JP2014215116A - 排気ガス成分検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気ガス中の各成分濃度の検出精度を向上させる。【解決手段】本発明の排気ガス成分検出装置において、適用される排気ガスセンサは、固体電解質の一面側に複数の検知電極を有する。固体電解質の一面とは反対側の面には、複数の検知電極のそれぞれと対をなす参照電極が配置される。排気ガス成分検出装置は、複数の検知電極それぞれと大気電極とからなる複数の電極対それぞれに異なる所定の電圧を印加した場合に各電極対に流れる電流又はその相関値を検出し、検出された電流又はその相関値に応じて、排気ガス中の特定成分の濃度を推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガス成分検出装置に関する。
例えば、特許文献1には、固体電解質を挟んで配置された一対の電極を有する限界電流式のガス濃度センサが開示されている。このガス濃度センサの一対の電極間には、大きさの異なる第1、第2、第3の電圧が印加される。特許文献1によれば、第1の電圧を印加した場合には、ガス濃度センサにはOに応じた電流が流れるとされる。この知見に基づき特許文献1では、第1電圧印加時のセンサ出力に基づき排気ガスのO濃度を検出する。同様に、第2の電圧を印加して排気ガスのNO濃度を検出し、第3の電圧を印加して排気ガスのNO濃度を検出する。
特開平11−248676号公報 特開昭61−128153号公報 特開平11−344468号公報 特開2011−513735号公報
上記特許文献1の各成分の濃度検出の手法は、所定の第1〜第3の電圧印加時にそれぞれ特定の成分(O、NO、NO)が反応し、他の成分は反応しないという知見に基づくものである。しかしそれぞれの電圧印加時に、実際には特定の成分以外の成分も多少の反応を示すものと考えられる。このため、特許文献1により検出される特定成分の濃度には、他の成分の反応による誤差が含まれている。この点、より高い精度で特定のガス成分の濃度を検出するシステムの開発が望まれる。
また、例えば、2セル型のNOxセンサによるNOx濃度の検出が知られている。しかし、一般的な2セル型のNOxセンサは、NO、NO、NH、Oの各成分に対する依存性がある。このためNOxセンサによりNOx濃度を高い精度で検出するためには、例えば運転条件毎のNOとNOとの比のマップによるセンサ出力補正や、NHの影響有無の検証等が必要となる。このためNOxセンサを用いてNOx濃度を検出するにも関わらず、NOx濃度検出のための工数が増大することが考えられる。更に、NOxセンサは、Oの影響を受ける。このためO増加によってセンサ出力の誤差も大きくなる傾向がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものである。即ち、排気ガスの各成分の濃度を高精度に検出可能な排気ガス成分検出装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、排気ガス成分検出装置であって、
固体電解質と、
前記固体電解質の一面側に配置された複数の検知電極と、
前記複数の検知電極のそれぞれと対をなし、前記固体電解質の前記一面とは反対側の面に配置された参照電極と、を備える排気ガスセンサに接続され、
前記参照電極と前記複数の検知電極のそれぞれとからなる、複数の電極対それぞれに、互いに異なる大きさの所定の電圧を印加する手段と、
前記複数の電極対それぞれに前記所定の電圧が印加された場合に、前記複数の電極対のそれぞれに流れる電流又は該電流と相関する値を、それぞれの電流相関値として検出する手段と、
前記複数の電極対それぞれの前記電流相関値に応じて、排気ガス中の特定成分の濃度を推定する推定手段と、
を備えるものである。
第1の発明において、参照電極は、複数の検知電極それぞれと対をなすように配置された1の電極でもよいし、2以上に分離された複数の電極であってもよい。
