JP2002357584A - 固体電解質膜を用いた成分定量方法と成分定量装置 - Google Patents

固体電解質膜を用いた成分定量方法と成分定量装置

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JP2002357584A
JP2002357584A JP2002075560A JP2002075560A JP2002357584A JP 2002357584 A JP2002357584 A JP 2002357584A JP 2002075560 A JP2002075560 A JP 2002075560A JP 2002075560 A JP2002075560 A JP 2002075560A JP 2002357584 A JP2002357584 A JP 2002357584A
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electrolyte membrane
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Yuichi Morioka
雄一 森岡
Kazuhiko Yamaki
和彦 山木
Susumu Sato
勧 佐藤
Masatoshi Endo
昌敏 遠藤
Tatsuo Nishina
辰夫 仁科
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TECHNO MORIOKA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同一センサーで無機物質や有機物質を問わず複
数の成分の濃度を同時に定量化し、且つセンサーを小型
化する必要がある。 【解決手段】本発明は、固体高分子膜を電解質とする小
型の揮発性有機物質センサーを開発し、複数の電解電位
に設定したセンサーの応答パターンを解析することによ
って多成分のガスを同時に計測することが可能にする。
さらに、センサーの基本構造は電解液に代わって固体高
分子電解質膜の両面に電極を配置することによって負極
側に測定ガス、正極側に空気を供給し、あらかじめ測定
ガス濃度に対応する電流を測定し検量線を作成しておく
ことで対象物質を定量できる成分定量方法と成分定量装
置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質膜を用
いた成分定量方法と成分定量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年住宅には様々な建材や内装材が使用
されており、電気製品に使用される材質や家具などにつ
いても同様な傾向が見られる。こうした材質からは、通
常、人が生活する環境下において有害である種々の揮発
性物質(VOC:Volatail Organic
Compound)が放散されている。これらの物質が
原因と推定される障害が報告されており、例えば、シッ
クハウス症候群と呼ばれるような問題も報告されてい
る。
【0003】上記症状に関して憂慮すべき物質として、
ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、木材保存剤、
可塑剤、防蟻剤などの有機物質が挙げられており、これ
らの物質は家屋に用いられる木材や接着剤、合成樹脂な
どに含まれている。上記以外にもVOCは多数種類ある
が、一般には沸点50〜260℃の有機物質をいう。ま
た、有機物質だけでなく、COやCOなどの無機物質
なども原因と推定されている。
【0004】上記のような社会的背景において、日常人
間が生活する環境下において安全に且つ簡便に複数の物
質を定量し未然に上記症状を防ぐことが急務である。
【0005】これまで、目的、使用条件に応じて種々な
センサーが開発され、使用されてきているが、実用化さ
れているセンサーとして、例えば、ガスセンサーとして
は被測定ガスを定電位で酸化あるいは還元して電流測定
する方式のものや固体電解質のイオン導電性を利用して
固体電解質膜の両側の酸素分圧の差によって生じる起電
力を測定する方式のものなどがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】固体電解質を用いたガ
スセンサーで一つのセンサーで複数の成分を測定できる
ものは既に存在するが成分が限られていた。例えば、特
開平9−61398号公報では、イオン導電性を有する
固体電解質とその一方の面に分離して配置された少なく
とも2つの検出電極と固体電解質の他方の面に設けられ
た対抗電極とを、少なくとも2つの検出電極間および検
出電極の1つと対向電極との間に直流電圧を印加する電
源と備えたガスセンサーを用いて複数成分の測定を行っ
ているが、同時に複数の成分を定量できても、定量でき
る成分が無機物に限られており有機物は定量できない。
【0007】また、特開平11−248676号公報の
固体電解質を用いた限界電流型ガス濃度センサーでは、
3種類の電圧を印加し3種類の成分を定量するセンサー
を提供しているが、O、NO、NOを定量するのみ
であり、この場合も有機物の複数の成分を同時に定量す
ることはできない。
【0008】その他にもこれまでに様々な原理に基づい
たガスセンサーが開発されてきており、例として、ガス
分子の吸着による電気伝導変化を測定する半導体式ガス
