JP2014211193A - 防振装置 - Google Patents

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昌義 川田
Masayoshi Kawada
昌義 川田
宣明 佐藤
Nobuaki Sato
宣明 佐藤
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs

Abstract

【課題】多様な振動に対して高い減衰力を発生させる。
【解決手段】振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の外側部材11、および他方に連結される内側部材12と、外側部材11および内側部材12を連結する本体ゴム13と、を備え、外側部材11の内部には、液体が封入されるとともに壁面の一部が本体ゴム13により構成された液室26が画成され、液室26内には、内側部材12に連結され、外側部材11の内周面との間にオリフィス隙間35が設けられた減衰体28が配設され、減衰体28は、内側部材12に連結され、外周縁部に、外側部材11の径方向の外側に開口する環状の収容溝33が形成された剛体板部材29と、収容溝33内に収容され、外側部材11の内周面との間にオリフィス隙間35を形成する環状の可動部材30と、を備え、可動部材30は、収容溝33内に、外側部材11の軸方向および径方向の両方向に移動可能に収容される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば建設機械や農業機械等のキャビンマウント等に適用される防振装置に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示される防振装置が知られているが、この種の防振装置として、振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の外側部材、および他方に連結される内側部材と、これらの外側部材および内側部材を連結する本体ゴムと、を備える構成も知られている。外側部材の内部には、液体が封入されるとともに壁面の一部が本体ゴムにより構成された液室が画成されている。液室内には、内側部材に連結され、外側部材の内周面との間にオリフィス隙間が設けられた減衰体が配設されている。
前記防振装置では、外側部材の軸方向に振動が入力されると、外側部材および内側部材が、本体ゴムを弾性変形させながら相対的に変位し、液室内の液体が前記オリフィス隙間を流通して減衰力が発生することで、振動が減衰吸収される。
また、外側部材の径方向に振動が入力されると、外側部材および内側部材が、本体ゴムを弾性変形させながら相対的に変位し、本体ゴムの内部摩擦などに基づく吸振作用によって、振動が減衰吸収される。外側部材および内側部材の相対的な変位は、オリフィス隙間が前記径方向に狭まった後、減衰体と外側部材の内周面とが当接することで規制される。
特開2010−270850号公報
ところで前記従来の防振装置では、前記軸方向の振動に対する減衰力を向上させるために、オリフィス隙間の前記径方向の大きさを小さくすることが考えられる。
しかしながらこの場合、前記径方向の振動が入力されたときに、外側部材と内側部材とを大きく変位させることが困難になり、前記径方向の振動に対する減衰力を発生させ難くなる。また、前記軸方向に高周波の振動が入力されると、オリフィス隙間で目詰まりが発生して動ばね定数が高まり易くなるため、前記軸方向の高周波の振動に対する減衰力も発生させ難くなる。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、多様な振動に対して高い減衰力を発生させることができる防振装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の外側部材、および他方に連結される内側部材と、これらの外側部材および内側部材を連結する本体ゴムと、を備え、前記外側部材の内部には、液体が封入されるとともに壁面の一部が前記本体ゴムにより構成された液室が画成され、前記液室内には、前記内側部材に連結され、前記外側部材の内周面との間にオリフィス隙間が設けられた減衰体が配設された防振装置であって、前記減衰体は、前記内側部材に連結され、外周縁部に、前記外側部材の径方向の外側に開口する環状の収容溝が形成された剛体板部材と、前記収容溝内に収容され、前記外側部材の内周面との間に前記オリフィス隙間を形成する環状の可動部材と、を備え、前記可動部材は、前記収容溝内に、前記外側部材の軸方向および前記径方向の両方向に移動可能に収容されていることを特徴とする。
