JP2014218419A - セメント混和材およびセメント組成物 - Google Patents

セメント混和材およびセメント組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、流動性を低下させるおそれが少なく、高いひび割れ自己治癒性を発揮しうるセメント混和材およびセメント組成物の製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】 本発明は、水溶性の粒子体を含む。粒子体は、水溶性の水酸化カルシウムを主成分とする。【選択図】 なし

Description

本発明は、セメント混和材およびセメント組成物に関する。
モルタルやコンクリート等のセメント硬化体は、応力が作用したり、温度や湿度の変化が生じたりすることで、ひび割れが発生する場合がある。
ひび割れが生じたセメント硬化体は強度低下、外観の悪化の他に、漏水等の原因となるため補修する必要があるが、ひび割れの発生箇所を特定するのが難しい場合があり、また、補修の手間がかかるという問題がある。
そこで、近年、硬化後にひび割れが生じた場合にも水分が存在する状態であればひび割れを自然に閉塞する性質、いわゆる自己治癒性を有するセメント硬化体が検討されている。
例えば、特許文献1乃至4には、セメント組成物中に膨張材を配合することで、硬化後にひび割れが生じた場合に、水の存在下、硬化体を膨張させることでひび割れを閉塞して自己治癒するセメント組成物が記載されている。
しかし、特許文献1乃至4に記載されているように、膨張材等などのひび割れ自己治癒成分をそのままセメント組成物に配合した場合は、セメント組成物の混練時に水との反応活性が高いひび割れ自己治癒成分がフレッシュコンクリートやフレッシュモルタルの流動性を低下させるおそれがある。
かかる流動性の低下を抑制するためには、減水剤や高性能減水剤等の添加量を増量する必要があるが、減水剤や高性能減水剤等の添加量を増量した場合、凝結遅延や、それによる強度低下が生じるおそれがある。また、減水剤や高性能減水剤等を増加するためのコストがかかるという問題がある。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献5乃至7に記載されているようなセメント組成物が検討されている。
すなわち、特許文献5には自己治癒成分をセメントとともに混練して粒子状に造粒されたセメント混和材が記載されている。
特許文献6および7には、多孔質担体に自己治癒性を有する成分を担持させた混和材が記載されている。
このように、粒子体あるいは担体にひび割れ自己治癒成分を含有させ、該粒子体や担体をセメント組成物に混合することで、セメント組成物の流動性の低下はある程度抑制できる。
しかしながら、粒子体や担体中に含有された自己治癒成分は、セメント硬化体にひび割れが生じた際に、粒子体や担体内部に残留したまま、ひび割れ治癒効果を発揮できない場合があり、十分なひび割れ自己治癒性を得るには至らない。
特許第3658568号公報 特開2005−239482号公報 特開2007−332010号公報 特開2009−190937号公報 特開2011−57520号公報 特開2003−95715号公報 特許4285675号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、流動性を低下させるおそれが少なく、高いひび割れ自己治癒性を発揮しうるセメント混和材およびセメント組成物を提供することを課題とする。
本発明のセメント混和材は、10質量%以上70質量%以下の水酸化カルシウムと、閉塞材とを含む粒子体を備える。
10質量%以上70質量%以下の水酸化カルシウムと、閉塞材とを含む粒子体を備えることにより、セメント混和材をセメント組成物中に配合して混練する際には、水酸化カルシウムの多くは粒子体内部に存在しているため、水と直接反応する量が少なく、フレッシュコンクリートやフレッシュモルタルの流動性の低下を抑制できる。また、硬化後に、ひび割れが生じた際には、粒子体は、漏水や流水等の水に曝された場合に、水酸化カルシウムが徐々に水に溶解することによって崩壊しやすいため、内部に存在する水酸化カルシウムおよび閉塞材をひび割れ面に多く存在させうる。ひび割れ面において、閉塞材は物理的にひび割れを閉塞しうると同時に、水酸化カルシウムは水の存在下、ひび割れ部に侵入した大気や水から供給される二酸化炭素(炭酸イオン)と結合して、炭酸カルシウムを生成し、ひび割れを閉塞しうる。従って、高いひび割れ治癒効果を発揮しうる。
本発明において、前記閉塞材は、粉状体であってもよい。
前記閉塞材が、粉状体である場合には、崩壊した粒子体から流出した閉塞材が拡散されることで、ひび割れ面に多く存在しうるため、より、ひび割れを閉塞しやすくなる。
本発明において、前記粒子体の表面に無機系水硬性材料を含む表面層を備えていてもよい。
前記粒子体の表面に無機系水硬性材料を含む表面層を備えていることにより、粒子体が適度な強度を有し、セメント硬化体がひび割れる前に、粒子体が崩壊してしまうことを防止しうる。そのため、粒子体中の水酸化カルシウムが、ひび割れ時により効果的にひび割れ治癒効果を発揮できる。
前記粒子体は親水性有機溶媒を含んでいてもよい。
前記粒子体が親水性有機溶媒を含む場合には、粒子体の内部に親水性有機溶媒が存在することで外部から水を吸収しにくくなり、フレッシュモルタルやフレッシュコンクリートに混和した場合に、流動性をより低下させにくくなる。
また、粒子体内部に水硬性を有する成分が存在する場合には、水和反応をおこすことがない。よって、ひび割れが生じた際に、水の存在下で、内部の水酸化カルシウムおよび閉塞材がひび割れ面に存在しやすくなるため、より効果的にひび割れ治癒効果を発揮できる。
本発明のセメント混和材は、前記粒子体を含む二次粒子体を備えていてもよい。
前記粒子体を含む二次粒子体を備えることによって、前記粒子体がひび割れ発生直後には閉塞材の機能も発揮し、より、ひび割れ治癒効果を発揮しうる。また、比較的長期間ひび割れ治癒効果を維持することができる。
前記粒子体は、異なる閉塞材を含む複数種類の粒子体からなるものであってもよい。
異なる閉塞材を含む複数種類の粒子体を備えることによって、異なる閉塞材をひび割れ発生時にひび割れ面に存在させることができ、より高いひび割れ治癒効果を得ることができる。
本発明にかかるセメント組成物は、前記各セメント混和材を含む。
本発明によれば、流動性を低下させるおそれが少なく、高いひび割れ自己治癒性を発揮しうるセメント混和材およびセメント組成物を提供することができる。
以下、本発明のセメント混和材およびセメント組成物の実施形態について、具体的に説明する。
