JP2014221648A - 倒立型口栓付き紙容器 - Google Patents

倒立型口栓付き紙容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2014221648A
JP2014221648A JP2013101008A JP2013101008A JP2014221648A JP 2014221648 A JP2014221648 A JP 2014221648A JP 2013101008 A JP2013101008 A JP 2013101008A JP 2013101008 A JP2013101008 A JP 2013101008A JP 2014221648 A JP2014221648 A JP 2014221648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
plug
paper container
layer
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013101008A
Other languages
English (en)
Inventor
和宏 引田
Kazuhiro Hikita
和宏 引田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2013101008A priority Critical patent/JP2014221648A/ja
Publication of JP2014221648A publication Critical patent/JP2014221648A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)

Abstract

【課題】紙の重量比率が50%以上であり、内容物が残留し難く、生産性を有した倒立型口栓付き紙容器を提供するものである。
【解決手段】ブランクを成形してなる口栓付き紙容器であって、前面板と、底面板と、後面板が折り曲げ線を介して連接され、底面板の中央には、折り曲げ線と平行に折り畳み線が形成され、かつ注出孔が形成され、折り畳み線を挟んで上下端縁に、相対称して切り欠け部を形成してなるブランク20と、開口孔を有する天面フィルム50と、注出部の周縁に凸部を有する口栓本体とキャップからなる口栓40とを有し、折り曲げ線を山折し、折り畳み線を谷折りし内側に折り畳み、底シール部、左右側シール部、天シール部を形成し、口栓本体41の内面が、底面板22の外面に、側面が底シール部32の内面に固着され、凸部が注出孔に挿入され、天面フィルムが、凸部および底面板の内面に固着されてなることを特徴とする倒立型口栓付き紙容器である。
【選択図】図3

Description

本発明は、高粘度の液状物を収納するための口栓付き紙容器に関する。特にバターや練乳などの乳製品、練りわさび、練りからし、ケチャップ、マヨネーズ、ハチミツなどの食品、歯磨などの高粘度の液状物を収納するための倒立型口栓付き紙容器に関するものである。
高粘度の液状物を収納する容器としては、プラスチック積層シートを用いた、いわゆるラミネートチューブ容器が広く流通している。例えば、内容物の変質を防止するために、アルミニウム箔、無機酸化物を蒸着した蒸着フィルムを用いたガスバリア性のラミネートチューブ容器が市販されている。
しかし、近年の地球環境への負荷を低減する観点から、再生可能な資源である紙を用いた紙容器が注目されている。特に紙重量比50%以上の容器が求められており、使用後の廃棄の際は紙容器として扱われるため、法制度上有利であると共に、一般可燃ゴミとして処理できるといった廃棄し易さからも利点がある。
よって、ラミネートチューブ容器に対しても紙を利用する提案が示されている(特許文献1)。
このチューブ容器は、紙を積層した積層シートによる筒状成形体を射出成形用の金型内のマンドレルに装着し、口頸部と該口頸部の下端部に連続する円錐台形状の肩部とを、ポリエチレン樹脂の射出成形によって成形するのと同時に、円錐台形状の肩部の下端部と筒状成形体の上端部とを接合する、所謂インモールド射出成形法によって形成されているものである。この際に、紙を積層した積層シートのブランクを円錐台形状の肩部に同時にインモールド射出成形法にて装着してものである。
