JP2014220447A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な機構で被加工物の切削時に供給される切削水を集めてドレーンを通じて排出可能な切削装置を提供する。
【解決手段】切削ブレード34でチャックテーブル8に保持された被加工物11を切削加工する切削手段と、切削水を切削ブレード及び被加工物に供給する切削水供給手段と、を備えた切削装置であって、切削手段に配設され、飛散する切削水を切削ブレードの近傍から飛散する方向の下流側へと案内する飛散水案内パイプ38と、飛散する方向の下流側でチャックテーブルの上方を覆い、飛散水案内パイプから排出される切削水を受け入れる受け入れ口40bと、受け入れた切削水を受け止め切削送り手段の側方に配設された排水路に切削水を排出する排出口38aと、を有する切削水溜め部40と、を更に具備し、切削水溜め部は、チャックテーブルに保持された被加工物の上端より高く、飛散水案内パイプの排出口より低い位置に位置付けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ウエーハ等の被加工物を切削する切削装置に関する。
IC、LSI等のデバイスが複数表面に形成された半導体ウエーハや、樹脂基板、各種セラミックス基板、ガラス基板等の被加工物はダイシング装置と呼ばれる切削装置によって個々のチップに分割され、分割されたチップは各種電気機器に広く利用されている。
この種の切削装置は、高速回転させた円盤状の切削ブレードを被加工物に切り込ませて切削するのが一般的であり、通常、切削ブレードが被加工物に接触する加工点付近に純水等の切削水を供給しながら切削が実施される。
切削水は、切削によって生じる摩擦熱が切削ブレードの摩耗や破損或いは被加工物のチッピング(欠け)等を発生させるため、主に冷却を目的として加工点付近に供給されている。
切削水を供給する目的としては、冷却の他に、加工点から切削屑を洗い流して除去したり加工点を潤滑したりするといった面もある。切削水は、切削ブレードの上半分を覆うホイールカバーに設置された各種ノズルから供給され、切削ブレードの回転によって回転方向後方へと飛散する。
飛散した切削水には大量の切削屑が混入しており、飛散した切削水が被加工物に付着するのを防ぐための切削水案内機構が提案されている(例えば、特開平4−74607号公報及び特開2007−88157号公報参照)。
特開平4−74607号公報 特開2007−88157号公報 特許第510699号公報
しかしながら、飛散水案内機構によって被加工物から離れた後方へと案内された切削水は、液体の状態を維持しているので、案内先に設けられた排気手段で完全に装置外に排出することはできないでいた。
また、案内された切削水が切削装置の加工室の壁面等に衝突して跳ね返り、最終的にはチャックテーブル上の被加工物に付着する場合があった。特許文献3に開示されたように飛散水案内機構に吸引手段を設ける等して、飛散水を加工室内から完全に除去する場合、吸引手段の増設等が必要であり、非常にコストがかかるという問題もあった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な機構で被加工物の切削時に供給される切削水を集めてドレーンを通じて排出可能な切削装置を提供することである。
本発明によると、被加工物を保持するチャックテーブルと、回転駆動されるスピンドルと該スピンドルの先端に装着された切削ブレードとを含み、該切削ブレードで該チャックテーブルに保持された被加工物を切削加工する切削手段と、切削水を加工点近傍の該切削ブレード及び被加工物に供給する切削水供給手段と、該スピンドルの軸心方向と直交する切削送り方向に該チャックテーブルを移動させる切削送り手段と、該切削手段を該スピンドルの軸心方向に割り出し送りする割り出し送り手段と、を備えた切削装置であって、該切削手段に配設され、該切削ブレードの回転に起因して飛散する切削水を該切削ブレードの近傍から該切削水が飛散する方向の下流側へと案内する飛散水案内パイプと、該切削水が飛散する方向の下流側で該チャックテーブルの上方を覆い、該飛散水案内パイプから排出される切削水を受け入れる受け入れ口と、受け入れた切削水を受け止め該切削送り手段の側方に配設された排水路に切削水を排出する排出口と、を有する切削水溜め部と、を更に具備し、該切削水溜め部は、該チャックテーブルに保持された被加工物の上端より高く、該飛散水案内パイプの排出口より低い位置に位置付けられていることを特徴とする切削装置が提供される。