センサー、白金抵抗線の抵抗変化を測定する接触燃焼式
センサー、濃淡電池起電力を測定する固体電解質型セン
サー、定電位電解を行った際の電解電流を測定する定電
位電解型センサーなどが挙げられる。現在問題とされて
いるホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VO
C)を測定する場合、半導体式センサーでは有機物質の
総量を測ることは可能であるが、個々の化合物を測定す
ることは難しい。また、定電位電解型センサーでは電解
電位を変化させることで複数の化合物に対応できるが、
センサーの構造上複数の成分を同時に測定することは困
難である。
【0009】また、定電位電解型センサーのうち対向す
る電極間に電解液を充填した構造であって、定量する成
分の濃度に応じて前記電解液間でイオン導電が発生し、
そのイオン導電量に起因する電流値を検出する方法では
電解液が不可欠であるためセンサーを小型化することは
困難である。
【0010】上述の背景を踏まえ、同一センサーで無機
物質や有機物質を問わず複数の成分の濃度を同時に定量
化し、且つセンサーを小型化する必要がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体高分子膜
を電解質とする小型の揮発性有機物質センサーを開発
し、複数の電解電位に設定したセンサーの応答パターン
を解析することによって多成分のガスを同時に計測する
ことを可能にする。さらに、本発明はセンサーの基本構
造において電解液に代わって固体高分子電解質膜の両面
に電極を配置することによって負極側に測定試料、正極
側に空気を供給し、あらかじめ測定する成分の濃度に対
応する電流を測定し検量線を作成しておくことで対象物
質を定量できる成分定量方法と成分定量装置を提供す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。
【0013】[第1の実施形態] 本発明は固体高分子電
解質膜の両面に複数の電極を分離して配置し、固体高分
子電解質膜に対して向い合う電極対の間に定量対象であ
る成分に応じて一定の直流電圧を連続印加し、電極対間
の出力電流を検出する成分定量方法において、同時に複
数の無機物質もしくは有機物質を定量することができる
成分定量方法と成分定量装置であることを特徴とする。
【0014】図1に本実施例の成分定量装置を示す。本
発明の成分定量装置は固体高分子電解質膜10と複数の
電極が固体高分子電解質膜10の両面に配置されたセン
サー主要部1と、定量成分を含有する試料のみを電極表
面に接する状態に保ち試料と電極間で電気化学反応を起
こさせるために試料を留めておく反応室23及び試料の
送入口21と排出口22を有する上側筐体20と、定量
成分を検出する際に固体高分子電解質膜10中の電荷移
動を補助するための電解液が充填されている電解液槽3
1をその内部に有する下側筐体30の要素から構成され
ている。本実施例の成分定量装置では、その構造上気体
や液体など異なる相の成分を同時に測定することもでき
る。
【0015】まず、センサー主要部1について説明す
る。電極11が配置される固体高分子電解質膜10の面
の形状は矩形であり、電極11を固体高分子電解質膜1
0の表面に隙間なく圧着するために固体高分子電解質膜
10の表面は平坦になっている。本実施例では固体高分
子電解質膜10の片面に膜状で同一形状、同一厚みの矩
形状の電極11が互いに分離された状態で並列に配置、
圧着されている。固体高分子電解質膜10の上記面と向
い合う面にも上記と同じ電極形状及び配置状態で電極1
4が配置されており(図示せず)、固体高分子電解質膜
10をはさんで対称な位置に配置された電極11と電極
14は固体高分子電解質膜10を隔てて向い合う電極対
をそれぞれ形成している。
【0016】さらに、電極11と電極14からなる各電
極対は他の電極対とは独立に任意の一定電圧を連続印加
され、かつ各電極対間の出力電流を分離して検出できる
外部回路とリード線12及びリード線13によって接続
されている。
【0017】次に上側筐体20について説明する。上側
筐体20は、その内部に反応室23と試料を反応室23
に送入するための送入口21と反応室23から試料を排
出するための排出口22から構成されている。上側筐体
20を形成する面のうち、複数の電極対を両面に配置さ
れた固体高分子電解質膜10と密着固定する面は試料を
反応室23に充填した際に試料と電極11が接するよう
に開放されている。
【0018】次に、下側筐体30はその内部に電解液を
充填するための電解液槽31を有しており、固体高分子
電解質膜10と接する面は電解液と電極14が接するよ
うに開放されている。電解液と電極14が接するために
開放された面と向き合う反対側の面には電解液を電解液
槽31に注入するための電解液注入口32が空けられ、
電解液充填後に電解液注入口32は外部から密閉され
る。
【0019】上側筐体20の反応室23の開放されてい
る面に電極11が配置されている固体高分子電解質膜1
0の面が向かい合い、かつ前記開放されている面の全体
が固体高分子電解質膜10で密閉される位置関係で上側
筐体20と固体高分子電解質膜10が接着されている。
固体高分子電解質膜10の面のうち上側筐体20と接着
されている面に向かい合う固体高分子電解質膜10の面
と電解液槽31が解放されている下側筐体30の面を接
