JP2014217340A - ニンニクスプラウトの粉末状物質 - Google Patents
ニンニクスプラウトの粉末状物質 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014217340A JP2014217340A JP2013100040A JP2013100040A JP2014217340A JP 2014217340 A JP2014217340 A JP 2014217340A JP 2013100040 A JP2013100040 A JP 2013100040A JP 2013100040 A JP2013100040 A JP 2013100040A JP 2014217340 A JP2014217340 A JP 2014217340A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- garlic
- powdery substance
- sprout
- activity
- food
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- A01G1/00—
-
- A23L1/22—
-
- A23L1/30—
Landscapes
- Cultivation Of Plants (AREA)
- Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Seasonings (AREA)
Abstract
Description
一般的に「ニンニク」と称して香味、食物の味付けなどに使用しているニンニクとは、ニンニク球根を構成している一つ一つの鱗茎であり、この鱗茎は、小さなリン片(側球)が集合して形成された球状の地下茎である。この側球は、葉が変形・肥大したものであり、外側から一枚の保護葉、貯蔵葉、発芽葉、および数枚の普通葉で構成され、最内部に生長点が存在する。
しかしながら、ニンニク自体には強烈な臭いがあることから、これを生のまま食することはほとんど無く、一部の嗜好家などにより、天ぷら油などにより唐揚げ、或いは直火による加熱処理等にして、食されているにすぎない。
一方、ニンニクの若い生葉或いは茎は、ニンニクの鱗茎に比較して臭いが少なく、また香味などの刺激も低減していることから、油炒めや煮物などに適する青物野菜として利用されているが、葉或いは茎が硬いといった問題があった。
上記した特許文献2で提供されるニンニク茎葉野菜も、一つのニンニクスプラウトということができるが、その栽培方法は土壌栽培であり、その栽培に人手がかかること、また得られるスプラウト自体未だ硬いといった問題がある。
したがって、製造工程が簡単であって、さらに柔らかなニンニクスプラウトの製造方法の開発が望まれていた。
本発明者等が提案したニンニクスプラウトの水耕栽培方法は、通常の土壌栽培方法に比較して簡便なものであり、また、天候に左右されず容易に暗室状態下で栽培することができることから、緑色野菜としてのニンニクスプラウトと異なり、黄白色野菜としてのニンニクスプラウトを継続的に得ることができる点で、極めて特異的なものである。
また更に、得られたニンニクスプラウトの粉末状物質が、食品調味料、或いは食品香味料として有効なものであることを見出し、本発明を完成させるに至った。
ニンニク自体は、食品の中でも高い抗酸化力を持つ食品として知られており、最近では、このニンニクを更に熟成させた「黒ニンニク」が登場し、黒ニンニクは、更に強い抗酸化力を有しているといわれている。
本発明が提供するニンニクスプラウトの粉末状物質は、食品としての生ニンニクは勿論のこと、強い抗酸化力を有しているといわれている黒ニンニクに比較しても、それより強いか、同程度の抗酸化力を有していることが判明した。
したがって、本発明が提供するニンニクスプラウトの粉末状物質は、その強い抗酸化活性により、健康食品、特に特定健康食品への応用性が高いものである。
また、独特の風味を有することから、粉末状物質自体を食品調味料、食品香味料として使用することができ、その応用性は極めて高いものである。
詳細には、ニンニク球根を、網目状を有する栽培カゴ上に載置して、その状態で栽培槽に収容し、栽培カゴ上に載置したニンニク球根の底部が水中に位置するように水又は養液水を栽培槽内で水位調整並びに循環給水させ、栽培カゴ上でニンニク球根よりニンニク若芽を生育させることを特徴とするニンニクスプラウトの水耕栽培により、製造することができる。
すなわち、暗室状態で水耕栽培して得た黄白色のニンニクスプラウトを、低温温風乾燥させる。温風乾燥条件としては、80℃以下の温度、好ましくは400℃程度の低温風により乾燥させるのが良い。
裁断の程度は一概に限定できないが、次工程の微粉末化のために適する長さに裁断すれば良く、5〜20mm程度の長さに裁断するのが好ましい。
かくして裁断された乾燥ニンニクスプラウトを、汎用されている粉砕機、例えば、通常の粉砕機として使用されているハンマーミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて、本発明のニンニクスプラウトの微粉砕状物質を調整することができる。
その作用は、具体的には、スーパーオキサイド(SOD)消去活性作用、ヒドロキシラジカル消去活性作用、或いは、一重項酸素消去活性作用等の抗酸化活性であり、その抗酸化活性について、第三者分析委託企業に依頼した、ESR法によるスーパーオキサイド消去活性、ヒドロキシラジカル消去活性、並びに一重項酸素消去活性を、ニンニク野菜、黒ニンニクと比較して検討したところ、下記表1に示す結果であった。
ニンニクは食品の中でも高い抗酸化力を持つ食品であり、ニンニクを熟成させた黒ニンニクは、熟成前と比較して抗酸化物質(ポリフェノール)等が増加することが知られている。
本発明のニンニクスプラウト粉末状物質にあっては、抗酸化力が強い黒ニンニクに比較しても、ヒドロキシラジカル消去活性は低いものであったが、スーパーオキサイド消去活性並びに一重項酸素消去活性にあっては、黒ニンニクに比較しても1.3〜1.4倍ほど高く、極めて強い抗酸化活性を示していた。