好ましくは、飛散水案内パイプの排出口は、切削水溜め部の受け入れ口より切削水の飛散する方向の下流側に位置付けられている。好ましくは、切削水溜め部は側壁と底部とを有し、底部は排出口に向かって低くなるように傾斜している。
本発明によると、切削水が飛散する方向の下流側のチャックテーブルの上方に切削水溜め部を設けたので、簡単な構造で容易に切削屑が混入した飛散した切削水が被加工物に付着するのを防止することができる。また、切削水溜め部の底部に排水口に向かう傾斜を設けたので、切削水溜め部で受け止めた大量の切削水を迅速に排出することができる。
本発明実施形態に係る切削装置の斜視図である。 図1の矢印A方向から見た一部断面側面図である。 図1の矢印B方向から見た一部断面側面図である。 図2に類似した第2実施形態の切削装置の一部断面側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明実施形態に係る切削装置2の斜視図が示されている。4は切削装置2のベースであり、ベース4上には加工室6が搭載されている。
加工室6の一部はポリカーボネート等の透明樹脂から形成されている。加工室6内のベース4上には、チャックテーブル8が回転可能且つ図示しない切削送り機構(切削送り手段)によりX軸方向に往復動可能に配設されている。10は切削送り機構を保護するための蛇腹である。
ベース4上には門形状のコラム12が立設されている。コラム12にはY軸方向に伸長する一対のガイドレール14が固定されている。コラム12上には、Y軸移動ブロック16がボールねじ18と図示しないパルスモーターとからなる割り出し送り機構(割り出し送り手段)20によりガイドレール14に沿ってY軸方向に移動可能に搭載されている。
Y軸移動ブロック16にはZ軸方向に伸長する一対のガイドレール22が固定されている。Y軸移動ブロック16上には、Z軸移動ブロック24がボールねじ26とパルスモーター28とからなるZ軸移動機構30によりガイドレール22に案内されてZ軸方向に移動可能に搭載されている。
Z軸移動ブロック24には、切削ユニット(切削手段)32が取り付けられている。切削ユニット32のスピンドルハウジング33(図3参照)中には図示しないスピンドルが回転可能に収容されており、スピンドルの先端には切削ブレード34が装着されている。切削ブレード34の略上半分はホイールカバー36で覆われている。切削加工時には切削ブレード34は図2で時計回り方向に回転する。
図2に最もよく示されるように、ホイールカバー36には接続パイプ50,52が取り付けられており、これらの接続パイプ50,52は図示を省略したホースを介して切削水供給源に接続されている。
接続パイプ50を介して供給された切削水は切削水ノズルから切削ブレード34の切刃に向かって供給され、接続パイプ52を介して供給された切削水は切削ブレード34の両側に配設されたブレードクーラーノズル54から加工点に向かって供給される。接続パイプ50,52、切削水ノズル、ブレードクーラーノズル54及び図示しない切削水供給源により切削水供給手段を構成する。
ホイールカバー36には、切削水供給手段により加工点に供給された切削水が飛散する方向の下流側(矢印X1で示す切削送り方向の前方側)に伸長し、加工点に供給された切削水を図2で矢印A方向に案内する飛散水案内パイプ38が取り付けられている。
飛散水案内パイプ38の排出口38aの下方には切削水溜め部40が配設されている。切削水溜め部40は、底部40aと、側壁(切削水受け入れ口)40bと、切削水溜め部40に溜まった切削水を排水路に排出する排出口41(図3参照)を有している。
切削水溜め部40はチャックテーブル8の保持面8aに保持された被加工物11の上端より高く、切削水案内パイプ38の排出口38aより低い位置に位置付けられている。図2を参照すると明らかなように、飛散水案内パイプ38の排出口38aは、切削水溜め部40の切削水受け入れ口40bより切削水の飛散する方向の下流側に位置付けられている。