着し、成分定量装置が組み上げられる。このとき、セン
サー主要部1に電圧を印加し、出力電流を測定するため
のリード線12とリード線13が成分定量装置から引き
出されており、外部回路と接続される。
【0020】同一の成分定量装置を用いて複数の成分を
定量する場合には任意の電極対間に印加する電圧を定量
する成分に応じて変更する。複数の電極を具備している
ことによって同時に複数の成分が定量できる。本実施例
では図1に示すように4つの電極対が形成されており、
定量する成分に応じて、あらかじめ検出電流と濃度の関
係を表す検量線を作成する。
【0021】定量方法の一例としてホルムアルデヒドを
測定した場合について説明する。まず、本実施例で定量
を行なうホルムアルデヒドを含めて定量する成分に応じ
た一定の直流電圧を任意の電極対間に印加する。
【0022】試料については、パラホルムアルデヒドを
熱して得られたホルムアルデヒドガスを用いて、ホルム
アルデヒドガスの基準ガスを作製した。この基準ガスの
濃度は未知である。次に、5Lの容積を持つ容器に先に
作製したホルムアルデヒドガスを1mL取り希釈する。
同様な手順でホルムアルデヒド基準ガスを3mL、5m
L取ったものを希釈し、ホルムアルデヒドの濃度が異な
る3種類の試料を作製した。
【0023】次に、作製した試料ガスを貯蔵容器から試
料の送入口21を通して一定のポンプ出力で試料ガスを
反応室23に送入する。試料ガスは送入口21から反応
室23を通って排出口22から排出される。上記3種類
の試料ガスについて、横軸に各試料ガス作成時に添加し
たホルムアルデヒド基準ガスの添加量、縦軸に試料ガス
送入開始からの300秒後に検出した成分定量装置の出
力電流値をプロットしたグラフを図3に示す。この結果
から本実施例では良好なデータが得られることを示して
いる。定量する成分の濃度によるが測定開始から出力電
流値が安定するまでには数分間必要であり、複数の成分
を同時に定量することによって測定時間の短縮を図るこ
とができる。
【0024】また、図1のセンサー主要部1を図2に示
すセンサー主要部90に置き換えても良い。センサー主
要部90は複数のセンサー部91を並列に接続した構造
を備えており、センサー部91を互いに電気的に絶縁す
るために絶縁部97を介して接合された構造になってい
る。センサー部91は固体電解質膜92の両面に電極9
3と電極95(図示せず)を配置し一つの固体電解質膜
92に一対の電極対が作成されている。センサー主要部
90は電極93と電極95に接続されたリード線94と
リード線96によって外部回路と接続されており、セン
サー部91に各々独立に直流電圧を印加されることがで
き、かつセンサー部91の各々の出力電流を分離して検
出できる構造であれば良い。
【0025】センサー主要部90は、センサー主要部1
と比較して製造過程における工程が増える欠点がある
が、センサー部91を構成する固体電解質膜92が各々
絶縁されているため複数の成分を同時に定量する場合に
各成分の出力電流を精度良く測定することができる利点
がある。
【0026】[第2の実施形態] 本実施例の定電位電解
型センサーは三電極式センサーであり、定電位電解型セ
ンサーの本体をポテンショメーターと接続することによ
って安定した定電圧を電極対間に印加することが出来
る。図4に固体高分子電解質膜40をセンサー主要部に
含む成分定量装置の斜視図、図5にセンサー主要部の平
面図を示す。
【0027】本発明の成分定量装置である定電位電解型
センサーは固体高分子電解質膜40と固体高分子電解質
膜40を隔てて向かい合った位置で固体高分子電解質膜
40の表面に隙間無く圧着された一対の電極対と、定量
成分を含有する試料のみを電極表面に接する状態に保ち
試料と電極間で電気化学反応を起こさせるために試料を
留めておく反応室61と試料を反応室61に送入する送
入口62と反応室61から試料を排出するための排出口
63を内部に有する上側筐体60、および定量する成分
を検出する際に固体高分子電解質膜40中の電荷移動を
補助するための電解液が充填されている電解液槽51を
その内部に有する下側筐体50を組み合わせて構成され
ている。
【0028】成分を検出するためのセンサー主要部は固
体高分子電解質膜40と固体高分子電解質膜40を隔て
て向かい合った電極41と電極42および電極41と電
極42を外部回路と接続するためのリード線43とリー
ド線44から構成されている。
【0029】固体高分子電解質膜40を構成する物質は
ナフィオン(登録商標)やフレミオン(登録商標)など
のイオン導電性物質で構成されるイオン交換膜である。
本実施形態では円状のものを用いたが、矩形、半円形な
どでも良く、電極を配置する面は滑らかである必要はな
く、また平坦である必要はない。
【0030】電極41と電極42はPtなど定量する成
分に対して触媒作用を有する材質で構成されており、そ
の他にPt/Irなどの混合物やカーボン電極を用いて
も良く、両方の電極が同一材質で構成される必要はな
い。本実施形態では電極対を形成する2つの電極の形状
は円形であるが、これに限らず矩形、半円形などでも良
く両方の電極が同一形状でなくても構わない。電極41
と電極42には外部回路と接続するためのリード線43
とリード線44が接続されている。
【0031】また、電極対は一対に限らず複数の電極対
が配置され、各電極対間で独立に電圧が印加され出力電
流が検出できるように固体高分子電解質膜40の同一面