新鮮なニンニクを切ったり、すり下ろしたりすると、アリインが酵素アリイナーゼによってアリシンに変換され、このアリシンが、ニンニクの独特な芳香の原因物質であるといわれている。
そこで、本発明のニンニクスプラウト粉末状物質におけるアリインとアリシンの含有量を、アリインについてはHPLC−MS/MS法にて、アリシンについてはガスクロマトグラフ法により分析した結果、以下の表2に示す通りであった。
例えば、ラーメンに振りかけて、ニンニク特有の香味、芳香をもつラーメンとして食することができ、その他、料理の下味、或いは隠し味として、調理段階で食材と共に使用して、調理された料理に独特の味付けを施すことができるものである。
特許文献3(特許第4252101号掲載公報)に記載の方法に従い、暗室条件下で、ニンニクの球根を栽培カゴに載置して、栽培槽にセットして、栽培溶液でニンニク球根の底部を浸す状態となるよう給水して6時間放置し、次いで2時間排水を行うことで、ニンニク球根の底部への栽培栄養液の供給を中止した。この操作を繰り返えすことにより、5日目程度から一部のニンニク球根からの若芽の発芽が認められた。
続いて、栽培栄養液でニンニク球根の底部を浸す状態となるよう給水して6時間放置し、次いで2時間排水を行うことで、ニンニク球根の底部への栽培栄養液の供給を中止した。この操作を繰り返えすことにより、栽培カゴ上に載置した全てのニンニク球根から若芽の発芽が認められた。
この状態で水の供給・排水をそれぞれ4時間単位で繰り返した。この操作を繰り返すことにより急速に若芽の生育が開始され、それに伴ってニンニク球根が球根を構成する鱗茎ごとに分離されてきた。
発芽開始後略16日後にスプラウトの長さ25cm程度まで生育した。この段階で、スプラウトを収穫し、黄白色野菜としてのニンニクスプラウトを得た。
上記の実施例1で得た黄色ニンニクスプラウトを、40℃の低温風による風乾で乾燥させたのち、長さ15mm程度に裁断した。
裁断して得られた乾燥ニンニクスプラウトを、ハンマーミルにより微粉末化し、ニンニクスプラウト微粉末状物質を調製した。
調製されたニンニクスプラウト微粉末状物質を、過熱水蒸気粉体殺菌機による殺菌処理(連続加圧殺菌機:G−Lab社製)を施し、目的とする本発明のニンニクスプラウト微粉末状物質を得た。
得られたニンニクスプラウト微粉末状物質の抗酸化活性は、表1並びに図1に示したとおりであり、そのアリイン並びにアリシンの含有量は表2に示した通りであった。
本発明が提供するニンニクスプラウトの粉末状物質は、その強い抗酸化活性により、健康食品、特に特定保健食品への応用性が高いものである。
また、独特の風味を有することから、粉末状物質自体を食品調味料、食品香味料として使用することができ、その応用性は極めて高いものであり、その産業上の利用性は、多大なものである。
すなわち、暗室状態で水耕栽培して得た黄白色のニンニクスプラウトを、低温温風乾燥させる。温風乾燥条件としては、80℃以下の温度、好ましくは40℃程度の低温風により乾燥させるのが良い。
例えば、ラーメンに振りかけて、ニンニク特有の香味、芳香をもつラーメンとして食することができ、その他、料理の下味、或いは隠し味として、調理段階で食材と共に使用して、調理された料理に独特の味付けを施すことができるものである。
Claims (7)
- ニンニク球根を暗室状態にて水耕栽培して得た黄白色のニンニクスプラウトを、80℃以下の温度で乾燥させ、5〜20mmの長さに裁断し、裁断したニンニクスプラウトを微粉末状に粉砕して得たことを特徴とする、ニンニクスプラウトの粉末状物質。
- 抗酸化活性作用を有する、請求項1に記載のニンニクスプラウト粉末状物質。
- 抗酸化活性作用が、スーパーオキサイド(SOD)消去活性作用である、請求項2に記載のニンニクスプラウト粉末状物質。
- 抗酸化活性作用が、ヒドロキシラジカル消去活性作用である、請求項2に記載のニンニクスプラウト粉末状物質。
- 抗酸化活性作用が、一重項酸素消去活性作用である、請求項2に記載のニンニクスプラウト粉末状物質。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のニンニクスプラウト粉末状物質を含有してなる食品、特定保健食品。
- 食品調味料、食品香味料としての請求項1〜5のいずれかに記載のニンニクスプラウト粉末状物質。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013100040A JP5348810B1 (ja) | 2013-05-10 | 2013-05-10 | ニンニクスプラウトの粉末状物質 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013100040A JP5348810B1 (ja) | 2013-05-10 | 2013-05-10 | ニンニクスプラウトの粉末状物質 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5348810B1 JP5348810B1 (ja) | 2013-11-20 |
JP2014217340A true JP2014217340A (ja) | 2014-11-20 |
Family
ID=49764922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013100040A Active JP5348810B1 (ja) | 2013-05-10 | 2013-05-10 | ニンニクスプラウトの粉末状物質 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5348810B1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016178905A (ja) * | 2015-03-25 | 2016-10-13 | 美香 木村 | 油性食品 |
