以下、図面を用いて、本発明の実施例に係るスロットマシン(遊技台)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100の外観斜視図である。
スロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図1において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
本実施例において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図1において図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。
なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという。)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
音孔160はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には液晶表示装置157を備えた演出装置190が配設されている。
<主制御部300>
まず、図2を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が16MHzの場合に、分周後のクロックは8MHzとなる。CPU310は、クロック回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。
タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを8MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを47に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するための制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する各制御部においても同様である。
CPU310には、さらに、入力インタフェース360、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。
CPU310は、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル受付センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払い出しセンサ326、インデックスセンサ325の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル受付センサ320は、メダル投入口134の内部の通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー135に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
メダル投入ボタンセンサ323は、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているメダルを遊技用のメダルとして投入する場合の投入操作を検出する。たとえば、CPU310は、メダル投入ボタン130に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを1枚投入し、メダル投入ボタン131に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを2枚投入し、メダル投入ボタン132に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを3枚投入する。なお、メダル投入ボタン132が押された際、貯留されているメダル枚数が2枚の場合は2枚投入され、1枚の場合は1枚投入される。
精算スイッチセンサ324は、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、貯留されているメダルを精算する。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
インデックスセンサ325は、具体的には、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにLレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、遊技開始ランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124等)と、7セグメント表示器341(貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本実施形態における乱数発生回路317は、水晶発振器316のクロック周波数を用いて0〜65535までの値をインクリメントする1つの乱数カウンタを備えている。
また、CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
<副制御部400>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信されたコマンドに基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110〜112の図柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、CPU410は、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等を実行する。
また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、入出力インタフェース470、時計IC422、が接続されている。CPU410は、時計IC422が接続されていることで、現在時刻を取得することが可能である。
さらに、入出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、入出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて演出ランプ430(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ、受皿ランプ、等)を制御する。なお、タイトルパネルランプは、タイトルパネル162を照明するランプである。
また、CPU410は、副制御部500へのコマンドの送受信は、入出力インタフェース470を介して実施する。
<副制御部500>
次に、図4および図5を用いて、スロットマシン100の副制御部500について説明する。副制御部500は、演算処理装置であるCPU510や、各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路514は、水晶発振器511から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU510に供給する回路である。
このCPU510は、副制御部400のCPU410からの制御コマンドを入出力インタフェース561を介して受信し、副制御部500全体を制御する。
また、CPU510にはタイマ回路515がバスを介して接続されている。CPU510は、所定のタイミングでデータバスを介してROM512の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路515に送信する。タイマ回路515は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU510に送信する。CPU510は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU510には、バスを介して、ROM512、RAM513、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)600が接続されている。ROM512には、副制御部500全体を制御するための制御プログラムデータや演出用のデータが記憶されている。RAM513は、CPU510で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。
また、CPU510には、データバスを介して副制御部400から制御コマンドを受信するための入出力インタフェース561が接続されており、CPU510は、入出力インタフェース561を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等を実行する。