に配置された各電極が分離されてもいても良く、定量す
る成分に応じて各電極対で異なった電極材料を用いた
り、各電極対間に印加する電圧を変えたりすることで同
時に複数の成分を定量することもできる。さらに、複数
の電極を配置し、それぞれに異なった定電位を印加し、
このとき得られた電流のパターンにより複数の成分の定
量及び定性を正確に行うことができる。また、当該電極
間に与える電位は定電位に限らず、一定範囲の電位を適
当な速さで掃引した場合も、その際に検出されるセンサ
ー出力電流のパターンによって複数成分の定量及び定性
を正確に行うことができる。
【0032】次に上側筐体60について説明する。上側
筐体60は、その内部に反応室61と試料を反応室61
に送入するための送入口62と反応室60から試料を排
出するための排出口63及び固体高分子電解質膜40と
下側筐体50と上側筐体60を組み合わせたときに各構
成部を固定するためのネジ68とネジ穴67を具備して
いる。各構成部は接着材を用いて接合しても良く、上記
ネジ68やネジ穴67を用いた接合方法にはこだわらな
い。
【0033】反応室61は円筒状の空間を有しており、
その上面は密閉されており、側面のうち反応室に近いほ
うから上側筐体60の外側に向かって順に第1の層はフ
ッ化樹脂シート64、第2の層はゴム部材65、次いで
上側筐体60の外壁からなる複数層で覆われている。反
応室61を覆う複数層のうちフッ化樹脂シート64の層
とゴム部材65の層は反応室61と同心円状に配置さ
れ、各層は密着固定されている。試料と直接接する反応
室61の内壁は成分の定量結果に影響しないような化学
的に安定な材質で形成されていれば良い。反応室61の
底面は開放された窓部になっており、定電位電解型セン
サーを組み上げたときに固体高分子電解質膜40に配置
された電極41で前記窓部が密閉され、試料と電極41
の表面が直接接する構造になっている。
【0034】試料を反応室61に送入し排出するための
送入口62と排出口63は、反応室61を反応室61の
上面に平行な面で切断した際にみられる円の中心に対し
て互いに向かい合う反応室61の側壁上の位置から反応
室61を覆う各層を貫通して外部に接する該定電位電解
型センサーの側面に開口部を形成している。さらに、該
定電位電解型センサーを組み立てたとき固定するための
ネジ68とそれをねじ込むためのネジ穴67が四隅に形
成されている。
【0035】次に下側筐体50について説明する。下側
筐体50はその内部に電解液を充填するための電解液槽
51と電解液槽51に電解液を充填するための注入口5
2と外部から電解液槽51を密閉するためのネジ53お
よび固体高分子電解質膜40と下側筐体50と上側筐体
60を組み合わせたときに各構成部を一体に固定するた
めのネジ穴54とネジを固定するナット(図示せず)を
具備している。
【0036】電解液槽51と同心円でかつ半径は電解液
槽51のそれより小さい電解液を充填するための注入口
52が底面に形成され、電解液槽51が底面で密封され
るように電解液注入口52はネジ53で密封されてい
る。電解液注入口52とネジ53は電解液槽51の底面
の中央に配置されている。電解液槽51の底面には参照
電極が配置されており参照電極59を外部回路と接続す
るためのリード線58が引き出されている。
【0037】電解液槽51を取り囲む側面のうち電解液
槽51に近いほうから下側筐体50の外側に向かって順
に第1の層はフッ化樹脂シート55、第2の槽はゴム部
材56、次いで下側筐体50の外壁からなる複数層で覆
われている。電解液槽51を覆う複数層のうちフッ化樹
脂シート55の層とゴム部材56の層は電解液槽51と
同心円状に配置され、各層は密着固定されている。電解
液と直接接する電解液槽51の内壁は電解液によって劣
化しない化学的に安定な材質で形成されていれば良い。
電解液槽51の上面は開放された窓部になっており、図
4に示すように定電位電解型センサーを組み上げたとき
に固体高分子電解質膜40に配置された電極42で前記
窓部が密閉され、電解液と電極42の表面が直接接する
構造になっている。
【0038】本実施形態の定電位電解型センサーは下側
筐体50の電解液槽51の開口部を含む面に固体高分子
電解質膜40を含むセンサー主要部を固定接着し、その
上に上側筐体60の反応室61の開口部を含む面と電極
41が接するように上側筐体60を接着固定して組み上
げられる。試料と接する電極41に接続されたリード線
43は上側筐体60のフッ化樹脂シート64とゴム部材
65の境界に設けられていたリード線66と接続され、
電解液と接する電極42に接続されていたリード線44
は下側筐体50のフッ化樹脂シート55とゴム部材56
の境界にあらかじめ設けられているリード線57に接続
されることによってリード線66とリード線57を介し
て電極41と電極42は外部回路と接続される。
【0039】次に測定システムの説明を行う。電気化学
測定では、大別して定電位法と定電流法があり、定電位
法ではポテンショスタット、定電流法ではガルバノスタ
ットが用いられる。今回はポテンショスタットを用いた
測定回路を用いた。3電極方式では作用電極の電位を参
照電極に対してある電位に設定しても、電極反応が進行
するにしたがって電極表面の反応種の濃度は減少し、ま
た生成物の濃度は増加するなどして、電極電位は初めに
設定した電位から他の電位に変化してしまうのが普通で
