JP2014212596A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速回転可能かつ低速回転域で高いトルクを出力可能な回転電機を提供する。【解決手段】回転電機1は、回転軸21に相対回転可能に支持されるとともに出力ロータ4との間に径方向内側に間隔を空けて配置された補助磁石44を有する磁束供給体41と、出力ロータ4と一体回転する小型モータ42と、小型モータ42に回転駆動されるとともに磁束供給体41の支持部材45に形成された歯部48に噛合するウォームギヤ54とを備える。そして、小型モータ42の回転を支持部材45に伝達することで、磁束供給体41の相対回転角度を、ロータコア22のロータ磁極部36の極性と該ロータ磁極部36と径方向に対向する供給体磁極部50の磁極の極性とが反対になる弱め角度と、ロータコア22のロータ磁極部36の極性と該ロータ磁極部36と径方向に対向する供給体磁極部50の磁極の極性とが同一になる強め角度との間で調整するようにした。【選択図】図1
Description
本発明は、回転電機に関する。
従来、回転電機には、ロータコアに永久磁石を埋め込む態様で固定した所謂埋込磁石型のロータを備えたものがある(例えば、特許文献1)。こうした埋込磁石型のロータを備えた回転電機では、永久磁石によるマグネットトルクのみならず、リラクタンストルクが発生するため、ロータコアの表面に永久磁石を固定した所謂表面磁石型のロータを備えるものに比べ、高いトルクを得られるといった利点がある。
ところで、上記のようなロータに永久磁石を設けた回転電機では、永久磁石で作られる磁束が略一定であることから、ステータのコイルに発生する誘起電圧(逆起電圧)はロータの回転速度に比例して大きくなる。そして、この誘起電圧が電源電圧の上限に達すると、それ以上ロータを高速で回転させることができなくなる。
そこで、高速回転させることが要求される用途では、永久磁石で作られる磁束の量をロータが十分に高速回転できるような量に抑える設計とすることが考えられるが、この場合には低速回転域で十分に高いトルクを得ることができなくなるため、その改善が求められていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、高速回転可能かつ低速回転域で高いトルクを出力可能な回転電機を提供することにある。
上記課題を解決する回転電機は、複数のコイルを有するステータと、前記ステータとの間に径方向に間隔を空けて配置されたロータとを備え、前記ロータは、回転軸に一体回転可能に固定されたロータコア、及び前記ロータコアに埋め込まれる態様で固定されるとともに周方向において同一の極性が対向するように磁化された複数対の埋込磁石を有するものであって、前記回転軸に相対回転可能に支持されるとともに、前記ロータとの間に径方向に間隔を空けて前記ステータの反対側に配置された補助磁石を有する磁束供給体と、前記ロータの回転時における前記磁束供給体の該ロータに対する相対回転角度を、弱め角度と強め角度との間で調整する角度調整機構とを備え、前記弱め角度は、前記ロータコアにおける前記一対の埋込磁石に挟まれたロータ磁極部の極性と、該ロータ磁極部と径方向に対向する前記磁束供給体における前記補助磁石によりに形成された供給体磁極部の極性とが反対になる角度であり、前記強め角度は、前記ロータ磁極部の極性と該ロータ磁極部と径方向に対向する前記供給体磁極部の極性とが同一になる角度であることを要旨とする。
上記構成によれば、角度調整機構によって磁束供給体の相対回転角度が弱め角度に調整された場合には、ロータ磁極部の極性と該ロータ磁極部と径方向に対向する供給体磁極部(補助磁石)の磁極の極性とが反対になるため、埋込磁石で作られる磁束の一部がステータとロータとの間を通過せず、ロータと磁束供給体との間を通過するようになる。これにより、ステータとロータとの間を通過する磁束が減少するため、誘起電圧の上昇を抑制してロータを高速回転させることが可能になる。一方、角度調整機構によって磁束供給体の相対回転角度が強め角度に調整された場合には、ロータ磁極部の極性と該ロータ磁極部と径方向に対向する供給体磁極部の極性とが同一になるため、ステータとロータとの間を通過する埋込磁石の磁束に、補助磁石の磁束が加えられるようになる。これにより、ステータとロータとの間を通過する磁束が増加するため、高いトルクを発生させることが可能になる。
上記回転電機において、前記角度調整機構は、前記ロータ及び前記磁束供給体のいずれか一方と一体回転する小型モータと、前記小型モータに駆動連結された駆動ギヤと、前記ロータ及び前記磁束供給体の他方と一体回転するとともに、前記駆動ギヤと噛合する従動ギヤとを備えることが好ましい。
上記構成によれば、小型モータにより駆動された駆動ギヤの回転が従動ギヤに伝達されることにより、磁束供給体がロータに対して相対回転し、磁束供給体の相対回転角度が弱め角度と強め角度との間で調整される。そのため、磁束供給体の相対回転角度を、容易に弱め角度と強め角度との間の任意の角度に調整することができる。
上記回転電機において、前記角度調整機構は、前記磁束供給体との間に径方向に間隔を空けて前記ロータの反対側に配置された補助コイルを有するラジアル補助ステータを備えることが好ましい。
上記構成によれば、磁束供給体は、補助コイルに駆動電力が供給されることにより発生する回転磁界と補助磁石の磁束との関係に基づいて回転することで、ロータの回転時における該磁束供給体の相対回転角度が弱め角度と強め角度との間で調整される。具体的には、補助コイルに駆動電力が供給されないと、埋込磁石と補助磁石との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって、磁束供給体の相対回転角度が弱め角度となる。一方、ステータのコイルに供給される駆動電力に対して位相が180°ずれた駆動電力が補助コイルに供給されると、磁束供給体の相対回転角度が強め角度となる。そして、上記構成では、補助磁石の磁束を利用して磁束供給体の相対回転角度を調整するため、部品点数の増大を抑制できる。
上記回転電機において、前記角度調整機構は、前記磁束供給体の軸方向一方側に配置された補助コイルを有するアキシャル補助ステータと、前記補助コイルとの間に軸方向に間隔を空けて配置されるとともに、前記補助磁石と一体回転する角度調整磁石とを備えることが好ましい。
上記構成によれば、磁束供給体は、補助コイルに駆動電力が供給されることにより発生する回転磁界と角度調整磁石の磁束との関係に基づいて回転することで、ロータの回転時における該磁束供給体の相対回転角度が弱め角度と強め角度との間で調整される。具体的には、補助コイルに駆動電力の供給がされないと、埋込磁石と補助磁石との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって、磁束供給体の相対回転角度が弱め角度となる。一方、ステータのコイルに供給される駆動電力に対して位相が180°ずれた駆動電力が補助コイルに供給されると、磁束供給体の相対回転角度が強め角度となる。そして、上記構成では、磁束供給体の相対回転角度を保持するための角度調整磁石が補助磁石とは別に設けられるため、精度良く磁束供給体の相対回転角度を調整できる。
上記回転電機において、前記ロータ及び前記磁束供給体のいずれか一方と一体回転するとともに、第1係合部が形成された第1保持部材と、前記ロータ及び前記磁束供給体の他方と一体回転するとともに、前記第1係合部と凹凸係合することにより前記磁束供給体の相対回転角度を前記強め角度で保持する第2係合部が形成された第2保持部材と、前記第1保持部材を前記第2保持部材側に付勢する保持付勢部材とを備え、前記第1及び第2係合部の少なくとも一方は、周方向に対して傾斜した傾斜面を有し、前記傾斜面は、前記磁束供給体の相対回転角度が前記強め角度にある状態から、前記ロータと前記磁束供給体とが相対回転することにより、該第1係合部と該第2係合部との凹凸係合を解除するように形成されることが好ましい。
上記構成によれば、補助コイルに駆動電力が供給されて磁束供給体の相対回転角度が強め角度になると、第1係合部と第2係合部とが凹凸係合することにより、該磁束供給体の相対回転角度が強め角度で保持される。そのため、補助コイルに駆動電力を供給し続けなくても、磁束供給体の相対回転角度を強め角度で保持でき、高いトルクを出力する際の省電力化を図ることができる。
