JP2014212282A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】梨地面を有する保持テープ越しにウェーハの所定の位置にレーザー光線を集光して改質層を形成する。
【解決手段】保持テープT1が表面又は裏面に貼着されたウェーハW1の保持テープT1側から保持テープT1及びウェーハWを透過する波長のレーザー光線を照射して分割の起点となる改質層6を形成する場合において、保持テープT1の露出面T1a側に透明液体100を供給し両面が平坦面で形成されレーザー光線31aを透過するカバーガラス110で透明液体100を保持テープT1との間に挟みこみ保持テープT1の露出面T1a全面に液体膜100を形成し、その後、カバーガラス110側からカバーガラス110、液体膜100、保持テープT1及びウェーハWを透過する波長のレーザー光線をウェーハWの内部に集光点を位置づけて照射することで、保持テープT1への樹脂の塗布を不要とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ウェーハ内部にレーザー光線を照射し個々のデバイスに分割するための改質層を形成するウェーハの加工方法に関する。
半導体ウェーハを個々のデバイスに分割する技術として、ウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を分割予定ラインに照射してウェーハ内部に改質層を形成し、その後、外力を付与して改質層を起点としてウェーハを個々のデバイスに分割する技術が提案され、実用に供されている(例えば、特許文献1参照)。
分割予定ラインに沿ってウェーハに外力を与えるためにウェーハに貼着された保持テープをウェーハの面方向に拡張するテープ拡張工程などを円滑に行う観点から、保持テープの基材フィルム側表面(粘着面と反対側の面)は、摩擦係数を下げるために梨地に形成されている場合がある。しかし、空気と保持テープとではレーザー光線に対する屈折率が大きく異なり、保持テープ側からウェーハにレーザー光線を集光しようとすると、保持テープの梨地に形成された基材フィルム側表面では、レーザー光線の進行方向の屈折位置が一定とはならないため、ウェーハ内の所定の位置にレーザー光線を十分に集光できず、所望の深さに改質層を形成できないという問題があった。そこで、テープ露出面に液状樹脂を塗布することにより凹凸を平坦化し、レーザー光線の進行方向の屈折位置がばらつかないようにする技術が提案されている(特許文献2)。特許文献2に記載されたワークの分割方法では、(1)分割予定ラインの幅の狭いウェーハに対して改質層を形成するために回路が形成されていない裏面側からレーザービームを照射する必要がある場合があること、(2)改質層を形成した割れやすい状態のウェーハをハンドリングすることは難しく、改質層形成後にテープの貼替え工程を行うことを避けたいこと、(3)分割した半導体チップをピックアップする工程においてはチップの回路が形成されている表面側が露出している必要があること、に鑑み、ウェーハの裏面に貼着された保持テープ越しにレーザービームを照射してワークの内部に改質層を形成することとしている。
特許3408805号公報 特開2012−84618号公報
しかし、保持テープの露出面に液状樹脂を塗布する場合には、レーザー加工装置とは別の樹脂塗布装置又はレーザー加工装置と一体となった樹脂塗布装置が必要となり、いずれの場合も装置の設置スペースが増大する。また、樹脂を塗布した後は、レーザー照射後に樹脂を洗浄する必要が生じるが、内部に改質層が形成されたウェーハを洗浄する過程ではウェーハが割れやすいため、ウェーハのハンドリングも困難となる。
本発明は、このような事情にかんがみなされたもので、その目的は、梨地面を有する保持テープ越しでも簡易な方法で所定の位置にレーザー光線を集光でき、樹脂の被覆も不要でハンドリングも容易なウェーハの加工方法を提供することである。
本発明は、保持テープが表面又は裏面に貼着されたウェーハの保持テープ側から保持テープ及びウェーハを透過する波長のレーザー光線を照射して分割の起点となる改質層を形成するウェーハの加工方法に関し、保持テープの露出面側に透明液体を供給し両面が平坦面で形成されレーザー光線を透過するカバーガラスで透明液体を保持テープとの間に挟みこみ保持テープの露出面全面に液体膜を形成する液体膜形成工程と、液体膜形成工程の後に、カバーガラス側からカバーガラス、液体膜、保持テープ及びウェーハを透過する波長のレーザー光線を、ウェーハの内部に集光点を位置付けて照射し、ウェーハの内部に改質層を形成する改質層形成工程とを含む。
