JP2014215728A - 情報処理装置及び情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】快適性を損なわず機器の自動制御を行う。
【解決手段】測定した機器の個々の消費電力を演算し実績値として保持する消費電力実績値演算部と、第1の期間の機器毎の消費電力の実績値に基づいて、次の第2の期間の機器毎の消費電力を予測する次期間消費電力予測部と、前記第2の期間の機器毎の消費電力の統計値と、予め設定されている目標値とを比較して、前記目標値に近づける方向に機器の動作状態(温度設定、輝度設定)を変更する制御処理部とを有することを特徴とする情報処理装置。
【選択図】図7

Description

本発明は、情報処理技術に関し、特に、機器制御における情報処理技術に関する。
近年、省エネルギー意識の高まりとともに、家電などの機器の省エネルギー化が進んでいる。
例えば、近年では、家電機器や住宅設備機器などの複数の機器などを一括して制御できるようにしたシステム(例えば、HEMS:home energy management system)が普及しつつある。
下記特許文献1に記載のシステムでは、家庭内ネットワークに接続されるエアコンや照明灯などのネットワーク家電機器について、パソコンにより表示されている画面で操作をする。その操作に応じて、ASPサーバが具体的にネットワーク家電機器を動作制御する。パソコンの画面には、便利ボタンとして、「おでかけ」、「おやすみ」、「おかえり」などの生活シーンに対応したモードボタンが設けられている。例えば「おでかけ」ボタンをユーザが操作すると、これに応じてエアコンが停止されると共に、照明灯が消灯されるようになっている。このようにして、異なる種類のネットワーク家電機器をあるモードとして一括して動作制御することができる。
また、下記特許文献2は、電力を抑制するために電気機器を制御する調整を人力で行うと煩わしく、実施/非実施のムラによる不確実性が懸念されるため、自動制御を行うために、単純に制御すると気象状況などに影響され、効果が不確実なため電気代や気象状況による制約条件や、ユーザの快適性を総合的にコスト評価値として複数の制御候補に対してシミュレーションを行い、最も評価値の小さい候補を採用して、各機器を自動制御することを開示する。
特許文献2は、各オフィスビルの消費電力の計測データの過去から現在のデータから算出した各オフィスビルの消費電力履歴パターン、各オフィスビルの消費電力の計測データ、気温および湿度を含む天候、オフィスビルにおけるイベント情報を含む総需要電力予測用付帯情報に基づいて各オフィスビルの総需要電力を予測し、この各オフィスビルの総需要電力に基づいて各オフィスビルにおける消費電力を制御するようにネットワークを介して指令する。これにより、消費複数のエネルギー消費機器(例えば、エアコン)を含む設備で消費される電力を適確に低減し得る。
特許文献3は、エネルギーの量を管理するエネルギー管理システムであって、第1の所定期間(例えば、24時間)内に前記設備が削減するエネルギー量の目標値を設定する設定手段と、前記目標値を前記複数のエネルギー消費機器に分配する分配手段と、前記複数のエネルギー消費機器のそれぞれが第2の所定期間(例えば、第1の所定期間の開始から経過した時間)内に実際に消費したエネルギー量である実績値を計算する計算手段を備えており、前記分配手段は、前記複数のエネルギー消費機器について、前記実績値を考慮して、前記複数のエネルギー消費機器に対する前記目標値を再設定する。
これにより、消費電力抑制と快適性の両立を図ることができる。
特開2006−350819号公報 特開2002−209335号公報 特開2012−191717号公報
しかしながら、特許文献1の家電機器制御システムは、機器の制御をパソコンの画面からユーザが手動で操作を行うものであり、機器を自動的に制御するものではない。
また、特許文献2の需要家消費電力制御管理システムは、対象がビル全体であり個別の家電に対する制御を行っていなかった。そのため、ユーザの個別の家電の利用形態が考慮されずに電力抑制となってしまう可能性があった。
また、特許文献3のエネルギ管理システムでは、過去のユーザの電力消費実績を基づいて、住宅全体の消費電力の目標値を個別の家電に分配する手法を用いており、ユーザの利用形態が実績の消費電力で考慮されているものの、その実績は過去の制御に従ったものであり、ユーザの好みがそのまま考慮されてはいなかった。
本発明は、ユーザの好みを反映させることで、快適性を損なわずに機器を自動制御することを目的とする。
本発明の一観点によれば、測定した機器の個々の消費電力を演算し実績値として保持する消費電力実績値演算部と、第1の期間の機器毎の消費電力の実績値に基づいて、次の第2の期間の機器毎の消費電力を予測する次期間消費電力予測部と、前記第2の期間の機器毎の消費電力の統計値と、予め設定されている目標値とを比較して、前記目標値に近づける方向に機器の状態を変更する制御処理部と、を有することを特徴とする情報処理装置が提供される。
例えば、前記実績値と「気温情報、休日情報、在宅予定のいずれか一つもしくは複数」に基づいて個々の家電の消費電力を予測する。また、たとえば温度設定、起動変更など、設定により機器の状態を変更する。
前記制御処理部は、機器毎に設定された機器を制御する順番を示す優先度に基づいて、機器の制御対象を決定することを特徴とする。制御された機器の優先度を設定値よりも下げ、全体の消費電力値が前記目標値内に収まった時点で制御を終了することを特徴とする。
前記制御処理部は、前記の優先度を、ユーザの制御拒否の操作に応じて変更するようにしてもよい。
本発明によれば、快適性を損なわず機器の自動制御を行うことができる。