また、CPU510には、主制御部300および副制御部400と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路550が接続されており、アドレスデコード回路550には、副制御部400からのコマンドを送受信するための入出力インタフェース561が接続されている。
VDP600には、水晶発信器512が接続され、さらに、バスを介して、画像データ(例えば、画像情報810A)、および画像データの色情報であるカラーパレットデータなどが記憶されているCG−ROM612、ならびにVRAM613が接続されている。
また、VDP600は、CPU510から受信した命令を一時的に記憶するためのレジスタ(図示省略)を備えている。VDP600は、このレジスタ(図示省略)に記憶された命令を基にCG−ROM612に記憶された画像データ(例えば、圧縮された動画像データ800)やカラーパレットデータを読み出し、VRAM613のワークエリアを使用して画像信号(例えば、画像情報810A)を生成し、D/Aコンバータ614を介して液晶表示装置157の表示画面に画像を表示する。また、VDP600は、液晶表示装置157にD/Aコンバータ614からの画像信号を所定のタイミングでサンプリングさせるための同期信号を出力する。なお、本実施例ではVDP600とVRAM613を別体としたが、VRAM613をVDP600に内蔵してもよい。
D/Aコンバータ614は、VDP600から入力されたデジタル信号である画像データをアナログ信号のR(赤)信号、G(緑)信号、B(青)信号に変換して液晶表示装置157に出力する。なお、液晶表示装置157には、CPU510によって液晶表示装置157の表示画面の輝度調整を可能とするため輝度調整信号が入力されている。
CG−ROM612には、圧縮された画像データが記憶されている。画像データとして、例えば、静止画像データ700(例えば、ビットマップデータ)、動画像データ800(例えば、MPG4データ)が予め保存されている。勿論、静止画像データ700及び動画像データ800は、ビットマップデータやMPG4データに限定されるものではなく、液晶表示装置157に映像を表示できる形式のデータであれば他の形式のデータでも好ましい。ここで、図5(a)は、CG−ROM612の構成を示したブロック図である。前述したようにCG−ROM612には、動画像データ800や静止画像データ700が格納(保存)されている(本明細書では、動画像データ800及び静止画像データ700を合わせて、単に画像データと言うことがある)。また、本実施例では、CG−ROM612には、複数の動画像データ(本実施例では、4種類の動画像データ800A、800B、800C、800D)が保存されており、各動画像データ800A〜Dは、それぞれ100フレームの圧縮された動画フレームデータ802から構成されている(詳細は後述)。本実施例では、VDP600により、CG−ROM612に記憶される動画像データ800を構成する複数の動画フレームデータ802に基づいて、画像情報810AがVRAM613に展開(デコード)される。画像情報810Aは、それぞれ複数(例えば4つの)の記憶領域を有し、各記憶領域には別々のシーンを表示するための複数の画像情報(例えば、第1の画像情報〜第4の画像情報)が配置(保存)できるようになっている。勿論、動画像データの種類や、記憶領域の数、構成するフレーム数は、これに限定されるものではない。
同図(b)は、CG−ROM612に格納されている複数の動画像データの中の1つ(動画像データ800A)のストリーム構成の概略を表すブロック図である。動画像データ800Aは、ファイルヘッダとフレームヘッダと圧縮データとから構成される。ファイルヘッダは、動画像データ800Aの先頭アドレスが記憶されている。また、フレームヘッダは、1フレーム分の圧縮データの先頭アドレスが記憶されている。つまり、フレームヘッダを指定することによって、対応する1つの圧縮データ(動画フレームデータ802:1フレーム)の場所を特定することができる。このように、動画像データ800Aは、複数の圧縮データと対応する先頭アドレスを記憶する複数のフレームヘッダによって構成されている。なお、CG−ROM612に格納されている他の動画像データ800B〜Dについても、上述と同じストリーム構造であるので、図示及び詳細な説明は省略する。
同図(c)は、VRAM613の構成を示したブロック図である。同図に示されるように、VRAM613は、表示領域Aおよび表示領域Bの2つの表示領域から構成されている。また、その他の記憶領域には、CG−ROM612から転送された画像データを配置(記憶)する画像配置領域613a、およびCG−ROM612から転送された画像カラーパレットデータを記憶するカラーパレット記憶領域613bが設けられている。
VRAM613内の表示領域Aおよび表示領域Bは、共に液晶表示装置157に表示させる画像(1フレームの画像)の画像データ(画像情報810A)を一時的に記憶するための記憶領域であるが、いずれか一方を描画領域に指定することができ、描画領域に指定されていない表示領域の画像データを液晶表示装置157に画像として表示させているときに、描画領域に指定された表示領域に画像データを展開(記憶)することが可能な構成(ダブルバッファリング方式)となっている。
このような構成により、表示領域Aと表示領域Bとの間で描画領域の指定を切り替える(スワップする)ことによって、液晶表示装置157に表示させる画像を容易に切り替えることができる。すなわち、液晶表示装置157に表示される画像は、1フレームごとに所定の周期(詳細は後述するが、本実施例では1秒間に30回(約33ms))で更新表示される。
画像配置領域613aは、VRAM613の描画領域に1フレームの画像を描画する際に使用する画像データを配置(記憶)しておく領域である。同図(c)は、画像配置領域613aにおける画像データの配置を示した図である。画像配置領域613aには、画像データ(例えば、CG−ROM612に記憶された圧縮された動画像データ800Aを展開した画像情報810A)を配置する。CG−ROM612に記憶された各動画像データには、画像配置領域613b内の配置座標(座標データ又は位置情報又は座標情報と言うこともある)がそれぞれ対応付けられており、CG−ROM612からVRAM613に展開された画像情報810Aは、この対応付けられた配置座標にそれぞれ配置される。具体的には、画像配置領域613bの左上に画像データのフレーム1の画像情報を配置し、次にフレーム2、3、4を右側に順番に配置する。そして、フレーム5を配置した後、折り返して、フレーム1の下側にフレーム6を配置する。さらに、フレーム7、8、9,と右側に配置し、フレーム10で折り返し、フレーム11をフレーム6の下側に配置する。このようにして、画像データ(例えば、画像情報810A)を構成する全てのフレーム(例えば、100フレーム)を配置するようになっている(本実施例では、20行5列のマトリクス状に配置される)。なお、配置順序は前述したマトリクス状に配置されるものに限定されるものではなく、例えば、頻繁に使用する画像データの配置座標と、通常使用する配置領域を分けてもよい。
なお、この配置座標は、ROM512に記憶された位置情報等テーブル(図示省略)に示されており、VDP600は、CPU510の指示を受け、この位置情報等テーブルを参照して画像データをCG−ROM612からVRAM613に転送する。
なお、画像カラーパレットデータは、電源投入直後の初期処理においてCG−ROM612から全て転送され、全ての画像カラーパレットデータがカラーパレットデータ記憶領域613cに予め記憶される。
図4に戻って、ROM512には、CPU510によって順次読み出されて実行される制御プログラムデータを記憶するプログラム領域の他に、画像データ用の情報を記憶する画像データ用情報格納領域が設けられている。この画像データ用情報格納領域には、フレームバッファに画像データを描画するために必要な情報(アトリビュートデータ)、例えば、描画順序、色数、拡大・縮小率、座標などが記憶される。また、後述する位置情報等テーブル、画像シーン構成テーブル、演出シナリオ構成テーブル等が記憶される。
CG−ROM612には、画像カラーパレットデータと、画像データが記憶されている。通常の画像データ用の画像カラーパレットデータは、1種類の256色のパレットデータで構成されているが、キャラクタ画像用のキャラクタ画像カラーパレットデータは、複数種類のキャラクタ画像に合わせて複数種類のパレットデータで構成されている上に、256色のパレットデータの他に、64色と16色のパレットデータを備えている。
