JP2014213170A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】抽選で得られた上乗せ数の累計値を遊技者に把握させつつ、終了契機数を遊技者に知らせる演出の演出効果が充分に確保されるようになる遊技機の提供。
【解決手段】上乗せ抽選で上乗せ数が決定される毎に、アイコン表示手段47A が上乗せ期待アイコンαを表示装置2Cに表示させるので、上乗せ数が増えていくに従い、上乗せ期待アイコンαの数が増えるようになる。これにより、遊技者は、おおよそではあるが、得られた上乗せ数の累計値を把握することができる。ここで、上乗せ期待アイコンαには、上乗せ数の具体的な記載がないので、上乗せ期待アイコンαを見ても、具体的な累計値を知ることはできない。従って、総数演出手段47E が終了契機数を具体的に表示する総数演出画像を表示装置2Cの画面βに表示させれば、大きな達成感を遊技者に付与でき、これにより、充分な演出効果を確保することができる。
【選択図】 図22

Description

本発明は、外周面に複数種類の図柄が記された複数の回転リールを停止させた際に、役抽選で当選した役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた数量の遊技媒体を払い出すように形成されている遊技機に関するものである。
従来から、人々に娯楽を提供する遊技機として、パチンコ機やスロットマシン等が利用されている。
例えば、スロットマシンは、複数種類の図柄が記されるとともに、回転駆動される複数の回転リールと、これらの回転リールを一斉に回転させるためのスタートスイッチと、対応する回転リールを停止させるためのストップスイッチとを備えている。
また、スロットマシンの内部には、遊技における役の当否を役抽選で決定する役抽選手段と、回転リールの回転を停止させるリール回転制御手段とを有する遊技制御装置が設けられている。
このようなスロットマシンは、遊技者によってスタートスイッチが操作されると、回転リールが一斉に回転を開始するとともに、役抽選手段が役抽選を行うようになっている。回転リールが回転を開始した後、遊技者によってストップスイッチが操作されると、役抽選手段による役抽選の結果に基づいて、リール回転制御手段が回転リールの回転を停止させるようになっている。そして、すべての回転リールが回転を停止した際に、役に対応する図柄の組み合わせが入賞ラインに並んで停止表示されると、役に応じた数の遊技媒体、例えば、メダルが遊技者に払い出されるようになっている。
また、遊技機としては、遊技を盛り上げるための演出を行うために、様々な演出画像を表示することが可能な液晶表示装置等の表示装置と、この表示装置の動作を制御するための演出制御手段とを備えたものがある。
このような表示装置及び演出制御手段をスロットマシンに設ければ、役抽選手段の役抽選で、何らかの役に当選した際に、当選した役を遊技者に報知する演出用画像を、表示装置の画面に表示する報知演出を行うことができ、このような報知演出を行うことにより、遊技を盛り上げることができるので、遊技の興趣性が向上するようになる。
ここで、役抽選手段の役抽選で選択される役として、当選後、当該役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、その次の遊技が、遊技媒体のベットなしで行える再遊技役と、当選後、当該役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、その時点の遊技状態から別の遊技状態への移行契機となる複数種類の移行役とが設けられたスロットマシンが利用されている。
このようなスロットマシンとしては、役抽選手段の役抽選における再遊技役の当選確率が互いに異なる通常遊技状態、及び、リプレイタイム遊技状態(以下、「RT遊技状態」という。)が設けられ、RT遊技状態で再遊技役に当選する確率が通常遊技状態よりも高くされ、さらに、RT遊技状態で報知演出を頻繁に行うアシストリプレイタイム遊技状態(以下、「ART遊技状態」という)が、遊技状態として設けられているものが知られている。
また、ART遊技状態が設けられているスロットマシンとしては、ART遊技状態の遊技回数に上限を設け、ART遊技状態に移行するのに先だって、上限の遊技回数に、さらに所定の遊技回数を上乗せするか否かを決定する抽選(以下、「上乗せ抽選」という。)を行い、上乗せ抽選で当選する毎に、所定数の遊技回数を上限遊技回数に加算し、最終的に、上乗せ抽選で当選した回数に比例した遊技回数が上限の遊技回数に加算されるように形成されたスロットマシンが知られている。
このようなスロットマシンでは、ART遊技状態に移行する前に、上乗せ抽選が行われ、この上乗せ抽選で当選した分だけ多くの遊技回数が上限の遊技回数に加算され、ART遊技状態が終了するまでの間、当選回数の分だけ多くの遊技回数が行える。
例えば、遊技回数の上限が50回に設定されるとともに、上乗せ抽選に1回当選すると、50回の遊技回数が上限に加算されるように設定されている場合に、上乗せ抽選に5回当選すると、ART遊技状態において300回の遊技が行える。
この際、ART遊技状態に移行する際に、遊技回数の上限となる回数が記された演出画像が表示装置の画面に表示され、さらに、上乗せ抽選で当選する毎に、上乗せ抽選の結果である上乗せ遊技回数が記された演出画像が表示装置の画面に表示され、これらの演出画像で遊技者を興奮させることができるので、遊技を盛り上げることができる(特許文献1等参照)。
特開2013−9977号公報
前述のように、上乗せ抽選で当選する毎に、上乗せ抽選の結果である上乗せ遊技回数が記された演出画像を表示装置の画面に表示するだけでは、遊技者は、演出画像の表示回数を数えていないと、その時点までの上乗せ抽選で当選した上乗せ遊技回数の累計値を知ることができないので、上乗せ遊技回数の累計値を把握しようとすると、遊技に集中できないおそれがある、という問題がある。
ここで、表示装置の画面の一部分、例えば、角隅部分に、その時点までの上乗せ遊技回数の累計値を数字で表示すれば、遊技者は、演出画像の表示回数を数えなくとも、上乗せ遊技回数の累計値を把握できるので、前述の問題を解決することはできる。
しかしながら、表示装置の画面部に上乗せ遊技回数の累計値を表示すると、上乗せ遊技回数の総和を遊技者が事前に知ることとなるので、ART遊技状態に移行する直前に、ART遊技状態で行うことができる総遊技回数、すなわち、ART遊技状態を終了させる契機を規定する終了契機数を遊技者に知らせる演出を行っても、遊技者は、既に、終了契機数を知っているので、当該演出による演出効果が充分に確保できない。このため、上乗せ遊技回数の累計値を遊技者に把握させつつ、終了契機数を遊技者に知らせる演出の演出効果を充分に確保できるようにしたい、という要望がある。
ここで、ART遊技状態で遊技者に払い出される遊技媒体の数に上限を設け、上乗せ抽選で、遊技媒体の上限数に上乗せする上乗せ数を決定する場合においても同様に、前述の要望がある。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した背景技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、抽選で得られた上乗せ数の累計値を遊技者に把握させつつ、終了契機数を遊技者に知らせる演出の演出効果が充分に確保されるようになる遊技機を提供することである。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、前述の目的を達成するためになされたものである。以下に、各発明の特徴点を、図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、外周面に複数種類の図柄が記された複数の回転リール(3A)と、これらの回転リール(3A)を回転させるためのスタートスイッチ(16)と、前記回転リール(3A)に対応して複数設けられ、対応する回転リール(3A)を停止させるためのストップスイッチ(13)と、役の当否を役抽選で決定する役抽選手段(32)と、前記スタートスイッチ(16)の操作を契機に、前記回転リール(3A)を回転させ 、前記ストップスイッチ(13)の操作を契機に、役抽選手段(32)による役抽選の結果に基づいて前記回転リール(3A)の回転を停止させるリール回転制御手段(33)と、演出用の画像を画面に表示する表示装置(2C)と、この表示装置(2C)の動作を制御する表示制御手段(40)とを備え、前記回転リール(3A)が停止した際に、前記役抽選手段(32)の役抽選で当選した役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた数量の遊技媒体を払い出すように形成されている遊技機(1)であって、当該遊技機(1)における遊技状態として、通常遊技状態と、所定の間、この通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態とが設けられ、
所定の条件を満たすことにより通常遊技状態から特定遊技状態へ移行することが決定された場合には、通常遊技状態に用いられる内部遊技モードから特定遊技状態に用いられる内部遊技モードまで移行させるための遊技となる少なくとも一つ以上の内部遊技モードからなる特定遊技準備区間を設け、役抽選において決定し得る複数種類の役のうち、当該役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、その時点の内部遊技モードから別の内部遊技モードへの移行契機となる少なくとも一つ以上の移行役を設け、前記特定遊技準備区間において、役抽選の結果、移行役に当選し、且つ、この移行役に対応する図柄が停止表示されることにより次の内部遊技モードに移行させる移行制御手段(34)と、前記特定遊技準備区間で行われた役抽選の結果に基づいて、前記特定遊技状態の終了契機を規定する終了契機数に上乗せする数値である上乗せ数を抽選により決定する上乗せ数抽選手段(46A) と、前記上乗せ数抽選手段(46A) が上乗せ数を決定すると、上乗せ数抽選で決定された上乗せ数を示唆する上乗せ期待アイコンを前記表示装置(2C)の画面に表示するアイコン表示手段(47A) と、前記特定遊技状態へ移行する際に、前記アイコン表示手段(47A) が前記表示装置(2C)に表示させた上乗せ期待アイコンを、当該上乗せ期待アイコンに対応する上乗せ数に変換する上乗せ数演出画像を、前記表示装置(2C)の画面に表示させる上乗せ数演出手段(47B) と、前記表示装置(2C)による上乗せ数演出画像の表示が終了すると、前記特定遊技準備区間の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数を、特定遊技状態として与えられる所定間数に加算した終了契機数を表示する総数演出画像を、前記表示装置(2C)の画面に表示させる総数演出手段(47E) とが設けられていることを特徴とする。
以上において、請求項1記載の発明では、所定の契機役の当選又は対応する図柄の組み合わせの停止表示がされることで、該当する内部遊技状態に移行し、このような内部遊技状態を必要な数だけ経ることで、最終的には、特殊遊技状態が開始される。
このような本請求項1記載の発明においては、特殊遊技状態への移行が決定された時から、特殊遊技状態が開始されるまでの間、特殊遊技状態の終了契機数に上乗せ数を加算する遊技が行われる。
そして、本請求項1記載の発明は、特殊遊技状態の開始が決定された際の遊技の演出で、それまでに蓄積された上乗せ総数と、特定遊技状態として与えられる遊技回数である所定間数とを合算して、最終的な終了契機数を決定し、決定した終了契機数を表示装置の画面に表示して遊技者に報知し、これにより、遊技の興趣性の向上を図るものである。
また、請求項1記載の発明において、前記上乗せ数抽選手段としては、「0」を含む数値の中から上乗せ数の抽選を行い、この抽選で上乗せ数として「0」が選択された場合、上乗せを行わず、「0」以外の数値が選択された場合、選択された数値で上乗せを行うもの、あるいは、最初に、上乗せ数の上乗せを行うか否かを抽選で選択し、この抽選で上乗せ数の上乗せを行うことが選択された場合、さらに、「0」を含まない数値の中から上乗せ数の抽選を行い、この抽選で選択された数値で上乗せを行うものが採用できる。
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記上乗せ数演出手段(47B) として、上乗せ期待アイコンの表示数に基づいて、上乗せ数演出画像の表示回数である上乗せ演出実行回数を決定するとともに、上乗せ演出実行回数を決定するにあたり、上乗せ期待アイコンの表示数が多い場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より減少させ、上乗せ期待アイコンの表示数が少ない場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より増加させるものが採用されていることを特徴とする。
以上において、本請求項2記載の発明における特定遊技準備区間では、毎回同じ上乗せ総数が決定される訳ではなく、特定遊技準備区間に滞在する毎に、役抽選及び上乗せ数抽選手段の各結果は異なり、これらの抽選の結果によって、表示装置の画面に表示される上乗せ期待アイコンの表示数も変化する。
上乗せ期待アイコンの表示数が多ければ、その分、多くの上乗せ総数が期待できるが、は、上乗せ演出実行回数が多くなり、すべての上乗せ数演出画像を表示しようとすると、演出時間が過度に長くなってしまう不都合がある。逆に、上乗せ期待アイコンの表示数が少ない場合、上乗せ演出実行回数も少なくなり、上乗せ数演出画像を表示しても、寂しい演出となってしまうという不都合がある。本請求項2記載の発明は、以上のような不都合を解消するものである。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項1又は2に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記上乗せ数演出手段(47B) として、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過しても、上乗せ数演出画像の表示が完了しない上乗せ演出実行回数と判断された場合、上乗せ数演出画像の表示を中断させるものを採用し、前記総数演出手段(47E) においては、前記上乗せ数演出手段(47B) によって上乗せ数演出画像の表示が中断されたと判断すると、総数演出画像の表示を開始させるものとなっていることを特徴とする。
以上において、本請求項3記載の発明では、特殊遊技状態の開始までに蓄積された上乗せ総数と、所定間数とを合算して、最終的な終了契機数を表示するのに先だって、上乗せ期待アイコンを、当該上乗せ期待アイコンに対応する上乗せ数に変換する上乗せ数演出画像を表示するが、上乗せ期待アイコンの数が多い場合、上乗せ数演出画像の表示時間が、予め定められた時間内に収まらない場合もありうる。
そこで、本請求項3記載の発明によれば、上乗せ数演出画像の表示時間が、予め定められた時間内に収まらないと判断した上乗せ数演出手段は、上乗せ数演出画像の表示を中断して、総数演出手段に総数演出画像を表示させ、演出時間が過度に長くなることが未然に防止される。
ここで、特殊遊技状態として与えられる所定関数に、どれだけの上乗せ総数が加算されるかを表示する、換言すると、終了契機数の最終結果を表示する演出が行われる場面は、遊技者にとって最も一喜一憂する場面であるが、このような最終結果を表示する演出であっても、そのプロセスが過度に長いと、遊技者は、その演出自体に飽きが来てしまい、かえって、演出効果を損ない、遊技の進行の妨げとなるおそれがある。
例えば、遊技場の営業終了時刻が迫りつつあることを遊技者が意識している場合等に、表示時間の長い上乗せ数演出画像を表示すると、遊技者は、演出が早く終わって欲しいと願うばかりで、上乗せ数演出画像に関心を示さず、これでは、当該上乗せ数演出画像の演出効果が半減しまう。
本請求項3記載の発明は、このように場合、上乗せ数演出画像の表示時間が長いと判断して、上乗せ数演出画像の表示を中断し、これにより、上乗せ数演出画像の演出効果が損なわれないようにするものである。