本発明の実施の形態による家電制御システム(HEMS)の一構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態による情報処理装置を備えたエアコン装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態による家電の消費電力制御処理のアルゴリズム例の概要を示す図である。 本実施の形態による消費電力予測プログラムによる処理を行う情報処理部の一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態による消費電力予測プログラムによる処理を行う情報処理部の一構成例を示す機能ブロック図である。 消費電力値の予測対象日と、予測に用いる計算の対象日とをカレンダで示す図である。 情報処理部における処理の流れを示すフローチャート図である。 消費電力値の代わりに、消費電力値の時間依存性を求める場合の例を示す図である。 平均値の代わりに、外挿値を統計値とする場合の例(ここでは、時間依存を求める例を示す)を示す図である。 情報処理部における処理の流れを示すフローチャート図である。 本発明の第1の実施の形態による家電の電力制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 スケジューラ部の動作の概要を示す図である。 スケジューラ部の動作の概要を示す図である。 スケジューラ部の動作の概要を示す図である。 スケジューラにおけるレベルシフト処理の流れを示すフローチャート図である。 ユーザ志向の最大レベルシフト量に基づく処理例を示す図である。 ユーザ志向のレベルシフト優先度に基づく処理例を示す図である。 レベルシフト順位の平滑化処理の例を示す図である。 不在情報を得るためのカレンダ機能のGUI例を示す図である。 機能の概要を説明する図である。 消費電力予測の在宅/不在入力に基づく処理の流れを示すフローチャート図である。 曜日に関する消費電力予測の在宅/不在入力対応について示す図である。 エアコン、照明、テレビの電力を削減する制御を行う様子を示す図である。 消費電力に関する目標値を越えそうな時間帯(ここでは、破線で示す)の消費電力を削減するようにすることで目標を達成する様子を示す図である。 家庭の消費電力に関する目標を達成できるように、消費電力削減のための自動運転(専用家電)と、節電協力依頼表示(電力センサを付けた家電)を行う様子を示す図である。 自動運転のお知らせ、節電アドバイス、本日の自動運転計画(TVへの表示)、無駄遣いに関するお知らせ、カレンダ画面に関する表示方法と内容の例が示す図である。 家電の自動運転計画の表示例を示す図である。 家電コントローラからのお知らせの一例を示す図である。 電力の使いすぎを防止するために、自動運転を知らせる様子を示す図である。 ユーザ操作に応じた自動運転を知らせる様子を示す図である。 節電のためのアドバイスの例を示す図である。 節電のためのアドバイスの例を示す図である。 無駄遣い検出/お知らせ表示であって、電力センサを差した家電の無駄遣いを家電コントローラが検出するとお知らせ表示を行う。 無駄遣いに関するアドバイスの一覧を示す図である。 カレンダ画面に家族の在宅/不在の情報を入力しておくことで、家族の不在予定を一覧表示する図である お知らせ通知を行う際のアラーム音に関する設定画面である。 お知らせ通知を行う際のアラーム音に関する設定画面である。 家電自動運転やお知らせに関する優先度の設定画面である。
以下に、本発明の実施の形態による情報処理技術について図面を参照しながら詳細に説明を行う。以下では、機器の例として、エアコン、テレビなどの家電を例にして説明し、情報処理の例として機器の制御処理を例にして説明する。図1Aは、本発明の実施の形態による家電制御システム(HEMS)の一構成例を示す機能ブロック図である。
図1Aに示すように、例えば、各家電AからDまでの消費電力等を「コンセント差し込み型電力センサ」18や分電盤にとりつけた「CTセンサ」18aにより測定し、その測定結果を、HEMSのHEMS管理部30へ提供する。また、HEMS管理部30は、制御可能な家電A〜D等に対して「家電の制御」を行い、制御できない家電に対してはテレビや小型モニタへアドバイスを表示する。
HEMS管理部30は、少なくとも家電の消費電力予測部31と家電のスケジューラ部33とを有する。家電の消費電力予測部31は、図3Aの消費電力予測部21a−3に対応する構成を有する。或いは、図3Aの消費電力予測部21a−3からの予測情報を一括して取得して制御に利用する構成でも良い。
さらに、図1Aにおいては、アドバイス生成部35、見える化・制御ユーザインタフェース部37、創エネ蓄エネ機器管理部41を含む。
家電の消費電力予測部31は、家庭における電力の使用履歴からユーザの生活パターンを分析し、季節/天候や各種センサの入力情報などと合わせて、同家庭における将来的な消費電力値を予測する。
家電のスケジューラ部33は、家電の消費電力予測部31などに応じて、家電の動作状態(レベルシフト=On/Off・温度・輝度等)や動作タイミング(タイムシフト、すなわち使用時間帯の変更)に関するスケジューリング(計画策定)を行う。制御可能な家電に対しては、上記スケジューリング結果等に応じて制御を行う。
アドバイス生成部35は、スケジューリング結果等に応じてアドバイスを生成し、見える化・制御ユーザインタフェース37を介してユーザへアドバイス表示を行う。
創エネ蓄エネ機器管理部41は、太陽電池51、蓄電池53、電気自動車55などの創エネ蓄エネ機器50のエネルギー管理を行うとともに、家庭内の家電A−Dの全体の消費エネルギーについての計画情報を生成する。計画情報は、家電A−Dの消費エネルギーの時間帯別の目標値であったり、上限値や下限値であったりしても良い。
本HEMSシステムでは、家電A−Dの消費電力予測結果と前記の計画情報の2つの情報をもとに家電の動作状態とタイミングを家電のスケジューラ部33にて生成する。尚、家電のスケジューラ部33で生成するための情報は、これらに限定されない。
図1Bは、本発明の第1の実施の形態による情報処理装置を備えたエアコン装置の一構成例を示す機能ブロック図である。情報処理装置は、エアコン装置と有線又は無線で接続される形態でも良い。図1Bに示すように、本実施の形態によるエアコン制御装置5を含むエアコン装置Aは、室内機1と、室外機3と、リモコン装置17と、消費電力測定器18と、から構成されている。リモコン装置17からの装置のオン/オフ、温度制御などを行うための遠隔制御信号は、リモコン信号受光部30により受光される。消費電力測定器18は、例えば、スマートタップなどの、家電機器と室内コンセントとの中間に配置され、検知した電圧と電流から消費電力を計算し、その結果を、例えば無線通信により送信する装置を用いて実現することができる。
エアコン制御装置5は、CPU(制御部)21と、RAM(主記憶装置)23と、ROM(不揮発性メモリ)27と、を有している。ROM(不揮発性メモリ)27内には、消費電力測定器18により測定された測定値を記憶する測定値記憶部27aと、エアコンを自動運転させるための自動運転プログラム27bと、消費電力予測プログラム27c等が格納されている。消費電力予測プログラム27cは、CPU21に、消費電力を予測するための情報処理を行わせる情報処理部21aとして機能させるプログラムである。