また、キャラクタ画像用のキャラクタ画像データの構成は、通常の画像データと概ね同一であるが、256色のパレットデータを用いたキャラクタ画像データは、各々のドットに対応して8ビットのパレット番号が記憶されており、64色のパレットデータを用いたキャラクタ画像データは、各々のドットに対応して6ビットのパレット番号が記憶されており、16色のパレットデータを用いたキャラクタ画像データは、各々のドットに対応して4ビットのパレット番号が記憶されている。なお、画像データの記憶方法はこれに限定されるものではなく、例えば、ランレングス法など、従来公知の画像圧縮方法を適用することができる。
<図柄配列>
次に、図6を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施例では、8種類)の図柄が所定コマ数(本実施例1では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施例1では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図7を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示した図である。
本明細書における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本明細書における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本明細書における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM313の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに自動的に開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。本実施例では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、に大別するような区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。
なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施例では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。
但し、BB遊技中のRB遊技の開始条件は、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施例では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば8回)の入賞があった場合に終了する。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。
<主制御部の処理>
図8は、スロットマシン100における遊技の基本的制御(主制御部メイン処理)の流れを示すフローチャートである。遊技の基本的制御は主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を実行する。また、各処理の実行によって得られた情報は副制御部400に送信する。
以下、この処理について説明する。電源投入が行われると、まず、ステップS101で初期化処理が実行される。ここでは各種の初期設定が行われる。ステップS102ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。
ステップS103では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS104では乱数発生器で発生させた乱数を取得する。ステップS105では、現在の遊技状態に応じてROMに格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。また、内部抽選結果に応じた演出を実行するために、内部抽選結果を示すコマンドを副制御部400に送信する。ステップS106では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS107では全リール110〜112の回転を開始させる。ステップS108では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110〜112の何れかをステップS106で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS109へ進む。
ステップS109では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に、「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)については、今回の遊技で入賞しなかった場合は、次回の遊技に内部当選フラグがONの状態が維持される。所謂フラグの持ち越しが行われる。
ステップS110では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS111では遊技状態制御処理を行う。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<副制御部400の処理>
次に、図9(a)〜(e)を用いて、副制御部400の処理について説明する。図9(a)は副制御部400のCPU410が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS201では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS201で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS202では、コマンド入力処理(詳細は後述)を行う。
ステップS203では、演出更新処理を行う。この演出更新処理では、演出を制御するための動作制御データ(例えば、内部抽選結果に基づく演出を行うためのコマンド等)の更新を行う(詳細は後述)。ステップS204では、ステップS203で更新した動作制御データの中に副制御部400の各演出デバイスのドライバに出力するデータがあるか否かを判定する。該当する場合はステップS205へ進み、該当しない場合はステップS206へ進む。
ステップS205では副制御部400の演出デバイスのドライバにデータをセットする。データのセットにより演出デバイスがそのデータに応じた演出を実行する。ステップS206ではステップS203で更新した動作制御データの中に副制御部500に送信する制御コマンドがあるか否かを判定する。該当する場合はステップS207へ進み、該当しない場合はステップS202へ戻る。ステップS207では副制御部500に制御コマンドを送信してステップS202へ戻る。
次に、図9(b)を用いて、副制御部400のストローブ割込み処理について説明する。このストローブ割込み処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割込み処理のステップS301では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM413に設けた所定のコマンド格納エリアに記憶(保存)する。
次に、図9(c)を用いて、副制御部400のタイマ割込み処理について説明する。同図は、タイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。副制御部400は所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、タイマ割込み処理を実行する。なお、副制御部400は汎用タイマの設定(10ms)としており、ステップS401ではこの汎用タイマの更新を行う。
次に、図9(d)を用いて、副制御部400のコマンド設定処理について説明する。同図は、コマンド設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS501では、主制御部300からコマンドを受信し、ストローブ割込み処理のステップS301によりRAM413のコマンド格納エリアに少なくとも1つのコマンドが格納されているか否かを判定する。コマンドが格納されている場合はステップS502へ進み、コマンドが格納されていない場合は処理を終了する。
ステップS502では、ここでは、コマンド格納エリアから制御コマンドを取得し、コマンドの内容を解析すると共にコマンドの種別ごとにコマンドデータを展開する。取得した制御コマンドはコマンド格納エリアから消去する。
ステップS503では、コマンドデータの設定を行う。ここでは、展開したコマンドデータに応じた処理を実行する。例えば、展開したコマンドデータに基づいて、上記メイン処理のステップS203で実行する演出更新処理の準備等を行う。