上記回転電機において、前記角度調整機構は、前記ロータ及び前記磁束供給体のいずれか一方と一体回転するとともに、第1カム部が形成された第1調整部材と、前記ロータ及び前記磁束供給体の他方と一体回転するとともに、前記第1カム部と凹凸係合することにより前記磁束供給体の相対回転角度を前記強め角度で保持する第2カム部が形成された第2調整部材と、前記第1調整部材を前記第2調整部材に対して接離する方向に往復動させる駆動装置とを備え、前記第1及び第2カム部の少なくとも一方は、周方向に対して傾斜したカム面を有し、前記カム面は、前記磁束供給体の相対回転角度が前記弱め角度である状態で、前記第1カム部が前記第2カム部を押圧することにより、前記磁束供給体を周方向に押圧するように形成されることが好ましい。
上記構成によれば、第1調整部材が第2調整部材から離間しており、第1カム部と第2カム部との凹凸係合が解除された状態では、埋込磁石と補助磁石との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって、磁束供給体の相対回転角度が弱め角度となる。一方、駆動装置の作動によって第1調整部材が第2調整部材側に移動し、第1カム部が第2カム部を押圧すると、磁束供給体が周方向に押圧される。そして、磁束供給体の相対回転角度が強め角度になると、第1カム部と第2カム部とが凹凸係合し、相対回転角度が強め角度で保持される。このように上記構成では、第1調整部材を往復動させ、第1カム部を第2カム部に対して係脱させる簡易な構成で、磁束供給体の相対回転角度を調整できる。
上記回転電機において、前記駆動装置は、前記第1調整部材と同行して往復動するマグネットプランジャと、前記マグネットプランジャの外周に配置されるソレノイドコイル及び磁性材料からなるヨークと、前記マグネットプランジャを付勢するプランジャ付勢部材とを備え、前記マグネットプランジャがストローク範囲における前端位置にある状態では該マグネットプランジャを前進させる方向の力が大きくなり、前記マグネットプランジャがストローク範囲における後端位置にある状態では該マグネットプランジャを後退させる方向の力が大きくなるように構成されることが好ましい。
上記構成によれば、ソレノイドコイルに駆動電力を供給し続けなくても、マグネットプランジャのストローク範囲における前端位置及び後端位置の双方に該マグネットプランジャのストローク位置を保持できる。そのため、駆動装置(ソレノイドコイル)に駆動電力を供給し続けなくても、磁束供給体の相対回転角度を強め角度に保持でき、高いトルクを出力する際の省電力化を図ることができる。
本発明によれば、高速回転させるとともに低速回転域で高いトルクを出力できる。
(第1実施形態)
以下、回転電機の第1実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示す回転電機(電動モータ)1は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車の駆動源として用いられるものである。同図に示すように、回転電機1は、筒状のハウジング2と、ハウジング2内に収容されたステータとしての出力ステータ3と、出力ステータ3の径方向内側(内周側)に間隔を空けて配置されたロータとしての出力ロータ4とを備えている。つまり、本実施形態の回転電機1は、インナロータ型のラジアルギャップモータとして構成されている。
以下、回転電機の第1実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示す回転電機(電動モータ)1は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車の駆動源として用いられるものである。同図に示すように、回転電機1は、筒状のハウジング2と、ハウジング2内に収容されたステータとしての出力ステータ3と、出力ステータ3の径方向内側(内周側)に間隔を空けて配置されたロータとしての出力ロータ4とを備えている。つまり、本実施形態の回転電機1は、インナロータ型のラジアルギャップモータとして構成されている。
ハウジング2は、一端側(図1中、右側)が開口した有底円筒状のハウジング本体5と、ハウジング本体5の開口端を閉塞するように設けられる円板状のカバー6とを有している。ハウジング本体5の底部5aの中央には、軸方向に貫通した挿通孔7が形成され、カバー6の中央には、軸方向に貫通した挿通孔8が形成されている。
出力ステータ3は、ハウジング本体5の筒状部5bの内側に固定された円筒状の円筒部11、及び円筒部11から径方向内側に向かって放射状に延びる複数(本実施形態では、12個)のティース12からなるステータコア13を備えている。ステータコア13は、珪素鋼板等の電磁鋼板を複数枚積層することにより構成されている。そして、各ティース12には、複数(本実施形態では、12個)の出力コイル15が巻装されている。なお、出力コイル15の接続端部15aは、ハウジング2の外部に引き出されて制御装置16に接続されている。
出力ロータ4は、回転軸21と一体回転可能に固定された円筒状のロータコア22と、ロータコア22に埋め込まれる態様で固定された複数対(本実施形態では、8対)の埋込磁石23a,23bとを備えている。つまり、本実施形態の出力ロータ4は、所謂埋込磁石型のロータとして構成されている。
詳しくは、回転軸21は、円柱状に形成されており、底部5aの挿通孔7及びカバー6の挿通孔8に設けられた軸受24a,24bを介して回転可能に支持されている。ロータコア22は、各埋込磁石23a,23bが埋め込まれるコア本体25、コア本体25の一端側(図1中、右側)に固定されて回転軸21と一体回転可能に連結される第1連結部材26、及びコア本体25の他端側(図1中、左側)に固定されて回転軸21と一体回転可能に連結される円筒状の第2連結部材27を有している。なお、コア本体25は、電磁鋼板を複数枚積層することにより構成され、第1及び第2連結部材26,27は、ステンレス綱等の非磁性材料により構成されている。
コア本体25は、比較的肉厚の円筒状に形成されるとともに、コア本体25には、埋込磁石23a,23bが内部に配置される複数対の空洞部31a,31bが周方向に等角度間隔で形成されている。空洞部31a,31bは、軸方向に延びる断面長方形の孔状にそれぞれ形成されている。そして、空洞部31a,31bは、周方向に間隔を空けるとともに断面のなす長方形の長手方向が径方向に対して互いに逆方向に傾くように設けられている。第1連結部材26は、円環状に形成されるとともに、該第1連結部材26の中央に形成された嵌合孔32が回転軸21の外周に圧入されることにより、回転軸21と一体回転可能に連結されている。同様に、第2連結部材27は、円環状に形成されるとともに、該第2連結部材27の中央に形成された嵌合孔34が回転軸21の外周に圧入されることにより、回転軸21と一体回転可能に連結されている。
埋込磁石23a,23bには、それぞれ長方形板状に形成されたセグメント磁石が採用されている。埋込磁石23a,23bにおける出力ロータ4の軸方向と直交する断面形状は、上記空洞部31a,31bの断面形状に対応した長方形状とされており、埋込磁石23a,23bは、空洞部31a,31b内に挿入されることでコア本体25(ロータコア22)に固定されている。そして、埋込磁石23a,23bは、周方向において同一の極性(N極又はS極)が対向するとともに、ロータコア22における埋込磁石23a,23bに挟まれたロータ磁極部36の極性が周方向に交互に並ぶようにその板厚方向(出力ロータ4の径方向に略沿った方向)に沿って磁化(着磁)されている。
このように回転電機1は、インナロータ型のラジアルギャップモータとして構成されており、制御装置16から三相の電流が出力コイル15に対して供給されることにより出力ステータ3に発生する回転磁界と、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束との関係に基づいて出力ロータ4が回転するようになっている。
(磁束調整構造)
回転電機1は、出力ロータ4の内周側に径方向に間隔を空けて配置されるとともに出力ロータ4に対して相対回転可能な円筒状の磁束供給体41を備えている。そして、本実施形態の回転電機1は、小型モータ42を用いて磁束供給体41の出力ロータ4に対する相対回転角度を変更することで、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束の量を調整する構成となっている。
回転電機1は、出力ロータ4の内周側に径方向に間隔を空けて配置されるとともに出力ロータ4に対して相対回転可能な円筒状の磁束供給体41を備えている。そして、本実施形態の回転電機1は、小型モータ42を用いて磁束供給体41の出力ロータ4に対する相対回転角度を変更することで、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束の量を調整する構成となっている。
