以下、本発明による固体撮像素子及び撮像装置について、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態による電子カメラ1を模式的に示す概略ブロック図である。
本実施の形態による電子カメラ1は、例えば一眼レフのデジタルカメラとして構成されるが、本発明による撮像装置は、これに限らず、コンパクトカメラなどの他の電子カメラや、携帯電話に搭載された電子カメラや、動画を撮像するビデオカメラ等の電子カメラなどの種々の撮像装置に適用することができる。
電子カメラ1には、撮影レンズ2が装着される。この撮影レンズ2は、レンズ制御部3によってフォーカスや絞りが駆動される。この撮影レンズ2の像空間には、固体撮像素子4の撮像面が配置される。
固体撮像素子4は、撮像制御部5の指令によって駆動され、デジタルの画像信号を出力する。通常の本撮影時(静止画撮影時)などでは、撮像制御部5は、例えば、全画素を同時にリセットするいわゆるグローバルリセット後に、図示しないメカニカルシャッタで露光した後に、所定の読み出し動作を行うように固体撮像素子4を制御する。また、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などでは、撮像制御部5は、例えばいわゆるローリング電子シャッタを行いつつ所定の読み出し動作を行うように固体撮像素子4を制御する。これらのとき、撮像制御部5は、後述するように、ISO感度の設定値に応じて、後述する垂直画素加算を行う読み出し動作又は垂直画素加算を行わない読み出し動作を行うように、固体撮像素子4を制御する。デジタル信号処理部6は、固体撮像素子4から出力されるデジタルの画像信号に対して、デジタル増幅、色補間処理、ホワイトバランス処理などの画像処理等を行う。デジタル信号処理部6による処理後の画像信号は、メモリ7に一旦蓄積される。メモリ7は、バス8に接続されている。バス8には、レンズ制御部3、撮像制御部5、CPU9、液晶表示パネル等の表示部10、記録部11、画像圧縮部12及び画像処理部13なども接続される。CPU9には、レリーズ釦などの操作部14が接続される。操作部14によって、ISO感度を設定することができるようになっている。記録部11には記録媒体11aが着脱自在に装着される。
電子カメラ1内のCPU9は、操作部14の操作により電子ビューファインダーモードや動画撮影や通常の本撮影(静止画撮影)などが指示されると、それに合わせて撮像制御部5を駆動する。このとき、レンズ制御部3によって、フォーカスや絞りが適宜調整される。固体撮像素子4は、撮像制御部5の指令によって駆動され、デジタルの画像信号を出力する。固体撮像素子4からのデジタルの画像信号は、デジタル信号処理部6で処理された後に、メモリ7に蓄積される。CPU9は、電子ビューファインダーモード時にはその画像信号を表示部10に画像表示させ、動画撮影時にはその画像信号を記録媒体11aに記録する。通常の本撮影時(静止画撮影時)などの場合は、CPU9は、固体撮像素子4からのデジタルの画像信号がデジタル信号処理部6で処理されてメモリ7に蓄積された後に、操作部14の指令に基づき、必要に応じて画像処理部13や画像圧縮部12にて所望の処理を行い、記録部11に処理後の信号を出力させ記録媒体11aに記録する。
図2は、図1中の固体撮像素子4の概略構成を示す回路図である。図3は、図2中の一部を拡大して示す回路図である。本実施の形態では、固体撮像素子4は、CMOS型の固体撮像素子として構成されているが、例えば、他のXYアドレス型固体撮像素子や、CCD型の固体撮像素子として構成してもよい。
固体撮像素子4は、図2及び図3に示すように、n行m列に2次元マトリクス状に配置された画素PXと、n行m列の画素PXに対してp対1(pは2以上の整数)に設けられた出力部OUTと、連結スイッチとしての連結トランジスタCONと、垂直走査回路21と、画素PXの行毎に設けられた制御線22〜27と、画素PXの列毎に設けられ対応する列の画素PXからの信号を受け取る複数の(m本の)垂直信号線28と、各垂直信号線28に設けられた定電流源29と、各垂直信号線28に対応して設けられたカラムアンプ30、CDS回路(相関2重サンプリング回路)31及びA/D変換器32と、水平読み出し回路33とを有している。前記画素PX及び前記出力部OUTが全体として画素部を構成している。
なお、カラムアンプ30として、アナログ増幅器を用いてもよいし、いわゆるスイッチトキャパシタアンプを用いてもよい。また、カラムアンプ30は、必ずしも設けなくてもよい。
図面表記の便宜上、図2ではm=2として示しているが、列数mは実際にはより多くの任意の数にされる。また、行数nも限定されない。画素PXを行毎に区別する場合、j行目の画素PXは符号PX(j)で示す。この点は、他の要素や後述する制御信号についても同様である。図2には、6行に渡るN−2行目乃至N+3行目の画素PX(N−2)〜PX(N+3)が示されている。図3には、1つの画素グループをなす、1つの列のN行目の画素PX(N)及びN+1行目の画素PX(N+1)が示されている。また、図3には、この画素グループに対して1対1に設けられた1つの出力部OUT(N)、及び、連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)も示されている。
各画素PXは、入射光に応じた電荷を生成し蓄積する光電変換部としてのフォトダイオードPDと、ノードPと、ノードPに容量を形成する容量形成部CPと、フォトダイオードPDからノードPに電荷を転送する転送スイッチとしての転送トランジスタTXとを有している。例えば、N行目の画素PX(N)は、フォトダイオードPD(N)と、ノードP(N)と、ノードP(N)に容量を形成する容量形成部CP(N)と、フォトダイオードPD(N)からノードP(N)に電荷を転送する転送トランジスタTX(N)とを有している。
図面には示していないが、本実施の形態では、各々の画素PXの光入射側には、それぞれが異なる色成分の光を透過させる複数種類のカラーフィルタが、2行2列の繰り返し周期を持つ色配列で配置されている。画素PXは、カラーフィルタでの色分解によって各色に対応する電気信号を出力する。例えば、前記色配列としてベイヤー配列が採用され、赤色(R)、緑色(Gr,Gb)、青色(B)のカラーフィルタが、ベイヤー配列に従って各画素PXに配置されている。
n行m列の画素PXは、フォトダイオードPDが列方向に順次並んだp個(pは2以上の整数)の画素PX毎に画素グループを構成している。同一の画素グループに属するp個の画素PXのノードPが互いに電気的に接続されている。本実施の形態では、p=2とされ、画素PXの列毎に、N−2行目の画素PX(N−2)及びN−1行目の画素PX(N−1)が画素グループを構成しこれに属するノードP(N−2)及びノードP(N−1)が互いに電気的に接続され、N行目の画素PX(N)及びN+1行目の画素PX(N+1)が画素グループを構成しこれに属するノードP(N)及びノードP(N+1)が互いに電気的に接続され、N+2行目の画素PX(N+2)及びN+3行目の画素PX(N+3)が画素グループを構成しこれに属するノードP(N+2)及びノードP(N+3)が互いに電気的に接続され、他の行の画素PXについても同様である。
本実施の形態では、各画素PXの容量形成部CPは、複数(本実施の形態では2つであるが、3つ以上でもよい。)の容量FDA,FDBと、複数の容量FDA,FDBが当該画素PXのノードPに対する容量形成に有効に関与する第1の状態と、複数の容量FDA,FDBのうちの一部の容量のみが当該画素PXのノードPに対する容量形成に有効に関与する第2の状態とを、切り替える切り替え部としてのスイッチSWA,SWBとを有している。本実施の形態では、容量FDA,FDBは、フローティング容量となっている。具体的には、本実施の形態では、ノードPにそれぞれスイッチSWA,SWBが接続され、スイッチSWAと基準電位との間に容量FDAが設けられ、スイッチSWBと基準電位との間に容量FDBが設けられている。これにより、スイッチSWA,SWBをオンすることで、複数の容量FDA,FDBが当該画素PXのノードPと基準電位との間に並列接続されて、前記第1の状態となる。また、スイッチSWA,SWBのいずれか一方のみをオンすることで、複数の容量FDA,FDBのうちの一部の容量が当該画素PXのノードPに電気的に接続される一方で、複数の容量FDA,FDBのうちの残りの容量が当該画素PXのノードから電気的に分離されて、前記第2の状態となる。
なお、本発明では、少なくとも1つの容量形成部CPを、前記第1の状態と前記第2の状態とを切り替え得るように構成すればよく、容量形成部CPの構成は前述した構成に限定されるものではない。例えば、スイッチSWA,SWBの一方を取り除いて、当該一方のスイッチの部分を電気的に接続してもよい。また、容量FDAの容量値と容量FDBの容量値とは、同一でもよいし異なっていてもよく、それらの容量値は任意に設定することができる。
各出力部OUTは、画素PXの列毎に前記画素グループに対して1対1に設けられて対応する画素グループのノードPの電位に応じた信号を、対応する列の垂直信号線28に出力する。本実施の形態では、画素PXの列毎に、出力部OUT(N−2)が、N−2行目の画素PX(N−2)及びN−1行目の画素PX(N−1)からなる画素グループに対して1対1に設けられて対応する画素グループのノードP(N−2),P(N−1)の電位に応じた信号を対応する列の垂直信号線28に出力し、出力部OUT(N)が、N行目の画素PX(N)及びN+1行目の画素PX(N+1)からなる画素グループに対して1対1に設けられて対応する画素グループのノードP(N),P(N+1)の電位に応じた信号を対応する列の垂直信号線28に出力し、出力部OUT(N+2)が、N+2行目の画素PX(N+2)及びN+3行目の画素PX(N+3)からなる画素グループに対して1対1に設けられて対応する画素グループのノードP(N+2),P(N+3)の電位に応じた信号を対応する列の垂直信号線28に出力し、他の出力部OUTについても同様である。
本実施の形態では、各出力部OUTは、対応するノードPの信号を増幅する増幅部としての増幅トランジスタAMPと、対応するノードPの電位をリセットするリセットスイッチとしてのリセットトランジスタRSTと、当該出力部OUTを選択する選択スイッチとしての選択トランジスタSELとを有し、図2及び図3で示すように接続されている。例えば、出力部OUT(N)は、対応するノードP(N),P(N+1)の信号を増幅する増幅トランジスタAMP(N)と、対応するノードP(N),P(N+1)の電位をリセットするリセットスイッチとしてのリセットトランジスタRST(N)と、当該出力部OUT(N)を選択する選択スイッチとしての選択トランジスタSEL(N)と、を有している。
各連結トランジスタCONは、n行m列の画素PXの列方向に互いに隣り合う前記各画素グループの前記ノードP間をそれぞれ連結又は遮断する。本実施の形態では、連結トランジスタCON(N−1)は、N−2行目の画素PX(N−2)及びN−1行目の画素PX(N−1)からなる画素グループのノードP(N−2),P(N−1)とN行目の画素PX(N)及びN+1行目の画素PX(N+1)からなる画素グループのノードP(N),P(N+1)との間を連結又は遮断し、連結トランジスタCON(N+1)は、N行目の画素PX(N)及びN+1行目の画素PX(N+1)からなる画素グループのノードP(N),P(N+1)とN+2行目の画素PX(N+2)及びN+3行目の画素PX(N+3)からなる画素グループのノードP(N+2),P(N+3)との間を連結又は遮断し、他の連結トランジスタCONについても同様である。
図2及び図3において、VPIXは電源電位である。なお、本実施の形態では、トランジスタTX,CON,AMP,RST,SEL及びスイッチSWA,SWBは、全てnMOSトランジスタである。
転送トランジスタTXのゲートは行毎に制御線24に共通に接続され、そこには、制御信号φTXが垂直走査回路21から供給される。リセットトランジスタRSTのゲートは行毎に制御線23に共通に接続され、そこには、制御信号φRSTが垂直走査回路21から供給される。選択トランジスタSELのゲートは行毎に制御線22に共通に接続され、そこには、制御信号φSELが垂直走査回路21から供給される。連結トランジスタCONのゲートは行毎に制御線25に共通に接続され、そこには、制御信号φCONが垂直走査回路21から供給される。スイッチSWAのゲートは行毎に制御線26に共通に接続され、そこには、制御信号φSWAが垂直走査回路21から供給される。スイッチSWBのゲートは行毎に制御線27に共通に接続され、そこには、制御信号φSWBが垂直走査回路21から供給される。例えば、転送トランジスタTX(N)のゲートには制御信号φTX(N)が供給され、リセットトランジスタRST(N)のゲートには制御信号φRST(N)が供給され、選択トランジスタSEL(N)のゲートには制御信号φSEL(N)が供給され、連結トランジスタCON(N)のゲートには制御信号φCON(N)が供給され、スイッチSWA(N)のゲートには制御信号φSWA(N)が供給され、スイッチSWB(N)のゲートには制御信号φSWB(N)が供給される。