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項4記載の発明は、前記アイコン表示手段(45A) に、前記表示装置(2C)の画面に表示可能な上乗せ期待アイコンの個数の上限値である表示上限値が設定され、上乗せ期待アイコンとして、色の相違する複数種類のものが設けられ、これら色違いの上乗せ期待アイコンの各々は、予め設定された、互いに異なる範囲の上乗せ数の累計値を色で示唆するものとされ、前記上乗せ数抽選手段(46B) が上乗せ数を抽選で決定したことによって、上乗せ数の累計値が増える場合に、上乗せ期待アイコンをより大きな上乗せ数の累計値を示唆する色に昇格させるか否かを判定する色昇格判定手段(48C) と、前記上乗せ数抽選手段(46B) が決定した上乗せ数、及び、前記表示装置(2C)の画面に表示されている上乗せ期待アイコンの数に基づいて、前記表示装置(2C)の画面に更新して表示すべき上乗せ期待アイコンの数を抽選で決定する表示数抽選手段(48B) とが設けられ、前記アイコン表示手段(45A) は、前記色昇格判定手段(48C) の判定結果に応じた色の上乗せ期待アイコンを、前記表示数抽選手段(48B) の決定した数だけ前記表示装置(2C)の画面に表示するものであることを特徴とする。
以上において、請求項4記載の発明では、表示装置の画面に表示可能な上乗せ期待アイコンの個数を制限するとともに、この制限によって、一個の上乗せ期待アイコンが示唆する上乗せ数の範囲が過度に広くならないように、色違いの上乗せ期待アイコンを複数種類設け、上乗せ期待アイコンの表示数が表示上限値に達したら、上乗せ期待アイコンをより大きな上乗せ数の累計値を示唆する色に昇格させ、これにより、上乗せ期待アイコンの表示数を制限しても、一個の上乗せ期待アイコンが示唆する上乗せ数の範囲の適正化を図ることができる。
(請求項5)
(特徴点)
請求項5記載の発明は、前述した請求項4に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項5記載の発明は、前記アイコン表示手段(45A) として、特定遊技準備区間に滞在してから、実行された遊技の回数が所定回数に達するまでは、上乗せ演出潜伏状態となり、上乗せ期待アイコンを前記表示装置(2C)の画面に表示させる処理を行わず、遊技の回数が所定回数に達し、上乗せ演出潜伏状態が終了した後、上乗せ期待アイコンを前記表示装置(2C)の画面に表示させる処理を開始するものが採用され、また、上乗せ演出潜伏状態となってから終了するまでの間に、前記上乗せ数抽選手段(46B) によって決定された上乗せ数の累計値に基づいて抽選を行い、この抽選で、前記表示装置(2C)の画面に最初に表示する上乗せ期待アイコンの色を決定するアイコン初期色抽選手段(48A) を備えていることを特徴とする。
以上において、請求項5記載の発明では、特定遊技準備区画が開始される前の、いわゆる潜伏状態から、特殊遊技状態の終了契機数に加算する上乗せ数を決定する上乗せ処理を実行しているので、特定遊技準備区画の開始前に、上乗せ数抽選の実行契機となる抽選契機役に当選したことが、遊技者にとって無駄にならない。
また、特定遊技準備区画の開始時に、必ずしも、最も期待度の低い上乗せ期待アイコンの色から表示が始まるとは限らないので、特定遊技準備区画が開始される際に、期待度の比較的高い上乗せ期待アイコンの色から表示が始まれば、遊技者が期待感を持つようになり、これにより、遊技の興趣性を向上することができる。
(請求項6)
(特徴点)
請求項6記載の発明は、前述した請求項4又は5に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項6記載の発明は、前記アイコン表示手段として、前記色昇格判定手段(48C) によって上乗せ期待アイコンの色を昇格させる旨の判定が行われると、前記表示装置(2C)の画面に表示すべき上乗せ期待アイコンの表示数を初期化してから、前記表示数抽選手段(48B) に抽選を行わせ、前記表示数抽選手段(48B) が抽選で決定した数に表示数を設定し直すものを採用したことを特徴とする。
(請求項1の効果)
請求項1に記載の発明は、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、上乗せ数抽選手段の抽選で上乗せ数が決定される毎に、アイコン表示手段が、決定された上乗せ数に対応する上乗せ期待アイコンを表示装置の画面に表示し、上乗せ数が増えていくに従い、表示装置の画面に表示される上乗せ期待アイコンの数も増えていくようにしたので、これにより、おおよそではあるが、抽選で得られた上乗せ数の累計値を遊技者に把握させることができる。このため、遊技者は、上乗せ数が次第に増加していく様子を知ることができるので、遊技者の期待感も益々膨らんで行くようになり、遊技の趣向性をさらに向上することができる。
ここで、上乗せ期待アイコンには、上乗せ数が具体的に記されていないので、表示装置の画面に表示されている上乗せ期待アイコンを見ても、遊技者は、獲得したおおよその上乗せ総数を把握することができても、具体的な数値を知ることはできない。
このため、特定遊技状態に移行する際に、特定遊技準備区間の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数を、特定遊技状態として与えられる所定間数に加算した終了契機数を表示する総数演出画像を表示装置の画面に表示することで、遊技者に対して、終了契機数の具体的な数値を知らせれば、終了契機数が多い場合には、大きな達成感を遊技者に与えることができ、これにより、抽選で得られた上乗せ数の累計値を遊技者に把握させても、充分な演出効果を確保することができる。
(請求項2の効果)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、特定遊技準備区間の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数が多く、これにより、上乗せ期待アイコンの表示数も多くなり、そのままでは、上乗せ数演出画像の表示時間が過度に長くなるおそれがある場合、上乗せ数演出手段が上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より減少させ、上乗せ数演出画像の表示時間を短縮するので、上乗せ数演出画像の表示が過度に長くなることがなくなり、充分な演出効果を確保することができる。
一方、特定遊技準備区間の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数が少なく、これにより、上乗せ期待アイコンの表示数も少なくなり、そのままでは、上乗せ数演出画像の表示時間が足りず、演出効果が確保できないおそれがある場合、上乗せ数演出手段が上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より増加させ、上乗せ数演出画像の表示時間を延長するので、上乗せ数演出画像の表示時間が充足するようになり、充分な演出効果を確保することができる。
(請求項3の効果)
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項1又は2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、特定遊技準備区間の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数が多く、これにより、上乗せ期待アイコンの表示数も多くなり、そのままでは、上乗せ数演出画像の表示時間が過度に長くなるおそれがある場合でも、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過すると、上乗せ数演出手段が上乗せ数演出画像の表示を中断するので、上乗せ数演出画像の表示時間を適度な長さに留めることができる。
そして、上乗せ数演出画像の表示が中断されると、総数演出手段は、上乗せ数演出手段によって上乗せ数演出画像の表示が中断されたと判断し、総数演出画像の表示を開始するので、上乗せ期待アイコンの表示数が多いことから、上乗せ数演出画像の表示時間が長くなりそうな場合でも、遊技者が飽きる前に、上乗せ数演出画像の表示が中断され、総数演出画像の表示に切り変わるようになるので、遊技者を飽きさせることがなく、上乗せ数演出画像及び総数演出画像の演出効果を充分確保することができる。
(請求項4の効果)
請求項4記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項4記載の発明によれば、表示装置の画面に表示可能な上乗せ期待アイコンの個数の上限値である表示上限値をアイコン表示手段に設定したので、上乗せ期待アイコンの表示数が過度に多くなることがなく、上乗せ数演出画像の表示時間も過度に長くなることがない。
また、上乗せ期待アイコンとして、色の相違するものを複数種類設け、上乗せ期待アイコンの色で、上乗せ数の累計値の範囲を示唆するようにしたので、上乗せ期待アイコンの数が少なくもと、上乗せ期待アイコンの色で上乗せ数の累計値が多いことを示唆することができ、上乗せ期待アイコンの表示上限値を設定して、上乗せ数演出画像の表示時間が過度に長くならないようにしても、上乗せ期待アイコンによる演出効果を充分に確保することができる。
(請求項5の効果)
請求項5記載の発明によれば、上記した請求項4に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項5記載の発明によれば、特定遊技準備区間に滞在してから、実行された遊技の回数が所定回数に達するまでは、上乗せ演出潜伏状態となり、上乗せ期待アイコンを前記表示装置の画面に表示させる処理を行わないようにしたので、特定遊技状態への移行が決定しても、遊技者には、特定遊技状態への移行が確信できず、これにより、遊技者に対して一種のじらし演出を行うことができ、このじらし演出によって、その後の演出、例えば、特定遊技状態への移行を報知する報知演出の効果を向上することができる。
また、上乗せ演出潜伏状態において、上乗せ数抽選手段によって上乗せ数が決定され、その累計値が増加していく際に、決定された上乗せ数を示唆する上乗せ期待アイコンが表示されないので、上乗せ演出潜伏状態の終了時においては、色昇格判定手段が上乗せ期待アイコンの色を昇格させることはできないが、それまでの上乗せ数の累計値に基づいてアイコン初期色抽選手段が上乗せ期待アイコンの色を決定するので、上乗せ演出潜伏状態の終了時にいきなり上乗せ期待アイコンを表示するようにしても、上乗せ期待アイコンの色を的確に決定することができ、これにより、上乗せ期待アイコンが表示されない上乗せ演出潜伏状態を設けても、上乗せ期待アイコンによる演出効果を充分に確保することができる。
(請求項6の効果)
請求項6記載の発明によれば、上記した請求項4又は5に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項6記載の発明によれば、色昇格判定手段によって上乗せ期待アイコンの色を昇格させる旨の判定が行われると、表示装置の画面に表示すべき上乗せ期待アイコンの表示数が初期化されるので、昇格前に、表示装置の画面に表示されていた上乗せ期待アイコンの表示数に関係なく、表示上限値までの数値内において、表示数抽選手段が自由に表示数を決定でき、上乗せ期待アイコンの表示数で、見た目とは異なる上乗せ総数を示唆させることもでき、これにより、上乗せ期待アイコンの表示演出効果を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの全体を示す斜視図である。 前記実施形態に係る回転リールの図柄配列を説明するための図である。 前記実施形態に係る制御装置の概略構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係る継続抽選手段の概略構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係る上乗せ設定手段の概略構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係る上乗せ枚数抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係る上乗せ抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係る異なる上乗せ抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係るさらに異なる上乗せ抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係るさらに別の上乗せ抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係る演出インターフェイス移行先抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係る異なる演出インターフェイス移行先抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係るさらに異なる演出インターフェイス移行先抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係る上乗せ演出手段の概略構成を示すブロック図である。 前記実施形態における遊技状態の移行を説明するための図である。 前記実施形態に係る遊技制御装置によるメイン制御処理を説明するためのフローチャートである。 前記実施形態に係る演出制御装置によるサブ制御処理を説明するためのフローチャートである。 図16における上乗せ演出状態に応じた演出処理を説明するためのフローチャートである。 図17における上乗せ枚数抽選処理を説明するためのフローチャートである。 図17における演出インターフェイス抽選移行処理を説明するためのフローチャートである。 図17における移行モード情報判定設定処理を説明するためのフローチャートである。 前記実施形態に係る上乗せ期待アイコンを説明するための図である。 前記実施形態に係る上乗せ数演出画像を説明するための図である。 前記実施形態に係る総数演出画像を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る上乗せ演出手段の概略構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係るアイコン初期色抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係る表示数抽選テーブルを説明するための図である。 前記実施形態に係るアイコン表示処理を説明するための図である。 図28における上乗せ期待アイコン表示処理を説明するためのフローチャートである。 前記実施形態に係る色昇格判定を説明するための図である。
以下に、本発明を実施するための形態である実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
(スロットマシン1の概略構成)
本発明の第1実施形態に係る遊技機であるスロットマシン1は、図1に示すように、長方形の正面形状を有する六面体の箱として形成された筐体2を備えている。この筐体2は、回動可能に設けられた前扉2Aで、前面の開口を開閉するようにしたものである。
筐体2の内部には、平べったい円筒状の形成された3個の回転リール3Aを有するリールユニット3、メダルを遊技者に払い出すためのホッパユニット4、及び、投入されたメダルの適否を判定するメダルセレクタ5等の装置が設けられている。
また、筐体2の内部には、図1には示されていないが、リールユニット3及びホッパユニット4等の装置の動作を制御する制御装置6が設けられている。
ここで、3個の回転リール3Aは、それぞれの外周面に複数種類の図柄が記されているとともに、図1中、その回転軸を水平方向に寝かせた状態で、図1中における左右方向に沿って並べられている。
そして、前扉2Aのほぼ中央部には、図1の如く、回転リール3Aの図柄を筐体2の外部に露出させる図柄表示窓2Bが設けられている。
図柄表示窓2Bは、3個すべての回転リール3Aの回転が停止した際に、縦横3個ずつ配列された計9個の図柄が表示できるように形成されている。