詳述すると、磁束供給体41は、円筒状の供給体コア43と、供給体コア43に固定される複数の補助磁石44とを備えている。なお、本実施形態の磁束供給体41には、出力ロータ4の磁極数と等しい数の補助磁石44が設けられている。
供給体コア43は、円筒状の支持部材45と、支持部材45の外周に固定される円筒状の磁石保持部材46とからなる。なお、支持部材45は、磁性材料により構成され、磁石保持部材46は、電磁鋼板を複数枚積層することにより構成されている。支持部材45の両端は、回転軸21の外周に設けられた軸受47a,47bを介してハウジング2及び出力ロータ4に対して相対回転可能に支持されている。また、支持部材45におけるカバー6側(図1中、右側)の端部には、周方向の所定範囲に亘って径方向外側に突出する歯部48が形成されている。
磁石保持部材46には、補助磁石44が内部に配置される複数の空洞部49が周方向に等角度間隔で形成されている。空洞部49は、軸方向に延びる断面長方形の孔状に形成されている。そして、空洞部49は、その断面のなす長方形の長手方向がその中央を通る径方向に対して略直交するように設けられている。
補助磁石44には、長方形板状に形成されたセグメント磁石が採用されている。補助磁石44における出力ロータ4の軸方向と直交する断面形状は、上記空洞部49の断面形状に対応した長方形状とされており、補助磁石44は空洞部49内に挿入されることで供給体コア43に固定されている。そして、補助磁石44は、供給体コア43の周方向に異なる極性が交互に並ぶように径方向に沿って磁化されている。これにより、磁束供給体41には、異なる極性の供給体磁極部50が周方向に交互に並ぶように形成されている。
図1及び図3に示すように、小型モータ42は、第1連結部材26(出力ロータ4)と一体回転可能に固定されている。なお、本実施形態の小型モータ42には、ブラシ付きの直流モータが採用されている。
詳しくは、第1連結部材26におけるコア本体25との連結部分には、その内外周に貫通した設置溝51が形成されており、この設置溝51に小型モータ42が設置されている。また、第1連結部材26の外周には、スリップリング52が固定されるとともに、スリップリング52には、カバー6に固定されたブラシ53が摺接している。そして、小型モータ42は、これらスリップリング52及びブラシ53を介して制御装置16に接続されている。
小型モータ42には、駆動ギヤとしてのウォームギヤ54が駆動連結されている。そして、ウォームギヤ54の歯部55は、上記供給体コア43の支持部材45に形成された歯部48と噛合している。これにより、小型モータ42によって回転駆動されたウォームギヤ54の回転が支持部材45に伝達されることで、磁束供給体41が出力ロータ4に対して相対回転する。つまり、本実施形態では、支持部材45が従動ギヤに相当し、小型モータ42、ウォームギヤ54及び支持部材45によって磁束供給体41の出力ロータ4に対する相対回転角度を調整する角度調整機構が構成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図4(a)に示すように、小型モータ42の作動により磁束供給体41の相対回転角度が、ロータ磁極部36の極性と該ロータ磁極部36と径方向に対向する供給体磁極部50(補助磁石44)の磁極の極性とが反対になる角度、すなわち弱め角度になると、埋込磁石23a,23bで作られる磁束の一部が出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過せず、出力ロータ4と磁束供給体41との間を通過するようになる。これにより、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束が減少するため、誘起電圧の上昇を抑制して出力ロータ4を高速回転させることが可能になる。なお、図4では、説明の便宜上、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束を破線で示し、埋込磁石23a,23b及び補助磁石44の磁化方向を太線で示している。
図4(a)に示すように、小型モータ42の作動により磁束供給体41の相対回転角度が、ロータ磁極部36の極性と該ロータ磁極部36と径方向に対向する供給体磁極部50(補助磁石44)の磁極の極性とが反対になる角度、すなわち弱め角度になると、埋込磁石23a,23bで作られる磁束の一部が出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過せず、出力ロータ4と磁束供給体41との間を通過するようになる。これにより、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束が減少するため、誘起電圧の上昇を抑制して出力ロータ4を高速回転させることが可能になる。なお、図4では、説明の便宜上、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束を破線で示し、埋込磁石23a,23b及び補助磁石44の磁化方向を太線で示している。
一方、図4(b)に示すように、小型モータ42の作動により磁束供給体41の相対回転角度が、ロータ磁極部36の極性と該ロータ磁極部36と径方向に対向する供給体磁極部50(補助磁石44)の磁極の極性とが同一になる角度、すなわち強め角度になると、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する埋込磁石23a,23bの磁束に補助磁石44(磁束供給体41)の磁束が加えられるようになる。これにより、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束が増加するため、高いトルクを発生させることが可能になる。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)出力ロータ4との間に径方向内側に間隔を空けて配置される補助磁石44を有する磁束供給体41を備え、出力ロータ4の回転時における磁束供給体41の出力ロータ4に対する相対回転角度を弱め角度と強め角度との間で調整するため、高速回転させるとともに低速回転域で高いトルクを出力できる。
(1)出力ロータ4との間に径方向内側に間隔を空けて配置される補助磁石44を有する磁束供給体41を備え、出力ロータ4の回転時における磁束供給体41の出力ロータ4に対する相対回転角度を弱め角度と強め角度との間で調整するため、高速回転させるとともに低速回転域で高いトルクを出力できる。
(2)小型モータ42により回転駆動されたウォームギヤ54の回転を磁束供給体41の支持部材45に伝達することで、磁束供給体41の相対回転角度を調整するようにした。そのため、磁束供給体41の相対回転角度を、容易に弱め角度と強め角度との間の任意の角度に調整することができる。
ここで、磁束供給体41の相対回転角度は、埋込磁石23a,23bと補助磁石44との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力に起因して、ロータ磁極部36の極性と該ロータ磁極部36と径方向に対向する供給体磁極部50の磁極の極性とが反対になる弱め角度が安定な角度となる。この点、本実施形態では、磁束供給体41がウォームギヤ54を介して小型モータ42に連結されているため、小型モータ42に駆動電流を供給し続けなくても、該小型モータ42の保持トルクを利用して磁束供給体41の相対回転角度を強め角度で保持できる。これにより、高いトルクを出力する際の省電力化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、回転電機の第2実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、回転電機の第2実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態のカバー6の内側面には、その中央からハウジング本体5の底部5a側(図5中、左側)に向かって突出する支持軸61が形成されている。支持軸61は、その外径が底部5a側に向かうにつれて段階的に小さくなる段付きの棒状に形成されており、カバー6側から順に大径部61a、中径部61b及び小径部61cとされている。
