JP2014217342A - 押出パスタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】麺線の硬さと粘弾性のバランスが良く、優れた食感を有する押出パスタの製造方法を提供。
【解決手段】小麦粉100質量部に対して30〜36質量部の加水量で生地を形成し、該生地から得られた乾麺に(a)乾麺を常温から1〜10℃/分の速度で60〜90℃まで昇温する工程、(b)乾麺を60〜90℃で2〜10時間保持する工程、(c)乾麺0.05〜0.5℃/分の速度で冷却し常温に戻す冷却工程を含む処理を行う。
【選択図】なし
【解決手段】小麦粉100質量部に対して30〜36質量部の加水量で生地を形成し、該生地から得られた乾麺に(a)乾麺を常温から1〜10℃/分の速度で60〜90℃まで昇温する工程、(b)乾麺を60〜90℃で2〜10時間保持する工程、(c)乾麺0.05〜0.5℃/分の速度で冷却し常温に戻す冷却工程を含む処理を行う。
【選択図】なし
Description
本発明は押出パスタの製造方法に関するものである。詳細には、生地形成時の加水量を所定の範囲として形成した生地から得た乾麺を所定の条件で処理することにより、麺線の硬さと粘弾性のバランスが良い優れた食感を有する押出パスタを得ることができる押出パスタ類の製造法に関するものである。
従来、麺類の品質を向上させるためには例えば、小麦粉、澱粉の選択、原料配合の調整、麺質改良剤の使用、工程の改良、製麺機械の改良など、種々の方法が提案されている。
また、乾麺を遠赤外線やマイクロ波を使用して麺類を遠赤外線やマイクロ波を使用して加熱処理する技術も提案されている。例として、特許文献1(特開2010-130979)や特許文献2(特開2011‐50281)があげられるが、これらの方法では食感において硬さは増すものの弾力が減少するという問題点があった。
さらにこれらの品質向上方法によって得られる麺類では、一定の品質改良効果が得られるものの、十分ではなく、さらなる改良が求められている。
また、乾麺を遠赤外線やマイクロ波を使用して麺類を遠赤外線やマイクロ波を使用して加熱処理する技術も提案されている。例として、特許文献1(特開2010-130979)や特許文献2(特開2011‐50281)があげられるが、これらの方法では食感において硬さは増すものの弾力が減少するという問題点があった。
さらにこれらの品質向上方法によって得られる麺類では、一定の品質改良効果が得られるものの、十分ではなく、さらなる改良が求められている。
そこで本発明者等は上記課題を解決する為鋭意研究を重ねた結果、生地形成時の加水量を所定の範囲として形成した生地から得た乾麺を常温から所定の昇温速度で昇温し、一定時間高温で保持した後、所定の冷却速度で常温に戻す一連の処理を行うことにより、食感が向上した押出パスタが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下を提供する。
[1]小麦粉100質量部に対して30〜36質量部の加水量で生地を形成し、該生地から得られた乾麺に
(a)常温から1〜10℃/分の速度で60〜90℃まで昇温する工程、
(b)60〜90℃で2〜10時間保持する工程、
(c)0.05〜0.5℃/分の速度で冷却し常温に戻す冷却工程
を含む処理を行うことを特徴とする押出パスタの製造方法。
[2]前記処理における加熱方法が熱風による加熱又は遠赤外線による加熱である[1]に記載の製造方法。
[3][1]又は[2]に記載の製造方法により製造した押出パスタ。
[1]小麦粉100質量部に対して30〜36質量部の加水量で生地を形成し、該生地から得られた乾麺に
(a)常温から1〜10℃/分の速度で60〜90℃まで昇温する工程、
(b)60〜90℃で2〜10時間保持する工程、
(c)0.05〜0.5℃/分の速度で冷却し常温に戻す冷却工程
を含む処理を行うことを特徴とする押出パスタの製造方法。
[2]前記処理における加熱方法が熱風による加熱又は遠赤外線による加熱である[1]に記載の製造方法。
[3][1]又は[2]に記載の製造方法により製造した押出パスタ。
本発明の製造方法により、麺線の硬さと粘弾性のバランスが良く、優れた食感を有する押出パスタを得ることができる。
本発明の押出パスタの製造方法において、小麦粉100質量部に対して30〜36質量部の加水量で生地を形成し、該生地から得られた乾麺に(a)常温から1〜10℃/分の速度で60〜90℃まで昇温する工程、(b)60〜90℃で2〜10時間保持する工程、(c)0.05〜0.5℃/分の速度で冷却し常温に戻す冷却工程を含む処理を行う。