具体的には、左側の回転リール3Aの回転が停止すると、図柄表示窓2Bの左側部分の上段、中段及び下段にそれぞれ1個ずつ、合計3個の図柄が表示されるようになっている。中央及び右側の回転リール3Aについても同様に、上段、中段及び下段にそれぞれ1個ずつ、合計3個の図柄が表示されるようになっている。これにより、3個すべての回転リール3Aの回転が停止すると、図柄表示窓2Bには、縦横各3個の計9個からなる図柄が表示可能となっている。
図柄表示窓2Bの上方には、動画を含む様々な演出用の画像を画面に表示する液晶表示装置等の表示装置2Cが設けられている。
表示装置2Cの図1中における上方には、役抽選で決定される複数の役のそれぞれを構成する図柄配列、及び、当該役に入賞した際に払い出されるメダルの枚数等が記された上部パネル2Dが設けられている。
また、表示装置2Cの図1中における左右両側には、演出用の音声を出力する上部音声出力ユニット2Eが設けられている。
さらに、上部パネル2Dの図1中における上方には、演出時に連続点灯動作や点滅動作を行う上部演出用ランプ2Fが設けられている。
一方、図柄表示窓2Bの下方、換言すると、スロットマシン1の上下方向における中央部分には、遊技者が遊技を行うために必要な操作用装置が集中配置されている操作部10が備えられている。
具体的に説明すると、図1において、操作部10の右端近傍部分には、メダルが投入されるメダル投入口11が設けられ、このメダル投入口11の下方には、遊技の終了時等に内部貯留メダルの精算を行わせるための精算スイッチ12が設けられている。
また、図1における操作部10の中央部分には、3個の回転リール3Aに対応して、3個のストップスイッチ13が設けられている。これらのストップスイッチ13は、対応する回転リール3Aの回転を停止させるためのものである。
さらに、図1における操作部10の左端部分には、貯留メダルを1枚ずつ投入するためのベットスイッチ14と、このベットスイッチ14の右方に配置されるとともに、最大枚数の貯留メダルを投入するためのマックスベットスイッチ15と、これらのベットスイッチ14及びマックスベットスイッチ15の下方に配置されるとともに、回転リール3Aの回転を開始させるためのスタートスイッチ16とが設けられている。
図1における操作部10の下方には、スロットマシン1の機種名等が記された下部パネル2Gが設けられ、この下部パネル2Gの左右には、演出時に連続点灯動作や点滅動作を行う下部演出用ランプ2Hが設けられている。
また、図1における下部パネル2Gの下方には、入賞時に払い出されるメダルが排出される払出口2Jが設けられ、この払出口2Jの左右両側には、演出用の音声を出力する下部音声出力ユニット2Kが設けられている。
さらに、図1における払出口2Jの下方には、この払出口2Jから排出されたメダルを受けるための受け皿2Lが設けられている。
左、中及び右の各回転リール3Aの外周面には、図2に示すように、「0番」から「20番」までの番号が付された複数の図柄表記位置が設けられ、これらの図柄表記位置のそれぞれに図柄が記されている。
図柄表記位置に記される図柄は、「リプレイ」、「弾丸」、「黄セブン」「スイカ1」、「スイカ2」、「ベル」、「バー」、「チェリー」、「青セブン」及び「赤セブン」の10種類となっている。
(制御装置6)
制御装置6は、遊技に係る装置や演出に係る装置が、そのI/Oポートに接続され、各種のデジタル演算処理を行うCPUで、前述の遊技に係る装置や演出に係る装置の動作を制御するものである。
すなわち、制御装置6には、図3に示すように、遊技に係る装置、例えば、リールユニット3の動作を制御する遊技制御装置30、及び、演出に係る装置、例えば、表示装置2Cの動作を制御する演出制御装置40が設けられている。
また、制御装置6のI/Oポートの入力部には、前述したメダルセレクタ5、マックスベットスイッチ15、ベットスイッチ14、精算スイッチ12、スタートスイッチ16及びストップスイッチ13が接続されている。
一方、制御装置6のI/Oポートの出力部には、リールユニット3、ホッパユニット4、音声出力ユニット2E, 2K、表示装置2C及び演出用ランプ2F, 2Hが接続されている。
(遊技制御装置30)
遊技制御装置30は、各種のデジタル演算処理が行えるCPUを含んで構成されたものであり、CPUに加えて、記憶素子としてのROM及びRAM、並びに、外部との信号の入出力を行うI/Oポート等を備えている。なお、CPUとしては、一チップで構成されるものを採用することができるが、これに限定されず、二個以上のチップで構成されるものを採用してもよい。
この遊技制御装置30には、スロットマシン1の遊技動作を制御する遊技制御手段31と、複数種類の役の当否を決定する役抽選を行う役抽選手段32と、リールユニット3の動作を制御するリール回転制御手段33と、役抽選手段32の役抽選の結果等に応じて、遊技状態の移行を制御する遊技状態移行制御手段34と、ホッパユニット4の動作を制御する払出制御手段35とが設けられている。
遊技制御手段31は、スロットマシン1の遊技状態に応じた遊技動作となるように、リールユニット3等の装置の動作制御を行うものである。
ここで、スロットマシン1には、遊技制御手段31に係る遊技状態としては、小役の当選確率等が互いの相違にする通常遊技状態、特別遊技状態、及び、リプレイタイム(以下「RT」と略す。)状態が設けられている。
このうち、特別遊技状態は、当該特別遊技状態における役抽選で、小役等の当選確率が通常遊技状態よりも高くされ、これにより、遊技者に通常遊技状態よりも多くのメダルを払い出す可能性が高い遊技状態である。
特別遊技状態としては、例えば、プレミアムビッグボーナス(以下「PBB」と略す。)遊技状態、レギュラービッグボーナス(以下「RBB」と略す。)遊技状態、レギュラーボーナス(以下「RB」と略す。)遊技状態、シングルボーナス(以下「SB」と略す。)遊技状態が設けられている。
RT状態は、役抽選で当選した後、対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、メダルのベットを行うことなく、次の遊技を開始することができる再遊技役への当選確率が通常遊技状態と異なる、多くは、再遊技役への当選確率が通常遊技状態よりも高い遊技状態である。なお、スロットマシン1には、再遊技役への当選確率が異なる複数種類のRT状態が設けられている。
そして、遊技制御手段31には、通常遊技における遊技動作を制御する通常遊技制御手段31A と、RBB遊技状態等の特別遊技状態における遊技動作を制御する特別遊技制御手段31B と、RT状態の遊技動作を制御するRT制御手段31C とが設けられている。
役抽選手段32は、役抽選を行うために、図3の如く、当否抽選用の乱数を発生させる乱数発生手段32A と、この乱数発生手段32A が発生した乱数を所定の条件で抽出する乱数抽出手段32B と、当否判定の際に当選領域が参照される抽選テーブルを記憶した抽選テーブル記憶手段32C と、この抽選テーブル記憶手段32C の抽選テーブルに基づいて当否判定を行う当否判定手段32D とを有するものとなっている。
リール回転制御手段33は、リールユニット3に設けられた回転リール3Aの回転動作を制御するものである。
さらに詳しく説明すると、リール回転制御手段33は、スタートスイッチ16の操作を契機に、すべての回転リール3Aについて回転動作を開始させる一方、一のストップスイッチ13が操作されたことを契機に、役抽選手段32による役抽選の結果に基づいて、対応する回転リール3Aの回転を停止させるものである。
遊技状態移行制御手段34は、役抽選手段32の役抽選の抽選結果、及び、すべての回転リール3Aが停止した際に表示される図柄の組み合わせ(以下、「停止図柄」という。)に応じて、その時点における遊技状態から別の遊技状態へ移行させるか否かを判定するとともに、別の遊技状態へ移行させる場合には、前述の抽選結果及び停止図柄等に基づいて、移行先の遊技状態を決定するものである。
ここで、本実施形態のスロットマシン1では、通常遊技状態(RT0状態、または、RT4状態)よりも再遊技役の当選確率が高いRT状態として、RT1状態、RT2状態及びRT3状態が設けられている。このうち、RT3状態は、特定遊技状態としてのART状態となりうるRT状態となっている。
また、本実施形態のスロットマシン1には、RT2状態に滞在中に当選し、その対応する図柄の組み合わせが停止表示されたことを契機に、RT2状態からRT3状態へ移行させる移行役として、移行リプレイ1及び2が設けられている。
そして、遊技状態移行制御手段34は、通常遊技状態に滞在中に、役抽選でSBに当選した際に、SBに対応する図柄の組み合わせを停止表示させなかったことを契機に、RT1状態へ移行させるものとなっている(図15参照)。
また、遊技状態移行制御手段34は、RT1状態に滞在中に、役抽選で昇格リプレイに当選し、且つ、その対応する図柄の組み合わせが停止表示されたことを契機に、RT2状態へ移行させるものとなっている(図15参照)。
さらに、遊技状態移行制御手段34は、RT2状態に所定遊技区間滞在し、且つ、役抽選で移行リプレイ1又は2に当選し、その停止図柄が表示されたことを契機に、RT3状態へ移行させるものとなっている(図15参照)。
払出制御手段35は、3個の回転リール3Aが停止した際に、役抽選手段32の役抽選で当選した役に応じた図柄の組み合わせが停止表示されると、入賞と判定し、ホッパユニット4の払出動作を制御して、当該役に応じた枚数のメダルを遊技者に対して払い出させるものである。
(演出制御装置40)
演出制御装置40は、遊技制御装置30と同様に、各種のデジタル演算処理が行えるCPUを含んで構成されたものであり、CPUに加えて、記憶素子としてのROM及びRAM、並びに、外部との信号の入出力を行うI/Oポート等を備えている。なお、CPUとしては、一チップで構成されるもの、あるいは、二個以上のチップで構成されるもののいずれもが採用できる。
このような演出制御装置40は、役抽選の結果、及び、遊技の進行状況に応じて、表示装置2C、演出用ランプ2F, 2H及び音声出力ユニット2E, 2Kの動作を制御し、遊技を演出する演出動作を実行するものである。なお、演出制御装置40は、表示装置2Cの動作を制御する表示制御手段を兼ねたものでもある。
具体的には、演出制御装置40は、特定の画像を表示装置2Cに表示させたり、演出用ランプ2F, 2Hを点灯又は点滅させたり、音声出力ユニット2E, 2Kから所定の音を出力させたりすることで、遊技を盛り上げる演出を実行するものである。
ここで、スロットマシン1は、遊技の進行段階に応じて設定された複数種類の演出状態が設けられ、演出制御装置40によって、一の演出状態から他の演出状態への移行が行われるようになっている。
スロットマシン1における演出状態としては、遊技を盛り上げるための通常演出を行う通常演出状態と、役抽選で何らかの役に当選したことを遊技者に報知する報知演出を行うAT状態とが設けられている。
そして、スロットマシン1における複数種類のRT状態の一つとして、演出状態としてのAT状態が同時に滞在する遊技状態、いわゆるART状態が設けられている。
このART状態は、滞在中、再遊技役への当選確率が通常演出状態よりも高く、且つ、役抽選で当選した役を遊技者に報知する報知演出が行われ、これにより、所定の間、通常演出状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態となっている。
演出制御装置40には、図3の如く、スロットマシン1の演出動作を制御する演出制御手段41と、通常演出状態からAT状態へ移行するか否かを決定するAT抽選手段42と、演出状態の移行等を制御する演出状態移行制御手段43と、ART状態を継続するか否かを決定する継続抽選手段44と、ART状態において獲得可能なメダル枚数の上乗せに関する設定及び演出を制御する上乗せ制御手段45とが設けられている。
演出制御手段41は、通常演出状態に滞在中に演出動作を制御する通常演出制御手段41A と、AT状態に滞在中に行われる報知演出動作を制御するAT演出制御手段41B とを有している。
通常演出制御手段41A は、表示装置2C、演出用ランプ2F, 2H及び音声出力ユニット2E, 2Kの動作を制御して、遊技を盛り上げるための演出動作を実行するものである。
AT演出制御手段41B は、表示装置2Cの動作を制御して、役抽選で当選した役を報知する報知演出を実行するものである。
具体的には、AT演出制御手段41B は、役抽選で小役に当選すると、3個のストップスイッチ13の6通りある操作順序のうち、当選した役に対応した図柄の組み合わせが停止表示される正解押し順を、表示装置2Cの画面に表示する報知演出や、当選した役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されない押し順を、表示装置2Cの画面に表示する報知演出等における各装置の動作を制御するものである。
AT抽選手段42は、役抽選で所定の役に当選したこと、あるいは、所定の図柄の組み合わせが停止表示されたことを契機とし、AT状態へ移行するか否かを決定するAT抽選を行うものである。
ここで、本実施形態のスロットマシン1は、AT抽選で当選した後、RT2状態まで移行し、このRT2状態に滞在中に、役抽選で移行リプレイ1又は2に当選し、対応する図柄の組み合わせが停止表示されたことを契機に、RT3状態へ移行すると、特定遊技状態としてのART状態に滞在するようになっている。
演出状態移行制御手段43は、予め役抽選での当選が移行契機となることが定められた役に当選したこと、所定の図柄の組み合わせが停止表示されたこと、あるいは、予め定められた役に当選し、且つ、対応する図柄の組み合わせが停止表示されなかったこと等を契機に演出状態を別の演出状態へ移行させるものである。
ここで、スロットマシン1の演出状態としては、前述した通常演出状態とAT状態とが設けられており、このうち、AT状態には、演出制御手段41の内部状態が異なる複数の状態が設けられている。
すなわち、AT状態に滞在している期間には、演出制御手段41の内部状態が異なる複数の状態として、報知演出が限定的に行われるとともに、上乗せ動作が実行される上乗せ実施AT状態と、報知演出が全面的に行われるとともに、上乗せ動作が実行されないART実施状態とが行われるようになっている。
このうち、上乗せ実施AT状態に滞在している期間には、上乗せに係る演出が行われない上乗せ演出潜伏状態と、上乗せに係る演出が行われる上乗せ演出実施状態とが行われるようになっている。
ここにおいて、スロットマシン1は、演出状態がART実施状態に移行し、且つ、遊技状態がRT3状態に移行することにより、特定遊技状態としてのART状態の遊技が行えるようになっている。
そして、演出状態移行制御手段43は、通常演出状態におけるAT抽選で当選するとことを契機として、通常演出状態から上乗せ実施AT状態へ移行、さらに細かくいうと、通常演出状態から上乗せ演出潜伏状態へ移行させるようになっている(図15参照)。
また、演出状態移行制御手段43は、上乗せ演出潜伏状態で行われた遊技の回数が所定回数に達したことを契機に、上乗せ演出潜伏状態から上乗せ演出実施状態へ移行させるようになっている(図15参照)。
さらに、演出状態移行制御手段43は、上乗せ実施AT状態における役抽選で移行リプレイ1又は2に当選し対応する図柄の組み合わせが停止表示されたことを契機に、上乗せ実施AT状態からART実施状態へ移行させるようになっている(図15参照)。
継続抽選手段44は、内部で行われる継続抽選で当選すると、ART状態を継続させる旨の決定を行うものである。そして、継続抽選手段44で行われる継続抽選の当選確率である継続率は、当該継続抽選に先だって、予め設定されるようになっている。
このような継続抽選手段44には、図4に示すように、継続抽選における当選率である継続率を高確率及び低確率の一方に設定する、あるいは、高確率及び低確率の一方から他方へ切り換える継続率切換手段44A と、継続率切換手段44A によって決定された継続率の継続抽選を実行する継続抽選実行手段44B とが設けられている。
継続率切換手段44A は、ART状態へ移行させる契機となった移行役に応じて、継続率を高確率及び低確率の一方に決定するものである。具体的には、継続率切換手段44A は、ART状態へ移行する直前の遊技における役抽選で移行リプレイ1に当選した場合、継続率を高確率に決定する一方、当該役抽選で移行リプレイ2に当選した場合、継続率を低確率に決定するものである。