出力ロータ4を構成する第1連結部材26は、円筒状に形成されており、支持軸61の大径部61aに設けられた軸受62を介して回転可能に支持されている。また、供給体コア43を構成する支持部材45のカバー6側(図5中、右側)の端部は、支持軸61の中径部61bに設けられた軸受63を介して回転可能に支持されている。
図5及び図6に示すように、本実施形態の回転電機1は、支持軸61の小径部61cの外周に固定されたラジアル補助ステータ64を備えている。ラジアル補助ステータ64は、円筒状の円筒部65及び円筒部65から径方向外側に延出される複数のティース66を有する補助ステータコア67と、補助ステータコア67の各ティース66に巻回される補助コイル68とを備えている。なお、本実施形態のラジアル補助ステータ64には、出力ステータ3の出力コイル15と等しい数の補助コイル68が設けられている。また、補助コイル68の接続端部68aは、ハウジング2の外部に引き出されて制御装置16に接続されている。
そして、磁束供給体41は、補助コイル68に駆動電力が供給されることにより発生する回転磁界と、補助磁石44の磁束との関係に基づいて回転し、出力コイル15に供給される駆動電力と補助コイル68に供給される駆動電力との位相差に応じて出力ロータ4に対して相対回転する。つまり、本実施形態では、磁束供給体41とラジアル補助ステータ64とによってラジアルギャップモータが構成されており、ラジアル補助ステータ64及び補助磁石44よって角度調整機構が構成されている。
また、本実施形態の回転電機1には、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度で保持する保持構造が設けられている。
詳しくは、図5に示すように、出力ロータ4を構成する第2連結部材27には、軸方向の磁束供給体41側に開口した有底円筒状のケース71が固定されており、ケース71内には、棒状の第1保持部材72、及び第1保持部材72を磁束供給体41側に付勢する保持付勢部材としてのコイルバネ73が収容されている。ケース71は、第2連結部材27において、一方の極性(例えばN極)のロータ磁極部36と軸方向に対向するような周方向位置に固定されている。第1保持部材72の先端には、凸形状とされた第1係合部74が形成されている。本実施形態の第1係合部74は、半球状に形成されており、第1係合部74の表面(外面)74aは、出力ロータ4の周方向(回転方向)に対して傾斜している。つまり、本実施形態では、表面74aが傾斜面に相当する。
詳しくは、図5に示すように、出力ロータ4を構成する第2連結部材27には、軸方向の磁束供給体41側に開口した有底円筒状のケース71が固定されており、ケース71内には、棒状の第1保持部材72、及び第1保持部材72を磁束供給体41側に付勢する保持付勢部材としてのコイルバネ73が収容されている。ケース71は、第2連結部材27において、一方の極性(例えばN極)のロータ磁極部36と軸方向に対向するような周方向位置に固定されている。第1保持部材72の先端には、凸形状とされた第1係合部74が形成されている。本実施形態の第1係合部74は、半球状に形成されており、第1係合部74の表面(外面)74aは、出力ロータ4の周方向(回転方向)に対して傾斜している。つまり、本実施形態では、表面74aが傾斜面に相当する。
一方、支持部材45における第2連結部材27と軸方向に対向する対向面には、第1係合部74が係合する凹形状とされた複数(本実施形態では、4つ)の第2係合部75が形成されている。つまり、本実施形態では、支持部材45が第2保持部材として構成されている。各第2係合部75は、支持部材45において、一方の極性の磁極が径方向外側を向くように配置された補助磁石44と軸方向に対向するような周方向位置に形成されている。また、各第2係合部75の表面(内面)75aは、第1係合部74の表面74aの略全体が接触する半球状に形成されており、出力ロータ4の周方向(回転方向)に対して傾斜している。つまり、本実施形態では、表面75aが傾斜面に相当する。
そして、磁束供給体41の相対回転角度が強め角度になると、第1保持部材72がコイルバネ73に付勢されて移動し、第1係合部74が第2係合部75に凹凸係合することにより、該磁束供給体41の相対回転角度が保持されるようになっている。なお、コイルバネ73の付勢力(弾性係数)は、埋込磁石23a,23bと補助磁石44との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によっては、出力ロータ4と磁束供給体41とが相対回転せず、第1係合部74と第2係合部75との係合が解除されないような強さに設定されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の回転電機1では、磁束供給体41の相対回転角度は、補助コイル68に駆動電力が供給されないと、埋込磁石23a,23bと補助磁石44との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって弱め角度となる(図4(a)参照)。このように磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度である状態では、図7(a)に示すように、第1保持部材72の第1係合部74は、支持部材45の対向面における平坦な部位に接触する。
本実施形態の回転電機1では、磁束供給体41の相対回転角度は、補助コイル68に駆動電力が供給されないと、埋込磁石23a,23bと補助磁石44との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって弱め角度となる(図4(a)参照)。このように磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度である状態では、図7(a)に示すように、第1保持部材72の第1係合部74は、支持部材45の対向面における平坦な部位に接触する。
一方、出力コイル15に供給される駆動電力に対して位相が180°ずれた駆動電力が補助コイル68に供給されると、磁束供給体41の相対回転角度が強め角度となる(図4(b)参照)。このように磁束供給体41の相対回転角度が強め角度である状態では、図7(b)に示すように、第1保持部材72の第1係合部74が軸方向において対向する第2係合部75に対して凹凸係合する。これにより、補助コイル68への駆動電力の供給が停止されても、磁束供給体41の相対回転角度が強め角度で保持される。
この状態から磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度にする場合には、例えば出力コイル15に供給される駆動電力と同位相の駆動電力を補助コイル68に一時的に供給し、出力ロータ4と磁束供給体41とを相対回転させる。ここで、上記のように第1及び第2係合部74,75の表面74a,75aが周方向に対して傾斜しているため、出力ロータ4と磁束供給体41とが相対回転すると、第1保持部材72にコイルバネ73の付勢方向と反対方向の押圧力が作用する。これにより、第1保持部材72がコイルバネ73の付勢力に抗してケース71内に押し戻されることで、上記図7(a)に示すように、第1係合部74と第2係合部75との凹凸係合が解除され、磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度となる。
次に、本実施形態の効果について記載する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の(1)の効果に加えて以下の効果を有する。
(3)磁束供給体41の径方向内側に間隔を空けてラジアル補助ステータ64を設け、補助コイル68に駆動電力が供給されることにより発生する回転磁界と、補助磁石44の磁束との関係に基づいて磁束供給体41を回転させ、その相対回転角度を弱め角度と強め角度との間で調整するようにした。このように本実施形態では、補助磁石44の磁束を利用して磁束供給体41の相対回転角度を調整するため、部品点数の増大を抑制できる。
(3)磁束供給体41の径方向内側に間隔を空けてラジアル補助ステータ64を設け、補助コイル68に駆動電力が供給されることにより発生する回転磁界と、補助磁石44の磁束との関係に基づいて磁束供給体41を回転させ、その相対回転角度を弱め角度と強め角度との間で調整するようにした。このように本実施形態では、補助磁石44の磁束を利用して磁束供給体41の相対回転角度を調整するため、部品点数の増大を抑制できる。
