JP2014218150A - 自動車用内装部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】形成時における配合材料中の成分の熱分解に起因した弊害の発生が効果的に防止されて、高い剛性乃至は強度と優れた外観と十分な寸法安定性とが有利に発揮され得る、安定生産が可能な自動車用内装部品を提供する。
【解決手段】 ポリアミド610を含むポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とが含有されてなる複合材料を用いて形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用内装部品に係り、特に、樹脂成形品からなる自動車用内装部品の改良に関する。
一般に、自動車の車室内には、各種の内装部品が配設されている。そして、特開2000−33635号公報(特許文献1)等に明らかにされるように、自動車用内装部品には、優れた成形性と軽量性とを兼ね備えた樹脂成形品が、多く用いられている。また、近年では、自動車の軽量化による燃費の向上等を図るために、自動車用内装部品のうちの金属製内装部品を樹脂製内装部品に転換する、所謂金属内装部品の樹脂化も進められてきている。例えば、コンソールボックスのコンソール本体に対して開閉可能に装着されたコンソールドアのヒンジ部や、コンソールドアをスライド可能に支持するスライドベース、或いはドアグラブに設けられた操作部とドアグラブの開閉爪とを連結するシャフト等の樹脂化が、検討されているのである。
ところで、上記の如き金属製内装部品からの転換が図られた樹脂製内装部品等のように、一般的な樹脂製内装部品よりも高い剛性乃至は強度、例えば、曲げ弾性率が10GPa以上とされる剛性や強度が要求される自動車用内装部品は、多くの場合、ポリアミド6と芳香族ポリアミドとがブレンドされたポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とが含有されてなる複合材料を用いて、射出成形等の金型成形を行なうこと等により形成されている。かくして形成された樹脂製内装部品にあっては、その形成材料として、機械的特性に優れたポリアミド樹脂にガラス繊維が加えられてなるガラス繊維強化樹脂が用いられていることで、より高い剛性乃至は強度が確保されるのであり、また、そのようなガラス繊維強化樹脂に鉱物が添加されていることにより、ガラス繊維の配向が抑制されて、寸法精度の向上が図られるのである。
ところが、そのような複合材料を用いて得られた従来の自動車用内装部品には、以下の如き問題が内在していた。
すなわち、よく知られているように、ガラス繊維強化樹脂を用いて射出成形等の金型成形を行う場合には、成形キャビティ内での溶融樹脂の流動時に、ガラス繊維が溶融樹脂の表面に浮き出る現象、所謂ガラス浮き現象が発生して、成形品表面の外観が低下することを防止するため、一般に、溶融樹脂の温度が、融点よりも十分に高い温度に設定される。そして、ポリアミド6と芳香族ポリアミドは、何れも、自動車用内装部品の形成材料として汎用的に用いられる他の樹脂材料よりも融点が高い。それ故、それらポリアミド6と芳香族ポリアミドとがブレンドされたポリアミド樹脂をマトリックスとする複合材料を用いた射出成形等の金型成形を実施する際には、ガラス浮き現象の発生の防止と、それに起因した成形品の外観の低下を防止するために、溶融状態のポリアミド樹脂(複合材料)の温度が、例えば300℃程度の極めて高い温度に設定される。
ところが、ポリアミド樹脂は、300℃以上の高温になると、熱分解が生ずる恐れがあり、また、複合材料に添加される、例えば熱安定剤等の添加剤も、300℃以上の高温に晒されることで分解して、ガス化する可能性がある。そして、そのようなポリアミド樹脂の熱分解や添加剤のガス化が生じた場合には、熱分解したポリアミド樹脂による金型汚染や、ガス化した添加剤による射出装置のスクリュの腐食が発生し、その結果、形成された内装部品の外観の低下が生ずるだけでなく、多くの内装部品を常に安定的に得ることが困難となる恐れさえもあったのである。
また、ポリアミド6と芳香族ポリアミドとがブレンドされたポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とが含有された複合材料からなる内装部品は、上記したように、ガラス繊維の配向抑制による寸法精度の向上が図られているものの、ポリアミド6や芳香族ポリアミドが高い吸水性を有するところから、成形後や使用時に、水分の吸収に起因した寸法変化が生ずる可能性もあったのである。