ウェーハの表面に複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成され、表面に保持テープが貼着される場合は、改質層形成工程においては、カバーガラス側からカバーガラス、液体膜、保持テープ及びウェーハを透過する波長のレーザー光線を、ウェーハの内部に集光点を位置づけて分割予定ラインに沿って照射してウェーハの内部に改質層を形成し、改質層形成工程の後に、ウェーハの保持テープ側を保持テーブルに保持し、ウェーハの露出している裏面を研削手段により研削し仕上げ厚さへと薄化するとともに研削動作により改質層を起点としてウェーハを分割予定ラインに沿って分割する分割工程が遂行される。
ウェーハの表面には、複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成され、ウェーハの裏面には保持テープが貼着され保持テープの外周部に環状フレームが貼着されており、
液体膜形成工程においては、保持テープの露出面側の少なくともウェーハが貼着されている領域に透明液体を供給し、両面が平坦面で形成されレーザー光線を透過するカバーガラスで透明液体を保持テープとの間に挟みこみ保持テープの露出面の少なくともウェーハが貼着されている領域全面に液体膜を形成し、
改質層形成工程においては、カバーガラス側からカバーガラス、液体膜、保持テープ及びウェーハを透過する波長のレーザー光線を、ウェーハの内部に集光点を位置づけて分割予定ラインに沿って照射してウェーハの内部に改質層を形成し、
改質層形成工程の後に、ウェーハに外力を加えることによってウェーハの内部に形成された改質層を起点としてウェーハを分割する分割工程が遂行されることを特徴とする請求項1記載のウェーハの加工方法。
本発明では、保持テープの露出面とカバーガラスとの間に液体膜を形成し、カバーガラス側からカバーガラス、液体膜及び保持テープを介してウェーハWの内部にレーザー光線を集光するため、保持テープに樹脂を塗布せずに、ウェーハ内部の所望の深さにレーザー光線を集光することができる。したがって、レーザー加工装置とは別の樹脂塗布装置又はレーザー加工装置と一体となった樹脂塗布装置が不要となり、装置の設置スペースを縮小することができる。また、樹脂を塗布しないことにより、レーザー照射後に樹脂を洗浄する必要もなくなるため、洗浄時にウェーハが割れるなどの不都合も生じない。
レーザー加工装置の例を示す斜視図。 保持テープが貼着され透明液体が滴下されたウェーハ及びカバーガラスを示す斜視図。 改質層形成工程を示す正面視断面図。 ウェーハに改質層が形成された状態を示す正面視断面図。 液体膜除去工程を示す正面視断面図。 分割工程を示す正面視断面図。 分割工程によりウェーハが分割された状態を示す正面視断面図。 裏面が保持テープに貼着され環状フレームに支持されたウェーハを示す斜視図。 改質層形成工程の別の例を示す正面視断面図。 ウェーハに改質層が形成された状態の別の例を示す正面視断面図。 分割工程実施前の状態を示す正面視断面図。 分割工程実施前の状態を示す正面視断面図。
1 レーザー加工装置の構成
図1に示すレーザー加工装置1は、保持手段2に保持された被加工物(ウェーハ)W1に対してレーザー照射手段3からレーザー光線を照射してウェーハWに加工を施す装置である。
保持手段2は、ウェーハW1を吸引保持する吸引部20を備えている。また、吸引部20の周囲には、ウェーハW1の上に載置されるカバーガラス110を固定するための固定部21が配設されている。固定部21は、カバーガラス110を上方から押圧する押さえ部210を備えている。
保持手段2は、加工送り手段4によって加工送り方向(X軸方向)に移動可能に支持されているとともに、割り出し送り手段5によってX軸方向に対して水平方向に直交する割り出し送り方向(Y軸方向)に移動可能に支持されている。
加工送り手段4は、平板状の基台53上に配設され、X軸方向の軸心を有するボールネジ40と、ボールネジ40と平行に配設された一対のガイドレール41と、ボールネジ40の一端に連結されたモータ42と、図示しない内部のナットがボールネジ40に螺合すると共に下部がガイドレール41に摺接するスライド部43とから構成されている。この加工送り手段4は、モータ42に駆動されてボールネジ40が回動するのに伴い、スライド部43がガイドレール41上をX軸方向に摺動して保持手段2をX軸方向に移動させる構成となっている。