『セメント混和材』
まず、本実施形態のセメント混和材について説明する。
本実施形態のセメント混和材は、10質量%以上70質量%以下の水酸化カルシウムと、閉塞材とを含む粒子体を備える。
本実施形態のセメント混和材の粒子体は、水酸化カルシウムを、Ca(OH)2として10質量%以上70質量%以下、好ましくは20質量%以上70質量%以下含む(粒子体の質量に対する質量%)。
前記範囲の水酸化カルシウムを含むことで、粒子体の形状を適度に維持し、且つセメント硬化体にひび割れが発生し、該ひび割れにおいて水が供給された場合には容易に粒子体を崩壊させることができる。
水酸化カルシウムは、フレッシュコンクリートやフレッシュモルタル等のセメント組成物中の水分のようにカルシウムイオン濃度が比較的高い水に対しては溶解性が低いが、雨水、河川水、地下水等のようにカルシウムイオン濃度が比較的低い水に対しては溶解性が高い。従って、フレッシュコンクリートやフレッシュモルタル中においては、水酸化カルシウムが溶解する量が少なく、粒子体が崩壊することが抑制できる。一方、セメント硬化体にひび割れが生じ、ひび割れ面に雨水、河川水、地下水等の水が供給されると、粒子体に含まれる水酸化カルシウムが徐々に水に溶解し、粒子体が崩壊しやすくなる。
従って、本実施形態のセメント混和材は、セメント硬化体を得るまでは、粒子体内部に水酸化カルシウムおよび閉塞材を保持することで、フレッシュコンクリートやフレッシュモルタル等の流動性を阻害するおそれがない。
また、硬化体にひび割れが発生した時には、粒子体が崩壊することで、ひび割れ面に水酸化カルシウムおよび閉塞材が多く存在することになり、ひび割れを効果的に閉塞できる。
本実施形態の水酸化カルシウムの供給源(水酸化カルシウム源)としては、例えば、JIS R 9001「工業用消石灰」に適合する特号消石灰、1号消石灰、2号消石灰等の市販品等を用いることができる。
中でも、Ca(OH)2含有量が70質量%以上で、最大粒径0.1mm(100μm)以下に調整された安価な工業用消石灰である、特号消石灰、1号消石灰等を使用することが好ましい。
前記各水酸化カルシウム源は、単体で又は任意の組合せで混合して用いてもよい。
本実施形態のセメント混和材の粒子体は、閉塞材を含む。
前記閉塞材は、前記粒子体が崩壊した際に、粒子体内部から流出および拡散して、ひび割れ面に存在することで物理的にひび割れを閉塞する。
閉塞材は、ひび割れ面に存在した際にひび割れを物理的に閉塞できるような材料であって、水酸化カルシウムとともに粒子体を構成しうるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、水に難溶性の粉状体であることが好ましい。
尚、水に難溶性であるとは、純水(蒸留水)100mlに対して300mg以下溶解することをいう。
前記閉塞材の溶解量は、厚生労働省:日本薬局方(第十六改正)の溶質の溶解性判定方法に準拠して測定することができる。具体的には、以下のような測定方法である。
容量200mlのねじ口蓋付き硬質ガラス瓶に純水(蒸留水)100mlおよび試料(閉塞材)1g(1000mg)を入れて密封し、環境温度20±5℃で5分ごとに硬質瓶のねじ口蓋を上にして、手で上下方向に30秒間強く振り混ぜる操作を連続5回繰り返した後、JIS P 3801「ろ紙(化学分析用)」に規定される5種Bのろ紙を用いて固液分離して、ろ紙の上に残存した試料(閉塞材)を105℃で1時間乾燥後の残存量を秤量して求める。
本実施形態において粉状体とは、粒径5mm以下程度の粒子、粉末、顆粒等の形状を有するものをいい、ひび割れ時に粉状体として存在しうるものをいう。
尚、粉末形状である場合には、粒径0.045mm以下であることが好ましい。
尚、本実施形態において粒径とは、JIS Z 8801−1「試験用網ふるい−第1部:金属製網ふるい」に規定された試験用ふるいを用いて行う分級によって測定される粒径をいう。
すなわち、粒径5mm以下とは、公称目開き5mmのふるいを通過した粒子が、90質量%以上含まれていることをいう。
粒径0.045mm以下とは、同様に、公称目開き0.045mmのふるいを通過した粒子が、90質量%以上含まれていることをいう。
粉状体の粒径が前記範囲であることで、ひび割れ面に存在した際にひび割れをより閉塞しやすくなる。
本実施形態の粉状体の閉塞材としては、例えば、スラグ、ポゾラン、セメントクリンカ、骨材、セメント、硫酸カルシウム、酸化カルシウム等を粒度調整したもの等が挙げられる。
前記スラグとしては、高炉スラグ、フェロニッケルスラグ等が挙げられる。
前記ポゾランとしては、フライアッシュ、石炭灰、シリカフューム、焼成粘土等の人工ポゾラン、珪酸質白土、凝灰岩、シラス等の天然ポゾランを粒度調整したものが挙げられる。
前記骨材としては、石灰石、珪砂、山砂、海砂、砕砂等の天然細骨材や、人工軽量細骨材、再生骨材、スラグ砂等の人工細骨材を粒度調整したものが挙げられる。
前記セメントとしては、ポルトランドセメント、アルミナセメント等が挙げられる。
閉塞材は、物理的にひび割れを閉塞する機能に加えて、粒子体に種々の機能を付与することができる。
例えば、閉塞材として、スラグ、ポゾラン、セメント等の潜在水硬性や水硬性を有する材料を用いた場合には、ひび割れ面において硬化することで、ひび割れを確実に治癒することができる。あるいは、粒子体の強度を適度に向上させることができるため、硬化体にひび割れが生じるまでの間は粒子体を維持することができ、確実にひび割れ治癒効果を発揮しうる。
また、閉塞材として、酸化カルシウムのように膨張性を有するものを用いた場合には、ひび割れ面において、消石灰、エトリンガイト等の膨張性の結晶を生成しつつひび割れを閉塞することで、ひび割れをより確実に治癒することができる。
閉塞材としては、スラグ、ポゾラン、セメント等が潜在水硬性や水硬性を有する観点から好ましい。
粒子体中の閉塞材の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、10質量%以上70質量%以下、好ましくは20質量%以上50質量%以下である。
尚、各閉塞材は、単独で用いても良く、あるいは、複数種類を混合して用いても良い。
以下に閉塞材の具体例を挙げる。
《高炉スラグ》
高炉スラグとしては、JIS A 5011−1「高炉スラグ骨材」に規定された高炉スラグ細骨材等の潜在水硬性を有する高炉スラグ細骨材(例えば、BFS5、BFS2.5、BFS1.2、BFS5−0.3等)を粉砕又は分級して粒度調整したものが挙げられる。
高炉スラグは、粒径0.045mm以上5mm以下の粒子形状であることによって、粒子体中において未反応な状態のスラグが存在することになる。