第2の発明は、第1の発明において、前記推定手段は、前記複数の電極対の前記電流相関値と前記特定成分の濃度との関係に基づいて、前記特定成分の濃度を推定するものである。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記推定手段が、前記複数の電極対それぞれの前記電流相関値と、前記排気ガスセンサの素子温とに応じて、前記排気ガス中の特定成分の濃度を推定するものである。
本発明によれば、排気ガスセンサの複数の電極対それぞれに大きさの異なる電圧が印加される。これにより複数の異なる大きさの印加電圧に対する電流相関値を得ることができる。排気ガス中の各成分濃度と電流の大きさとの関係は、印加電圧に応じて変化し、この変化の特性は成分毎に異なっている。従って、異なる複数の印加電圧に対する電流相関値を検出することで、排気ガス中の複数の成分のうち特定成分以外の成分が電流相関値に与える影響を排除して、特定成分の濃度を検出することができる。
また、排気ガス中の複数の成分が電流相関値に与える影響は、排気ガスセンサの素子温によっても異なる。この点、第3の発明によれば、素子温に応じて特定成分の濃度が推定される。従って、より高い精度で濃度推定を行うことができる。
本発明の実施の形態1のNOxセンサの素子部の構成について説明するための模式図である。 印加電圧毎の各成分濃度とセンサ電流との関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態2のNOxセンサのセンサ素子の温度と、相関係数との関係を定めたマップについて説明するための図である。 本発明の実施の形態2において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
[NOxセンサの素子部の構成]
図1は、本発明の実施の形態1のNOxセンサの素子部2の構成について説明するための図である。図1に示される素子部を有するNOxセンサは、内燃機関の排気通路に設置され、排気ガス中の各成分の濃度の検出に用いられる。
図1に示されるように、本実施の形態のNOxセンサの素子部2は、酸化ジルコニア等の酸素イオン伝導性を有する材料からなる固体電解質10を備えている。NOxセンサが内燃機関の排気通路に設置された状態において、固体電解質10は排気ガスが導入される空間(図1では固体電解質10の上側)と、大気が導入される空間(図1では固体電解質10の下側)とを隔離するように配置される。固体電解質10の、大気が導入される空間側の面には、参照電極として機能する大気電極20が設置されている。大気電極20は、電子伝導性を有する1種又は2種以上の材料を含んで構成されている。
一方、固体電解質10の排気が導入される空間側の面には、検知電極として機能する第1電極32、第2電極34、第3電極36、第4電極38の4つの電極が互いに分離されて配置されている。第1〜第4電極32〜38のそれぞれは、大気電極20と対をなす電極である。第1〜第4電極32〜38は、酸素イオン伝導性と電子伝導性と、NOx選択性とを有する1種又は2種以上の材料からなる。また、第1〜第4電極32〜38の4つの電極は同一の材料で、同一形状に形成されている。
素子部2には、固体電解質10に対向して絶縁層42が設けられている。絶縁層42と固体電解質10との間は大気通路となっている。絶縁層42には素子部2全体を加熱するためのヒータ44が埋設されている。
上記の通りNOxセンサは、第1電極32と大気電極20とからなる第1電極対321、第2電極34と大気電極20とからなる第2電極対341、第3電極36と大気電極20とからなる第3電極対361、及び、第4電極38と大気電極20とからなる第4電極対381の、4組の電極対を有している。