測定値記憶部27aは、消費電力測定器18等により測定された機器の消費電力値の時間変化を、例えば24時間単位で、年月日、曜日とともに記憶する。自動運転プログラム27bは、エアコン装置の制御を行う制御プログラムである。例えば、エアコンの起動開始時の場合には、ユーザが押したボタンに依存する「冷房」、「暖房」の判断と、エアコンが省エネ運転モードである「エコ自動運転」で運転する場合に判断した「冷房」、「暖房」の判断とが、同じ場合には、エアコンは「エコ自動運転」で運転する。一方、ユーザが押したボタンに依存する「冷房」、「暖房」の判断と、エアコンが「エコ自動運転」で運転する場合に判断した「冷房」、「暖房」の判断とが、異なる場合には、ユーザの判断(操作)を優先した「冷房」もしくは「暖房」状態で運転する。尚、「自動」ボタンで起動した場合は、「エコ自動運転」を行う。これらの運転は、例えば運転開始時の設定温度と、エコ自動運転範囲(エコ自動運転させる場合の運転状態判断)との関係の別に従って、どのような運転がなされるかを示した表等に基づいて制御される。エアコンの運転制御は、公知の種々の方法に対応することができる。上記では、エコ自動運転を例に説明したが、自動運転はエコに特化したものではなく、一般的なエアコンの自動運転でも良く、エコ運転に限定されるものではない。
消費電力予測プログラム27c及びそれに基づく処理内容等については、以下に詳細に説明する。
図3Aは、本実施の形態による消費電力予測プログラム27cによる処理を行う情報処理部21aの一構成例を示す機能ブロック図である。図4は、消費電力値の予測対象日と、予測に用いる計算の対象日とをカレンダで示す図である。図5Aは、情報処理部21aにおける処理の流れを示すフローチャート図である。
情報処理部21aは、消費電力値をメモリ等から読み出す消費電力読み出し部21a−1と、消費電力値の情報処理に関する統計処理を行う統計処理部21a−2と、統計処理を行った消費電力値等に基づいて消費電力値の予測を行う消費電力予測部21a−3と、を有している。
消費電力値の予測対象日を、例えば7月28日(土曜日)とし、予測には、それ以前の期間に測定した消費電力値を用いる。どの程度、過去まで遡るかは、任意に選択可能であり、例えば1ヶ月前などである。
情報処理が開始されると(ステップS1)、消費電力読み出し部21a−1は、1日の消費電力値を、日付、曜日とともに記憶した測定値記憶部27aから予測対象日(7月28日の土曜日)と同じ曜日である同曜日(図4では月曜日から始まるカレンダの土曜日:same day of the week)の過去の消費電力値を測定値記憶部27aから読み出す(ステップS2)。例えば、7月の土曜日の7月21日、7月14日、7月7日の消費電力値を読み出す。
統計処理部21a−2は、同曜日の過去の消費電力値を統計的に処理した統計値(例えば平均値)を求める(ステップS3)。消費電力予測部21a−3は、統計処理部21a−2により求めた統計値に基づいて予測対象日の消費電力値を求める(ステップS4)。平均値であれば、3日間の平均を求めることで、予測対象日である7月28日の消費電力値とする。
図5Bは、消費電力値の代わりに、消費電力値の時間依存性を求める場合の例を示す図である。
情報処理が開始されると(ステップS11)、消費電力読み出し部21a−1は、1日の消費電力値の時間依存を、日付、曜日とともに記憶した測定値記憶部27aから予測対象日(7月28日)と同曜日の過去の消費電力値の時間依存を前記測定値記憶部から読み出す(ステップS12)。例えば、7月21日、7月14日、7月7日の消費電力値を読み出す。
統計処理部21a−2は、同曜日の過去の消費電力値の時間依存を統計的に処理した統計値(平均値)を求める(ステップS13)。消費電力予測部21a−3は、統計処理部21a−2により求めた統計値に基づいて予測対象日の消費電力値の時間依存を求める(ステップS14)。ここでは、平均値として、3日間の平均を求めることで、予測対象日である7月28日の消費電力値の時間依存とし、処理を終了する(ステップS15)。
図6Aは、平均値の代わりに、外挿値を統計値とする場合の例(ここでは、時間依存を求める例を示す)を示す図である。
情報処理が開始されると(ステップS21)、消費電力読み出し部21a−1は、1日の消費電力値の時間依存を、日付、曜日とともに記憶した測定値記憶部27aから予測対象日(7月28日)と同曜日の過去の消費電力値の時間依存を前記測定値記憶部27aから読み出す(ステップS22)。例えば、7月21日、7月14日、7月7日の消費電力値を読み出す。
統計処理部21a−2は、同曜日の過去の消費電力値の時間依存を統計的に処理した統計値(外挿値)を求める(ステップS23)。外挿値は、予測対象日への外挿値である。この場合には、統計値として、平均値の代わりに、外挿値を求める。すなわち、例えば横軸に期間の長さを、縦軸に統計値をプロットして、期間が短くなる(例えば予測対象日との間の期間が0)方向に外挿する。7月7日、7月14日、7月21日、と時間軸上の消費電力値をプロットして7月28日の値を求める。消費電力予測部21a−3は、統計処理部21a−2により求めた統計値に基づいて予測対象日の消費電力値の時間依存を求める(ステップS24)。ここでは、外挿値を、予測対象日である7月28日の消費電力値又はその時間依存とし、処理を終了する(ステップS25)する。
以上のいずれか処理によっても、ユーザのエアコン機器の利用状況に対する曜日に依存する消費電力を求めることができる。
このように、消費電力に影響する在宅・不在などのライフスタイルにもっとも影響するのは、曜日であることが考えられることから、曜日に依存する電力予測を行うことで、消費電力の予測を精度良く行うことができる。
図3Bは、本実施の形態による消費電力予測プログラム27cによる処理を行う情報処理部21bの一構成例を示す機能ブロック図である。図6Bは、情報処理部21bにおける処理の流れを示すフローチャート図である。
情報処理部21bは、消費電力値を読み出す消費電力読み出し部21a−1と、消費電力値の情報処理に関する統計処理を行う統計処理部21a−2と、異なる消費電力値の依存性を求めた統計値に基づいて、その依存性の重み付け係数を求める係数算出部21b−1と、統計処理と係数算出を行った結果として消費電力値に基づいて消費電力値の予測を行う消費電力予測部21a−3と、を有している。
