JP2014218363A - コンベヤチェーン - Google Patents
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Abstract
Description
前記コンベヤチェーンは一連または二連以上備えられ、例えば、水平方向に延出し、且つ互いに平行に配設される。
そして、複数の部品または完成品は、前記コンベヤチェーン上に直接載置され、あるいは一つのバケット内に纏められた後、該バケットを介して前記コンベヤチェーン上に載置され、所定位置まで搬送される。
つまり、バケットは、コンベヤチェーンの金属部品上に直接載置されるのではなく、樹脂製またはゴム製の受け部材上に載置される。そのため、例えばバケットの底面に発生する不意な傷や欠損などを極力防止でき、該バケットの耐用年数の延長を図ることができるのである。
その結果、例えば、コンベヤチェーンの搬送方向の上流側端部または下流側端部において、搬送途中のバケットの底部に受け部材が噛み込む、または引っ掛かる等の不具合が発生する場合があった。
即ち、請求項1におけるコンベヤチェーンによれば、搬送方向の上流側端部または下流側端部において、搬送物および受け部材の双方に、「噛み込み」や「引っ掛かり」などによる損傷を与えることなく、該搬送物を所定位置まで搬送することができる。
先ず、本発明を具現化する、第一実施形態に係るコンベヤチェーン1の構成について、図1乃至図6を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図1(b)、および図2乃至図6の上下方向をコンベヤチェーン1の上下方向と規定して記述する。
また、図1、および図3乃至図6の矢印Aの方向を搬送方向と規定して記述する。
コンベヤチェーン1は、図1に示すように、主にチェーン本体2や、複数の受け部材3・3・・・などにより構成される。
チェーン本体2は、図1(a)に示すように、複数の外側リンクプレート21・21・・・や、内側リンクプレート22・22・・・や、チェーンローラー23・23・・・や、ローラーピン24・24・・・などにより構成される。
外側リンクプレート21は、第一外側リンクプレート(第一リンクプレート)21A、または第二外側リンクプレート(第二リンクプレート)21Bにより構成される。
前記基部21aは、搬送方向に延出し、第一外側リンクプレート21Aと略同等な形状に形成される。また、舌片部21bは、略矩形板状に形成され、基部21aの延出方向との直交方向における一方側の縁部(本実施形態においては、上側縁部)において、前記基部21aとの直角方向、且つ第一外側リンクプレート21Aに向かって延設される。
なお、後述するように、前記舌片部21bを介して、受け部材3は第二外側リンクプレート21Bに固設される。
内側リンクプレート22は、図1(b)に示すように、搬送方向に延出する略角丸長方形状の板状部材により構成され、例えば本実施形態においては、水平方向に延出し、且つ垂直平面と平行に配設される。
チェーンローラー23は、中空状の円筒部材により構成される。
ローラーピン24は、丸棒部材により構成され、その両端部には、カシメ用の溝部が設けられている。
また、内側リンクアッセンブリー22Cの延出方向の両端部には、該内側リンクアッセンブリー22Cを構成する二個の内側リンクプレート22・22を同時に貫通する貫通孔22c・22cが設けられる。
また、外側リンクアッセンブリー21Cの搬送方向の他端部(例えば下流側端部)に、内側リンクアッセンブリー22Cの搬送方向の一端部(例えば上流側端部)が、重なり合うようにして介装される。
さらに、内側リンクアッセンブリー22Cの搬送方向の両端部に、チェーンローラー23・23が介装される。
そして、これらの貫通孔21c・22cおよびチェーンローラー23の内周部に対して、ローラーピン24が、図示せぬブッシングなどを介して貫設される。
また、この際、各内側リンクアッセンブリー22Cの搬送方向の両端部には、複数のチェーンローラー23・23が、ローラーピン24・24によって、回動可能に軸支されるのである。
受け部材3は、コンベヤチェーン1によってバケット100を搬送する際の、該バケット100を載置するための部材である。
受け部材3は、例えば、熱可塑性樹脂や、ゴムなどの弾性部材などからなる略矩形状の板状部材により構成される。
つまり、受け部材3は、外側リンクアッセンブリー21Cの上部において、長手方向を搬送方向に向けつつ、上面が水平になるようにして配設される。
即ち、平面視において、受け部材3における搬送方向との直交方向の一方側(より具体的には、第二外側リンクプレート21B側)には、第二外側リンクプレート21Bの舌片部21bが嵌設される。
