JP2014216373A - トランス - Google Patents

トランス Download PDF

Info

Publication number
JP2014216373A
JP2014216373A JP2013090325A JP2013090325A JP2014216373A JP 2014216373 A JP2014216373 A JP 2014216373A JP 2013090325 A JP2013090325 A JP 2013090325A JP 2013090325 A JP2013090325 A JP 2013090325A JP 2014216373 A JP2014216373 A JP 2014216373A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
spacer
transformer
primary winding
bobbin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013090325A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5824001B2 (ja
Inventor
勇太 瓜生
Yuta Uryu
勇太 瓜生
善行 出口
Yoshiyuki Deguchi
善行 出口
小玉 勝久
Katsuhisa Kodama
勝久 小玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2013090325A priority Critical patent/JP5824001B2/ja
Publication of JP2014216373A publication Critical patent/JP2014216373A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5824001B2 publication Critical patent/JP5824001B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/32Insulating of coils, windings, or parts thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/04Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing coils
    • H01F41/12Insulating of windings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)

Abstract

【課題】リーケージインダクタンスの微調整が容易で、バラツキを抑制でき、巻線の占積率の低下を抑制しつつ、放熱性を確保し、小型・軽量化を妨げることなく、安価に実現するトランスを提供する。
【解決手段】この発明のトランスは、コア1と、このコア1を囲って設けられたボビン5と、このボビン5に巻装された一次巻線6と、この一次巻線6を囲った絶縁部材と、樹脂スペーサ7に巻装された二次巻線と、を備え、一次巻線の電圧に応じて二次巻線が変圧するトランスであって、絶縁部材は、一次巻線と二次巻線との間の離間距離を保持する剛体スペーサであって樹脂スペーサ7である。
【選択図】図1