消費電力値の予測対象日を、例えば7月28日(土曜日)とし、予測には、それ以前の期間に測定した消費電力値を用いる。どの程度、過去まで遡るかは、任意に選択可能であり、例えば1ヶ月前などである。
図6Bに示すように、情報処理が開始されると(Start:ステップS51)、消費電力読み出し部21a−1は、1日の消費電力値を、日付、曜日とともに記憶した測定値記憶部27aから予測対象日(7月28日)と同曜日の過去の消費電力値を前記測定値記憶部から読み出す(ステップS52)。例えば、予測対象日(7月28日(土曜日))と例えば1週間前の同曜日(7月21日(土曜日))を基準日として、この基準日より以前の同曜日の過去の消費電力値と、基準日(7月21日(土曜日))より以前の過去の消費電力値(例えば、7月1日から7月20日まで)と、を測定値記憶部27aから読み出す。以前の過去の消費電力値は、曜日依存の有無が明らかにするため、同曜日(土曜日)を除いても良い。
統計処理部21a−2は、同曜日の過去の消費電力値を統計処理した第1の統計値(例えば平均値)と、過去の消費電力値を統計処理した第2の統計値(例えば平均値)とを求める(ステップS53)。係数算出部21b−1は、第1の統計値と第2の統計値との重み付け係数を求める(ステップS54)。そして、消費電力予測部21a−3は、重み付け係数に基づいて、統計処理部21a−2により求めた統計値と、係数算出部21b−1より求めた係数とに基づいて予測対象日の消費電力値を求める(ステップS55)。そして、処理を終了する(ステップS56)。
予測結果を求めるための係数は以下のようにして求めることができる(図4のカレンダの例では20日までのデータを利用し、21日と比較する)。
A(t):過去の全期間(例えば7月1日から20日まで)の消費電力値の平均(曜日に依存しない)
B(t):過去の指定曜日(例えば7月7、14日)の消費電力値の平均(曜日に依存する)
D(t):予測結果をフィッティングする対象日(予測日の1週前の7月21日)の消費電力値
D(t)= aA(t)+bB(t) (1)
(1)式の値D(t)が最も近くなる係数(a,b)の組み合わせを例えば二分法を利用して計算する。ただし、ここでtは時刻である。求めた係数a,bと、予測対象日(7月28日(土曜日))に対するA’(t)、B’(t)から予測対象日である7月28日の消費電力値D’(t)を算出する。
D’(t)= aA’(t)+bB’(t) (2)
尚、上記の期間や指定曜日は、突出した値を持つ日を除外したり、求めた値に依存して期間を変更したり、などの一般的な統計処理を適用することができる。
図5の場合と同様に、消費電力値の代わりに消費電力値の時間依存を求めることができる。この場合に、統計値と係数値を各時間帯又は時間毎に求めても良いし、或いは、しきい値消費電力等を用いて、オン時間とオフ時間とに切り分けた後に、オン期間とオフ期間とにおいて統計処理を行っても良い。
また、統計値としては、平均値を用いても良く、その代わりに、外挿値を用いても良い。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、曜日依存性を持つ統計値と曜日に依存しない統計値との重み付けを求め、この重み付けを、予測対象日の消費電力値を求める際に用いることで、曜日依存性を考慮した予測を行うことができる。
以上のいずれかの処理により、エアコン機器の利用状況に対する消費電力値を予測することができる。
以上に説明した家電の消費電力の予測方法は一例であり、その他の方法を用いても良い。例えば、過去の電力使用のパターンから、在宅パターン、機器毎、建物全体、天候条件、国、地域ごとなどの異なる条件について求めることができる。
次に、上記の家電の消費電力予測部31(21a−3)による予測結果をもとに家電の消費電力制御を行う家電のスケジューラ部33について説明する。
図2は、本実施の形態による家電の消費電力制御処理のアルゴリズム例の概要を示す図である。
1)過去の天気・気温・湿度・曜日・人の在不在情報などの条件(ア)と、過去の消費電力の実績値(イ)との相関関係を学習する。
2)予測対象日の予報情報(ウ)と、上記(ア)と(イ)の相関関係から、消費電力の予測(エ)を行う。なお、機器の状態予測については、(イ)を過去の機器の状態実測データに置き換えることで容易に実現できる。
3)消費電力予測値(エ)と消費電力に関する目標値(オ)との比較を行い 目標を満たしていない時間帯があれば、その時間帯の消費電力値が目標内に収まるように複数の家電の運転計画を立てる(キ)。
4)運転計画を立てる場合に、家電毎に制御を行う際の優先順位をつける(カ)。優先順位は、過去の自動運転の拒否回数、家電の操作情報、設定情報などからつけることができる。
(ク)に示すように、家電の自動運転制御は、例えば抑制を開始してから、抑制区間と非抑制区間とに分けられる。
尚、図2のアルゴリズムは一例であり、種々の変形を行うことができる。
図7は、本発明の第1の実施の形態による家電の電力制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。図7に示すように、本実施の形態による情報処理装置は、制御対象単位毎の消費電力の実測値を求める消費電力実績値演算部101と、当該期間の消費電力の実績値に基づいて次期間の消費電力を予測する次期間消費電力予測部102と、制御対象であるか否かを判定する制御対象判定部103と、制御対象と判定された曜日等における家電の消費電力の制御を行う制御処理部104と、次の期間の処理に変更する期間変更部105と、各種データを記憶する記憶部106と、を有している。
図8Aから図8Cまでは、スケジューラ部の動作の概要を示す図である。
まず、第1の処理例では、図8Aに示すように、処理が開始されると(ステップS101)、消費電力実績値演算部101が、家電毎の消費電力値を演算し、ステップS102において、次期間消費電力予測部102が、次期間の家電の消費電力値を予測する。ステップS103において、制御対象判定部103が、目標値と予測値とを比較し、ステップS104において、例えば目標値を上回らないように家電の運転状況を変更し、ステップS105で期間変更部105が、次の期間があれば期間を変更してステップS102に戻る。記憶部106は、家電の運転設定値などを記憶する。