図3に示されるように、切削水溜め部40の底部40aはY軸方向の両側に形成された排水口41に向かって徐々に低くなるように傾斜している。このように切削水溜め部40の底部40aが両側に向かって低くなるように傾斜しているため、飛散水案内パイプ38から切削水溜め部40に受け入れた切削水を迅速に下方に排出することができる。
42は加工点に供給された切削水を収容するウォーターケースであり、加工室6の内側でX軸方向に沿って切削水溜め部40を収容するように伸長している。図3に示すように、ウォーターケース42内にはX軸方向に伸長する排水路44,44aと、Y軸方向に伸長する傾斜した排水路44bとが形成されている。
排水路44aは手前側に低くなるように傾斜しており、切削水溜め部40の排出口41から排出された切削水が、排水路44及び傾斜排水路44a,44bを流れてドレーン56から排出される。
加工室6のY軸方向に両側には排気口45,45aが形成されており、これらの排気口44,45aには排気パイプ46,46aがそれぞれ連結されている。図2に示した48はY軸方向に伸長する蛇腹であり、この蛇腹により割り出し送り機構20のボールねじ18に切削水の飛沫が掛かることを防止している。図1では、この蛇腹48は省略されている。
図4を参照すると、本発明第2実施形態の飛散水案内パイプを有する切削装置の一部断面側面図が示されている。本実施形態の飛散水案内パイプ58は、その排出口58aが上方に傾斜するようにホイールカバー36に取り付けられている。
このように、飛散水案内パイプ58に角度をつけることにより、飛散水案内パイプ58を図2に示した第1実施形態の飛散水案内パイプ38に比較して短くすることができる。矢印Aは切削水の飛散方向である。本実施形態の他の構成は、図2に示した第1実施形態の構成と同様である。
2 切削装置
6 加工室
8 チャックテーブル
16 Y軸移動ブロック
20 割り出し送り機構
24 Z軸移動ブロック
30 Z軸移動機構
32 切削ユニット
34 切削ブレード
36 ホイールカバー
38 飛散水案内パイプ
40 切削水溜め部
40a 底部
40b 側壁(飛散水受け入れ口)
42 ウォーターケース
44,44a,44b 排水路
50,52 接続パイプ
54 ブレードクーラーノズル

Claims (3)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、回転駆動されるスピンドルと該スピンドルの先端に装着された切削ブレードとを含み、該切削ブレードで該チャックテーブルに保持された被加工物を切削加工する切削手段と、切削水を加工点近傍の該切削ブレード及び被加工物に供給する切削水供給手段と、該スピンドルの軸心方向と直交する切削送り方向に該チャックテーブルを移動させる切削送り手段と、該切削手段を該スピンドルの軸心方向に割り出し送りする割り出し送り手段と、を備えた切削装置であって、
    該切削手段に配設され、該切削ブレードの回転に起因して飛散する切削水を該切削ブレードの近傍から該切削水が飛散する方向の下流側へと案内する飛散水案内パイプと、
    該切削水が飛散する方向の下流側で該チャックテーブルの上方を覆い、該飛散水案内パイプから排出される切削水を受け入れる受け入れ口と、受け入れた切削水を受け止め該切削送り手段の側方に配設された排水路に切削水を排出する排出口と、を有する切削水溜め部と、を更に具備し、
    該切削水溜め部は、該チャックテーブルに保持された被加工物の上端より高く、該飛散水案内パイプの排出口より低い位置に位置付けられていることを特徴とする切削装置。
  2. 前記飛散水案内パイプの排出口は、前記切削水溜め部の前記受け入れ口より前記切削水の飛散する方向の下流側に位置付けられていることを特徴とする請求項1記載の切削装置。
  3. 前記切削水溜め部は側壁と底部とを有し、該底部は前記排出口に向かって低くなるように傾斜していることを特徴とする請求項1又は2記載の切削装置。
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