Description

この発明は、コアに一次巻線、二次巻線が巻装されたトランスに関する。
電気自動車、ハイブリッド車に搭載されるDCDCコンバータ、充電器を始めとする電力変換装置では、機器の小型化の背景からスイッチング電源回路が用いられているが、スイッチング損失の低減及びEMC(Electro-Magnetic Compatibility)の観点から、キャパシタとインダクタを利用して擬似共振現象を発生させ、電圧あるいは電流がゼロとなるポイントにてスイッチング動作させるソフトスイッチング方式が有効である。
このようなソフトスイッチング方式においては、一次側の共振用インダクタの機能をトランスに持たせることで部品点数削減に伴う機器の小型・軽量化、コスト低減が可能となる複合型のトランスが提案されている。
このトランスとして、トランスにおける一次側と二次側を巻装部位に分割した上で、第1の一次巻線及び第2の一次巻線と、二次巻線をEEコア等中央磁脚を覆うボビンの上に実装し、またコアの中央磁脚に空隙を設けることで結合係数が0.73の疎結合を実現させ、一次側、及び二次側における共振回路用インダクタとして必要なリーケージインダクタンスをトランスにて生じさせているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-17714号公報
共振回路用インダクタをトランスのリーケージインダクタンスにて生じさせる際、トランスの一次巻線と二次巻線とをボビンで分割させる構造を採用すると、容易に疎結合にでき、リーケージインダクタンスを生じさせることは可能であるが、リーケージインダクタンスの値が離散的になるため、微調整が困難である。
また、一次巻線と二次巻線とをボビンで分割させる分割構成で結合係数を大きくさせる場合、分割数を増加させなければならず、ボビン鍔の枚数が増加してしまうことにより、ボビン内における巻線占積率低下が低下してしまうことから大型化が余儀なくされコストアップにも繋がる。
また、分割数が大きくなるとそれぞれのボビン間の配線が困難になり、複雑な構成とせざるを得ず、組立性の悪化、コストアップの要因となる。
また、ボビン内鍔間の寸法における公差が累積することで、トランス形状の寸法管理が困難、更にコアのサイズを大きくせざるを得ない課題が発生することが懸念となる。
また、結合係数を高める為、ボビン鍔の厚みを低減させる場合、鍔部での剛性が確保できず、組立時に破損してしまう懸念がある。
リーケージインダクタンスを積極的に得る方法としては、前記公報における分割構造以外に、コアを囲ったボビンに一次巻線及び絶縁テープを介して二次巻線を巻装したトランスがある。
このトランスでは、絶縁テープの厚さに応じたリーケージインダクタンスを生じさせる構造であるが、絶縁テープにおける張力のバラツキによる絶縁テープ厚みのバラツキが発生することで、リーケージインダクタンスのバラツキが大きくなるという問題点がある。
また、大きなリーケージインダクタンスを生じさせる場合、一次巻線と二次巻線との離間距離を増加させることが必要であり、その結果絶縁テープの厚みを大きくする、若しくは絶縁テープの巻回数を増加させることが必要となる。
そのため、テープ厚みが増えることによって、絶縁テープ間での熱抵抗が大きくなることで一次巻線の熱がこもる、つまり放熱性が悪化するという問題点ある。
また、一次巻線に対して寸法公差の大きい絶縁テープを併せて積層させてしまうと、寸法公差が累積されてしまい、トランスを積極的に放熱させる際、例えばトランス本体をケースに格納し、絶縁性樹脂を充填させる際には、ケースの壁面との距離を前記公差バラツキに応じて設定することになり、結果として絶縁性樹脂の厚みが大きくなり、放熱性が悪化するという問題点がある。
また、絶縁テープの巻回数が増加することでは組立性及び寸法精度の悪化とそれに付随するコストアップが課題と成り得る。
上記以外に、リーケージインダクタンスを積極的に得る方法として、コア中央磁脚においてギャップを設ける策がある。
しかしこの場合、一次巻線、二次巻線における励磁インダクタンスが小さくなり、一次側巻線電流値が増加し、発熱量が増加してしまうという問題点がある。
また、ギャップをシート等で得た場合、ギャップ管理が求められることでコストアップの課題が発生する。
この発明は、かかる問題点を解決することを課題とするものであって、リーケージインダクタンスの微調整が容易で、そのバラツキを抑制でき、巻線の占積率の低下を抑制しつつ、放熱性が確保され、小型、軽量化を妨げることなく、安価なトランスを提供することを目的としている。
この発明に係るトランスは、コアと、このコアを囲って設けられたボビンと、このボビンに巻装された内側巻線と、この内側巻線を囲った絶縁部材と、この絶縁部材に巻装された外側巻線と、を備え、前記内側巻線、前記外側巻線の一方の電圧に応じて他方が変圧するトランスであって、
前記絶縁部材は、前記内側巻線と前記外側巻線との間の離間距離を保持する剛体スペーサである。