図8Bに示す例では、ステップS104の代わりにステップS104aにおいて、目標値の上限値と下限値とを定めて、上限と下限との範囲内に収まるように、家電の運転状態を変更する。本実施の形態では、家電の運転状態をどのように定めるかは、任意である。
図8Cは、時刻と消費電力との関係の例を示す図であり、目標値と予測値とに基づいて、運転変更後の消費電力を目標値に近づけることができることを示している。
次に、図9を参照して、スケジューラ部の基本的なアルゴリズムについて説明する。図9は、図8AのステップS104の詳細を示す図であり、ステップS104−1において、予測値が目標値を上回る時間帯を抽出し、ステップS104−2において、ステップS104−1で抽出した時間帯において、予測消費電力が大きい家電を検出する。ステップS104−3において、家電の動作状態を変更し、ステップS104−4で、全体の消費電力が目標値を下回るか否かを判定し、Yesであれば、ステップS104−5に進み、NOであればステップS104−1に戻る。以上により、レベルシフト(機器動作状態の変更。以下、レベルシフトとする。)を行い、消費電力を目標値に近づけることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。機器制御を行う際に、優先度を設定することを特徴とする。優先度は、ユーザが設定できるようにする。
スケジューラ部における設定変更等をユーザが受け入れたかどうかの履歴によって、例えば、その家のユーザの嗜好をシステムが学習し、機器状態変更の優先順位を自動的に入れ替える機能を有する。
このようなスケジューラの優先度の学習機能について、以下に詳細に説明を行う。図10Aは、ユーザ志向の最大レベルシフト量に基づく処理例を示し、ステップS104−3における動作状態の変更処理の、詳細な処理の流れを示すフローチャート図である。図10Aに示すように、ステップS201において、各家電の最大レベルシフト量(許容値)を設定する。例えば、各家電毎に最大シフト量を1−5で設定する。初期値は例えば2とする。エアコンは温度シフト量(最大2)、LED照明は輝度シフト量、テレビは輝度シフト量(最大1)等と家電毎に定める。
ステップS202において、タイムシフトを拒否すると優先度について1ポイント減算(−1)、タイムシフトを受け入れると、優先度について1ポイント加算(+1)する。これにより、消費電力の増加する方向への操作が行われた家電についての制御対象としての優先度を下げることでユーザの意向を取り入れることができる。次いで、ステップS203において、上記最大レベルシフト量以内で優先度の変更を行い、ステップS104−4に進む。以上のように、本実施の形態によれば、ある時間帯で予想消費電力が大きい家電を検出し、その機器の機器動作状態を変更する制御を継続することで、優先度を変更していくことで、消費電力を目標値へ近づける処理をスムーズに行うことができるという利点がある。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態による情報処理技術は、家電の状態変更に関する優先度の設定処理に関するものである。
図10Bは、ユーザ志向のレベルシフト優先度に基づく処理例を示す図であり、ステップS301において、各登録家電毎に、例えば優先度0−5の6段階を設定する。尚、優先度0は制御しないことを意味する。ステップS302において、優先度の高い家電から順番にレベルシフト量を1段階変化させる。すなわち、スケジューラは、優先度の最も高い機器のレベルシフト量を1段階だけ変化させ、不足であれば、同じ優先度の機器を1段階変化させる。それでも不足の場合は、優先の最も高い機器と次に高い機器の中で、かつ、最大シフト量の範囲内で、再度、1段階の変化を実施する。このような処理を、レベルシフトの順位の平滑化処理と称する。図11は、レベルシフト順位の平滑化処理の例を示す図である。図11に示すように、平滑化処理では、以下の処理が行われる。
1回目の処理: 優先度5の1)のリビングのエアコンの1段階のレベルシフトを行い、不足であれば2)寝室のLEDの1段階のレベルシフトを行う。
2回目の処理: 1回目の処理では消費電力の制御が不足であれば、優先度5と4について、上から順に1段階のレベルシフトを実施する。そして、レベルシフトの目標を達成した段階で終了する。
3回目の処理: 優先度5と4と3について、同様に処理を行う。但し、この例ではリビングのエアコンとリビングのテレビは、最大シフト量を超えるのでレベルシフトを行わない。
4回目の処理: 優先度5と4と3と2とについて、同様の処理を行う。
5回目以降の処理: 全優先度について、同様の処理を行い、全ての家電が最大シフト量に達した場合に、タイムシフト処理へ移行する。
以上のように、レベルシフト優先順位の平滑化を行うことで、優先度の高い家電に偏ることなく消費電力の制御を穏やかに行うことができる。
次に、本発明の第4の実施の形態による情報処理技術であって、不在情報に基づく制御を含むものについて説明する。家電の消費電力は、家族の在宅/不在に依存して、家庭で使用する消費電力が変化する。したがって、ユーザの勤務日や休日、祝日に関する情報、外出予定の情報を考慮することで、予測精度をより向上できる。
図12Aは、不在情報を得るためのカレンダ機能のGUI例を示す図である。図12Aに示すGUIでは、現在日時と、カレンダの形式からなる日付選択部と、在宅時間入力バーと、家の住人の顔などによりユーザを特定する例えば顔アイコンと、在宅、不在の入力切替を行うアイコンと、不在予定を入力するアイコンとを有している。
図12Bは、機能の概要を説明する図である。図12Bに示す例においては、カレンダ表示機能は、1か月6週間表示であり、1週間以内の半端分については前月と翌月との週の日付を表示する。本日のマーキングでは、カレンダ内の本日の日付部の色を変更(マーキング)することで、気が付きやすいようにする。
在、不在の予定の入力機能は以下の通りである。
1)「不在の予定」を簡単に入力できること
「日付」と「顔アイコン」の2タッチもしくは「不在予定アイコン」を含む3タッチ(順序問わず)で簡単に入力できること、在宅時間もタッチで変更入力できることが特徴である。
2)住人登録機能(最大6人など)
家に住んでいるユーザを最大6人までアイコンで選択して不在予定入力ができることが特徴である。
3)顔アイコン機能