次に、図9(e)を用いて、副制御部400の演出更新処理について説明する。同図は、演出更新処理の流れを示すフローチャートである。ステップS601では、主制御部300メイン処理の入賞役内部抽選(ステップS105)でBB遊技(以下、ボーナス遊技と言うことがある)に内部当選したか否かを判定する。具体的には、入賞役内部抽選処理で内部抽選を行い、その内部抽選結果に基づいて送信されたコマンドに基づいてボーナス遊技に内部当選したか否かの判定を行う。ボーナス遊技に内部抽選したと判定された場合、ステップS603に進み、ボーナス遊技に内部当選していないと判定された場合にはステップS602に進む。
ステップS602では、主制御部300から受信したコマンドが、ボーナス遊技以外の入賞役に内部当選したことを示すコマンドである場合、そのコマンドに応じた演出設定(例えば、再遊技役(Rep-Rep−Rep)に内部当選した場合の再遊技演出のための設定)を行い、ステップS604に進む。なお、特定演出(例えば、演出ランプ430の点滅と液晶表示装置157の表示を連動させて行う演出など)を行うための特定演出設定中に第3停止操作(最後のストップボタンの押下操作)があった場合には、特定演出を終了させる設定を行う。
ステップS603では、特定演出の設定を行う。例えば、ボーナス遊技に内部当選したと判定された場合、その内部当選の結果として送信されたコマンドに応じた特定演出を行うためのコマンドを副制御部500に出力するための準備を行う。具体的には、特定演出を実行するためのコマンド(例えば、受信コマンドに応じた演出表示を液晶表示装置157に行わせるためのコマンド)をRAM413に設定する。また、本実施例では、特定演出を5秒で終了させるようにしているので、タイマ割込み処理に対して5秒のタイマを設定する。なお、5秒経過したか否かは、タイマ割込み処理の割込み回数により判定し、タイマ割込み処理による所定回数の割り込みがあった場合には、5秒経過したと判定し、その旨を示すコマンドを副制御部500に送信するための設定(準備)を行う。また、ステップS601でボーナス遊技に内部当選したと判定した場合、複数の特定演出の中のどの特定演出を行うかを決定するための内部抽選をさらに行い、その内部抽選の結果に基づいて、複数の特定演出の中から任意の特定演出を選択し、特定演出実行するためのコマンドを設定するようにしても好ましい。
ステップS604では、ステップS602で行った演出設定を更新する。つまり、前回の演出更新処理で更新された演出設定(コマンド)を削除し、今回の演出更新処理で新たに設定された演出設定(コマンド)をRAM413に記憶する。
<副制御部500の処理>
次に、図10および図11を用いて、副制御部500の処理について説明する。
<メイン処理>
まず、図10(a)を用いて副制御部500のメイン処理について説明する。同図は、副制御部500のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、CG−ROM612に記憶した画像カラーパレットデータや画像データ(例えば、動画像データ800)をVRAM613に転送する処理等を行う。具体的には、CG−ROM612に記憶された画像カラーパレットデータや画像データをVRAM613のその他の記憶領域に転送すべく、VDP600に対してVRAM転送要求を行う。なお、ここでは、全ての画像カラーパレットデータおよび共通画像データについて転送要求を行う。さらに、変数の初期化等、その他の初期化処理を行う。
ステップS702では、VSYNC割込み処理で加算されるVSYNC信号カウンタが2になったか否かを判定する。そして、VSYNC信号カウンタが2になった場合(前回の画像表示切替から約33ms(=16.66ms×2)が経過した場合)にはステップS703に進み、VSYNC信号カウンタが2になっていない場合にはステップS702の判断を繰り返し実行してVSYNC信号カウンタが2になるのを待つ。
なお、本実施例では、VSYNC信号が2回入力するのを待って後続の処理を行うように構成しているが、本発明はこれに限定されず、VSYNC信号が1回入力するのを待って(前回の画像表示切替から約16.66msが経過するのを待って)後続の処理を行ってもよく、また、VSYNC信号が2回以上入力するのを待って(前回の画像表示切替から約33ms以上(例えば約49.98ms(=16.66ms×3))が経過するのを待って)後続の処理を行ってもよい。ステップS703では、VSYNC信号カウンタをクリア(初期化)する。
ステップS704では、コマンド設定処理を行い、ステップS705では、演出設定処理を行い、ステップS706では、画像設定処理を行う。ステップS704のコマンド設定処理、ステップS705の演出設定処理、およびステップS706の画像設定処理の詳細については後述する。ステップS706を実行した後は、ステップS707に進み、シャッタ設定処理を行う。このステップS707のシャッタ設定処理では、演出で使用されるシャッタ(図示省略)の制御コマンドの設定を行う。その後、ステップS702に戻り、上記ステップS702〜S707の処理を繰り返し実行する。
<ストローブ割込み処理>
次に、図10(b)を用いて、副制御部500のストローブ割込み処理について説明する。同図は、副制御部500のストローブ割込み処理の流れを示すフローチャートである。このストローブ割込み処理は、副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行される。ステップS801では、副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM513に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
<コマンド設定処理>
次に、図10(c)を用いて、上記副制御部500のメイン処理におけるステップS704のコマンド設定処理について説明する。同図は、コマンド設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS901では、コマンド格納エリアに副制御部400から受信した制御コマンドが格納されているか否かを判定する。コマンド格納エリアに少なくとも1つの制御コマンドが格納されている場合はステップS902に進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS902では、コマンドデータの展開を行う。ここでは、コマンド格納エリアから制御コマンドを取得し、コマンドの内容を解析すると共にコマンドの種別ごとにコマンドデータを展開する。取得した制御コマンドはコマンド格納エリアから消去する。
ステップS903では、コマンドデータの設定を行う。ここでは、展開したコマンドデータに応じた処理を実行する。例えば、展開したコマンドデータに基づいて、上記メイン処理のステップS705で実行する演出設定処理の準備や、ステップS706で実行する画像設定処理の準備等を行う。
<演出設定処理>
次に、図10(d)を用いて、上記副制御部500のメイン処理におけるステップS705の演出設定処理について説明する。同図は、演出設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001では、特定演出を実行するか否かを判定する。具体的には、ステップS603で設定された特定演出を実行するためのコマンドがあるか否かを判定することにより行われる。特定演出実行のタイミングと判定した場合には、ステップS1003に進み、特定演出の実行タイミングでないと判定した場合にはステップS1002に進む。
ステップS1002では、コマンドに応じた演出設定を行う。具体的には、コマンドデータに基づく演出シーンの選択や、液晶表示装置157に表示する画像の設定、演出パターン等を決定する各種抽選処理等を行う。また、いずれかの入賞役に内部当選または入賞した旨のコマンドや、遊技者の操作を受け付けた旨のコマンド等を受信した場合に実行する処理の設定等も行う。さらに、ストップボタン137乃至139による第3停止操作に基づくコマンドやステップS603で設定された5秒経過した旨のコマンドを受信した場合にはコマンドに合わせて演出を切換える処理を行う。例えば、「ボーナス内部当選おめでとう!」の表示演出を実行する準備を行う。
ステップS1003では、特定動画像データ使用設定を行う。具体的には、特定演出を実行するために、特定動画像データ(後述する、動画像データ800と言うこともある)を使用する演出の準備を行う。なお、ステップS1001で特定演出実行のタイミングと判定した場合、特定動画像データを決定するための内部抽選をさらに行い、その内部抽選の結果に基づいて、複数の特定動画像データの中から任意の特定動画像データを決定するようにしても好ましい。