垂直走査回路21は、図1中の撮像制御部5による制御下で、画素PXの行毎に、制御信号φSEL,φRST,φTX,φCON,φSWA,φSWBをそれぞれ出力し、画素PX、出力部OUT、連結トランジスタCON及びスイッチSWA,SWBを制御し、静止画読み出し動作や動画読み出し動作などを実現する。この制御における後述するモードに応じて、各垂直信号線28には、それに対応する列の画素PXの信号(アナログ信号)や、それらを垂直方向に重み付け加算した信号に相当する信号や、垂直方向に重み付けなしに加算した信号に相当する信号が供給される。
本実施の形態では、垂直走査回路21は、第1乃至第3のモードを、図1中の撮像制御部5からの指令(制御信号)に応じて切り替えて行う制御部を構成している。
前記第1のモードは、画素PXの列毎に、n行m列の画素PXのうちのq個(qは2以上の整数)の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のフォトダイオードPD(例えば、PD(N−2),PD(N),PD(N+2))からの電荷を重み付け加算してなる電荷による信号が、所定期間(例えば、後述する図4中の期間t11−t14)において、1つのノードP(例えば、P(N))に現れるように、連結トランジスタCON、転送トランジスタTX及びスイッチSWA,SWBを制御するモードである。本実施の形態では、q=3とされ、同色のカラーフィルタが設けられた画素PXの信号を加算するべく、q個の行は、1行置きの行とされている。もっとも、本発明では、qは2以上の任意の数でよい。
本実施の形態では、垂直走査回路21は、前記第1のモードにおいて、画素PXの列毎に、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの少なくとも1つの画素PX(例えば、画素PX(N−2),PX(N+2))の前記ノードP(例えば、ノードP(N−2),P(N+2))が、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの残りの画素PX(例えば、画素PX(N))の前記ノードP(例えば、ノードP(N))から電気的に分離されるとともに、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの前記少なくとも1つの画素PX(例えば、画素PX(N−2),PX(N+2))の容量形成部CP(例えば、容量形成部CP(N−2),CP(N+2))が前記第1の状態になっている状態で、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの前記少なくとも1つの画素PX(例えば、画素PX(N−2),PX(N+2))の転送トランジスタTX(例えば、転送トランジスタTX(N−2),TX(N+2))が一旦オンされた後に、前記所定期間(例えば、後述する図4中の期間t11−t14)において、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))の前記ノード(例えば、ノード(N−2),P(N),P(N+2))が互いに電気的に接続されるとともに、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの前記少なくとも1つの画素PX(例えば、画素PX(N−2),PX(N+2))の前記容量形成部CP(例えば、容量形成部CP(N−2),CP(N+2))が前記第2の状態になるように、連結トランジスタCON、転送トランジスタTX及びスイッチSWA,SWBを制御する。
また、本実施の形態では、垂直走査回路21は、前記第1のモードにおいて、画素PXの列毎に、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの他の少なくとも1つの画素PX(例えば、画素PX(N))のノードP(例えば、ノード(N))が、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの残りの画素PX(例えば、画素PX(N−2),PX(N+2))のノードP(例えば、ノードP(N−2),P(N+2))から電気的に分離されるとともに、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの前記他の少なくとも1つの画素PX(例えば、画素PX(N))の容量形成部CP(例えば、容量形成部CP(N))が所定状態(前記第1の状態及び前記第2の状態のいずれでもよい。)になっている状態で、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの前記他の少なくとも1つの画素PX(例えば、画素PX(N))の転送トランジスタTX(例えば、転送トランジスタTX(N))が一旦オンされた後に、前記所定期間(例えば、後述する図4中の期間t11−t14)において、前記q個の画素PX(例えば、3個の画素PX(N−2),PX(N),PX(N+2))のうちの前記他の少なくとも1つの画素(例えば、画素PX(N))の容量形成部CP(例えば、容量形成部CP(N))が前記所定状態になるように、連結トランジスタCON、転送トランジスタTX及びスイッチSWA,SWBを制御する。
前記第2のモードは、画素PXの列毎に、前記q個の画素PXのフォトダイオードPDからの電荷を重み付けなしに加算してなる電荷による信号が、1つのノードPに現れるように、連結トランジスタCON、転送トランジスタTX及びスイッチSWA,SWBを制御するモードである。
前記第3のモードは、画素PXの列毎に、n行m列の画素PXのうちの1個の画素PXのフォトダイオードPDからの電荷のみによる信号が、出力部OUTが接続された1つのノードPに現れるように、連結トランジスタCON、転送トランジスタTX及びスイッチSWA,SWBを制御するモードである。
垂直信号線28に読み出された信号は、各列毎に、カラムアンプ30で増幅され更にCDS回路31にて光信号(画素PXで光電変換された光情報を含む信号)と暗信号(光信号から差し引くべきノイズ成分を含む差分用信号)との差分を得る処理が施された後に、A/D変換器32にてデジタル信号に変換され、そのデジタル信号はA/D変換器32に保持される。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、必要に応じて所定の信号形式に変換されて、外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
なお、CDS回路31は、図1中の撮像制御部5による制御下でタイミング発生回路(図示せず)から暗信号サンプリング信号φDARKCを受け、φDARKCがハイレベル(H)の場合にカラムアンプ30の出力信号を暗信号としてサンプリングするとともに、図1中の撮像制御部5による制御下で前記タイミング発生回路から光信号サンプリング信号φSIGCを受け、φSIGCがHの場合にカラムアンプ30の出力信号を光信号としてサンプリングする。そして、CDS回路31は、前記タイミング発生回路からのクロックやパルスに基づいて、サンプリングした暗信号と光信号との差分に応じた信号を出力する。このようなCDS回路31の構成としては、公知の構成を採用することができる。
以下の説明において、各画素PXの容量形成部CPの容量FDAの容量値をCaとし、各画素PXの容量形成部CPの容量FDBの容量値をCbとする。
図4は、図2に示す固体撮像素子4の前記第1のモードの動作例を示すタイミングチャートである。図4は、期間t2−t31においてN行目の出力部OUT(N)が選択され、この期間t2−t31において、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−2)とN行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)とN+2行目のフォトダイオードPD(N+2)の電荷NPD(N+2)とを1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで重み付け加算してなる電荷による信号が出力され、更に、N−1行目のフォトダイオードPD(N−1)からの電荷NPD(N−1)とN+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)とN+3行目のフォトダイオードPD(N+3)の電荷NPD(N+3)とを1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで重み付け加算してなる電荷による信号が出力される動作を示している。
期間t2−t31において、N行目のφSEL(N)がHにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオンにされ、N行目の出力部OUT(N)が選択される。
時点t2の前の時点t1の前に既に、所定の露光期間において、フォトダイオードPD(N−2)〜PD(N+3)の露光が終了している。この露光は、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などでは、いわゆるローリング電子シャッタ動作により行われ、通常の本撮影時(静止画撮影時)などでは、全画素を同時にリセットするいわゆるグローバルリセット後にメカニカルシャッタ(図示せず)により行われる。時点t1の直前には、全てのトランジスタSEL,RST,TX,CON,SWA,SWBはオフしている。
時点t1から、期間t2−t31中の時点t16までの期間t1−t16において、φSWA(N−2),φSWA(N),φSWB(N),φSWA(N+2)がHにされて、N−2行目のスイッチSWA(N−2)、N行目のスイッチSWA(N),SWB(N)及びN+2行目のスイッチSWA(N+2)がオンにされる。
また、時点t1から、時点t2の後でかつ時点t16の前の時点t5までの期間t1−t5において、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がHにされて、N−2行目のスイッチSWB(N−2)及びN+2行目のスイッチSWB(N+2)がオンにされる。
時点t2の後でかつ時点t5の前の時点t3から、時点t5の後でかつ時点t16の前の時点t8までの期間t3−t8において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続される(連結状態)。
時点t3の後でかつ時点t5の前の時点t4から、時点t5までの期間t4−t5において、φRST(N−2),φRST(N),φRST(N+2)がHにされてN−2行目、N行目及びN+2行目のリセットトランジスタRST(N−2),RST(N),RST(N+2)がオンにされ、連結されている6行のノードP(N−2)〜P(N+3)の電位が電源電位VPIXにリセットされる。
期間t5−t8において、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がローレベル(L)にされて、N−2行目のスイッチSWB(N−2)及びN+2行目のスイッチSWB(N+2)がオフにされる。
期間t5−t8中の期間t6−t7において、暗信号サンプリング信号φDARKCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる電位がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
時点t8から、時点t8の後でかつ時点t16の前の時点t12までの期間t8−t12において、φCON(N−1),φCON(N+1)がLにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオフにされ、N−2行目及びN−1行目のノードP(N−2),P(N−1)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N−2),P(N−1)が他のノードPから電気的に分離され、N行目及びN+1行目のノードP(N),P(N+1)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N),P(N+1)が他のノードPから電気的に分離され、N+2行目及びN+3行目のノードP(N+2),P(N+3)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N+2),P(N+3)が他のノードPから電気的に分離される(分離状態)。
時点t8から、時点t8の後でかつ時点t12の前の時点t11までの期間t8−t11において、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がHにされて、N−2行目のスイッチSWB(N−2)及びN+2行目のスイッチSWB(N+2)がオンにされる。時点t11以降は、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がLにされて、N−2行目のスイッチSWB(N−2)及びN+2行目のスイッチSWB(N+2)がオフにされる。