この提案では、高価な専用の金型を必要とする上に、生産性においても満足のいくものではなく、しかも容器に占めるプラスチックの割合が大きくならざるを得ないため、胴部に紙を用いた意味が薄れてしまうという基本的な問題がある。また筒状成形体と肩部の接合部や、肩部とブランクとの接着段差などに内容物が残留する問題もある。
また、紙を積層した積層シートによる円筒状の本体胴部と、該積層シートからなるドーナツ状の天面フィルムと、該天面フィルムと熱溶着するためのフランジ部を有する口栓と、からなるチューブ容器がある(特許文献2)。
この提案では、紙の重量比率を高くすることができるが、口栓本体のフランジ部に天面フィルムをシールしてから、予め形成された円筒状の本体胴部に挿入し、本体胴部の端部を天面フィルムの鍔部に巻き込むように成形し、熱溶着して肩部を成形したものである。
しかし、口栓本体にフランジ部が形成されていることから、口栓部でのプラスチックの重量比が高くなる。また紙の端面が内容物に接触しないように、本体胴部での胴部シール部、天面部の鍔の形成など複雑な工程を踏むことで、生産性の低下を招く問題がある。またこの容器形状では、胴部以外には紙を使用していないために、紙の重量比50%以上を満たすためには紙重量を大きくする必要があり、紙の厚さに制限が生じるといった問題がある。また、本体胴部と天面フィルムの接合部分において、内容物が残留し、最後まで使いきれないといった問題がある。
特開平7−137753号公報 特開2012−25471号公報
本発明は、このような問題を鑑みて、紙の重量比率が50%以上であり、内容物が残留し難く、生産性を有した倒立型口栓付き紙容器を提供するものである。
上記の問題を解決するために、発明者は鋭意検討を行い、本発明を完成した。
本発明の請求項1に係る発明は、紙層を主体とし、少なくとも、最外層と最内層に熱可塑性樹脂層を有する積層体からなるブランクを成形してなる口栓付き紙容器であって、
前記積層体からなり、前面板と、底面板と、後面板が、それぞれ折り曲げ線を介して連接され、
前記底面板の中央には、折り曲げ線と平行に折り畳み線が形成され、かつ、注出孔が形成され、
前記折り畳み線を挟んで上下端縁に、それぞれ相対称して切り欠け部を形成してなるブランクと、
開口孔を有する天面フィルムと、
注出部の周縁に凸部を有する口栓本体とキャップからなる口栓と、
を有し、
前記折り曲げ線をそれぞれ山折し、前記折り畳み線を谷折りし内側に折り畳み、前記前面板と前記後面板を相対向させ、底シール部、左右側シール部、天シール部を形成してなり、
前記口栓本体の内面が、前記底面板の外面に、側面が前記底シール部の内面に固着され、前記凸部が前記注出孔に挿入され、
前記天面フィルムが、前記凸部および前記底面板の内面に固着されてなることを特徴とする倒立型口栓付き紙容器である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記口栓が、口栓本体とキャップがヒンジ部を介して連結されたヒンジ口栓であることを特徴とする請求項1記載の倒立型口栓付き紙容器である。
本発明の請求項3に係る発明は、前記積層体が、無機酸化物の蒸着フィルムを有することを特徴とする請求項1また2記載の倒立型口栓付き紙容器である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記前面板または前記後面板の一部に、前記紙層が穿孔された窓部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の倒立型口栓付き紙容器である。
本発明の倒立型口栓付き紙容器は、口栓以外は、紙層を主体とした積層体からなっているために、紙の重量比率を50%以上とすることが可能であり、地球環境への負荷を低減させることができ、使用後の廃棄に当たっては紙容器として扱われるため、法制度上有利である。
本発明の請求項1によれば、ブランクの折り曲げ線をそれぞれ山折し、底面板の折り畳み線を谷折りし内側に折り畳み、前面板と後面板を相対向させ、底シール部、左右側シール部、天シール部を形成してなり、
口栓本体の内面が、底面板の外面に、側面が底シール部の内面に固着され、注出部が注出孔に挿入され、注出部が、天面フィルムに固着されていることにより、口栓以外は、紙層を主体とした積層体の構成にすることができ、紙の重量比率を50%以上とすることができる。また積層体の端面、即ち紙層の端面が内容物に接触することがない紙容器を形成することができる。
本発明の倒立型口栓付き紙容器は、底面板の外側に口栓を挟み込む形状で、倒立する状態となるため、高粘度の液状物を収納した場合では、底シール部の形状が注出部の方向に傾斜させているために、保存中に内容物が注出部方向に下降し、内容物の残留がなく最後まで使いきることが可能となる。