保持手段2及び加工送り手段4は、割り出し送り手段5によってY軸方向に移動可能に支持されている。割り出し送り手段5は、Y軸方向の軸心を有するボールネジ50と、ボールネジ50に平行に配設された一対のガイドレール51と、ボールネジ50の一端に連結されたモータ52と、図示しない内部のナットがボールネジ50に螺合すると共に下部がガイドレール51に摺接する基台53とから構成されている。この割り出し送り手段5は、モータ52に駆動されてボールネジ50が回動するのに伴い、基台53がガイドレール51上をY軸方向に摺動して保持手段2及び加工送り手段4をX軸方向に移動させる構成となっている。
レーザー照射手段3は、壁部10に固定された基台30と、基台30の先端部に固定された照射ヘッド31とを備えている。照射ヘッド31は、鉛直方向の光軸を有するレーザー光線を照射する機能を有している。
なお、図1に示したレーザー加工装置1では、加工送り手段4及び割り出し送り手段5が保持手段2をX軸方向及びY軸方向に移動させ、レーザー照射手段3が移動しない構成としているが、保持手段2とレーザー照射手段3とが相対的にX軸方向に加工送りされY軸方向に割り出し送りされる構成であれば、図1の例には限定されない、例えば、保持手段2がX軸方向に移動し、レーザー照射手段3がY軸方向に移動する構成としてもよいし、保持手段2が移動せず、レーザー照射手段3がX軸方向及びY軸方向に移動する構成としてもよい。
以下では、このように構成されるレーザー加工装置1を用いてウェーハW1の内部にレーザー光線を集光して改質層を形成し、その改質層が起点としてウェーハWを分割する場合について説明する。
2 ウェーハの加工方法(第1例)
図1及び図2に示すウェーハW1は、裏面Wbの研削により薄化される前のウェーハであり、表面Waに、格子状に形成された分割予定ラインLによって区画されてデバイスDが形成されている。そして、この表面Waには、保持テープT1が貼着される。保持テープT1は、レーザー光線を透過させるものであればよく、例えばリンテック社製のD821−HSが用いられる。保持テープT1の上面(露出面)は、梨地面に形成されている。
(1)液体膜形成工程
表面Waに保持テープT1が貼着されたウェーハW1は、裏面Wb側が保持手段2を構成する吸引部20の上に載置され吸引保持される。そして、図2に示すように、保持テープT1の上には、純水、アルコールなどの透明液体100が滴下される。
滴下された透明液体100上にはカバーガラス110が載置され、図3に示すように、カバーガラス110によって透明液体100が保持テープT1の露出面T1aとの間に挟みこまれ、一面に押し広げられる。このカバーガラス110の外周部には枠体111を備えており、図3に示すように、枠体111は、保持手段2を構成する固定部21によって押さえつけられて固定される。このようにしてカバーガラス110が固定されることにより、保持テープT1の露出面T1aの全面とカバーガラス110の下面110bとの間に透明液体が介在して液体膜100が形成される。カバーガラス110の厚さは、例えば100μmである。また、カバーガラス110は、両面が平坦に形成されている。カバーガラス110は、ウェーハWに照射するレーザー光線の波長に対して透過性のあるものであれば、特に材質は問われず、例えばサファイアであってもよい。液体膜100の厚みは、例えば数μm〜数百μmであり、カバーガラス110と保持テープT1との間の全面に行き渡る程度の量の透明液体が使用される。
(2)改質層形成工程
図3に示すウェーハW1は、図1に示した加工送り手段4によってX軸方向に加工送りされるとともに、分割予定ラインLに沿って照射ヘッド31からレーザー光線31aの照射を受ける。レーザー光線31aは、カバーガラス110側から、カバーガラス110、液体膜100、保持テープT1及びウェーハW1を透過する波長のレーザー光線であり、ウェーハW1の内部に集光点を位置づけることにより、分割予定ラインLに沿って改質層6が形成される。また、割り出し送り手段5によって基台53がY軸方向に割り出し送りされ、各分割予定ラインLに沿って順次同様にレーザー照射が行われ、さらに、保持手段2を90度回転させてから同様のレーザー照射を行うと、図4に示すように、すべての分割予定ラインLに沿って改質層6が形成される。
レーザー光線31aの条件は、例えば以下のとおりとする。
波長:1342[nm]
繰り返し周波数:90[kHz]
出力:1.4[W]
なお、波長は、1064〜1342[nm]、繰り返し周波数は10〜100[kHz]、出力は0.1〜4[W]の間で適宜選択することができる。レーザースポット径は、ウェーハWの表面Waから集光点までの深さの0.4倍程度である。したがって、集光点を浅くすることで、レーザースポット径を小さくすることができる。