この発明に係るトランスによれば、内側巻線と外側巻線との間に介在した絶縁部材として内側巻線と外側巻線との間の離間距離を保持する剛体スペーサを用いたことにより、リーケージインダクタンスの微調整が容易で、そのバラツキを抑制でき、巻線の占積率の低下を抑制しつつ、放熱性が確保され、小型、軽量化を妨げることなく、安価なトランスが得られる。
この発明の実施の形態1におけるトランスのトランス本体を示す正断面図である。 この発明の実施の形態2におけるトランスのトランス本体を示す正断面図である。 この発明の実施の形態3におけるトランスの要部平断面図である。 この発明の実施の形態3のトランスの変形例を示す要部平断面図である。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1のトランスのトランス本体を示す正断面図である。
このトランスは、ケース内にトランス本体が載置され、そのケース内に絶縁性樹脂が充填されている。
このトランスのトランス本体は、U字状の、第1のコア部1及び第2のコア部2からなるコア3と、コア3の一対の柱部4をそれぞれ囲ったボビン5と、各ボビン5を囲った内側巻線である一次巻線6と、各一次巻線5を囲った筒状の剛体スペーサである樹脂スペーサ7と、各樹脂スペーサ7を囲った外側巻線である二次巻線8と、を備えている。
一次巻線6は、規定抵抗値を有する一層構造であって、ボビン5の外周を導線であるエナメル線で規定ターン数巻回して構成されている。
二次巻線8は、規定抵抗値を有する一層構造であって、樹脂スペーサ7の外周を導線であるエナメル線で規定ターン数巻回して構成されている。
この実施の形態によるコア3に関しては、特開2009-17714号公報に記載された、巻線の外部に磁路を形成するEE型外鉄式コアではなく、巻線の内部に磁路を形成する内鉄式Uコアを使用している。
この実施の形態のトランスにおけるリーケージインダクタンスは、次式にて与えられる。
Figure 2014216373
ここで、Lleakは、リーケージインダクタンス、μは透磁率、Tは一次巻線6ターン数(エナメル線のターン数)、δは離間距離δ(一次巻線6と二次巻線8との間の距離)、Δ1は一次巻線6高さ(ボビン5の径方向の長さ)、Δ2は二次巻線8高さ(ボビン5の径方向の長さ)、hは巻幅(ボビン5の軸線方向の一次巻線6の長さ)、Lは平均周長(一次巻線6及び二次巻線8のそれぞれの周長を加えた値を2で割った長さ)、qは対称鎖交数である。
所望のリーケージインダクタンスを得るためには(1)式の各パラメータを設計することになるが、この実施の形態のトランスでは、離間距離δに着目したものである。
その他のパラメータ、例えば一次巻線6ターン数Tは一次側励磁電流、一次側巻線発熱量、磁束密度、鉄損、変換効率と、巻幅hはサイズ、巻線占有率、巻線発熱量、変換効率、高周波数特性、熱抵抗と、巻線高さΔ1,Δ2はサイズ、巻線発熱量、変換効率とトレードオフの関係であり、トランスの基本性能、サイズ及びそれに付随するコストに大きく影響を与えかねないために、変更が困難である。
また、上記(1)から分かる様に、離間距離δのバラツキは、μ(TL/qh)倍されてリーケージインダクタンスのバラツキとなるため、リーケージインダクタンスのバラツキを抑制させるためには、離間距離δを如何に安定させるかがポイントとなる。
このように、離間距離δの寸法のバラツキがリーケージインダクタンスに大きく影響を与える中で、離間距離δを樹脂スペーサ7で確保するトランスにおいては、樹脂スペーサ7の厚みのバラツキが抑制可能で、リーケージインダクタンスのバラツキを抑制することができる。
この実施の形態のトランスにおいて、巻幅hが66mm(33mm×2脚)、透磁率μが4π×10-7H/m、一次巻線6ターン数Tが36、一次巻線6高さΔ1が2.4mm、二次巻線8高さΔ2が2.3mm、平均周長Lが106mm、対称鎖交数qが1、離間距離δが1.3mmのトランスの場合、リーケージインダクタンスは6.45μHとなる。
従来の絶縁テープでは厚み代表寸法に対して約20%の公差が発生してしまうため、リーケージインダクタンスのバラツキは±0.70μH程度となる。
一方、この実施の形態の樹脂スペーサ7の場合、PPS成形部品である場合、当該部品の場合、厚みが3mm以下の場合、公差は±0.1mmであるため、リーケージインダクタンスのバラツキは±0.26μH程度となり、この実施の形態では約37%のバラツキ低減が可能となった。
上記事項は一例であり、離間距離δが増加していくと、絶縁テープの絶対値としての厚み公差が増加するが、樹脂スペーサ7では殆ど変化しないため、リーケージインダクタンスのバラツキ抑制量は更に大きくなる。
また、樹脂スペーサ7により、比較的密結合であるトランスにおいては樹脂スペーサ7の厚みを変更することで、リーケージインダクタンスの微調整が可能になる。
