JP2014213533A - ボールペン用中芯及び該中芯を用いたボールペン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 消費に伴ってインク収容管10で前進するインクIを、インク収容管10の透明な周壁を介して目視可能にしたボールペン用中芯において、前記周壁に、前後方向へ並ぶ複数の表示部11,12を設け、これら複数の表示部11,12を、前のものに移行するごとに変化させた。
【選択図】 図1
Description
ところで、前記インクの後端面の前進には、通常、かなり多くの筆記量と、ある程度の日数を要するため、その前進に使用者等が気付かない場合がある。
そこで、例えば、特許文献1に記載の発明のように、目盛(3)付きの中芯を具備した筆記具を用いることが提案される。すなわち、このような目盛り付き中芯であれば、インク収容管内のインクの後端面が何番目の目盛に対応するのかにより、インクの消費量を認識するとともに、筆記量や学習量等をある程度把握することが可能である。
ここで、前記「複数の表示部を前のものに移行するごとに変化させて」という構成には、複数の表示部の形状を前のものに移行するごとに変化させた態様や、複数の表示部の色を前のものに移行するごとに変化させた態様や、複数の表示部を文字とし、該文字を前のものに移行するごとに変化させた態様等を含む。
この構成によれば、筆記に伴ってインク収容管内のインクの後端面が前進すると、その後端面に対応する位置の表示部が、その後側の表示部に対し変化したものとして視認される。よって、使用者等は、前記表示部の変化により、インクの残量に加えて、筆記量や学習量等を容易に把握することができる。
この構成によれば、使用者等に対し、使用量が増加するのに応じて、インクの後端面に対応する表示部の面積が増加するのを視認させることができ、さらには筆記量や学習量に伴う達成感及び満足感等を与えることができる。
この構成によれば、使用者等に対し、使用量が増加するのに応じて、インクの後端面に対応する表示部の数字が増加するのを視認させることができ、さらには筆記量や学習量に伴う達成感及び満足感等をより効果的に与えることができる。
この構成によれば、複数の目盛及びこれら目盛に対応する複数の表示部によって、使用者等に対し、インクの後端位置を効果的に認識させることができる。
この構成によれば、インクの消費に伴って該インクの後端面が前進した場合に、該後端面よりも後側の白系の色の表示部が目立たなくなり、相対的に、該後端面よりも前側の表示部を強調して目立たせることができる。
この構成によれば、インクの消費に伴って該インクの後端面が前進すると、該後端面は、不透明有色の接続部材の後端よりも前方へ位置した時点で、接続部材内に隠れて目視不能になる。このため、この目視不能になった時点を、目標とした学習量を達成した時点として、使用者等に認識させることができる。
この構成によれば、使用者等に対し、インクの後端面に対応する表示部の変化を、透明な軸筒を介して視認させることができる。
このインク収容管10の外周面には、前後の方向に所定のピッチを置いて、第一の表示部11、第二の表示部12、及び目盛13が、それぞれ複数設けられる。
これら第一の表示部11,第二の表示部12及び目盛13は、例えば、パット印刷や転写印刷等、適宜な印刷手段によって、インク収容管10の外周面に、白系の色で着色される。
前記「白系の色」は、本実施の形態の好ましい具体例では、アイボリー(淡く黄色がかったやや灰味の白色、あるいはクリーム色をさらに薄くしたような色)としている。
詳細に説明すれば、各第一の表示部11は、放射状に配置された複数(図示例によれば5枚)の花弁状図形からなる。図中、符号11aで示す花弁状図形は、輪郭のみを白系の色の線とした図形である。また、符号11a’で示す花弁状図形は、輪郭及び該輪郭の内部を白系の色で塗り潰した図形である(図1参照)。
前後方向へ並ぶ複数の第一の表示部11は、前のものに移るごとに、後のものよりも花弁状図形11a’の数を増加することで、白系の色で塗り潰された部分の面積を増加させている。
後から二番目の第一の表示部11は、複数の花弁状図形のうちの一部(図示例によれば一枚)を、白系の色で塗り潰した花弁状図形11a’とし、他のものを輪郭のみを白系の色の線とした花弁状図形11aとしている。
後から三番目の第一の表示部11は、白系の色で塗潰された花弁状図形11a’の数を、後から二番目の第一の表示部11よりも増やし、他のものを輪郭のみを白系の色の線とした花弁状図形11aとしている。
後ろから四番目以降も同様にして、花弁状図形11a’の数を順次に増やし、最も前部側に位置する第一の表示部11では、全てが白系の色で塗り潰された花弁状図形11a’となっている。
複数の第二の表示部12のうち、一番後ろの第二の表示部12は、インクIの消費量が約10%増加(換言すれば、インク収容管10内のインクIの量が約10%減少)した時点におけるインクIの後端面i1に対応する位置に設けられ、白系の色で「10%」と着色されている。
そして、後から二番目の第二の表示部12は、一番後ろの第二の表示部12の位置から、さらにインクIの消費量が約20%増加(換言すれば、インク収容管10内のインクIの量が約20%減少)した時点におけるインクIの後端面i1に対応する位置に設けられ、白系の色で「30%」と着色されている。
同様にして、さらに前側の第二の表示部12も、後側の第二の表示部12の位置から、インクIの消費量が約20%増加(換言すれば、インク収容管10内のインクIの量が約20%減少)した時点におけるインクIの後端面i1に対応する位置に設けられ、白系の色でその消費量の割合を示す数字及び単位が着色されている。
これら目盛13は、小目盛13aと該小目盛よりも長い大目盛13bとから構成される。図示例によれば、大目盛13bは、インクIの消費量が約10%増加する毎に該インクIの後端面i1に対応して位置するように、その前後のピッチが設定される。小目盛13aのピッチは、大目盛13bのピッチの1/3に設定される。
そして、複数の大目盛13bの位置に対応するようにして、上述した第一の表示部11と第二の表示部12が配置される。
このインク収容管接続部22の後端面22aは、インク収容管10の外周側から略水平な線として目視される。この後端面22aに、インク収容管10内のインクIの後端面i1が達すると、インクIの消費量が約100%(換言すればインク残量が0%に近い状態)になったことを示す。
すなわち、インクIの後端面i1がインク収容管接続部22の後端面22aよりも前方に位置した場合でも、接続部材20内にはインクが残留するので、ボールペンとして筆記は可能である。仮に、インク収容管接続部22を透明に形成すれば、接続部材20内に残留するインクを目視できるようになるが、このようにした場合には、目標とした学習量の達成と、インクの視覚的な完全消費とが同時に達成されるのは構成上難しい。このため、本実施の形態の好ましい一例であるボールペン用中芯1では、接続部材20を不透明有色に形成することで、視覚的ではあるが、両者を同時に達成させるようにしている。
このチップ30の前端側は、図示しない転写ボールを回転自在に抱持するとともに、該転写ボールの前側部分を外部に露出している。
このチップ30は、特に好ましい態様としては、転写ボールの外径が0.5mmのものを用いる。この態様によれば、滑らかな筆記が可能なのは勿論のこと、インク吐出量も比較的多く確保でき、ひいては、使用者等に対し、目視によるインク減少量(すなわち、筆記量及び学習量)を実感させることができる。
このインクIは、筆記時の滑らかさを向上するとともに、使用者等に対しインク減少スピードを(すなわち、筆記量及び学習量)を実感させ易いように、例えば、剪断減粘性インク等、流動性及び吐出量の比較的大きいインクが用いられる。
ボールペンAは、図2に示すように、長尺筒状の軸筒40や、該軸筒40前端側に環装されたグリップ50、軸筒40の前端に接続された先口60、軸筒40の後端側外周面に設けられたクリップ70、軸筒40の後端から後方へ突出するノック部80、軸筒40内の中芯出没機構90等を備え、軸筒40内における中芯出没機構90よりも前側に、上記構成のボールペン用中芯1を挿通している。
このグリップ50の色は、図2の一例のように、インクIの後端面i1の位置を、該グリップ50先端よりも前側に配置した場合には、インクIの視認性に影響がないため、有色又は無色等、任意の色を選択可能である。他例として、インクIの後端面i1の位置を、該グリップ50先端よりも後側に配置した場合には、インクIを目視可能にするために、透明(例えば、無色透明又は色付き透明)な材料から形成するのが好ましい。
このクリップ70は、無色透明や、色付き透明、あるいは有色の合成樹脂材料から形成される。
この中芯出没機構90は、回転カム等を具備した従来構造とすることが可能である。
そして、インクIの消費に伴い、前記後端面i1が前進した場合には、その後端面i1に対応する位置の表示部11,12が、その後方側の表示部11,12に対し変化したものとなる。
詳細に説明すれば、インクIの後端面i1の前進に伴い、その後端面i1の位置に対応する第一の表示部11が、白系の色で塗り潰された花弁状図形11a’の面積を増加させる。同様に、第二の表示部12は、インク消費量を示す数字を増大させてゆく。
また、インクIの後端面i1が前進した際には、後端面i1よりも後側の白系の色の表示部11,12及び目盛13(図2に破線で示す部分)について、その背後側には有色のインクIが存在しなくなるため、これら表示部11,12及び目盛13が目立たなくなり、相対的に、該後端面i1よりも前側の表示部11,12及び目盛13を強調して目立たせることができる。
よって、使用者等は、インクIの後端面i1の位置を、第一の表示部11、第二の表示部12及び目盛13の位置や面積、数字と関連付けて、強く認識することができ、ひいては、筆記量や学習量等を容易に把握することができ、さらには、筆記量や学習量等に伴う達成感や満足感を得ることができる。
10:インク収容管
11:第一の表示部
11a,11a’:花弁状図形
12:第二の表示部
13:目盛
A:ボールペン
I:インク
i1:後端面
Claims (7)
- 消費に伴ってインク収容管内で前進したインクを、インク収容管の透明な周壁を介して目視可能にしたボールペン用中芯において、
前記周壁に、前後方向へ並ぶ複数の表示部を設け、これら複数の表示部を、前のものに移行するごとに変化させたことを特徴とするボールペン用中芯。 - 前記複数の表示部には、前のものに移行するごとに面積を増加させる部分を有することを特徴とする請求項1記載のボールペン用中芯。
- 前記複数の表示部には、前のものに移行するごとに増加する数字が含まれていることを特徴とする請求項1又は2記載のボールペン用中芯。
- 前記周壁に、前後方向へ所定のピッチで並ぶ複数の目盛を設け、これら複数の目盛に対応するように、前記複数の表示部を配置したことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載のボールペン用中芯。
- 前記インク収容管内のインクを白系以外の色の有色にするとともに、前記複数の表示部を、白系の色としたことを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載のボールペン用中芯。
- 前記インク収容管の前端側に、接続部材を介してボールペン用のチップを接続するとともに、前記接続部材を不透明有色に形成したことを特徴とする請求項1乃至5何れか1項記載のボールペン用中芯。
- 請求項1乃至6何れか1項記載のボールペン用中芯を透明な軸筒に内在したことを特徴とするボールペン。
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