本発明により得られる押出パスタは、デュラムセモリナ粉などの小麦粉に水などの材料を入れて混ぜ合わせた生地を作製し、得られた生地を押出成形により製麺し、乾燥して得られるパスタであれば特に限定がない。例えば、スパゲティなどのロングパスタ、マカロニなどのショートパスタ、その他ラザニアなどの板状のパスタなども含まれる。
本発明の押出パスタの製造方法において生地形成時の加水量は小麦粉100質量部に対して30〜36質量部であり、好ましくは32〜34質量部である。生地形成時の加水量が小麦粉100質量部に対して30質量部未満では弾力が少なすぎる食感となり不適であり、小麦粉100質量部に対して36質量部を越えると食感が柔らかくなり過ぎるため不適である。
本発明の押出パスタの製造方法において、常温とは10〜30℃をいう。
本発明の押出パスタの製造方法において、処理の昇温工程における昇温速度は1〜10℃/分、好ましくは5℃/分である。1℃/分未満の場合は麺線に歪みが生じ易く不適であり、10℃/分を越える場合は急激な温度変化により麺線にひび割れが発生するため不適である。
本発明の押出パスタの製造方法において、保持温度は60〜90℃、好ましくは70〜80℃である。保持温度は、60℃未満では温度が低いため効果が十分に得られず不適である。90℃を越える場合は、食感が硬くなり過ぎるため不適である。
本発明の押出パスタの製造方法において、保持時間は2〜10時間、好ましくは5〜8時間である。保持時間が2時間未満では時間が短すぎて効果が得られず、10時間を越える場合は食感が硬くなり過ぎるため不適である。
本発明の押出パスタの製造方法において、処理の冷却工程の冷却速度は0.05〜0.5℃/分、好ましくは0.2℃/分である。0.05℃/分未満の場合は麺線に歪みが生じ易く不適となり、0.5℃/分を越える場合は麺線に結露が発生するため不適となる。
本発明の押出パスタの製造方法において、処理時の湿度は処理する乾麺が包装されている場合、特に限定されない。包装されていない場合であっても密閉型の容器に入れて処理を行うことにより特に限定されない。
本発明の押出パスタの製造方法において、処理は所定の温度変化を実現できるものであれば手段を問わずに行うことが出来る。加熱方法についても特に制限はなく、熱風による加熱や遠赤外線による加熱などがあげられる。具体的には恒温恒湿機などを使用することができる。
本発明で使用する押出パスタの、麺帯の調製、麺線の押出しは常法により行うことができる。例えば、押出し式機械製麺などにより行うことができる。
本発明で使用する押出パスタの麺線の乾燥も常法により行うことが出来る。例えば湿度60〜80%、温度60〜75℃で水分量13%まで乾燥させる。
以下本発明を具体的に説明する為に実施例を示すが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
試験例1 [製麺試験]
押出パスタの製造及び食感の評価方法は次のとおりである。
1.デュラムセモリナ(日本製粉社製:ジョーカーA)100質量部に対して水28〜38質量部(実施例1〜4、比較例1〜2)を加えて、13分間ミキシングを行い生地とした。
2.前記生地を押出し麺機にて線径1.7mmにて押出し麺線とした。この麺線を、湿度75%、70℃の条件下で水分13質量%まで乾燥させ、乾麺を得た。
3.前記乾麺500gを包装した後、恒温恒湿機(ヤマト科学社製)に入れ、表2〜6に示す条件にて処理を行い、表に示した冷却速度にて30℃まで冷却した。
4.前記乾麺を麺線質量の約15倍の茹で水(pHを5.5〜6.0に調整)で8分間茹で、皿に盛った。
試験例1 [製麺試験]
押出パスタの製造及び食感の評価方法は次のとおりである。
1.デュラムセモリナ(日本製粉社製:ジョーカーA)100質量部に対して水28〜38質量部(実施例1〜4、比較例1〜2)を加えて、13分間ミキシングを行い生地とした。
2.前記生地を押出し麺機にて線径1.7mmにて押出し麺線とした。この麺線を、湿度75%、70℃の条件下で水分13質量%まで乾燥させ、乾麺を得た。
3.前記乾麺500gを包装した後、恒温恒湿機(ヤマト科学社製)に入れ、表2〜6に示す条件にて処理を行い、表に示した冷却速度にて30℃まで冷却した。
4.前記乾麺を麺線質量の約15倍の茹で水(pHを5.5〜6.0に調整)で8分間茹で、皿に盛った。
