JP2021183577A - 油性固形口唇化粧料 - Google Patents

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Kazumasa Tsubata
宗隆 宮▲崎▼
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Abstract

【課題】油性固形口唇化粧料を唇に塗布した際、該化粧料が口に入っても前記油性固形口唇化粧料に配合されている高配合(20質量%以上)の炭化水素と、遷移元素を構成する顔料(特に酸化鉄)を含む着色剤に起因する苦み等の不快な味を感じさせることがなく、使用感、安定性も良好である、油性固形口唇化粧料を提供する。【解決手段】下記(A)成分、(B)成分20質量%以上、及び(C)成分を含有する、油性固形口唇化粧料。(A)成分:グリセリン又はポリグリセリンと脂肪酸とのエステル、及びグリセリン又はポリグリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルから選ばれる1種以上の化合物であり、且つHLBが8以下の化合物(B)成分:炭化水素(C)成分:着色剤【選択図】なし

Description

本発明は、油性固形口唇化粧料に関する。
口唇化粧料は、唇を乾燥等から保護し、唇につやを与えたり、色をつけたりして、唇を美しくすることを目的とした化粧料であり、なかでも、使用性もよく、前記効果を充分に発揮する点で油性固形口唇化粧料が好まれて使用されている。該油性固形口唇化粧料は唇に塗布された化粧料が口に入ることが多いため、油性固形口唇化粧料には味がよい、少なくとも不快な味がないことが要求されている。ところが、油性固形口唇化粧料に配合される原料には味が悪いものも多く、油性固形口唇化粧料の味を悪くしている。
特許文献1には、水溶性甘味料を、微粒子シリカ及び液状油分とともに配合して口唇用油性化粧料を調製することにより、口唇用油性化粧料に分離、凝集、水溶性甘味料の沈降、凝集等が見られることなく水溶性甘味料を安定に配合することができ、さらに経時でも変化しない、配合成分である原料に起因する不快な味を感じさせることのない口唇用油性化粧料が記載されている。
特許文献2には、食品、経口用医薬品組成物又は化粧料にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有させることにより、不快味をマスキングする。特に苦味、辛味、渋味、えぐ味、収れん味等の不快味が低減され、味が改善されることが記載されている。
特許文献3は、N−アシルアミノ酸誘導体を含有する口唇用油性組成物の硬度を特定の範囲内とすることにより、当該口唇用油性組成物の苦味を低減し得ることが記載されている。
特開2008−214280号公報 特開2002−65177号公報 特開2010−260834号公報
油性固形口唇化粧料に炭化水素を配合すると、炭化水素が疎水性の被膜を形成し、唇の水分の蒸発を防ぐ作用があり、また炭化水素は、油脂類、ロウエステル類、その他のエステル類と比較して価格が安価であることから、油性固形口唇化粧料に炭化水素を高配合することが求められる。また、油性固形口唇化粧料に遷移元素を構成する顔料(特に酸化鉄)を含む着色剤を配合すると、当該顔料を含まないものに比べ、隠ぺい力が高く、また発色も強く、さらには価格も安価であるということから、当該顔料を油性固形口唇化粧料に配合することが求められる。従って、これらの材料を含有することで、保湿性が高く、発色のしっかりとした油性口唇化粧料を安価に提供できるというメリットがあるが、一方でこれらの材料に起因する苦み等の不快な味を感じさせるという課題がある。
本発明は、油性固形口唇化粧料を唇に塗布した際、該化粧料が口に入っても前記油性固形口唇化粧料に配合されている高配合(20質量%以上)の炭化水素と、遷移元素を構成する顔料(特に酸化鉄)を含む着色剤に起因する苦み等の不快な味を感じさせることがなく、使用感、安定性も良好である、油性固形口唇化粧料を提供することを課題とする。
本発明は、下記(A)成分、(B)成分20質量%以上、及び(C)成分を含有する、油性固形口唇化粧料に関する。
(A)成分:グリセリン又はポリグリセリンと脂肪酸とのエステル、及びグリセリン又はポリグリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルから選ばれる1種以上の化合物であり、且つHLBが8以下の化合物
(B)成分:炭化水素
(C)成分:着色剤
本発明の油性固形口唇化粧料は、唇に塗布した際、該化粧料が口に入っても前記油性固形口唇化粧料に配合されている高配合(20質量%以上)の炭化水素と、遷移元素を構成する顔料(特に酸化鉄)を含む着色剤に起因する苦み等の不快な味を感じさせることのない効果に優れ、使用感、安定性も良好である。
<油性固形口唇化粧料>
特許文献1の発明は、口唇用油性化粧料原料に起因する不快な味を水溶性甘味料で改善しているが、苦み成分に関する具体的な記載はない。