本実施の形態のNOxセンサの各電極対には、それぞれ所定の電圧を印加するための回路が接続されている。この回路を介して、第1電極対321の電極間には第1電圧、第2電極対341の電極間には第2電圧、第3電極対361の電極間には第3電圧、第4電極対381の電極間には第4電圧が印加される。第1〜第4電圧は互いに異なる大きさの電圧である。
本実施の形態のNOxセンサは、第1電圧印加時の第1電極対321に流れる電流、第2電圧印加時に第2電極対341に流れる電流、第3電圧印加時に第3電極対361に流れる電流、及び、第4電圧印加時に第4電極対381に流れる電流を、それぞれ出力する。
本実施の形態1のシステムは図示しない制御装置(図示せず)を有している。制御装置は例えば、NOxセンサが設置される内燃機関のECU(Engine Control Unit)に組み込まれたものであってもよい。本実施の形態においてNOxセンサは、図示しないA/D変換器を介して制御装置に電気的に接続されている。制御装置は、所定のタイミングにおいて、NOxセンサの第1〜第4電極対間の電流のA/D変換値を、センサ出力A1〜A4として取得する。なお取得されるセンサ出力A1〜A4は、本発明の「電流相関値」に相当する。
[排ガスの各成分濃度の検出について]
ところで上記のようなNOxセンサのセンサ出力は、排気ガス中に含まれるガス成分のうちNO、NO、NH、Oに対する依存性があることがわかっている。本実施の形態における制御装置は、センサ出力A1〜A4に基づき、これらの成分(NO、NO、NH、O)の濃度を成分毎に算出する。以下、この算出手法について説明する。なお以下の説明では、検出対象となるNO、NO、NH、Oの4つの成分のいずれか又は全てを単に「成分」とも称し、被検ガス(又は排気ガス)中の各成分の濃度を「成分濃度」とも称することとする。また、本実施の形態における「成分」は本発明における「特定成分」に相当する。
図2は、NOxセンサの電極間に第1〜第4電圧を印加した場合の、各成分濃度とセンサ電流との関係を説明するための図である。図2において横軸は各成分濃度、縦軸はセンサ電流である。図2の各データは、図1の検知電極を1つとした構成のNOxセンサを用いて取得されたものである。また図2は左側から順に、センサの電極間に第1電圧、第2電圧、第3電圧、第4電圧が印加された場合における、センサ電流と各成分濃度との関係を表すものである。また各図中、NO、NO、NH、Oと付された線が示す被検ガスそれぞれは、センサ電流に影響しないガス(例えば理論空燃比の混合気が完全に燃焼した場合に排出される理想的な排気ガス)に、それぞれNO、NO、NH、Oのみを含み、かつ、それ以外の成分を含まないガスである。
図2に示されるように、センサ電流と各成分濃度とは、いずれも特有の相関関係を有している。同一の印加電圧下での各被検ガスのデータを比較すると、センサ電流が所定範囲の領域では、各成分濃度が増加するにつれてセンサ電流も概ね比例的に増加する。但し、各成分の単位濃度当たりのセンサ電流の変化率は、成分毎に異なっている。
また同一の成分を含む被検ガス毎に異なる印加電圧間のデータを比較すると、各成分のセンサ電流の変化率(各成分のグラフの傾き)は、印加電圧によって異なるものとなっている。また全体としては電圧が強くなるにつれて各成分のセンサ電流の変化率は概ね大きくなっている。しかし成分間で比較した場合、ある成分のセンサ電流の変化率の、印加電圧の変化に対する変化の割合は一定ではなく、かつ、他の成分の変化の割合とは異なっている。即ち、各成分濃度とセンサ電流との関係の、印加電圧に対する変化は、成分毎に異なる特性を有している。
図2に示されるように、各成分濃度と、その成分に由来して流れるセンサ電流の大きさとの間には、印加電圧に応じて異なる一定の相関関係(センサ電流の変化率)が存在する。この相関関係を求めることで、ある電圧印加時に各成分に由来して流れる電流の大きさを、成分濃度に関する関数として表すことができる。また、排気ガス中に含まれる種々のガス成分のうち、センサ出力に影響する成分はNO、NO、NH、Oである。従って、各電圧印加時において電極間に流れるセンサ電流を、各成分の成分濃度に応じた電流の和として表すことができる。