上記表2は、生地加水量を変化させた結果を示す。実施例1〜4では、食感の改善効果が得られた。
一方、生地加水量が小麦粉100質量部に対して30質量部より少ない比較例1は弾力が少なすぎる食感となり不適であった。また生地加水量が小麦粉100質量部に対して36質量部より多い比較例2については食感が柔らかくなり過ぎ不適であった。
一方、生地加水量が小麦粉100質量部に対して30質量部より少ない比較例1は弾力が少なすぎる食感となり不適であった。また生地加水量が小麦粉100質量部に対して36質量部より多い比較例2については食感が柔らかくなり過ぎ不適であった。
上記表3は、熱処理保持温度を変化させた結果を示す。実施例5〜8では、食感の改善効果が得られた。
一方、熱処理保持温度が60℃より低い比較例3については、食感の改善効果が得られなかった。また、熱処理保持温度が90℃より高い比較例4は食感が硬くなり過ぎるため不適であった。
一方、熱処理保持温度が60℃より低い比較例3については、食感の改善効果が得られなかった。また、熱処理保持温度が90℃より高い比較例4は食感が硬くなり過ぎるため不適であった。
上記表4は、昇温温度を変化させた結果を示す。実施例9〜11では、食感の改善効果が得られた。
一方、昇温速度0.5℃/分である比較例5は乾麺に歪みが生じたため評価しなかった。また昇温速度12℃/分である比較例6は乾麺にひび割れが発生したため評価しなかった。
一方、昇温速度0.5℃/分である比較例5は乾麺に歪みが生じたため評価しなかった。また昇温速度12℃/分である比較例6は乾麺にひび割れが発生したため評価しなかった。
上記表5は、熱処理時間を変化させた結果を示す。実施例12〜15では、食感の改善効果が得られた。
一方、熱処理時間が2時間より低い比較例4については、食感の改善効果が得られなかった。また、熱処理時間が10時間より高い比較例7及び8は食感が硬くなり過ぎるため不適であった。
一方、熱処理時間が2時間より低い比較例4については、食感の改善効果が得られなかった。また、熱処理時間が10時間より高い比較例7及び8は食感が硬くなり過ぎるため不適であった。
上記表6は、冷却速度を変化させた結果を示す。実施例16〜20では、食感の改善効果が得られた。
一方、冷却速度0.01℃/分である比較例9は乾麺に歪みが発生したため評価しなかった。冷却速度0.6℃/分である比較例10は乾麺に結露が発生したため評価しなかった。
一方、冷却速度0.01℃/分である比較例9は乾麺に歪みが発生したため評価しなかった。冷却速度0.6℃/分である比較例10は乾麺に結露が発生したため評価しなかった。
Claims (3)
- 小麦粉100質量部に対して30〜36質量部の加水量で生地を形成し、該生地から得られた乾麺に
(a)常温から1〜10℃/分の速度で60〜90℃まで昇温する工程、
(b)60〜90℃で2〜10時間保持する工程、
(c)0.05〜0.5℃/分の速度で冷却し常温に戻す冷却工程
を含む処理を行うことを特徴とする押出パスタの製造方法。 - 前記処理における加熱方法が熱風による加熱又は遠赤外線による加熱である請求項1に記載の製造方法。
- 請求項1又は2記載の製造方法により製造した押出パスタ。
Priority Applications (1)
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JP2013100262A JP2014217342A (ja) | 2013-05-10 | 2013-05-10 | 押出パスタの製造方法 |
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JP2014217342A true JP2014217342A (ja) | 2014-11-20 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61115454A (ja) * | 1984-11-13 | 1986-06-03 | Showa Sangyo Kk | 乾燥麺類の製造方法 |
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-
2013
- 2013-05-10 JP JP2013100262A patent/JP2014217342A/ja active Pending
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