不在予定に、家族の顔アイコンを8種類(お父さん、お母さん、男の子A、B、女の子A、B、お祖父さん、お祖母さんなど)から選択して不在予定入力ができることが特徴である。住人登録されているアイコンのみを表示するようにすると良い。
4)不在の日時入力機能
カレンダ表示の日に対して1時間単位で入力する。日付は、カレンダ選択で、時間入力は在宅時間入力バーのタッチ(スライド)で変更入力できることが特徴である。以上の入力を行うことで、不在情報を得ることができる。
以下に、消費電力予測の在宅/不在入力について説明する。家族の在宅/不在によって家庭で使用する消費電力が変化すると考えられる。したがって、ユーザの勤務日や休日、祝日に関する情報、外出予定の情報があれば、予測精度をより向上できると考えられる。ただし、家族の中には入力を行う人と行わない人が居ることを想定しなければならない。
図13に示すように、ステップS102から、ステップS102b−1において、在宅/不在情報を取得する。
ここで、カレンダ入力の情報を消費予測サーバへ連携する機能を追加する。カレンダ用設定画面に、ユーザ毎の普段の休日の曜日を設定する情報を追加する。カレンダ入力に祝日をユーザが設定する機能を追加する。決まっている祝日は予め入力しておく。
次いで、ステップ102b−2で、予測対象日の在宅情報と同じ状況の過去データのみを対象として予測を行う。消費電力予測を行う際に、予測対象日の在宅状況と同じ状況の過去データのみを対象にして予測を行う。従来の消費電力予測および機器状態予測に使用していた(1)式のB(t)の代わりに、ユーザ毎の休日の曜日のパターンを使用したBh(t)を用いる。但し、同じ状況の過去データのサンプル数が少ない場合は、除外する必要がある。
図14は、曜日に関する消費電力予測の在宅/不在入力対応について示す図である。ユーザ毎に、どの曜日が休日であるかが入力され、曜日毎のユーザの休日に依存する休日パターンが図14では、1、2、3と示されている。
図14の場合では、平日/休日のパターンは全てのユーザが平日のパターン1、父のみが休日のパターン2、父以外が休日のパターン3の合計3パターンがある。また、別途設定された祝日については家族全員の休日としてパターン4とする。
これらの4パターンのうち、予測対象日と同じ曜日のパターンについて過去データの時間帯別平均をとったものをBh(t)とする。尚、上記の例では4パターンであるが、ユーザの入力によって異なるので、最大7パターンまでを考慮する必要がある。
次に、スケジューラの在宅/不在入力対応について説明する。図14に示す、「消費予測の在宅/不在入力対応」に記載の休日パターン毎にスケジューラの優先度の学習パターンを変更する。図14の場合、休日パターンは3種類となる。これらのパターン毎にユーザ志向−最大レベルシフト量、レベルシフト優先度などを個別に学習させる。尚、休日設定を変更した場合やパターンが増えた場合は、最も近い休日パターンに学習結果を引き継ぐようにすると良い。パターンが近いかどうかは、既存パターンに含まれるユーザの一致件数で判断することができる。
本発明の第5の実施の形態について説明する。以下に、自動運転の概要について説明する。図15は、エアコン、照明、テレビの電力を削減する制御を行う様子を示す図である。自動運転してほしくない場合は家電コントローラで解除できるようにしても良い。消費電力上限値である600Wを越える時間帯を電力抑制期間とし、この期間はLEDで示すように、照明等をより暗くする方向に制御する。
図16に示すように、棒グラフが前日に立てた消費電力の予測値であり、消費電力に関する目標値を越えそうな時間帯(ここでは、破線で示す)の消費電力を削減するようにすることで目標を達成することができる。消費電力に関する目標値を達成することができるように、消費電力削減のための自動運転(専用家電)と節電協力依頼表示(電力センサを付けた家電)を行わせることができる。例えば、図17に示すように、家庭の消費電力に関する目標を達成できるように、消費電力削減のための自動運転(専用家電)と、節電協力依頼表示(電力センサを付けた家電)を行う。図17の1)は、図16に示すような消費電力に関する目標に沿った消費電力の制御において、以下のような処理を行う。
1)専用家電については家電コントローラが目標達成のための自動運転を行う。ここで、意に沿わない場合はキャンセルが可である。
2)電力センサを付けた家電については、 自動運転ができないため家電コントローラに 節電協力依頼の表示をしても良い。
次に、自動運転および節電のためのアドバイス表示について説明する。
1)自動運転とアドバイス表示
1−1)自動運転
エアコンの設定温度の変更、LED照明の輝度変更、TVの省エネ運転設定などを行う。自動運転の直前に「自動運転のお知らせ」表示が家電コントローラやTVに表示される。
1−2)節電のためのアドバイス
自動運転が出来ない機器に関して、節電のためのアドバイス表示を行い、ユーザ自身にて、節電のための操作をしてもらうようにしても良い。
2)自動運転およびアドバイス表示が実行される条件
下記の情報を用いて、例えば、ユーザ宅の消費電力が過去よりも多く使用されている場合などに自動運転もしくはアドバイス表示を行う。
2−1)過去および現在の家電の利用状況から予測した消費電力予測情報
2−2)カレンダに入力された在宅/不在情報
2−3)過去の気象情報、および今後の気象予報情報
2−4)過去の自動運転の解除履歴
図18は、機能一覧を示す図である。図18には、自動運転のお知らせ、節電アドバイス、本日の自動運転計画(TVへの表示)、無駄遣いに関するお知らせ、カレンダ画面に関する表示方法と内容の例が示されている。これらの表示に基づいて、ユーザは節電に関するヒントを得ることができる。
図19は、家電の自動運転計画の表示例を示す図である。家電の自動運転計画をTVの表示画面に表示させることができる。図19には、部屋名と、家電名と、家電毎の本日の自動運転計画が示されている。家電コントローラのTV連携画面から、「本日の自動運転計画」を選択すると、専用エアコン、専用LED照明、専用テレビに関する当日の消費電力の実績値と今後の自動運転計画を専用テレビ上に表示する。エアコンは設定温度、LED照明は輝度レベル、TVは画質レベルを示す。(TVは画質を下げることで、ほぼ同じ画面の明るさでも約25%の消費電力を削減できる)。