ある。もしもこの電位を一定に保ちたいのならば作用電
極と参照電極との間の電位をにらみながら作用電極と対
電極との間に加える電圧を常に調整する必要がある。し
かしながらこの操作を短時間に実施するのは不可能に近
い。これを可能にしたのがポテンショスタットであり、
これによって作用電極の参照電極に対する電位を設定し
た電位に常に保つようにできる。
【0040】このように電極41と電極42間の電圧が
変動することなく出力電流を検出するポテンショスタッ
ト201を含む測定システムの構成を示すブロック図を
図6に示す。実際に試料と反応が起きている固体高分子
電解質膜40と試料が送入される反応室61と電解液が
充填された電解液層51を含むセンサーコア部200
は、演算増幅器(オペレーションアンプリファイアー)
202とアナログ・デジタル変換器203とマイクロコ
ンピューター(μCOM)204とそれらを繋ぐ配線と
で構成されるポテンショスタット201と接続されてい
る。測定データの処理や印加電圧の設定などを簡便に行
うために測定データを表示する液晶表示部205と設定
数値を入力するためのキー入力部207と外部のパソコ
ン209と接続してデータ処理を簡便に行うためのPC
インターフェイス206がμCOM204を介して接続
されており、これらの機器を動作させるには交流100
Vを供給する電源回路208を使用する。
【0041】測定は入力キー207から入力された設定
電圧に基づいてμCOM204からセンサーコア部20
0に一定直流電圧が印加される。センサーコア部200
で電気化学反応によって生じる出力電流は電流計で測定
され、演算増幅器202に送信されアナログ・デジタル
変換器203を介してアナログ値である出力電流値がデ
ジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号は、
μCOM204に送信され、センサーコア部200への
印加電圧を一定に保持するように電圧が調整される。同
時にμCOM204から演算増幅器202にゲインコン
トロールが行われ、設定された検出成分に対応した一定
直流電圧がセンサーコア部200に印加される。測定さ
れた出力電流値は所定の時間間隔で液晶表示部205に
表示されると同時にPCインターフェイス206を介し
てPC209に送信されグラフ化表示等が行われる。
【0042】次に成分定量方法について説明する。成分
を定量する際に固体高分子電解質膜40で起きるイオン
伝導を補助する機能を有する硫酸ナトリウムなどの電解
液を電解液槽51に電解液注入口52を通して充填して
おく。センサー主要部に形成されている電極対の電極4
1が負極、電極42が正極になるように定量する成分に
応じた一定の直流電圧を電極対間に連続して印加する。
固体高分子電解質膜40にナフィオン(登録商標)を使
用した場合、水素イオンHを含む水和プロトン(H
・xHO)がナフィオン中のスルホン酸基(−SO
H)から他のスルホン酸基へ移動することによってプロ
トン導電を起こし、負極側に移動する。試料に含まれる
定量成分の濃度に応じて電荷移動が増加することから、
電荷移動量つまり出力電流を検出し成分の定量化を行
う。
【0043】次に測定方法を説明し、気体状態の物質を
測定した一例としてホルムアルデヒドを測定した結果を
図7と図8に示す。まず、本実施形態で定量を行なうホ
ルムアルデヒドを含めて定量する成分に応じた一定の直
流電圧を任意の電極対間に印加する。
【0044】試料は、パラホルムアルデヒドを熱して得
られたホルムアルデヒドガスを希釈し、ホルムアルデヒ
ドガスの基準ガスを作製した。この基準ガスの濃度は未
知である。次に、5Lの容積を持つ容器に先に作製した
ホルムアルデヒドガスを1mL取り希釈する(試料
a)。このような手順でホルムアルデヒド基準ガスから
3mL(試料b)、5mL(試料c)取ったものを希釈
し、ホルムアルデヒドの濃度が異なる3種類の試料を作
製する。
【0045】次に、作製した試料を貯蔵容器から試料の
送入口62を通して一定のポンプ出力で試料ガスを反応
室61に送入する。試料は送入口62から反応室61を
通って排出口63から排出される。上記3種類の試料に
ついて試料ガスの送入開始からの時間を横軸にとり検出
電流値を縦軸にプロットしたのが図7のグラフである。
検出される出力電流は試料に含まれる検出成分の濃度が
高いほど大きい値をとっている。定量する成分の濃度に
もよるが、本実施形態ではガスを送入し始めてからほぼ
600秒まで測定を行い、測定開始直後では濃度によっ
て出力電流値が時間に対して一定値にならないが、20
0秒測定を行えばほぼ一定の出力電流になることがわか
る。
【0046】次に、定量する成分の濃度、つまり希釈し
て作製した試料に含まれるホルムアルデヒドの添加量を
横軸にとり、縦軸を出力電流値にとった検量線のグラフ
が図8である。パラメーターとしては,測定時間をとっ
ており、測定時間を180秒以上にすればほぼ一定の検
量線が得られている。
【0047】次に、図3に示した構造の定電位電解型セ
ンサーにあたるセンサーコア部200を小型化するため
には、電解液を注入する電解液槽51をなくする必要が
ある。本実施形態では固体高分子電解質膜40を用いて
おり膜自体がイオン交換能を有しているので、電解液が
ない条件でも定量する成分に応じた出力電流を測定する
ことができる。電解液あり・なしの条件で上記測定方法
と同じようにして出力電流を測定した結果を比較したの