換言すると、受け部材3は、自身の肉厚によって舌片部21bの上下両面を覆ったサンドイッチ構造をもって、該舌片部21bと一体的に成形され、該舌片部21bに堅固に固設される。
従って、本実施形態における受け部材3においては、搬送方向の上流側および下流側の下面が、外側リンクアッセンブリー21Cまたは内側リンクアッセンブリー22Cの、搬送方向の両側端部と干渉することがないのである。
また、舌片部21bの中央部には、切欠孔21eが形成される。
これにより、凹部21dにおける、搬送方向との直交方向(舌片部21bの延出方向)の両側の縁部は、前記第一の中実部3aと当接されてストッパーとして機能することから、例えば、突発的な圧縮荷重や引張荷重が、受け部材3に対して、搬送方向との直交方向に付加されたとしても、舌片部21bより受け部材3が抜脱されたりするようなことはない。
これにより、切欠孔21eの内周面は、前記第二の中実部3bと当接されてストッパーとして機能することから、前述した凹部21dと同様に、例えば、突発的な圧縮荷重や引張荷重が、受け部材3に対して、搬送方向との直交方向に付加されたとしても、舌片部21bより受け部材3が抜脱されたりするようなことはない。
具体的には、受け部材3の上面において、搬送方向の上流部には、該上流側に向かって徐々に下方に傾斜するテーパー面が(以下、「上流側テーパー面3c」と記載する)が形成され、搬送方向の下流部には、該下流側に向かって徐々に下方に傾斜するテーパー面(以下、「下流側テーパー面3d」と記載する)が形成される。
なお、前記円形60は、バケット100を搬送する際の、受け部材3の上面が描く直線状の軌跡61を接線とする円形として規定される。
よって、コンベヤチェーン101の搬送方向の上流側端部または下流側端部において、該コンベヤチェーン101がスプロケット51に巻回される際、受け部材103の上面の、搬送方向の上流側端部および下流側端部は、前記スプロケット51の半径方向に脈動することとなり、前記受け部材103の上面が描く軌跡が、前記スプロケット51と同軸上に配置される想定上の円形60内に収まりきらずにはみ出すこととなる。
そして、このような状態によるバケット100が、さらに下流側コンベヤチェーン101Aへと繰り出されて搬送されることにより、前記バケット100下面の搬送方向の下流側端部と、受け部材103(より具体的には、スプロケット51への巻回状態より開放された直後の受け部材103B)上面の搬送方向の上流側端面との間で、「噛み込み」や「引っ掛かり」などが発生する場合があった。
従って、バケット100下面の搬送方向の下流側端部と、受け部材3上面の搬送方向の上流側端面との間で、「噛み込み」や「引っ掛かり」などが発生することもないのである。
その結果、コンベヤチェーン101の「弛み」が生じた領域においては、上方に向かって若干屈曲された状態となり、このような状態において、更にコンベヤチェーン101が搬送方向に向かって移動されることにより、バケット100下面の搬送方向の下流側端部と、受け部材103上面の搬送方向の上流側端面との間で、「噛み込み」や「引っ掛かり」などが発生する場合があった。
その結果、コンベヤチェーン1の「弛み」が生じた領域においては、上方に向かって若干屈曲された状態となるものの、このような状態において、更にコンベヤチェーン1が搬送方向に向かって移動されたとしても、バケット100の搬送方向上流側の下端部は、受け部材3の下流側テーパー面3dを摺動しつつ、該受け部材3を相対的に乗り越えることができる。
従って、バケット100下面の搬送方向の上流側端部と、受け部材3上面の搬送方向の下流側端面との間で、「噛み込み」や「引っ掛かり」などが発生することもないのである。
次に、本発明を具現化する、第二実施形態に係るコンベヤチェーン201の構成について、図7乃至図9を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図7(b)、図8、および図9の上下方向をコンベヤチェーン201の上下方向と規定して記述する。
また、図7および図9においては、矢印Aの方向を搬送方向と規定して記述する。
よって、以下の説明においては、主にコンベヤチェーン1(第一実施形態)との相異点について記載し、該コンベヤチェーン1との同等な構成についての記述は省略する。
前記チェーン本体202には、複数の外側リンクプレート221・221・・・が備えられる。
前記第一外側リンクプレート221Aは、搬送方向(矢印Aの方向、以下同じ)に延出する略角丸長方形状の板状部材により構成され、例えば本実施形態においては、水平方向に延出し、且つ垂直平面と平行に配設される。