空気とカバーガラス110とではレーザー光線に対する屈折率が異なるため、レーザー光線の照射時は、空気とカバーガラス110との界面においてレーザー光線が屈折する。一方、カバーガラス110と保持テープT1との間には液体膜100が介在しており、その間に空気が存在せず、カバーガラス110と液体膜100と保持テープT1とでは屈折率にあまり差がないため、保持テープT1の露出面T1aが梨地に形成されていても、カバーガラス110から液体膜100、保持テープT1にかけてレーザー光線の屈折を小さくすることができる。そして、カバーガラス110は両面が平坦であるため、ウェーハW内の所定の深さにレーザー光線を十分に集光し、所望の改質層を形成することができる。
(3)液体膜除去工程
改質層形成工程の終了後は、図5に示すように、カバーガラス110を保持テープT1の露出面T1aから離反させる。そして、露出面T1aに対して圧縮エアー噴出部7から圧縮エアー7aを噴射することにより、残存している液体膜を露出面T1aから除去する。従来使用していた樹脂と比較して液体膜100は容易に除去することができるため、ウェーハW1のハンドリングも容易であり、ウェーハW1が割れにくい。なお、圧縮エアー噴出部7は、図1においては図示していないが、レーザー加工装置1における保持手段2のX軸方向の移動経路の上方に配設されている。
(4)分割工程
次に、固定部21による枠体111の固定を解除するとともに、ウェーハWの吸引部20における吸引保持を解除する。そして、保持テープT1が貼着され改質層6が形成されたウェーハWは、例えば図6に示す研削装置8に搬送される。
この研削装置8は、被研削物を保持して回転可能なチャックテーブル80と、チャックテーブル80に保持された被研削物に対して研削を施す研削手段81とを備えており、研削手段81は、回転軸810の下端部に研削ホイール811が装着されて構成されている。研削手段81は、チャックテーブル80に保持された被研削物に対して接近又は離反する方向に移動可能となっている。また、研削ホイール811の下部には、円環状に複数の研削砥石811aが固着されている。
チャックテーブル80には、保持テープT1の露出面T1aが保持され、ウェーハW1の裏面Wbが露出した状態となる。そして、研削ホイール811が回転しながら研削手段81が降下することにより、回転する研削砥石811aが裏面Wbに接触して裏面Wbが研削され、ウェーハWが薄化される。そして、研削により各改質層6に対して研削負荷が作用し、図7に示すように、改質層6を起点として裏面Wbから表面Waに至るクラック6aが生じ、分割予定ラインLに沿って個々のデバイスに分割される。
このように、保持テープT1の露出面T1aの上に液体膜100を形成し、カバーガラス110、液体膜100及び保持テープT1を介してウェーハWの内部にレーザー光線を集光することにより、保持テープT1に樹脂を塗布する必要がなくなるため、レーザー加工装置とは別の樹脂塗布装置又はレーザー加工装置と一体となった樹脂塗布装置が不要となり、装置の設置スペースを縮小することができる。また、樹脂を塗布しないことにより、レーザー照射後に樹脂を洗浄する必要もなくなるため、洗浄時にウェーハが割れるなどの不都合も生じない。
ウェーハWが不純物のドープ量が多いものである場合は、裏面Wb側からレーザー光線を照射すると、ウェーハWの内部でレーザー光線が散乱するため、厚み方向の深い位置(表面Waに近い側)に改質層を形成することができないという問題があるが、ウェーハWの表面Waに保持テープT1を貼着し、保持テープT1の露出面T1aの上に液体膜100を形成してウェーハWの表面Wa側からレーザー光線を照射するため、表面Waに近い側に改質層を形成することができる。したがって、分割工程において研削による分割を円滑に行うことができる。
また、レーザー光線の集光点が浅くなる分、ウェーハWの表面Waにおけるレーザースポット径を小さくすることができるため、ウェーハWの分割予定ラインLの幅の範囲内にレーザースポット径を収めることができ、デバイスDに悪影響を与えることがないとともに、分割予定ラインLが細いウェーハにも対応して加工を行うことができる。
さらに、改質層形成工程ではウェーハWの裏面Wb側にテープが貼着されていないため、改質層形成工程から液体膜除去工程及び分割工程にスムーズに移行することができる。
3 ウェーハの加工方法(第2例)
図8に示すウェーハW2は、裏面W2bが研削され薄化されたウェーハであり、表面W2aに、格子状に形成された分割予定ラインLによって区画されてデバイスDが形成されている。裏面W2bには保持テープT2が貼着される。保持テープT2の外周部は、リング状に形成された環状フレームFに貼着され、ウェーハW2が保持テープT2を介して環状フレームFに支持されている。