具体的に、被検ガスである排気ガスのNO、NO、NH、Oの各成分濃度をそれぞれx1、x2、x3、x4とする。本実施の形態のNOxセンサは、4対の電極対を有している。それぞれの電極対には同時に、それぞれ第1〜第4電圧が印加される。
ここで、例えば、第1電極対321への印加電圧を第1電圧とした場合における、NO、NO、NH、Oそれぞれの、単位濃度当たりのセンサ出力に対する変化率(以下「相関係数」と称する)を、a1、a2、a3、a4とする。このとき、第1電極対321のセンサ出力A1は、次式(1)で表すことができる。
A1=a1×x1+a2×x2+a3×x3+a4×x4・・・・・(1)
同様に、第2電極対341への印加電圧を第2電圧とした場合における、NO、NO、NH、Oそれぞれの相関係数をb1、b2、b3、b4とすると、第2電極対341のセンサ出力A2は、次式(2)で表される。
A2=b1×x1+b2×x2+b3×x3+b4×x4・・・・・(2)
同様に、第3電極対361への印加電圧を第3電圧とした場合における、NO、NO、NH、Oそれぞれの相関係数をc1、c2、c3、c4とすると、第3電極対361のセンサ出力A3は、次式(3)で表される。
A3=c1×x1+c2×x2+c3×x3+c4×x4・・・・・(3)
同様に、第4電極対381への印加電圧を第4電圧とした場合における、NO、NO、NH、Oそれぞれの相関係数をd1、d2、d3、d4とすると、第4電極対381のセンサ出力A4は、次式(4)で表される。
A4=d1×x1+d2×x2+d3×x3+d4×x4・・・・・(4)
ところで電圧が特定されれば、各成分の濃度と電流(センサ出力)との相関係数は、NOxセンサ毎の固定値として求めることができる。従って、上式(1)〜(4)式における、各電極対に印加される第1〜第4電圧下での、各成分の相関係数(a1、a2、....、d3、d4)は、予め実験やシミュレーション等により求めておくことができる。
また、NOxセンサの各電極対には、同時に、第1〜第4電圧がそれぞれ印加される。従って、同一の排気ガスを被検ガスとして、上式(1)〜(4)のセンサ出力A1〜A4が同時に検出される。検出されたセンサ出力A1〜A4の値を用いて、上式(1)〜(4)からなる連立方程式を解くことで、NO濃度x1,NO濃度x2、NH濃度x3、及び、O濃度x4を、それぞれ算出することができる。
なお、本実施の形態において、印加電圧である第1〜第4電圧は固定値である。各成分が電極において反応しやすい電圧の大きさは、成分毎に異なる。従って各成分の相関係数は、電圧に応じて一定の割合で変化するものではなく、ある電圧域で大きく増加したりする。従って、各成分の相関係数がそれぞれ特徴的に変化しやすいような4つの電圧域に基づいて、第1〜第4電圧が適宜設定される。
このように第1〜第4電圧が固定値として設定されれば、相関係数a1〜d4は固定値として求められる。従って、本実施の形態では、各成分濃度x1、x2、x3、x4に関するセンサ出力A1、A2、A3、A4の関数を上式(1)〜(4)から導き出し、この関数を制御装置に予め記憶させておく。具体的な制御においては、検出されたセンサ出力A1、A2、A3、A4を用いて、記憶されたx1、x2、x3、x4に関する演算式に従って、各成分濃度x1、x2、x3、x4が算出される。
[本実施の形態の具体的な制御のルーチン]
図3は、本発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図3のルーチンは、一定時間毎に繰り返し実行されるルーチンである。図3のルーチンでは、まず、濃度算出条件が成立しているか否かが判別される(S102)。濃度算出条件は、各成分濃度の算出のために必要な運転状態等に関する条件であり、予め制御装置に記憶されている。より具体的な条件としては、例えば、現在、内燃機関の始動後であるか、NOxセンサの活性後であり、各電極対に所定の第1〜第4電圧が印加されている状態であるか、NOxセンサが故障していないか等が挙げられる。ステップS102において、濃度算出条件の成立が認められない場合には、今回の処理は一旦終了する。