また、高炉スラグは、水酸化カルシウムの存在下で水和反応を起し硬化する潜在水硬性を有しているため、物理的にひび割れを閉塞すると同時に、ひび割れ面で水和反応を起すことでひび割れを治癒することができる。
前記高炉スラグは、粒径0.045mm未満の粉末形状であってもよい。
粉末形状の閉塞材としての高炉スラグとしては、JIS A 6206「コンクリート用高炉スラグ微粉末」に規定された高炉スラグ微粉末の3000品、4000品、6000品、8000品等が挙げられる。これらの中では、粒径が大きく安価な3000品、4000品が好ましい。粉末形状の閉塞材としての高炉スラグは、0.045mm以下であることによって、粒子体の形状を適度に維持し、且つ、セメント硬化体にひび割れが発生し、該ひび割れにおいて水が供給された場合には、水酸化カルシウムの存在下で水和反応を起し硬化する潜在水硬性を有しているため、物理的にひび割れを閉塞すると同時に、ひび割れ面で水和反応を起すことでひび割れを治癒することができる。
《フェロニッケルスラグ》
フェロニッケルスラグとしては、JIS A 5011−2「フェロニッケルスラグ骨材」に規定されたフェロニッケルスラグ細骨材(例えば、FNS5、FNS2.5、FNS1.2、FNS5−0.3等)等のアルカリ反応性を有するフェロニッケルスラグを粉砕又は分級して粒度調整したものが挙げられる。
また、フェロニッケルスラグは、水酸化カルシウムの存在下で水和反応を起こすアルカリ反応性を有しているため、物理的にひび割れを閉塞すると同時に、ひび割れ面で水和反応を起すことでひび割れを治癒することができる。
《ポゾラン》
ポゾランとしては、例えば、フライアッシュ、クリンカアッシュ、シンダーアッシュ等の石炭灰、シリカフューム、メタカオリン等の焼成粘土、廃煉瓦等の人工ポゾランや、珪酸質白土、凝灰岩、シラス等の天然ポゾラン等が挙げられる。
ポゾランは、水酸化カルシウムと反応する非晶質シリカを含むため、粒子体が適度な強度となる。
また、ポゾランは、粒径0.045mm以上5mm以下の粒子形状に調整することで、粒子体中に未反応ポゾランを含ませることができる。従って、粒子体が崩壊した際に、未反応ポゾランが流出し、物理的にひび割れを閉塞すると同時に、ひび割れ面において水酸化カルシウムと水和反応を起こすことによってひび割れを自己治癒させることができる。
(石炭灰)
石炭灰は、火力発電所等の石炭燃焼ボイラから回収された石炭灰等が挙げられる。これらの中では、粒径が大きく安価なフライアッシュ原灰(未分級灰)、シンダーアッシュ(炉底灰)等の粗大粒子を含むものが挙げられる。これらの中では、極めて安価なフライアッシュ原灰(未分級灰)が好ましい。
石炭灰は、粒径0.045mm以上5mm以下の粒子形状であることによって、粒子体中において未反応な状態の石炭灰が存在することになる。
また、石炭灰は、水酸化カルシウムの存在下で水和反応を起し硬化するポゾラン反応性を有しているため、物理的にひび割れを閉塞すると同時に、ひび割れ面で水和反応を起すことでひび割れを治癒することができる。
前記石炭灰は、粒径0.045mm未満の粉末形状であってもよい。
粉末形状の石炭灰としては、JIS A 6201「コンクリート用フライアッシュ」に規定されたI種品、II種品、III種品、IV種品が挙げられる。これらの中では、安価かつ水和反応が遅いII種、III種、IV種品が好ましい。
粉末形状の閉塞材としての石炭灰は、粒径0.045mm以下であることによって、粒子体の形状を適度に維持し、且つ、セメント硬化体にひび割れが発生し、該ひび割れにおいて水が供給された場合には、水酸化カルシウムの存在下で水和反応を起し硬化するポゾラン反応性を有しているため、物理的にひび割れを閉塞すると同時に、ひび割れ面で水和反応を起すことでひび割れを治癒することができる。
(珪酸質白土)
珪酸質白土としては、火山性珪酸ガラスを含有する凝灰岩層から採取される白土を粉砕又は分級して粒度調整したものが挙げられる。これらの中では、埋蔵量が莫大で安価かつ品質の安定している福島県産白土、秋田県産白土、大分産白土等が好ましい。
(シリカフューム)
シリカフュームとしては、JIS A 6207「コンクリート用シリカフューム」に規定された粉体または粒体のシリカフュームが挙げられる。
《セメントクリンカ》
セメントクリンカとしては、JIS R 5210「ポルトランドセメント」に規定された普通、早強、超早強、中庸熱、低熱、超早強、耐硫酸塩等の各種ポルトランドセメント、旧JIS R 2511「耐火物用アルミナセメント」の規格を満たすアルミナセメント、あるいは11CaO・7Al23・CaX2(Xは、Fなどのハロゲン元素)系の超速硬セメント、アウイン=カルシウムサルフォアルミネート(3CaO・3Al23・CaSO4)系の超速硬セメント、さらにJIS R 5214「エコセメント」に規定された普通エコセメント等のセメント用のクリンカ等が挙げられる。
セメントクリンカは、0.045mm以上5mm以下であることで、粒子体中に未反応セメント鉱物を含ませることができる。従って、粒子体が崩壊した際に、未反応クリンカが流出し、物理的にひび割れを閉塞すると同時に、ひび割れ面において水の存在下硬化反応を起こすことによって、ひび割れを自己治癒させることができる。
《砂》
砂としては、山砂、海砂、石灰岩砕砂、珪砂等の天然砂が挙げられる。砂は、0.045mm以上5mm以下であることで、粒子体が崩壊した際に、粒子体内部の砂が流出して、ひび割れを物理的に閉塞することができる。
(石灰石)
石灰石としては、天然石灰岩を粉砕して粒度調整したもの等が挙げられる。
(珪砂)
珪砂としては、天然硅石または珪砂を粉砕して粒度調整したもの等が挙げられる。
《再生骨材》
再生骨材としては、JIS A 5021「コンクリート用再生骨材H」、JIS A 5022「コンクリート用再生骨材M」、JIS A 5023「コンクリート用再生骨材L」に規定された再生骨材を製造する際に発生する再生骨材微粉を粒度調整したものが挙げられる。
《人工軽量骨材》
人工軽量骨材としては、例えば、JIS A 5002「構造用コンクリート骨材」のH品、M品、L品に規定された人工軽量骨材を粒度調整したもの等が挙げられる。
《ポルトランドセメント》
ポルトランドセメントとしては、JIS R 5210「ポルトランドセメント」に規定された普通、早強、超早強、中庸熱、低熱、超早強、耐硫酸塩等の各種ポルトランドセメントが挙げられる。
ポルトランドセメントが水酸化カルシウムと共に粒子体に存在することで、粒子体は適度な強度となる。従って、硬化体にひび割れが生じるまでは形状が維持でき、ひび割れが生じた際には崩壊しやすい粒子体となる。