紙層を主体とした積層体を用いるため、剛性が付加されており、撓んだりする変形を抑制できる。紙容器を保持し易く、陳列した際の見栄えが良くすることができる。底面板は、倒立した際は、口栓で隠れるためにシンプルな外観の紙容器とすることができる。
本発明の倒立型口栓付き紙容器は、ブランクを組み立てながら口栓の取り付け、その後底シール部、左右側シール部、天シール部を形成して紙容器とすることができるために、高価な専用金型を必要とせず、また生産性も複雑な工程がなく、安定した生産効率が得られる。
本発明の倒立型口栓付き紙容器は、ガスバリア層を有する積層体を用いており、紙の端面が内容物に接触しない構造であるため、内容物の保存性に優れている。また充填時または充填後に適切な滅菌処理を施すことで常温での長期保存を可能とすることができる。
本発明の請求項2によれば、口栓が、口栓本体とキャップがヒンジ部を介して連結されたヒンジ口栓であることにより、倒立させることができる。倒立型の口栓付き紙容器とすることができる。
本発明の請求項3によれば、積層体が、無機酸化物の蒸着フィルムを有することにより、アルミニウム箔なみのガスバリア性が得られる。また廃棄する際は、焼却残渣がなく、焼却することができる。
本発明の請求項4によれば、前面板または後面板の一部に、紙層が穿孔された窓部が形成されていることにより、内容物を視認することができる。紙層に窓部を形成することから、内容物の保存性に悪影響を及ぼすことはない。
積層体の層構成の一例を示した説明図である。 本発明の倒立型口栓付き紙容器のブランクの一例を示す説明図である。 本発明の倒立型口栓付き紙容器の一例を示す説明図である。 図3の倒立型口栓付き紙容器のL−L´線の断面を示す説明図である。 本発明の倒立型口栓付き紙容器に用いる口栓の一例を示す説明図である。 図3の口栓部分の一例を示す説明図である。 本発明の倒立型口栓付き紙容器の他の実施態様を示した模式図である。 図7の窓部の層構成の一例を示した説明図である。 倒立型口栓付き紙容器を作成するまでのフローチャートである。
図1は、積層体の層構成の一例を示した説明図である。図1−1は、積層体1の層構成を示し、外側から、表面層2/インキ層3/紙層4/接着層5/ガスバリア層6/接着層5/シーラント層7からなっている。また図1−2は、積層体1に中間層8を設けたものである。外側から、表面層2/インキ層3/紙層4/接着層5/ガスバリア層6/接着層5/中間層8/接着層5/シーラント層7からなっている。
紙層4としては、積層体としての成形適性や紙容器での強度などから、適正な坪量を選定すればよい。例えば、坪量として50〜200g/mの範囲のものが可能である。コート紙、アート紙、クラフト紙などが使用できる。印刷する場合は、コート紙などが使用できる。
表面層2としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの樹脂からなるフィルムが可能である。押し出し機による押し出しラミネートすることで可能である。表面層の厚みとしては、15〜30μmの範囲が好ましい。口栓本体とシールし固着することができる。
ガスバリア層6としては、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルムなどの各種フィルム、アルミニウム箔、あるいは酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの無機酸化物の蒸着層やポリ塩化ビニリデン樹脂の塗布膜を設けた、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、プロピレンフィルムなどを使用することが可能であるが、中でも優れたガスバリア性が得られ、使用後の焼却時での、二酸化炭素発生量といった環境的負荷が少なく、また焼却残渣などの問題がない、無機酸化物の蒸着層を有したフィルムが好ましい。蒸着フィルムの厚さとしては、15〜25μmの範囲が好ましい。
また、中間層8は、耐突き刺し性、耐屈曲性、耐衝撃性などを向上させるために設けたものである。例えば、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。例えば、ナイロンフィルムの場合は、厚さは15〜25μmが好ましい。