(1)液体膜形成工程
保持テープT2を介して環状フレームFに支持されたウェーハW2は、図9に示すように、ウェーハW2の表面W2aが保持手段2の吸引部20に吸引保持され、環状フレームFが固定部21によって固定される。そして、保持テープT2の露出面T2bの少なくともウェーハW2が貼着されている領域に透明液体が滴下され、その上にカバーガラス110が載置され、露出面T2bとカバーガラス110との間に液体膜100が介在した状態となる。カバーガラス110の周囲の枠体111は、環状フレームFとともに固定部21の押さえ部210によって固定される。このようにしてカバーガラス110が固定されることにより、保持テープT2の露出面T2bの少なくともウェーハW2が貼着されている領域とカバーガラス110の下面110bとの間に透明液体が介在して液体膜100が形成される。カバーガラス110の厚さは、例えば100μmである。また、カバーガラス110は、両面が平坦に形成されている。カバーガラス110は、ウェーハW2に照射するレーザー光線の波長に対して透過性のあるものであれば、特に材質は問われず、例えばサファイアであってもよい。液体膜100の厚みは、例えば数μm〜数百μmであり、カバーガラス110と保持テープT2の少なくともウェーハW2が貼着されている領域の間の全面に行き渡る程度の量の透明液体が使用される。
(2)改質層形成工程
次に、図1に示した加工送り手段4によってX軸方向に加工送りされるとともに、分割予定ラインLに沿って照射ヘッド31からレーザー光線31aの照射を受ける。レーザー光線31aは、カバーガラス110側から、カバーガラス110、液体膜100、保持テープT2及びウェーハW2を透過する波長のレーザー光線であり、ウェーハW2の内部にレーザー光線を集光することにより、分割予定ラインLに沿って改質層60が形成される。また、割り出し送り手段5によって基台53がY軸方向に割り出し送りされ、各分割予定ラインLに沿って順次同様にレーザー照射が行われ、さらに、保持手段2を90度回転させてから同様のレーザー照射を行うと、図10に示すように、すべての分割予定ラインLに沿って改質層6が形成される。
レーザー光線31aの条件は、例えば以下のとおりとする。
波長:1342[nm]
繰り返し周波数:90[kHz]
出力:1.4[W]
なお、波長は、1064〜1342[nm]、繰り返し周波数は10〜100[kHz]、出力は0.1〜4[W]の間で適宜選択することができる。
空気とカバーガラス110とではレーザー光線に対する屈折率が異なるため、レーザー光線の照射時は、空気とカバーガラス110との界面においてレーザー光線が屈折する。一方、カバーガラス110と保持テープT2との間には液体膜100が介在しており、その間に空気が存在せず、カバーガラス110と液体膜100と保持テープT2とでは屈折率にあまり差がないため、保持テープT2の露出面T2aが梨地に形成されていても、カバーガラス110から液体膜100、保持テープT2にかけてレーザー光線の屈折を小さくすることができる。したがって、ウェーハW2内の所定の深さにレーザー光線を十分に集光し、所望の改質層を形成することができる。
(3)液体膜除去工程
図5と同様に、カバーガラス100を保持テープT2の露出面T2bから離反させる。そして、露出面T2bに対して圧縮エアー噴出部7から圧縮エアー7aを噴射することにより、残存している液体膜を露出面T1aから除去する。従来使用していた樹脂と比較して液体膜100は容易に除去することができるため、ウェーハW2のハンドリングも容易であり、ウェーハW2が割れにくい。
(4)分割工程
液体膜除去工程の後に、図11に示すように、テープ拡張装置9の保持テーブル90に保持テープT2側を載置し、環状フレームFをフレーム保持部91において保持する。フレーム保持部91は、シリンダ92によって駆動されるピストン93に固定されており、ピストン93とともに昇降する構成となっている。分割工程では、フレーム保持部91が保持テーブル90との関係で相対的に下降するようにフレーム保持部91と保持テーブル90とを上下方向に相対移動させる。そうすると、下降する環状フレームFによってテープTが伸張されて拡張し、これによって改質層60に対して水平方向の外力がはたらくため、改質層60を起点として分割予定ラインLに沿ってウェーハW2が破断され、個々のデバイスDごとに分割される。保持テープT2の露出面T2bは梨地面に形成されているため、保持テーブル90との間に働く摩擦力を小さくして円滑に分割を行うことができる。