JP2019122319A (ja) * | 2018-01-18 | 2019-07-25 | 宏文 菊野 | 発芽ニンニク熟成黒ニンニク製造方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109275890A (zh) * | 2018-11-29 | 2019-01-29 | 张国朋 | 一种蒜苔酱及其制备工艺 |
CN113208090A (zh) * | 2021-05-26 | 2021-08-06 | 山东一品农产集团有限公司 | 一种大蒜调味品及其加工方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007015958A (ja) * | 2005-07-06 | 2007-01-25 | Unitika Ltd | 神経成長因子産生促進剤 |
JP2007137794A (ja) * | 2005-11-16 | 2007-06-07 | Kinjirushi Kk | わさび葉成分組成物、これを含む食品および医薬品 |
JP4252101B1 (ja) * | 2007-12-14 | 2009-04-08 | 株式会社海洋牧場 | ニンニクスプラウトの水耕栽培方法 |
JP2012110238A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-14 | National Agriculture & Food Research Organization | グルコラファニンを高含有するダイコン系統の作出方法 |
-
2013
- 2013-05-10 JP JP2013100040A patent/JP5348810B1/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016178905A (ja) * | 2015-03-25 | 2016-10-13 | 美香 木村 | 油性食品 |
JP2019122319A (ja) * | 2018-01-18 | 2019-07-25 | 宏文 菊野 | 発芽ニンニク熟成黒ニンニク製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5348810B1 (ja) | 2013-11-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Fenwick et al. | The genus Allium—part 1 | |
Park et al. | Variation of glucoraphanin and glucobrassicin: anticancer components in Brassica during processing | |
JP5348810B1 (ja) | ニンニクスプラウトの粉末状物質 | |
Zafar et al. | Avocado: production, quality, and major processed products | |
CN117016746A (zh) | 用于加工蔬菜的方法 | |
JP7412016B2 (ja) | 茶葉加工物の製造方法 | |
KR101922442B1 (ko) | 토마토 항산화 액비 조성물 및 그 제조방법 | |
KR20170101436A (ko) | 새싹 보리의 재배 방법과 새싹 보리를 이용한 음료 | |
Rashid et al. | The effect of using gamma rays on morphological characteristics of ginger (Zingiber officinale) plants | |
KR101952904B1 (ko) | 보리소금을 이용한 보리성분 함유 굴비 및 그 제조방법 | |
KR101654212B1 (ko) | 여주를 함유하는 메주와 이를 이용한 된장의 제조방법 | |
KR101829355B1 (ko) | 새싹 인삼을 이용한 인삼차 제조방법 | |
KR101662381B1 (ko) | 기능성 천연재료를 함유한 발아곡류 제조 방법 및 이에 의해 제조된 발아곡류 | |
KR20120000457A (ko) | 흑마늘 추출물을 이용한 콩나물의 재배방법 및 그 방법에 의해 재배된 흑마늘 콩나물 | |
CN101341905A (zh) | 马齿苋的生产加工方法 | |
KR101441323B1 (ko) | 토란가공물 및 이를 이용한 토란건강식품 | |
KR101879238B1 (ko) | 새싹 차의 제조방법 및 이에 의해 제조된 새싹 차 | |
KR101951483B1 (ko) | 산양삼을 이용한 메주 제조방법 | |
KR101331238B1 (ko) | 돼지감자 차 및 그 제조방법 | |
KR101853416B1 (ko) | 더치커피를 이용한 인스턴트커피 및 그 제조방법 | |
KR20150122099A (ko) | 예덕나무의 껍질와 잎을 이용한 티백차 및 그 제조방법 | |
KR101744186B1 (ko) | 단무지 무청을 이용한 꺼먹지 제조방법 및 상기 꺼먹지를 포함하는 꺼먹지 볶음 제조방법 | |
KR101661744B1 (ko) | 된장과 현미를 이용한 차 및 이의 제조방법 | |
KR102672306B1 (ko) | 홍화순 추어탕 제조방법 및 이에 따라 제조된 홍화순 추어탕 | |
JP7140466B2 (ja) | 食用大麦根乾燥物及び製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5348810 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |