JP7068943B2 - 亜酸化窒素濃度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、亜酸化窒素(N2O、一酸化二窒素)の濃度を検出する装置に関する。
従来、陽イオン伝導体を電解質とし、電解質の一面に亜酸化窒素分解触媒からなる電極層を形成し、電解質と電極層との間に発生する起電力を測定して、起電力から亜酸化窒素濃度を算出する装置がある(特許文献1参照)。
特開2006-284207号公報
ところで、亜酸化窒素と共に一酸化窒素(NO)が存在する場合、一酸化窒素は亜酸化窒素よりも電解分解し易いため、測定される起電力が一酸化窒素により影響を受ける。したがって、特許文献1に記載の装置では、亜酸化窒素濃度を正確に算出することができないおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、一酸化窒素が存在する場合であっても、亜酸化窒素濃度を正確に検出することのできる亜酸化窒素濃度検出装置を提供することを主たる目的とする。
上記課題を解決するための第1の手段は、
第1電極(23)と、
酸素イオン導電性を有する電解質(22)と、
前記電解質を介して前記第1電極に接続された第2電極(24)と、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加する電圧印加部(31,32,33)と、
前記電解質を加熱するヒータ(25)と、
前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流を検出する電流検出部(40)と、
前記電圧印加部及び前記ヒータを制御する制御ユニット(50)と、
を備える亜酸化窒素濃度検出装置(10)であって、
前記制御ユニットは、
前記電圧印加部及び前記ヒータを制御して、一酸化窒素が電気分解し亜酸化窒素が電気分解しない第1状態にする第1制御部と、
前記電圧印加部及び前記ヒータを制御して、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態にする第2制御部と、
前記第1状態において前記電流検出部により検出された第1電流に基づいて、前記第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して前記第1電極と前記第2電極との間に流れる推定電流を推定する推定部と、
前記第2状態において前記電流検出部により検出された第2電流から、前記推定部により推定された前記推定電流を引いた第3電流に基づいて、亜酸化窒素濃度を算出する算出部と、
を備える。
上記構成によれば、電圧印加部により、第1電極と、電解質を介して第1電極に接続された第2電極との間に電圧が印加される。また、ヒータにより電解質が加熱される。電圧印加部及びヒータは、制御ユニットにより制御される。そして、一酸化窒素及び亜酸化窒素の少なくとも一方が第1電極又は第2電極で電気分解されると、酸素イオン導電性を有する電解質を介して、第1電極と第2電極との間に電流が流れる。第1電極と第2電極との間に流れる電流は、電流検出部により検出される。
ここで、第1制御部により、電圧印加部及びヒータが制御され、一酸化窒素が電気分解し亜酸化窒素が電気分解しない第1状態にされる。第1状態では、一酸化窒素の電気分解に起因した電流が第1電極と第2電極との間に流れ、亜酸化窒素の電気分解に起因した電流は第1電極と第2電極との間に流れない。また、第2制御部により、電圧印加部及びヒータが制御され、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態にされる。第2状態では、一酸化窒素の電気分解に起因した電流、及び亜酸化窒素の電気分解に起因した電流が、第1電極と第2電極との間に流れる。
第1状態において一酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる電流と、第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる電流とは、相関している。このため、推定部は、第1状態において電流検出部により検出された第1電流に基づいて、第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる推定電流を推定することができる。
そして、第2状態において電流検出部により検出された第2電流から、推定部により推定された推定電流を引いた第3電流は、第2状態において亜酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる電流に相当する。第3電流は一酸化窒素の電気分解に起因する電流を除いた電流であり、第3電流と亜酸化窒素濃度とは相関している。このため、一酸化窒素が存在する場合であっても、算出部は第3電流に基づいて亜酸化窒素濃度を正確に検出することができる。
一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解されるか否かは、電解質の温度及び第1電極と第2電極との間に印加する電圧(以下、「印加電圧」という)によって変化する。一般に、電解質の温度を変化させて所定温度で安定させるために必要な時間は、印加電圧を変化させて所定電圧で安定させるために必要な時間よりも長い。
この点、第2の手段では、第1制御部は、前記電圧印加部及び前記ヒータを制御して、前記電解質の温度を第1温度にし、前記第1電極と前記第2電極との間に第1電圧を印加させることで前記第1状態にし、前記第2制御部は、前記電圧印加部及び前記ヒータを制御して、前記電解質の温度を前記第1温度にし、前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1電圧よりも高い第2電圧を印加させることで前記第2状態にする。このため、第1状態と第2状態とで、電解質の温度を変化させる必要がなく、印加電圧を変化させればよいため、亜酸化窒素濃度の検出を短時間で行うことができる。
本願発明者の実験によると、電解質の温度が350℃よりも低くなると、印加電圧にかかわらず、亜酸化窒素はほとんど分解しないことが分かった。また、電解質の温度が450℃よりも高くなると、亜酸化窒素が熱分解し始め、亜酸化窒素の熱分解に起因する電流、すなわち一酸化窒素の電気分解及び亜酸化窒素の電気分解に起因しない電流が、第1電極と第2電極との間に流れるおそれがあることが分かった。
この点、第3の手段では、前記第1温度は、350~450℃の範囲内で設定されている。したがって、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態を実現することができるとともに、亜酸化窒素濃度の検出精度が低下することを抑制することができる。
本願発明者の実験によると、電解質の温度が400℃である場合、印加電圧が0.15Vよりも低いと一酸化窒素が電気分解せず、印加電圧が0.26Vよりも高いと亜酸化窒素が電気分解し始めることが分かった。
この点、第4の手段では、前記第1温度は400℃に設定されており、前記第1電圧は、0.15~026Vの範囲内で設定されている。したがって、一酸化窒素が電気分解し亜酸化窒素が電気分解しない第1状態を実現することができる。
本願発明者の実験によると、電解質の温度が400℃である場合、印加電圧が0.80Vよりも高くなると、水(H2O)が電気分解し始め、水の電気分解に起因する電流、すなわち一酸化窒素の電気分解及び亜酸化窒素の電気分解に起因しない電流が、第1電極と第2電極との間に流れるおそれがあることが分かった。
この点、第5の手段では、前記第1温度は400℃に設定されており、前記第2電圧は、0.26~0.80Vの範囲内で設定されている。したがって、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態を実現することができるとともに、亜酸化窒素濃度の検出精度が低下することを抑制することができる。
第6の手段では、前記推定部は、一酸化窒素の濃度と、前記第1状態において一酸化窒素の電気分解に起因して前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流と、前記第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流と、の予め設定された関係である第1関係と、前記第1状態において前記電流検出部により検出された前記第1電流と、に基づいて、前記推定電流を推定する。
上記構成によれば、一酸化窒素の濃度と、第1状態において一酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる電流と、第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる電流と、の関係である第1関係が、予め設定されている。そして、推定部により、第1関係と、第1状態において電流検出部により検出された第1電流とに基づいて、上記推定電流が推定される。すなわち、第1状態において電流検出部により検出された第1電流を第1関係に適用することにより、一酸化窒素の濃度を算出することできる。そして、算出した一酸化窒素の濃度を第1関係に適用することにより、第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる電流、すなわち推定電流を推定することができる。なお、第1関係は、予め実験等に基づいて設定しておくことができる。
第7の手段では、前記算出部は、亜酸化窒素の濃度と、前記第2状態において亜酸化窒素の電気分解に起因して前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流と、の予め設定された関係である第2関係と、前記第3電流と、に基づいて、亜酸化窒素濃度を算出する。
上記構成によれば、亜酸化窒素の濃度と、第2状態において亜酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる電流と、の関係である第2関係が、予め設定されている。そして、算出部により、第2関係と上記第3電流とに基づいて、亜酸化窒素濃度が算出される。すなわち、第2状態において亜酸化窒素の電気分解に起因して第1電極と第2電極との間に流れる電流に相当する第3電流を第2関係に適用することにより、亜酸化窒素濃度を算出することできる。なお、第2関係は、予め実験等に基づいて設定しておくことができる。
具体的には、第8の手段では、前記電解質は安定化ジルコニアで形成されており、前記第1電極は白金で形成されており、前記第2電極は前記安定化ジルコニアを含んでいる。
亜酸化窒素濃度検出装置の構成を示す模式図。 亜酸化窒素における素子温度と素子電流との関係を示すグラフ。 素子温度と分解電圧との関係を示すグラフ。 340℃での亜酸化窒素の印加電圧と素子電流との関係を示すグラフ。 図4のA1部を拡大して示すグラフ。 470℃での亜酸化窒素の印加電圧と素子電流との関係を示すグラフ。 図6のA2部を拡大して示すグラフ。 400℃での一酸化窒素の印加電圧と素子電流との関係を示すグラフ。 図8のA3部を拡大して示すグラフ。 400℃での亜酸化窒素の印加電圧と素子電流との関係を示すグラフ。 図10のA4部を拡大して示すグラフ。 400℃での印加電圧と素子電流との関係を示すグラフ。 図12のA5部を拡大して示すグラフ。 亜酸化窒素濃度検出の手順を示すフローチャート。 第1関係を示すグラフ。 第2関係を示すグラフ。 本実施形態と実測値とにおける各亜酸化窒素濃度に対する第2電圧でのN2O電流を示すグラフ。
以下、大気中あるいは特定の雰囲気下における亜酸化窒素濃度を検出する亜酸化窒素濃度検出装置に具現化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、亜酸化窒素濃度検出装置10は、センサ部20、第1電源31、第2電源32、スイッチ33、電流計40、及び制御ユニット50を備えている。
センサ部20は、ハウジング21、固体電解質22、検知電極23、基準電極24、及びヒータ25を備えている。ハウジング21は、直方体状に形成されており、内部に固体電解質22、検知電極23、基準電極24、及びヒータ25を収納している。ハウジング21の内部には、亜酸化窒素濃度の測定を行う測定室27が形成されている。測定室27には、一酸化窒素(NO)や亜酸化窒素(N2O)を含む測定対象ガスが導入される。
固体電解質22(電解質)は、酸素イオン導電性を有する酸化イットリア(Y2O3)安定化ジルコニア(YSZ)により、板状に形成されている。固体電解質22の主面(最も面積の大きい面)の一方には、検知電極23が取り付けられており、他方には基準電極24が取り付けられている。検知電極23(第1電極)は、白金(Pt)により板状に形成され、測定室27内に配置されている。基準電極24(第2電極)は、YSZにより板状に形成され、固体電解質22を介して検知電極23に接続されている。
ヒータ25は、固体電解質22、検知電極23、及び基準電極24を加熱し、固体電解質22の温度を調節する。ヒータ25は、固体電解質22の温度が目標温度になるように、制御ユニット50により制御される。
固体電解質22、検知電極23、及び基準電極24で構成された素子部には、スイッチ33を介して第1電源31と第2電源32とが並列に接続されている。第1電源31は、検知電極23と基準電極24との間に、例えば0.2V(第1電圧)を印加する電源である。第1電源31の正極がスイッチ33を介して検知電極23に接続されており、第1電源31の負極が電流計40を介して基準電極24に接続されている。第2電源32は、検知電極23と基準電極24との間に、例えば0.5V(第2電圧)を印加する電源である。第2電源32の正極がスイッチ33を介して検知電極23に接続されており、第2電源32の負極が電流計40を介して基準電極24に接続されている。スイッチ33は、制御ユニット50により制御され、素子部に電圧を印加する電源を、第1電源31と第2電源32とで切り替える。なお、第1電源31、第2電源32、及びスイッチ33により、電圧印加部が構成されている。
電流計40(電流検出部)は、検知電極23と基準電極24との間に流れる電流(以下、「素子電流」という)を検出する。電流計40により検出された電流は、制御ユニット50に入力される。
制御ユニット50は、CPU、ROM、RAM、記憶装置、及び入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータにより構成されている。制御ユニット50は、固体電解質22のインピーダンスと温度との関係に基づいて、固体電解質22のインピーダンスが目標温度に対応するインピーダンスになるようにヒータ25を制御する。これにより、固体電解質22の温度(以下、「素子温度」という)が目標温度に維持される。制御ユニット50は、スイッチ33を切り替えることで、検知電極23と基準電極24との間に印加する電圧(以下、「印加電圧」という)を制御する。
図2は、素子温度と素子電流との関係を示すグラフである。ここでは、亜酸化窒素の濃度が250ppmであり、印加電圧が0.5Vの場合について示している。
同図に示すように、素子温度が350℃よりも低くなると、亜酸化窒素が電気分解しにくくなり、素子電流が急激に低下している。素子温度が350℃以上になると、以下の反応式により亜酸化窒素が電気分解される。なお、O^2-は、酸素の二価のイオンを表す。
N2O+2e→N2+O^2-
そして、O^2-が固体電解質22中を移動することにより、素子電流が流れる。素子温度が350~450℃の範囲では、素子温度の上昇に伴って、素子電流が徐々に大きくなっている。素子温度が450℃よりも高くなると、亜酸化窒素が熱分解し始める。このため、素子電流が急激に増加している。素子温度が450℃よりも高い範囲では、亜酸化窒素の熱分解に起因する素子電流、すなわち亜酸化窒素の電気分解に起因しない電流により、素子電流が増加している。
図3は、素子温度と分解電圧との関係を示すグラフである。ここでは、250ppmの亜酸化窒素と250ppmの一酸化窒素とについて示している。
同図に示すように、素子温度が350℃よりも低くなると、亜酸化窒素が電気分解しにくくなり、亜酸化窒素の分解電圧が急激に上昇している。素子温度が350~450℃の範囲では、素子温度の上昇に伴って、亜酸化窒素の分解電圧が徐々に低くなっている。素子温度が450℃よりも高くなると、亜酸化窒素が熱分解し始める。このため、素子温度が450℃よりも高い範囲では、亜酸化窒素の分解電圧が急激に低下している。一方、素子温度が340~470℃の範囲において、素子温度の上昇に伴って、一酸化窒素の分解電圧が徐々に低くなっている。すなわち、素子温度が340~470℃の範囲において、一酸化窒素は電気分解し易い状態になっている。一酸化窒素は、以下の反応式により電気分解される。
2NO+4e→N2+2O^2-
図4は、340℃での亜酸化窒素の印加電圧と素子電流との関係を示すグラフである。図5は、図4のA1部を拡大して示すグラフである。ここでは、亜酸化窒素の濃度が250ppmである場合について示している。
これらの図に示すように、素子温度が340℃の場合は、印加電圧を0.8Vまで高くしても、素子電流はほとんど流れていない。すなわち、素子温度が340℃の場合は、印加電圧を0.8Vまで高くしても、亜酸化窒素はほとんど電気分解していない。
図6は、470℃での亜酸化窒素の印加電圧と素子電流との関係を示すグラフである。図7は、図6のA2部を拡大して示すグラフである。ここでは、亜酸化窒素の濃度が50ppm,250ppmである場合についてそれぞれ示している。
これらの図に示すように、素子温度が470℃の場合は、亜酸化窒素の濃度が50ppm,250ppmのいずれにおいても、印加電圧が0.13Vよりも高くなると、素子電流が急激に増加している。すなわち、素子温度が470℃の場合は、印加電圧が0.13Vよりも高くなると、亜酸化窒素が熱分解している。
以上により、図3に示すように、素子温度が350~450℃の範囲においては、印加電圧を一酸化窒素の分解温度よりも高く亜酸化窒素の分解電圧よりも低い電圧(第1電圧)にすることで、一酸化窒素が電気分解し亜酸化窒素が電気分解しない第1状態にすることができる。そして、素子温度が350~450℃の範囲においては、印加電圧を亜酸化窒素の分解電圧よりも高い電圧(第2電圧)にすることで、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態にすることができる。さらに、素子温度が350~450℃の範囲では、亜酸化窒素が熱分解しないため、印加電圧を亜酸化窒素の分解電圧よりも高くした場合に、一酸化窒素の電気分解及び亜酸化窒素の電気分解に起因しない素子電流が流れることを抑制することができる。したがって、本実施形態では、素子温度が350~450℃の範囲を、亜酸化窒素濃度を検出する検出温度範囲(第1温度)とする。詳しくは、制御ユニット50は、素子温度を400℃(第1温度)にした状態で、亜酸化窒素濃度を検出する。
図8は、400℃での一酸化窒素の印加電圧と素子電流との関係を示すグラフである。図9は、図8のA3部を拡大して示すグラフである。ここでは、一酸化窒素の濃度が250ppm,500ppmである場合についてそれぞれ示している。
これらの図に示すように、素子温度が400℃の場合は、亜酸化窒素の濃度が250ppm,500ppmのいずれにおいても、印加電圧が0.15Vよりも高くなると、素子電流が徐々に増加している。すなわち、素子温度が400℃の場合は、印加電圧が0.15Vよりも高くなると、一酸化窒素が電気分解している。
図10は、400℃での亜酸化窒素の印加電圧と素子電流との関係を示すグラフである。図11は、図10のA4部を拡大して示すグラフである。ここでは、亜酸化窒素の濃度が50ppm,250ppmである場合についてそれぞれ示している。
これらの図に示すように、素子温度が400℃の場合は、亜酸化窒素の濃度が50ppm,250ppmのいずれにおいても、印加電圧が0.26Vよりも高くなると、素子電流が徐々に増加している。すなわち、素子温度が400℃の場合は、印加電圧が0.26Vよりも高くなると、亜酸化窒素が電気分解している。
したがって、素子温度が400℃の場合は、印加電圧を0.15~0.26V(第1電圧)にすることで、一酸化窒素が電気分解し亜酸化窒素が電気分解しない第1状態にすることができる。また、素子温度が400℃の場合は、印加電圧を0.26よりも高くすることで、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態にすることができる。
図12は、400℃での印加電圧と素子電流との関係を示すグラフである。図13は、図12のA5部を拡大して示すグラフである。ここでは、一酸化窒素及び亜酸化窒素の濃度がそれぞれ250ppmである場合について示している。図中において、「N2O」は亜酸化窒素の電気分解に起因する素子電流(N2O電流)を示しており、「NO」は一酸化窒素の電気分解に起因する素子電流(NO電流)を示している。図中において、「N2O+NO」はN2O電流とNO電流との合計電流を示している。また、図の上部に、各印加電圧の範囲において分解されるガスの種類を示している。
これらの図に示すように、素子温度が400℃の場合は、印加電圧が0.15~0.26Vの範囲において、一酸化窒素が電気分解され、亜酸化窒素が電気分解されない。このため、印加電圧が0.15~0.26Vの範囲において、NO電流と合計電流とが一致している。印加電圧が0.26Vよりも高くなると、N2O電流が増加し始め、合計電流はNO電流とN2O電流との合計になるため、合計電流はNO電流よりも大きくなっている。素子温度が400℃の場合は、印加電圧が0.26Vよりも高い範囲において、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解される。
ただし、図12に示すように、印加電圧が0.80Vよりも高くなると、水(H2O)が電気分解し始める。このため、印加電圧が0.80Vよりも高い範囲では、水の電気分解に起因する素子電流、すなわち一酸化窒素の電気分解及び亜酸化窒素の電気分解に起因しない素子電流が流れる。そこで、本実施形態では、素子温度を400℃にして、印加電圧を0.26~0.8V(第2電圧)にすることで、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態にする。詳しくは、制御ユニット50は、素子温度を400℃にして、印加電圧を0.50V(第2電圧)にすることで第2状態にする。
一般に、素子温度を変化させて所定温度で安定させるために必要な時間は、印加電圧を変化させて所定電圧で安定させるために必要な時間よりも長い。そこで、本実施形態では、制御ユニット50は、ヒータ25を制御して素子温度を第1温度にし、スイッチ33を制御して印加電圧として第1電圧を印加させることで第1状態にする。そして、制御ユニット50は、ヒータ25を制御して素子温度を上記第1温度に維持し、スイッチ33を制御して印加電圧として第1電圧よりも高い第2電圧を印加させることで第2状態にする。
図14は、亜酸化窒素濃度検出の手順を示すフローチャートである。この一連の処理は、制御ユニット50により所定の周期で実行される。
まず、ヒータ25を制御して素子温度を400℃に維持する(S10)。印加電圧として第1電圧を印加させる(S11)。詳しくは、スイッチ33を第1電源31に切り替えて、印加電圧として0.2Vを印加させる。続いて、電流計40により、第1電圧(第1状態)での素子電流として第1電流I1を検出させる(S12)。
続いて、第1電流I1に基づいて、一酸化窒素濃度D1を算出する(S13)。詳しくは、図15に示すように、一酸化窒素濃度と、第1電圧(0.2V)において一酸化窒素の電気分解に起因して流れる素子電流と、第2電圧(0.5V)において一酸化窒素の電気分解に起因して流れる素子電流と、の関係である第1関係が、予め設定されている。そこで、第1電圧において電流計40により検出された第1電流I1を第1関係に適用することにより、一酸化窒素濃度D1を算出する。なお、第1関係は、予め実験等に基づいて設定しておくことができる。
続いて、一酸化窒素濃度D1に基づいて、第2電圧(第2状態)でのNO電流Ie(推定電流)を推定する(S14)。詳しくは、図15に示すように、一酸化窒素濃度D1を第1関係に適用することにより、第2電圧(0.5V)でのNO電流Ieを推定する。
続いて、印加電圧として第2電圧を印加させる(S15)。詳しくは、スイッチ33を第2電源32に切り替えて、印加電圧として0.5Vを印加させる。続いて、電流計40により、第2電圧(第2状態)での素子電流として第2電流I2を検出させる(S16)。第2電流I2からNO電流Ieを引いて、第2電圧でのN2O電流I3(第3電流)を算出する(S17)。
続いて、第2電圧でのN2O電流I3に基づいて、亜酸化窒素濃度D2を算出する(S18)。詳しくは、図16に示すように、亜酸化窒素濃度と、第2電圧(0.5V)において亜酸化窒素の電気分解に起因して流れる素子電流と、の関係である第2関係が、予め設定されている。そこで、第2電圧でのN2O電流I3を第2関係に適用することにより、亜酸化窒素濃度D2を算出する。なお、第2関係は、予め実験等に基づいて設定しておくことができる。その後、この一連の処理を一旦終了する(END)。
なお、S10及びS11の処理が第1制御部としての処理に相当し、S10及びS15の処理が第2制御部としての処理に相当し、S12~S14の処理が推定部としての処理に相当し、S16~S18の処理が算出部としての処理に相当する。
図17は、本実施形態と実測値とにおける各亜酸化窒素濃度に対する第2電圧でのN2O電流を示すグラフである。同図に示すように、各亜酸化窒素濃度において、本実施形態の第2電圧でのN2O電流と実測値の第2電圧でのN2O電流との差は、±8%以内になっている。すなわち、各亜酸化窒素濃度において、本実施形態は±8%以内の誤差で亜酸化窒素濃度を検出することができる。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・第1状態において一酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れるNO電流と、第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れるNO電流とは、相関している。このため、推定部は、第1状態において電流計40により検出された第1電流I1に基づいて、第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れるNO電流Ieを推定することができる。
・第2状態において電流計40により検出された第2電流I2から、推定部により推定されたNO電流Ieを引いた第3電流I3は、第2状態において亜酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れるN2O電流に相当する。第3電流I3は一酸化窒素の電気分解に起因するNO電流を除いた電流であり、第3電流I3と亜酸化窒素濃度とは相関している。このため、一酸化窒素が存在する場合であっても、算出部は第3電流I3に基づいて亜酸化窒素濃度D2を正確に検出することができる。
・第1制御部は、スイッチ33及びヒータ25を制御して、固体電解質22の温度を第1温度にし、検知電極23と基準電極24との間に第1電圧を印加させることで第1状態にする。第2制御部は、スイッチ33及びヒータ25を制御して、固体電解質22の温度を第1温度にし、検知電極23と基準電極24との間に第1電圧よりも高い第2電圧を印加させることで第2状態にする。このため、第1状態と第2状態とで、固体電解質22の温度を変化させる必要がなく、印加電圧を変化させればよいため、亜酸化窒素濃度D2の検出を短時間で行うことができる。
・第1温度は、350~450℃の範囲内で設定されている。したがって、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態を実現することができるとともに、亜酸化窒素濃度D2の検出精度が低下することを抑制することができる。
・第1温度は400℃に設定されており、第1電圧は、0.15~0.26Vの範囲内で設定されている。したがって、一酸化窒素が電気分解し亜酸化窒素が電気分解しない第1状態を実現することができる。
・第1温度は400℃に設定されており、第2電圧は、0.26~0.80Vの範囲内で設定されている。したがって、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態を実現することができるとともに、亜酸化窒素濃度D2の検出精度が低下することを抑制することができる。
・一酸化窒素の濃度と、第1状態において一酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れるNO電流と、第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れるNO電流と、の関係である第1関係が、予め設定されている。そして、推定部により、第1関係と、第1状態において電流計40により検出された第1電流I1とに基づいて、上記NO電流Ieが推定される。すなわち、第1状態において電流計40により検出された第1電流I1を第1関係に適用することにより、一酸化窒素濃度D1を算出することできる。そして、算出した一酸化窒素濃度D1を第1関係に適用することにより、第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れる電流、すなわちNO電流Ieを推定することができる。
・亜酸化窒素濃度と、第2状態において亜酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れるN2O電流と、の関係である第2関係が、予め設定されている。そして、算出部により、第2関係と上記第3電流I3とに基づいて、亜酸化窒素濃度D2が算出される。すなわち、第2状態において亜酸化窒素の電気分解に起因して検知電極23と基準電極24との間に流れるN2O電流に相当する第3電流I3を第2関係に適用することにより、亜酸化窒素濃度D2を算出することできる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・固体電解質22(電解質)を、酸素イオン導電性を有する酸化カルシウム(CaO)安定化ジルコニア(CSZ)により、板状に形成してもよい。この場合、検知電極23(第1電極)を白金(Pt)により板状に形成し、基準電極24(第2電極)をCSZと白金により板状に形成するとよい。
・上記実施形態では、図15に示すように、一酸化窒素濃度と、第1状態(400℃、0.2V)において一酸化窒素の電気分解に起因して流れる素子電流と、第2状態(400℃、0.5V)において一酸化窒素の電気分解に起因して流れる素子電流と、の関係である第1関係を、グラフとして予め設定した。これに対して、第1関係を数式として、予め設定しておいてもよい。
・上記実施形態では、図16に示すように、亜酸化窒素濃度と、第2状態(400℃、0.5V)において亜酸化窒素の電気分解に起因して流れる素子電流と、の関係である第2関係を、グラフとして予め設定した。これに対して、第2関係を数式として、予め設定しておいてもよい。
・上記実施形態では、第1温度を400℃に設定し、第1電圧を、0.15~0.26Vの範囲内で設定した。これに対して、350~450℃の範囲内で第1温度を400℃以外の温度T1に設定し、第1電圧を温度T1に対応した電圧に設定してもよい。すなわち、第1温度を温度T1に設定し、第1電圧を、温度T1において一酸化窒素が電気分解し亜酸化窒素が電気分解しない電圧に設定してもよい。
・上記実施形態では、第1温度を400℃に設定し、第2電圧を、0.26~0.80Vの範囲内で設定した。これに対して、350~450℃の範囲内で第1温度を400℃以外の温度T1に設定し、第2電圧を温度T1に対応した電圧に設定してもよい。すなわち、第1温度を温度T1に設定し、第2電圧を、温度T1において一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する電圧に設定してもよい。
・上記実施形態では、第1制御部は、スイッチ33及びヒータ25を制御して、固体電解質22の温度を第1温度にし、検知電極23と基準電極24との間に第1電圧を印加させることで第1状態にした。そして、第2制御部は、スイッチ33及びヒータ25を制御して、固体電解質22の温度を第1温度にし、検知電極23と基準電極24との間に第1電圧よりも高い第2電圧を印加させることで第2状態にした。
これに対して、第1制御部が上記同様に第1状態にし、第2制御部は、スイッチ33及びヒータ25を制御して、固体電解質22の温度を第1温度よりも高い第2温度にし、検知電極23と基準電極24との間に第1電圧を印加させることで第2状態にすることもできる。この場合、図3に示すように、例えば第1電圧を0.25Vに設定し、第1温度を、一酸化窒素の分解電圧が0.25Vよりも低く、亜酸化窒素の分解電圧が0.25Vよりも高くなる温度の範囲に設定すればよい。そして、第2温度を、亜酸化窒素の分解電圧が0.25Vよりも低くなる温度の範囲に設定すればよい。
・上記実施形態では、第1電源31、第2電源32、及びスイッチ33により、電圧印加部を構成した。これに代えて、印加電圧を可変とする可変電圧電源を、電圧印加部として採用することもできる。そして、第1制御部が上記同様に第1状態にし、第2制御部は、スイッチ33及びヒータ25を制御して、固体電解質22の温度を第2温度にし、検知電極23と基準電極24との間に第2電圧を印加させることで第2状態にすることもできる。要するに、第1制御部は、一酸化窒素の分解電圧が第1電圧よりも低く、亜酸化窒素の分解電圧が第1電圧よりも高くなるように、第1温度及び第1電圧を設定すればよい。また、第2制御部は、一酸化窒素の分解電圧及び亜酸化窒素の分解電圧が第2電圧よりも低くなるように、第2温度及び第2電圧を設定すればよい。
