JP2014215180A - 光伝送装置及び光源装置 - Google Patents

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Takuji Maie
沢ニ 真家
勝仁 牟禮
Katsuhito Mure
勝仁 牟禮
志展 矢澤
Shinobu Yazawa
志展 矢澤
純一 小杉
Junichi Kosugi
純一 小杉
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Abstract

【課題】光源から出力される光の光量の調整を行うことなく、光量の変動を低減すること。【解決手段】光伝送装置は、連続光Lsを出力する光源装置31と、検出された電磁波の電界強度に応じた検出信号により連続光Lsを変調して、変調光を出力する光変調器と、変調光を電気信号に変換する光検出器と、を備え、光源装置31は、第1周波数を有する直線偏光の出力光L1を出力する光源11と、第2周波数を有する直線偏光の出力光L2を出力する光源12と、出力光L1と出力光L2とを合波して、合波光Lb1及び合波光Lb2を出力する光合分波器13と、合波光Lb1の偏光方向と合波光Lb2の偏光方向とが交差するように、合波光Lb1と合波光Lb2とを合成して連続光Lsを出力する偏波合成器14と、を備え、第1周波数f1と第2周波数f2との差は、検出信号の周波数の2倍以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、光伝送装置及び光源装置に関する。
電波暗室に設置された被測定装置から放射される微弱な電磁波を測定するための電界計測装置等の光伝送装置がある。例えば、特許文献1には、2つの光源と、2つの光源の出力光を結合する光結合器と、センサヘッドと、センサヘッドに電気的に接続されたアンテナと、受光器と、を備えた電界センサが記載されている。通常使用される電界センサの感度は入射偏波に依存する。このため、偏波を維持できる光ファイバを使用するか、シングルモードファイバを使用する場合には特許文献1に記載されているように、2つの光源からの出力光を直線偏光で、かつ、偏波面が互いに直交している光源によって偏波依存性による感度の変化を抑制する必要がある。このため、光結合器において結合された光では偏波面が直交しているので、光源とセンサヘッドとの間の光ファイバをシングルモードファイバとすることを可能としている。
特開平9−159707号公報
しかしながら、上述の電界センサでは、2つの光源から出力される光の光量が一致していない場合、センサヘッドに出力される光量の変動が発生するので、正確な測定ができないおそれがある。このため、上述の電界センサでは、2つの光源から出力される光の光量を調整しておく必要がある。
そこで本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、光源から出力される光の光量の調整を行うことなく、光量の変動を低減可能な構造を有する光伝送装置及び光源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一側面に係る光伝送装置は、連続光を出力する光源装置と、検出された電磁波の電界強度に応じた変調信号により連続光を変調して、変調光を出力する光変調器と、変調光を電気信号に変換する光検出器と、を備える。光源装置は、第1周波数を有する直線偏光の第1出力光を出力する第1光源と、第1周波数とは異なる第2周波数を有する直線偏光の第2出力光を出力する第2光源と、第1出力光と第2出力光とを合波して第1合波光及び第2合波光を出力する光合分波器と、第1合波光の偏光方向と第2合波光の偏光方向とが交差するように、第1合波光と第2合波光とを合成して連続光を出力する偏波合成器と、を備える。第1周波数と第2周波数との差は、変調信号の周波数の2倍以上である。