一方、ステップS102において、濃度算出条件の成立が認められると、次に、センサ出力A1〜A4が取得される(S104)。より具体的には、このタイミングにおけるNOxセンサのセンサ電流がA/D変換されて、この値がセンサ出力A1〜A4として取得される。
次に、各成分濃度が算出される(S106)。具体的には、制御装置に予め記憶された演算式に従って、ステップS104において検出されたセンサ出力A1〜A4に応じて、NO濃度x1、NO濃度x2、NH濃度x3、O濃度x4が算出される。その後、今回の処理は一旦終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、4つの電極対を有するNOxセンサを用いて、各成分濃度を算出することができる。従って、排気ガス中の他の成分のセンサ出力への影響を互いに排除することができ、1つのNOxセンサにより、高い精度で排気ガスの各成分濃度を算出することができる。
なお、本実施の形態のNOxセンサは、4つの電極対を有する場合について説明した。これは、NOxセンサの出力には特に、4つの成分NO、NO、NH、Oの濃度が影響するためである。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、電極対を3つとし、NO、NO、Oの濃度を検出するものとしてもよい。NOxセンサ出力に対するNH濃度の影響は他の成分に比べて小さい。従って、電極対を3つとしても、ある程度高い精度でNO、NO、Oの成分濃度を求めることができる。これは、他の実施の形態においても同様である。
また、本発明において電極対の数(即ち、検知電極側の電極数)は、3つ又は4つに限られず、濃度検出を要する成分の数に応じて設定することができる。このような場合にも、例えば、濃度検出を要する成分に応じて電極材料等を決定し、又は、印加電圧を、他の成分濃度の影響が排除されるような印加電圧域に設定することで、複数の成分濃度を検出することができる。これは他の実施の形態においても同様である。
また、本実施の形態では、NOxセンサの電極対を4つにして、NO、NO、NH、O濃度を検出する場合について説明した。しかし、本発明は、例えば、他の排気ガス成分を検出するための他の排気ガスセンサに適用することができる。排気ガスセンサの出力に影響を与える成分は、その排気ガスセンサの電極材料等によって異なる。従って、本実施の形態が他の排ガスセンサに適用される場合にも、排気ガスセンサの出力に影響を与える成分の数又は濃度検出を要する成分の数に対応する数の電極を検知電極側に配置して、電極対を形成すればよい。そして、各成分の濃度に対するセンサ電流の変化率(相関係数)を求めておく。これにより電極対毎にセンサ出力を検出し、これに応じて、各成分の濃度を検出することができる。これは、他の実施の形態においても同様である。
また、本実施の形態のNOxセンサにおいて、大気電極20は共通する1の電極として形成されている。しかし、本発明のNOxセンサはこれに限られるものではなく、電極対毎に分離された大気電極が設けられているものであってもよい。これは、他の実施の形態においても同様である。
また、本実施の形態では、検知電極である第1〜第4の電極は、全て同一材料、同一形状に形成されるものとした。しかし本発明はこれに限られるものではなく、互いに異なる材料又は異なる形状を有するものであってもよい。この場合にも、電極毎に、その電極に印加される電圧下での、各成分濃度とセンサ出力との相関係数を求めておくことで、同様に、成分濃度を算出することができる。
実施の形態2.