この発明によれば、減衰体の可動部材が、剛体板部材の収容溝内に前記径方向に移動可能に収容されているので、前記径方向の振動が入力され、可動部材が外側部材の内周面に当接したときに、可動部材を外側部材の内周面により前記径方向に押し込むことができる。これにより、可動部材を収容溝内で前記径方向に移動させ、外側部材と内側部材とを更に相対的に変位させることが可能になり、前記径方向の振動に対する減衰力を発生させ易くすることができる。
また可動部材が、収容溝内に前記軸方向に移動可能に収容されているので、前記軸方向に高周波の振動が入力されたときに、可動部材を前記収容溝内で、剛体板部材に対して相対的に前記軸方向の両側に交互に反復移動させることができる。これにより、動ばね定数が高まるのを抑えることが可能になり、前記軸方向の高周波の振動に対する減衰力を発生させ易くすることができる。
以上より、オリフィス隙間の前記径方向の大きさを小さくし、前記軸方向に対する減衰力を向上させつつ、前記径方向の振動および前記軸方向の高周波の振動に対する減衰力を発生させ易くすることが可能になり、多様な振動に対して高い減衰力を発生させることができる。
また可動部材が、収容溝内に収容されているので、可動部材の表面と、収容溝を画成する壁面と、の間のクリアランスを調節することで、可動部材の収容溝内での前記軸方向の移動量および前記径方向の移動量をそれぞれ調整することができる。これにより、前記径方向の振動に対する減衰力、および前記軸方向の高周波の振動に対する減衰力それぞれを効果的に発生させ易くすることができる。
また、前記可動部材は、剛性体により形成されていてもよい。
この場合、可動部材が剛性体により形成されているので、前記軸方向に振動が入力され、液室内の液体の液圧が剛性体に作用したときに、可動部材が変形するのを抑えることができる。これにより、可動部材が収容溝から離脱するのを確実に抑制し、オリフィス隙間を高精度に形成することが可能になり、高い減衰力を確実に発生させることができる。
また、前記収容溝を画成する壁面には、前記軸方向に突出する支持凸部が設けられていてもよい。
この場合、収容溝の壁面に、前記支持凸部が設けられているので、可動部材と収容溝の壁面との接触面積を低減させることが可能になり、可動部材が収容溝の壁面に密着するのを抑制することができる。
本発明に係る防振装置によれば、多様な振動に対して高い減衰力を発生させることができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 図1に示す防振装置の要部の拡大断面図である。 図1に示す防振装置の作用を説明する拡大断面図である。
以下、図1から図3を参照し、本発明の一実施形態に係る防振装置を説明する。
この防振装置10は、例えば建設機械等において振動受部の一例であるキャビンを、振動発生部の一例である車体にマウントする、いわゆるキャビンマウントである。防振装置10は、車体で発生する振動を減衰する。
図1に示すように、防振装置10は、振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の外側部材11、および他方に連結される内側部材12と、これらの外側部材11および内側部材12を連結する本体ゴム13と、を備えている。図示の例では、外側部材11が車体に連結され、内側部材12がキャビンに連結される。
ここで、内側部材12は柱状に形成され、外側部材11および内側部材12の各中心軸は、共通軸上に位置している。以下では、この共通軸を軸線Oといい、軸線Oに直交する方向を径方向(外側部材の径方向)といい、軸線O回りに周回する方向を周方向(外側部材の周方向)という。図1において軸線O方向(外側部材の軸方向)に沿った下側は、防振装置10を設置した際に静荷重(初期荷重)が入力される方向であるバウンド側である。図1において軸線O方向に沿った上側は、静荷重の入力方向の反対側であるリバウンド側である。以下では、バウンド側を下側といい、リバウンド側を上側という。