このような光伝送装置では、光合分波器によって、第1周波数を有する直線偏光の第1出力光と第2周波数を有する直線偏光の第2出力光とを合波している。第1周波数と第2周波数とが異なるので、第1出力光と第2出力光との合波によって第1周波数と第2周波数との差に応じたビート周波数の光量変動を持つ光である第1合波光及び第2合波光が生じる。そして、偏波合成器によって、第1合波光の偏光方向と第2合波光の偏光方向とが交差するように第1合波光及び第2合波光を偏波合成することにより、連続光を生成して出力している。第1合波光及び第2合波光は同じ振幅の光量変動を有しているので、第1出力光及び第2出力光の光量の調整を行うことなく、光変調器に出力される連続光の互いに偏光方向が交差する2つのビート成分の光量の変動を低減することができる。また、第1周波数と第2周波数との差は、変調信号の周波数の2倍以上であるので、光変調器における変調成分を分離して検出することが可能となる。その結果、電磁波の測定精度の向上が可能となる。
本発明の他の側面に係る光伝送装置は、光源装置と光変調器との間に設けられたシングルモードファイバをさらに備えてもよく、光源装置は、シングルモードファイバを介して連続光を光変調器に出力してもよい。
このような光伝送装置では、光源装置から出力される連続光は、偏光方向が交差した光である。このため、連続光がシングルモードファイバを介して光変調器に出力される際に、偏光状態の変動が生じても、ほぼ一定振幅のビート成分光に対する光変調器における変調が可能となる。
本発明の一側面に係る光源装置は、第1周波数を有する直線偏光の第1出力光を出力する第1光源と、第1周波数とは異なる第2周波数を有する直線偏光の第2出力光を出力する第2光源と、第1出力光と第2出力光とを合波して第1合波光及び第2合波光を出力する光合分波器と、第1合波光の偏光方向と第2合波光の偏光方向とが交差するように、第1合波光と第2合波光とを合成する偏波合成器と、を備える。
このような光源装置では、光合分波器によって、第1周波数を有する直線偏光の第1出力光と第2周波数を有する直線偏光の第2出力光とを合波している。第1周波数と第2周波数とが異なるので、第1出力光と第2出力光との合波によって第1周波数と第2周波数との差に応じたビート周波数成分の光である第1合波光及び第2合波光が生じる。そして、偏波合成器によって、第1合波光の偏光方向と第2合波光の偏光方向とが交差するように第1合波光及び第2合波光を偏波合成することにより、出力光を生成して出力している。第1合波光及び第2合波光は同じ振幅の光量変動を有しているので、第1出力光及び第2出力光の光量の調整を行うことなく、出力光の互いに偏光方向が交差する2つのビート成分の光量の変動を低減することができる。
本発明によれば、光源から出力される光の光量の調整を行うことなく、測定に係る光量(ビート振幅)の変動を低減できる。
一実施形態に係る光伝送装置の構成を概略的に示す図である。 図1の光源装置の構成を概略的に示す図である。 (a)は図2の一方の光源の出力光の一例を示す図、(b)は図2の他方の光源の出力光の一例を示す図、(c)は図2の光合分波器の一方の合波光の一例を示す図、(d)は図2の光合分波器の他方の合波光の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る光伝送装置の構成を概略的に示す図である。図1に示されるように、光伝送装置1は、例えば、被測定装置(不図示)から放射される電磁波(放射ノイズ)を測定するための電界計測装置に適用され得る。この光伝送装置1は、ヘッド部2と、コントローラ部3と、を備えている。ヘッド部2は、電磁波を受信するためのアンテナ(不図示)とともに電波暗室に設置され、コントローラ部3は、測定結果を出力するための測定器(不図示)とともに測定室に設置される。また、被測定装置は電波暗室に設置される。
ここで、電波暗室は、被測定装置から放射される電磁波を検出するためのエリアであって、例えば外部からの電磁波が遮断された空間である。電波暗室は、オープンサイトなどであってもよい。また、本実施形態ではアンテナの設置場所が電波暗室の例で説明するが、これに限定されない。測定室は、電波暗室において検出された電磁波を計測するためのエリアであって、被測定装置から放射される電磁波によって計測に障害が生じないエリアである。測定室は、例えば電波暗室の外部、被測定装置から十分離れた場所、または、被測定装置から放射される電磁波の漏出を遮断した空間などである。