継続抽選実行手段44B は、払い出されたメダルの枚数がAT状態の終了契機を規定する終了契機数に達した後、AT状態を継続させるか否かを決定する継続抽選を、ART状態の開始から終了するまでの間に行うものである。さらに詳細に説明すると、継続抽選実行手段44B は、1セットのAT状態が開始された際、換言すると、ART状態が終了する時期よりもかなり以前に、前もって継続抽選を行うようになっている。
継続抽選手段44が継続抽選を行うタイミングは、ART状態に滞在中であれば、いつでもよいが、払い出されたメダルの枚数が終了契機数に達する直前の遊技開始時に行うのが好ましい。
図3に戻って、上乗せ制御手段45は、ART状態へ移行する前段階の演出状態であって、ART状態の終了契機を規定する終了契機数に対する上乗せを行うための上乗せ処理が行われる上乗せ実施AT状態で、当該上乗せ処理に係る動作及び演出を制御するものとなっている。
この上乗せ制御手段45には、図3の如く、上乗せに係る各種設定動作を行う上乗せ設定手段46と、上乗せに係る演出を行う上乗せ演出手段47とが設けられている。
上乗せ設定手段46は、図5に示すように、AT状態の終了契機数に対して上乗せを行うか否かを抽選で決定する上乗せ抽選手段46A と、上乗せの数値である上乗せ数を抽選で決定する上乗せ数抽選手段46B と、抽選で決定した上乗せ数の累計値を算出する上乗せ数演算手段46C と、上乗せ演出実施状態に用いられる内部状態である複数種類のインターフェイス間における移行を決定するインターフェイス移行先抽選手段46D と、インターフェイス移行先抽選手段46D の決定に応じて、演出画像の背景色を設定するインターフェイス色設定手段46E とを有するものとなっている。
上乗せ抽選手段46A は、上乗せ実施AT状態で行われた役抽選の結果に基づいて、上乗せを行うか否かを抽選により決定するものとなっている。
この上乗せ抽選手段46A は、乱数を発生する乱数発生手段を有するとともに、複数種類の抽選テーブルを記憶している。そして、上乗せ抽選手段46A は、乱数発生手段に乱数を発生させるとともに、役抽選の結果に応じた抽選テーブルを選択し、発生させた乱数を、選択した抽選テーブルに照らし合わせることで、上乗せ抽選を行うか否かを決定するものである。抽選テーブルについては、後で説明する。
ここで、上乗せ抽選手段46A は、役抽選の抽選結果の種類毎、すなわち、役抽選の抽選候補となる役、及び、はずれのそれぞれに対して設定された複数種類の抽選テーブルを記憶しており、上乗せ抽選を行うにあたり、役抽選の抽選結果に対応した抽選テーブルを参照するようになっている。
上乗せ数抽選手段46B は、上乗せ実施AT状態で行われた役抽選の結果に基づいて、終了契機数に上乗せするメダルの枚数である上乗せ数を抽選により決定する上乗せ数抽選手段となっている。
換言すると、上乗せ数抽選手段46B は、上乗せ実施AT状態で役抽選が行われ、且つ、上乗せ抽選手段46A の上乗せ抽選で当選したことを契機に、上乗せ数を決定する上乗せ数抽選を行うものとなっている。
この上乗せ数抽選手段46B は、乱数を発生する乱数発生手段を有するとともに、複数種類の抽選テーブルを記憶している。
上乗せ数抽選手段46B の乱数発生手段は、上乗せ数の抽選を行う際に、1〜32768の範囲から一の乱数を発生するようになっている。
また、上乗せ数抽選手段46B には、図6に示すように、役抽選の抽選結果、例えば、「はずれ」、「弱リプレイ」、「弱ベル」、「強スイカ」及び「強チェリー」等のそれぞれに対応する複数種類の抽選テーブルが記憶されている。
各抽選テーブルは、乱数発生手段が1〜32768の範囲から発生した一の乱数を参照させることにより、10枚、20枚、30枚、50枚、100枚、150枚、200枚、250枚、及び、300枚のうちから一の上乗せ数を決定するようになっている。
例えば、上乗せ数抽選手段46B は、役抽選の抽選結果が「弱リプレイ」場合、「弱リプレイ」に対応する抽選テーブルが選択されるようになっている。この抽選テーブルは、10枚に決定する領域が全体の75%(24576/32768)となっているので、役抽選の抽選結果が「弱リプレイ」で、上乗せ抽選で当選した場合、上乗せ数抽選では、75%の確率で10枚の上乗せ数を決定するようになっている。
図5に戻って、上乗せ数演算手段46C は、上乗せ実施AT状態が開始されてから終了するまでの間に、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数を加算していき、その累計値である上乗せ総数を算出する上乗せ総数算出機能を備えたものである。
また、上乗せ数演算手段46C は、上乗せ総数算出機能に加えて、上乗せ実施AT状態で上乗せがなされたART状態で獲得可能なメダルの枚数である終了契機数を算出する終了契機数算出機能を備えている。
この終了契機数算出機能は、上乗せがなくても、ART状態の開始から終了までの所定の間に獲得可能なメダルの基本枚数である所定間数に、上乗せ実施AT状態の開始から終了するまでの間における上乗せ数の累計値である上乗せ総数を加算することで、終了契機数を算出する終了契機数算出機能が設けられている。
インターフェイス移行先抽選手段46D は、上乗せ実施AT状態に用いられる複数種類のインターフェイス間における移行を移行抽選で決定するものである。
すなわち、上乗せ実施AT状態では、上乗せ抽選手段46A による上乗せ抽選で参照される抽選テーブルが相違する青インターフェイス、赤インターフェイス及び炎インターフェイスの三種類のインターフェイスのいずれかに滞在するようになっている。
換言すると、上乗せ抽選手段46A には、上乗せ抽選で参照される抽選テーブルとして、青インターフェイス用の抽選テーブル、赤インターフェイス用の抽選テーブル及び炎インターフェイス用の抽選テーブルが記憶されている。
また、上乗せ抽選手段46A には、上乗せ演出潜伏状態における上乗せ抽選で参照される抽選テーブルとして、青、赤、炎のインターフェイス用の抽選テーブルとは異なるものが記憶されている。
以下に、上乗せ抽選で参照される抽選テーブルについて説明する。
上乗せ演出潜伏状態用の抽選テーブルとしては、図7に示すように、役抽選の抽選結果のそれぞれに対応する複数種類のものが設けられている。例えば、「弱リプレイ」、「弱ベル」、「押し順ベル」、「弱チェリー」及び「チャンス目1〜3」等の抽選結果のそれぞれに対応する抽選テーブルが設けられている。
ここで、「強リプレイ」、「強ベル」、「強チェリー」及び「中段チェリー」のそれぞれに対応する抽選テーブルは、当選確率がそれぞれ100%となっている。
「弱リプレイ」、「弱ベル」、「弱チェリー」及び「チャンス目1〜3」のそれぞれに対応する抽選テーブルは、当選確率がそれぞれ50%となっている。
残りの抽選結果に対応する抽選テーブルは、当選確率が0%となっている。
青インターフェイス用の抽選テーブルとしては、図8に示すように、役抽選の抽選結果のそれぞれに対応する複数種類のものが設けられている。例えば、「弱リプレイ」、「弱ベル」、「押し順ベル」、「弱チェリー」及び「チャンス目1〜3」等の抽選結果のそれぞれに対応する抽選テーブルが設けられている。
ここで、「強リプレイ」、「強ベル」、「強チェリー」及び「中段チェリー」のそれぞれに対応する抽選テーブルは、当選確率がそれぞれ100%となっている。
「弱リプレイ」、「弱ベル」、「弱チェリー」及び「チャンス目1〜3」のそれぞれに対応する抽選テーブルは、当選確率がそれぞれ50%となっている。
「押し順ベル」に対応する抽選テーブルは、当選確率が約20%となっている。
残りの抽選結果に対応する抽選テーブルは、当選確率が0%となっている。
赤インターフェイス用の抽選テーブルとしては、図9に示すように、役抽選の抽選結果のそれぞれに対応する複数種類のものが設けられている。例えば、「弱リプレイ」、「弱ベル」、「押し順ベル」、「弱チェリー」及び「チャンス目1〜3」等の抽選結果のそれぞれに対応する抽選テーブルが設けられている。
ここで、「強リプレイ」、「強ベル」、「強チェリー」及び「中段チェリー」のそれぞれに対応する抽選テーブルは、当選確率がそれぞれ100%となっている。
「弱リプレイ」、「弱ベル」、「弱チェリー」及び「チャンス目1〜3」のそれぞれに対応する抽選テーブルは、当選確率がそれぞれ約67%となっている。
「押し順ベル」に対応する抽選テーブルは、当選確率が25%となっている。
残りの抽選結果に対応する抽選テーブルは、当選確率が0%となっている。
炎インターフェイス用の抽選テーブルとしては、図10に示すように、役抽選の抽選結果のそれぞれに対応する複数種類のものが設けられている。例えば、「弱リプレイ」、「弱ベル」、「押し順ベル」、「弱チェリー」及び「チャンス目1〜3」等の抽選結果のそれぞれに対応する抽選テーブルが設けられている。
ここで、「強リプレイ」、「強ベル」、「強チェリー」及び「中段チェリー」のそれぞれに対応する抽選テーブルは、当選確率がそれぞれ100%となっている。
「弱リプレイ」、「弱ベル」、「弱チェリー」及び「チャンス目1〜3」のそれぞれに対応する抽選テーブルは、当選確率がそれぞれ75%となっている。
「押し順ベル」に対応する抽選テーブルは、当選確率が約33%となっている。
残りの抽選結果に対応する抽選テーブルは、当選確率が0%となっている。
このようなインターフェイスにおける上乗せ抽選の当選確率は、青インターフェイスに滞在しているときが最も低く、炎インターフェイスに滞在しているときが最も高く、赤インターフェイスに滞在しているときがその中間となるように設定されている。
そして、インターフェイス移行先抽選手段46D は、移行抽選での当選に応じて、青インターフェイス、赤インターフェイス、炎インターフェイスの順に、インターフェイスを移行させるようになっている。
また、インターフェイス移行先抽選手段46D は、上乗せ実施AT状態に移行する前に、青インターフェイス、赤インターフェイス、及び、炎インターフェイスのうち、どのインターフェイスから開始するかを初期抽選で決定するようになっている。
すなわち、インターフェイス移行先抽選手段46D は、乱数を発生する乱数発生手段を有するとともに、移行抽選で参照するための抽選テーブルを複数種類記憶している。そして、インターフェイス移行先抽選手段46D は、滞在しているインターフェイス及び役抽選の抽選結果の両方に応じた抽選テーブルを選択し、乱数発生手段が発生した乱数を、選択した抽選テーブルに参照することで、移行すべきインターフェイスを決定するものとなっている。
インターフェイス移行先抽選手段46D が記憶している抽選テーブルとしては、青インターフェイスの移行抽選で参照する抽選テーブル、赤インターフェイスの移行抽選で参照する抽選テーブル、及び、炎インターフェイスの移行抽選で参照する抽選テーブルが設けられ、各インターフェイスの移行抽選で参照する抽選テーブルとして、役抽選の抽選結果のそれぞれに対応したものが設けられている。
青インターフェイスの移行抽選で参照される抽選テーブルとしては、図11に示すように、役抽選の抽選結果のそれぞれに対応する複数種類のものが設けられている。
ここで、「押し順ベル」及び「BB」のそれぞれに対応する抽選テーブルでは、青インターフェイスに留まる確率が約93%、赤インターフェイスへ移行する確率が約6%、及び、炎インターフェイスへ移行する確率が約1%となっている。
残りの抽選結果に対応する抽選テーブルは、青インターフェイスに留まる確率が100%となっている。
赤インターフェイスの移行抽選で参照される抽選テーブルとしては、図12に示すように、役抽選の抽選結果のそれぞれに対応する複数種類のものが設けられている。
ここで、「押し順ベル」及び「BB」のそれぞれに対応する抽選テーブルでは、赤インターフェイスに留まる確率が約90%、及び、炎インターフェイスへ移行する確率が約10%となっている。
残りの抽選結果に対応する抽選テーブルは、赤インターフェイスに留まる確率が100%となっている。
炎インターフェイスの移行抽選で参照される抽選テーブルとしては、図13に示すように、役抽選の抽選結果のそれぞれに対応する複数種類のものが設けられている。
ここで、すべての選テーブルは、炎インターフェイスに留まる確率が100%となっている。
なお、本実施形態のインターフェイス移行先抽選手段46D は、上位から下位のインターフェイスへ転落する移行は抽選対象とせず、下位から上位へのインターフェイスへの移転のみを抽選対象とするものであるが、これに限らず、上位から下位への転落を抽選対象として含むようにしてもよい。
図5に戻って、インターフェイス色設定手段46E は、インターフェイス移行先抽選手段46D が決定した移行先にインターフェイスが移行した際における表示装置2Cの画面に表示される演出画像の背景色を設定するものである。
具体的に説明すると、インターフェイス色設定手段46E は、青インターフェイスが移行した際に、演出画像の背景色を青色に設定するようになっている。これにより、青インターフェイスに滞在中は、表示装置2Cの画面に表示される演出画像の背景が青色に着色されるようになっている。
また、インターフェイス色設定手段46E は、赤インターフェイスが移行した際に、演出画像の背景色を赤色に設定するようになっている。これにより、赤インターフェイスに滞在中は、表示装置2Cの画面に表示される演出画像の背景が赤色に着色されるようになっている。
さらに、インターフェイス色設定手段46E は、炎インターフェイスが移行した際に、演出画像の背景色を黄色に設定し、且つ、黄色に濃淡及び揺らぎを付加する画像処理を行うようになっている。これにより、炎インターフェイスに滞在中は、表示装置2Cの画面に表示される演出画像の背景として、あたかも燃えさかる炎のような画像が映し出されるようになっている。
なお、本実施形態では、上乗せ抽選手段46A 及び上乗せ数抽選手段46B の二つを上乗せ設定手段46に設け、上乗せ抽選と上乗せ数抽選とを別々に行うようにしたが、上乗せ抽選手段46A を省略し、上乗せ数抽選手段46B の上乗せ数抽選で、「0」を含む候補の中から抽選を行い、この抽選で「0」が選択された場合、上乗せを行わず、「0」以外の数値が選択された場合、選択された数値を上乗せ数として決定するようにしてもよい。
上乗せ演出手段47は、上乗せ設定手段46の動作によってメダルの上乗せ数が増えていく様子や、上乗せ総数が加算された終了契機数等を遊技者に報知する演出画像を表示装置2Cに表示させるものである。
上乗せ演出手段47には、図14に示すように、上乗せ数抽選で決定された上乗せ数を示唆する上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示するアイコン表示手段47A と、表示装置2Cに表示された上乗せ期待アイコンを、対応する上乗せ数に変換する上乗せ数演出画像を表示装置2Cの画面に表示させる上乗せ数演出手段47B と、上乗せ数演出画像による演出の回数を設定する上乗せ数演出回数設定手段47C と、上乗せ数演出画像による演出を途中で終了させる上乗せ数演出中断手段47D と、上乗せ総数が加算された終了契機数を表示する総数演出画像を、表示装置2Cの画面に表示させる総数演出手段47E とが設けられている。
アイコン表示手段47A は、上乗せ数抽選手段46B が上乗せ数を決定する毎に、上乗せ数抽選で決定された上乗せ数を示唆する上乗せ期待アイコンを表示装置の画面に一つずつ表示するようになっている。
このアイコン表示手段47A により、上乗せ抽選手段46A の上乗せ抽選で当選した回数に応じた個数の上乗せ期待アイコンが表示装置2Cの画面に表示されるようになっている。
上乗せ期待アイコンは、色が相違する複数種類のものが用意されている。上乗せ期待アイコンの各々の色は、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数に対応したものとなっている。
この際、上乗せ数抽選手段46B の上乗せ数値抽選では、前述したように、10枚、20枚、30枚、15枚、100枚、150枚、200枚、250枚及び300枚の9つの数値の中から1つの数値が抽選されるようになっている。
上乗せ期待アイコンは、青色、赤色及び金色の三種類のものが用意されている。
このうち、青色の上乗せ期待アイコンは、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数が、10枚、20枚及び30枚のいずれかである場合に、表示装置2Cの画面に表示されるようになっている。