(4)磁束供給体41の相対回転角度が強め角度になると、出力ロータ4と一体回転する第1保持部材72の第1係合部74と、磁束供給体41の第2係合部75とが凹凸係合することにより、該磁束供給体41の相対回転角度が強め角度で保持されるようにした。そのため、補助コイル68に駆動電力を供給し続けなくても、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度で保持でき、高いトルクを出力する際の省電力化を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、回転電機の第3実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、回転電機の第3実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、出力ロータ4を構成する第1連結部材26は、円筒状に形成されている。回転軸21には、非磁性材料からなる円環状のプレート81が一体回転可能に固定されている。このプレート81の外周縁は、第1連結部材26におけるカバー6側(図8中、右側)の端面にネジ82により固定されている。これにより、出力ロータ4(ロータコア22)の両端が回転軸21に対して支持されている。
磁束供給体41を構成する支持部材45のカバー6側の端部には、複数の角度調整磁石83が固定されている。なお、本実施形態の磁束供給体41には、出力ロータ4の磁極数と等しい数の角度調整磁石83が設けられている。また、各角度調整磁石83には、板状に形成されたセグメント磁石が採用されている。各角度調整磁石83は、支持部材45において、補助磁石44と軸方向に対向するような周方向位置に固定されている。そして、各角度調整磁石83は、支持部材45の周方向に異なる極性が交互に並ぶように軸方向に沿って磁化されている。
カバー6の内側面には、アキシャル補助ステータ84が設けられている。アキシャル補助ステータ84は、円環状の環状部85及び環状部85から軸方向に延出される複数のティース86を有する補助ステータコア87と、各ティース86に巻回される補助コイル88とを備えている。なお、本実施形態のアキシャル補助ステータ84には、出力ステータ3の出力コイル15と等しい数の補助コイル88が設けられている。また、補助コイル88の接続端部88aは、ハウジング2の外部に引き出されて制御装置16に接続されている。
そして、磁束供給体41は、補助コイル88に駆動電力が供給されることにより発生する回転磁界と、角度調整磁石83の磁束との関係に基づいて回転し、出力コイル15に供給される駆動電力と補助コイル88に供給される駆動電力との位相差に応じて出力ロータ4に対して相対回転する。つまり、本実施形態では、磁束供給体41とアキシャル補助ステータ84とにより、アキシャルギャップモータが構成されており、アキシャル補助ステータ84及び角度調整磁石83によって角度調整機構が構成されている。
なお、本実施形態の回転電機1には、上記第2実施形態と同様に、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度で保持する保持構造が設けられている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の回転電機1では、磁束供給体41の相対回転角度は、補助コイル88に駆動電力が供給されないと、埋込磁石23a,23bと補助磁石44との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって弱め角度となる(図4(a)参照)。このとき、上記第2実施形態と同様に、第1保持部材72の第1係合部74は、支持部材45の対向面における平坦な部位に接触する(図7(a)参照)。
一方、出力コイル15に供給される駆動電力に対して位相が180°ずれた駆動電力が補助コイル88に供給されると、磁束供給体41の相対回転角度が強め角度となる(図4(b)参照)。このとき、上記第2実施形態と同様に、第1保持部材72の第1係合部74が軸方向において対向する第2係合部75に対して凹凸係合することにより、磁束供給体41の相対回転角度が強め角度で保持される(図7(b)参照)。なお、この状態から磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度にする場合には、上記第2実施形態と同様に、例えば出力ステータ3に供給される駆動電力と同位相の駆動電力が補助コイル88に一時的に供給することで、第1係合部74と第2係合部75との凹凸係合が解除され、磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度となる(図7(a)参照)。
次に、本実施形態の効果について記載する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の(1)、及び上記第2実施形態の(4)の効果に加えて以下の効果を有する。
(5)磁束供給体41との間に軸方向に間隔を空けてアキシャル補助ステータ84を設け、補助コイル88に駆動電力が供給されることにより発生する回転磁界と、角度調整磁石83の磁束との関係に基づいて磁束供給体41を回転させ、その相対回転角度を弱め角度と強め角度との間で調整するようにした。このように本実施形態では、磁束供給体41の相対回転角度を保持するための角度調整磁石83が補助磁石44とは別に設けられるため、精度良く磁束供給体41の相対回転角度を調整できる。
(5)磁束供給体41との間に軸方向に間隔を空けてアキシャル補助ステータ84を設け、補助コイル88に駆動電力が供給されることにより発生する回転磁界と、角度調整磁石83の磁束との関係に基づいて磁束供給体41を回転させ、その相対回転角度を弱め角度と強め角度との間で調整するようにした。このように本実施形態では、磁束供給体41の相対回転角度を保持するための角度調整磁石83が補助磁石44とは別に設けられるため、精度良く磁束供給体41の相対回転角度を調整できる。
(第4実施形態)
次に、回転電機の第4実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、回転電機の第4実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、回転軸21には、円環状のボス91が一体回転可能に嵌合されている。なお、出力ロータ4を構成する第1連結部材26は、円筒状に形成されており、ボス91の外周に嵌合されている。ボス91には、その径方向外側及び軸方向両側に開口した溝状の設置溝92が形成されており、設置溝92には、第1調整部材93を出力ロータ4に接離する方向、すなわち軸方向に往復動させる駆動装置としてのソレノイド94が該ボス91(出力ロータ4)と一体回転可能に固定されている。詳しくは、ソレノイド94は、ボス91において、一方の極性のロータ磁極部36と軸方向に対向するような周方向位置に固定されている。また、ボス91の外周には、スリップリング95が固定されるとともに、スリップリング95には、カバー6に固定されたブラシ96が摺接している。そして、ソレノイド94は、これらスリップリング95及びブラシ96を介して制御装置16に接続されている。
図10に示すように、第1調整部材93は、ソレノイド94の外部に配置された第1カム部101、及び第1カム部101から軸方向に延出されて後述するソレノイド94のマグネットプランジャ116に固定されるシャフト部102を有している。なお、第1調整部材93は、非磁性材料により構成されている。第1カム部101は、軸方向視で円弧状に形成されるとともに、第1カム部101には、その周方向中央から両側に向かうにつれて磁束供給体41に近づくように周方向に対して一定角度で傾斜したカム面101a,101bが形成されている。周方向一方側に設けられたカム面101aは、周方向他方側に設けられたカム面101bよりも長く形成されている。そして、他方側に設けられたカム面101bの端部には、周方向に対して直交する直交面101c、及び直交面101cの先端からカム面101aと略平行に傾斜した平行カム面101dが形成されている。