ヘッド部2には、アンテナが接続されている。アンテナは、被測定装置から放射される電磁波を受信する。アンテナは、受信した電磁波の電界強度に応じた電気信号である検出信号Sa(変調信号)をヘッド部2に出力する。
ヘッド部2は、検出信号Saに基づいて連続光Lsを変調して変調光Lmを出力する。ヘッド部2は、偏光子21と、光変調器22と、を備えている。
偏光子21は、所定の角度の偏光成分を透過する素子である。偏光子21は、連続光Lsの所定の角度の偏光成分を透過する。
光変調器22は、アンテナから出力される検出信号Saを光信号に変換するデバイスであって、例えばマッハツェンダ型の光変調器である。光変調器22は、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO)などの電気光学効果を奏する誘電体材料から構成されている。光変調器22は、コントローラ部3から出力される連続光Lsを、光ファイバF1及び偏光子21を介して入力する。光変調器22は、検出信号Saを用いて連続光Lsを変調し、変調した連続光Lsを変調光Lmとして光ファイバF2を介してコントローラ部3に出力する。
コントローラ部3は、連続光Lsを出力するとともに、変調光Lmに基づいて電磁波の電界強度を示す電気信号である測定信号Smを出力する。コントローラ部3は、光源装置31と、光検出器32と、を備えている。
光源装置31は、光ファイバF1を介して、ヘッド部2に連続光Lsを出力する。光源装置31の詳細については、後述する。
光検出器32は、光信号を電気信号に変換するための光電変換素子であって、例えばフォトダイオードである。光検出器32は、ヘッド部2によって出力される変調光Lmの光強度を電気信号に変換し、変換した電気信号を測定信号Smとして外部の測定器(不図示)に出力する。
光ファイバF1は、ヘッド部2とコントローラ部3とを接続する光ファイバであって、例えばシングルモードファイバ(Single Mode Fiber:SMF)である。光ファイバF1は、コントローラ部3からヘッド部2に連続光Lsを伝送する。光ファイバF2は、ヘッド部2とコントローラ部3とを接続する光ファイバであって、例えばシングルモードファイバである。光ファイバF2は、ヘッド部2からコントローラ部3に変調光Lmを伝送する。
次に、光源装置31の詳細を説明する。図2は、光源装置31の構成を概略的に示す図である。図2に示されるように、光源装置31は、光源11(第1光源)と、光源12(第2光源)と、光合分波器13と、偏波合成器14と、を備えている。
光源11は、出力光L1(第1出力光)を出力するデバイスであって、例えばレーザダイオードである。出力光L1は、第1周波数fを有する直線偏光である。出力光L1の波長λは例えば1550nm程度である。光源11は、光ファイバF11を介して出力光L1を光合分波器13に出力する。光ファイバF11は、光源11と光合分波器13とを接続する光ファイバであって、例えば偏波保持ファイバ(Polarization Maintaining Fiber:PMF)である。
光源12は、出力光L2(第2出力光)を出力するデバイスであって、例えばレーザダイオードである。出力光L2は、第1周波数fとは異なる第2周波数fを有する直線偏光である。つまり、出力光L2の波長λは波長λとは異なる。第1周波数fと第2周波数fとの差は、検出信号Saの周波数(測定周波数)の2倍以上としてもよい。例えば、測定周波数が10GHzである場合、第1周波数fと第2周波数fとの差は20GHz以上である。出力光L2の偏光方向は、出力光L1の偏光方向と同じである。光源12は、光ファイバF12を介して出力光L2を光合分波器13に出力する。光ファイバF12は、光源12と光合分波器13とを接続する光ファイバであって、例えば偏波保持ファイバである。