シーラント層7としては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などの樹脂を用いてフィルム化することで可能である。押し出しラミネート法で積層して形成する、または製膜したフィルムを、接着剤を介して積層することもできる。シーラント層の厚みとしては、厚さは30〜70μmが好ましい。30μm以下ではシール強度を十分に得ることが出来ず製品不良の原因となってしまい、70μm以上では紙重量比率50%以上を満たすためには紙が厚くなってしまうため不適である。
それぞれの層を貼り合わせる接着層5には、二液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接着剤などを使用することができる。また貼り合わせ方法としては、これら接着剤を用いてドライラミネート法にて可能である。またアンカーコートによる接着剤を塗布しながらポリエチレンなどの樹脂を押し出し、サンドポリラミネーション法でも可能である。
また、紙層4に、必要に応じてインキ層3を設けることができる。インキ層を設ける方
法としては、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷など公知の印刷方式によって可能である。
図2は、本発明の倒立型口栓付き紙容器のブランクの一例を示す説明図である。ブランク20は、前面板21と底面板22と後面板23が、それぞれ折り曲げ線24,24を介して連接されている。底面板22の中央には、折り曲げ線24と平行に折り畳み線25が形成され、中心部には、内容物を注ぎ出すための注出孔26が形成され、また折り畳み線25を挟んで上下端縁に、それぞれ相対称して半円状の切り欠け部27、27、27、27が形成されている。なお網点部は、このブランクを成形する時のシール部28を示している。底シール部、左右側シール部を示している。
図3は、本発明の倒立型口栓付き紙容器の一例を示す説明図である。ブランクを、折り曲げ線24,24を山折し、前面体21と後面体23を相対向させながら、折り畳み線25を谷折りし内側に折り畳み、前面体21、底面板22、後面板23をシールして、底シール部32、左右側シール部30,31、天シール部33が形成されたものである。倒立型紙容器60は、前面板21と、底面板22と、後面板23と、口栓40とからなっている。また、口栓本体41の注出部43および底面板22の内面には、開口孔51を有した天面フィルム50が固着されている。底シール部32は、口栓本体の注出部43よりに傾斜してシールされているために、内容物が残留し難くなっている。
図4は、図3の倒立型口栓付き紙容器のL−L´線の断面を示す説明図である。底面板22の外面に口栓40が固着されている。口栓本体41の内面が底面板22の外面に、側面が底シール部32の内面に固着されている。口栓40は、口栓本体41とキャップ42とがヒンジ部を介したヒンジ口栓からなり、口栓40が倒立した紙容器を支えている。また注出部43の周縁の凸部44と底面板22の内面と固着するために、開口孔51を有した天面フィルム50が固着されている。口栓以外40は、前面板21、底面板22、後面板23ともに紙層を主材とした積層体からなっているために紙の重量比率を50%以上にすることが可能になるのである。
図5は、口栓40の一例を示す説明図である。口栓40は、図5−1に示すように、口栓本体41とキャップ42がヒンジ部45を介して連接されているヒンジ口栓である。図5−2は、口栓本体41の内面を示している。注出部43の周縁に凸部44を有しているものである。
口栓40は、注出部の周縁に凸部を有する口栓本体とキャップがヒンジ部を介して連結されてなり、射出成形により一体化して形成される。使用される材料としては、積層体の表面層のポリエチレンフィルムや天面フィルムと、熱によって相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などを挙げることができる。また必要に応じて顔料などで着色されていてもよい。
図6は、図3の底面板の口栓部分の一例を示す説明図である。図6−1は、底面板22の口栓部分を示している。口栓本体41の内面が、底面板22の外面と固着され、注出部の周縁の凸部44が、底面板22の注出孔26に挿入されている。図6−2には、開口孔51が形成された天面フィルム50の一例を示している。図6−3は、天面フィルム50を、開口孔51と注出部43が同位置になるように被せ、凸部44と底面板の内面に天面フィルム50を固着する。この様にすることで、注出孔26の積層体の端面が内容物と接触することを防ぐことができる。天面フィルム50の材質としては、口栓と熱溶着する材