また、赤色の上乗せ期待アイコンは、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数が、50枚、100枚及び150枚のいずれかである場合に、表示装置2Cの画面に表示されるようになっている。
さらに、金色の上乗せ期待アイコンは、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数が、200枚、250枚及び300枚のいずれかである場合に、表示装置2Cの画面に表示されるようになっている。
上乗せ数演出手段47B は、ART状態へ移行する際に、表示装置2Cの画面に表示されている上乗せ期待アイコンを、当該上乗せ期待アイコンが対応する上乗せ数に変換する上乗せ数演出画像を表示装置2Cの画面に表示させるものである。
ここで、上乗せ数演出手段47B は、表示装置2Cの画面に上乗せ数演出画像を表示させるにあたり、表示装置2Cの画面に表示されている上乗せ期待アイコンの数に対応した表示回数の上乗せ数演出画像を表示装置2Cの画面に表示するようになっている。換言すると、上乗せ数演出手段47B は、表示装置2Cの画面に表示されている上乗せ期待アイコンの数が多い程、上乗せ数演出画像の表示回数が多くなり、上乗せ数演出画像の表示時間が長くなるようになっている。
上乗せ数演出回数設定手段47C は、表示装置2Cの画面に表示されている上乗せ期待アイコンの数に対応させて、上乗せ数演出画像の表示回数を設定するものである。
さらに詳しく説明すると、上乗せ数演出回数設定手段47C は、上乗せ期待アイコンの表示数に基づいて、上乗せ数演出画像の表示回数である上乗せ演出実行回数を決定するものである。
ここで、上乗せ数演出回数設定手段47C は、上乗せ演出実行回数を決定するにあたり、上乗せ期待アイコンの表示数が多い場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より減少させ、上乗せ期待アイコンの表示数が少ない場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より増加させるようになっている。
具体的には、上乗せ数演出回数設定手段47C は、上乗せ演出実行回数を決定するにあたり、上乗せ期待アイコンの表示数が4個から8個までの範囲に含まれる場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数の5回とし、上乗せ期待アイコンの表示数が3個以下の場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より多い10回とし、上乗せ期待アイコンの表示数が9個以上の場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より少ない3回とするようになっている。
例えば、表示装置2Cの画面に5個の上乗せ期待アイコンが貯まった状態で、上乗せ数演出画像の表示が開始された場合、上乗せ演出実行回数は、5回×5の25回となる。ここで、1つの上乗せ期待アイコンに対応する上乗せ数が10枚とすると、上乗せ総数が50枚となるので、1つの上乗せ期待アイコンを上乗せ数「2」に変換する上乗せ数演出画像が25回実行されることとなる。
また、表示装置2Cの画面に15個の上乗せ期待アイコンが貯まった状態で、上乗せ数演出画像の表示が開始された場合、上乗せ演出実行回数は、3回×15の45回となる。ここで、1つの上乗せ期待アイコンに対応する上乗せ数が10枚とすると、上乗せ総数が150枚となるので、1つの上乗せ期待アイコンを上乗せ数「3」に変換する上乗せ数演出画像が30回実行され、且つ、1つの上乗せ期待アイコンを上乗せ数「4」に変換する上乗せ数演出画像が15回実行されることとなる。
さらに、表示装置2Cの画面に2個の上乗せ期待アイコンが貯まった状態で、上乗せ数演出画像の表示が開始された場合、上乗せ演出実行回数は、10回×2の20回となる。ここで、1つの上乗せ期待アイコンに対応する上乗せ数が10枚とすると、上乗せ総数が20枚となるので、1つの上乗せ期待アイコンを上乗せ数「1」に変換する上乗せ数演出画像が20回実行されることとなる。
上乗せ数演出中断手段47D は、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過しても、上乗せ数演出画像の表示が完了しない上乗せ演出実行回数と判断された場合、上乗せ数演出画像の表示を中断させるものである。
具体的に説明すると、上乗せ数演出中断手段47D は、上乗せ数演出画像の1回あたりの表示時間と、上乗せ演出実行回数とに基づいて、すべての上乗せ期待アイコンについて上乗せ数演出画像を行うのに必要な時間を算出し、算出した時間が所定の演出時間よりも長い場合、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過した時点で、上乗せ数演出画像の表示を中断させるものである。
総数演出手段47E は、上乗せ数演算手段46C が算出した終了契機数をアラビア数字で表示する総数演出画像を、表示装置2Cの画面に表示させるものである。
さらに詳しく説明すると、総数演出手段47E は、表示装置2Cによる上乗せ数演出画像の表示が終了すると、上乗せ実施AT状態の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数を、ART状態として与えられる所定間数に加算した終了契機数を表示する総数演出画像を、表示装置2Cの画面に表示させるものである。
ここで、総数演出手段47E は、上乗せ数演出中断手段47D によって上乗せ数演出画像の表示が中断されたと判断すると、総数演出画像の表示を開始させるようになっている。
換言すると、総数演出手段47E は、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過すると、表示装置2Cの画面に総数演出画像を表示させる処理を開始するようになっている。
以上のようなスロットマシン1の内部では、所定の条件が満たされることにより、通常遊技状態から特定遊技状態であるART状態へ移行することが決定される。
このようなスロットマシン1には、ART状態へ移行することが決定された場合に、通常遊技状態に用いられる内部遊技モードからART状態に用いられる内部遊技モードまで移行させるための遊技となる少なくとも一つ以上の内部遊技モードからなる特定遊技準備区間が設けられている。
図15は、遊技制御装置30によって移行制御が行われる遊技状態の移行、及び、演出制御装置40よって移行制御が行われる演出状態の移行を説明するための図である。
以下に、図15を参照しながら、前述の内部遊技モード及び特定遊技準備区画についての説明を行う。
図15において、スロットマシン1の内部遊技モードは、図15中、最下位置に配置された非上乗せ状態を起点として、図15中の下方から上方へ向けて、ART状態まで移行するようになっている。
非上乗せ状態からART状態までの間には、図15中の下方から上方へ向けて順に、上乗せ演出潜伏状態、上乗せ演出実施状態、上乗せチャンス状態、及び、ART準備状態が内部遊技モードとして設けられている。そして、非上乗せ状態からART状態まで移行する間に、これらの状態を順番に経由するようになっている。
また、非上乗せ状態から上方の内部遊技モードに移行しても、当該移行先の内部遊技モードに滞在しているときに、役抽選で転落契機となる転落リプレイに当選し、且つ、転落リプレイに対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、図15の如く、非上乗せ状態に転落するようになっている。
さらに、非上乗せ状態、上乗せ演出潜伏状態、上乗せ演出実施状態、上乗せチャンス状態、及び、ART準備状態のいずれかの内部遊技モードにおいて、役抽選でPBB、RBB、RB等のボーナス役に当選し、対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、ボーナス状態に移行するようになっている。そして、ボーナス状態に滞在中に、所定の終了条件が満たされると、ボーナス状態から元の状態へ戻るようになっている。なお、ボーナス状態における内部遊技モードは、本発明との関係が薄いので、その説明を省略する。
ここで、スロットマシン1の遊技で滞在しうる遊技状態としては、再遊技役の当選確率が他の遊技状態よりも低い通常遊技状態(RT0又はRT4)と、再遊技役の当選確率が通常遊技状態よりも高いRT1状態と、再遊技役の当選確率がRT1状態よりも高いRT2状態と、再遊技役の当選確率がRT2状態と同じ程度となるRT3状態と、小役の当選確率が他の遊技応対よりも高いボーナス状態とが設けられている。
通常遊技状態に滞在中に、役抽選でシングルボーナスに当選し、且つ、シングルボーナスに対応する図柄の組み合わせが停止表示されず、シングルボーナスのこぼし目が停止表示されると、遊技状態は、通常遊技状態からRT1状態へ移行する。
RT1状態に滞在中に、役抽選で昇格リプレイに当選し、且つ、昇格リプレイに対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、遊技状態は、RT1状態からRT2状態へ移行する。
RT2状態に滞在中に、役抽選で移行リプレイに当選し、且つ、移行リプレイに対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、遊技状態は、RT2状態からRT3状態へ移行する。
また、スロットマシン1の遊技で滞在しうる演出状態としては、前述の所定間数に対して上乗せを行う上乗せ処理、及び、役抽選で当選した役を報知する報知演出を実行することができない通常演出状態と、上乗せ処理及び報知演出の実行することができるAT状態とが設けられている。
通常演出状態に滞在中に、AT抽選で当選すると、演出状態は、通常演出状態からAT状態へ移行する。
以上において、非上乗せ状態は、遊技状態が通常遊技状態となっているとともに、演出状態が通常演出状態なっている内部遊技モードである。
この非上乗せ状態では、演出状態が通常演出状態であるので、上乗せ処理及び報知演出が実行されることがない。
上乗せ演出潜伏状態の演出状態は、AT抽選の当選により、上乗せ処理が実行されるAT状態である上乗せ実施AT状態となっている。
ただし、この上乗せ演出潜伏状態では、上乗せ処理が実行されるが、上乗せ処理に係る演出が潜伏状態となる。このため、例えば、上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示する等の演出は実行されない。また、上乗せ演出潜伏状態では、報知演出も実行されることがない。
そして、上乗せ演出潜伏状態に滞在中に行われた遊技の回数が、予め定められた準備遊技回数に達すると、内部遊技モードは、上乗せ演出潜伏状態から上乗せ演出実施状態へ移行するようになっている。
上乗せ演出実施状態は、遊技状態が通常遊技状態となっているとともに、演出状態が上乗せ実施AT状態となっている内部遊技モードである。
上乗せ演出実施状態では、上乗せ処理に加えて、この上乗せ処理に係る演出が行われるので、インターフェイスに応じた色に着色された背景を表示装置2Cの画面に表示する演出、及び、上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示する等の演出が行われる。
また、上乗せ演出潜伏状態では、役抽選でシングルボーナスに当選すると、3個のストップスイッチ13の操作順を報知する報知演出が実行される。報知された操作順で3個のストップスイッチ13を操作すると、シングルボーナスに対応する図柄の組み合わせの停止表示が回避され、その代わりに、そのこぼし目が停止表示される。これにより、遊技状態は、通常遊技状態からRT1状態へ移行する。
上乗せチャンス状態は、遊技状態がRT1状態となっているとともに、演出状態が上乗せ実施AT状態なっている内部遊技モードである。
上乗せチャンス状態では、上乗せ処理及びこの上乗せ処理に係る演出が行われるので、インターフェイスに応じた色に着色された背景を表示装置2Cの画面に表示する演出、及び、上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示する等の演出が行われる。
ここで、上乗せチャンス状態は、遊技状態がRT1状態となっており、上乗せ演出実施状態よりも再遊技の当選確率が若干高く、上乗せ抽選で当選する確率も上乗せ演出実施状態より若干高くなっている。
また、上乗せ演出実施状態では、役抽選で昇格リプレイに当選すると、3個のストップスイッチ13の操作順を報知する報知演出が実行される。報知された操作順で3個のストップスイッチ13を操作すると、昇格リプレイに対応する図柄の組み合わせが停止表示される。これにより、遊技状態は、RT1状態からRT2状態へ移行する。
ART準備状態は、遊技状態がRT2状態となっているとともに、演出状態が上乗せ実施AT状態なっている内部遊技モードである。
ART準備状態では、上乗せ処理及びこの上乗せ処理に係る演出が行われるので、インターフェイスに応じた色に着色された背景を表示装置2Cの画面に表示する演出、及び、上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示する等の演出が行われる。
ここで、ART準備状態は、遊技状態がRT2状態となっており、RT1状態よりも再遊技の当選確率が高いので、上乗せ抽選で当選する確率もRT1状態より高くなっており、それだけ、効率よく、上乗せ数を増やすことができる。
また、ART準備状態では、ART準備状態の開始から、実行された遊技の回数が、予め決められた準備中遊技回数に達した後、換言すると、準備中遊技回数の消化後、役抽選で移行リプレイに当選すると、3個のストップスイッチ13の操作順を報知する報知演出が実行される。報知された操作順で3個のストップスイッチ13を操作すると、移行リプレイに対応する図柄の組み合わせが停止表示される。これにより、遊技状態は、RT2状態からRT3状態へ移行する。
ART状態は、遊技状態がRT3状態となっているとともに、演出状態が上乗せ実施AT状態なっている内部遊技モードである。
ART状態では、その次に継続される可能性のあるART状態のために、上乗せ処理及びこの上乗せ処理に係る演出が行われる。なお、ART状態における上乗せ処理及び演出は、前述のART準備状態と同様のものを流用してもよいし、あるいは、専用に設定されたものを採用することもできる。
ここで、ART状態は、遊技状態がRT3状態となっており、再遊技の当選確率がRT2状態と同じくらい高くなっている。
また、ART状態では、役抽選で再遊技役や小役等に当選すると、3個のストップスイッチ13の操作順を報知する報知演出が実行される。報知された操作順で3個のストップスイッチ13を操作すると、当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示される。これにより、役抽選で再遊技役に当選すると、高い確率で再遊技が作動し、役抽選で小役に当選すると、高い確率でメダルの払い出しが行われようになる。
以上において、昇格リプレイ及び移行リプレイは、役抽選において決定し得る役であり、当該役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、その時点の内部遊技モードから別の内部遊技モードへの移行契機となる移行役となっている。
また、上乗せ演出潜伏状態からART準備状態までの一連の内部状態モードは、特定遊技準備区間を形成するものである。換言すると、上乗せ実施AT状態となっている一連の内部状態モードが特定遊技準備区間となっている。
さらに、遊技状態移行制御手段34は、特定遊技準備区間において、役抽選の結果、移行役に当選し、且つ、この移行役に対応する図柄が停止表示されることにより次の内部遊技モードに移行させる移行制御手段となっている。
具体的に説明すると、遊技状態移行制御手段34は、上乗せチャンス状態において、役抽選の結果、昇格リプレイに当選し、且つ、この昇格リプレイに対応する図柄が停止表示されることにより、上乗せチャンス状態から次のART準備状態へ内部遊技モードを移行させるようになっている。
また、遊技状態移行制御手段34は、ART準備状態において、役抽選の結果、移行リプレイに当選し、且つ、この移行リプレイに対応する図柄が停止表示されることにより、ART準備状態から次のART状態へ内部遊技モードを移行させるようになっている。