図20は、家電コントローラからのお知らせの一例を示す図である。家電コントローラが専用家電の運転状態の大きな変更である場合、例えば、エアコンの設定温度を1度以上変更する場合、LED照明の照度を3段階以上変更する場合に、専用TVの電源が点いていれば、以下のように動作させる。TV上に「家電コントローラからのお知らせ」画面が表示される。お知らせ表示は、例えば、最大30秒間行われ、TVのリモコン操作で「終了ボタン」を押せば、お知らせ表示画面が消えて元のテレビ画面に戻るようになっている。
図21は、電力の使いすぎを防止するために、自動運転を知らせるものである。例えば、電力を抑制する制御の直前に、アラーム音などとともに、「自動運転のお知らせ」が表示される。お知らせでは、例えば、「自動制御機器は30秒後に以下の内容に変更します」などの、お知らせを行い、さらに、自動運転を実行する家電の選択が可能となっている。この例では、変更可能な部屋のアイコンと機器のアイコンと、変更内容と、自動運転を実行するか否かを選択するためのボタンと、が設けられ、ユーザの意思によりどの家電を制御するかを指示し、確定ボタンで制御を行うようにすることができる。
さらに、「確定」が押されなかった場合は、「はい/いいえ」の選択に関わらず自動運転を開始するようにしても良い。「確定」を押さずに30秒が経過した場合や「閉じる」ボタンで画面を閉じた場合などがこの場合に該当する。
尚、上記のインターフェイスは一例であり、その他の方法によっても良いことは言うまでもない。
次に、家電の運転状態の変更、自動運転の中断方法について説明する。
例えば、家電コントローラによる専用家電の自動運転の内容がユーザの意に沿わない場合には、下記の方法で自動運転の内容を変更(またはキャンセル)することが可能である。図22に示すように、家電コントローラがリビングの天井照明の輝度を4段階下げる自動運転を実施している際に、ユーザが赤外線リモコンでリビングの天井照明の輝度を変更したときに、自動運転の解除のお知らせを行う。なお、本システムでは赤外線リモコンでエアコンや天井照明の操作を行った場合、家電コントローラに状態変更通知の情報が伝えられることを前提にしているが、赤外線を受信する機能を備えた家電コントローラがユーザの赤外線リモコンの操作を検出することによって実現することも可能である。
「自動運転のお知らせ」画面で自動運転を実行したくない家電は「いいえ」を選択し「確定」ボタンを押せば、その家電に対しては自動運転を行わない。
「確定」を押さなかった場合は、「はい/いいえ」の選択に関わらず自動運転を開始する。(「確定」を押さずに30秒が経過した場合や「閉じる」ボタンで画面を閉じた場合。)
自動運転開始後にユーザが家電の運転状態を変更したい場合には、家電コントローラ・家電リモコンや通常の赤外線リモコンから自由に変更可能である。
「できれば制御して欲しくない家電」に対する優先順位・制御レベルは設定画面で設定可能である。ここで、「スケジューラ優先度の学習」を参照する。
消費電力抑制を一部の機器の極端な状態変更で達成するのではなく、複数の機器の状態を少しずつ変更することで平滑化する。(「レベルシフト優先度の平滑化」を参照)
図23は、節電のためのアドバイスの例を示す図である。節電のためのアドバイス情報を表示する。ユーザに、表示された家電機器の使用の中断を促す。図では、部屋と家電毎に、設定時間と、はい/いいえの設定と、を行うことができる。全ての設定が行われると、確定を押すことが出来る。
図24は、節電のためのアドバイスの例を示す図である。節電のためのアドバイス情報を表示し、差し支えなければ、表示された家電機器の使用の中断を依頼する。この例では、部屋のアイコンと機器のアイコンと、設定時間と、使用中止が可能であるか否かを選択するためのボタンと、が設けられ、ユーザの意思によりどの家電を制御するかを指示し、確定ボタンで制御を行うようにすることができる。
さらに、「確定」が押されると、「はい/いいえ」の選択に応じて、機器の電源切断又は省エネを行う。「確定」を押さずに30秒が経過した場合や「閉じる」ボタンで画面を閉じた場合は、設定は解除される。尚、上記のインターフェイルは一例であり、その他の方法によっても良いことは言うまでもない。
図24は節電のためのアドバイスで図23の節電協力依頼表示画面において「はい(節電に協力する)」を選択・確定したにもかかわらず、その家電の消費電力がその後、下がらなかった場合には、15分ごとに該当する家電と時刻とはい/いいえとが表示され再依頼の画面が表示される。
消費電力の目標値については将来的にはユーザ自身で設定したり、HEMSと連携して家庭内電力最適化・地域内電力最適化のための値を設定したりするようにする。「消費電力目標値」はコントロール側で変更させることがある。目標値を変更する際には、予め、目標値と変更予定日を家電コントローラの「メッセージ表示欄」に表示する。
図25は、無駄遣い検出/お知らせ表示であって、電力センサを差した家電の無駄遣いを家電コントローラが検出するとお知らせ表示を行う。家電の無駄遣いに関するアドバイスとしては、ある時刻に、ある家電、部屋で、暖房の設定温度が23℃以上になっている旨、適切な設定温度は22℃であると表示し、エコ自動運転で適切な温度が自動で設定される旨の表示と、時間バーにより次回通知の設定とが可能である。同じお知らせを「一定期間」表示したくない場合には選択する。
図26は、無駄遣いに関するアドバイスの一覧を示す図である。例えば、リビングの実証用LED照明の消費電力が70W以上で、但し、テレビをつけていない時には、以下のようなアドバイスが表示される。
LED照明の消費電力が70W以上となっています。LED照明の明るさを1段階下げると消費電力を約10%削減できます。
その他様々なアドバイスが表示される。
図27に示すように、カレンダ画面に家族の在宅/不在の情報を入力しておくことで、家族の不在予定を一覧できる。ここで入力した情報は家電コントローラが家電自動運転の際に、どの家電を制御すべきかの判断材料として使用する。図では、日にち毎に、家族の在/不在情報(アイコン)が付加されている。また、例えば、12月25日の在宅予定が、ユーザ毎に表示される。
図28は、お知らせ通知を行う際のアラーム音に関する設定画面である。図28に示すように、家電毎にアラーム設定などの有効/無効が設定できる。これにより、きめ細かい設定が可能となる。
図29は、お知らせ通知を行う際のアラーム音に関する設定画面である。同じお知らせを通知しない期間に関する設定画面である。通知の内容と、各家電毎の前回、時間の通知のスケジュール(通知なしを含む)を設定することで、どの期間に通知し、どの期間は通知しないかを設定することが可能である。