実施の形態2のNOxセンサは、実施の形態1のNOxセンサと同様の構成を有している。実施の形態2では、成分濃度の算出にあたり、素子温の影響を考慮する点を除き、実施の形態1と同様の制御を行う。
図4は、本発明の実施の形態2における、各電圧印加電圧下の素子温と各成分の係数との関係を定めたマップについて説明するための図である。各成分濃度に対するセンサ電流の変化率は、素子温に応じて変化する。即ち、上式(1)〜(4)における相関係数a1〜d4それぞれは、素子温によってそれぞれ変化する。
また、本実施の形態では、素子温に相関する値として素子部のインピーダンスを用いる。素子部のインピーダンスは素子温と一定の相関を有する。より具体的には、素子温が高くなるにつれてインピーダンスが小さくなる。
従って、本実施の形態2では、印加電圧毎の、成分毎の相関係数とインピーダンスとの関係を、予め実験やシミュレーション等により求め、この関係を図4に示すようなマップとして定め、予め制御装置に記憶しておく。実際の制御において、印加電圧ごとの相関係数は、検出されたインピーダンスに応じ、マップに従って設定される。これにより素子温のセンサ出力への影響を抑え、より高い精度で成分濃度が検出される。
図5は本発明の実施の形態2において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図5のルーチンは、図3のルーチンに替えて繰り返し実行される。図5のルーチンは、ステップS104とS106との間に、ステップS202〜S204の処理を有する点を除き、図3のルーチンと同じものである。
具体的に、図5のルーチンのステップS104において、各センサ出力が取得されると、次に、素子部のインピーダンスが検出される(S202)。インピーダンスは別に接続されたインピーダンス検出用の回路により、インピーダンス検出用の電圧が印加されて検出される。
次に、検出されたインピーダンスに応じて、電圧毎の相関係数が設定される(S204)。その後のステップS106の各成分濃度の演算においては、ステップS204において設定された相関係数が用いられる。その後、今回の処理は終了する。
以上説明したように、本実施の形態においては相関係数が、素子温に応じて設定される。これにより、素子温によるセンサ出力への影響を抑え、高い精度で各成分濃度を検出することができる。
なお、本実施の形態では素子温の相関値としてインピーダンスを用いる場合について説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、素子温を直接検出しこれを用いてもよく、又、素子温と相関を有する他の相関値を用いてもよい。
また、本実施の形態では、インピーダンスに対して相関係数が定められたマップを用いて相関係数を設定する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、インピーダンス(又は素子温又は素子温の相関値)と印加電圧とに応じた、相関係数に対する補正値を算出し、これに応じて相関係数を補正して、補正された相関係数を用いて成分濃度を算出してもよい。このような制御も、インピーダンス(又は素子温等)と印加電圧と補正値との関係を、予めシミュレーション等により求め、マップとして記憶しくことで同様に実現することができる。また、例えば、素子温変化が各成分濃度の算出値に与える影響を補正として求め、算出された各成分濃度を直接補正することで、各成分濃度を求めるものとしてもよい。
また、以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、この実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
2 素子部
10 固体電解質
20 大気電極
32〜38 第1〜第4電極
321〜381 第1〜第4電極対
40 絶縁層
42 ヒータ

Claims (3)

  1. 固体電解質と、
    前記固体電解質の一面側に配置された複数の検知電極と、
    前記複数の検知電極のそれぞれと対をなし、前記固体電解質の前記一面とは反対側の面に配置された参照電極と、を備える排気ガスセンサに接続され、
    前記参照電極と前記複数の検知電極のそれぞれとからなる、複数の電極対それぞれに、互いに異なる大きさの所定の電圧を印加する手段と、
    前記複数の電極対それぞれに前記所定の電圧が印加された場合に、前記複数の電極対のそれぞれに流れる電流又は該電流と相関する値を、それぞれの電流相関値として検出する手段と、
    前記複数の電極対それぞれの前記電流相関値に応じて、排気ガス中の特定成分の濃度を推定する推定手段と、
    を備えることを特徴とする排気ガス成分検出装置。
  2. 前記推定手段は、前記複数の電極対の前記電流相関値と前記特定成分の濃度との関係に基づいて、前記特定成分の濃度を推定することを特徴とする請求項1に記載の排気ガス成分検出装置。
  3. 前記推定手段は、前記複数の電極対それぞれの前記電流相関値と、前記排気ガスセンサの素子温とに応じて、前記排気ガス中の特定成分の濃度を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス成分検出装置。
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