特開2000−33635号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、形成時における配合材料中の成分の熱分解に起因した弊害の発生が効果的に防止されて、高い剛性乃至は強度と優れた外観と十分な寸法安定性とが有利に発揮され得る、安定生産が可能な自動車用内装部品を提供することにある。
そして、本発明者は、かかる課題の解決のために種々検討を重ねた結果、自動車用内装部品の形成材料たる複合材料のマトリックスとして、ポリアミド6や芳香族ポリアミドよりも融点が低く、しかも吸水性が小さなポリアミド610を含むポリアミド樹脂を用いることによって、ポリアミド6と芳香族ポリアミドとがブレンドされたポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とが含有されてなる複合材料を用いて得られた従来の自動車用内装部品において生ずる問題が悉く解消され得ることを見出したのである。
すなわち、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであって、その要旨とするところは、樹脂材料にガラス繊維と鉱物とが含有されてなる複合材料を用いて形成された自動車用内装部品であって、前記樹脂材料が、ポリアミド610を含むポリアミド樹脂にて構成されていることを特徴とする自動車用内装部品にある。
なお、本発明の好ましい態様の一つによれば、前記複合材料中の前記ガラス繊維の含有量と前記鉱物の含有量とが、該複合材料全体に対して、それぞれ20〜40重量%の範囲内の値とされ、且つ該複合材料中の該ガラス繊維と該鉱物の合計含有量が、該複合材料全体に対して50〜60重量%の範囲内の値とされる。
要するに、本発明に従う自動車用内装部品は、ポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とが含有されてなる複合材料を用いて形成されており、これによって、高い剛性乃至は強度が確保され得ると共に、ガラス繊維の配向抑制による寸法精度の向上が図られ得る。
そして、かかる自動車用内装部品においては、特に、複合材料中のポリアミド樹脂が、ポリアミド6や芳香族ポリアミドよりも融点の低いポリアミド610を含んで構成されている。そのため、融点の高いポリアミド6と芳香族ポリアミドとがブレンドされたポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とが含有されてなる複合材料を用いて形成される従来品とは異なって、射出成形等による金型成形時に、溶融状態のポリアミド樹脂の温度を300℃よりも十分に低い温度に設定しても、ガラス浮き現象の発生が有利に防止され得る。それによって、金型成形時におけるポリアミド樹脂の熱分解や複合材料中に含まれる各種の添加材のガス化が有利に防止され得る。
しかも、複合材料中のポリアミド樹脂を構成するポリアミド610が、ポリアミド6や芳香族ポリアミドに比して、十分に低い吸水性を有する。それ故、本発明に係る自動車用内装部品においては、成形後や使用時における水分の吸収による寸法変化が、極めて効果的に防止され得る。
従って、かくの如き本発明に従う自動車用内装部品にあっては、形成時における配合材料中の成分の熱分解に起因した弊害の発生が効果的に防止されて、高い剛性乃至は強度と優れた外観と十分な寸法安定性とが有利に発揮され得るだけでなく、生産の安定性の向上が、効果的に実現され得るのである。
本発明に従う構造を有する自動車用内装部品の一実施形態を示す正面説明図である。 図1に示された自動車用内装部品の平面説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明に従う構造を有する自動車用内装部品の一実施形態としての、車載用コンソールボックスのスライドベースが、その正面形態において示されている。かかる図1から明らかなように、スライドベース10は、車載用コンソールボックスのコンソールドア12を形成する部品の一つを構成するものである。即ち、スライドベース10は、図1に二点鎖線で示されるコンソールドア本体14が取り付けられることによって、コンソールドア12を形成するようになっているのである。なお、以下からは、自動車に取り付けられた車載用コンソールボックスに対するコンソールドア12の装着状態に基づいて、自動車の上下方向に対応する図1の上下方向を、単に上下方向と言い、自動車の前後方向に対応する図1の左右方向を、単に前後方向と言い、自動車の左右方向(車幅方向)に対応する図1の紙面に垂直な方向を、単に左右方向と言うこととする。