また、ボビン5内の領域における一次巻線6、二次巻線8の領域割合を大きくすることができ、占積率の低下が抑制されトランスの小型化が実現可能となる。
また、樹脂スペーサ7で巻厚み公差が抑制できるため、絶縁性樹脂でトランス本体の熱を放熱させる際に、絶縁性樹脂厚みのバラツキを抑制でき、安定した放熱性能を発揮させることが可能となる。
また、巻幅hが33mm、離間距離δが1.3mmであるトランスにおいて、離間距離δを汎用絶縁テープのノーメックステープ(熱伝導率:0.12W/m/K)で構成する場合、その熱抵抗の代表値は3.2K/Wであり、一次巻線6での発熱量が12.3Wであるトランスでは絶縁テープが介在した一次巻線6と二次巻線8との間では40K程度の温度差が発生する。
一方、離間距離δを樹脂スペーサ7としてPPS成形部品(熱伝導率:0.29W/m/K)で構成する場合、熱抵抗は1.3K/Wであり、一次巻線6での発熱量が12.3Wであるトランスでは、樹脂スペーサ7が介在した一次巻線6と二次巻線8との間では16Kとなり、従来の絶縁テープを用いた場合と比較して温度差を60%低減可能となる。
また、絶縁テープの厚みが20%変動することで、絶縁テープの熱抵抗のバラツキは±0.7K/W程度となり、±9K程度の温度バラツキが発生する。
一方、離間距離δを樹脂スペーサ7としてPPS成形部品、樹脂スペーサ7の厚み公差が±0.1mmであり、熱伝導率を絶縁テープと同一としても熱抵抗バラツキが±0.2K/W、温度バラツキを±2.5K程度に抑制可能となる。
上記事項は一例であり、離間距離δが増加していくと、絶縁テープの公差絶対値は増加するのに対して、樹脂スペーサ7では殆ど変化しないため、熱抵抗のバラツキに起因するスペーサ間での温度差の抑制バラツキは更に大きくなり放熱性能を安定させることができる。
また、大きなインダクタンスを創出する際、従来では絶縁テープを複数回巻かなければならなかったが、一次巻線6と二次巻線8との間に樹脂スペーサ7を介在させるのみでよいため、組立性が改善されコストダウンが可能となる。
また、上述した分割構成の際課題となっている配線構造の複雑化に関しても、樹脂スペーサ7を使用することで配線構造が簡素化でき組立性が良好となり、更なるコストダウンにも貢献可能となる。
実施の形態2.
図2は、この発明の実施の形態2のトランスのトランス本体を示す正断面図である。
この実施の形態では、実施の形態1の樹脂スペーサ7の代わりに、非磁性金属スペーサ9及び絶縁テープ10からなる剛体スペーサが用いられている。
この円筒形状の非磁性金属スペーサ9は、リーケージインダクタンスを生じさせるためのものであって、軸線方向の全域に延びたスリットが形成されている。
この実施の形態では、ボビン5の外周を導線であるエナメル線で規定ターン数巻回して一次巻線6を形成した後、この一次巻線6の外周に絶縁テープ10を規定回数巻き、その後、例えばアルミニウムの非磁性金属スペーサ9を装着する。
この後、非磁性金属スペーサ9の外周に絶縁テープ10を規定回数巻いた後、導線であるエナメル線を規定ターン数巻回して二次巻線8を形成する。
この実施の形態では、非磁性金属スペーサ9を使用することにより、従来の絶縁テープを使用してリーケージインダクタンスを生じさせる場合に比べ、大きく優れた放熱性を有することができ、一次巻線6の熱を効率よく外部に放出することで、トランスの小型化、軽量化及びコストダウンが可能となる。
巻幅hが33mm、離間距離δが1.3mmであるトランスにおいて、離間距離δをアルミニウムの非磁性金属スペーサスペーサ9(熱伝導率:137W/m/K)で構成する場合、非磁性金属スペーサ9の熱抵抗は、2.9×10-3K/W、絶縁テープ10の熱抵抗は、非磁性金属スペーサ9の内側及び外側の合計で0.5K/W(厚み:0.22mm)となる。
一次巻線6での発熱量が12.3Wであるトランスでは、非磁性金属スペーサスペーサ9間での温度差は0.04K、絶縁テープ10間での温度差は6.2Kであり、合計でも4.8Kとなり、従来のノーメックテープを使用する場合と比較して温度差を85%低減可能となる。
なお、非磁性金属スペーサ9は、軸線方向の全域に延びたスリットが形成されているので、トランスのワンターンショートが抑制され、正常なトランス動作が確保される。
また、剛体スペーサは、非磁性金属スペーサ9及び絶縁テープ10で構成されており、非磁性であるので一次巻線6と二次巻線8との離間距離δ間で発生した漏れ磁束に起因する渦電流の発生が抑制される。
実施の形態3.
図3は、この実施の形態3のトランスの要部を示す平断面図である。
この実施の形態の非磁性金属スペーサ9及び絶縁テープ10からなる剛体スペーサは、一次巻線6の周方向において互いに離間して分割された複数の分割スペーサ体11で構成されている。
この分割スペーサ体11は、矩形状の一次巻線6の各コーナ部に密接して配置されている。
他の構成は、実施の形態2のトランスと同じである。