このように、保持テープT2の露出面T2bの上に液体膜100を形成し、液体膜100及び保持テープT2を介してウェーハW2の内部にレーザー光線を集光することにより、保持テープT2に樹脂を塗布する必要がなくなるため、レーザー加工装置とは別の樹脂塗布装置又はレーザー加工装置と一体となった樹脂塗布装置が不要となり、装置の設置スペースを縮小することができる。また、樹脂を塗布しないことにより、レーザー照射後に樹脂を洗浄する必要もなくなるため、洗浄時にウェーハが割れるなどの不都合も生じない。
さらに、液体膜形成工程、改質層形成工程及び分割工程を通じて、ウェーハW2は常に保持テープT2を介して環状フレームFに支持された状態であるため、その後に行われる個々のデバイスのピックアップまでにスムーズに移行することができる。
1:レーザー加工装置
2:保持テーブル 20:吸引部 21:固定部 210:押さえ部
3:レーザー照射手段 30:基台 31:照射ヘッド
4:加工送り手段
40:ボールネジ 41:ガイドレール 42:モータ 43:スライド部
5:割り出し送り手段
50:ボールネジ 51:ガイドレール 52:モータ 53:基台
6、60:改質層 6a:クラック
7:圧縮エアー噴出部 7a:圧縮エアー
8:研削装置
80:チャックテーブル
81:研削手段 810:回転軸 811:研削ホイール 811a:研削砥石
100:液体膜(透明液体)
110:カバーガラス 111:枠体
W1、W2:ウェーハ
Wa、W2a:表面 Wb、W2b:裏面
T1、T2:保持テープ T1a、T2b:露出面
L:分割予定ライン D:デバイス

Claims (3)

  1. 保持テープが表面又は裏面に貼着されたウェーハの該保持テープ側から該保持テープ及び該ウェーハを透過する波長のレーザー光線を照射して分割の起点となる改質層を形成するウェーハの加工方法であって、
    該保持テープの露出面側に透明液体を供給し両面が平坦面で形成され該レーザー光線を透過するカバーガラスで該透明液体を該保持テープとの間に挟みこみ該保持テープの該露出面全面に液体膜を形成する液体膜形成工程と、
    該液体膜形成工程の後に、該カバーガラス側から該カバーガラス、該液体膜、該保持テープ及び該ウェーハを透過する波長のレーザー光線を、該ウェーハの内部に集光点を位置付けて照射し、該ウェーハの内部に改質層を形成する改質層形成工程と、
    を含むウェーハの加工方法。
  2. 前記ウェーハの表面には、複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成され、該表面に保持テープが貼着されており、
    前記改質層形成工程においては、前記カバーガラス側から該カバーガラス、前記液体膜、該保持テープ及び該ウェーハを透過する波長のレーザー光線を、ウェーハの内部に集光点を位置づけて該分割予定ラインに沿って照射して該ウェーハの内部に改質層を形成し、
    該改質層形成工程の後に、該ウェーハの該保持テープ側を保持テーブルに保持し、該ウェーハの露出している裏面を研削手段により研削し仕上げ厚さへと薄化するとともに研削動作により該改質層を起点としてウェーハを該分割予定ラインに沿って分割する分割工程が遂行されることを特徴とする請求項1記載のウェーハの加工方法。
  3. 前記ウェーハの表面には、複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成され、該ウェーハの裏面には保持テープが貼着され該保持テープの外周部に環状フレームが貼着されており、
    前記液体膜形成工程においては、該保持テープの露出面側の少なくともウェーハが貼着されている領域に透明液体を供給し、両面が平坦面で形成されレーザー光線を透過するカバーガラスで該透明液体を該保持テープとの間に挟みこみ該保持テープの該露出面の少なくともウェーハが貼着されている領域全面に液体膜を形成し、
    前記改質層形成工程においては、該カバーガラス側から該カバーガラス、該液体膜、該保持テープ及びウェーハを透過する波長の該レーザー光線を、ウェーハの内部に集光点を位置づけて該分割予定ラインに沿って照射してウェーハの内部に改質層を形成し、
    該改質層形成工程の後に、該ウェーハに外力を加えることによって該ウェーハの内部に形成された該改質層を起点としてウェーハを分割する分割工程が遂行されることを特徴とする請求項1記載のウェーハの加工方法。
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