(第1実施形態におけるスロットマシン1の動作)
以下、図16〜図21を参照しながら、本実施形態に係るスロットマシン1の動作の概略を説明する。まず、スロットマシン1の遊技制御装置30における処理であるメイン制御処理について説明する。
スロットマシン1に電源が投入されると、遊技制御装置30は、図16に示すように、まず、ステップMS2000において、ベットスイッチ14の操作等によって、メダルがベットされたか否かが判定される。このステップMS2000でメダルがベットされたと判定された場合、次のステップMS2100へ進む。一方、ステップMS2000でメダルがベットされたと判定されなかった場合、メダルがベットされるまでステップMS2000を繰り返し行う待機処理が行われる。
ステップMS2100では、スタートスイッチ16が操作されたか否かが判定される。このステップMS2100でスタートスイッチ16が操作されたと判定された場合、次のステップMS2200へ進む。一方、ステップMS2100でスタートスイッチ16が操作されたと判定されなかった場合には、スタートスイッチ16が操作されるまでステップMS2100を繰り返し行う待機処理が行われる。
ステップMS2200では、役抽選手段32により、役抽選が行われる。なお、役抽選の結果を示す抽選結果データは、演出制御装置40に送信されるようになっている。役抽選が完了したら、次のステップMS2300へ進む。
ステップMS2300では、3個すべての回転リール3Aに回転動作を開始させる処理が行われる。このステップMS2300で、3個すべての回転リール3Aが回転を開始したら、次のステップMS2400へ進む。
ステップMS2400では、ストップスイッチ13が操作されたか否かが判定される。このステップMS2400で、ストップスイッチ13が操作されたと判定された場合、次のステップMS2500へ進む。一方、ステップMS2400で、ストップスイッチ13が操作されたと判定されなかった場合、ストップスイッチ13が操作されるまで、ステップMS2400を繰り返し行う待機処理が行われる。
ステップMS2500では、操作されたストップスイッチ13に対応する回転リール3Aの停止処理が行われ、当該回転リール3Aが停止したら、次のステップMS2600へ進む。
ステップMS2600では、すべての回転リール3Aの回転が停止したか否かが判定される。このステップMS2600で、すべての回転リール3Aの回転が停止したと判定された場合、次のステップMS2700へ進む一方、すべての回転リール3Aの回転が停止したと判定されなかった場合、ステップMS2400へ戻る。
ステップMS2700では、有効入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせを判定する停止表示図柄判定処理が行われ、判定の結果を示すデータが演出制御装置40に送信されるようになっている。このステップMS2700で停止表示図柄判定処理が完了したら、次のステップMS2800へ進む。
ステップMS2800では、停止表示された図柄の組み合わせに応じた処理が行われる。
例えば、ベル役やスイカ役等の小役に対応した図柄の組み合わせが停止表示された場合、ステップMS2800では、当該役に応じた枚数のメダルの払い出しが行われる。
また、再遊技役に対応する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示された場合、ステップMS2800では、再遊技を実行するための処理、具体的には前回の遊技でベットした枚数と同数のメダルを自動的にベットする処理が行われる。
ここで、移行役に対応する図柄の組み合わせが停止表示された場合、当該移行役に対応する遊技状態へ移行する処理が行われる。
例えば、RT1状態に滞在中に、昇格リプレイに対応する図柄の組み合わせが停止表示された場合、ステップMS2800では、遊技状態がRT2状態へ移行する処理が行われる。
また、RT2状態に滞在中に、移行リプレイに対応する図柄の組み合わせが停止表示された場合、ステップMS2800では、遊技状態がRT3状態へ移行する処理が行われる。
以上により、ステップMS2800の処理が終了すると、メイン制御処理は完了する。
続いて、演出制御装置40によるサブ制御処理について説明する。
スロットマシン1の電源が投入されて、遊技制御装置30が起動すると、演出制御装置40も起動し、遊技制御装置30の遊技制御の進行に追従するように、演出制御装置40の演出制御が進行するようになっている。
演出制御装置40がサブ制御処理を開始すると、図17に示すように、まず、ステップSS1000において、演出状態が通常演出状態であるか否かが判定される。このステップSS1000で、演出状態が通常演出状態であると判定されると、ステップSS1100へ進む一方、演出状態が通常演出状態であると判定されなかった場合、ステップSS1300へ進む。
ステップSS1100では、AT状態へ移行するか否かを決定するAT抽選が行われ、AT抽選が完了すると、次のステップSS1200へ進む。
ステップSS1200では、遊技の進行状況に応じた通常の演出、換言すると、通常演出状態に応じた演出処理が行われる。なお、ステップSS1200では、所定間数に対して上乗せを行う上乗せ処理や、遊技者に役抽選の結果を報知する報知演出処理は行われない。この通常演出状態に応じた演出処理が完了すると、当該サブ制御処理も完了する。
ステップSS1300では、上乗せ演出実施AT状態であるか否かが判定される。
このステップSS1300で、上乗せ演出実施AT状態であると判定された場合、次のステップSS2000へ進む。このステップSS2000では、後述する上乗せ演出実施AT状態に応じた演出処理が行われる。
一方、ステップSS1300で、上乗せ演出実施AT状態であると判定されなかった場合、ステップSS6000へ進む。ステップSS6000では、ART状態に応じた演出処理、すなわち、遊技者に役抽選の結果を報知する報知演出処理が行われる。このART状態に応じた演出処理が完了したら、サブ制御処理も完了する。
次いで、サブ制御処理のステップSS2000で行われる上乗せ演出実施AT状態に応じた演出処理について説明する。
上乗せ演出実施AT状態に応じた演出処理が開始されると、図18に示すように、まず、ステップSS3000において、上乗せ抽選や上乗せ数抽選等が行われる上乗せ枚数抽選処理が行われる。この上乗せ枚数抽選処理については、後で詳しく説明する。上乗せ枚数抽選処理が完了したら、次のステップSS4000へ進む。
ステップSS4000では、インターフェイス移行先抽選等が行われるインターフェイス抽選移行処理が行われる。このインターフェイス抽選移行処理については、後で詳しく説明する。インターフェイス抽選移行処理が完了したら、次のステップSS5000へ進む。
ステップSS5000では、ART状態への移行を判断する処理等が行われる移行モード情報判定設定処理が行われる。この移行モード情報判定設定処理については、後で詳しく説明する。移行モード情報判定設定処理が完了したら、上乗せ演出実施AT状態に応じた演出処理は終了となる。
続いて、上乗せ演出実施AT状態に応じた演出処理のステップSS3000で行われる上乗せ枚数抽選処理について説明する。
上乗せ枚数抽選処理が開始されると、図19に示すように、まず、ステップSS3100において、上乗せを行うか否かを上乗せ抽選で決定する上乗せ抽選処理が上乗せ抽選手段46A によって行われる。この上乗せ抽選処理が完了したら、次のステップSS3200へ進む。
ステップSS3200では、上乗せ抽選で当選したか否かが判定される。
このステップSS3200で当選したと判定されなかった場合、上乗せ枚数抽選処理が完了となる一方、ステップSS3200で当選したと判定された場合、次のステップSS3300へ進む。
ステップSS3300では、上乗せ数を上乗せ数抽選で決定する上乗せ数抽選処理が上乗せ数抽選手段46B によって行われる。この上乗せ数抽選処理で上乗せ数が決定したら、次のステップSS3400へ進む。
ステップSS3400では、上乗せ処理が開始されてからその時点までに行われた上乗せ数抽選で決定した上乗せ数の累計値を算出する上乗せ総数算出処理が行われる。この上乗せ総数算出処理が終了したら、次のステップSS3500へ進む。
ステップSS3500では、上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示するアイコン表示演出処理がアイコン表示手段47A によって行われる。このステップSS3500で表示装置2Cの画面に表示される上乗せ期待アイコンは、ステップSS3300の上乗せ数抽選で決定した上乗せ数を示唆するものである。アイコン表示演出処理で上乗せ期待アイコンが表示装置2Cの画面に表示されたら、上乗せ枚数抽選処理は終了となる。
次に、上乗せ演出実施AT状態に応じた演出処理のステップSS4000で行われるインターフェイス抽選移行処理について説明する。
インターフェイス抽選移行処理が開始されると、図20に示すように、まず、ステップSS4100において、現在のインターフェイスから移行すべき次のインターフェイスを決定するインターフェイス移行先抽選処理が インターフェイス移行先抽選手段46D によって行われる。このインターフェイス移行先抽選処理で移行すべき次のインターフェイスが決定したら、次のステップSS4200へ進む。
ステップSS4200では、インターフェイスの移行処理が行われる。上乗せ抽選で当選したか否かが判定される。このインターフェイスの移行処理によって、上乗せ抽選の抽選テーブルは、移行元のインターフェイスの上乗せ抽選で参照されるものから、移行先のインターフェイスの上乗せ抽選で参照されるものに交換される。また、表示装置2Cの画面背景色は、移行先のインターフェイスに対応した色に変更される。
このようなインターフェイスの移行処理が完了すると、インターフェイス抽選移行処理が終了する。
次いで、上乗せ演出実施AT状態に応じた演出処理のステップSS5000で行われる移行モード情報判定設定処理について説明する。
すなわち、移行モード情報判定設定処理が開始されると、図21に示すように、まず、ステップSS5100において、移行モード情報の判定、具体的には、次のA,B,Cのいずれの場合に該当するかが判定される。
A:ART準備状態で準備中遊技回数が消化され、且つ、移行リプレイ1,2に当選した、又は、移行リプレイ1,2の押し順に正解した場合
B:準備遊技回数が未消化の時に、移行リプレイ1,2の押し順に正解した場合
C:A及びBのいずれにも該当しない場合
換言すると、ステップSS5100では、ART状態への移行条件が成立しているか否かが判定される。
ステップSS5100で、Aに該当すると判定された場合はステップSS5120に進み、Bに該当すると判定された場合はステップSS5130に進み、Cに該当すると判定された場合はステップSS5110へ進む。
ステップSS5110では、ステップSS5100において、ART状態への移行条件が成立していないと判定されたため、ART準備状態の滞在を維持するためのART準備中維持処理が行われる。このART準備中維持処理が完了すると、移行モード情報判定設定処理が終了する。
ステップSS5120では、ステップSS5100において、ART状態への移行条件が成立していると判定されたため、ART状態へ移行するための設定を行うART移行設定処理が行われる。このART移行設定処理が完了したら、ステップSS5200へ進む。
ステップSS5130では、ステップSS5100において、ART状態への移行条件が成立していると判定されたため、ART状態へ移行するための設定を行うART移行設定処理が行われる。このART移行設定処理が完了したら、ステップSS5120と同様に、ステップSS5200へ進む。
ステップSS5200では、デフォルトの終了契機数をリセットして、上乗せ実施AT状態の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数が上乗せされたものに書き換える終了契機数上書き処理が行われる。終了契機数上書き処理が完了したら、次のステップSS5200へ進む。
ステップSS5300では、ART状態へ移行する契機となった停止図柄の役は、移行リプレイ1であるか否かが判定される。
このステップSS5300で、停止図柄の役が移行リプレイ1であると判定された場合、ステップSS5310へ進み、停止図柄の役が移行リプレイ1であると判定されなかった場合、ステップSS5320へ進む。
ステップSS5310では、ART状態を継続させるか否かを決定する継続抽選の当選確率である継続率を高確率に設定する継続率高確率設定処理が行われる。継続率高確率設定処理で継続率が高確率に設定されたら、ステップSS5400へ進む。
ステップSS5320では、前述の継続抽選の当選確率である継続率を低確率に設定する継続率低確率設定処理が行われる。継続率低確率設定処理で継続率が低確率に設定されたら、ステップSS5400へ進む。
ステップSS5400では、上乗せ期待アイコンを対応する上乗せ数に変換する上乗せ数演出画像を表示装置2Cの画面に表示する上乗せ数演出処理が上乗せ数演出手段47B よって行われる。この上乗せ数演出処理が終了又は中断したら、次のステップSS5500へ進む。
ステップSS5500では、ステップSS5200で上書きされた終了契機数を表示する総数演出画像を表示装置2Cの画面に表示する総数演出処理が総数演出手段47E によって行われる。この総数演出処理が終了すると、移行モード情報判定設定処理も終了する。
次に、表示装置2Cの画面に表示される上乗せ期待アイコンについて説明する。
上乗せ期待アイコンαは、図22に示すように、表示装置2Cの画面βの図22中における左方の端縁に沿って積み重ねられる弾丸形状の図形である。
また、上乗せ期待アイコンαは、上乗せ数抽選で上乗せ数が決定される毎に、表示装置2Cの画面βに一つずつ表示されるようになっている。ただし、上乗せ演出潜伏状態においては、上乗せ数抽選で上乗せ数が決定されても、その表示は保留・蓄積され、上乗せ演出実施状態に移行すると、蓄積された数量の上乗せ期待アイコンαが表示装置2Cの画面βに表示されるようになっている。
続いて、表示装置2Cの画面βに表示される上乗せ数演出画像について説明する。
上乗せ数演出画像は、表示装置2Cの画面βに表示されている上乗せ期待アイコンαを対応する上乗せ数に変換するものである。
ここで、1個の上乗せ期待アイコンαには、上乗せ数抽選で決定された上乗せ数が関連づけられている。そして、上乗せ期待アイコンαは、上乗せ数に変換される際、総和が上乗せ数となるように複数の数値に分解され、分解された数値のそれぞれがアラビア数字をかたどった上乗せ数アイコンγに変換される。
このため、上乗せ数演出手段47B は、1個の上乗せ期待アイコンαでも、多数の上乗せ数アイコンγに変換して表示装置2Cの画面βに表示することが可能となっている。
これら多数の上乗せ数アイコンγは、図23に示すように、表示装置2Cの画面βにおける所定位置から小さなサイズで次々に発射されて、徐々に大きなサイズへズームアップしながら四方へ拡散するように表示されるものとなっている。
上乗せ数演出画像は、前述のような動きをする多数の上乗せ数アイコンγを含んで構成された動作であり、上乗せ数アイコンγを弾丸と見立て、弾丸を一斉に発射して弾幕を張る様子を表現したものとなっている。
次いで、表示装置2Cの画面に表示される総数演出画像について説明する。
総数演出画像によって表示される終了契機数は、前述したように、上乗せ実施AT状態の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数を、ART状態として与えられる所定間数に加算した数値である。
総数演出画像は、図24に示すように、終了契機数に相当するアラビア数字をかたどっているとともに、表示装置2Cの画面βの中央部分を占める大型の総数アイコンδを含んで構成されたものである。
この総数演出画像は、上乗せ数演出画像の表示が終了又は中断されると、表示を開始し、所定の時間が経過する表示が終了するようになっている。
(第1実施形態の効果)