質が好ましく、例えば、ポリエチレンフィルムからなるものが好ましい。
図7は、本発明の倒立型口栓付き紙容器の他の実施態様を示した模式図である。紙層を主体とした積層体からなることで、内容物が視認できない問題がある。この問題を解消するために、前面板または後面板の一部に、紙層4が穿孔された窓部52を形成することで、紙容器の外から内容物の視認ができる。窓部の形成は、前面板または後面板のいずれでもよく、位置や形状は任意に設計できる。
図8は、図7の窓部の層構成の一例を示した説明図である。紙層に窓部52が形成され、他の層は、窓部52を覆うように形成されているために、内容物の保存性には影響はなく、ガスバリアの優れた紙容器を維持できる。
本発明の倒立型口栓付き紙容器は、口栓以外の、前面板、底面板、後面板が、紙層を主体とした積層体から形成されているために、紙容器の総重量に対して紙重量比率が50%以上にすることが可能である。従って地球環境に与える負荷を低減することができ、また使用後の廃棄にあっては、紙容器として扱われるため、法制度上有利である。
また、本発明の倒立型口栓付き紙容器は、紙容器は、紙層を主体とした積層体から形成されているために、剛性を向上させることができるために、紙容器の撓みなどの変形を抑制することができる。また内容物を絞りだす構造であるために、低粘度から高粘度の液状物まで幅広い内容物に対して使用することができる。
さらに、本発明を実施するための形態につき詳しく説明する。
折り曲げ線24や折り畳み線25を形成する方法は、例えば、罫線刃を組み入れたトムソン型を用いて行う方法やロータリー罫線刃を有した金属ロール(エンボスロール)を用いて行う方法などが可能である。
また注出孔26や切り欠け部27を形成する方法は、金属刃を組み入れたトムソン抜き型を用いて行う方法やロータリー刃を有した金属ロールで可能である。また例えば、加熱した針を押し付けるニードルパンチ法やエンボスロール法、研磨ロール、研磨テープを用いてフィルムを溶融し、穿孔する熱用溶融穿孔法、ナイフ、カッターなどを用いる物理的穿孔法、レーザー加工など使用することで可能である。また窓部や、天面フィルムの開口孔についても同様の方法で可能である。
レーザー加工としては、パルス発振型のレーザーを用いた方法が最も適した方法である。レーザーの種類は、例えば、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、アルゴンイオンレーザーなどで可能である。中でも炭酸ガスレーザーが好適である。
次に、本発明の倒立型口栓付き紙容器の製造方法について簡単に説明する。
図8にフローチャートの一例を示す。図8−1は、積層体からなる、図2に示すブランクを作成する。注出孔に口栓を底面板の外面に固着し、注出部の凸部を注出孔に挿入し、天面フィルムの開口孔と注出部の位置を合わせながら、天面フィルムを凸部および底面板の内面にシールする。その後、前面板および後面板を重ね合わせ、底シール部、左右側シール部を形成する。この際、口栓本体の側面を底シール部の内面にシールし固着させ紙容器を形成する。底面板に口栓が設けられた倒立型口栓付き紙容器を形成することができる。
また図8−2は、積層体からなる、前面板および後面板の幅で巻きロールにしておく。また底面板を形成するための底面板も同様に形成しておく。この前面板と後面板の巻きロールを送り出しながら、一方、底面板に折り畳み線を形成し、折り畳み線に沿って折り畳み、該折り畳み線を挟んで上下端縁にそれぞれ半円状の切り欠け部、および中心部に注出孔を形成するように打ち抜き、その後、底面板を開き、注出孔に注出部の凸部を挿入、天面フィルムの開口孔と注出部の位置を合わせながら、天面フィルムを凸部および底面板の内面にシールする。その後、前面板および後面板を重ね合わせ、底シール部、左右側シール部を形成する。この際、口栓本体の側面を底シール部の内面にシールし固着させ紙容器を形成する。底面板に口栓が設けられた倒立型口栓付き紙容器を形成することができる。このような製造方法が可能である。
倒立型口栓付き紙容器の天部から内容物を充填し、天シール部を形成して内容物が収納された紙容器が作成される。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
紙層として坪量70g/mのコート紙の表面に、ポリエチレンフィルム10μmを押し出しラミネートした。試作1を作成した。