一方、磁束供給体41を構成する支持部材45のカバー6側の端面には、複数の第2カム部104が形成されている。つまり、本実施形態では、支持部材45が第2調整部材に相当する。本実施形態の磁束供給体41には、出力ロータ4の極対数と等しい数(一方の極性の磁極が径方向外側を向くように配置された補助磁石44の数と等しい数)の第2カム部104が設けられている。各第2カム部104は、その軸線が径方向に沿って配置された三角柱状に形成されている。そして、各第2カム部104は、その頂点部分が一方の極性の磁極が径方向外側を向くように配置された補助磁石44と軸方向に対向するような周方向位置に配置されている。各第2カム部104には、頂点部分から周方向両側に向かうにつれて一定角度で周方向に対して傾斜したカム面104a,104bを有している。周方向一方側に設けられたカム面104aは、周方向他方側に設けられたカム面104bよりも長く形成されており、隣り合う第2カム部104間には周方向に対して直交する直交面104cが形成されている。これにより、第1カム部101と第2カム部104とは、これらの軸方向に対向する面全体が互いに接触するようになっている。
次に、ソレノイドの構成について説明する。
ソレノイド94は、筒状のヨーク111と、ヨーク111の両端に固定される一対のブラケット112,113と、ヨーク111の内周に固定されるソレノイドコイル114と、ソレノイドコイル114の内周にブッシュ115を介して軸方向に往復動可能に支持されるマグネットプランジャ116とを備えている。なお、以下の説明では、ソレノイド94の磁束供給体41側を前側、磁束供給体41と反対側を後側とする。
ソレノイド94は、筒状のヨーク111と、ヨーク111の両端に固定される一対のブラケット112,113と、ヨーク111の内周に固定されるソレノイドコイル114と、ソレノイドコイル114の内周にブッシュ115を介して軸方向に往復動可能に支持されるマグネットプランジャ116とを備えている。なお、以下の説明では、ソレノイド94の磁束供給体41側を前側、磁束供給体41と反対側を後側とする。
ヨーク111は、前側端部に径方向内側に延出されたフランジ部121aを有する円筒状のヨーク本体121と、ヨーク本体121の後側端部に固定される円環状の磁極部材122とからなる。ヨーク本体121及び磁極部材122は、それぞれ磁性材料により構成されている。
ブラケット112,113は、それぞれ略有底円筒状に形成されるとともに、ブラケット112,113の底部には、ヨーク111と反対側に膨出した有底円筒状の膨出部112a,113aがそれぞれ形成されている。膨出部112a,113aは、それぞれマグネットプランジャ116が挿入可能な内径を有している。そして、前側に配置されたブラケット112の膨出部112aには、軸方向に貫通した貫通孔123が形成されており、第1調整部材93のシャフト部102が挿通されている。なお、ソレノイド94は、ブラケット112,113を介してボス91の設置溝92に固定されている。
マグネットプランジャ116は、棒状に形成されるとともに、その軸方向に磁化されている。マグネットプランジャ116の前側の端部には、第1調整部材93のシャフト部102が固定されている。そして、ブラケット112の膨出部112a内には、マグネットプランジャ116を後側に付勢するプランジャ付勢部材としてのコイルバネ124が収容されている。
ここで、図12において一点鎖線で示すように、マグネットプランジャ116に作用するコイルバネ124の付勢力は、マグネットプランジャ116のストローク範囲における前端位置からのストローク量に比例して線形的に小さくなる。一方、図12において二点鎖線で示すように、ソレノイドコイル114への非通電時において、マグネットプランジャ116とヨーク111との間に作用する磁気的な吸引力は、マグネットプランジャ116のストローク範囲における前端位置からのストローク量に反比例して非線形的に小さくなる。なお、図12では、マグネットプランジャ116を後退させる方向の力(コイルバネ124の付勢力)をプラス、マグネットプランジャ116を前進させる方向の力(磁気的な吸引力)をマイナスとしている。そして、図12において実線で示すように、本実施形態のソレノイド94では、ソレノイドコイル114への非通電時において、前端位置にある状態ではマグネットプランジャ116を前進させる方向の力が大きくなり、後端位置にある状態ではマグネットプランジャ116を後退させる方向の力が大きくなるように、ヨーク111の寸法やコイルバネ124の弾性係数等が設定されている。
このように構成されたソレノイド94では、マグネットプランジャ116が後端位置にある状態(図11(a)参照)で、ヨーク111のフランジ部121aの極性がマグネットプランジャ116の前端の極性と反対になるようにソレノイドコイル114に駆動電力を供給すると、マグネットプランジャ116が前端位置に移動する。そして、マグネットプランジャ116が前端位置に移動した後にソレノイドコイル114への通電が停止されても、マグネットプランジャ116のストローク位置は変化しない。一方、マグネットプランジャ116が前端位置にある状態(図11(b)参照)で、ヨーク111のフランジ部121aの極性がマグネットプランジャ116の前端部の極性と同一になるようにソレノイドコイル114に駆動電力を供給すると、マグネットプランジャ116が後端位置に移動する。そして、マグネットプランジャ116が後端位置に移動した後にソレノイドコイル114への通電が停止されても、マグネットプランジャ116のストローク位置は変化しない。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図11(a)に示すように、マグネットプランジャ116が後端位置にある状態では、第1調整部材93が磁束供給体41から離間しており、第1カム部101と第2カム部104との凹凸係合が解除されている。この状態では、埋込磁石23a,23bと補助磁石44との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって、ロータ磁極部36の極性と、該ロータ磁極部36と径方向に対向する供給体磁極部50の磁極の極性とが反対の極性となり、磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度となる。
図11(a)に示すように、マグネットプランジャ116が後端位置にある状態では、第1調整部材93が磁束供給体41から離間しており、第1カム部101と第2カム部104との凹凸係合が解除されている。この状態では、埋込磁石23a,23bと補助磁石44との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって、ロータ磁極部36の極性と、該ロータ磁極部36と径方向に対向する供給体磁極部50の磁極の極性とが反対の極性となり、磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度となる。
図11(a)に示す状態からマグネットプランジャ116を前進させると、第1カム部101が第2カム部104を押圧する。ここで、上記のように第1カム部101のカム面101a,101bと第2カム部104のカム面104a,104bとがそれぞれ周方向に対して傾斜しているため、第1調整部材93が磁束供給体41を周方向に押圧する。そして、図11(b)に示すように、磁束供給体41の相対回転角度が強め角度になると、第1カム部101と第2カム部104とが互いに凹凸係合する。この状態で、ソレノイドコイル114への通電を停止しても、上記のようにマグネットプランジャ116のストローク位置は変化しないため、磁束供給体41の相対回転角度が強め角度で保持される。なお、本実施形態の第1カム部101には、平行カム面101dが設けられているため、第1カム部101が第2カム部104を押圧する際に安定して磁束供給体41が周方向に押圧される。
そして、図11(b)に示す状態からソレノイドコイル114への通電方向を変えてマグネットプランジャ116を後退させると、埋込磁石23a,23bと補助磁石44との間に作用する磁気的な吸引力及び反発力によって、図11(a)に示すように、磁束供給体41の相対回転角度が弱め角度となる。
次に、本実施形態の効果について記載する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の(1)の効果に加えて以下の効果を有する。
(6)第1調整部材93をソレノイド94によって往復動させ、第1カム部101を第2カム部104に対して係脱させる簡易な構成で、磁束供給体41の相対回転角度を調整できる。
(6)第1調整部材93をソレノイド94によって往復動させ、第1カム部101を第2カム部104に対して係脱させる簡易な構成で、磁束供給体41の相対回転角度を調整できる。