期間t8−t11中の期間t9−t10において、φTX(N−2),φTX(N),φTX(N+2)がHにされてN−2行目、N行目及びN+2行目の転送トランジスタTX(N−2),TX(N),TX(N+2)がオンにされる。これにより、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)に蓄積されていた信号電荷NPD(N−2)は、互いに並列接続されているN−2行目の容量FDA(N−2),FDB(N−2)に転送される。N行目のフォトダイオードPD(N)に蓄積されていた信号電荷NPD(N)は、互いに並列接続されているN行目の容量FDA(N),FDB(N)に転送される。N行+2目のフォトダイオードPD(N+2)に蓄積されていた信号電荷NPD(N+2)は、互いに並列接続されているN+2行目の容量FDA(N+2),FDB(N+2)に転送される。
この状態では、N−2行目の容量FDA(N−2)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)の電荷が保持され、N−2行目の容量FDB(N−2)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)の電荷が保持される。N行目の容量FDA(N)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N)の電荷が保持され、N行目の容量FDB(N)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N)の電荷が保持される。N+2行目の容量FDA(N+2)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)の電荷が保持され、N+2行目の容量FDB(N+2)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)の電荷が保持される。
時点t12から、時点t12の後でかつ時点t16の前の時点t15までの期間t12−t15において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続される(連結状態)。
この期間t12−t15では、φSWA(N−2),φSWA(N),φSWB(N),φSWB(N+2)がHである一方で、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がLであるので、N−2行目の容量FDA(N−2)、N行目の容量FDA(N),FDB(N)及びN+2行目の容量FDA(N+2)が並列接続され、この並列接続された容量FDA(N−2),FDA(N),FDB(N),FDA(N+2)には、全体として、[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)+NPD(N)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)]の電荷が保持されている。この並列接続された容量FDA(N−2),FDA(N),FDB(N),FDA(N+2)の合成容量値は、3Ca+Cbとなる。
したがって、この状態において、電気的に接続されているN−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)の信号電位は、[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)+NPD(N)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)]/(3Ca+Cb)となる。
期間t12−t15中の期間t13−t14において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる信号電位[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)+NPD(N)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)]/(3Ca+Cb)がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−2)とN行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)とN+2行目のフォトダイオードPD(N+2)の電荷NPD(N+2)とを1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで重み付け加算してなる電荷による信号となる。
期間t13−t14の後に、CDS回路31は、期間t6−t7でサンプリングした暗信号と期間t13−t14でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
時点t16の後の時点t17から、時点t31の後の時点t32までの期間t17−t32において、φSWA(N−1),φSWA(N+1),φSWB(N+1),φSWA(N+3)がHにされて、N−1行目のスイッチSWA(N−1)、N+1行目のスイッチSWA(N+1),SWB(N+1)及びN+3行目のスイッチSWA(N+3)がオンにされる。
また、時点t17から、時点t17の後でかつ時点t31の前の時点t20までの期間t17−t20において、φSWB(N−1),φSWB(N+3)がHにされて、N−1行目のスイッチSWB(N−1)及びN+3行目のスイッチSWB(N+3)がオンにされる。
時点t17の後でかつ時点t20の前の時点t18から、時点t20の後でかつ時点t31の前の時点t23までの期間t18−t23において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続される(連結状態)。
時点t18の後でかつ時点t20の前の時点t19から、時点t20までの期間t19−t20において、φRST(N−2),φRST(N),φRST(N+2)がHにされてN−2行目、N行目及びN+2行目のリセットトランジスタRST(N−2),RST(N),RST(N+2)がオンにされ、連結されている6行のノードP(N−2)〜P(N+3)の電位が電源電位VPIXにリセットされる。
期間t20−t23において、φSWB(N−1),φSWB(N+3)がLにされて、N−1行目のスイッチSWB(N−1)及びN+3行目のスイッチSWB(N+3)がオフにされる。
時点t20−t23中の期間t21−t22において、暗信号サンプリング信号φDARKCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる電位がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
時点t23から、時点t23の後でかつ時点t31の前の時点t27までの期間t23−t27において、φCON(N−1),φCON(N+1)がLにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオフにされ、N−2行目及びN−1行目のノードP(N−2),P(N−1)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N−2),P(N−1)が他のノードPから電気的に分離され、N行目及びN+1行目のノードP(N),P(N+1)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N),P(N+1)が他のノードPから電気的に分離され、N+2行目及びN+3行目のノードP(N+2),P(N+3)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N+2),P(N+3)が他のノードPから電気的に分離される(分離状態)。
時点t23から、時点t23の後でかつ時点t27の前の時点t26までの期間t23−t26において、φSWB(N−1),φSWB(N+3)がHにされて、N−1行目のスイッチSWB(N−1)及びN+3行目のスイッチSWB(N+3)がオンにされる。時点t26以降は、φSWB(N−1),φSWB(N+3)がLにされて、N−1行目のスイッチSWB(N−1)及びN+3行目のスイッチSWB(N+3)がオフにされる。
期間t23−t26中の期間t24−t25において、φTX(N−1),φTX(N+1),φTX(N+3)がHにされてN−1行目、N+1行目及びN+3行目の転送トランジスタTX(N−1),TX(N+1),TX(N+3)がオンにされる。これにより、N−1行目のフォトダイオードPD(N−1)に蓄積されていた信号電荷NPD(N−1)は、互いに並列接続されているN−1行目の容量FDA(N−1),FDB(N−1)に転送される。N+1行目のフォトダイオードPD(N+1)に蓄積されていた信号電荷NPD(N+1)は、互いに並列接続されているN+1行目の容量FDA(N+1),FDB(N+1)に転送される。N行+3目のフォトダイオードPD(N+3)に蓄積されていた信号電荷NPD(N+3)は、互いに並列接続されているN+3行目の容量FDA(N+3),FDB(N+3)に転送される。
この状態では、N−1行目の容量FDA(N−1)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−1)の電荷が保持され、N−1行目の容量FDB(N−1)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N−1)の電荷が保持される。N+1行目の容量FDA(N+1)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+1)の電荷が保持され、N+1行目の容量FDB(N+1)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N+1)の電荷が保持される。N+3行目の容量FDA(N+3)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+3)の電荷が保持され、N+3行目の容量FDB(N+3)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N+3)の電荷が保持される。
時点t27から、時点t27の後でかつ時点t31の前の時点t30までの期間t27−t30において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続される(連結状態)。
この状態において、電気的に接続されているN−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)の信号電位は、[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−1)+NPD(N+1)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+3)]/(3Ca+Cb)となる。
期間t27−t30中の期間t28−t29において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる信号電位[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−1)+NPD(N+1)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+3)]/(3Ca+Cb)がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N−1行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−1)とN+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)とN+3行目のフォトダイオードPD(N+3)の電荷NPD(N+3)とを1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで重み付け加算してなる電荷による信号となる。
期間t28−t29の後に、CDS回路31は、期間t21−t22でサンプリングした暗信号と期間t28−t29でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
そして、時点t31において、N行目のφSEL(N)がLにされて、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオフにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択が終了する。その後、時点t32において、φSWA(N−1),φSWA(N+1),φSWB(N+1),φSWA(N+3)がLにされて、N−1行目のスイッチSWA(N−1)、N+1行目のスイッチSWA(N+1),SWB(N+1)及びN+3行目のスイッチSWA(N+3)がオフにされる。