図30は、家電自動運転やお知らせに関する優先度の設定画面である。設置時にスタッフがヒアリングを行い、初期設定を行う。そして、本設定を変更したい場合には一報をしてほしい旨を知らせる。
お知らせや自動運転の優先度を変更でき、優先度が高い家電は頻繁に運転変更が行われる。「0」に設定するとその家電に対する自動運転やお知らせを停止できる。家電自動運転機能で家電の運転状態を変更する際の最大変更レベルを設定することができる。
ここに小さい値を設定すれば大きな運転変更をしなくなる。このように、家電毎に、優先度と最大シフト量を設定できるようにすることで、任意の優先度を設定することが可能である。
以上に説明したように、様々なアドバイス・お知らせを行うことで、ユーザに省エネ等の促進を促すという効果がある。
また、上記の実施の形態において、添付図面に図示されている構成等については、これらに限定されるものではなく、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
また、本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれるものである。
また、本実施の形態で説明した機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。機能の少なくとも一部は、集積回路などのハードウェアで実現しても良い。
(付記)
本発明は、以下の開示を含む。
(1)
測定した機器の個々の消費電力を演算し実績値として保持する消費電力実績値演算部と、
第1の期間の機器毎の消費電力の実績値に基づいて、次の第2の期間の機器毎の消費電力を予測する次期間消費電力予測部と、
前記第2の期間の機器毎の消費電力の統計値と、予め設定されている目標値とを比較して、前記目標値に近づける方向に機器の状態を変更する制御処理部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
温度設定、起動変更など、設定により機器の状態を変更する。
(2)
前記制御処理部は、
機器毎に設定された機器を制御する順番を示す優先度に基づいて、機器の制御対象を決定することを特徴とする(1)に記載の情報処理装置。
(3)
制御された機器の優先度を設定値よりも下げていき、全体の消費電力値が前記目標値内に収まった時点で制御を終了することを特徴とする(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記制御処理部は、
ユーザの制御拒否の操作に応じて、前記の優先度を下げる方向に変更することを特徴とする(2)又は(3)に記載の情報処理装置。
(5)
ユーザの在/不在情報に応じて、在の日は過去の同じ曜日の在の日の統計値、不在の日は過去の同じ曜日の不在の日の統計値を用いることを特徴とする(1)から(4)までのいずれか1に記載の情報処理装置。
(6)
ユーザの休日パターン情報に応じて、休日パターンに依存する優先度を設定することを特徴とする(2)から(5)までのいずれか1に記載の情報処理装置。
(7)
動作状態を自動的に変更することが出来ない機器の場合は、
ユーザに機器の設定変更を促すアドバイス通知を行うことを特徴とする(2)から(6)までのいずれか1に記載の情報処理装置。
(8)
測定した機器の個々の消費電力を演算し実績値として保持する消費電力実績値演算ステップと、
第1の期間の機器毎の消費電力の実績値に基づいて、次の第2の期間の機器毎の消費電力を予測する次期間消費電力予測ステップと、
前記第2の期間の機器毎の消費電力の統計値と、予め設定されている目標値とを比較して、前記目標値に近づける方向に機器の動作状態(温度設定、輝度設定)を変更する制御処理ステップと
を有することを特徴とする情報処理方法。
(9)
コンピュータに、(8)に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
本発明は、家電の制御装置に利用可能である。
101…消費電力実績値演算部、102…次期間消費電力予測部、103…制御対象判定部、104…制御処理部、105…期間変更部、106…記憶部。

Claims (6)

  1. 測定した機器の個々の消費電力を演算し実績値として保持する消費電力実績値演算部と、
    第1の期間の機器毎の消費電力の実績値に基づいて、次の第2の期間の機器毎の消費電力を予測する次期間消費電力予測部と、
    前記第2の期間の機器毎の消費電力の統計値と、予め設定されている目標値とを比較して、前記目標値に近づける方向に機器の状態を変更する制御処理部と
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記制御処理部は、
    機器毎に設定された機器を制御する順番を示す優先度に基づいて、機器の制御対象を決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 制御された機器の優先度を設定値よりも下げていき、全体の消費電力値が前記目標値内に収まった時点で制御を終了することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御処理部は、
    ユーザの制御拒否の操作に応じて、前記の優先度を下げる方向に変更することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
  5. ユーザの在/不在情報に応じて、在の日は過去の同じ曜日の在の日の統計値、不在の日は過去の同じ曜日の不在の日の統計値を用いることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 測定した機器の個々の消費電力を演算し実績値として保持する消費電力実績値演算ステップと、
    第1の期間の機器毎の消費電力の実績値に基づいて、次の第2の期間の機器毎の消費電力を予測する次期間消費電力予測ステップと、
    前記第2の期間の機器毎の消費電力の統計値と、予め設定されている目標値とを比較して、前記目標値に近づける方向に機器の動作状態(温度設定、輝度設定)を変更する制御処理ステップと
    を有することを特徴とする情報処理方法。
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