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、上乗せ数抽選手段46の抽選で上乗せ数が決定される毎に、アイコン表示手段47A が、決定された上乗せ数に対応する上乗せ期待アイコンαを表示装置2Cの画面βに表示させ、上乗せ数が増えていくに従い、表示装置2Cの画面βに表示される上乗せ期待アイコンαの数も増えていくようにしたので、おおよそではあるが、上乗せ数抽選で得られた上乗せ数の累計値を遊技者に把握させることができる。このため、遊技者は、上乗せ数が次第に増加していく様子を知ることができるので、遊技者の期待感も益々膨らんで行くようになり、遊技の趣向性をさらに向上することができる。
ここで、上乗せ期待アイコンαには、上乗せ数が具体的に記されていないので、表示装置2Cの画面βに表示されている上乗せ期待アイコンを見ても、遊技者は、獲得したおおよその上乗せ総数を把握することができても、具体的な数値を知ることはできない。
このため、ART状態に移行する際に、特定遊技準備区画の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数を、ART状態として与えられる所定間数に加算した終了契機数を表示する総数演出画像を表示装置2Cの画面βに表示することで、遊技者に対して、終了契機数の具体的な数値を知らせれば、終了契機数が多い場合には、大きな達成感を遊技者に与えることができ、これにより、上乗せ抽選で得られた上乗せ数の累計値を遊技者に把握させても、充分な演出効果を確保することができる。
また、特定遊技準備区画の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数が多く、これにより、上乗せ期待アイコンαの表示数も多くなり、そのままでは、上乗せ数演出画像の表示時間が過度に長くなるおそれがある場合でも、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過すると、上乗せ数演出中断手段47D が上乗せ数演出画像の表示を中断するので、上乗せ数演出画像の表示時間を適度な長さに留めることができる。
そして、上乗せ数演出画像の表示が中断されると、総数演出手段47E は、上乗せ数演出中断手段47D によって上乗せ数演出画像の表示が中断されたと判断し、総数演出画像の表示を開始するので、上乗せ期待アイコンの表示数が多いことから、上乗せ数演出画像の表示時間が長くなりそうな場合でも、遊技者が飽きる前に、上乗せ数演出画像の表示が中断され、総数演出画像の表示に切り変わるようになるので、遊技者を飽きさせることがなく、上乗せ数演出画像及び総数演出画像の演出効果を充分確保することができる。
さらに、特定遊技準備区画の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数が多く、これにより、上乗せ期待アイコンの表示数も多くなり、そのままでは、上乗せ数演出画像の表示が過度に長くなるおそれがある場合、上乗せ数演出回数設定手段47C が上乗せ期待アイコンα一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より減少させ、上乗せ数演出画像の表示時間を短縮するので、上乗せ数演出画像の表示が過度に長くなることがなくなり、充分な演出効果を確保することができる。
一方、特定遊技準備区画の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数が少なく、これにより、上乗せ期待アイコンαの表示数も少なくなり、そのままでは、上乗せ数演出画像の表示時間が足りず、演出効果が確保できないおそれがある場合、上乗せ数演出回数設定手段47C が上乗せ期待アイコンα一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より増加させ、上乗せ数演出画像の表示時間を延長するので、上乗せ数演出画像の表示時間が充足するようになり、この場合にも、充分な演出効果を確保することができる
[第2実施形態]
図25には、本発明の第2実施形態に係る上乗せ演出手段48の概略構成が示されている。本第2実施形態は、表示装置2Cの画面に表示できる上乗せ期待アイコンの表示数を無制限とした前記第1実施形態の上乗せ演出手段47を、上乗せ期待アイコンの表示数に上限が設けられた上乗せ演出手段48としたものである。
すなわち、上乗せ演出手段48には、図25に示すように、前記第1実施形態における上乗せ演出手段47のものと同様のアイコン表示手段47A 、上乗せ数演出手段47B 及び総数演出手段47E 、並びに、上乗せ演出手段47には設けられていないアイコン初期色抽選手段48A 、表示数抽選手段48B 及び色昇格判定手段48C が設けられている。
このうち、アイコン表示手段47Aは、表示装置2Cの画面に表示可能な上乗せ期待アイコンの個数の上限値である表示上限値(例えば、5個)が設定されたものとなっている。これにより、表示装置2Cの画面には、表示上限値よりも多い個数の上乗せ期待アイコンを表示することができないようになっている。
以上において、アイコン表示手段47A は、前述したように、特定遊技準備区間に滞在してから、実行された遊技の回数が所定回数に達するまでは、上乗せ演出潜伏状態となり、上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示させる処理を行わない。そして、アイコン表示手段47A は、遊技の回数が所定回数に達し、上乗せ演出潜伏状態が終了した後、上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示させる処理を開始するものとなっている。
アイコン初期色抽選手段48A は、上乗せ演出潜伏状態となってから、当該上乗せ演出潜伏状態が終了するまでの間に、上乗せ数抽選手段46B によって決定された上乗せ数の累計値に基づいて初期色抽選を行い、この抽選で、表示装置2Cの画面に、上乗せ演出実施状態となってから最初に表示する上乗せ期待アイコンの色を決定するものである。
このアイコン初期色抽選手段48A は、 1〜32768の範囲から一の乱数を発生する乱数発生手段を有するとともに、図26に示すように、上乗せ数の累計値の異なる範囲にそれぞれ対応した複数種類の初期色抽選テーブルを記憶している。
ここで、上乗せ期待アイコンとしては、色の相違する複数種類のものが設けられている。そして、これら色違いの上乗せ期待アイコンの各々は、予め設定された、互いに異なる範囲の上乗せ数の累計値を色で示唆するものとなっている。
具体的に説明すると、本実施形態では、表示装置2Cの画面に表示される上乗せ期待アイコンとして、白、青、黄、緑、赤、紫、蛙及び炎の8色の弾丸が用意されている。
初期色抽選テーブルは、図26の如く、上乗せ数の累計値の異なる範囲にそれぞれ対応する11種類のものがアイコン初期色抽選手段48A に記憶されている。
具体的には、初期色抽選テーブルとしては、上乗せ数の累計値の異なる範囲が、0〜49枚、50〜99枚、100〜149枚、150〜199枚、200〜249枚、250〜299枚、300〜349枚、350〜399枚、400〜449枚、450〜499枚、及び、500枚超のそれぞれに対応したものが用意されている。
これらの初期色抽選テーブルを参照する初期色抽選においては、上乗せ演出実施状態に移行する際において、上乗せ数の累計値が100枚未満のときは、白色の弾丸が初期の上乗せ期待アイコンとして強制的に抽選され、また、上乗せ数の累計値が450枚以上のときは、蛙色の弾丸が初期の上乗せ期待アイコンとして強制的に抽選される。
そして、上乗せ数の累計値が100枚以上450枚未満のときは、初期色抽選で決定された色の弾丸が初期の上乗せ期待アイコンとして表示装置2Cの画面に表示される。
例えば、上乗せ数の累計値が100枚以上150枚未満のときは、図26の如く、白色及び青色の弾丸のうちの一方が抽選で上乗せ期待アイコンとして決定される。ここで、白色及び青色の各弾丸の当選確率は、以下のようにないっている。
白色の弾丸の当選確率:12288/32768
青色の弾丸の当選確率:20480/32768
また、上乗せ数の累計値が350枚以上400枚未満のときは、図26の如く、緑色、赤色、紫色及び蛙色の弾丸のうちの一つが抽選で上乗せ期待アイコンとして決定される。ここで、緑色、赤色、紫色及び蛙色の各弾丸の当選確率は、以下のようにないっている。
緑色の弾丸の当選確率: 4096/32768
青色の弾丸の当選確率: 4096/32768
白色の弾丸の当選確率: 8192/32768
青色の弾丸の当選確率:16384/32768
図25に戻って、表示数抽選手段48B は、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数、及び、表示装置2Cの画面に表示されている弾丸(上乗せ期待アイコン)の数に基づいて、表示装置2Cの画面に更新して表示すべき弾丸の数を表示数抽選で決定するものである。
この1〜32768の範囲から一の乱数を発生する乱数発生手段を有するとともに、図27に示すように、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数と、表示装置2Cの画面に表示されている弾丸の数との組み合わせにそれぞれ対応した複数種類の表示数抽選テーブルを記憶している。なお、上乗せ数抽選手段46B によって、50枚を越えた上乗せ数が決定された時には、特に図示しないが、表示数抽選手段48B は、決定された上乗せ数に応じた表示内容(弾丸の個数や色等)を決定するようになっている。
表示数抽選テーブルについてさらに詳しく説明すると、表示数抽選テーブルは、図27の如く、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数としての枚数10,20,30,40,50のそれぞれと、その時点における弾丸の表示数としての個数0,1,2,3,4,5のそれぞれとを組み合わせた場合に対応する30種類のものが表示数抽選手段48B に記憶されている。
ここで、上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数が10の場合、表示数抽選テーブルを参照すると、図27の如く、その時点における弾丸表示数が5以外であれば、表示数抽選によって弾丸表示数が一つ増えるようになっている。
上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数が20の場合、表示数抽選テーブルを参照すると、図27の如く、その時点における弾丸表示数が4,5以外であれば、表示数抽選の結果に応じて弾丸表示数が一つ又は二つ増えることとなる。一方、弾丸表示数が4であるときは、表示数抽選によって弾丸表示数が一つ増えるようになっている。
上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数が30の場合、表示数抽選テーブルを参照すると、図27の如く、その時点における弾丸表示数が3,4,5以外であれば、表示数抽選の結果に応じて弾丸表示数が一つ乃至三つ増えることとなる。一方、弾丸表示数が3であるときは、表示数抽選の結果に応じて弾丸表示数が一つ又は二つ増えることとなり、弾丸表示数が4であるときは、表示数抽選によって弾丸表示数が一つ増えるようになっている。
上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数が40の場合、表示数抽選テーブルを参照すると、図27の如く、その時点における弾丸表示数が0又は1であれば、表示数抽選の結果に応じて弾丸表示数が一つ乃至四つ増えることとなる。一方、弾丸表示数が2であるときは、表示数抽選の結果に応じて弾丸表示数が一つ乃至三つ増え、弾丸表示数が3であるときは、表示数抽選の結果応じて弾丸表示数が一つ又は二つ増える。そして、弾丸表示数が4であるときは、表示数抽選によって弾丸表示数が一つ増えるようになっている。
上乗せ数抽選手段46B が決定した上乗せ数が50の場合、表示数抽選テーブルを参照すると、図27の如く、その時点における弾丸表示数が0であれば、表示数抽選の結果に応じて弾丸表示数が一つ乃至五つ増え、弾丸表示数が1であれば、表示数抽選の結果に応じて弾丸表示数が一つ乃至四つ増えることとなる。一方、弾丸表示数が2であるときは、表示数抽選の結果に応じて弾丸表示数が一つ乃至三つ増え、弾丸表示数が3であるときは、表示数抽選の結果応じて弾丸表示数が一つ又は二つ増える。そして、弾丸表示数が4であるときは、表示数抽選によって弾丸表示数が一つ増えるようになっている。
図25に戻って、昇格判定手段48C は、上乗せ数抽選手段46B が上乗せ数を抽選で決定したことによって、上乗せ数の累計値が増える場合に、上乗せ期待アイコンである弾丸をより大きな上乗せ数の累計値を示唆する色の弾丸に昇格させるか否かを判定するものである。
この昇格判定手段48C は、上乗せ数抽選手段46B によって上乗せ数が決定されると、その時点において、表示装置2Cの画面に表示されている弾丸の数及び色に基づいて、弾丸の色昇格についての判定を行うものとなっている。このような昇格判定手段48C による色昇格判定については、後で詳述する。
以上において、アイコン表示手段47A は、色昇格判定手段48C の判定結果に応じた色の上乗せ期待アイコンを、表示数抽選手段48B の決定した数だけ表示装置2Cの画面に表示させるものである。換言すると、アイコン表示手段47A は、色昇格判定手段48C の判定結果に応じた色、及び、表示数抽選手段48B の決定した数をデータとして含んだ指令信号を表示装置2Cに送信するようになっている。
また、アイコン表示手段47A は、色昇格判定手段48C によって上乗せ期待アイコンの色を昇格させる旨の判定が行われると、表示装置2Cの画面に表示すべき上乗せ期待アイコンの表示数を初期化してから、表示数抽選手段48B に抽選を行わせ、表示数抽選手段48B が抽選で決定した数となるように、上乗せ期待アイコンの表示数を設定し直すものとなっており、この点については、後で、具体的に説明する。
(第2実施形態におけるスロットマシン1の動作)
以下、図28〜図30を参照しながら、本実施形態に係るスロットマシン1の動作の概略を説明する。本実施形態に係るスロットマシン1の動作は、ステップSS3500で行われるアイコン表示演出処理(図19参照)が、前記第1実施形態と相違するので、以下に、このアイコン表示演出処理について説明する。
アイコン表示演出処理が開始されると、まず、ステップSS3510において、現在、特定遊技準備区画中であるか否かが判定される。
このステップSS3510で、特定遊技準備区画中であると判定されなかった場合、当該アイコン表示演出処理は、ステップSS3510で終了となる。
一方、ステップSS3510で、特定遊技準備区画中であると判定された場合、次のステップSS3520へ進む。
ステップSS3520では、現在、進行中の遊技が、上乗せ演出実施状態の最初の遊技であるか否かが判定される。
このステップSS3520で、上乗せ演出実施状態の最初の遊技であると判定されなかった場合、ステップSS3600へジャンプする。
一方、ステップSS3520で、上乗せ演出実施状態の最初の遊技であると判定された場合、次のステップSS3530へ進む。
ステップSS3530では、アイコン初期色抽選手段48A によって、最初に表示する上乗せ期待アイコンの色を決定する上乗せ期待アイコン初期色決定処理が行われる。この上乗せ期待アイコン初期色決定処理で、上乗せ期待アイコンの色が決定されたら、次のステップSS3600へ進む。
ステップSS3600では、上乗せ期待アイコンを表示装置2Cの画面に表示する上乗せ期待アイコン表示処理が行われる。以下に、この上乗せ期待アイコン表示処理について詳しく説明する。
上乗せ期待アイコン表示処理が開始されると、まず、ステップSS3610において、すべての回転リール3Aが停止したか否かが判定される。このステップSS3610で、すべての回転リール3Aが停止したと判定された場合、次のステップSS3620へ進む。一方、ステップSS3610ですべての回転リール3Aが停止したと判定されなかった場合には、すべての回転リール3Aが停止するまでステップSS3610を繰り返し行う待機処理が行われる。
ステップSS3620では、上乗せ数抽選手段46B によって決定された上乗せ数を読み取って、その読取値(k)を得るとともに、それまでの上乗せ数抽選で決定された上乗せ数の累計値(m)に、読取値(k)を加算することで、当該累計値(m)を更新する上乗せ数読取加算処理が行われる。この上乗せ数読取加算処理が完了したら、次のステップSS3630へ進む。