N行目の出力部OUT(N)の選択期間t2−t31を含む期間t1−t32の後に、N+6行目の出力部OUT(N+6)の選択期間を含む期間、N+12行目の出力部OUT(N+12)の選択期間を含む期間、・・・が順次行われる。また、N行目の出力部OUT(N)の選択期間t2−t31を含む期間t1−t32の前には、N−6行目の出力部OUT(N−6)の選択期間を含む期間、N−12行目の出力部OUT(N−12)の選択期間を含む期間、・・・が順次遡って行われてきている。例えば、N+6行目の出力部OUT(N+6)の選択期間を含む期間の動作説明は、前述したN行目の出力部OUT(N)の選択期間t2−t31を含む期間t1−t32の動作説明において、N−2〜N+3をそれぞれN+4〜N+9と読み替えられたい。
このようにして、前記第1のモードでは、6行ずつずれた各行を順次選択行としていき、各選択行について、当該選択行よりも2行前の画素PXの信号と当該選択行の画素PXの信号と当該選択行よりも2行後の画素PXの信号が1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで加算された信号に相当する信号、及び、当該選択行よりも1行前の画素PXの信号と当該選択行よりも1行後の画素PXの信号と当該選択行よりも3行後の画素PXの信号が1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで加算された信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。
このように、前記第1のモードでは、素子内部において複数の行の信号の重み付け加算に相当する画素混合を行うことができる。
なお、前記第1のモードにおいて、期間t1−t16においてφSWA(N)(又はφSWB(N))をHにするとともにφSWB(N)(又はφSWA(N))をLにし、期間t17−t32においてφSWA(N+1)(又はφSWB(N+1))をHにするとともにφSWB(N+1)(又はφSWA(N+1))をLにしてもよい。
また、前記第1のモードにおいて、N行目及びN行目から6行ずつずれた行のφSWA,φSWBは常にHに維持してもよい。これと等価となるように、N行目及びN行目から6行ずつずれた行のスイッチSWA,SWBを取り除いてその箇所を短絡してもよい。この場合、当該行の容量FDA,FDBは1つの容量にまとめてもよい。
なお、前記第1のモードにおいて各行でφSWAφとSWBとを入れ替えたモードを、行うようにしてもよい。このモードでは、6行ずつずれた各行を順次選択行としていき、各選択行について、当該選択行よりも2行前の画素PXの信号と当該選択行の画素PXの信号と当該選択行よりも2行後の画素PXの信号が1:{(Ca+Cb)/Cb}:1の重みで加算された信号に相当する信号、及び、当該選択行よりも1行前の画素PXの信号と当該選択行よりも1行後の画素PXの信号と当該選択行よりも3行後の画素PXの信号が1:{(Ca+Cb)/Cb}:1の重みで加算された信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。したがって、Ca≠Cbとすることで、このモードでは、前記第1のモードと異なる重みによる重み付け加算に相当する画素混合を行うことができる。
図5は、図2に示す固体撮像素子4の前記第2のモードの動作例を示すタイミングチャートである。図5は、期間t41−t60においてN行目の出力部OUT(N)が選択され、この期間t41−t60において、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−2)とN行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)とN+2行目のフォトダイオードPD(N+2)の電荷NPD(N+2)とを重み付けなしに加算してなる電荷による信号が出力され、更に、N−1行目のフォトダイオードPD(N−1)からの電荷NPD(N−1)とN+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)とN+3行目のフォトダイオードPD(N+3)の電荷NPD(N+3)とを重み付けなしに加算してなる電荷による信号が出力される動作を示している。
この第2のモードでは、各行のφSWA,φSWBは常にHにされて、各行のスイッチSWA,SWBは常にオンに維持される。その代わりに、各行のφSWA,φSWBの一方を常にHにするとともに他方を常にLにして、各行のスイッチSWA,SWBの一方を常にオンに維持するとともに他方を常にオフに維持してもよい。
期間t41−t60において、N行目のφSEL(N)がHにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオンにされ、N行目の出力部OUT(N)が選択される。
時点t41の前に既に、所定の露光期間において、フォトダイオードPD(N−2)〜PD(N+3)の露光が終了している。この露光は、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などでは、いわゆるローリング電子シャッタ動作により行われ、通常の本撮影時(静止画撮影時)などでは、全画素を同時にリセットするいわゆるグローバルリセット後にメカニカルシャッタ(図示せず)により行われる。時点t41の直前には、各行のスイッチSWA,SWBを除く他の全てのトランジスタSEL,RST,TX,CONはオフしている。
期間t41−t60中の期間t42−t59において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目の6行のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続されて連結される(連結状態)。この状態では、N−2行目乃至N+3行目の容量FDA(N−2)〜FDA(N+3)及びN−2行目乃至N+3行目の容量FDB(N−2)〜FDB(N+3)が互いに並列接続される。
期間t42−t59中の期間t43−t44において、φRST(N−2),φRST(N),φRST(N+2)がHにされてN−2行目、N行目及びN+2行目のリセットトランジスタRST(N−2),RST(N),RST(N+2)がオンにされ、連結されている6行のノードP(N−2)〜P(N+3)の電位が電源電位VPIXにリセットされる。
次に、期間t45−t46において、暗信号サンプリング信号φDARKCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる電位がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
次いで、期間t47−t48において、φTX(N−2),φTX(N),φTX(N+2)がHにされてN−2行目、N行目及びN+2行目の転送トランジスタTX(N−2),TX(N),TX(N+2)がオンにされる。これにより、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)に蓄積されていた信号電荷NPD(N−2)、N行目のフォトダイオードPD(N)に蓄積されていた信号電荷NPD(N)、N+2行目のフォトダイオードPD(N+2)に蓄積されていた信号電荷NPD(N+2)が、互いに並列接続されているN−2行目乃至N+3行目の容量FDA(N−2)〜FDA(N+3)及びN−2行目乃至N+3行目の容量FDB(N−2)〜FDB(N+3)に転送される。
この状態では、並列接続されている容量FDA(N−2)〜FDA(N+3),FDB(N−2)〜FDB(N+3)には、全体として、[NPD(N−2)+NPD(N)+NPD(N+2)]の電荷が保持されている。この並列接続された容量FDA(N−2)〜FDA(N+3),FDB(N−2)〜FDB(N+3)の合成容量値は、6Ca+6Cbとなる。
したがって、この状態において、電気的に接続されているN−2行目乃至N+3行目の6行のノードP(N−2)〜P(N+3)の信号電位は、[NPD(N−2)+NPD(N)+NPD(N+2)]/(6Ca+6Cb)となる。
その後、期間t49−t50において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、ノードP(N−2)〜P(N+3)に現れている信号電位[NPD(N−2)+NPD(N)+NPD(N+2)]/(6Ca+6Cb)がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−2)とN行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)とN+2行目のフォトダイオードPD(N+2)の電荷NPD(N+2)とを重み付けなしで加算してなる電荷による信号となる。
期間t49−t50の後に、CDS回路31は、期間t45−t46でサンプリングした暗信号と期間t49−t50でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
時点t50後の期間t51−t58において、t43−t50の動作と同様の動作が行われる。時点t51〜時点t58は、時点t43〜時点t50にそれぞれ相当している。ただし、期間t55−t56においては、φTX(N−1),φTX(N+1),φTX(N+3)がHにされてN−1行目、N+1行目及びN+3行目の転送トランジスタTX(N−1),TX(N+1),TX(N+3)がオンにされる。
したがって、期間t57−t58でCDS回路31によりサンプリングされた光信号は、N−1行目のフォトダイオードPD(N−1)からの電荷NPD(N−1)とN+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)とN+3行目のフォトダイオードPD(N+3)の電荷NPD(N+3)とを重み付けなしで加算してなる電荷による信号となる。
期間t57−t58の後に、CDS回路31は、期間t51−t52でサンプリングした暗信号と期間t57−t58でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
そして、時点t59後の時点t60において、N行目のφSEL(N)がLにされて、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオフにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択が終了する。
N行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の後に、N+6行目の出力部OUT(N+6)の選択期間、N+12行目の出力部OUT(N+12)の選択期間、・・・が順次行われる。また、N行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の前には、N−6行目の出力部OUT(N−6)の選択期間、N−12行目の出力部OUT(N−12)の選択期間、・・・が順次遡って行われてきている。例えば、N+6行目の出力部OUT(N+6)の選択期間の動作説明は、前述したN行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の動作説明において、N−2〜N+3をそれぞれN+4〜N+9と読み替えられたい。
このようにして、前記第2のモードでは、6行ずつずれた各行を順次選択行としていき、各選択行について、当該選択行よりも2行前の画素PXの信号と当該選択行の画素PXの信号と当該選択行よりも2行後の画素PXの信号が重み付けなしで加算された信号に相当する信号、及び、当該選択行よりも1行前の画素PXの信号と当該選択行よりも1行後の画素PXの信号と当該選択行よりも3行後の画素PXの信号が重み付けなしで加算された信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。
図6は、図2に示す固体撮像素子4の前記第3のモードの動作例を示すタイミングチャートであり、図5に対応している。図6において、図5中の時点と同一又は対応する時点には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
図6は、期間t41−t60においてN行目の出力部OUT(N)が選択され、この期間t41−t60において、N行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)による信号が出力され、更に、N+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)による信号が出力される動作を示している。
この第3のモードでは、各行のφSWA,φSWBは常にHにされて、各行のスイッチSWA,SWBは常にオンに維持される。その代わりに、各行のφSWA,φSWBの一方を常にHにするとともに他方を常にLにして、各行のスイッチSWA,SWBの一方を常にオンに維持するとともに他方を常にオフに維持してもよい。
また、この第3のモードでは、各行のφCONは常にLにされて、各行の連結トランジスタCONは常にオフに維持される。