特許文献2の発明は、化粧料において、苦味を呈する成分としてアルキル硫酸ナトリウム等の界面活性剤、メントール、リナロール、ゲラニオール等の香料、パラベン類、等が例示されている(段落0019)。また実施例3に顔料5部との記載があるが、具体的な例示がなく遷移元素を含む着色剤であるかどうかは不明である。
特許文献3の発明の課題は、N-アシルアミノ酸に起因する苦味を、それを含む製剤の硬度をコントロールすることで低減することであり。また比較例1〜3記載の様に着色剤を含んでいなくても苦味を有していることから、対象としている苦味は着色剤由来のものとは考えられない。
本発明者は、油性固形口唇化粧料に、高濃度(20質量%以上)の炭化水素、遷移元素を構成する顔料(特に酸化鉄)を含む着色剤を配合した際に、原料に起因する苦み等の不快な味が生じることを発見し、その課題を解決するために本発明を完成するに至ったものである。
[(A)成分]
本発明の(A)成分は、グリセリン又はポリグリセリンと脂肪酸とのエステル、及びグリセリン又はポリグリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルから選ばれる1種以上の化合物であり、且つHLBが8以下の化合物である。
(A)成分のHLBは、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない観点から、8以下、好ましくは7.5以下、そして、好ましくは3以上、より好ましくは3.3以上である。
(A)のHLBは、グリフィン法により求められる値である。グリフィン法によるHLBは、下記式より算出される。
HLB=20×親水部の式量の総和/分子量
グリセリンと脂肪酸とのエステルにおいて、原料脂肪酸は、化粧料の使用性、安定性の観点から、炭素数が好ましくは8〜30、より好ましくは12〜24、更に好ましくは16〜22である、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸、好ましくは飽和脂肪酸である。原料脂肪酸は、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、イソステアリン酸、ベヘン酸及び12-ヒドロキシステアリン酸から選ばれる1種以上が挙げられ、化粧料の使用性、安定性の観点から、好ましくはステアリン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、及びベヘン酸から選ばれる1種以上である。グリセリンと脂肪酸とのエステルは、モノエステル、及びジエステルから選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくはモノエステルである。
グリセリンと脂肪酸とのエステルにおいて、HLBは、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない観点から、8以下、好ましくは7.5以下、より好ましくは6.5以下、更に好ましくは6以下、そして、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上である。
グリセリンと脂肪酸とのエステルのHLBは、前記したグリフィン法により求められる値である。
ポリグリセリンと脂肪酸とのエステルにおいて、ポリグリセリンの平均縮合度は、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない観点から、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜10である。
(A)成分のポリグリセリンの平均縮合度は末端基分析法により決定される。この末端基分析法とは、水酸基価(OHV)の測定値と理論値の関係から、次式によりポリグリセリンの縮合度(n)と分子量(MW)が求められ、これらからポリグリセリンの平均縮合度を求めることができる[「ポリグリセリンエステル、33〜34頁(1994年10月3日、阪本薬品工業(株)発行)」参照]。
MW=74n+18
OHV=56110(n+2)/MW
ポリグリセリンと脂肪酸とのエステルにおいて、原料脂肪酸は、化粧料の使用性、安定性の観点から、炭素数が好ましくは8〜30、より好ましくは12〜24、更に好ましくは16〜22である、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸、好ましくは飽和脂肪酸である。原料脂肪酸は、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、イソステアリン酸、ベヘン酸及び12-ヒドロキシステアリン酸から選ばれる1種以上が挙げられ、化粧料の使用性、安定性の観点から、好ましくはステアリン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、及びベヘン酸から選ばれる1種以上である。ポリグリセリンと脂肪酸とのエステルは、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、ペンタエステル、ヘキサエステル、ヘプタエステル、及びオクタエステルから選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくはモノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、及びペンタエステルから選ばれる1種以上、より好ましくはトリエステル、テトラエステル、及びペンタエステルから選ばれる1種以上である。