実施の形態1,2では、円筒状の剛体スペーサを用いており、一次巻線6及び二次巻線8において径方向の巻線高さにバラツキが発生した際に、一次巻線6と剛体スペーサとの間、剛体スペーサと二次巻線8との間における密着性が悪化し、それらの隙間に空気層が形成される。
そして、この後、ケース内にトランス本体を載置し、絶縁性樹脂を充填する際に、そのまま空気層が残ってしまう。
これに対して、この実施の形態では、一次巻線6及び二次巻線8において巻線高さにバラツキが発生しても、分割スペーサ体11を一次巻線6、二次巻線8のコーナ部に密着させることで、上記空気層が生じるのを低減させることができ、ケース内での絶縁性樹脂に含まれる空気層を低減でき、トランスの放熱性が向上する。
また、剛体スペーサに軸線方向に延びたスリットを形成するだけではワンターンショートは可能でも、共振回路として必要な漏れ磁束を非磁性金属スペーサ9内で微量ではあるが渦電流損失として熱に変換してしまうために、リーケージインダクタンスが低下してしまう。
そのため、剛体スペーサは、分割された分割スペーサ体11で構成することで、非磁性金属スペーサ9への漏れ磁束の通過量を抑制し、リーケージインダクタンスの低下を抑制させることが可能となる。
なお、図4に示すように、分割スペーサ体11を一次巻線6、二次巻線8のコーナ部間の中間部に密着させるようにしてもよい。
また、実施の形態1の樹脂スペーサ7についても、一次巻線6の周方向において互いに離間して分割された複数の分割スペーサ体で構成してもよい。
実施の形態4.
この実施の形態では、剛体スペーサとして、非磁性金属スペーサ9に絶縁皮膜が形成された金属スペーサが用いられている。
他の構成は、実施の形態2のトランスと同じである。
非磁性金属スペーサ9を用いた場合、一次巻線6及び二次巻線8との間で絶縁性が確保されない。
例えば、上記非磁性金属スペーサ9のコーナ部が直角の場合、組立時に非磁性金属スペーサ9の外周にエナメル線を巻回して二次巻線8を形成する際に、エナメル線の絶縁皮膜が破損して、非磁性金属スペーサ9と二次巻線8との間で絶縁不良が生じる。
これに対して、この実施の形態の金属スペーサは、非磁性金属スペーサ9に絶縁皮膜が形成されているので、エナメル線の絶縁皮膜が破損しても、非磁性金属スペーサ9と二次巻線8との間で絶縁性が確保され、トランスを正常に動作させることができる。
また、別途絶縁テープ等が不要になる為、トランス内部における熱抵抗及び材料費低減、組立性向上にも寄与できる。
実施の形態5.
この実施の形態では、上記金属スペーサのコーナ部が面取りされている。
他の構成は実施の形態4のトランスと同じである。
この実施の形態の金属スペーサは、コーナ部が面取りされているので、組立時に金属スペーサの外周にエナメル線を巻回した際でのコーナ部でのエナメル線の絶縁皮膜の破損が低減される。
なお、実施の形態1〜3の各剛体スペーサについても、コーナ部を面取りすることで、組立て時のエナメル線の絶縁皮膜の破損が低減される。
なお、上記各実施の形態では、内鉄型トランスについて説明したが、外鉄型トランスについてもこの発明は適用できる。
また、上記各実施の形態では、内側巻線が一次巻線6であり、外側巻線が二次巻線8であったが、内側巻線が二次巻線であり、外側巻線が一次巻線であってもよい。
また、一次巻線6及び二次巻線8は、ともに導線であるエナメル線を巻回した1層構造であったが、一次巻線及び二次巻線は多層構造であってもよい。
また、樹脂スペーサとしてPPS樹脂を用いたが、これは一例であり、例えばPBT樹脂、ABS樹脂、PA樹脂を用いてもよい。
また、非磁性金属スペーサとしてアルミニウムを用いたが、これは一例であり、例えば銅、非磁性ステンレス鋼を用いてもよい。
1 第1のコア部、2 第2のコア部、3 コア、4 柱部、5 ボビン、6 一次巻線(内側巻線)、7 樹脂スペーサ、8 二次巻線(外側巻線)、9 非磁性金属スペーサ、10 絶縁テープ、11 分割スペーサ体。
この発明に係るトランスは、コアと、このコアを囲って設けられたボビンと、このボビンに巻装された内側巻線と、この内側巻線を囲って設けられた絶縁部材と、この絶縁部材に巻装された外側巻線と、を備え、前記内側巻線、前記外側巻線の一方の電圧に応じて他方が変圧するトランスであって、
前記絶縁部材は、前記内側巻線と前記外側巻線との間の離間距離を保持する剛体スペーサであり、
前記内側巻線は一次巻線であり、前記外側巻線は二次巻線であり、
前記離間距離は、リーケージインダクタンスに対して下式で得られる値である
Figure 2014216373
ここで、Lleakは、リーケージインダクタンス、μは透磁率、Tは前記一次巻線の導線のターン数、δは前記離間距離、Δ1は前記一次巻線の径方向の高さ、Δ2は前記二次巻線の径方向の高さ、hは前記ボビンの軸線方向の前記一次巻線の長さ、Lは前記一次巻線及び前記二次巻線のそれぞれの周長を加えた値を2で割った長さ、qは対称鎖交数である。