期間t41−t60において、N行目のφSEL(N)がHにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオンにされ、N行目の出力部OUT(N)が選択される。
この第3のモードでは、期間t43−t44において、φRST(N)がHにされてN行目のリセットトランジスタRST(N)はオンにされるが、φRST(N−2),φRST(N+2)はLのままに維持されてN−2行目及びN+2行目のリセットトランジスタRST(N−2),RST(N+2)はオフのままに維持にされる。期間t51−t52についても、期間t43−t44と同様である。
また、期間t47−t48において、φTX(N)がHにされてN行目の転送トランジスタTX(N)がオンにされるが、φTX(N−2),φTX(N+2)はLのままに維持されてN−2行目及びN+2行目の転送トランジスタTX(N−2),TX(N+2)はオフのままに維持される。
さらに、期間t55−t56において、φTX(N+1)がHにされてN+1行目の転送トランジスタTX(N+1)がオンにされるが、φTX(N−1),φTX(N+3)はLのままに維持されてN−1行目及びN+3行目の転送トランジスタTX(N−1),TX(N+3)はオフのままに維持される。
期間t49−t50において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、ノードP(N),P(N+1)に現れている信号電荷NPD(N)による信号電位がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)のみによる信号となる。
期間t49−t50の後に、CDS回路31は、期間t45−t46でサンプリングした暗信号と期間t49−t50でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
また、期間t57−t58において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、ノードP(N),P(N+1)に現れている信号電荷NPD(N+1)による信号電位がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N+1行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N+1)のみによる信号となる。
期間t57−t58の後に、CDS回路31は、期間t45−t46でサンプリングした暗信号と期間t49−t50でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
そして、前記第3のモードにおいて全行読み出しを行う場合には、N行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の後に、N+2行目の出力部OUT(N+2)の選択期間、N+4行目の出力部OUT(N+4)の選択期間、・・・が順次行われる。また、N行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の前には、N−2行目の出力部OUT(N−2)の選択期間、N−4行目の出力部OUT(N−4)の選択期間、・・・が順次遡って行われてきている。例えば、N+2行目の出力部OUT(N+2)の選択期間の動作説明は、前述したN行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の動作説明において、N−2〜N+3をそれぞれN〜N+5と読み替えられたい。
このようにして、前記第3のモードにおいて全行読み出しを行う場合には、2行ずつずれた各行を順次選択行としていき、各選択行について、当該選択行の画素PXの信号に相当する信号、及び、当該選択行よりも1行後の画素PXの信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。これにより、全行の画素PXの信号に相当する信号が、1行ずつ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。
また、前記第3のモードにおいて間引き読み出しを行う場合には、N行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の後に、N+6行目の出力部OUT(N+6)の選択期間、N+12行目の出力部OUT(N+12)の選択期間、・・・が順次行われる。また、N行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の前には、N−6行目の出力部OUT(N−6)の選択期間、N−12行目の出力部OUT(N−12)の選択期間、・・・が順次遡って行われてきている。例えば、N+6行目の出力部OUT(N+6)の選択期間の動作説明は、前述したN行目の出力部OUT(N)の選択期間t41−t60の動作説明において、N−2〜N+3をそれぞれN+4〜N+9と読み替えられたい。
このようにして、前記第3のモードにおいて間引き読み出しを行う場合には、6行ずつずれた各行を順次選択行としていき、各選択行について、当該選択行の画素PXの信号に相当する信号、及び、当該選択行よりも1行後の画素PXの信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。これにより、画素PXの信号に相当する信号が、行を間引いて、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。
本実施の形態では、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、現在のISO感度の設定値が閾値TH1より小さい低感度である場合に、前記第3のモードの間引き読み出しが行われる。なお、ISO感度の設定値は、モード等に応じて、操作部14により手動で設定されたものでもよいし、測光情報等に応じて自動的に設定されたものでもよい。また、本実施の形態では、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、現在のISO感度の設定値が閾値TH1以上でかつ閾値TH2(TH2>TH1)より小さい中間感度である場合に、前記第1のモードが行われる。さらに、本実施の形態では、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、現在のISO感度の設定値が閾値TH2以上の高感度である場合に、前記第2のモードが行われる。さらにまた、本実施の形態では、通常の本撮影時(静止画撮影時)などにおいて、前記第3のモードの全行読み出しが行われる。これらの点は、後述する第2の実施の形態についても同様である。
なお、前記第1及び第2のモードにおいて、水平読み出し回路33から出力されたデジタル信号から最終的な静止画像等を得るには、例えば、図1中のデジタル信号処理部6あるいは画像処理部13で、垂直方向の重みと同じ重みで水平方向の3画素の重み付け加算処理を行ってもよい。あるいは、固体撮像素子4を水平方向の画素加算し得るように構成しておき、水平方向も重み付け画素加算読み出ししてもよい。この場合、例えば、各列のカラムアンプ30に垂直信号線28の信号が直接に入力されないようにし、同色の隣り合う3本の垂直信号線28の信号を加算し得るように構成し、その加算した信号が各列のカラムアンプ30に入力されるようにしてもよい。
本実施の形態では、前述したように、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、ISO感度が低感度に設定されている場合には、垂直方向の画素加算は行われず、ISO感度が中間感度に設定されている場合には、中央の重みの割合が相対的に大きく周辺の重みの割合が相対的に小さい比率1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで垂直方向の画素加算が行われ、ISO感度が高感度に設定されている場合には、重み付けなしの垂直方向の画素加算が行われる。したがって、本実施の形態によれば、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、本来はトレードオフの関係にあるノイズ低減と解像度低下防止とを両立させることができる。
すなわち、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、ISO感度が低感度に設定されている場合には、元々ノイズが少ないため、ノイズ低減を図るべく垂直方向の画素加算を行う必要がない一方で、垂直方向の画素加算を行うと、解像度の低下は免れない。そこで、本実施の形態では、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、ISO感度が低感度に設定されている場合には、垂直方向の画素加算を行わない。電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、ISO感度が中間感度に設定されている場合には、ノイズを低減するために垂直方向の画素加算を行うが、ある程度のノイズ低減効果を得ながら解像度の低下を抑えるために、比率1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで垂直方向の画素加算を行う。ISO感度が高感度に設定されている場合には、ノイズが多くなり、元々解像感も低下している。そこで、本実施の形態では、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などにおいて、解像度の低下を抑えつつ比較的大きいノイズ低減効果を得るために、重み付けなしで垂直方向の画素加算を行う。
また、本実施の形態における固体撮像素子4では、前述したように、出力部OUTは、2個の画素PXからなる各画素グループに対して1対1に設けられ、n行m列の画素PXに対して2対1に設けられている。したがって、本実施の形態によれば、出力部OUTをn行m列の画素PXに対して1対1に設ける場合に比べて、出力部OUTの占有面積を低減することができるため、フォトダイオードPDを開口率を高めて高感度化を図ることができる。本実施の形態と同様に出力部OUTをn行m列の画素PXに対して2対1に設ける場合において、本実施の形態と異なり、各容量形成部CPを1つの容量のみで構成してしまえば、本実施の形態と同様に出力部OUTの占有面積を低減することができるものの、本実施の形態と異なり複数の行の信号の重み付け加算に相当する画素混合は全く不可能になってしまう。これに対し、本実施の形態によれば、出力部OUTの占有面積を低減しつつ、複数の行の信号の重み付け加算に相当する画素混合を実現することができるのである。
なお、本発明では、必ずしも、前記第1乃至第3のモードの全てを行うように構成する必要はなく、例えば、前記第1及び第2のモードを切り替えて行うように構成したり、前記第1及び第3のモードを切り替えて行うように構成してもよい。また、本発明では、各モードの切り替えは、必ずしもISO感度の設定値に応じて行う必要はない。これらの点は、後述する第2の実施の形態についても同様である。
[第2の実施の形態]
図7は、本発明の第2の実施の形態による電子カメラの固体撮像素子44の概略構成を示す回路図であり、図2に対応している。図8は、図7中の一部を拡大して示す回路図であり、図3に対応している。図7及び図8において、図2及び図3中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。本実施の形態が前記第1の実施の形態と異なる所は、以下に説明する点である。
前記第1の実施の形態における固体撮像素子4では、画素PXの列毎に、出力部OUTがn行m列の画素PXに対して2対1に設けられて対応するノードPに接続されているのに対し、本実施の形態における固体撮像素子44では、画素PXの列毎に、出力部OUTがn行m列の画素PXに対して1対1に設けられて対応するノードPに接続されている。これにより、本実施の形態における固体撮像素子44では、前記第1の実施の形態における固体撮像素子4に対して、N−1行目、N+1行目及びN+3行目の出力部OUT(N−1),OUT(N+1),OUT(N+3)などが追加されている。
また、本実施の形態における固体撮像素子44では、連結トランジスタCONは、n行m列の画素PXの列方向に互いに隣り合う各ノードP間をそれぞれ連結又は遮断するように設けられている。これにより、本実施の形態における固体撮像素子44では、前記第1の実施の形態における固体撮像素子4に対して、連結トランジスタCON(N−2),CON(N),CON(N+2)などが追加されている。
本実施の形態では、垂直走査回路21は、図1中の撮像制御部5による制御下で、追加された出力部OUTに対する制御信号φSEL,φRST及び追加された連結トランジスタCONに対する制御信号φCONも含めて、全ての制御信号φSEL,φRST,φTX,φCON,φSWA,φSWBをそれぞれ出力し、前記第1の実施の形態と同様に、前記第1乃至第3のモードの動作を実現する。