ポリグリセリンと脂肪酸とのエステルにおいて、HLBは、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない観点から、8以下、好ましくは7.5以下、そして、好ましくは3以上、より好ましくは3.3以上である。
ポリグリセリンと脂肪酸とのエステルのHLBは、前記したグリフィン法により求められる値である。
グリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルにおいて、原料脂肪族アルコールは、化粧料の使用性、安定性の観点から、炭素数が好ましくは8〜30、より好ましくは12〜24、更に好ましくは16〜22である、飽和アルコール又は不飽和アルコール、好ましくは飽和アルコールである。原料脂肪族アルコールは、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、ラウリルアルコール、カプリンアルコール、カプリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びヒドロキシステアリルアルコールから選ばれる1種以上が挙げられ、化粧料の使用性、安定性の観点から、好ましくはステアリルアルコール、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びヒドロキシステアリルアルコールから選ばれる1種以上である。グリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルは、モノエーテル、及びジエーテルから選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくはモノエーテルである。
グリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルにおいて、HLBは、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない観点から、8以下、好ましくは7.5以下、より好ましくは6.5以下、更に好ましくは5.5以下、そして、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上である。
グリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルのHLBは、前記したグリフィン法により求められる値である。
ポリグリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルにおいて、ポリグリセリンの平均縮合度は、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない観点から、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜10である。
ポリグリセリンの平均縮合度は前記した末端基分析法により決定される。
ポリグリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルにおいて、原料脂肪族アルコールは、化粧料の使用性、安定性の観点から、炭素数が好ましくは8〜30、より好ましくは12〜24、更に好ましくは16〜22である、飽和アルコール又は不飽和アルコール、好ましくは飽和アルコールである。原料脂肪族アルコールは、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、ラウリルアルコール、カプリンアルコール、カプリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びヒドロキシステアリルアルコールから選ばれる1種以上が挙げられ、化粧料の使用性、安定性の観点から、好ましくはステアリルアルコール、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びヒドロキシステアリルアルコールから選ばれる1種以上である。グリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルは、モノエーテル、ジエーテル、トリエーテル、テトラエーテル、及びペンタエーテルから選ばれる1種以上が挙げられる。
ポリグリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルにおいて、HLBは、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない観点から、8以下、好ましくは7.5以下、そして、好ましくは3以上、より好ましくは3.3以上である。
ポリグリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルのHLBは、前記したグリフィン法により求められる値である。
本発明の油性固形口唇化粧料は、(A)成分を、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない効果、化粧料の使用性、及び安定性の観点から、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%、より更に好ましくは0.3〜3質量%、より更に好ましくは0.3〜1.5質量%、より更に好ましくは0.3〜0.9質量%含有する。
[(B)成分]
本発明の(B)成分は、炭化水素である。
(B)成分としては、ワセリン、流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、セレシン、スクワラン、オゾケライト、ポリエチレンワックス、及び(エチレン/プロピレン)コポリマーから選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくはワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、オゾケライト、ポリエチレンワックス、及び(エチレン/プロピレン)コポリマーから選ばれる1種以上である。本発明の油性固形口唇化粧料は、(B)成分として、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、オゾケライト、ポリエチレンワックス、及び(エチレン/プロピレン)コポリマーから選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
本発明の油性固形口唇化粧料は、(B)成分を、20質量%以上含有する。(B)成分を、油性固形口唇化粧料に高濃度で配合した場合、苦み等の不快な味を感じさせるが、本発明では(B)成分を高濃度で配合した場合でも不快な味を生じさせることはない。
本発明の油性固形口唇化粧料は、(B)成分を、化粧料の使用性、安定性の観点から、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは20〜70質量%、更に好ましくは20〜50質量%、より更に好ましくは20〜40質量%、より更に好ましくは20〜30質量%含有する。
本発明の油性固形口唇化粧料において、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(B)/(A)は、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない効果、化粧料の使用性、又は安定性の観点から、好ましくは0.25〜950であり、より好ましくは1〜450であり、更に好ましくは10〜350であり、より更に好ましくは15〜235であり、より更に好ましくは17〜100であり、より更に好ましくは20〜70である。
[(C)成分]
本発明の(C)成分は、着色剤である。
(C)成分としては、ベンガラ(酸化鉄)、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、アルミナ、水酸化クロム、酸化クロムなどの金属酸化物;群青;紺青;マンガンバイオレット;赤色104号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色104号アルミニウムレーキ、赤色202号、赤色227号、赤色230号、黄色4号アルミニウムレーキ、黄色202号、緑色201号、緑色204号、青色205号、赤色401号、赤色504号、だいだい色402号、黄色403号、黄色407号、緑色401号、紫色401号、黒色401号などの法定色素;βカロチン、カルサミン、カルミン、クロロフィル、コチニールなどの天然色素などの着色剤が挙げられる。(C)成分は、これらの着色剤から選ばれる1種以上を用いることができる。
本発明の油性固形口唇化粧料は、(C)成分として、口唇化粧料のメイクアップ効果の観点から、遷移元素を構成成分とする着色剤を含んでいてもよい。遷移元素を構成成分とする着色剤を、油性固形口唇化粧料に配合した場合、苦み等の不快な味を感じさせるが、本発明では該着色剤を配合した場合でも不快な味を生じさせることはない。遷移元素を構成成分とする着色剤としては、ベンガラ(酸化鉄)、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化クロム、酸化クロム、群青、紺青、及びマンガンバイオレットから選ばれる1種以上が挙げられる。