より具体的には、図1及び図2から明らかなように、本実施形態のスライドベース10は、ベース本体16を有している。このベース本体16は、全体として、長手矩形の平板形状を呈している。そして、かかるベース本体16においては、その長さ方向の一端側部分となる前端側部分の上面に、二つの円形リブ18,18が、左右方向に並んで一体形成されている。それら各円形リブ18は、一般的な大きさのカップの底部の外径よりも大きな内径を有している。これにより、二つの円形リブ18,18が設けられたベース本体16の前端側部分がカップホルダ部20とされている。なお、図1及び図2中、22,22は、ベース本体16を補強するための補強リブである。
また、ベース本体16の左右両端部には、下方に向かって突出し、且つ前後方向に連続して延びる垂れ壁部24が、互いに対向位置するように、それぞれ設けられている(図1には、一つのみを示す)。そして、そのような二つの垂れ壁部24の前後方向の中間部には、スライドレール26が、それぞれ一つずつ一体形成されている。それら各スライドレール26は、各垂れ壁部24の互いの対向面とは反対側の面の上端部から左方向又は右方向に突出し、且つ前後方向に連続して延びる狭幅の長手平板形状を呈している。
また、二つの垂れ壁部24の後端部には、ヒンジアーム28が、下方に延び出すようにして、それぞれ一つずつ一体形成されている。更に、そのような二つのヒンジアーム28,28には、筒状ヒンジ部30が、それぞれ一つずつ一体的に設けられている。それら各筒状ヒンジ部30は、片側有底の円筒形状を呈し、その内孔が、回転軸挿入孔32とされている。そして、そのような二つの筒状ヒンジ部30,30が、ベース本体16の後端部において、回転軸挿入孔32,32をベース本体16の幅方向外側に向かってそれぞれ開口した状態で、左右方向において同軸的に配置されている。
かくして、本実施形態のスライドベース10においては、一対のスライドレール26,26が、前後方向の中間部の左右両側に、前後方向に延びるようにそれぞれ設けられていると共に、一対の筒状ヒンジ部30,30が、後端部の左右両側に、側方に開口するようにそれぞれ設けられているのである。
そして、そのようなスライドベース10の一対のスライドレール26,26が、前記コンソールドア本体14の左右両側に前後方向に延びるように設けられた、図示しない摺動溝内に嵌入されることにより、コンソールドア本体14が、スライドベース10に対して前後方向にスライド可能に組み付けられて、コンソールドア12が構成されている。また、そのようなコンソールドア本体14の後方へのスライド移動によって、カップホルダ部20が露出されるようになっている。
さらに、図示しない箱状のコンソールボックス本体に設けられた回転軸(図示せず)の両端部が、コンソールドア12におけるスライドベース10の一対の筒状ヒンジ部30,30の各回転軸挿入孔32内に、それぞれ突入配置されることにより、コンソールドア12が、回転軸回りに回動可能な状態で、コンソールボックス本体に組み付けられて、コンソールボックスが構成されるようになっている。そして、コンソールボックス本体に設けられた回転軸回りのコンソールドア12(スライドベース10)の回動により、コンソールボックスが開閉されるようになっているのである。
ところで、かくの如き構造とされた本実施形態のスライドベース10にあっては、機械的特性に優れたポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とが含有されてなる複合材料を用いて形成されている。それにより、高い剛性乃至は強度が確保されていると共に、ガラス繊維の配向が抑制されて、寸法精度の向上が図られている。そして、ここでは、特に、スライドベース10を形成する複合材料のマトリックスたるポリアミド樹脂が、ポリアミド610を含んで構成されている。これによって、従来品では到底得られない優れた特性が発揮されるようになっているのである。
すなわち、本実施形態のスライドベース10を形成する複合材料のマトリックスは、ポリアミド610のみからなる1種類のポリアミド樹脂にて構成されるか、或いはポリアミド610と、それとは種類が異なる1種類又は2種類以上のポリアミド樹脂とを混合してなるポリアミド樹脂のブレンド物にて構成される。なお、ポリアミド610と混合されるポリアミド樹脂の種類は、特に限定されるものではないものの、例えば、ポリアミド6やポリアミド66、或いは芳香族ポリアミド等、従来の自動車用内装部品を形成する複合材料のマトリックスとして用いられるものが、適宜に用いられる。