前記基部221aは、搬送方向に延出し、第一外側リンクプレート221Aと略同等な形状に形成される。また、舌片部221bは、矩形板状に形成され、基部221aの一方側の縁部(本実施形態においては、上側縁部)の延出方向中央部より、前記基部221aとの直角方向に延設される。
なお、後述するように、前記舌片部221bを介して、受け部材203は第二外側リンクプレート221Bに固設される。
また、受け部材203は、延出方向を搬送方向とし、且つ厚み方向を第一外側リンクプレート221Aおよび第二外側リンクプレート221Bの対向方向との直交方向として配設される。
つまり、受け部材203は、外側リンクアッセンブリー221Cの上部において、長手方向を搬送方向に向けつつ、上面が水平になるようにして配設される。
具体的には、受け部材203の下面の中央部には、搬送方向に延出する矩形状の凸起部203aが形成される。また、凸起部203aの長手方向の寸法(図9(a)における寸法X1)は、舌片部221bの幅寸法(図9(a)における寸法Y1)に比べて大きくなるように設定されている(X1>Y1)。
これにより、図9(b)に示すように、舌片部221bは、凸起部203aによって搬送方向の上流側と下流側、および下面を被包された状態となり、例えば、突発的な圧縮荷重や引張荷重が、受け部材203に対して、搬送方向や上方に向かって付加されたとしても、舌片部221bに対する受け部材203の位置がずれたり、または舌片部221bに対して受け部材203がめくりあがったりするようなことはない。
そして、図8に示すように、受け部材203の内部において、該受け部材203の上側部および下側部(より具体的には、凸起部203a)は、切欠孔221eの内周部に満たされる中実部203bによって連結される。
これにより、切欠孔221eの内周面は、前記中実部203bと当接されてストッパーとして機能することから、例えば、突発的な圧縮荷重や引張荷重が、受け部材203に対して、搬送方向との直交方向に付加されたとしても、舌片部221bより受け部材203が抜脱されたりするようなことはない。
よって、コンベヤチェーン201においては、第一実施形態におけるコンベヤチェーン1に比べて、舌片部221bの加工工数が減少するため、コストの低減化を図ることができる。
よって、第一実施形態におけるコンベヤチェーン1のように、受け部材3の厚みを、予め全体的に大きく設定しておく場合に比べて、コンベアチェーン201においては、受け部材203の材料を減らすことができ、コスト低減を図ることができるのである。
次に、本発明を具現化する、第三実施形態に係るコンベヤチェーン301の構成について、図10乃至図12を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図10(b)、図11、および図12の上下方向をコンベヤチェーン301の上下方向と規定して記述する。
また、図10および図12においては、矢印Aの方向を搬送方向と規定して記述する。
よって、以下の説明においては、主にコンベヤチェーン1(第一実施形態)との相異点について記載し、該コンベヤチェーン1との同等な構成についての記述は省略する。
前記チェーン本体302には、複数の外側リンクプレート321・321・・・が備えられる。
前記第一外側リンクプレート321Aは、搬送方向(矢印Aの方向、以下同じ)に延出する略角丸長方形状の板状部材により構成され、例えば本実施形態においては、水平方向に延出し、且つ垂直平面と平行に配設される。
前記基部321aは、搬送方向に延出し、第一外側リンクプレート321Aと略同等な形状に形成される。また、舌片部321bは、矩形板状に形成され、基部321aの一方側の縁部(本実施形態においては、上側縁部)の延出方向中央部より、前記基部321aとの直角方向に延設される。
なお、後述するように、前記舌片部321bを介して、受け部材303は第二外側リンクプレート321Bに固設される。
また、受け部材303は、延出方向を搬送方向とし、且つ厚み方向を第一外側リンクプレート321Aおよび第二外側リンクプレート321Bの対向方向との直交方向として配設される。
つまり、受け部材303は、外側リンクアッセンブリー321Cの上部において、長手方向を搬送方向に向けつつ、上面が水平になるようにして配設される。
具体的には、図12(a)に示すように、受け部材303の下面の中央部には、底面視「コ」字状の凸起部303aが、搬送方向との直交方向の一方側(より具体的には、第二外側リンクプレート321B側)に向かって開口するように形成される。
また、凸起部303aの厚み寸法(より具体的には、凸起部303aの内縁部における上下方向の深さ寸法)は、舌片部321bの厚み寸法と同程度となるように設定されている。