《アルミナセメント》
アルミナセメントとしては、旧JIS R 2511「耐火物用アルミナセメント」の規格を満たすアルミナセメント等が挙げられる。
アルミナセメントは、硬化速度が速いセメントであるため、閉塞材として粒子体に配合した場合に、粒子体を短時間で成形することができる。
また、水酸化カルシウムと共に粒子体に存在することで、粒子体は適度な強度となる。従って、硬化体にひび割れが生じるまでは形状を維持し、ひび割れが生じた際には崩壊しやすい粒子体となる。
さらに、アルミナセメントは、水の存在下で水酸化カルシウムと反応して、ハイドロカルマイト、ハイドロガーネット等のカルシウムアルミネート水和物を多量に生成する。このカルシウムアルミネート水和物は、さらに、水の存在下、硫酸イオン(SO4 2-)と反応してエトリンガイトを生成する。エトリンガイトは膨張性の生成物であるため、ひび割れ面において膨張性エトリンガイトが生成されることで、ひび割れ治癒効果がより高くなる。
尚、硫酸イオンは、セメント硬化体中の成分として供給されうるものである。あるいは、硫酸イオンは、後述するように粒子体中に硫酸カルシウム等として配合しておいてもよい。
《硫酸カルシウム》
硫酸カルシウム源としては、例えば、半水石膏(焼き石膏)、二水石膏、無水石膏等の一般的な工業用石膏等が挙げられる。前記工業用石膏は、天然品、副生品(排煙脱硫時の副生石膏、ふっ酸製造時の副生石膏、りん酸製造時の副生石膏、酸化チタン製造時の副生石膏等)のいずれであってもよい。
これらの中でも、半水石膏(焼き石膏)が、水硬性を有し、水酸化カルシウムと併用することで、粒子体の水溶性を阻害しない範囲で粒子体の強度および安定性を高めることができるため好ましい。
《酸化カルシウム》
酸化カルシウム源としては、f−CaO(遊離酸化カルシウム)を主成分とする製鋼ペレット製造用生石灰、製鋼転炉用生石灰、硬焼生石灰(死焼生石灰)、超硬焼生石灰、土質改良用生石灰、農業又は園芸用生石灰などの市販品の生石灰、又は、貝殻を焼成して製造した貝灰、製鋼(転炉)スラグ、カルシアクリンカ、JIS A 6202に適合するコンクリート用膨張材(エトリンガイト系膨張材、エトリンガイト−生石灰複合系膨張材、生石灰系膨張材)等が挙げられる。
中でも、膨張性のエトリンガイトを生成するJIS A 6202に適合するコンクリート用膨張材(エトリンガイト系膨張材、エトリンガイト−生石灰複合系膨張材、生石灰系膨張材)等が好ましい。
前記酸化カルシウム源は、単体で又は任意の組合せで混合して用いてもよい。これらの中でも、JIS A 6202に適合するコンクリート用膨張材が、水硬性を有し、水酸化カルシウムと併用することで、粒子体が適度な強度になる。
本実施形態のセメント混和材の粒子体は、親水性有機溶媒を含んでいてもよい。
親水性有機溶媒は、メチルアルコール、エチルアルコール、プロパノール等のアルコール、ジメチルケトン(アセトン)、メチルエチルケトン等のケトン等が挙げられ、これらの中では、安全性が高いエチルアルコールが好ましい。エチルアルコールの中でも、工業用の合成エタノールの安価なため好ましい。
粒子体に親水性有機溶媒が含まれることによって、粒子体の吸水率を低減することができ、フレッシュコンクリートやフレッシモルタルに混和材を混合した際に流動性の低下を防ぐことができる。
さらに、親水性有機溶媒を含むことで粒子体の強度が適度に調整されうる。
前記親水性有機溶媒は、単体で又は任意の組合せで混合して用いてもよい。
尚、前記親水性有機溶媒を粒子体に含ませる方法としては、原料中に配合してもよく、あるいは成形後の粒子体に含浸させてもよい。
本実施形態のセメント混和材の粒子体は、水を含んでいてもよい。
水酸化カルシウム、閉塞材等の固形成分と水とを混合することで、該混合物を粒子状に形成することが容易にできる。
本実施形態のセメント混和材の粒子体の表面に無機系水硬性材料を含む表面層が形成されていてもよい。
粒子体の表面に、前記表面層が形成されることで粒子体の表面強度および吸水性を適度に調整することができる。すなわち、表面層は、粒子体の表面において水酸化カルシウムの多い部分を被覆することで、粒子体の崩壊速度を調整しうる。
また、無機系水硬性材料から構成された表面層は、透水性が比較的低い層となるため、粒子体の吸水性を下げる。従って、フレッシュコンクリートやフレッシモルタルに混和材を混合した際に流動性の低下を防ぐことができる。
さらに、ひび割れ面において粒子体が水に接触した際に崩壊する速度を遅くすることができる。従って、長期間ひび割れ治癒性能を維持することができる。
該表面層は、粒子体の全面を被覆していてもよく、あるいは部分的に被覆していてもよい。
無機系水硬性材料としては、例えば、前述のようなポルトランドセメント、アルミナセメント、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、高炉スラグ、石炭灰、シリカフュームから選択される少なくとも1種類等が挙げられる。
これらの中では、ポルトランドセメントの一種である早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、シリカフューム、アルミナセメント等が硬化速度が速く、表面層を短時間で形成することができるため好ましい。
また、無機系水硬性材料と、無機硫酸塩、炭酸アルカリ等の水和反応を促進する硬化促進剤とを併用してもよい。
本実施形態のセメント混和材の粒子体には、その他の固形成分または液体成分等を必要に応じて含んでいてもよい。
前記その他の成分としては、例えば、撥水剤、遮水剤、前記ポゾラン以外の粘土鉱物(Na−ベントナイト、Ca−ベントナイト、セピオライト、アタパルジャイト、タルク等)、長石(灰長石、カリ長石、ソーダ長石等)、明礬石、リン酸カルシウム、無機炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム等)、無機硫酸塩(硫酸アルミニウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、ミョウバン等)等の無機粉末材料等が挙げられる。
本実施形態のセメント混和材の粒子体は、粒径0.1mm以上10mm以下、好ましくは0.2mm以上5mm以下程度であることが好ましい。
前記範囲に粒径であれば、セメント組成物に配合した際に流動性の低下を抑制し、且つ、硬化体のひび割れ発生時には高いひび割れ治癒性能を発揮しうる。
本実施形態のセメント混和材は、前記粒子体を含む二次粒子体を備えていてもよい。