図9は、図7に示す固体撮像素子44の前記第1のモードの動作を示すタイミングチャートであり、図4に対応している。図9は、期間t62−t77においてN行目の出力部OUT(N)が選択され、この期間t62−t77において、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−2)とN行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)とN+2行目のフォトダイオードPD(N+2)の電荷NPD(N+2)とを1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで重み付け加算してなる電荷による信号が出力され、期間t77−t92においてN行目の出力部OUT(N+1)が選択され、この期間t77−t92において、N−1行目のフォトダイオードPD(N−1)からの電荷NPD(N−1)とN+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)とN+3行目のフォトダイオードPD(N+3)の電荷NPD(N+3)とを1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで重み付け加算してなる電荷による信号が出力される動作を示している。
この第1のモードでは、φCON(N−2),φCON(N),φCON(N+2)などが常にHにされて、N−2行目、N行目、N+2行目の連結トランジスタCON(N−2),CON(N),CON(N+2)などの1行置きの連結トランジスタCONは、常にオンに維持される。
期間t62−t77において、N行目のφSEL(N)がHにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオンにされ、N行目の出力部OUT(N)が選択される。
時点t62の前の時点t61の前に既に、所定の露光期間において、フォトダイオードPD(N−2)〜PD(N+3)の露光が終了している。この露光は、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などでは、いわゆるローリング電子シャッタ動作により行われ、通常の本撮影時(静止画撮影時)などでは、全画素を同時にリセットするいわゆるグローバルリセット後にメカニカルシャッタ(図示せず)により行われる。時点t61の直前には、連結トランジスタCON(N−2),CON(N),CON(N+2)などの1行置きの連結トランジスタCONを除く全てのトランジスタSEL,RST,TX,CON,SWA,SWBはオフしている。
時点t61から、期間t62−t77中の時点t76までの期間t61−t76において、φSWA(N−2),φSWA(N),φSWB(N),φSWA(N+2)がHにされて、N−2行目のスイッチSWA(N−2)、N行目のスイッチSWA(N),SWB(N)及びN+2行目のスイッチSWA(N+2)がオンにされる。
また、時点t61から、時点t62の後でかつ時点t76の前の時点t65までの期間t61−t65において、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がHにされて、N−2行目のスイッチSWB(N−2)及びN+2行目のスイッチSWB(N+2)がオンにされる。
時点t62の後でかつ時点t65の前の時点t63から、時点t65の後でかつ時点t76の前の時点t68までの期間t63−t68において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続される(連結状態)。
時点t63の後でかつ時点t65の前の時点t64から、時点t65までの期間t64−t65において、φRST(N−2)〜φRST(N+3)がHにされてN−2行目乃至N+3行目のリセットトランジスタRST(N−2)〜RST(N+3)がオンにされ、連結されている6行のノードP(N−2)〜P(N+3)の電位が電源電位VPIXにリセットされる。
期間t65−t68において、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がLにされて、N−2行目のスイッチSWB(N−2)及びN+2行目のスイッチSWB(N+2)がオフにされる。
期間t65−t68中の期間t66−t67において、暗信号サンプリング信号φDARKCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる電位がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
時点t68から、時点t68の後でかつ時点t76の前の時点t72までの期間t68−t72において、φCON(N−1),φCON(N+1)がLにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオフにされ、N−2行目及びN−1行目のノードP(N−2),P(N−1)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N−2),P(N−1)が他のノードPから電気的に分離され、N行目及びN+1行目のノードP(N),P(N+1)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N),P(N+1)が他のノードPから電気的に分離され、N+2行目及びN+3行目のノードP(N+2),P(N+3)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N+2),P(N+3)が他のノードPから電気的に分離される(分離状態)。
時点t68から、時点t68の後でかつ時点t72の前の時点t71までの期間t68−t71において、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がHにされて、N−2行目のスイッチSWB(N−2)及びN+2行目のスイッチSWB(N+2)がオンにされる。時点t71以降は、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がLにされて、N−2行目のスイッチSWB(N−2)及びN+2行目のスイッチSWB(N+2)がオフにされる。
期間t68−t71中の期間t69−t70において、φTX(N−2),φTX(N),φTX(N+2)がHにされてN−2行目、N行目及びN+2行目の転送トランジスタTX(N−2),TX(N),TX(N+2)がオンにされる。これにより、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)に蓄積されていた信号電荷NPD(N−2)は、互いに並列接続されているN−2行目の容量FDA(N−2),FDB(N−2)に転送される。N行目のフォトダイオードPD(N)に蓄積されていた信号電荷NPD(N)は、互いに並列接続されているN行目の容量FDA(N),FDB(N)に転送される。N行+2目のフォトダイオードPD(N+2)に蓄積されていた信号電荷NPD(N+2)は、互いに並列接続されているN+2行目の容量FDA(N+2),FDB(N+2)に転送される。
この状態では、N−2行目の容量FDA(N−2)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)の電荷が保持され、N−2行目の容量FDB(N−2)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)の電荷が保持される。N行目の容量FDA(N)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N)の電荷が保持され、N行目の容量FDB(N)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N)の電荷が保持される。N+2行目の容量FDA(N+2)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)の電荷が保持され、N+2行目の容量FDB(N+2)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)の電荷が保持される。
時点t72から、時点t72の後でかつ時点t76の前の時点t75までの期間t72−t75において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続される(連結状態)。
この期間t72−t75では、φSWA(N−2),φSWA(N),φSWB(N),φSWB(N+2)がHである一方で、φSWB(N−2),φSWB(N+2)がLであるので、N−2行目の容量FDA(N−2)、N行目の容量FDA(N),FDB(N)及びN+2行目の容量FDA(N+2)が並列接続され、この並列接続された容量FDA(N−2),FDA(N),FDB(N),FDA(N+2)には、全体として、[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)+NPD(N)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)]の電荷が保持されている。この並列接続された容量FDA(N−2),FDA(N),FDB(N),FDA(N+2)の合成容量値は、3Ca+Cbとなる。
したがって、この状態において、電気的に接続されているN−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)の信号電位は、[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)+NPD(N)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)]/(3Ca+Cb)となる。
期間t72−t75中の期間t73−t74において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる信号電位[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−2)+NPD(N)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+2)]/(3Ca+Cb)がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−2)とN行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)とN+2行目のフォトダイオードPD(N+2)の電荷NPD(N+2)とを1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで重み付け加算してなる電荷による信号となる。
期間t73−t74の後に、CDS回路31は、期間t66−t67でサンプリングした暗信号と期間t73−t74でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
その後、時点t77において、N行目のφSEL(N)がLにされて、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオフにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択が終了する。
そして、期間t77−t92において、N+1行目のφSEL(N+1)がHにされ、N+1行目の出力部OUT(N+1)の選択トランジスタSEL(N+1)がオンにされ、N行目の出力部OUT(N+1)が選択される。
時点t77の後の時点t78から、時点t92の後の時点t93までの期間t78−t93において、φSWA(N−1),φSWA(N+1),φSWB(N+1),φSWA(N+3)がHにされて、N−1行目のスイッチSWA(N−1)、N+1行目のスイッチSWA(N+1),SWB(N+1)及びN+3行目のスイッチSWA(N+3)がオンにされる。
また、時点t77から、時点t77の後でかつ時点t92の前の時点t81までの期間t77−t81において、φSWB(N−1),φSWB(N+3)がHにされて、N−1行目のスイッチSWB(N−1)及びN+3行目のスイッチSWB(N+3)がオンにされる。
時点t78の後でかつ時点t81の前の時点t79から、時点t81の後でかつ時点t92の前の時点t84までの期間t79−t84において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続される(連結状態)。
時点t79の後でかつ時点t81の前の時点t80から、時点t81までの期間t80−t81において、φRST(N−2)〜φRST(N+3)がHにされてN−2行目乃至N+3行目のリセットトランジスタRST(N−2)〜RST(N+3)がオンにされ、連結されている6行のノードP(N−2)〜P(N+3)の電位が電源電位VPIXにリセットされる。
期間t81−t84において、φSWB(N−1),φSWB(N+3)がLにされて、N−1行目のスイッチSWB(N−1)及びN+3行目のスイッチSWB(N+3)がオフにされる。