ステップS1004では、演出更新処理を行う。つまり、すでに記憶されている演出設定を削除し、ステップS1002又はステップS1003で今回新たに設定された情報を更新する。
<特定動画像データ使用設定処理>
次に、図11(a)を用いて、上記副制御部500のメイン処理におけるステップS1003の特定動画像データ使用設定処理について説明する。同図は、特定動画像データ使用設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1101では、演出カウンタが0であるか否かの判定を行う。本実施例では、特定演出を行う特定動画像データ(後述する、動画像データ800)は、100フレームの圧縮された動画フレームデータ(VRAMに展開された場合には、画像情報と言う)で構成されているので、演出カウンタには100が設定されている。後述する、画像設定処理のステップS1207で、1フレーム表示する度に演出カウンタの減算(−1)を行い、この演出カウンタが0になった場合には、特定演出の全てのフレーム数(例えば100)を表示したと判定する。演出カウンタが0の場合には、ステップS1102に進み、0でない場合には処理を終了する。
ステップS1002では、前回の特定演出が第1表示態様であったか否かを判定する。具体的には、前回の特定動画像データによる特定演出を行うVRAM613上の座標位置(VRAM座標)を取得し、前回特定演出のVRAM座標が任意の座標位置(以下、第1表示態様と言う)であったか否かを判定する。前回の特定演出が、第1表示態様であった場合には、ステップS1103に進み、第1表示態様でなかった場合には、ステップS1104に進む。
ステップS1103では、特定動画像データによる特定演出を表示する位置をVRAM座標の任意の座標位置(第1表示態様と異なる第2座標態様)に設定する。
ステップS1104では、特定動画像データによる特定演出を表示する位置をVRAM座標の任意の座標位置(第1表示態様)に設定する。したがって、特定動画像データ使用設定処理により、液晶表示装置157に表示する動画を、常に同じ位置でない異なる位置に表示するように制御することができ、遊技者の面白みを増す多彩な演出を遊技台に行わせることができる。
<描画設定処理>
次に、図11(b)を用いて、上記副制御部500のメイン処理におけるステップS706の画像設定処理について説明する。同図は、画像設定処理の流れを示すフローチャートを、画像設定処理に伴うVDP600の処理と共に示した図である。
ステップS1201では、CG−ROM612からVRAM613へ圧縮されている画像データ(例えば、動画像データ800)の転送が必要か否かの判定を行う。画像データの転送が必要な場合は、ステップS1202に進み、画像データの転送が必要ない場合は、ステップS1205に進む。
ステップS1202では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU510は、まず、VRAM613の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が液晶表示装置157に表示される。次に、CPU510は、VDP600のアトリビュートレジスタ(図示省略、以下同じ)に、位置情報等テーブルに基づいてCG−ROM座標(CG−ROM612の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM613の転送先アドレス)などを設定した後、CG−ROM612からVRAM613への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP600は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをCG−ROM612からVRAM613に転送し、各画像データ(動画像データ800)を画像配置領域613aに画像情報810Aとして配置する。その後、VDP600は、転送終了割込信号をCPU510に対して出力する。
ステップS1203では、VDP600からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1204に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1204では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU510は、ステップ1202でVRAM613に転送した画像データに基づいてVRAM613の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM613の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP600に指示する。VDP600はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1205では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU510は、VDP600に画像の描画開始を指示する。VDP600は、CPU510の指示に従ってフレームバッファ(図示省略、以下同じ)における画像描画を開始する。
ステップS1206では、画像の描画終了に基づくVDP600からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1207に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1207では、RAM513の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントする演出カウンタをデクリメント(−1)する。なお、本実施例では、特定動画像データは100フレーム(シーン)の動画フレームデータから構成されているため、演出カウンタには初期値として100がセットされている。つまり、減算した演出カウンタが0になった場合、所定の特定演出を行う特定動画像データの表示が終了したことになる。
<画像情報のデータ構造>
次に、CG−ROM612の動画像データをVRAM613に展開した画像情報Aのデータ構造について説明する。図12(a)は、本実施例に係る動画像データに基づく画像情報Aのデータ構造を示す構造図であり、同図(b)は、本実施例の動画像データに基づく画像情報Aの転送方法を示すイメージ図である。
同図(a)は、VRAM613に記憶されている複数種類の画像情報の内の1つ(例えば、画像情報A)のデータ構造を表す構造図である。なお、他の画像情報(例えば、画像情報B〜D)についても、画像情報Aと同様のデータ構造、転送方法であるため、図示及び詳細な説明は省略する。
本実施例で、画像情報Aは、100フレーム(画像)分の画像情報(第1の画像情報〜第100の画像情報)から構成されている。つまり、VDP600は、VRAM613にある100フレーム分の画像情報(第1の画像情報〜第100の画像情報)を、1フレームずつ任意の時間(30ms)だけ液晶表示装置157に順番に転送することによって、連続的に動く動画像として表示する。
さらに、画像情報Aを構成する各フレーム(フレーム1〜フレーム100)の画像情報は、4つの記憶領域(液晶表示装置157のどの座標位置にどの画像を表示するかという情報)に分けられている。1フレームの画像情報は、同図(a)に示されるように、左上記憶領域(後述する記憶領域A)、右上記憶領域(後述する記憶領域B)、左下記憶領域(後述する記憶領域C)、右下記憶領域(後述する記憶領域D)の4つの記憶領域に分けられ、各記憶領域には別々のシーンを有する画像情報が配置(記憶)されている。つまり、CG−ROM612の動画フレームデータをVRAM613に展開する際に、任意の4つの動画フレームデータを単一の画像情報Aの4つの記憶領域にそれぞれ画像情報として記憶するのである。なお、本明細書において、配置と記憶は同じ意味で用いられる。また、VRAM613に展開された画像情報の中の1フレーム毎の画像情報を展開後の動画フレームデータと言うことがある。
上述した記憶領域Aには、第1シーン(以下、春シーンと言うこともある)を作り出す、第1の画像情報〜第99の画像情報が配置されている。同様に、記憶領域Bには、第2シーン(以下、夏シーンと言うことがある)を作り出す、第100の画像情報〜第199の画像情報が配置され、記憶領域Cには、第3シーン(以下、秋シーンと言うことがある)を作り出す、第200の画像情報〜第299の画像情報、記憶領域Dには、第4シーン(以下、冬シーンと言うことがある)を作り出す、第300の画像情報〜第399の画像情報が配置されている。したがって、この記憶領域A〜Dに配置された各画像情報を液晶表示装置157の任意の表示領域W、X、Y、Zに転送して表示することによって、液表表示装置157の別々の表示領域に異なる4種類のシーンを同時に又は時間差を設けて容易に表示することができる。なお、画像情報Aは、本実施例のように、1フレームを4つの記憶領域に分け、それぞれの記憶領域に別々のシーンを有する画像情報が配置されている場合に限定されものではない。例えば、1フレームを4つ以下(例えば2つ)の記憶領域としても良く、4つ以上(例えば、8つの記憶領域)としても良い。また、少なくとの2つの記憶領域には同じシーンを有する画像情報を配置しても良く、一部の記憶領域(または一部のフレームにおける一部の記憶領域)には画像情報を配置しない(ブランクデータを挿入する)ようにしても良い。