すなわち、前述したような粒子体を一次粒子体として、該一次粒子体とセメント、水等の他の成分とを混合して、該混合物をさらに粒子状に成形(造粒)した二次粒子体を含むセメント混和材であってもよい。
前記二次粒子体を備えたセメント混和材の場合には、前記一次粒子体が、ひび割れ発生後には閉塞材の機能も発揮し、より、ひび割れ治癒効果を発揮しうる。
また、ひび割れ面において、一次粒子体中の水酸化カルシウムおよび閉塞材が流出する時間がより長時間必要であるため、長期間ひび割れ治癒性能を維持することができる。
尚、この場合、二次粒子体の粒径は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.3mm以上5mm以下程度である。
本実施形態のセメント混和材は、異なる閉塞材を含む複数種類の粒子体を備えていてもよい。
セメント混和材が、異なる閉塞材を含む複数種類の粒子体を含む場合には、ひび割れ治癒性能をより向上させることができる。
本実施形態のセメント混和材は、異なる閉塞材を含む複数種類の一次粒子体を含む二次粒子体を備えたセメント混和材であってもよい。
この場合、例えば、水酸化カルシウムと閉塞材としてのアルミナセメントとを含む一次粒子体と、水酸化カルシウムと閉塞材としてのポルトランドセメント及び硫酸カルシウムとを含む一次粒子体とを用いて二次粒子体にすること等が挙げられる。
この場合、二次粒子体および一次粒子体が崩壊した後、膨張性のエトリンガイトをひび割れ面により生成させやすくなり、一次粒子体をそれぞれ単独使用した場合より、高いひび割れ治癒効果を発揮しうる。
本実施形態のセメント混和材において、前記粒子体含有量は、70質量%以上100質量%以下、好ましくは80質量%以上100質量%以下である。
粒子体を前記範囲で含むことにより、より確実にひび割れ治癒性能を発揮しうる。
次に、本実施形態のセメント混和材を製造する方法について説明する。まず、前述のような粒子体を形成する。
粒子体の形成方法は、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化カルシウム、閉塞材等の固形成分に、水を添加して混練し、得られた混練材料を粒子体に形成する(造粒する)方法等が挙げられる。
前記造粒は、例えば公知のコンクリート用ミキサ(強制二軸式、パン型強制式)、混練式造粒機、湿式押出式造粒機、円筒式造粒機、傾胴式転動撹拌造粒機、双軸式造粒機、ディスクペレッタ(パンペレタイザ)、流動層造粒機、旋回流動層造粒機等を使用することができる。
造粒機の回転数、造粒時間、水の量等の造粒条件は、目的とする混和材の粒子径等に応じて適宜調整することが好ましい。
前述のように、表面層が形成された粒子体を形成する方法としては、無機系水硬性材料をペースト状に混練し、該ペースト状の無機系水硬性材料と、前記粒子体とを混合して、粒子体表面に、無機系水硬性材料を付着させ、さらに、必要に応じて乾燥すること等が挙げられる。
あるいは、前記粒子体と、粉状体の無機系水硬性材料とを混合することで、粒子体の表面を無機系水硬性材料で被覆する表面層を形成すること等が挙げられる。
前述のように、一次粒子を含む二次粒子を形成する方法としては、前記一次粒子を形成してから、該一次粒子と、セメント等の固形材料と、水とを混合して、前述の各造粒方法で造粒することが挙げられる。
『セメント組成物』
次に、本実施形態のセメント組成物について説明する。
本実施形態のセメント組成物は、前述のようなセメント混和材を含んでいる。
本実施形態のセメント組成物は、モルタル組成物、コンクリート組成物等のセメント組成物である。
本実施形態のセメント組成物は、前述の本実施形態のセメント混和材と、セメントを含み、必要に応じて、細骨材、粗骨材等の骨材、水、その他各種添加剤等を含んでいてもよい。
《セメント》
前記セメントとしては、特に限定されるものではないが、ポルトランドセメント、ポルトランドセメントをベースとした混合セメント、超速硬系セメント、その他の公知のセメント等が挙げられる。
《骨材》
前記細骨材としては、陸砂(山砂)、海砂、川砂、砕砂、珪砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材、銅スラグ細骨材、電気炉酸化スラグ細骨材、フェロクロム細骨材、人工軽量細骨材、再生細骨材、溶融スラグ細骨材等が挙げられる。
粗骨材としては、陸砂利(山砂利)、海砂利、川砂利、砕石、高炉スラグ粗骨材、人工軽量粗骨材、再生粗骨材、溶融スラグ粗骨材等が挙げられる。
尚、粗骨材および細骨材とは、JIS A 1102のふるい分け試験に則して区別することができる。
本実施形態のセメント組成物に含まれる前記細骨材および粗骨材の量は、目的とするセメント組成物に応じて適宜調整することが好ましい。
《セメント混和材》
本実施形態のセメント組成物に含まれる前記セメント混和材の量は、例えば、モルタル用のセメント組成物の場合、モルタル硬化体1m3あたり30〜300kg、好ましくは50〜200kgである。また、コンクリート硬化体用のセメント組成物の場合、コンクリート硬化体1m3あたり30〜300kg、好ましくは50〜200kgである。
《水》
本実施形態のセメント組成物は、水を配合してもよい。
前記水の量は、例えば、前記セメント、セメント混和材および必要に応じて、適宜調整して配合される。
本実施形態のセメント組成物から得られるセメント硬化体は、ひび割れが生じた場合に、以下のような作用でひび割れを自ら治癒するひび割れ自己治癒性能を有する。
すなわち、セメント混和材中の粒子体は、前述のように水酸化カルシウムを含むため、通常のセメント組成物を混練した場合の混練水のようにカルシウムイオンが飽和濃度に近い水には、わずかしか溶けないため崩壊しにくいが、硬化体にひび割れが発生し、ひび割れにカルシウムイオン濃度が比較的低い雨水、地下水、河川水等が漏水として流れ込んだ場合には、水酸化カルシウムが徐々に溶解し、粒子体が崩れて崩壊していく。
粒子体が崩壊すると内部の閉塞材が流出し、ひび割れ面に存在することで、物理的にひび割れを閉塞する。同時に、水酸化カルシウムが、水や大気から供給される二酸化炭素(炭酸イオン)と反応して炭酸カルシウム等の難溶性の水和物を生成させる。よって、閉塞材自体がひび割れを物理的に閉塞する作用(目詰まり効果)と、水酸化カルシウムから生成される水に難溶性の生成物によってひび割れを閉塞する作用とによって高いひび割れ自己治癒効果が発揮される、
本実施形態のセメント混和材またはセメント組成物は、例えば、コンクリート高架橋の上部工・床版底面および橋脚・橋台側面、トンネルの覆工コンクリート、農業用水路等のコンクリート底面および側面、オフィスビルまたはマンション等のスラブ・壁、トンネル用セグメント、ボックスカルバート、L型擁壁等の擁壁製品、U字構、ヒューム管、電柱、コンクリートブロック、コンクリートパネル等のように、漏水が発生しやすく、且つひび割れの修復が困難であった構造物に好適に使用することができる。