本発明の油性固形口唇化粧料は、(C)成分を、口唇化粧料のメイクアップ効果の観点から、好ましくは0.01〜25質量%、より好ましくは0.05〜20質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%、より更に好ましくは0.5〜5質量%、より更に好ましくは0.5〜3質量%含有する。
本発明の油性固形口唇化粧料は、(C)成分として、遷移元素を構成成分とする着色剤を、0.01質量%以上含んでもよい。
本発明の油性固形口唇化粧料において、遷移元素を構成成分とする着色剤の含有量は、好ましくは0.01〜25質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.2〜3質量%、より更に好ましくは0.3〜1質量%、より更に好ましくは0.3〜0.5質量%である。
本発明の油性固形口唇化粧料において、(A)成分の含有量と(C)成分の含有量との質量比(C)/(A)は、原料に起因する苦み等の不快な味を感じさせない効果、化粧料の使用性、又は安定性の観点から、好ましくは0.0005〜250であり、より好ましくは0.01〜150であり、更に好ましくは0.1〜100であり、より更に好ましくは0.5〜50であり、より更に好ましくは1〜25であり、より更に好ましくは1〜15、より更に好ましくは1〜5である。
本発明の油性固形口唇化粧料は、以下に列挙した化粧料に配合される各種成分を含有することができる。但し、これらの各種成分からは(A)〜(C)成分は除かれる。
油剤として、アルキッド、アクリル、スルホンアミド樹脂、ニトロセルロース、ミネラルオイル、オリーブ油、アーモンド油、カカオ脂、マカデミアナッツ油、アボカド油、硬化パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、月見草油、合成トリグリセライド、ラノリン、酢酸ラノリン、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル、直鎖・環状シリコーンオイル、ジメチルポリシロキサン、モノステアリン酸グリセリン、デカメチルシクロペンタンシロキサン、ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、ロジンペンタエリスリトットエステル、ジイソオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリイソオクタン酸グリセリン、ミリスチン酸イソプロピル、モノラウリン酸プロピレングリコールなど;ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、ジメチコンなどのシリコーン油;ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、トリエチルヘキサノイン、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、イソステアリン酸ヘキシルデシルなどのエステル油;ベへニルアルコールなどの高級アルコール;パルミチン酸デキストリンなどの多糖脂肪酸エステル;水添ポリイソブテンなどの炭化水素油;d-δトコフェロールなどの抗酸化剤;
溶剤として、エタノール、イソプロパノール、多価アルコール、水溶性高分子、ベントナイト、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタノール;
保湿剤として、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビット、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジグリセリン、マンニトール、POEメチルグリコシド、生体高分子、蔗糖など;
エチルヘキサン酸セチルなどのエモリエント成分;
クインスシード、ペクチン、セルロース誘導体、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ソアギーナ、カルボキシビニルポリマー;
ミリスチン酸オクチルドデシル、ジイソオクタン酸ネオペンチルグリコール、モノオレイン酸ソルビタン、トリイソオクタン酸グリセリン、オクチルメトキシシンナメート、モノオレイン酸POEソルビタン、イソセチル、イソステアリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸イソプロピル、クエン酸アセチルトリブチル、ジ安息香酸トリメチルペンタンジイル、ステアリルコニウムベントナイト;
増粘剤、防腐剤、乳化剤、安定化剤、可塑剤;
陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、蛋白質系界面活性剤;
薬効成分、ビタミンCジパルミテート、ビタミン類、アミノ酸、美白剤、殺菌剤;