次に、同図(b)に示されるように、まず、CG−ROM612の所定の記憶領域に格納されている圧縮された動画像データをVRAM613上に展開して画像情報Aとする。その後、VRAM613上に展開した画像情報Aを液晶表示装置157(以下、LCDと言うことがある)の所定の表示領域W〜Zに転送する。本実施例では、初期状態として、記憶領域Aに配置されている第1シーンは、LCDの表示領域Wに表示され、記憶領域Bに配置されている第2シーンは、LCDの表示領域Xに表示され、記憶領域Cに配置されている第3シーンは、LCDの表示領域Yに表示され、記憶領域Dに配置されている第4シーンは、LCDの表示領域Zに表示される。勿論、各記憶領域に配置されているどのシーンの二次元画像データをLCDのどの表示領域に配置するかは任意であり、後述するように各表示領域に表示したシーンが終了した後、他のシーンを順番を変えて表示するようにしても好ましい。また、表示領域W〜ZのLCD上での位置や表示の大きさ(範囲)も任意である。
図13は、従来の1つのフレーム(画像情報)のデータ構造と、本実施例の1フレーム(画像情報)のデータ構造とを比較した図である。
従来は、同図の左上に示されるように、1フレームに1kb(キロバイト)の画像情報が1つ配置(記憶)されていた。したがって、1つのシーン(例えば春シーン)を表示する画像情報Aが100個の画像情報から構成される場合には、春シーンをLCDに連続表示するためには、VDP600は、VRAM613からLCD(液晶表示装置157)に100フレーム分のデータ(画像情報)を転送(100回の転送処理)しなければならない。したがって、春〜冬までの4種類のシーンを個別に全てLCDに表示する場合には、100回の転送処理×4(シーン)=400回の転送処理を実行しなければならなかった。
一方、本実施例では、1フレームの中に1kbの画像情報が4つ配置(記憶)されている。したがって、各シーンが100フレームからなる画像情報(第1の画像情報〜第100の画像情報)からなる場合には、4種類のシーンを100フレームに配置することができる。つまり、VDP600は、VRAM613からLCD(液晶表示装置157)に100フレーム分のデータ(画像情報)を転送(100回の転送処理)すれば良く、画像情報の転送処理の回数が従来の1/4となり、転送処理にかかる時間とVDP600の処理負担を大幅に軽減することができる。なお、本実施例の場合、画像情報全体のデータ量は400kbで変わらない。
次に、図14は、本実施例の1フレームの各記憶領域A〜Dに配置される画像情報のイメージ図である。前述したように、VRAM座標上で1フレームは4つの記憶領域A〜Dに分けられている。各記憶領域には、LCDに表示する第1シーン〜第4シーンがそれぞれ均等に区分されて記憶されているとともに、各記憶領域に配置されている各シーンをLCDのどの位置に表示するかという位置座標情報も同時に記憶されている。具合的には、同図(a)に示されるように、記憶領域Aには、LCDの(X1、Y1)、(X2、Y1)、(X2、Y2)、(X1、Y2)の座標データに囲まれた表示領域に第1シーン(春シーン)を表示するという情報が記憶されている。記憶領域Bには、LCDの(X2、Y1)、(X3、Y1)、(X3、Y2)、(X2、Y2)の座標データに囲まれた表示領域に第2シーン(夏シーン)を表示するという情報が記憶されている。記憶領域Cには、LCDの(X1、Y2)、(X2、Y2)、(X2、Y3)、(X1、Y3)の座標データに囲まれた表示領域に第3シーン(秋シーン)を表示するという情報が記憶されている。記憶領域Dは、LCDの(X2、Y2)、(X3、Y2)、(X3、Y3)、(X2、Y3)の座標データに囲まれた表示領域域に第4シーン(冬シーン)を表示するという情報が記憶されている。
なお、本実施例では、同図(b)に示されるように、スタートレバー135の操作(ボーナス遊技への内部当選時の操作)に基づいて、初期状態として、第0〜99の画像情報からなる第1シーン(春シーン又は動画生成データ1と言うこともある)をLCDの表示領域Wに表示し、第100〜199の画像情報からなる第2シーン(夏シーン又は動画生成データ2と言うこともある)をLCDの表示領域Xに表示し、第200〜299の画像情報からなる第3シーン(秋シーン又は動画生成データ3と言うこともある)をLCDの表示領域Yに表示し、第300〜399の画像情報からなる第4シーン(冬シーン又は動画生成データ4と言うこともある)をLCDの表示領域Zに表示する。
そして、第1停止操〜第3停止操作の間に、第1シーンをLCDの表示領域Zに表示し、第2シーンをLCDの表示領域Wに表示し、第3シーンをLCDの表示領域Xに表示し、第4シーンをLCDの表示領域Yに表示するように、各シーンの表示位置を順番に変える表示制御を行う。
同様に、第1停止操〜第3停止操作の間に、第1シーンをLCDの表示領域Yに表示し、第2シーンをLCDの表示領域Zに表示し、第3シーンをLCDの表示領域Wに表示し、第4シーンをLCDの表示領域Xに表示するようにシーンの表示位置を変える制御を行う。
最後に、第1停止操〜第3停止操作の間に、第1シーンをLCDの表示領域Yに表示し、第2シーンをLCDの表示領域Zに表示し、第3シーンをLCDの表示領域Wに表示し、第4シーンをLCDの表示領域Xに表示するようにシーンの表示位置を変える制御を行う。
このように、同図(a)右側に示すように、LCDの表示領域Wには、任意のタイミング(例えば、ストップボタン137〜139の押下操作)に基づいて、第1シーン(春シーン)→第2シーン(夏シーン)→第3シーン(秋シーン)→第4シーン(冬シーン)へと、同じ表示領域で次から次へと表示されるシーンの種類を変えることによって、より変化に飛んだ面白味のある演出を行うことができる。なお、他の表示領域Xも同様に、任意のタイミング(例えば、ストップボタン137〜139の押下操作)に基づいて、第2シーン(夏シーン)→第3シーン(秋シーン)→第4シーン(冬シーン)→第1シーン(春シーン)に変える制御を行い、表示領域Yも同様に、任意のタイミング(例えば、ストップボタン137〜139の押下操作)に基づいて、第3シーン(秋シーン)→第4シーン(冬シーン)→第1シーン(春シーン)→第2シーン(夏シーン)に変える制御を行い、表示領域Zも同様に、任意のタイミング(例えば、ストップボタン137〜139の押下操作)に基づいて、第4シーン(冬シーン)→第1シーン(春シーン)→第2シーン(夏シーン)→第3シーン(秋シーン)に変える表示制御を行うことで、LCDの表示が全体として、様々な態様で演出表示を行うことが可能となる。なお、1フレームは30msで表示を行うようになっているため、1シーンを連続ですべて表示するのに約3秒かかるようになっている。
また、従来は、図15(a)に示されるように、通常遊技状態(例えば、スプライト画像(ビットマップ)による表示)からボーナス遊技に内部当選し、特定演出を行うために急にLCDの表示画面(シーン)を変化させなければならない場合、VRAM613からLCDへの画像情報の転送が間に合わず、動画の処理落ちになってしまう可能性があった。
本実施例では、同図(b)に示されるように、特定演出(特定動画像データの再生)は、スタートレバー137の操作からいずれかのストップボタン137〜139の第3停止操作の間に行われる。したがって、VDP600は、通常遊技状態におけるスタートレバー135の押下操作に基づいて、ボーナス遊技に内部当選し、特定演出を行う場合、約3秒(100フレーム×1フレームの転送時間30ms)で、CG−ROM612から圧縮データである動画像データをVRAM613に転送して、画像情報を生成することができる。また、遊技者によるストップボタン137〜139の操作は、前回のストップボタンの押下操作から次のストップボタンの押下操作が終了するのに最低でも約2秒かかる(前回のストップボタンの押下操作終了後から今回のストップボタンの押下操作が有効になるまでの時間約0.8秒含む)ので、ストップボタンの押下操作と表示されている動画のずれをほとんど感じずに演出を行うことができる。