時点t81−t84中の期間t82−t83において、暗信号サンプリング信号φDARKCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる電位がN+1行目の出力部OUT(N+1)の増幅トランジスタAMP(N+1)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N+1)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
時点t84から、時点t84の後でかつ時点t92の前の時点t88までの期間t84−t88において、φCON(N−1),φCON(N+1)がLにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオフにされ、N−2行目及びN−1行目のノードP(N−2),P(N−1)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N−2),P(N−1)が他のノードPから電気的に分離され、N行目及びN+1行目のノードP(N),P(N+1)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N),P(N+1)が他のノードPから電気的に分離され、N+2行目及びN+3行目のノードP(N+2),P(N+3)が互いに電気的に接続されたままこれらのノードP(N+2),P(N+3)が他のノードPから電気的に分離される(分離状態)。
時点t84から、時点t84の後でかつ時点t88の前の時点t87までの期間t84−t87において、φSWB(N−1),φSWB(N+3)がHにされて、N−1行目のスイッチSWB(N−1)及びN+3行目のスイッチSWB(N+3)がオンにされる。時点t87以降は、φSWB(N−1),φSWB(N+3)がLにされて、N−1行目のスイッチSWB(N−1)及びN+3行目のスイッチSWB(N+3)がオフにされる。
期間t84−t87中の期間t85−t86において、φTX(N−1),φTX(N+1),φTX(N+3)がHにされてN−1行目、N+1行目及びN+3行目の転送トランジスタTX(N−1),TX(N+1),TX(N+3)がオンにされる。これにより、N−1行目のフォトダイオードPD(N−1)に蓄積されていた信号電荷NPD(N−1)は、互いに並列接続されているN−1行目の容量FDA(N−1),FDB(N−1)に転送される。N+1行目のフォトダイオードPD(N+1)に蓄積されていた信号電荷NPD(N+1)は、互いに並列接続されているN+1行目の容量FDA(N+1),FDB(N+1)に転送される。N行+3目のフォトダイオードPD(N+3)に蓄積されていた信号電荷NPD(N+3)は、互いに並列接続されているN+3行目の容量FDA(N+3),FDB(N+3)に転送される。
この状態では、N−1行目の容量FDA(N−1)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−1)の電荷が保持され、N−1行目の容量FDB(N−1)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N−1)の電荷が保持される。N+1行目の容量FDA(N+1)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+1)の電荷が保持され、N+1行目の容量FDB(N+1)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N+1)の電荷が保持される。N+3行目の容量FDA(N+3)には{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+3)の電荷が保持され、N+3行目の容量FDB(N+3)には{Cb/(Ca+Cb)}・NPD(N+3)の電荷が保持される。
時点t88から、時点t88の後でかつ時点t92の前の時点t30までの期間t27−t30において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続される(連結状態)。
この状態において、電気的に接続されているN−2行目乃至N+3行目のノードP(N−2)〜P(N+3)の信号電位は、[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−1)+NPD(N+1)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+3)]/(3Ca+Cb)となる。
期間t88−t91中の期間t89−t90において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる信号電位[{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N−1)+NPD(N+1)+{Ca/(Ca+Cb)}・NPD(N+3)]/(3Ca+Cb)がN+1行目の出力部OUT(N+1)の増幅トランジスタAMP(N+1)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N+1)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N−1行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−1)とN+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)とN+3行目のフォトダイオードPD(N+3)の電荷NPD(N+3)とを1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで重み付け加算してなる電荷による信号となる。
期間t89−t90の後に、CDS回路31は、期間t82−t83でサンプリングした暗信号と期間t89−t90でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
そして、時点t92において、N+1行目のφSEL(N+1)がLにされて、N+1行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオフにされ、N+1行目の出力部OUT(N+1)の選択が終了する。その後、時点t93において、φSWA(N−1),φSWA(N+1),φSWB(N+1),φSWA(N+3)がLにされて、N−1行目のスイッチSWA(N−1)、N+1行目のスイッチSWA(N+1),SWB(N+1)及びN+3行目のスイッチSWA(N+3)がオフにされる。
N行目及びN+1行目の出力部OUT(N),出力部OUT(N+1)の選択期間t77−t92を含む期間t61−t93の後に、N+6行目及びN+7行目の出力部OUT(N+6),OUT(N+7)の選択期間を含む期間、N+12行目及びN+13行目の出力部OUT(N+12),OUT(N+13)の選択期間を含む期間、・・・が順次行われる。また、N行目及びN+1行目の出力部OUT(N),出力部OUT(N+1)の選択期間t77−t92を含む期間t61−t93の前には、N−6行目及びN−5行目の出力部OUT(N−6),OUT(N−5)の選択期間を含む期間、N−12行目及びN−11の出力部OUT(N−12),OUT(N−11)の選択期間を含む期間、・・・が順次遡って行われてきている。例えば、N+6行目及びN+7行目の出力部OUT(N+6)の選択期間を含む期間の動作説明は、前述したN行目及びN+1行目の出力部OUT(N),出力部OUT(N+1)の選択期間t77−t92を含む期間t61−t93の動作説明において、N−2〜N+3をそれぞれN+4〜N+9と読み替えられたい。
このようにして、前記第1のモードでは、6行ずつずれた各行を順次着目行とし当該着目行及び当該着目行よりも1行後の行を選択行としていき、各選択行について、当該選択行よりも2行前の画素PXの信号と当該選択行の画素PXの信号と当該選択行よりも2行後の画素PXの信号が1:{(Ca+Cb)/Ca}:1の重みで加算された信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。
このように、前記第1のモードでは、素子内部において複数の行の信号の重み付け加算に相当する画素混合を行うことができる。
図10は、図7に示す固体撮像素子44の前記第2のモードの動作を示すタイミングチャートである。図10は、期間t101−t111においてN行目の出力部OUT(N)が選択され、この期間t101−t111において、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−2)とN行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)とN+2行目のフォトダイオードPD(N+2)の電荷NPD(N+2)とを重み付けなしに加算してなる電荷による信号が出力され、期間t111−t121においてN+1行目の出力部OUT(N+1)が選択され、この期間t111−t121において、N−1行目のフォトダイオードPD(N−1)からの電荷NPD(N−1)とN+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)とN+3行目のフォトダイオードPD(N+3)の電荷NPD(N+3)とを重み付けなしに加算してなる電荷による信号が出力される動作を示している。
この第2のモードでは、φCON(N−2),φCON(N),φCON(N+2)などが常にHにされて、N−2行目、N行目、N+2行目の連結トランジスタCON(N−2),CON(N),CON(N+2)などの1行置きの連結トランジスタCONは、常にオンに維持される。
また、この第2のモードでは、各行のφSWA,φSWBは常にHにされて、各行のスイッチSWA,SWBは常にオンに維持される。その代わりに、各行のφSWA,φSWBの一方を常にHにするとともに他方を常にLにして、各行のスイッチSWA,SWBの一方を常にオンに維持するとともに他方を常にオフに維持してもよい。
期間t101−t111において、N行目のφSEL(N)がHにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオンにされ、N行目の出力部OUT(N)が選択される。
時点t101の前に既に、所定の露光期間において、フォトダイオードPD(N−2)〜PD(N+3)の露光が終了している。この露光は、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などでは、いわゆるローリング電子シャッタ動作により行われ、通常の本撮影時(静止画撮影時)などでは、全画素を同時にリセットするいわゆるグローバルリセット後にメカニカルシャッタ(図示せず)により行われる。時点t101の直前には、連結トランジスタCON(N−2),CON(N),CON(N+2)などの1行置きの連結トランジスタCON及び各行のスイッチSWA,SWBを除く他の全てのトランジスタSEL,RST,TX,CONはオフしている。
時点t101後の時点t102で開始する期間t102−t121において、φCON(N−1),φCON(N+1)がHにされて連結トランジスタCON(N−1),CON(N+1)がオンにされ、N−2行目乃至N+3行目の6行のノードP(N−2)〜P(N+3)が互いに電気的に接続されて連結される(連結状態)。この状態では、N−2行目乃至N+3行目の容量FDA(N−2)〜FDA(N+3)及びN−2行目乃至N+3行目の容量FDB(N−2)〜FDB(N+3)が互いに並列接続される。
期間t102−t121中の期間t103−t104において、φRST(N−2)〜φRST(N+3)がHにされてN−2行目乃至N+3行目のリセットトランジスタRST(N−2)〜RST(N+3)がオンにされ、連結されている6行のノードP(N−2)〜P(N+3)の電位が電源電位VPIXにリセットされる。
次に、期間t105−t106において、暗信号サンプリング信号φDARKCがHにされて、前記連結状態においてノードP(N−2)〜P(N+3)に現れる電位がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
次いで、期間t107−t108において、φTX(N−2),φTX(N),φTX(N+2)がHにされてN−2行目、N行目及びN+2行目の転送トランジスタTX(N−2),TX(N),TX(N+2)がオンにされる。これにより、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)に蓄積されていた信号電荷NPD(N−2)、N行目のフォトダイオードPD(N)に蓄積されていた信号電荷NPD(N)、N+2行目のフォトダイオードPD(N+2)に蓄積されていた信号電荷NPD(N+2)が、互いに並列接続されているN−2行目乃至N+3行目の容量FDA(N−2)〜FDA(N+3)及びN−2行目乃至N+3行目の容量FDB(N−2)〜FDB(N+3)に転送される。