タルク、カオリン、マイカ、セリサイト、アルミナ、シリカ、ガラスフレーク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸、硫酸バリウム、ナイロン−12、(HDI/トリメチロールヘキシルラクトン)クロスポリマー、(HDI/PPG/ポリカプロラクトン)クロスポリマー、メタクリル酸メチルクロスポリマー、ポリメタクリル酸メチル、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ポリメチルシルセスキオキサンなどの体質顔料、パール顔料、
pH調整剤、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、金属イオン封止剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、
紫外線吸収剤、抗酸化剤、香料、防腐剤、キレート剤、酸化防止剤、分散剤、褐色防止剤、緩衝剤、沈殿防止成分、ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、使用性改質剤。
<油性固形口唇化粧料の製造方法>
本発明は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を混合する、油性固形口唇化粧料の製造方法に関する。
本発明の油性固形口唇化粧料の製造方法において、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分は、本発明の油性固形口唇化粧料で記載した態様と同じである。
本発明の油性固形口唇化粧料の製造方法は、本発明の油性固形口唇化粧料で記載した事項を適宜適用することができる。
本発明の油性固形口唇化粧料の製造方法において、(A)成分、(B)成分、(C)成分の混合量及び、質量比(B)/(A)、及び質量比(C)/(A)は、本発明の油性固形口唇化粧料に記載の各成分の含有量を混合量に置き換えて適用することができる。
本発明の油性固形口唇化粧料の製造方法は、下記第1工程、第2工程を含むことが好ましい。
第1工程:(A)成分と(B)成分とを含む油相と、(C)成分を含む粉体相とを混練して混練物を得る工程
第2工程:前記混錬物を加熱して攪拌しながら脱泡した後、容器に充填又は成型する工程
第1工程では、(A)成分と(B)成分とを含む油相と、(C)成分を含む粉体相とを混練して混練物を得ることができる。
前記油相は、(A)成分及び(B)成分以外に、任意の化粧料成分のうち液体、ゲル状、固体状のものを含む。
それら化粧料成分と(A)成分及び(B)成分とを、80〜100℃下でパドルミキサーを用いて溶融し、さらに、(C)成分を含む粉体相を油相に添加して、三本ローラーを用いて均一混合して、溶融状態の化粧料組成物を得る。
前記粉体相は、(C)成分以外に、任意の化粧料成分を含んでもよい。
第2工程では、第1工程で得た前記混錬物を80〜100℃に加熱して、真空脱泡機を用いて攪拌しながら脱泡した後、容器に充填又は成型する。
第2工程では、第1工程で得た前記混練物に対して任意の化粧料成分を添加してもよく、その場合は80〜100℃下でパドルミキサーを用いて混合して、化粧料組成物を得る。
実施例、比較例で用いた成分を以下に示す。なお(A)成分又は(A’)成分のHLBは、前記したグリフィン法により求められた値である。
(A)成分
・トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2:平均縮合度2のポリグリセリンとステアリン酸とのトリエステル、HLB3.38、製品名「コスモール43V」、日清オイリオグループ株式会社製
・ステアリン酸グリセリル:グリセリンとステアリン酸とのモノエステル、HLB5.08、製品名「NIKKOL MGS-BV2」、日本サーファクタント工業株式会社製
・ペンタステアリン酸ポリグリセリル−10:平均縮合度10のポリグリセリンとステアリン酸とのペンタエステル、HLB7.21、製品名「NIKKOL Decaglyn5-SV」、日本サーファクタント工業株式会社製
・ペンタイソステアリン酸ポリグリセリル−10:平均縮合度10のポリグリセリンとイソステアリン酸とのペンタエステル、HLB7.21、製品名「NIKKOLDecaglyn 5-ISV」、日本サーファクタント工業株式会社製
・バチルアルコール(グリセリンモノステアリルエーテル):グリセリンとステアリルアルコールとのモノエーテル、HLB5.29、製品名「バチルアルコールEX」、日本サーファクタント工業株式会社製
(A’)成分((A)成分の比較成分)
・ステアリン酸ポリグリセリル−4:平均縮合度4のポリグリセリンとステアリン酸とのモノエステル、HLB10.24、製品名「NIKKOLTetraglyn 1-SV」、日本サーファクタント工業株式会社製
・トリステアリン酸ポリグリセリル−10:平均縮合度10のポリグリセリンとステアリン酸とのトリエステル、HLB9.09、製品名「NIKKOLDecaglyn 3-SV」、日本サーファクタント工業株式会社製