これにより、舌片部321bは、凸起部303aによって搬送方向の上流側と下流側、および延出方向側(より具体的には、第二外側リンクプレート321B側との対向側)を被包された状態となり、例えば、突発的な圧縮荷重や引張荷重が、受け部材303に対して、搬送方向に向かって付加されたとしても、舌片部321bに対する受け部材303の位置がずれたりするようなことはない。
そして、図11に示すように、受け部材303の内部において、該受け部材303の上側部は、切欠孔321eの内周部に満たされる中実部303bによって連結されるとともに、該中実部303bの下端部は、該中実部303bと同軸上の拡径部303eと連結される。
また、拡径部303eの上面縁部が切欠孔321eの下端縁部と当接されることから、例えば、突発的な圧縮荷重や引張荷重が、受け部材303に対して、上方に向かって付加されたとしても、舌片部321bに対して受け部材303がめくりあがったりするようなことはない。
よって、コンベヤチェーン301においては、第一実施形態におけるコンベヤチェーン1に比べて、舌片部321bの加工工数が減少するため、コストの低減化を図ることができる。
よって、第一実施形態におけるコンベヤチェーン1のように、受け部材3の厚みを、予め全体的に大きく設定しておく場合に比べて、コンベアチェーン301においては、受け部材303の材料を減らすことができ、コスト低減を図ることができるのである。
次に、別実施形態に係る受け部材403(503)の構成について、図13を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図13の上下方向を受け部材403(503)の上下方向と規定して記述する。
また、図13においては、矢印Aの方向を搬送方向と規定して記述する。
よって、以下の説明においては、主に受け部材3との相異点について記載し、該受け部材3と同等な形状からなる箇所についての記述は省略する。
一方、受け部材403の搬送方向の上流側および下流側は、前記搬送方向の中央部に比べて十分薄い厚みとなるように形成される。
また、これら複数枚のリブ部材の配置についても、本実施形態に示されるような互いに平行となるものに限定されず、例えば格子状など、他の配置であってもよい。
3 受け部材
3c 上流側テーパー面
3d 下流側テーパー面
21A 第一外側リンクプレート(第一リンクプレート)
21B 第二外側リンクプレート(第二リンクプレート)
21b 舌片部
51 スプロケット
60 円形
61 軌跡
100 バケット(搬送物)
Claims (3)
- 噛合するスプロケットを介して伝達される動力によって、搬送物を搬送するコンベヤチェーンにおいて、
搬送方向に延出する第一リンクプレートと、
搬送方向に延出し、且つ搬送方向との直交方向において該第一リンクプレートと対向する第二リンクプレートと、
略矩形板状に形成され、
延出方向を搬送方向とし、且つ厚み方向を前記第一リンクプレートおよび第二リンクプレートの対向方向との直交方向として配設される受け部材と、
を備え、
前記第二リンクプレートの延出方向との直交方向における一方側の縁部において、前記第二リンクプレートとの直角方向、且つ前記第一リンクプレートに向かって延出する舌片部が設けられ、
該舌片部を介して、前記第二リンクプレートに前記受け部材が一体的に成形されて固設され、
前記受け部材に搬送物を載置して搬送するコンベヤチェーンであって、
前記受け部材の載置面における延出方向の両側には、
前記受け部材の厚みを前記延出方向に向かって徐々に薄くするテーパー面が各々形成されており、
コンベヤチェーンがスプロケットに噛合しながら巻回される際の前記載置面の軌跡が、
搬送物を搬送する際の前記載置面が描く直線状の軌跡を接線とする、前記スプロケットと同軸上の円形内に収まるようになっている、
ことを特徴とするコンベヤチェーン。 - 前記舌片部は、前記受け部材の厚み方向の中途部に嵌設され、
前記舌片部の中央部には、切欠孔が形成され、
前記受け部材の内部において、
該受け部材の厚み方向両側の肉厚部は、前記切欠孔の内部に満たされた中実部により連結される、
ことを特徴とする、請求項1に記載のコンベヤチェーン。 - 前記舌片部の延出方向との直交方向の両側縁部には、矩形状の凹部が形成され、
前記受け部材の内部において、
該受け部材の厚み方向両側の肉厚部は、前記凹部の内縁部に満たされた中実部により連結される、
ことを特徴とする、請求項2に記載のコンベヤチェーン。
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