次に酸化珪素40nmを蒸着したポリエステルフィルム12μmの蒸着面とナイロンフィルム15μmを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネートした。塗布量3g/mで行った。試作2を作成した。
次に試作1の裏面に、試作2のポリエステルフィルム面を、ウレタン系接着剤を用いドライラミネートした。塗布量3g/mで行った。試作3を作成した。
次に試作3のナイロンフィルム面と、シーラント層としての無延伸ポリプロピレンフィルム厚さ35μmを、ウレタン系接着剤を用いドライラミネートした。塗布量3g/mで行った。積層体を作成した。
また天面フィルムは、低密度ポリエチレンフィルム30μmに開口孔を形成して作成した。
口栓は、乳白に着色されたポリエチレン樹脂を使用し、注出部周縁の凸部が形成された口栓本体とキャップがヒンジ部を介して連接されたヒンジ口栓を射出成形により作成した。
図3に示す構造の紙容器を形成すべく、図2に示すブランクを作成した。上記口栓を底面板の外面に固着して、口栓本体の注出部周縁の凸部を、注出孔に挿入して、天面フィルムが、凸部および底面板の内面とシールし固着した後、底シール部、左右側シール部を形成して紙容器を作成した。この際、口栓本体の側面を底シール部の内面とシールし固着した。殺菌処理済みマヨネーズ50gを収納できるサイズの紙容器を形成した。内容物としてマヨネーズ50gを充填して倒立型口栓付き紙容器を作成した。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
チューブ状プラスチック容器としては、ポリエチレンフィルム40μm/ポリエチレン層40μm/ポリエチレンフィルム100μm/ポリエチレン層18μm/アルミナ蒸着(20nm)ポリエステルフィルム12μm/接着剤/ポリエチレンフィルム80μmからなる構成で筒状の胴部を形成し、これをマンドレルに装着し、口頸部と口頸部の下端部に連続する円錐状の肩部とをポリエチレン樹脂を用いて射出成形してチューブ状プラスチック容器を作成した。実施例1と同様のサイズにて容器を形成し、殺菌処理済みマヨネーズ50gを充填した。
<評価方法>
・落下試験:1mの高さから落下させ、液漏れしないかどうか確認
・持ち易さ:片手での持ち易さ
・絞り易さ:内容物の絞り出し易さ
・保存性:40℃、60%RHの部屋に1ヶ月間保存
<評価結果>
表1に示す。
本発明に係る倒立型口栓付き紙容器は、チューブ状プラスチック容器と比較して、絞り易さがよく、内容物を残存させず絞り出すことができた。また紙の重量比率は50%以上であり、環境負荷の低減にも繋がるものであった。また積層体の端面が内容物と接触していないことから保存性も良かった。
1・・・積層体
2・・・表面層
3・・・インキ層
4・・・紙層
5・・・接着層
6・・・ガスバリア層
7・・・シーラント層
8・・・中間層
20・・ブランク
21・・前面板
22・・底面板
23・・後面板
24・・折り曲げ線
25・・折り畳み線
26・・注出孔
27・・切り欠け部
28・・シール部
30・・左側シール部
31・・右側シール部
32・・底シール部
33・・天シール部
40・・口栓(ヒンジ口栓)
41・・口栓本体
42・・キャップ
43・・注出部
44・・凸部
45・・ヒンジ部
46・・口栓部分
50・・天面フィルム
51・・開口孔
52・・窓部
60・・倒立型口栓付き紙容器

Claims (4)

  1. 紙層を主体とし、少なくとも、最外層と最内層に熱可塑性樹脂層を有する積層体からなるブランクを成形してなる口栓付き紙容器であって、
    前記積層体からなり、前面板と、底面板と、後面板が、それぞれ折り曲げ線を介して連接され、
    前記底面板の中央には、折り曲げ線と平行に折り畳み線が形成され、かつ、注出孔が形成され、
    前記折り畳み線を挟んで上下端縁に、それぞれ相対称して切り欠け部を形成してなるブランクと、
    開口孔を有する天面フィルムと、
    注出部の周縁に凸部を有する口栓本体とキャップからなる口栓と、
    を有し、
    前記折り曲げ線をそれぞれ山折し、前記折り畳み線を谷折りし内側に折り畳み、前記前面板と前記後面板を相対向させ、底シール部、左右側シール部、天シール部を形成してなり、
    前記口栓本体の内面が、前記底面板の外面に、側面が前記底シール部の内面に固着され、前記凸部が前記注出孔に挿入され、
    前記天面フィルムが、前記凸部および前記底面板の内面に固着されてなることを特徴とする倒立型口栓付き紙容器。