Claims (9)

  1. コアと、
    このコアを囲って設けられたボビンと、
    このボビンに巻装された内側巻線と、
    この内側巻線を囲って設けられた絶縁部材と、
    この絶縁部材に巻装された外側巻線と、を備え、
    前記内側巻線、前記外側巻線の一方の電圧に応じて他方が変圧するトランスであって、
    前記絶縁部材は、前記内側巻線と前記外側巻線との間の離間距離を保持する剛体スペーサであるトランス。
  2. 前記剛体スペーサは、樹脂スペーサである請求項1に記載のトランス。
  3. 前記剛体スペーサは、前記ボビンの軸線方向に沿って全域に延びて形成されたスリットを有する非磁性金属スペーサ、及びこの非磁性金属スペーサの表面に巻回された絶縁テープから構成されている請求項1に記載のトランス。
  4. 前記剛体スペーサは、前記ボビンの軸線方向に沿って全域に延びて形成されたスリットを有する非磁性金属スペーサ、及びこの非磁性金属スペーサの表面に形成された絶縁皮膜から構成されている請求項1に記載のトランス。
  5. 前記剛体スペーサは、前記内側巻線の周方向において互いに離間して分割された複数個の分割スペーサ体で構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載のトランス。
  6. 前記剛体スペーサは、コーナ部が面取りされている請求項1〜5の何れか1項に記載のトランス。
  7. 前記内側巻線は一次巻線であり、前記外側巻線は二次巻線である請求項1〜6の何れか1項に記載のトランス。
  8. 前記外側巻線は一次巻線であり、前記内側巻線は二次巻線である請求項1〜6の何れか1項に記載のトランス。
  9. 前記離間距離は、リーケージインダクタンスに対して下式で得られる値である請求項7または8に記載のトランス。
    Figure 2014216373
    ここで、Lleakは、リーケージインダクタンス、μは透磁率、Tは前記一次巻線の導線のターン数、δは前記離間距離、Δ1は前記一次巻線の径方向の高さ、Δ2は前記二次巻線の径方向の高さ、hは前記ボビンの軸線方向の前記一次巻線の長さ、Lは前記一次巻線及び前記二次巻線のそれぞれの周長を加えた値を2で割った長さ、qは対称鎖交数である。
JP2013090325A 2013-04-23 2013-04-23 トランス Active JP5824001B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013090325A JP5824001B2 (ja) 2013-04-23 2013-04-23 トランス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013090325A JP5824001B2 (ja) 2013-04-23 2013-04-23 トランス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014216373A true JP2014216373A (ja) 2014-11-17
JP5824001B2 JP5824001B2 (ja) 2015-11-25