が図9と図10である。図9に示すように、電解液あり
では測定時間60秒で基準ガスに含まれるホルムアルデ
ヒドの添加量が1、3、5mLの範囲での出力電流はほ
ぼ0.7から4.3μAであり3点はほぼ直線上にのっ
ており検量線が作成できている。また、図10に示すよ
うに、電解液なしでは、検出される出力電流の測定値は
電解液ありの場合に比べて低い測定値となるが、各濃度
について出力電流を検出でき検量線を作製することがで
きる結果となっている。さらに、定量する成分に対して
高い触媒能を持つ電極材料を使用することで電気化学的
反応を促進させ高い出力電流を得ることによって成分濃
度の定量化精度を向上させることが可能である。
【0048】また、本発明の成分定量装置によれば、気
体状態の物質のみならず、液体状態の物質についても測
定することが可能である。図11は、液体状態のメタノ
ールの濃度を測定した場合の検量線であり、Iはセンサ
ー出力電流の測定値である。また、ΔIはメタノール濃
度が0ppmの試料を測定した際のセンサー出力電流の
測定値に基準として、各メタノール濃度の試料を測定し
た場合のセンサー出力電流の変化量である。測定に使用
した試料は、メタノール濃度が0、10、20、30及
び40ppmの濃度であり、図11は、メタノール濃度
が既知の試料について一定電圧を連続印加した際にセン
サーで検出される出力電流の測定値をプロットしたグラ
フである。図11によれば、メタノール濃度が増加する
とともに検出される出力電流が増加し、メタノール濃度
0、10、20、30及び40ppmの各メタノール濃
度の試料で検出されるセンサー出力電流の測定値は、ほ
ぼ直線で結ばれる。従って、図11に示すグラフをメタ
ノールの検量線として用いることにより、メタノール濃
度が未知の試料について当該メタノール濃度の測定が可
能となる。
【0049】さらに、本発明の成分定量装置によれば、
異なる物質を含む混合溶液について、当該混合溶液に含
まれる各物質の濃度を同時に測定することが可能とな
る。図12乃至図14は、本発明の成分定量装置を用い
て測定したサイクリックボルタモグラムの一例を示すグ
ラフであり、図12乃至図14は、それぞれの試料に印
加する電位を掃引した際のセンサー出力電流の変化を示
したグラフである。ここで、測定に用いた電位は、参照
電極に対する作用電極の電位を−0.2Vから+0.8
Vの範囲で掃引したものであり、本実施形態では、固体
電解質である固体高分子膜の一方の面に形成された参照
電極に対し、他方の面に形成された作用電極の電位であ
る。
【0050】図12は、純水(試料A)を測定した際の
サイクリックボルタモグラムである。当該サイクリック
ボルタモグラムは、純水にとの混合溶液に含まれる測定
対象物質の濃度を導出する際に利用される基準となるも
のであり、当該サイクリックボルタモグラムと当該混合
溶液を測定して得られるサイクリックボルタモグラムを
比較することにより、当該混合溶液に含まれる測定対象
物質の濃度を定量化することが可能となる。
【0051】図13は、メタノール0.4mol/lと
エタノール0.1mol/lを混合させた混合溶液(試
料B)を測定して得られるサイクリックボルタモグラム
である。また、図14は、メタノール0.1mol/l
とエタノール0.4mol/lを混合させた混合溶液
(試料C)を測定して得られるサイクリックボルタモグ
ラムである。
【0052】したがって、図12乃至図14に示された
3つのサイクリックボルタモグラムについて、掃引する
電位に対するセンサー出力電流のピーク位置及び変化を
比較することにより、メタノール及びエタノールを任意
の濃度で混合させた混合溶液に対して、当該混合溶液に
含まれるメタノール及びエタノールの濃度を定量化する
ことができる。また、メタノール及びエタノールの混合
溶液に限定されず、複数の物質を混合させた混合溶液に
ついても、当該混合溶液に含まれる物質の濃度を定量化
することができる。さらに、気体状態の物質を混合させ
た混合気体に対しても、当該混合気体に含まれる複数の
物質を同時に定量することができる。
【0053】[第3の実施形態]本実施例は、携帯型セン
サーの例であり固体電解質膜と電極を含む携帯型センサ
ーの主要部について説明する。
【0054】本発明の成分定量装置では揮発性有機物質
を定量することができる。例えば、建築資材の合板、接
着剤、カーペット、防カビ剤、脱臭剤、消毒剤に含まれ
るホルムアルデヒド、油性塗料及び有機溶剤系接着剤に
含まれるトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、さ
らに断熱剤、ビニールクロス、酢酸ビニル系接着剤、塩
化ビニルなどの合成樹脂に含まれるフタル酸ジブチル
(DBP)及びフタル酸ジオクチル(DOP)などに代
表される可塑剤、木材防虫剤及び木材防蟻剤に使用され
る有機リン系・ピレスロイドなどの殺虫剤、木材防腐剤
として使用されるCCA(クロム、銅、砒素)系・クレ
オソート系防腐剤の検出にも有用である。
【0055】さらに、上記物質に限られるものではな
く、口臭の不快な匂いの原因とされる揮発性硫化物や飲
酒の際の酔い具合の定量化及びアルコール成分の検出な
どにも用いることができる。
【0056】図15にセンサー主要部の斜視図を示す。
センサー主要部は固体高分子電解質膜70の一方の面で
ある面74に複数の電極73を備え、電極73はそれぞ
れ分離した状態で配置され、固体高分子電解質膜70の
表面に圧着される。固体高分子電解質膜70のもう一方
の面である面75には固体高分子電解質膜70を隔てて
電極73と向い合い対になるように複数の電極76が配
置され圧着されている。固体高分子電解質膜70は非常
に薄くかつ電極を配置する面は平坦である。対になる電
極73と電極76には一定の電圧を印加して出力電流を
検出するためのリード線77が電極73に、リード線7
8が電極76に固体高分子電解質膜70と電極73と電
極76との圧着面と反対の面に接合されており外部回路
に接続できるようにセンサー主要部から引き出されてい
る。
【0057】センサー主要部にフッ化樹脂シート79な
どの電気化学反応に関与しないフィルム状の形状を有す
るものをセンサー主要部の電極73、電極76とリード
線77、リード線78を含む面に積層する。本実施形態
では固体高分子電解質膜70の電極とリード線が圧着さ
れていない固体高分子電解質膜領域の全体を覆う形状及
び面積のフッ化樹脂シート79でセンサー主要部を保護
する構造にしているが、電極部およびリード線部のみが
覆われる形状および面積のフッ化樹脂シート79を積み
重ねた構造にしても良い。さらに、治具等にセンサー主
要部を搭載して使用する場合には、センサー主要部の耐
衝撃性や密閉性を上げるためにゴム部材などをさらに積
層しても良い。図16に試料と接触する電極である負極
側からみたセンサー主要部の平面を示す。試料と接触す
る負極側の電極を覆うフッ化樹脂シート79には試料と
電極が接触するための接触孔80が設けられている。接
触孔80はどのような形状でもよくリード線圧着部を避
け、電極に試料が直接接触すれば良い。本実施例では、
複数の細かい孔を設けた。
【0058】固体高分子電解質膜70としてはナフィオ
ン(登録商標)やフレミオン(登録商標)等のイオン導
電性を持つ材質を用いる。本実施形態における固体高分
子電解質膜70を構成するナフィオンはペルフルオロス
ルホン酸ポリマーで、水で飽和させると常温で20Ωc
m以下の抵抗率を示す。電荷担体は水和プロトン(H
・xHO)であり、これがスルホン酸基(−SO
H)から他のスルホン酸基へ移動することによってプ
ロトン導電を示すことがわかっている。したがって、燃
料電池発電機構の硫酸電解液燃料電池と同じ電荷移動を
起こすことから、この特性を利用して電流検出型のセン
サーに使用することができる。
【0059】電極形状は、固体高分子電解質膜の同一面
に分離して配置されていればよく、電極形状はどのよう
な形状でもよい。例えば、円形、矩形、棒状、円筒状、
半円状などでも構わない。電極厚みはセンサー主要部の
小型化を妨げないように出来るだけ薄くする必要があ
り、電極を印刷によって固体高分子電解質膜70の面上
に成膜・乾燥させても良いし、スパッタ工法などによっ
て所定の形状に成膜しても良い。電極の材質は、例え
ば、固体高分子電解質70に触媒能を持つ白金族金属
(Ptなど)、またはその混合物(Pt/Ir等)を圧
着したものやカーボン電極を用いることができる。
【0060】負極側の電極上のフッ化樹脂シート79に
は、試料と電極が接するように接触孔80が開いてい
る。接触孔80は試料と電極を接触させたい領域のフッ
化樹脂シート79に微細な孔を無数に形成しても良い
し、フッ化樹脂シート79を切り取ってその領域だけ電
極が露出する形状にしても良い。また、フッ化樹脂シー
トだけでなくラミネートフィルムを貼り付けても良い。
【0061】次に、センサー主要部を電圧印加と出力電
流を検出するための回路とリード線を介して接続し、セ
ンサー主要部と電圧印加と出力電流を検出するための回
路を筐体に搭載する。本実施例のセンサー主要部は、そ
の構造の特徴から非常に薄いものにすることが出来るの
で携帯に便利なカード型のケースに搭載することができ
る。電源としては、乾電池やボタン電池など小型のもの
を用い、スイッチの切り換えで定量成分に応じて印加電
圧を変えることが出来る小型の回路を用いれば、センサ
ー自体を非常に小型で携帯性に優れたものにすることが
出来る。
【0062】
【発明の効果】本発明ではイオン導電性を有する固体高
分子電解質膜を用いているので従来のセンサーのように
電解液を必要とせず、センサー装置の小型化を図ること
ができる。さらに、複数の電極を配置し、それぞれの電
極対間に所定の電圧を連続印加することによって同時に
複数の成分を定量することができる。このようなことか
ら、従来技術では実現できなかった小型かつ1つの装置
で無機物質・有機物質を問わず、同時に複数の成分を定
量することができる。さらに、電解液を用いた場合は、
電解液の消耗に伴うメンテナンスが必要であったが、本
発明ではそれが不要になり、使い勝手においても非常に
向上したセンサーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の成分定量装置の斜視図で
ある。
【図2】本発明の一実施形態のセンサー主要部の斜視図
である。
【図3】本発明の一実施形態の成分定量装置を用いて測
定したホルムアルデヒドの検量線のグラフである。
【図4】本発明の一実施形態の成分定量装置の斜視図で
ある。
【図5】本発明の一実施形態のセンサー主要部の平面図
である。
【図6】本発明の一実施形態の成分定量装置を含む測定
システムのブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態の成分定量装置を用いて出