ステップSS3630では、移行リプレイに対応する図柄の組み合わせが停止表示されるストップスイッチ13の正解押し順を報知する移行リプレイ報知演出、又は、表示装置2Cに表示されている上乗せ期待アイコンを、対応する上乗せ数に変換する上乗せ数演出画像が表示される上乗せ数演出が行われる予定があるか否かが判定される。
このステップSS3630で、移行リプレイ報知演出又は上乗せ数演出が行われる予定があると判定された場合、上乗せ期待アイコン表示処理は終了となる。一方、ステップSS3630で、移行リプレイ報知演出又は上乗せ数演出が行われる予定があると判定されなかった場合、次のステップSS3640へ進む。
ステップSS3640では、今回の遊技でRBB等の特別遊技役に当選したか否かが判定される。このステップSS3640で、特別遊技役に当選したと判定された場合、上乗せ期待アイコン表示処理は終了となる。一方、ステップSS3640で、特別遊技役に当選したと判定されなかった場合、次のステップSS3650へ進む。
ステップSS3650では、 ステップSS23620で読み取った読取値(k)が「0」以下であるか否かが判定される。このステップSS3650で、読取値(k)が「0」以下であると判定された場合、上乗せ期待アイコン表示処理は終了となる。一方、ステップSS3650で、読取値(k)が「0」以下であると判定されなかった場合、次のステップSS3700へ進む。
ステップSS3700では、昇格判定手段48C によって、上乗せ期待アイコンである弾丸をより大きな上乗せ数の累計値を示唆する色の弾丸に昇格させるか否かが判定される。
ここで、弾丸の色昇格判定処理は、図30に示すように、その時点で表示されている弾丸の個数及び色に基づいて行われる。
具体的には、ステップSS3700で、その時点で表示されている弾丸が炎色以外の色とされ、且つ、表示装置2Cの画面に表示されている弾丸の個数が5個である場合、一つ上の色に昇格すべきとの判定Aがなされ、この後、弾丸を一つ上の色に昇格させる色昇格処理が行われる。この色昇格処理が終了したら、判定結果が判定Aなので、図29の如く、次のステップSS3710へ進む。
ステップSS3700で、その時点で表示されている弾丸が炎色以外の色とされ、且つ、表示装置2Cの画面に表示されている弾丸の個数が5個未満である場合、図30の如く、弾丸を現状の色に維持すべきとの判定Bがなされ、この後、弾丸の色をそのまま維持する色維持処理 が行われる。この色維持処理が終了したら、判定結果が判定Bなので、図29の如く、次のステップSS3710をスキップして、ステップSS3720へ進む。
ステップSS3700で、その時点で表示されている弾丸が炎色とされ、且つ、表示装置2Cの画面に表示されている弾丸の個数が5個である場合、図30の如く、上乗せ期待アイコン表示処理を終了すべきとの判定Cがなされ、図29の如く、上乗せ期待アイコン表示処理は終了となる。
ステップSS3700で、その時点で表示されている弾丸が炎色とされ、且つ、表示装置2Cの画面に表示されている弾丸の個数が5個未満である場合、図30の如く、弾丸を現状の色に維持すべきとの判定Bがなされ、この後、弾丸の色をそのまま維持する色維持処理 が行われる。この色維持処理が終了したら、判定結果が判定Bなので、図29の如く、次のステップSS3710をスキップして、ステップSS3720へ進む。
ステップSS3710では、アイコン表示手段47Aによって、表示装置2Cの画面に表示すべき上乗せ期待アイコン(弾丸)の表示数(j)が初期化、具体的には、「0」にされる上乗せ期待アイコンの表示数(j)の初期化処理が行われる。この初期化処理が完了したら、次のステップSS3720へ進む。
ステップSS3720では、表示数抽選手段48B によって、表示装置2Cの画面に表示すべき上乗せ期待アイコンの表示数、すなわち、弾丸の表示数を抽選で決定する上乗せ期待アイコンの表示数(j)抽選処理が行われる。この抽選処理で弾丸の表示数が決定したら、次のステップSS3740へ進む。
ステップSS3740では、ステップSS3700で決定された弾丸の色である決定アイコン色、及び、ステップSS3720で決定された弾丸の表示数である決定表示数をデータとして含んだ指令信号を表示装置2Cに送信する送信処理が行われる。この送信処理が完了したら、次のステップSS3750へ進む。
ステップSS3750では、ステップSS23620で読み取った読取値(k)を初期化、すなわち、「0」に設定する初期化処理が行われ、この読取値初期化処理が完了すると、上乗せ期待アイコン表示処理は終了となる。
(第2実施形態の効果)
前述のような本実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる他、次のような効果を付加できる。
すなわち、表示装置2Cの画面に表示可能な上乗せ期待アイコンの個数の上限値である表示上限値をアイコン表示手段47A に設定したので、上乗せ期待アイコンの表示数が過度に多くなることがなく、上乗せ数演出画像の表示時間も過度に長くなることがない。
また、上乗せ期待アイコンとして、色の相違する弾丸を複数種類設け、弾丸の色で、上乗せ数の累計値の範囲を示唆するようにしたので、弾丸の表示数が少なくもと、弾丸の色で上乗せ数の累計値が多いことを示唆することができ、弾丸の表示上限値を設定して、上乗せ数演出画像の表示時間が過度に長くならないようにしても、上乗せ期待アイコンである弾丸の表示による演出効果を充分に確保することができる。
また、特定遊技準備区間に滞在してから実行された遊技の回数が所定回数に達するまでは、上乗せ演出潜伏状態となり、弾丸を表示装置2Cの画面に表示させる処理を行わないようにしたので、特定遊技状態であるART状態への移行が決定しても、遊技者には、ART状態への移行が確信できず、これにより、遊技者に対して一種のじらし演出を行うことができ、このじらし演出によって、その後の演出、例えば、ART状態への移行を報知する報知演出の効果を向上することができる。
さらに、上乗せ演出潜伏状態において、上乗せ数抽選手段46B によって上乗せ数が決定され、その累計値が増加していく際に、決定された上乗せ数を示唆する弾丸が表示されないので、上乗せ演出潜伏状態の終了時においては、色昇格判定手段48C が弾丸の色を昇格させることはできないが、それまでの上乗せ数の累計値に基づいてアイコン初期色抽選手段48A が弾丸の色を決定するので、上乗せ演出潜伏状態の終了時にいきなり弾丸を表示するようにしても、弾丸の色を的確に決定することができ、これにより、弾丸が表示されない上乗せ演出潜伏状態を設けても、弾丸による演出効果を充分に確保することができる。
また、色昇格判定手段48C によって弾丸の色を昇格させる旨の判定が行われると、表示装置2Cの画面に表示すべき弾丸の表示数が初期化されるので、昇格前に、表示装置2Cの画面に表示されていた弾丸の表示数に関係なく、表示上限値までの数値内において、表示数抽選手段48B が自由に表示数を決定でき、弾丸の表示数で、見た目とは異なる上乗せ総数を示唆させることもでき、これにより、弾丸の表示演出効果を向上することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
例えば、前記実施形態では、特定遊技状態の終了契機を規定する終了契機数として、メダルの枚数を採用したが、これに限らず、遊技の回数を採用してもよい。
1 遊技機としてのスロットマシン
2C 表示装置
3A 回転リール
13 ストップスイッチ
16 スタートスイッチ
32 役抽選手段
33 リール回転制御手段
34 移行制御手段としての遊技状態移行制御手段
40 表示制御手段を兼ねる演出制御装置
46A 上乗せ数抽選手段
47A アイコン表示手段
47B 上乗せ数演出手段
47E 総数演出手段
48A アイコン初期色抽選手段
48B 表示数抽選手段
48C 色昇格判定手段
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項2に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記上乗せ数演出手段(47B) として、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過しても、上乗せ数演出画像の表示が完了しない上乗せ演出実行回数と判断された場合、上乗せ数演出画像の表示を中断させるものを採用し、前記総数演出手段(47E) においては、前記上乗せ数演出手段(47B) によって上乗せ数演出画像の表示が中断されたと判断すると、総数演出画像の表示を開始させるものとなっていることを特徴とする。
(請求項3の効果)
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、特定遊技準備区間の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数が多く、これにより、上乗せ期待アイコンの表示数も多くなり、そのままでは、上乗せ数演出画像の表示時間が過度に長くなるおそれがある場合でも、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過すると、上乗せ数演出手段が上乗せ数演出画像の表示を中断するので、上乗せ数演出画像の表示時間を適度な長さに留めることができる。
そして、上乗せ数演出画像の表示が中断されると、総数演出手段は、上乗せ数演出手段によって上乗せ数演出画像の表示が中断されたと判断し、総数演出画像の表示を開始するので、上乗せ期待アイコンの表示数が多いことから、上乗せ数演出画像の表示時間が長くなりそうな場合でも、遊技者が飽きる前に、上乗せ数演出画像の表示が中断され、総数演出画像の表示に切り変わるようになるので、遊技者を飽きさせることがなく、上乗せ数演出画像及び総数演出画像の演出効果を充分確保することができる。

Claims (6)

  1. 外周面に複数種類の図柄が記された複数の回転リールと、これらの回転リールを回転させるためのスタートスイッチと、前記回転リールに対応して複数設けられ、対応する回転リールを停止させるためのストップスイッチと、役の当否を役抽選で決定する役抽選手段と、前記スタートスイッチの操作を契機に、前記回転リールを回転させ、前記ストップスイッチの操作を契機に、役抽選手段による役抽選の結果に基づいて前記回転リールの回転を停止させるリール回転制御手段と、演出用の画像を画面に表示する表示装置と、この表示装置の動作を制御する表示制御手段とを備え、前記回転リールが停止した際に、前記役抽選手段の役抽選で当選した役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた数量の遊技媒体を払い出すように形成されている遊技機であって、
    当該遊技機における遊技状態として、通常遊技状態と、所定の間、この通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態とが設けられ、
    所定の条件を満たすことにより通常遊技状態から特定遊技状態へ移行することが決定された場合には、通常遊技状態に用いられる内部遊技モードから特定遊技状態に用いられる内部遊技モードまで移行させるための遊技となる少なくとも一つ以上の内部遊技モードからなる特定遊技準備区間を設け、
    役抽選において決定し得る複数種類の役のうち、当該役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、その時点の内部遊技モードから別の内部遊技モードへの移行契機となる少なくとも一つ以上の移行役を設け、前記特定遊技準備区間において、役抽選の結果、移行役に当選し、且つ、この移行役に対応する図柄が停止表示されることにより次の内部遊技モードに移行させる移行制御手段と、
    前記特定遊技準備区間で行われた役抽選の結果に基づいて、前記特定遊技状態の終了契機を規定する終了契機数に上乗せする数値である上乗せ数を抽選により決定する上乗せ数抽選手段と、
    前記上乗せ数抽選手段が上乗せ数を決定すると、上乗せ数抽選で決定された上乗せ数を示唆する上乗せ期待アイコンを前記表示装置の画面に表示するアイコン表示手段と、
    前記特定遊技状態へ移行する際に、前記アイコン表示手段が前記表示装置に表示させた上乗せ期待アイコンを、当該上乗せ期待アイコンに対応する上乗せ数に変換する上乗せ数演出画像を、前記表示装置の画面に表示させる上乗せ数演出手段と、
    前記表示装置による上乗せ数演出画像の表示が終了すると、前記特定遊技準備区間の開始から終了するまでの間に決定された上乗せ総数を、特定遊技状態として与えられる所定間数に加算した終了契機数を表示する総数演出画像を、前記表示装置の画面に表示させる総数演出手段と、
    が設けられていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記上乗せ数演出手段は、上乗せ期待アイコンの表示数に基づいて、上乗せ数演出画像の表示回数である上乗せ演出実行回数を決定するとともに、上乗せ演出実行回数を決定するにあたり、上乗せ期待アイコンの表示数が多い場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より減少させ、上乗せ期待アイコンの表示数が少ない場合は、上乗せ期待アイコン一個あたりの上乗せ演出実行回数を標準回数より増加させるものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記上乗せ数演出手段は、上乗せ数演出画像の表示を開始してから所定の演出時間が経過しても、上乗せ数演出画像の表示が完了しない上乗せ演出実行回数と判断された場合、上乗せ数演出画像の表示を中断させ、
    前記総数演出手段においては、前記上乗せ数演出手段によって上乗せ数演出画像の表示が中断されたと判断すると、総数演出画像の表示を開始させることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 前記アイコン表示手段には、前記表示装置の画面に表示可能な上乗せ期待アイコンの個数の上限値である表示上限値が設定され、
    上乗せ期待アイコンとして、色の相違する複数種類のものが設けられ、これら色違いの上乗せ期待アイコンの各々は、予め設定された、互いに異なる範囲の上乗せ数の累計値を色で示唆するものとされ、
    前記上乗せ数抽選手段が上乗せ数を抽選で決定したことによって、上乗せ数の累計値が増える場合に、上乗せ期待アイコンをより大きな上乗せ数の累計値を示唆する色に昇格させるか否かを判定する色昇格判定手段と、
    前記上乗せ数抽選手段が決定した上乗せ数、及び、前記表示装置の画面に表示されている上乗せ期待アイコンの数に基づいて、前記表示装置の画面に更新して表示すべき上乗せ期待アイコンの数を抽選で決定する表示数抽選手段と、
    が設けられ、
    前記アイコン表示手段は、前記色昇格判定手段の判定結果に応じた色の上乗せ期待アイコンを、前記表示数抽選手段の決定した数だけ前記表示装置の画面に表示するものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  5. 前記アイコン表示手段は、特定遊技準備区間に滞在してから、実行された遊技の回数が所定回数に達するまでは、上乗せ演出潜伏状態となり、上乗せ期待アイコンを前記表示装置の画面に表示させる処理を行わず、遊技の回数が所定回数に達し、上乗せ演出潜伏状態が終了した後、上乗せ期待アイコンを前記表示装置の画面に表示させる処理を開始するものであり、
    上乗せ演出潜伏状態となってから終了するまでの間に、前記上乗せ数抽選手段によって決定された上乗せ数の累計値に基づいて抽選を行い、この抽選で、前記表示装置の画面に最初に表示する上乗せ期待アイコンの色を決定するアイコン初期色抽選手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の遊技機。
  6. 前記アイコン表示手段は、前記色昇格判定手段によって上乗せ期待アイコンの色を昇格させる旨の判定が行われると、前記表示装置の画面に表示すべき上乗せ期待アイコンの表示数を初期化してから、前記表示数抽選手段に抽選を行わせ、前記表示数抽選手段が抽選で決定した数に表示数を設定し直すことを特徴とする請求項4又は5記載の遊技機。
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