Family

ID=51941897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013090325A Active JP5824001B2 (ja) 2013-04-23 2013-04-23 トランス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5824001B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018170361A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 Tdk株式会社 コイル部品
KR20190092703A (ko) * 2018-01-31 2019-08-08 엘지이노텍 주식회사 트랜스포머 및 그의 제조 방법
JP2019186991A (ja) * 2018-04-03 2019-10-24 富士電機株式会社 電源装置および変圧器
KR20220028763A (ko) * 2020-08-31 2022-03-08 이강복 초박형 공진 변압기를 위한 보빈 및 코어 구조
US11705260B2 (en) 2015-06-12 2023-07-18 Panasonic Intei Lectual Property Management Co., Ltd. Magnetic device including winding and insulators, and power conversion device using the same

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5689231U (ja) * 1979-12-12 1981-07-16
JPS5996811U (ja) * 1982-12-21 1984-06-30 富士電機株式会社 ガス絶縁変圧器の巻線構造
JPH03120015U (ja) * 1990-03-23 1991-12-10
JPH0572116U (ja) * 1992-03-04 1993-09-28 日新電機株式会社 ガス絶縁変圧器
JPH10326714A (ja) * 1997-03-25 1998-12-08 Fuji Electric Co Ltd ガス絶縁変圧器
JPH11288819A (ja) * 1998-04-01 1999-10-19 Nippon Kinzoku Co Ltd 変成器・リアクトル
JP2001244126A (ja) * 2000-02-25 2001-09-07 Hitachi Ltd 静止誘導電器
WO2010047261A1 (ja) * 2008-10-20 2010-04-29 古河電気工業株式会社 多層絶縁電線及びそれを用いた変圧器

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5689231U (ja) * 1979-12-12 1981-07-16
JPS5996811U (ja) * 1982-12-21 1984-06-30 富士電機株式会社 ガス絶縁変圧器の巻線構造
JPH03120015U (ja) * 1990-03-23 1991-12-10
JPH0572116U (ja) * 1992-03-04 1993-09-28 日新電機株式会社 ガス絶縁変圧器
JPH10326714A (ja) * 1997-03-25 1998-12-08 Fuji Electric Co Ltd ガス絶縁変圧器
JPH11288819A (ja) * 1998-04-01 1999-10-19 Nippon Kinzoku Co Ltd 変成器・リアクトル
JP2001244126A (ja) * 2000-02-25 2001-09-07 Hitachi Ltd 静止誘導電器
WO2010047261A1 (ja) * 2008-10-20 2010-04-29 古河電気工業株式会社 多層絶縁電線及びそれを用いた変圧器

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11705260B2 (en) 2015-06-12 2023-07-18 Panasonic Intei Lectual Property Management Co., Ltd. Magnetic device including winding and insulators, and power conversion device using the same
JP2018170361A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 Tdk株式会社 コイル部品
KR20190092703A (ko) * 2018-01-31 2019-08-08 엘지이노텍 주식회사 트랜스포머 및 그의 제조 방법
KR102536831B1 (ko) 2018-01-31 2023-05-25 엘지이노텍 주식회사 트랜스포머 및 그의 제조 방법
JP2019186991A (ja) * 2018-04-03 2019-10-24 富士電機株式会社 電源装置および変圧器
JP7028032B2 (ja) 2018-04-03 2022-03-02 富士電機株式会社 電源装置および変圧器
KR20220028763A (ko) * 2020-08-31 2022-03-08 이강복 초박형 공진 변압기를 위한 보빈 및 코어 구조
KR102458183B1 (ko) * 2020-08-31 2022-10-24 이강복 초박형 공진 변압기를 위한 보빈 및 코어 구조

Also Published As

Publication number Publication date
JP5824001B2 (ja) 2015-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4654317B1 (ja) リアクトル
JP5824001B2 (ja) トランス
JP6195627B2 (ja) 電磁誘導機器
JP2012222083A (ja) リアクトルおよびその設計方法
US20150109090A1 (en) Electrical transformer with a shielded cast coil assembly
US20150109081A1 (en) Cast coil assembly with fins for an electrical transformer
JP5974833B2 (ja) コイル装置
JP5974832B2 (ja) コイル装置
JP5842282B2 (ja) コイル部品
JP5416078B2 (ja) 磁気部品および磁気部品の製造方法
JP2012079951A (ja) リアクトル装置
JP2013157352A (ja) コイル装置
JP2012023090A (ja) リアクトル
JP5562262B2 (ja) リアクトル
WO2018056049A1 (ja) リアクトル、及びリアクトル用磁性コア
JP5189637B2 (ja) コイル部品及びそれを用いた電源回路
JP2012023079A (ja) リアクトル
KR102083445B1 (ko) 유도성 요소 및 lc 필터
JP2018107325A (ja) リアクトル
JP5573447B2 (ja) ガス絶縁計器用変圧器
JP2013183066A (ja) コイル装置
JP5813064B2 (ja) 静止誘導器
JP7241516B2 (ja) リアクトル
KR101193408B1 (ko) 인버터용 변압기
JP2018190910A (ja) リアクトル装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140909

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151008

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5824001

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250