そして、ポリアミド610は、ひまし油から誘導される植物由来のセバシン酸と、石油由来のヘキサメチレンジアミンとを重縮合して得られる植物由来樹脂であって、環境汚染の発生を有利に防止し得るだけでなく、ポリアミド6やポリアミド66、芳香族ポリアミド等よりも融点が低く、且つそれらのポリアミド樹脂よりも吸水性(吸湿率)が低いといった特徴を有する。
それ故、そのようなポリアミド610をマトリックスの少なくとも一部として含む複合材料を用いてなるスライドベース10にあっては、例えば、射出成形等による金型成形時に、ポリアミド6やポリアミド66、芳香族ポリアミド等の融点の高いポリアミド樹脂のブレンド物をマトリックスとする複合材料を用いる場合とは異なって、溶融状態のポリアミド樹脂の温度を300℃よりも低い十分に低い温度に設定しても、ガラス浮き現象の発生が有利に防止され得る。それによって、金型成形時におけるポリアミド樹脂の熱分解や複合材料中に含まれる各種の添加材のガス化が有利に防止されると共に、キャビティ面の転写性の向上が図られる。そして、その結果、スライドベース10において、より優れた外観が得られると共に、生産の安定性が有利に高められ得る。また、かかるスライドベース10においては、その成形後や使用時に、水分の吸収により、寸法変化が生ずることも、極めて効果的に防止され得るのである。
なお、スライドベース10の形成材料たる複合材料のマトリックスを構成するポリアミド樹脂中のポリアミド610の含有量は、特に限定されるものではないものの、ポリアミド610の使用によって得られる効果、つまり、金型成形時におけるポリアミド樹脂の熱分解や複合材料中の添加材のガス化の防止による外観の向上効果及び生産安定性の向上効果と、吸水による寸法変化の防止効果とを十分に確保し得る量となるように、適宜に設定されることとなる。
また、複合材料中に含まれるガラス繊維の長さや太さ等も、何等限定されるものではなく、かかるガラス繊維が、短繊維であっても、長繊維であっても良い。そして、かかるガラス繊維として、複合材料のマトリックスたるポリアミド樹脂との接着性を高めるために、公知の表面処理が行われたものを用いることも可能である。
複合材料中に含まれる鉱物の種類も、特に限定されるものではなく、従来から使用されるものが、何れも用いられ得る。例えば、ウォラストナイトやタルク等、樹脂充填材として一般に使用される鉱物が使用可能である。
そして、ガラス繊維の複合材料中の含有量や、鉱物の複合材料中の含有量、更にはそれらガラス繊維と鉱物の複合材料中の合計含有量も、何等限定されるものではない。しかしながら、複合材料中のガラス繊維の含有量は、複合材料全体に対して(つまり、複合材料の全量を100重量%としたときの含有量が)20〜40重量%程度の範囲内の値とされていることが好ましく、複合材料中の鉱物の含有量も、複合材料全体に対して20〜40重量%とされていることが望ましい。また、複合材料中のガラス繊維と鉱物の合計含有量は、複合材料全体に対して50〜60重量%程度の範囲内の値とされていることが好ましい。これは、以下の理由による。
すなわち、複合材料中のガラス繊維と鉱物の合計含有量が、複合材料全体に対して50重量%未満であると、複合材料のマトリックスたるポリアミド樹脂へのガラス繊維と鉱物の含有による効果、例えば、スライドベース10の剛性乃至は強度の向上効果や寸法安定性の向上効果等が、十分に奏されなくなる可能性があるからである。一方、複合材料中のガラス繊維と鉱物の合計含有量が、複合材料全体に対して60重量%を超える値である場合には、複合材料中のポリアミド樹脂からなるマトリックスの含有量が過少となり、それによって、複合材料を用いた射出成形等の金型成形時における成形性が低下する懸念があるからである。
また、ガラス繊維の含有量が20重量%未満であると、複合材料中のガラス繊維の量が余りに少ないため、複合材料(ポリアミド樹脂)中へのガラス繊維の含有によるスライドベース10の剛性乃至は強度の十分な向上が望めなくなる可能性があるからである。一方、ガラス繊維の複合材料中の含有量が、複合材料全体に対して40重量%を超える場合には、複合材料中のガラス繊維と鉱物の合計含有量の好適な上限範囲が60重量%とされているところからして、複合材料中の鉱物の含有量が必然的に過少となってしまい、それによって、複合材料(ポリアミド樹脂)中への鉱物の含有によるスライドベース10の寸法安定性の十分な向上が望めなくなる恐れがあるからである。