光合分波器13は、出力光L1と出力光L2とを合波して、合波光Lb1(第1合波光)及び合波光Lb2(第2合波光)を出力する。光合分波器13は、例えば光カプラであり、出力分岐比が1:1の3dBカプラであってもよい。光合分波器13は、例えば2入力2出力の構成であり、入力端13a、入力端13b、出力端13c及び出力端13dを有している。具体的に説明すると、光合分波器13は、出力光L1を入力端13aに入力し、出力光L2を入力端13bに入力する。そして、光合分波器13は、出力光L1と出力光L2とを干渉させることにより、互いに逆位相の2つのビート光を発生させる。この2つのビート光は、同じ光パワー(光量)を有し、周期的に偏波が変化する。ビート光は、以下の式(1)で示されるビート周波数fのビート周波数成分を有している。なお、cは光速であり、3.0×10[m/s]である。
Figure 2014215180
出力光L1の波長λが1550.00nmであり、出力光L2の波長λが1550.16nmである場合、ビート周波数fは20GHz程度となる。つまり、測定周波数が10GHzで、ビート周波数fを20GHz以上とする場合、出力光L1の波長λが1550.00nmであれば、出力光L2の波長λは1550.16nm以上となる。
光合分波器13は、一方のビート光のビート周波数成分の光を合波光Lb1として出力端13cから出力し、他方のビート光のビート周波数成分の光を合波光Lb2として出力端13dから出力する。合波光Lb1及び合波光Lb2は、互いに同じ偏光方向を有し、同じビート振幅を有している。
偏波合成器14は、合波光Lb1の偏光方向と合波光Lb2の偏光方向とが交差(直交)するように、合波光Lb1と合波光Lb2とを偏波合成する。偏波合成器14は、例えばPBS(偏光ビームスプリッタ)または複屈折板等である。偏波合成器14は、端面14a、端面14b及び端面14cを有している。端面14aと端面14cとは互いに対向する面である。端面14aと端面14bとは、互いに交差する面である。
偏波合成器14は、反射部141を有している。反射部141は、p偏光を透過し、s偏光を反射する。反射部141は、例えば誘電体多層膜等から構成されている。反射部141は、一方面141a及び一方面141aと反対側の他方面141bを有している。一方面141aは、端面14aと対向しており、端面14aの法線軸方向に対して例えば45度程度傾斜している。他方面141bは、端面14bと対向しており、端面14bの法線軸方向に対して例えば45度程度傾斜している。
光合分波器13の出力端13cから出力した合波光Lb1は、光ファイバF13を介して偏波合成器14の端面14aから偏波合成器14に入力する。光合分波器13の出力端13dから出力した合波光Lb2は、光ファイバF14を介して偏波合成器14の端面14bから偏波合成器14に入力する。光ファイバF13は、光合分波器13の出力端13cと偏波合成器14の端面14aとを接続する光ファイバであって、例えば偏波保持ファイバである。光ファイバF14は、光合分波器13の出力端13dと偏波合成器14の端面14bとを接続する光ファイバであって、例えば偏波保持ファイバである。反射部141は、合波光Lb1を透過するとともに、合波光Lb2を反射することにより、合波光Lb1と合波光Lb2とを偏波合成する。偏波合成器14は、偏波合成した合成光を連続光Lsとして端面14cから光ファイバF1に出力する。連続光Lsは、互いに交差した2つの偏光面を有する光であって、2つの偏光面は例えば直交している。
次に、光源装置31及び光伝送装置1の動作を説明する。図3の(a)は光源11の出力光L1の一例を示す図、図3の(b)は光源12の出力光L2の一例を示す図、図3の(c)は光合分波器13の合波光Lb1の一例を示す図、図3の(d)は光合分波器13の合波光Lb2の一例を示す図である。
光源11は、例えば図3の(a)に示される出力光L1を出力する。光源12は、例えば図3の(b)に示される出力光L2を出力する。光合分波器13は、光ファイバF11を介して出力光L1を入力端13aに入力し、光ファイバF12を介して出力光L2を入力端13bに入力する。そして、光合分波器13は、出力光L1及び出力光L2を干渉させることによって、図3(c)及び(d)に示される互いに逆位相の2つのビート光を発生させる。そして、光合分波器13は、一方のビート光のビート周波数成分の光を合波光Lb1として出力端13cから出力し、他方のビート光のビート周波数成分の光を合波光Lb2として出力端13dから出力する。