これらの構造物にひび割れが発生した場合であって、ひび割れ箇所に、降雨、降雪、地下水の浸透、河川水、海水等の流入、散水、注水操作等により水が供給されると、硬化体中のセメント混和材が、水およびセメント中の成分と水和物生成反応を生じることで、ひび割れを効果的に自己治癒させることができる。
前記のような構造物にひび割れが発生した場合には、従来は、ひび割れに有機性または無機性の充填材料を注入する補修工事を行ったり、ひび割れが発生しても構造物に影響を与えないようにセメント硬化体に防水工事、止水工事を施す等の対策がとられていたりした。しかし、かかる補修工事、防水工事、止水工事等は、コストがかかる上に、セメント硬化体の施工工事と同時に防水工事や止水工事を行う場合には、構造物の工期の長期化を招く。特に、モルタルあるいはコンクリート硬化体が、トンネル、鉄道高架橋、自動車高架橋等の構造物である場合には、構造物の供用開始後にこれらのひび割れに対する補修工事を施すことは、通行止や供用休止等が必要であり、非常に困難であった。
従って、本実施形態のセメント混和材、セメント組成物を、かかる構造物に用いた場合には、前記のような補修工事、防水工事、止水工事等を行わなくても、ひび割れ自己治癒材性能が得られるという利点がある。
本実施形態のセメント混和材またはセメント組成物は、高いひび割れ自己治癒性能を発揮しうるため、従来自己治癒が困難であったひび割れ幅が0.3mm程度の比較的大きいひび割れでも、本実施形態のセメント混和材またはセメント組成物を用いることで、良好にひび割れを自己治癒することが可能となる。
尚、本実施形態にかかるセメント混和材およびセメント組成物は以上のとおりであるが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例で使用した機器は以下のとおりである。
[使用機器]
・ステンレス製試験用ふるい(分級用、JIS Z 8801−1適合品、校正証明付き、関西金網社製、直径300mm×高さ60mm、公称目開き10mm、公称目開き5mm、公称目開き2.5mm、公称目開き1mm、公称目開き0.3mm、公称目開き0.1mm、公称目開き0.045mm使用)
・小型ジョークラッシャ(粉砕用、前川工業所社製、200V三相モータ出力1.9kW)
・コンクリートミキサ(コンクリート混練用、SUPER DOUBLE MIXER SD−55、大平洋機工社製、二軸強制練りミキサ、容量55リットル、200V三相モータ出力3.7kW)
・コンクリート用耐圧試験機(直径10cm×高さ20cmコンクリート円柱供試体の圧縮強度測定用および割裂によるひび割れ導入用、島津製作所社製、最大載荷能力3000KN)
・デジタルマイクロスコープ(ひび割れ観察用、キーエンス社製、VHX−1000)
(粒子体の材料)
(1)水酸化カルシウム(JIS特号消石灰、吉澤石灰工業社製、JIS R 9001適合品、CaO含有量=74.0質量%、Al23含有量=0.1質量%未満、SO3含有量=0.1質量%未満、密度=2.34g/cm3、ブレーン比表面積=5000cm2/g)
(2)閉塞材
本実施例では、閉塞材として以下の16種類のもの(a〜p)を用いた。
a)高炉スラグ(シンコーサンド2.5、神鋼スラグ製品社製、JIS A 5011−1の高炉スラグ細骨材BFS2.5適合品、粒径2.5mm未満、絶乾密度=2.74g/cm3)を前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび2.5mm)を使用して分級し、閉塞材a(高炉スラグ、粒径0.045mm〜2.5mm、絶乾密度=2.74g/cm3)として50kg作製した。
b)フェロニッケルスラグ(グリーンサンド1.2、日向精錬所社製、JIS A 5011−2のフェロニッケルスラグ細骨材FNS1.2適合品、粒径1.2mm未満、絶乾密度=2.95g/cm3)を前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび1.2mm)を使用して分級し、閉塞材b(フェロニッケルスラグ、粒径0.045mm〜1.2mm、絶乾密度=2.95g/cm3)として50kg作製した。
c)ポゾランA:石炭灰(フライアッシュ原灰、日本国産、絶乾密度=2.46g/cm3)を前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび0.3mm)を使用して分級し、閉塞材c(ポゾランA=石炭灰、粒径0.045mm〜0.3mm、絶乾密度=2.46g/cm3)として50kg作製した。
d)ポゾランB:珪酸質白土(福島県産白土砕砂、丸中白土社製、粒径1.2mm未満、密度=2.3g/cm3、SiO2=72質量%、Al23=13質量%)を前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび1.2mm)を使用して分級し、閉塞材d(ポゾランB=珪酸質白土、粒径0.045mm〜1.2mm、絶乾密度=2.30g/cm3)として50kg作製した。
e)セメントクリンカ(普通セメントクリンカ、住友大阪セメント社製、絶乾密度=3.15g/cm3)を小型ジョークラシャで粉砕し、前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび5mm)を使用して分級し、閉塞材e(セメントクリンカ、粒径0.045mm〜5mm、絶乾密度=3.15g/cm3)として50kg作製した。
f)天然砂A:石灰石(滋賀県産石灰石砕砂、近江鉱業社製、粒径2.5mm未満、絶乾密度=2.70g/cm3)を前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび2.5mm)を使用して分級し、閉塞材f(天然砂A=石灰石、粒径0.045mm〜2.5mm、絶乾密度=2.70g/cm3)として50kg作製した。
g)天然砂B:珪砂(愛知県産硅石砕砂7号、東海工業社製、粒径0.3mm未満、絶乾密度=2.61g/cm3)を前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび0.3mm)を使用して分級し、閉塞材g(天然砂B=珪砂、粒径0.045mm〜0.3mm、絶乾密度=2.61g/cm3)として50kg作製した。