さらに、鉱物の含有量が20重量%未満であると、複合材料中の鉱物の量が余りに少ないため、複合材料(ポリアミド樹脂)中への鉱物の含有によるスライドベース10の寸法安定性の十分な向上が望めなくなる可能性があるからである。一方、鉱物の複合材料中の含有量が、複合材料全体に対して40重量%を超える場合には、複合材料中のガラス繊維と鉱物の合計含有量の好適な上限範囲が60重量%とされているところからして、複合材料中のガラス繊維の含有量が必然的に過少となってしまい、それによって、複合材料(ポリアミド樹脂)中へのガラス繊維の含有によるスライドベース10の剛性乃至は強度の十分な向上が望めなくなる恐れがあるからである。なお、複合材料には、ポリアミド樹脂とガラス繊維と鉱物の他、各種の添加材や配合材等が、必要に応じて、所定の含有量において含有される。
そして、本実施形態のスライドベース10を形成する複合材料においては、従来の自動車用内装部品の形成に使用される、ポリアミド6やポリアミド66、芳香族ポリアミド等をブレンドしたポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とを含有させてなる複合材料に比して、鉱物の含有量の好適範囲の下限値が低く設定されていると共に、ガラス繊維の含有量の好適範囲の上限値が高く設定されている。これは、以下の理由による。
すなわち、上記のように、本実施形態のスライドベース10にあっては、形成材料たる複合材料のマトリックスを構成するポリアミド樹脂にポリアミド610が含まれていることにより、寸法安定性の更なる向上が図られている。そのため、スライドベース10を形成する複合材料に、寸法安定性の向上を目的として含有される鉱物の複合材料中の含有量が、従来の自動車用内装部品の形成に使用される、ポリアミド6やポリアミド66、芳香族ポリアミド等のブレンド物からなるポリアミド樹脂にガラス繊維と鉱物とを含有させてなる複合材料中の鉱物の含有量よりも、多少、少なくされていても、スライドベース10の寸法安定性が、十分に確保され得るからである。
また、複合材料に含まれるポリアミド610は、その融点が、ポリアミド6やポリアミド66、芳香族ポリアミドの融点よりも低い。そのため、金型成形時に、溶融状態とされたポリアミド610が、金型のキャビティ面との接触によって冷却されながら、成形キャビティ内を流動する際には、融点の高いポリアミド6やポリアミド66、芳香族ポリアミドが成形キャビティ内を流動する際よりも、良好な流動性が、より長い時間乃至はより長い流動距離において確保され、その結果、流動性の低下によるガラス浮き現象の発生が効果的に抑制される。それ故、スライドベース10を形成する複合材料中のガラス繊維の含有量が、多少、多くされていても、ガラス浮き現象の発生に伴う外観の低下が有利に抑制され得るからである。
そして、そのように、本実施形態のスライドベース10においては、その形成材料たる複合材料中の鉱物の含有量が可及的に少なくされていることによって、鉱物の使用量の減少に伴うコストの低減化が効果的に図られると共に、複合材料中のガラス繊維の含有量の増大により、更なる強度の向上が有利に実現されるようになるのである。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るスライドベース10にあっては、金型成形時における複合材料中のポリアミド樹脂の熱分解や各種の添加材のガス化等が防止されて、高い剛性乃至は強度と優れた外観とが有利に確保され得ると共に、十分な寸法安定性が効果的に発揮され、しかも、常に安定的な生産性が確保され得るのである。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、本発明は、例示されたスライドベースの他、樹脂製の自動車用内装部品の何れに対しても有利に適用され得る。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 スライドベース 12 コンソールドア
14 コンソールドア本体 16 ベース本体
18 円形リブ 20 カップホルダ部
22 補強リブ 24 垂れ壁部
26 スライドレール

Claims (2)

  1. 樹脂材料にガラス繊維と鉱物とが含有されてなる複合材料を用いて形成された自動車用内装部品であって、
    前記樹脂材料が、ポリアミド610を含むポリアミド樹脂にて構成されていることを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 前記複合材料中の前記ガラス繊維の含有量と前記鉱物の含有量とが、該複合材料全体に対して、それぞれ20〜40重量%の範囲内の値とされ、且つ該複合材料中の該ガラス繊維と該鉱物の合計含有量が、該複合材料全体に対して50〜60重量%の範囲内の値とされている請求項1に記載の自動車用内装部品。
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