続いて、偏波合成器14は、光ファイバF13を介して合波光Lb1を端面14aに入力し、光ファイバF14を介して合波光Lb2を端面14bに入力する。そして、偏波合成器14は、反射部141によって合波光Lb1を透過し、合波光Lb2を反射することによって、合波光Lb1及び合波光Lb2を偏波合成する。そして、偏波合成器14は、偏波合成した光を連続光Lsとして光ファイバF1を介してヘッド部2に出力する。
一方、測定者は不図示の入力部を用いて、被測定装置の電磁波の測定を開始するための指示をコントローラ部3に出力する。この指示に応じて、アンテナ及びヘッド部2が動作し、被測定装置からの電磁波をアンテナが検出する。アンテナは、被測定装置から放射された電磁波を受信し、受信した電磁波に応じた検出信号Saをヘッド部2に出力する。そして、光変調器22は、検出信号Saに応じて連続光Lsを変調し、変調した連続光Lsを変調光Lmとして光ファイバF2に出力する。続いて、変調光Lmは、光ファイバF2を伝搬してコントローラ部3の光検出器32に出力される。
光検出器32は、変調光Lmを電気信号に変換し、変換した電気信号を測定信号Smとして測定器に出力する。そして、測定器は、測定信号Smに基づいてビート周波数の搬送波に重畳された信号振幅を算出することにより、電磁波の強度等を算出する。このようにして、光伝送装置1を用いて、被測定装置の電磁波の測定を行う。
以上のように、光伝送装置1では、光合分波器13によって、第1周波数fを有する直線偏光の出力光L1と第2周波数fを有する直線偏光の出力光L2とを合波している。第1周波数fと第2周波数fとが異なるので、出力光L1と出力光L2との合波によって、互いに逆位相で同じ光量の2つのビート光が生じる。この2つのビート光は、第1周波数fと第2周波数fとの差であるビート周波数fのビート周波数成分を有している。光合分波器13は、2つのビート光のビート周波数成分の光を合波光Lb1及び合波光Lb2として出力する。そして、偏波合成器14によって、合波光Lb1の偏光方向と合波光Lb2の偏光方向とが直交するように合波光Lb1及び合波光Lb2を偏波合成することにより、連続光Lsを生成して出力している。合波光Lb1及び合波光Lb2は同じビート振幅を有しているので、出力光L1及び出力光L2の光量の調整を行うことなく、偏光子21を通過した後の、光変調器22に出力される連続光Lsのビート振幅の変動を低減することができる。また、第1周波数fと第2周波数fとの差は、検出信号Saの周波数の2倍以上であるので、光変調器22における変調が可能となる。その結果、電磁波の測定精度の向上が可能となる。
光変調器は特定の偏光方向の光を入力しないと変調ができないので、従来は連続光Lsの伝送には偏波保持ファイバが用いられていた。これに対し、光伝送装置1では、光源装置31から出力される連続光Lsは、2つの偏光面が交差(直交)した光であり、それぞれのビート振幅は等しい。このため、連続光Lsの伝送用の光ファイバF1としてシングルモードファイバを用いたとしても、光ファイバF1における偏波変動によらず偏光面相互の関係は保持されるので、光変調器22が変調する際に、変調に関わる偏光方向の入力光のビートの実効値を一定として変調することが可能となる。その際、上記偏波変動の影響を排除するためには、合波光Lb1の偏光方向と合波光Lb2の偏光方向とが厳密に直交することが望ましい。しかし、仮に合波光Lb1及び合波光Lb2の偏光方向の交差角度が90度から6度程度ずれても(84度以上96度以下)、光ファイバF1における偏波変動による光変調器22上のビート振幅変動は最大10%程度であるので、良好な信号伝送を行うことができる。また、シングルモードファイバは、偏波保持ファイバよりも安価であるので、コストダウンが可能となる。