その後、期間t109−t110において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、ノードP(N−2)〜P(N+3)に現れている信号電位[NPD(N−2)+NPD(N)+NPD(N+2)]/(6Ca+6Cb)がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N−2行目のフォトダイオードPD(N−2)からの電荷NPD(N−2)とN行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)とN+2行目のフォトダイオードPD(N+2)の電荷NPD(N+2)とを重み付けなしで加算してなる電荷による信号となる。
期間t109−t110の後に、CDS回路31は、期間t105−t106でサンプリングした暗信号と期間t109−t110でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
時点t110後の時点t111において、N行目のφSEL(N)がLにされて、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオフにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択が終了する。
そして、期間t111−t121において、N+1行目のφSEL(N+1)がHにされ、N+1行目の出力部OUT(N+1)の選択トランジスタSEL(N+1)がオンにされ、N行目の出力部OUT(N+1)が選択される。
期間t111−t121において、期間t101−t111の動作と同様の動作が行われる。時点t111〜時点121は、時点t101〜時点t111にそれぞれ相当している。ただし、期間t117−t118においては、φTX(N−1),φTX(N+1),φTX(N+3)がHにされてN−1行目、N+1行目及びN+3行目の転送トランジスタTX(N−1),TX(N+1),TX(N+3)がオンにされる。
したがって、期間t119−t120でCDS回路31によりサンプリングされた光信号は、N−1行目のフォトダイオードPD(N−1)からの電荷NPD(N−1)とN+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)とN+3行目のフォトダイオードPD(N+3)の電荷NPD(N+3)とを重み付けなしで加算してなる電荷による信号となる。
期間t119−t120の後に、CDS回路31は、期間t115−t116でサンプリングした暗信号と期間t119−t120でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
そして、時点t120後の時点t121において、N+1行目のφSEL(N+1)がLにされて、N+1行目の出力部OUT(N+1)の選択トランジスタSEL(N+1)がオフにされ、N行目の出力部OUT(N+1)の選択が終了する。
N行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の後に、N+6行目及びN+7行目の出力部OUT(N+6),OUT(N+7)の選択期間、N+12行目及びN+13行目の出力部OUT(N+12),OUT(N+13)の選択期間、・・・が順次行われる。また、N行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の前には、N−6行目及びN−5行目の出力部OUT(N−6),OUT(N−5)の選択期間、N−12行目及びN−11の出力部OUT(N−12),OUT(N−11)の選択期間、・・・が順次遡って行われてきている。例えば、N+6行目及びN+7行目の出力部OUT(N+6)の選択期間の動作説明は、前述したN行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の動作説明において、N−2〜N+3をそれぞれN+4〜N+9と読み替えられたい。
このようにして、前記第1のモードでは、6行ずつずれた各行を順次着目行とし当該着目行及び当該着目行よりも1行後の行を選択行としていき、各選択行について、当該選択行よりも2行前の画素PXの信号と当該選択行の画素PXの信号と当該選択行よりも2行後の画素PXの信号が重み付けなしで加算された信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。
図11は、図7に示す固体撮像素子44の前記第3のモードの動作を示すタイミングチャートであり、図10に対応している。図11において、図10中の時点と同一又は対応する時点には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
図11は、期間t101−t112においてN行目の出力部OUT(N)が選択され、この期間t101−t112において、N行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)による信号が出力され、期間t112−t121においてN行目の出力部OUT(N+1)が選択され、この期間t112−t121において、N+1行目のフォトダイオードPD(N+1)からの電荷NPD(N+1)による信号が出力される動作を示している。
この第3のモードでは、全てのφCONが常にLにされて、全ての連結トランジスタCONは、常にオフに維持される。
また、この第3のモードでは、各行のφSWA,φSWBは常にHにされて、各行のスイッチSWA,SWBは常にオンに維持される。その代わりに、各行のφSWA,φSWBの一方を常にHにするとともに他方を常にLにして、各行のスイッチSWA,SWBの一方を常にオンに維持するとともに他方を常にオフに維持してもよい。
期間t101−t111において、N行目のφSEL(N)がHにされ、N行目の出力部OUT(N)の選択トランジスタSEL(N)がオンにされ、N行目の出力部OUT(N)が選択される。
この第3のモードでは、期間t103−t104において、φRST(N)がHにされてN行目のリセットトランジスタRST(N)はオンにされるが、φRST(N−2),φRST(N−1)〜φRST(N+3)はLのままに維持されてN−2行目、N−1行目、N+1行目乃至N+3行目のリセットトランジスタRST(N−2),RST(N−1),RST(N+1)〜RST(N+3)はオフのままに維持にされる。
また、期間t112−t113において、φRST(N+1)がHにされてN+1行目のリセットトランジスタRST(N+1)はオンにされるが、φRST(N−2)〜φRST(N),φRST(N+2),φRST(N+3)はLのままに維持されてN−2行目乃至N行目、N+2行目、N+3行目のリセットトランジスタRST(N−2)〜RST(N),RST(N+2),RST(N+3)はオフのままに維持にされる。
また、期間t107−t108において、φTX(N)がHにされてN行目の転送トランジスタTX(N)がオンにされるが、φTX(N−2),φTX(N+2)はLのままに維持されてN−2行目及びN+2行目の転送トランジスタTX(N−2),TX(N+2)はオフのままに維持される。
さらに、期間t117−t118において、φTX(N+1)がHにされてN+1行目の転送トランジスタTX(N+1)がオンにされるが、φTX(N−1),φTX(N+3)はLのままに維持されてN−1行目及びN+3行目の転送トランジスタTX(N−1),TX(N+3)はオフのままに維持される。
期間t109−t110において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、ノードP(N)に現れている信号電荷NPD(N)による信号電位がN行目の出力部OUT(N)の増幅トランジスタAMP(N)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N)のみによる信号となる。
期間t109−t110の後に、CDS回路31は、期間t105−t106でサンプリングした暗信号と期間t109−t110でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
また、期間t119−t120において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、ノードP(N+1)に現れている信号電荷NPD(N+1)による信号電位がN+1行目の出力部OUT(N+1)の増幅トランジスタAMP(N+1)で増幅された後に選択トランジスタSEL(N+1)及び垂直信号線28を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。したがって、この光信号は、N+1行目のフォトダイオードPD(N)からの電荷NPD(N+1)のみによる信号となる。
期間t119−t120の後に、CDS回路31は、期間t115−t116でサンプリングした暗信号と期間t119−t120でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
そして、前記第3のモードにおいて全行読み出しを行う場合には、N行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の後に、N+2行目及びN+3行目の出力部OUT(N+2),OUT(N+3)の選択期間、N+4行目及びN+5行目の出力部OUT(N+4),OUT(N+5)の選択期間、・・・が順次行われる。また、N行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の前には、N−2行目及びN−1行目の出力部OUT(N−2),OUT(N−1)の選択期間、N−4行目及びN−3行目の出力部OUT(N−4),OUT(N−3)の選択期間、・・・が順次遡って行われてきている。例えば、N+2行目及びN+3行目の出力部OUT(N+2),OUT(N+3)の選択期間の動作説明は、前述したN行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の動作説明において、N−2〜N+3をそれぞれN〜N+5と読み替えられたい。
このようにして、前記第3のモードにおいて全行読み出しを行う場合には、2行ずつずれた各行を順次着目行とし当該着目行及び当該着目行よりも1行後の行を選択行としていき、当該選択行の画素PXの信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。これにより、全行の画素PXの信号に相当する信号が、1行ずつ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。
また、前記第3のモードにおいて間引き読み出しを行う場合には、N行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の後に、N+6行目及びN+7行目の出力部OUT(N+6),OUT(N+7)の選択期間、N+12行目及びN+13行目の出力部OUT(N+12),OUT(N+13)の選択期間、・・・が順次行われる。また、N行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の前には、N−6行目及びN−5行目の出力部OUT(N−6),OUT(N−5)の選択期間、N−6行目及びN−5行目の出力部OUT(N−6),OUT(N−5)の選択期間、・・・が順次遡って行われてきている。例えば、N+6行目及びN+7行目の出力部OUT(N+6),OUT(N+7)の選択期間の動作説明は、前述したN行目及びN+1行目の出力部OUT(N),OUT(N+1)の選択期間t101−t121の動作説明において、N−2〜N+3をそれぞれN+4〜N+9と読み替えられたい。
このようにして、前記第3のモードにおいて間引き読み出しを行う場合には、6行ずつずれた各行を順次着目行とし当該着目行及び当該着目行よりも1行後の行を選択行としていき、当該選択行の画素PXの信号に相当する信号が、それぞれ、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。これにより、画素PXの信号に相当する信号が、行を間引いて、光信号と暗信号との差分を示すデジタル画像信号として水平読み出し回路33から出力される。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態に比べて出力部OUTの数は増えるものの、それ以外については前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、本発明では、重み付け加算における重みは、2段階以上に切り替えられるようにしてもよい。
また、本発明は、ベイヤー配列以外の2行2列の繰り返し周期を持つ色配列のカラーフィルタ(例えば、マゼンタ、グリーン、シアン及びイエローを用いる補色系カラーフィルタなど)などを有する固体撮像素子や、カラーフィルタを有しないいわゆる白黒の固体撮像素子にも適用することができる。
さらに、前記各実施形態では、固体撮像素子は各列毎にA/D変換器32を有しているが、本発明による固体撮像素子は、アナログ信号のまま出力するように構成し、外部でAD変換してもよい。