力電流の時間変化をプロットしたグラフである。
【図8】本発明の一実施形態の成分定量装置を用いて測
定時間をパラメーターにした場合に基準ガスの添加量と
出力電流をプロットしたグラフである。
【図9】本発明の一実施形態の成分定量装置の電解液を
用いた計測による検量線のグラフである。
【図10】本発明の一実施形態の成分定量装置の電解液
を用いない計測による検量線のグラフである。
【図11】本発明の一実施形態の成分定量装置を用い
て、メタノール濃度を測定して得られるメタノール検量
線のグラフである。
【図12】本発明の一実施形態の成分定量装置を用いて
得られる純水のサイクリックボルタモグラムである。
【図13】本発明の一実施形態の成分定量装置を用いて
得られるメタノール及びエタノールの混合溶液のサイク
リックボルタモグラムの一例である。
【図14】本発明の一実施形態の成分定量装置を用いて
得られるメタノール及びエタノールの混合溶液のサイク
リックボルタモグラムの一例である。
【図15】本発明の一実施形態の成分定量装置の斜視図
である。
【図16】本発明の一実施形態の成分定量装置の負極側
からみた平面図である。
【符号の説明】
10:固体高分子電解質膜 11:電極 12:リード線 13:リード線 14:電極 20:上側筐体 21:送入口 22:排出口 23:反応室 30:下側筐体 31:電解液槽 32:電解液注入口 40:固体高分子電解質膜 41:電極 42:電極 43:リード線 44:リード線 50:下側筐体 51:電解液槽 52:電解液注入口 53:ネジ部 54:ネジ穴 55:フッ化樹脂シート 56:ゴム部材 57:リード線 58:リード線 59:参照電極 60:上側筐体 61:反応室 62:送入口 63:排出口 64:フッ化樹脂シート 65:ゴム部材 66:リード線 67:ネジ穴 68:ネジ 70:固体高分子電解質膜 73:電極 77:リード線 78:リード線 79:フッ化樹脂シート 80:接触孔 93:電極 94:リード線 95:電極 96:リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 勧 山形県長井市成田2613 テクノ・モリオカ 株式会社内 (72)発明者 遠藤 昌敏 山形県米沢市成島町1丁目4−34 (72)発明者 仁科 辰夫 山形県米沢市東2丁目7−139

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質膜と前記固体電解質膜に対して
    向い合う複数の電極対を配置し、前記電極対の間に定量
    の対象となる成分に応じて一定の直流電圧を印加し、前
    記電極対の間の出力電流を検出して行なう成分定量方法
    において、同時に複数の無機物質もしくは有機物質の成
    分を定量することができることを特徴とする成分定量方
    法。
  2. 【請求項2】前記固体電解質膜は一つまたは複数の固体
    電解質膜を結合したものからなることを特徴とする請求
    項1に記載の成分定量方法。
  3. 【請求項3】異なる相の成分を同時に定量することを特
    徴とする請求項1に記載の成分定量方法。
  4. 【請求項4】固体電解質膜と前記固体電解質膜に対して
    向い合う複数の電極対を配置し、前記電極対の間に定量
    の対象となる成分に応じて一定の直流電圧を印加し、前
    記電極対の間の出力電流を検出して行なう成分定量装置
    において、同時に複数の無機物質もしくは有機物質を定
    量することができる手段を具備することを特徴とする成
    分定量装置。
  5. 【請求項5】前記固体電解質膜は一つまたは複数の固体
    電解質膜を結合したものからなることを特徴とする請求
    項4に記載の成分定量装置。
  6. 【請求項6】異なる相の成分を同時に定量する手段を具
    備することを特徴とする請求項4に記載の成分定量装
    置。
  7. 【請求項7】前記固体電解質膜はイオン交換膜であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の成分定量装置。
  8. 【請求項8】前記固体電解質膜は固体高分子電解質膜で
    あることを特徴とする請求項4に記載の成分定量装置。
  9. 【請求項9】前記成分定量装置は電解液を必要としない
    ことを特徴とする請求項4に記載の成分定量装置。
  10. 【請求項10】パラホルムアルデヒドを熱して生成され
    るホルムアルデヒドガスを用いることを特徴とする成分
    定量方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008032607A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Kyushu Univ 硫化物の悪臭を高感度で検知するセンサ
JP2010210519A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Ehime Univ 揮発性有機物検出センサ
JP2014215116A (ja) * 2013-04-24 2014-11-17 トヨタ自動車株式会社 排気ガス成分検出装置

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