(7)ソレノイド94を、ソレノイドコイル114への非通電時において、前端位置にある状態ではマグネットプランジャ116を前進させる方向の力が大きくなり、後端位置にある状態ではマグネットプランジャ116を後退させる方向の力が大きくなるように構成した。そのため、ソレノイドコイル114に駆動電力を供給し続けなくても、マグネットプランジャ116のストローク範囲における前端位置及び後端位置の双方に該マグネットプランジャ116のストローク位置を保持できる。これにより、ソレノイドコイル114に駆動電力を供給し続けなくても、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度に保持でき、高いトルクを出力する際の省電力化を図ることができる。
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記第1実施形態では、駆動ギヤとしてウォームギヤ54を用いたが、これに限らず、例えばスパーギヤ等を用いてもよい。また、支持部材45に対してウォームギヤ54と噛合する歯部48を有する従動ギヤ(ウォームホイール等)を別途固定してもよい。
・上記第1実施形態では、駆動ギヤとしてウォームギヤ54を用いたが、これに限らず、例えばスパーギヤ等を用いてもよい。また、支持部材45に対してウォームギヤ54と噛合する歯部48を有する従動ギヤ(ウォームホイール等)を別途固定してもよい。
・上記第1実施形態では、小型モータ42にブラシ付きの直流モータを用いたが、これに限らず、例えばブラシレスモータやステッピングモータ等を用いてもよい。
・上記第1実施形態において、小型モータ42を磁束供給体41と一体可能に固定し、小型モータ42に連結された駆動ギヤと噛合する従動ギヤを出力ロータ4と一体回転可能に固定してもよい。
・上記第1実施形態において、小型モータ42を磁束供給体41と一体可能に固定し、小型モータ42に連結された駆動ギヤと噛合する従動ギヤを出力ロータ4と一体回転可能に固定してもよい。
・上記第2及び第3実施形態では、第1係合部74を凸形状とし、第2係合部75を凹形状としたが、これに限らず、第1係合部74を凹形状とし、第2係合部75を凸形状としてもよい。
・上記第2及び第3実施形態では、第1及び第2係合部74,75の表面74a,75aをそれぞれ半球状に形成したが、これに限らず、例えば円錐状等に形成してもよい。要は、表面74a,75aが周方向に対して傾斜しており、出力ロータ4と磁束供給体41とが相対回転することにより、第1保持部材72にコイルバネ73の付勢方向と反対方向の押圧力が作用し、第1係合部74と第2係合部75との凹凸係合を解除するような形状であれば、表面74a,75aの形状は適宜変更可能である。また、第1及び第2係合部74,75のいずれか一方が周方向に対して傾斜した傾斜面を有していない構成としてもよい。
・上記第2及び第3実施形態において、例えば磁束供給体41に第1保持部材72及びコイルバネ73を設け、出力ロータ4の第2連結部材27に第2係合部75を形成してもよい。なお、この場合、第2連結部材27が第2保持部材となる。
・上記第2及び第3実施形態では、コイルバネ73を用いて第1保持部材72を付勢したが、これに限らず、例えば皿バネ等の他のバネ部材やゴム等の弾性体を用いて第1保持部材72を付勢してもよい。なお、上記第4実施形態のマグネットプランジャ116を付勢するプランジャ付勢部材についても、同様に変更可能である、
・上記第2及び第3実施形態において、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度で保持する保持構造を設けなくてもよい。この場合、磁束供給体の相対回転角度を強め角度とする際には、補助コイル68,88に駆動電力を供給し続けることになる。ここで、上記第3実施形態では、磁束供給体41の相対回転角度を保持するための角度調整磁石83が補助磁石44とは別に設けられるため、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度で保持する際に、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束を効果的に増加させることができる。
・上記第2及び第3実施形態において、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度で保持する保持構造を設けなくてもよい。この場合、磁束供給体の相対回転角度を強め角度とする際には、補助コイル68,88に駆動電力を供給し続けることになる。ここで、上記第3実施形態では、磁束供給体41の相対回転角度を保持するための角度調整磁石83が補助磁石44とは別に設けられるため、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度で保持する際に、出力ステータ3と出力ロータ4との間を通過する磁束を効果的に増加させることができる。
・上記第4実施形態において、鉄等の磁性材料からなるプランジャを有するソレノイドを用いて、第1調整部材93を往復動させてもよい。なお、この場合には、磁束供給体41の相対回転角度を強め角度とする際には、ソレノイドに対して駆動電力を供給し続けることになる。
・上記第4実施形態において、第1カム部101のカム面101a,101b、及び第2カム部104のカム面104a,104bを周方向に対して一定角度で傾斜させたが、これに限らず、例えば周方向に対する傾斜角が周方向両側に向かうにつれて大きくなるように傾斜させてもよい。要は、カム面101a,101b,104a,104bは、第1カム部101が第2カム部104を押圧することにより、磁束供給体41を周方向に押圧して該磁束供給体41を出力ロータ4に対して相対回転させることができれば、適宜変更可能である。また、第1及び第2カム部101,104のいずれか一方が周方向に対して傾斜したカム面を有していない構成としてもよい。
・上記各実施形態では、埋込磁石23a,23bを、周方向に間隔を空けるとともに断面のなす長方形の長手方向が径方向に対して互いに逆方向に傾くように設けた。しかし、これに限らず、例えば図13に示すように、埋込磁石23a,23bを、周方向に間隔を空けるとともに断面のなす長方形の長手方向が径方向に対して平行となるように放射状に配置してもよく、その配置は適宜変更可能である。また、埋込磁石23a,23bを円弧状に湾曲した板状としてもよく、その形状は適宜変更可能である。
・上記各実施形態では、回転電機1をインナロータ型のラジアルギャップモータとして構成したが、これに限らず、アウタロータ型のラジアルギャップモータとして構成してもよい。なお、この場合、磁束供給体41は、出力ロータ4の径方向外側に間隔を空けて配置することになる。
・上記各実施形態では、補助磁石44を供給体コア43(磁石保持部材46)に埋め込む態様で固定したが、これに限らず、供給体コア43の表面に固定してもよい。
・上記各実施形態では、磁束供給体41の供給体コア43にロータ磁極部36と同数の補助磁石44を固定した。しかし、これに限らず、供給体コア43にロータ磁極部36の半分の数の補助磁石44を、一方の極性の磁極のみが径方向外側を向くように固定し、供給体コア43における隣り合う補助磁石44間を他方の極性の供給体磁極部50としてもよい。つまり、磁束供給体41を所謂ハーフマグネット型(コンシクエントポール型)のロータとして構成してもよい。
・上記各実施形態では、磁束供給体41の供給体コア43にロータ磁極部36と同数の補助磁石44を固定した。しかし、これに限らず、供給体コア43にロータ磁極部36の半分の数の補助磁石44を、一方の極性の磁極のみが径方向外側を向くように固定し、供給体コア43における隣り合う補助磁石44間を他方の極性の供給体磁極部50としてもよい。つまり、磁束供給体41を所謂ハーフマグネット型(コンシクエントポール型)のロータとして構成してもよい。
・上記各実施形態では、補助磁石44としてセグメント磁石を用いたが、これに限らず、筒状のリング磁石を用いてもよい。なお、この場合には、補助磁石44を供給体コア43に固定せず、補助磁石44自体を出力ロータ4の径方向内側に回転可能に支持してもよい。つまり、磁束供給体41が補助磁石のみからなる構成としてもよい。
・上記各実施形態では、磁束供給体41に、出力ロータ4の磁極数(ロータ磁極部36の数)と等しい数の補助磁石44を設けたが、出力ロータ4の磁極数と異なっていてもよく、その数は適宜変更可能である。同様に、補助ステータコア67,87の補助コイル68,88、角度調整磁石83、第1係合部74、第2係合部75、第1カム部101、第2カム部104等の数も適宜変更可能であることは言うまでもない。