なお、本実施例で説明したように、VRAM613に格納されている複数の画像情報(第1シーンから第4シーン)をLCDの任意の表示領域W〜Zに表示する場合、第1シーン〜第4シーンでVRAM613からLCDへ転送する表示領域を順番に変えて、表示領域W〜Zごとに第1シーンから第4シーンを順番に表示するようにしても良い(図16(a)参照)。
また、VRAM613に記憶される複数種類のシーンは、少なくとも2種類のシーン(例えば、第1シーンと第2シーン)を含んでいれば良く、LCDの複数の表示領域も少なくとも2つの表示領域を有していれば良い。この場合、VRAM613に記憶された2種類の第1、第2シーンを順番にLCDの2つの表示領域W、Xに転送し、且つ、表示領域W、Xに表示されるシーンをずらして順番に表示するようにすることが好ましい(同図(b)参照)。
勿論、LCDの表示領域は、4つの表示領域を有しなくても良く、例えば、2つの表示領域でも好ましい。この場合、VRAM613に記憶された画像情報の4種類の各シーン(第1シーン〜第4シーン)は、LCDに設けられた表示領域W、Xに順番に転送され、且つ、表示領域Wと表示領域Xでシーンをずらして表示することが好ましい(同図(c)参照)。
また、VRAM613に記憶されている複数のシーン(画像情報)は、均等な長さ(データ長、生成時間など)のシーンデータとしても良く(図17(a)参照)、シーンごとに長さが異なるが、シーン同士の所定の組合せが同じ長さになるようにしても好ましい。例えば、図17(b)に示されるように、第1シーンと第2シーンの組み合わせた場合のシーン長さ、第3シーンと第4シーンを組み合わせた長さ、第5シーンと第6シーンと第7シーンの組み合わせた長さと、第8シーン単独での長さが均等になっていれば良い。少なくとも、複数のシーンを組み合わせた長さが、それぞれ均等になることによって、複数のシーンの組み合わせた転送、生成時間が同じになり、所定の時間内に同時に再生及び終了することができる。勿論、シーンの組合せは上述の組合せに限定されるものではない。
また、図17(c)に示されるように、LCDの複数の表示領域(表示領域W〜Z)の全ての領域で複数のシーン(例えば、第1シーンから第4シーン)を順番に表示する場合に限定されず、例えば、表示領域Wは第1シーンのみを繰り返しを表示し、他の表示領域X〜Zでは第1シーン以外の第2シーン〜第4シーンをずらしながら順番に表示するようにしても良い。勿論、他の表示領域(例えば、表示領域Y)でも他のシーン(例えば、第4シーン)のみを表示するようにしても好ましい。
また、LCDの表示領域は、少なくとも2か所以上あれば良く、LCDの表示領域の大きさ(範囲)は、均等でなくても良い、例えば、図18(a)に示されるように、表示領域Wを表示領域Xよりも小さい範囲で表示するようにしても好ましい。この場合、より大きな表示領域Xには、特定演出の派手なシーンを表示するようにし、小さな表示領域Wには、キャラクタ表示やテキスト等を表示するようにして、特定演出の中でも強調したい部分を抽出して、演出の強弱(メリハリ)を付けることができる。
また、複数の表示領域は、完全に別々の位置にある必要はなく、何れか1つの表示領域に他の表示領域が包含されていても良く、一部が重なっていてもよい。例えば、同図(b)に示されるように、表示領域Wは表示領域Xの中に含まれていても良い。
さらに、同図(c)に示されるように、複数の表示領域は、一定の大きさでなく、特定演出のシーンや演出時間で表示の大きさや位置を変えるようにしても良い。例えば、表示領域Wは、小さい表示領域から生成フレーム数が進むに従って、段々大きくなるようにするとともに、表示位置もフレームの下端の位置は変わらず、表示位置が大きくなった分だけ上側にずらして移動するようにし、表示領域Xは、小さい表示領域からフレーム数が進むに従って、段々大きくなるようにするとともに、表示位置もフレームの上端の位置は変わらず、表示位置が大きくなった分だけ下側にずらして移動するようにしても好ましい。また、生成フレーム数が進むとともに、表示位置をLCDの範囲内で移動(例えば、表示領域W、Xが左位置から右位置に移動)するようにしても良い。
勿論、上記の(a)〜(c)の表示方法の組合せによって特定演出を行うようにしても好ましい。
また、1つの画像情報は、少なくとも2種類の画像情報(第1の画像情報:第1シーン、第2の画像情報:第2シーン))を有し、複数の画像情報をLCD同時に転送することによって、複数の画像情報をLCDに全て表示できるようにしても良い。例えば、CG−ROM612の圧縮された動画像データをVRAM613に展開した画像情報(例えば、図19(a)に示す、動画X、動画Y)は、動画Xは、100フレームからなる第1シーンと第2シーンを生成する第1の画像情報及び第2の画像情報を有し、動画Yは、100フレームからなる第3シーンと第4シーンを生成する第3の画像情報及び第4の画像情報を有するように構成されている。VRAM613からLCDに転送する際に、動画Xの第1シーン(画像情報A)は、LCDの表示領域Wに、第2シーン(画像情報B)は、LCDの表示領域Xに転送し、動画Yの第3シーン(画像情報C)は、LCDの表示領域Yに、第4シーン(画像情報D)は、LCDの表示領域Zに転送するようにしても好ましい(同図(b)参照)。この場合でも、LCDの表示領域W〜Zに別々のシーンA〜Dをずらしながら順番に表示することができ、前述と同様に多彩な演出を行うことができる。また、このようにすることによって、複数の画像情報を自由に組み変えることができ、よりバリエーションのある特定演出を行うことができる。また、各画像情報に格納する画像情報は必要最小の2種類のみとすることにより、特定演出によって不必要な画像情報まで、常に展開及び転送する必要がなく、全体としてCG−ROM612からVRAM613への展開時間、VRAM613からLCDへの転送時間を短縮することができる。本実施例では、
また、1フレームにおける画像情報の記憶領域は、全て均等な大きさでなくても良い。例えば、図20に示されるように、1つのフレームに格納される画像情報A(第1シーン)と、画像情報C(第2シーン)は同じ大きさとして、画像情報C(第3シーン)と画像情報D(第4シーン)は同じ大きさで、且つ画像情報A、Cよりも小さい記憶領域としている。勿論、4種類の画像情報の大きさは全て異なっていても良く、フレーム毎に異なっていても良い。同図では、LCDの表示領域Wに記憶領域の大きい(大きなデータで保存されている)第1シーンと第2シーンを表示し、LCDの表示領域Xに記憶領域の小さい(小さなデータで保存されている)第3シーンと第4シーンを表示するようにしている。
また、予め1シーンの画像情報を複数に分割してVRAM613に格納しておいても好ましい。例えば、図21(a)は、表示領域の中でも大きな背景シーン(例えば、山や田畑のシーン)と、その次に大きなシーンとなる主人公(例えば、空を見上げる主人公)と、背景の空を飛んでいる小さな鳥1シーン、鳥2シーンを分けるようにしても良い。このようにしても、個々のシーンを1フレームに格納し、一度の転送で4つのシーンを同時にLCDに転送することができる。勿論、同図(b)に示されるような、主人公シーンや鳥1、2シーンの移動が行われ、各シーン同士の全部や一部が重なるようなものであっても良い。
上述のように、本発明は、画像情報を複数の記憶領域に分け、記憶領域ごとに演出を行うシーンデータを記憶するようにしているので、VRAM613からLCDへの1フレームの転送によって、複数種類(例えば4種類)のシーンデータを一度で転送することができる。つまり、全体として転送回数を少なくすることができるので、高速なCPUや演算プロセッサや記憶装置を必要とせず、非常に安価に実施することができる。また、シーンデータ毎に、LCDの複数の表示領域W〜Zに表示するようにしているの、別々のシーンを一度にLCDに容易に表示することができる。
したがって、本発明は、一連の動画フレームデータ(例えば、図5(a)に示す静止画像データ700、同図(b)に示す圧縮データ(1フレーム分))で構成される動画像データ(例えば、図5(b)に示す圧縮データ全体、図19(a)に示す動画X、Y)を記憶する画像記憶手段(例えば、CG−ROM612)と、所定時間(例えば、33ms)の経過ごとに前記動画像データから1フレーム分の前記動画フレームデータを導出するデータ導出手段(例えば、VDP600)と、前記データ導出手段が導出した動画フレームデータに基づいて画像情報(例えば、図4に示されるDVP600からD/Aコンバータ614に出力されるデータ、D/Aコンバータ614から液晶表示装置157に入力されるデータ、又は図5(c)に示す表示領域A、Bの画像データ)を生成する画像情報生成手段(例えば、VDP600、D/Aコンバータ614)と、前記画像情報生成手段が生成した前記画像情報に対応する画像を表示する画像表示手段(例えば、液晶表示装置157)と、を備えた遊技台であって、前記動画像データに含まれる所定の動画フレームデータに基づいて、第1の画像情報(例えば、図19(a)に示される、VRAM613に展開された動画X、Yの第0〜99の画像情報又は第200〜299の画像情報)と第2の画像情報(例えば、図19(a)に示される、VRAM613に展開された動画X、Yの第100〜199の画像情報又は第300〜399の画像情報)を少なくとも含む画像情報を複数生成し、前記第1の画像情報に対応する画像(例えば、図19(b)に示す画像情報A、C)を前記画像表示手段における第1の表示領域(例えば、図19(b)に示す表示領域W、Y)に表示するとともに、前記第2の画像情報に対応する画像(例えば、図19(b)に示す画像情報B、D)を前記画像表示手段における第2の表示領域(例えば、図19(b)に示す表示領域X、Z)に表示するようにしたので、画像表示手段の任意の表示領域に、複数種類の画像情報を同時に表示することができ、多彩な演出態様により、遊技者の遊技に対する面白味を向上させることができる。