・検知電極23(第1電極)と、固体電解質22(電解質)と、基準電極24(第2電極)と、電圧印加部と、ヒータ25とからなる組を2つ備え、制御ユニット50は、一方の組を第1状態にし、他方の組を第2状態にし、2つの組の動作結果から亜酸化窒素濃度を検出することもできる。こうした構成によれば、亜酸化窒素濃度検出装置は、第1状態と第2状態とを同時に実現することができ、亜酸化窒素濃度の検出を迅速に行うことができる。
10…亜酸化窒素濃度検出装置、22…固体電解質、23…検知電極、24…基準電極、25…ヒータ、31…第1電源、32…第2電源、33…スイッチ、40…電流計、50…制御ユニット。

Claims (8)

  1. 第1電極(23)と、
    酸素イオン導電性を有する電解質(22)と、
    前記電解質を介して前記第1電極に接続された第2電極(24)と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加する電圧印加部(31,32,33)と、
    前記電解質を加熱するヒータ(25)と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流を検出する電流検出部(40)と、
    前記電圧印加部及び前記ヒータを制御する制御ユニット(50)と、
    を備える亜酸化窒素濃度検出装置(10)であって、
    前記制御ユニットは、
    前記電圧印加部及び前記ヒータを制御して、一酸化窒素が電気分解し亜酸化窒素が電気分解しない第1状態にする第1制御部と、
    前記電圧印加部及び前記ヒータを制御して、一酸化窒素及び亜酸化窒素が電気分解する第2状態にする第2制御部と、
    前記第1状態において前記電流検出部により検出された第1電流に基づいて、前記第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して前記第1電極と前記第2電極との間に流れる推定電流を推定する推定部と、
    前記第2状態において前記電流検出部により検出された第2電流から、前記推定部により推定された前記推定電流を引いた第3電流に基づいて、亜酸化窒素濃度を算出する算出部と、
    を備える、亜酸化窒素濃度検出装置。
  2. 前記第1制御部は、前記電圧印加部及び前記ヒータを制御して、前記電解質の温度を第1温度にし、前記第1電極と前記第2電極との間に第1電圧を印加させることで前記第1状態にし、
    前記第2制御部は、前記電圧印加部及び前記ヒータを制御して、前記電解質の温度を前記第1温度にし、前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1電圧よりも高い第2電圧を印加させることで前記第2状態にする、請求項1に記載の亜酸化窒素濃度検出装置。
  3. 前記第1温度は、350~450℃の範囲内で設定されている、請求項2に記載の亜酸化窒素濃度検出装置。
  4. 前記第1温度は400℃に設定されており、
    前記第1電圧は、0.15~0.26Vの範囲内で設定されている、請求項2又は3に記載の亜酸化窒素濃度検出装置。
  5. 前記第1温度は400℃に設定されており、
    前記第2電圧は、0.26~0.80Vの範囲内で設定されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の亜酸化窒素濃度検出装置。
  6. 前記推定部は、一酸化窒素の濃度と、前記第1状態において一酸化窒素の電気分解に起因して前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流と、前記第2状態において一酸化窒素の電気分解に起因して前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流と、の予め設定された関係である第1関係と、前記第1状態において前記電流検出部により検出された前記第1電流と、に基づいて、前記推定電流を推定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の亜酸化窒素濃度検出装置。
  7. 前記算出部は、亜酸化窒素の濃度と、前記第2状態において亜酸化窒素の電気分解に起因して前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流と、の予め設定された関係である第2関係と、前記第3電流と、に基づいて、亜酸化窒素濃度を算出する、請求項1~6のいずれか1項に記載の亜酸化窒素濃度検出装置。
  8. 前記電解質は安定化ジルコニアで形成されており、前記第1電極は白金で形成されており、前記第2電極は前記安定化ジルコニアを含んでいる、請求項1~7のいずれか1項に記載の亜酸化窒素濃度検出装置。
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