・ジステアリン酸ポリグリセリル−10:平均縮合度10のポリグリセリンとステアリン酸とのジエステル、HLB11.22、製品名「NIKKOLDECAGLYN 2-SV」、日本サーファクタント工業株式会社製
・ステアリン酸ポリグリセリル−10:平均縮合度10のポリグリセリンとステアリン酸とのモノエステル、HLB14.78、製品名「NIKKOLDECAGLYN 1-SV」、日本サーファクタント工業株式会社製
・ステアリン酸ソルビタン:HLB6.9、製品名「NIKKOL SS-10V」、日本サーファクタント工業株式会社製
・ステアリン酸グリコール:HLB3.7、製品名「NIKKOL EGMS-70V」、日本サーファクタント工業株式会社製
・イソステアリン酸:製品名「イソステアリン酸EX」、高級アルコール工業株式会社製
・ステアリン酸:製品名「NAA−180」、日油株式会社製
(B)成分
・ポリエチレンワックス
・マイクロクリスタリンワックス
・ワセリン
(C)成分
・酸化チタン/水酸化アルミニウム:製品名「MP−1133」、テイカ株式会社製
・酸化鉄:製品名「TAROX合成酸化鉄 R−516PS」、「TAROX合成酸化鉄 LL−100P」、及び「TAROX合成酸化鉄 BL−100P」の混合物、チタン工業株式会社製
・法定色素:赤色104号(1)、赤色202号、赤色223号、赤色201号、赤色218号、黄色4号、黄色5号、及び青色1号の混合物
(その他成分)
表1に記載の成分
実施例、比較例の油性固形口唇化粧料は、下記の方法により調製した。
表1に記載の(A)成分と(B)成分とその他成分とを含む油相と、表1に記載の(C)成分とその他成分とを含む粉体相とを混練して混練物を得た(第1工程)。
前記混錬物を80〜100℃に加熱して、真空脱泡機を用いて攪拌しながら脱泡した後、容器に充填又は成型し(第2工程)、油性固形口唇化粧料を得た。
得られた各油性固形口唇化粧料について、下記の項目について評価を行った。結果を表1に示す。
<油性固形口唇化粧料の評価方法>
・味の評価
実施例及び比較例の油性固形口唇化粧料を、上唇と下唇に塗布した後、上唇と下唇を擦り合わせた。この動作の過程で舌が上下の唇に接触するので、この時に感じた油性口唇化粧料の味を下記基準により、女性パネラー5名の平均値で評価した。
1:全く味がしない
2:味を感じる気がする
3:味を微かに感じる
4:味を感じる
5:味を強く感じる
・使用感の評価
実施例及び比較例の油性固形口唇化粧料を、女性パネラー5名が日常の使用方法で唇に塗布し評価した。比較例1を標準品とし、比較のポイントとして硬さ、伸びのよさ、発色、塗膜の均一性、塗膜の厚み、及びツヤ感を総合的に判断し、標準品との差異を下記基準により評価した。
1:差がない
2:差を感じる気がする
3:差を微かに感じる
4:差を感じる
5:差を強く感じる
・安定性の評価(硬度)
実施例及び比較例の油性固形口唇化粧料を、物性測定器レオテックス:SD-700IIにより、化粧料容器に充填後又は成型後に、30℃恒温槽内で6時間静置させた化粧料の硬度(初期値)、及び前記化粧料を40℃恒温槽内で4週間静置後の硬度(経時値)を測定した。評価は、安定性の判定を、下記基準により評価した。
○:−0.3≦式(1−経時値/初期値)≦0.3の範囲にあること。
×:式(1−経時値/初期値)が−0.3を下回る又は0.3を超える値であること。
Figure 2021183577

Claims (7)

  1. 下記(A)成分、(B)成分20質量%以上、及び(C)成分を含有する、油性固形口唇化粧料。
    (A)成分:グリセリン又はポリグリセリンと脂肪酸とのエステル、及びグリセリン又はポリグリセリンと脂肪族アルコールとのエーテルから選ばれる1種以上の化合物であり、且つHLBが8以下の化合物
    (B)成分:炭化水素
    (C)成分:着色剤
  2. (B)成分が、ワセリン、流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、セレシン、スクワラン、オゾケライト及びポリエチレンワックス、及び(エチレン/プロピレン)コポリマーから選ばれる1種以上である、請求項1に記載の油性固形口唇化粧料。
  3. (C)成分が、遷移元素を構成成分とする着色剤を含む、請求項1又は2に記載の油性固形口唇化粧料。
  4. 遷移元素を構成成分とする着色剤を0.01質量%以上含む、請求項3の何に記載の油性固形口唇化粧料。
  5. (A)成分を、0.01〜20質量%含有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の油性固形口唇化粧料。
  6. (B)成分を、20〜80質量%含有する、請求項1〜5の何れか1項に記載の油性固形口唇化粧料。
  7. (A)成分の含有量と(C)成分の含有量との質量比(C)/(A)が、0.0005〜250である、請求項1〜6の何れか1項に記載の油性固形口唇化粧料。

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