h)再生骨材(千葉県産、JIS A 5021「コンクリート用再生骨材H」製造時の再生骨材微粉、粒径5mm未満、絶乾密度=2.19g/cm3)を前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび2.5mm)を使用して分級し、閉塞材h(再生骨材、粒径0.045mm〜2.5mm、絶乾密度=2.15g/cm3)として50kg作製した。
i)人工軽量骨材(人工軽量細骨材、日本メサライト社工業、JIS A 5002「構造用軽量コンクリート骨材」適合品、粒径5mm未満、絶乾密度=1.64g/cm3)を前記ふるい(公称目開き0.045mmおよび2.5mm)を使用して分級し、閉塞材i(再生骨材、粒径0.045mm〜2.5mm、絶乾密度=1.62g/cm3)として50kg作製した。
j)低熱ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製、JIS R 5210適合品、密度=3.24g/cm3、C2S=56質量%、Al23=2.7質量%、SO3=2.0質量%、ブレーン比表面積=3400cm2/g)
k)アルミナセメント(アサヒアルミナセメント1号、旭硝子セラミックス社製、旧JIS R 2511適合品、密度=2.99g/cm3、Al23=55.0質量%、CaO=35.3質量%、SO3=0.1質量%未満、ブレーン比表面積=4500cm2/g)
l)硫酸カルシウム(天然産無水石膏の微粉砕品、住友大阪セメント社製、密度=2.95g/cm3、CaO=41.1質量%、Al23=0.1質量%、SO3=56.7質量%、ブレーン比表面積=6800cm2/g)
m)酸化カルシウム(スーパーサクス、住友大阪セメント社製、エトリンガイト−石灰複合系膨張材、JIS A 6202適合品、密度=3.05g/cm3、ブレーン比表面積=3400cm2/g)
n)高炉スラグ(エスメント、日鉄住金鉱化社製、JIS A 6206の高炉スラグ微粉末4000適合品、密度=2.86g/cm3、ブレーン比表面積=4300cm2/g)
o)石炭灰(II種フライアッシュ、ジェイペック社製、JIS A 6201のII種適合
品、密度=2.44g/cm3、SiO2=58質量%、ブレーン比表面積=4200cm2/g)
p)シリカフューム(マイクロシリカ940U、エルケムジャパン社製、JIS A 6207適合品、密度=2.2g/cm3、SiO2=94質量%、BET比表面積=20m2/g)
尚、前記閉塞材a〜iは前記各粒径の粒子形状であり、前記閉塞材j〜pは前記各比表面積の粉末形状である。
(水)
本実施例では、粒子体用の水として以下のものを用いた。
(3)水:上水道水(千葉県船橋市産)
(表面層)
本実施例では、表面層の材料として以下のものを用いた。
(4)無機系水硬性材料
q)早強ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製、JIS R 5210適合品、密度=3.13g/cm3、C3S=65質量%、Al23=5.0質量%、SO3含有量=2.8質量%、ブレーン比表面積=4400cm2/g)
r)シリカフューム:(3)微粉末のp)と同一品を使用した。
水)水道水(千葉県船橋市産)
(5)親水性有機溶媒
本実施例では、粒子体の親水性有機溶媒として以下のものを用いた。
親水性有機溶媒:エチルアルコール(合成アルコール95度、日本合成アルコール社製、エチルアルコール=95質量%、含水量=5質量%未満)
(セメント混和材の製造)
表1および表2に示す各材料を、1バッチの合計量が100kgとなるように計量した。
次に、コンクリートミキサに、材料となる水酸化カルシウム、閉塞材、水の順に全量投入後、ミキサを50rpmで3分間回転させて32種類(A−1〜A−11、B−1〜B−19、C−1、C−2)の粒子体を造粒により作製した。
A−10、およびB−18の粒子体については、造粒後、ミキサを回転させながら、さらに、表面層用の無機水硬性材料および水を加えて、30秒間ミキサを回転させて表面層を形成した。
A−11、およびB−19の粒子体については、造粒後、ミキサを回転させながら、さらに、親水性有機溶媒(エチルアルコール)を加えて、30秒間ミキサを回転させて、親水性有機溶媒を含浸させた。
D−1〜D−6のセメント混和材は、表2に記載の各一次粒子体(A−3、A−5、A−6、B−2、B−10、B−14)を1日間養生し、さらに2回目の造粒操作を行なった。2回目の造粒操作は、コンクリートミキサに各一次粒子体、水、微粉末の順に全量投入後、ミキサを50rpmで3分間回転させてフレーク状の二次粒子体を作製した。
前記各粒子体(一次粒子体)を、JIS Z 8801−1「試験用網ふるい−第1部:金属製網ふるい」に規定された公称目開きが0.1mmおよび10mmの試験用ふるいを用いて、目開き10mmのふるいを通過させ、且つ、0.1mmのふるい上に残った粒子体をセメント混和材とした。
前記各粒子体(二次粒子体)を、JIS Z 8801−1「試験用網ふるい−第1部:金属製網ふるい」に規定された公称目開きが0.3mmおよび10mmの試験用ふるいを用いて、目開き10mmのふるいを通過させ、且つ、0.3mmのふるい上に残った粒子体をセメント混和材とした。
C−3〜C−5のセメント混和材は、表2に記載の材料を乾式混合のみ行って未造粒品(粉末状態)となるように作製した。
各セメント混和材は、容量100リットルのポリエチレン製袋に入れて密封し、20℃恒温室内で1日間養生を行った。
Figure 2014218419
Figure 2014218419
次に、各セメント混和材を用いてコンクリート硬化体を作製し、フレッシュ試験、圧縮強度試験、および自己治癒性能評価試験(通水試験)を行った。
コンクリート硬化体用のセメント組成物材料を以下に示す。
・セメント:普通ポルドランドセメント(住友大阪セメント社製、JIS R 5210適合品、密度=3.15g/cm3、C3S=56質量%、C2S=17質量%、Al23=5.2質量%、SO3=1.9質量%、ブレーン比表面積=3400cm2/g)
・細骨材:千葉県富津産陸砂(表乾密度=2.55g/cm3、吸水率=2.1%、FM=2.65)
・粗骨材:茨城県桜川市産硬質砂岩砕石2005(表乾密度=2.65g/cm3、吸水率0.6%、FM=6.67)
・水:上水道水(千葉県産)
・高性能AE減水剤:レオビルドSP8SVX2(BASFジャパン社製、ポリカルボン酸系、JIS A 6204適合品)
次に、表1および表2のセメント混和材を用いて、表3に示す配合のコンクリート用セメント組成物を得た。