・上記各実施形態では、磁束供給体41の相対角度を弱め角度とした場合に、全てのロータ磁極部36の極性と全ての供給体磁極部50の磁極の極性とが反対になるようにしたが、これに限らず、供給体磁極部50の幾つか(例えば1つ)は、ロータ磁極部36の極性と同一の極性が径方向において対向するようにしてもよい。同様に、磁束供給体41の相対角度を強め角度とした場合に、例えば供給体磁極部50の幾つかは、ロータ磁極部36の極性と反対の極性が径方向において対向するようにしてもよい。なお、磁束供給体41の相対角度を弱め角度又は強め角度とした場合に、全てのロータ磁極部36の径方向の中央位置と全ての供給体磁極部50の径方向の中央位置とが完全に一致しなくてもよいことはいうまでもない。
・上記各実施形態では、本発明を電気自動車やハイブリッド自動車の駆動源に用いられる回転電機1に具体化したが、これに限らず、例えば電動パワーステアリング装置等の他の装置の駆動源として用いてもよく、また、発電機として用いてもよい。
1…回転電機、2…ハウジング、3…出力ステータ、4…出力ロータ、5…ハウジング本体、6…カバー、13…ステータコア、15…出力コイル、16…制御装置、21…回転軸、22…ロータコア、23a,23b…埋込磁石、25…コア本体、26…第1連結部材、27…第2連結部材、36…ロータ磁極部、41…磁束供給体、42…小型モータ、44…補助磁石、45…支持部材、46…磁石保持部材、48…歯部、50…供給体磁極部、54…ウォームギヤ、64…ラジアル補助ステータ、68,88…補助コイル、71…ケース、72…第1保持部材、73,124…コイルバネ、74…第1係合部、74a,75a…表面、75…第2係合部、83…角度調整磁石、84…アキシャル補助ステータ、93…第1調整部材、101…第1カム部、101a,101b,104a,104b…カム面、101c…直交面、101d…平行カム面、104…第2カム部、111…ヨーク、112,113…ブラケット、114…ソレノイドコイル、116…マグネットプランジャ。
Claims (7)
- 複数のコイルを有するステータと、前記ステータとの間に径方向に間隔を空けて配置されたロータとを備え、
前記ロータは、回転軸に一体回転可能に固定されたロータコア、及び前記ロータコアに埋め込まれる態様で固定されるとともに周方向において同一の極性が対向するように磁化された複数対の埋込磁石を有する回転電機であって、
前記回転軸に相対回転可能に支持されるとともに、前記ロータとの間に径方向に間隔を空けて前記ステータの反対側に配置された補助磁石を有する磁束供給体と、
前記ロータの回転時における前記磁束供給体の該ロータに対する相対回転角度を、弱め角度と強め角度との間で調整する角度調整機構とを備え、
前記弱め角度は、前記ロータコアにおける前記一対の埋込磁石に挟まれたロータ磁極部の極性と、該ロータ磁極部と径方向に対向する前記磁束供給体における前記補助磁石によりに形成された供給体磁極部の極性とが反対になる角度であり、
前記強め角度は、前記ロータ磁極部の極性と該ロータ磁極部と径方向に対向する前記供給体磁極部の極性とが同一になる角度であることを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機において、
前記角度調整機構は、
前記ロータ及び前記磁束供給体のいずれか一方と一体回転する小型モータと、
前記小型モータに駆動連結された駆動ギヤと、
前記ロータ及び前記磁束供給体の他方と一体回転するとともに、前記駆動ギヤと噛合する従動ギヤとを備えたことを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機において、
前記角度調整機構は、前記磁束供給体との間に径方向に間隔を空けて前記ロータの反対側に配置された補助コイルを有するラジアル補助ステータを備えたことを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機において、
前記角度調整機構は、
前記磁束供給体の軸方向一方側に配置された補助コイルを有するアキシャル補助ステータと、
前記補助コイルとの間に軸方向に間隔を空けて配置されるとともに、前記磁束供給体と一体回転する角度調整磁石とを備えたことを特徴とする回転電機。 - 請求項3又は4に記載の回転電機において、
前記ロータ及び前記磁束供給体のいずれか一方と一体回転するとともに、第1係合部が形成された第1保持部材と、
前記ロータ及び前記磁束供給体の他方と一体回転するとともに、前記第1係合部と凹凸係合することにより前記磁束供給体の相対回転角度を前記強め角度で保持する第2係合部が形成された第2保持部材と、
前記第1保持部材を前記第2保持部材側に付勢する保持付勢部材とを備え、
前記第1及び第2係合部の少なくとも一方は、周方向に対して傾斜した傾斜面を有し、
前記傾斜面は、前記磁束供給体の相対回転角度が前記強め角度にある状態から、前記ロータと前記磁束供給体とが相対回転することにより、該第1係合部と該第2係合部との凹凸係合を解除するように形成されたことを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機において、
前記角度調整機構は、
前記ロータ及び前記磁束供給体のいずれか一方と一体回転するとともに、第1カム部が形成された第1調整部材と、
前記ロータ及び前記磁束供給体の他方と一体回転するとともに、前記第1カム部と凹凸係合することにより前記磁束供給体の相対回転角度を前記強め角度で保持する第2カム部が形成された第2調整部材と、
前記第1調整部材を前記第2調整部材に対して接離する方向に往復動させる駆動装置とを備え、
前記第1及び第2カム部の少なくとも一方は、周方向に対して傾斜したカム面を有し、
前記カム面は、前記磁束供給体の相対回転角度が前記弱め角度である状態で、前記第1カム部が前記第2カム部を押圧することにより、前記磁束供給体を周方向に押圧するように形成されたことを特徴とする回転電機。 - 請求項6に記載の回転電機において、
前記駆動装置は、前記第1調整部材と同行して往復動するマグネットプランジャと、前記マグネットプランジャの外周に配置されるソレノイドコイル及び磁性材料からなるヨークと、前記マグネットプランジャを付勢するプランジャ付勢部材とを備え、
前記マグネットプランジャがストローク範囲における前端位置にある状態では該マグネットプランジャを前進させる方向の力が大きくなり、前記マグネットプランジャがストローク範囲における後端位置にある状態では該マグネットプランジャを後退させる方向の力が大きくなるように構成されたことを特徴とする回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013086784A JP2014212596A (ja) | 2013-04-17 | 2013-04-17 | 回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013086784A JP2014212596A (ja) | 2013-04-17 | 2013-04-17 | 回転電機 |
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JP2014212596A true JP2014212596A (ja) | 2014-11-13 |
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ID=51931967
Family Applications (1)
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JP2013086784A Pending JP2014212596A (ja) | 2013-04-17 | 2013-04-17 | 回転電機 |
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JP (1) | JP2014212596A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017202320A1 (zh) * | 2016-05-27 | 2017-11-30 | 比亚迪股份有限公司 | 电机转子、电机和电动汽车 |
-
2013
- 2013-04-17 JP JP2013086784A patent/JP2014212596A/ja active Pending
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