つまり、光伝送装置1では、出力光L1及び出力光L2の光量に差があったとしても、光合分波器13の分岐比が厳密に1対1の場合は、光合分波器13から出力される合波光Lb1及び合波光Lb2は同一のビート振幅及び光量を有する。このため、合波光Lb1及び合波光Lb2の偏光方向が互いに直交するように偏波合成することにより、ビート振幅及び光量が安定し、ビート振幅及び光量が一定の連続光Lsを出力することができる。また、光合分波器13の分岐比が厳密に1対1でなくても、光合分波器13から出力される合波光Lb1及び合波光Lb2は同一のビート振幅を有する。このため、合波光Lb1及び合波光Lb2の偏光方向が互いに直交するように偏波合成することにより、ビート振幅が安定し、ビート振幅が一定の連続光Lsを出力することができる。そして、連続光Lsは、2つの偏光面が互いに直交する光であるので、光ファイバF1としてシングルモードファイバを用いることができる。その結果、シングルモードファイバを用いて電磁波の測定精度を向上することが可能となる。
なお、本発明に係る光伝送装置及び光源装置は上記実施形態に限定されない。例えば、光伝送装置1は、衛星用のパラボラアンテナを用いて屋外で受信するシステム及びROF(Radio over fiber)システムなどアンテナで受信した電磁波を検出する電界計測装置全般に適用され得る。また、光伝送装置1は、衛星からの電波を受信するための受信機、及び、電波望遠鏡等に適用され得る。
アンテナが受信する電磁波は微弱であるので、ヘッド部2は、検出信号Saを増幅するためのアンプを備えていてもよい。また、コントローラ部3は、変調光Lmの一部を検出するための光検出器、及び、光変調器22のバイアス制御を行うためのバイアス制御回路を備えていてもよい。
また、光合分波器13の出力端13c及び出力端13dにアッテネータ等を設け、合波光Lb1及び合波光Lb2の光量が互いに等しくなるように調整してもよい。この場合、光合分波器13は、同じ光量の合波光Lb1及び合波光Lb2を出力する必要はなく、出力光L1及び出力光L2を合波して合波光Lb1及び合波光Lb2を出力できればよい。
本実施形態によれば、光源から出力される光の光量の調整を行うことなく、光量の変動を低減可能な光伝送装置及び光源装置を提供できる。
1…光伝送装置、11…光源(第1光源)、12…光源(第2光源)、13…光合分波器、14…偏波合成器、22…光変調器、31…光源装置、32…光検出器、F1…光ファイバ、f…第1周波数、f…第2周波数、L1…出力光(第1出力光)、L2…出力光(第2出力光)、Lb1…合波光(第1合波光)、Lb2…合波光(第2合波光)、Lm…変調光、Ls…連続光、Sa…検出信号(変調信号)、Sm…測定信号(電気信号)。

Claims (3)

  1. 連続光を出力する光源装置と、
    検出された電磁波の電界強度に応じた変調信号により前記連続光を変調して、変調光を出力する光変調器と、
    前記変調光を電気信号に変換する光検出器と、
    を備え、
    前記光源装置は、
    第1周波数を有する直線偏光の第1出力光を出力する第1光源と、
    前記第1周波数とは異なる第2周波数を有する直線偏光の第2出力光を出力する第2光源と、
    前記第1出力光と前記第2出力光とを合波して、第1合波光及び第2合波光を出力する光合分波器と、
    前記第1合波光の偏光方向と前記第2合波光の偏光方向とが交差するように、前記第1合波光と前記第2合波光とを合成して前記連続光を出力する偏波合成器と、
    を備え、
    前記第1周波数と前記第2周波数との差は、前記変調信号の周波数の2倍以上であることを特徴とする光伝送装置。
  2. 前記光源装置と前記光変調器との間に設けられたシングルモードファイバをさらに備え、
    前記光源装置は、前記シングルモードファイバを介して前記連続光を前記光変調器に出力することを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  3. 第1周波数を有する直線偏光の第1出力光を出力する第1光源と、
    前記第1周波数とは異なる第2周波数を有する直線偏光の第2出力光を出力する第2光源と、
    前記第1出力光と前記第2出力光とを合波して、第1合波光及び第2合波光を出力する光合分波器と、
    前記第1合波光の偏光方向と前記第2合波光の偏光方向とが交差するように、前記第1合波光と前記第2合波光とを合成する偏波合成器と、
    を備えることを特徴とする光源装置。
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