具体的には、水セメント質量比:50%(単位水量=175kg/m3)、s/a(細骨材率;細骨材の絶対容積÷(細骨材の絶対容積+粗骨材の絶対容積))=48.1体積%となる配合に、さらに、高性能AE減水剤をセメントに対して0.8〜2.0質量%加えて、目標スランプ=18±3cm(JIS A 1101)、目標空気量=4.5±1.5%(日本工業規格 JIS A 1128)のコンクリートを、20℃恒温室で、JIS A 1138「試験室におけるコンクリートの作り方」に準拠し、1バッチあたり0.03m3練り混ぜた。
尚、表1および表2のセメント混和材は、コンクリートの細骨材に対して、いずれも総量で70kg/m3ずつ置換した。尚、セメント混和材の密度は、細骨材と同様とみなして配合修正は行わなかった。
(スランプおよび空気量の測定)
練り上ったフレッシュコンクリートを用いて、JIS A 1101「コンクリートのスランプ試験方法」に則してスランプを、また、JIS A 1128「フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法」に則して空気量を測定した。結果を表3に示す。
(圧縮強度試験)
前記フレッシュコンクリートを使用して、直径10cm×高さ20cmの鋼製簡易型枠に打ち込み、コンクリート円柱供試体を12本ずつ作製した。作製した円柱供試体は、鋼製簡易型枠の頭部(開口部)をポリエチレン製ビニールキャップおよび輪ゴムを使用して封かん状態とし、20℃恒温室内で91日間または1年間封かん養生した。91日間養生後、供試体6本を脱型し、そのうち3本を耐圧試験機を用いて、JIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方法」に準拠して材齢91日の圧縮強度を測定した。
また1年間封かん養生後、残りの供試体6本を脱型し、そのうち3本を耐圧試験機を用いて、材齢91日と同様の方法で材齢1年の圧縮強度を測定した。
結果を表3に示す。
(自己治癒性能評価試験(通水試験))
前記圧縮試験で使用しなかった材齢91日および材齢1年間の残りの供試体各3本は、JIS A 1113「コンクリートの割裂引張強度試験方法」に則して、円柱供試体を割裂し、2つに破断させた。
割裂(破断)させた円柱供試体は、長さ200mm×幅5mm×厚さ0.3mmのパラフィン製フィルムを供試体の両端部に挟みながら2つの破断面を正確に合わせ、内部直径100mm×幅12mm×厚さ0.8mmの鋼製バンドを2本用いて円柱供試体の外部(側面部分)を2箇所拘束し、デジタルマイクロスコープを用いて円柱供試体に導入したひび割れ部のひび割れ幅を観察(供試体上下面をそれぞれ3箇所ずつ計測)しながら、鋼製バンドの張力を調節することによって、円柱供試体上下面の表面部分のひび割れ幅が約0.3mmとなるように調整した。ひび割れ幅を約0.3mmに調整後、円柱供試体上面(供試体作製時の型枠上部側)に通水試験用の内部直径100mm×高さ80mmの塩化ビニル製パイプを接続し、円柱供試体とパイプの接続部および円柱供試体側面のひび割れ部分に市販のシーリング材(シリコーンゴム)を塗布して止水処理を行った。
かかる供試体を20℃恒温室内に水平に敷設した鋼製クレーチングの上に鉛直に静置し、割裂によりひび割れを導入した材齢91日または材齢1年間から、コンクリート円柱供試体の上部に接続した塩化ビニル製パイプに上水道水を連続注水し、常時8cmの水頭を与えてコンクリート円柱供試体のひび割れからの漏水量を28日間測定して止水性の評価を、以下の5段階の指標で評価した。結果を表3に示す。なお、止水性の評価は、3本の試験体の漏水量の平均値を使用した。
ひび割れの自己治癒による止水性の評価
・初期漏水量=通水開始直後の5分間あたりの漏水量
・評価A:通水試験開始28日目の5分間あたりの漏水量が初期漏水量の5%以下となる場合
・評価B:通水試験開始28日目の5分間あたりの漏水量が初期漏水量の5%よりも大きく、10%以下となる場合
・評価C:通水試験開始28日目の5分間あたりの漏水量が初期漏水量の10%よりも大きく25%以下となる場合
・評価D:通水試験開始28日目の5分間あたりの漏水量を初期漏水量の25%よりも大きく50%以下となる場合
・評価E:通水試験開始28日目の5分間あたりの漏水量を初期漏水量の50%以下にすることができない場合
Figure 2014218419
表3より、各実施例は、セメント混和材をコンクリートに添加した場合のフレッシュ性状(スランプ、空気量)および91日圧縮強度に問題はなく、更に通水試験によるひび割れの自己治癒による止水性の評価が良好であった。
表3より、実施例のセメント混和材を用いたコンクリートでは、材齢91日及び材齢1年において圧縮強度に問題はなく、通水試験によるひび割れの自己治癒による止水性の評価も、材齢1年では、材齢91日より若干低下しているが、いずれの材齢においても良好であった。
特に、閉塞材a(高炉スラグ)を用いた実施例18、19、21、表面層を備えたセメント混和材を用いた実施例10および29、親水性有機溶媒を含浸させたセメント混和材を用いた実施例11および30、二次粒子体を用いたセメント混和材を用いた実施例31から36、及び、2種類の一次粒子体を併用したセメント混和材を用いた実施例38から40は、材齢1年という長期間経過後においても止水性の評価は良好であった。
一方、比較例1はプレーンコンクリートであるため止水性の評価が明らかに低い。
また、セメント混和材中の水酸化カルシウムの含有量が少なすぎる比較例2および多すぎる比較例3は、止水性の評価が実施例に比べて明らかに低い。また、粒子体を含まないセメント混和材を使用した比較例4から6は、フレッシュコンクリートのスランプが小さく圧縮強度が高くなりすぎ、さらに止水性の評価が明らかに低い。

Claims (7)

  1. 10質量%以上70質量%以下の水酸化カルシウムと、閉塞材とを含む粒子体を備えるセメント混和材。
  2. 前記閉塞材は、粉状体である請求項1に記載のセメント混和材。
  3. 前記粒子体は、表面に無機系水硬性材料を含む表面層を備えている請求項1または2に記載のセメント混和材。
  4. 前記粒子体は、親水性有機溶媒を含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載のセメント混和材。
  5. 前記粒子体を含む二次粒子体を備える請求項1乃至4のいずれか一項に記載のセメント混和材。
  6. 異なる閉塞材を含む複数種類の粒子体を備えている請求項1乃至5のいずれか一項に記載のセメント混和材。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセメント混和材を含むセメント組成物。
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