  2. 前記口栓が、口栓本体とキャップがヒンジ部を介して連結されたヒンジ口栓であることを特徴とする請求項1記載の倒立型口栓付き紙容器。
  3. 前記積層体が、無機酸化物の蒸着フィルムを有することを特徴とする請求項1また2記載の倒立型口栓付き紙容器。
  4. 前記前面板または前記後面板の一部に、前記紙層が穿孔された窓部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の倒立型口栓付き紙容器。
JP2013101008A 2013-05-13 2013-05-13 倒立型口栓付き紙容器 Pending JP2014221648A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013101008A JP2014221648A (ja) 2013-05-13 2013-05-13 倒立型口栓付き紙容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013101008A JP2014221648A (ja) 2013-05-13 2013-05-13 倒立型口栓付き紙容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014221648A true JP2014221648A (ja) 2014-11-27

Family

ID=52121428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013101008A Pending JP2014221648A (ja) 2013-05-13 2013-05-13 倒立型口栓付き紙容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014221648A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022176476A1 (ja) * 2021-02-22 2022-08-25 大王製紙株式会社 包装袋、包装袋の製造方法、及びシート包装体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022176476A1 (ja) * 2021-02-22 2022-08-25 大王製紙株式会社 包装袋、包装袋の製造方法、及びシート包装体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012025471A (ja) 液体用紙容器
JP6065444B2 (ja) 液体用紙容器
JP2021155050A (ja) 紙製チューブ容器
JP6051576B2 (ja) ラミネートチューブ容器、及びその製造方法
EP2895314B1 (en) Method for manufacturing a container body of a tube and container body manufactured by such a method
JP2014221648A (ja) 倒立型口栓付き紙容器
JP2020172300A (ja) チューブ容器
JP2021113076A (ja) チューブ容器
JP2018016317A (ja) チューブ容器
JP4957097B2 (ja) 易開封性詰替え用袋
JP2012025472A (ja) 紙容器
JP2008168921A (ja) 注ぎ口付きパウチ
JP5915211B2 (ja) 蓋材
JP2014133579A (ja) 詰め替え用紙容器
JP2005306415A (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器
JP6268740B2 (ja) 液体用紙容器
JP2016003017A (ja) 口栓付き液体用紙容器
JP2013060214A (ja) 液体用紙容器
JP6759854B2 (ja) チューブ容器
JP6304355B2 (ja) ラミネートチューブ容器、及びその製造方法
JP2008001371A (ja) 逆止弁付きチューブ容器
JP2016199292A (ja) パウチ
JP2020200061A (ja) チューブ容器
JP2021142988A (ja) チューブ容器
JP2024046948A (ja) 液体用紙容器