において発汗は1週間未満で確認された。40%より多くなると、50℃において2週間未満で発汗が確認された。
実施例16:日焼け止めリップリーム(金皿成型)
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス*8 7
2.マイクロクリスタリンワックス*9 0.5
3.重質流動イソパラフィン*10 30
4.スクワラン 10
5.流動イソパラフィン*5 10
6.トリイソステアリン酸ジグリセリル*6 残量
7.ジイソステアリン酸トリグリセリル*7 15
8.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル*11 7
9.香料 0.05
*8:PERFORMALENE 500(ニューフェーズテクノロジー社製)
*9:マイクロクリスタリンワックス Hi−Mic(日本精蝋株式会社製)
*10:パールリーム 18(日本油脂社製)
*11:ノムコートTAB(日清オイリオグループ社製)
(製造方法)
成分1〜9を95〜100℃にて加熱混合し、脱泡後、95〜100℃で金皿(アルミニウム製)に充填し、冷却固化して日焼け止めリップクリームを得た。
実施例16について、実施例1〜15で使用した評価方法と同様に評価を行った結果、45℃および50℃のような高温でも一定期間以上発汗せず、かつ針入硬度の低いなめらかに塗布できる日焼け止めリップリームであった。
実施例17:口紅(ガラス成型)
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス*1 6
2.マルチワックス*2 1
3.重質流動イソパラフィン*3 15
4.重質流動イソパラフィン*10 15
5.スクワラン 15
6.イソノナン酸イソトリデシル*12 15
7.トリイソステアリン酸ジグリセリル*6 残量
8.ジイソステアリン酸トリグリセリル*7 15
9.ベンガラ被覆雲母チタン 8
10.赤色202 0.2
11.黄色4号 0.1
12.シリカ*13 1
13.香料 0.1
*12:KAK 139(高級アルコール工業社製)
*13:絲粒子シリカ P−1500(日揮触媒化成社製)
(製造方法)
成分1〜13を95〜100℃にて加熱混合し、脱泡後、95〜100℃でガラスジャー容器に充填し、冷却固化して口紅を得た。
実施例17について、実施例1〜15で使用した評価方法と同様に評価を行った結果、低い針入硬度を有するためなめらかに塗布出来、かつ45℃および50℃のような高温でも一定期間以上発汗しない経時安定性に優れた口紅であった。
実施例18:リップグロス(ポリエチレン容器成型)
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス*14 4.5
2.マイクロクリスタリンワックス*9 0.3
3.パルミチン酸デキストリン 0.3
4.重質流動イソパラフィン*10 35
5.ポリブテン*15 10
6.ワセリン 5
7.スクワラン 5
8.リンゴ酸ジイソステアリル*16 10
9.トリイソステアリン酸ジグリセリル*6 残量
10.ジイソステアリン酸トリグリセリル*7 15
11.香料 0.05
*14:PERFORMALENE 655(ニューフェーズテクノロジー社製)
*15:出光ポリブテン 300H(出光興産社製)
*16:コスモール222(日清オイリオグループ社製)
(製造方法)
成分1〜11を95〜100℃にて加熱混合し、脱泡後、95〜100℃でポリエチレン容器に充填し、冷却固化してリップグロスを得た。
実施例18について、実施例1〜15で使用した評価方法と同様に評価を行った結果、低い針入硬度を有するためなめらかに塗布出来、かつ45℃および50℃のような高温でも一定期間以上発汗しない経時安定性に優れたリップグロスであった。
実施例19:リップ下地(金皿成型)
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス*1 8
2.パラフィン*17 0.5
3.重質流動イソパラフィン*10 20
4.流動パラフィン*18 残量
5.リンゴ酸ジイソステアリル*16 10
6.イソノナン酸イソトリデシル*12 20
7.トリイソステアリン酸ジグリセリル*6 5
8.ジイソステアリン酸トリグリセリル*7 15
9.ジメチルシリル化シリカ*19 1
10.赤色202 0.1
11.黄色4号 0.2
12.酸化チタン 0.1
13.黒色酸化鉄 0.01
14.香料 0.05
*17:HNP−9(日本精蝋社製;融点74℃〜77℃)
*18:CARNATION(SONNEBORN,INC.社製)
*19:AEROSIL R976(日本アエロジル社製)
(製造方法)
成分1〜14を95〜100℃にて加熱混合し、脱泡後、95〜100℃で金皿容器に充填し、冷却固化してリップ下地を得た。
実施例19について、実施例1〜15で使用した評価方法と同様に評価を行った結果、
低い針入硬度を有するためなめらかに塗布出来、かつ45℃および50℃のような高温でも一定期間以上発汗しない経時安定性に優れたリップ下地であった。
本願発明の油性固形口唇化粧料は、特定量のポリエチレンワックスと、特定量のマルチワックスと、特定量の重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンと、特定量のジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルを含有することにより、硬度計における針入硬度が20〜80gで柔らかくなめらかな使用感にも関わらず、高温における発汗防止に優れる油性固形口唇化粧料が得られる。

Claims (2)

  1. 次の成分(a)〜(d);
    (a)ポリエチレンワックスを4〜8質量%
    (b)マルチワックスを0.1〜3質量%
    (c)重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンを10〜50質量%
    (d)ジイソステアリン酸ポリグリセリルおよび/またはトリイソステアリン酸ポリグリセリルを10〜40質量%
    とを含有し、硬度計における針入硬度が20〜80gであることを特徴とする、高温における発汗防止に優れる油性固形口唇化粧料。
  2. 成分(c)の重質流動イソパラフィンおよび/またはポリブテンの20℃の粘度が20,000〜200,000mPa・sであることを特徴とする請求項1記載の油性固形口唇化粧料。
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