また、本発明は、前記第1の画像情報に対応する画像を、前記画像表示手段における前記第1の表示領域に表示するとともに、前記第2の画像情報に対応する画像を、前記画像表示手段における前記第2の表示領域に表示した後、前記第1の画像情報に対応する画像を、前記画像表示手段における前記第2の表示領域に表示するとともに、前記第2の画像情報に対応する画像を、前記画像表示手段における前記第1の表示領域に表示するようにしたので、第1の表示領域における第1の画像情報に対応する画像を表示し終わった後、第1の表示領域に別の第2の画像情報に基づく画像を表示することができ、また、第2の表示領域における第2の画像情報に対応する画像を表示し終わった後、第2の表示領域に別の第1の画像情報に基づく画像を表示することができるので、2つの画像で複数パターンの表示態様とすることができ、同じ画像を繰り返し表示しているということを気が付かれ難く、遊技者の興味を長続きさせることができる。
また、本発明は、前記画像記憶手段は、静止画像を生成するための静止画像データ(例えば、図5(a)に示される静止画像データ700)をさらに記憶し、前記画像情報生成手段は、前記静止画像データに基づいて静止画像情報(図5(c)に示す表示領域A、Bの画像データ)を生成し、前記画像表示手段は、前記動画フレームデータに基づいて生成された前記画像情報に対応する画像の表示を行う前に、前記静止画像情報に対応する前記静止画像を表示するので、データ量が重く、転送時間の遅い動画フレームデータを展開した画像情報を転送する前に、比較的素早く転送できる静止画像データを先に転送して、表示することによって、動画再生の処理落ち状態を防止できるとともに、処理落ち動作による遊技者の違和感を無くすことができる。
また、本発明は、前記第1の画像情報の記憶領域の大きさ(例えば、図14(a)に示す、(X1、Y1)、(X2、Y1)、(X2、Y2)、(X1、Y2)により構成されるデータ)と、前記第2の画像情報の記憶領域の大きさ(例えば、図14(a)に示す、(X2、Y1)、(X3、Y1)、(X3、Y2)、(X2、Y2)により構成されるデータ)が同一であるので、第1の画像情報と第2の画像情報を同一の表示領域に切り替えて表示する場合、そのまま表示領域の切り替え指定を行うだけで、第1、2画像情報の同一の表示領域における表示を容易に行うことができる。
また、本発明は、前記第1の画像情報に対応する画像のうち最後に表示される画像と、前記第2の画像情報に対応する画像のちち最初に表示される画像と、が連続して表示されるようにしても好ましい。これによって、同一の表示領域で第1、2画像情報に基づいて、連続した画像表示による演出を行うことができ、遊技者は、長い演出によって、より演出に引き込まれやすくなり、遊技の面白味を増すことができる。また、例えば、前記第1の画像情報に対応する画像のうち最後に表示される画像と、前記第2の画像情報に対応する画像のちち最初に表示される画像が連続した表示態様とならない、短い時間の演出と、上述の長い時間の演出を組み合わせることで、よりバリエーションに富んだ面白味のある演出を行うことができる。
また、本発明は、前記画像記憶手段は、遊技における特定の演出を表示する特定動画像データ(例えば、図10(d)に示される特定動画像データ使用設定処理で使用される、特定動画像データ)をさらに記憶し、前記特定動画像データを、該特定動画像データと異なる動画像データ(通常の、動画を表示するための動画像データ)と同じ圧縮比率で記憶するようにしても好ましい。このようにすることで、特定演出における特定動画像データに基づく演出画像と、他の動画像の画質を同じくすることができ、見た目に違和感のない画像表示を行うことができる。
また、本発明は、1遊技毎に行われるボーナス抽選(例えば、ボーナス遊技の抽選)を含む遊技の進行を制御する遊技進行制御手段(例えば、主制御部300及び主制御部300の入賞役内部抽選(ステップS105))と、前記遊技進行制御手段から情報を受け取って、前記遊技の演出を決定し、決定した前記遊技の演出に関する情報を前記画像情報生成手段に送信する演出制御手段(例えば、副制御部400及び副制御部400の演出更新処理(ステップS203))と、を備え、前記画像情報生成手段は、前記演出に関する情報(例えば、特定演出コマンド)の受信を契機に前記動画フレームデータに基づいて前記画像情報を生成し、前記演出制御手段は、さらに、前記動画像データに基づく画像表示による演出時間を、前記動画像データを構成する特定数(例えば、100)の動画フレームデータに基づく画像情報に対応する画像の表示を1回実行するのに費やす時間(例えば、33ms×100フレーム=3.3s)に、前記画像表示手段における予め定めた表示領域数(例えば4)をかけて算出する時間(例えば、3.3s×4=13.2s)よりも短い時間に設定していることが好ましい。これにより、動画像データに基づく1つの演出を、予め定めた表示領域に分けて表示することができ、例えば12秒かかる1つの演出を、4つの表示領域に3秒分の画像情報(例えば、第0〜第99の画像情報、第100〜第199の画像情報、第200〜第299の画像情報、第300〜第399の画像情報)ずつ分けて表示することができる。
また、本発明は、前記演出制御手段は、前記遊技進行制御手段からボーナス当選情報を受け取ったことを契機として、前記動画像データに基づく画像情報に対応する画像表示を開始するので、ボーナス遊技の演出において、本発明の動画による演出を行うことができる。
また、本発明に係る遊技台は、「複数種類の図柄が施された複数のリール110〜112と、複数のリールの回転を開始させるスタートスイッチ135と、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるストップスイッチ137〜139と、予め定められた複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、停止された複数のリールによって表示される図柄の組合せが、抽選手段により内部当選した入賞役に対応する図柄の組合せであるか否かにより入賞役の入賞の当否を判定する判定手段(入賞判定)と、を備えたスロットマシン」に好適であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたパチンコ機などにも適用可能である。
例えば、本発明に係る遊技台は、「所定の遊技領域に球を発射する発射装置と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した球を検知する検知手段と、検知手段が球を検知した場合に球を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入賞することを契機に、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機」にも好適である。
したがって、本発明は、所定の入賞口を有する遊技盤をさらに備え、前記所定の入賞口に遊技球が入球することにより、所定の特典を与えるパチンコ機に適用できるので、パチンコ機においても、上述と同様に、複数シーンを複数の表示領域に同時に表示する動画像による演出を行うことができる。
なお、本発明に係る遊技台は、上記した各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
また、本発明に係る遊技台は、上記スロットマシンや、パチンコ機1000(1種)以外に、パチンコ機(2種、3種)、封入式パチンコ機、およびパチロット等にも適用することができるし、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、スマートボール等にも適用することができる。
また、本発明の実施例に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。