外側部材11は、軸線O方向の両側に向けて開口している。外側部材11は、互いに同軸に配置された大径筒部14、中径筒部15および小径筒部16を備える3重筒状に形成されている。中径筒部15の下端は、大径筒部14の軸線O方向の中央よりも上側に位置している。中径筒部15は、大径筒部14から上方に突出している。中径筒部15の外周面には、大径筒部14の上端部が例えばカシメによりまたは溶接で固定されている。小径筒部16の下端は、大径筒部14の軸線O方向の中央よりも上側で、かつ小径筒部16の下端よりも下側に位置している。小径筒部16は、中径筒部15から上方に突出している。
外側部材11の上端部には、径方向の外側に向けて張り出すフランジ部17が設けられている。フランジ部17は、中径筒部15の上端部に設けられた第1フランジ18と、小径筒部16の上端部に設けられた第2フランジ19と、を備えている。第1フランジ18および第2フランジ19は、軸線O方向に積層され、互いに接合されている。
フランジ部17は、この防振装置10を軸線O方向から見た平面視において矩形状に形成されている。フランジ部17の各角部には、図示しない軸線O方向の貫通孔が各別に配設されている。外側部材11は、各貫通孔内に挿通される図示しないボルトにより前記車体に連結される。
内側部材12は、外側部材11により径方向の外側から囲繞されている。内側部材12は、外側部材11から上方に突出している。内側部材12の上端面における径方向の中央部には、下方に延在するねじ孔が穿設されている。ねじ孔には、スタッドボルト20の下端部が螺着されている。スタッドボルト20の上端部は、内側部材12の上端面から上方に向けて突出し、前記キャビンのねじ孔内に螺着される。内側部材12の上端面は、この内側部材12がキャビンに連結された状態で、キャビンの下面に当接する。
本体ゴム13は外側部材11の上端開口部を閉塞している。本体ゴム13は、外側部材11の内周面、内側部材12の外周面およびフランジ部17の上面に加硫接着されていて、図示の例では、内側部材12の上下両端面には加硫接着されていない。本体ゴム13は、外側部材11のうち、中径筒部15および大径筒部14の各内周面に加硫接着され、本体ゴム13には、外側部材11の小径筒部16が埋設されている。本体ゴム13は、小径筒部16の内周面および外周面に加硫接着されている。
本体ゴム13は、大径筒部14のうち、軸線O方向の中央よりも上側の上側部分の内周面に限定的に加硫接着されている。大径筒部14のうち、軸線O方向の中央よりも下側の下側部分の内周面には、本体ゴム13と同一材料で一体に形成された被覆体21が加硫接着されている。被覆体21は、膜状に形成され、前記下側部分を径方向の内側から覆っている。
本体ゴム13には、軸線Oと同軸に配置された環状の第1凹部22および第2凹部23が形成されている。第1凹部22は、下方に向けて開口していて、本体ゴム13のうち、内側部材12との連結部分に形成されている。第2凹部23は、上方に向けて開口していて、本体ゴム13のうち、内側部材12との連結部分に形成されている。
本体ゴム13のうち、第1凹部22に径方向の外側から連なる部分、および第2凹部23に径方向の外側から連なる部分はそれぞれ、外側部材11と内側部材12との軸線O方向の相対的な変位量を規制する第1ストッパ部24および第2ストッパ部25となっている。第1ストッパ部24は、後述する減衰体28と当接することで変位量を規制する。第2ストッパ部25は、前記キャビンに当接することで変位量を規制する。
ここで外側部材11の内部には、図示しない液体が封入されるとともに壁面の一部が本体ゴム13により構成された液室26が画成されている。本実施形態では、外側部材11の下端開口部がエンド部27により閉塞されており、外側部材11の内部のうち、本体ゴム13とエンド部27との間に液室26が画成されている。エンド部27は、金属製の板材とされ、エンド部27の外周縁は、外側部材11の下端部にカシメ固定されている。エンド部27は、径方向の外側から内側に向かうに従い上方に向けて凸曲面状に膨出している。
液室26内に封入される液体としては、例えばシリコンオイル等の高粘度の液体が挙げられる。液室26には空気が含まれていてもよい。
液室26内には、内側部材12に連結され、外側部材11の内周面との間にオリフィス隙間35が設けられた減衰体28が配設されている。減衰体28は、剛体板部材29と、可動部材30と、を備えている。
剛体板部材29の表裏面は、軸線O方向を向いている。剛体板部材29の外径は、外側部材11の内径よりも小さくなっている。剛体板部材29は、内側部材12に連結されている。剛体板部材29の径方向の中央部には、下方からボルト31が挿通されており、剛体板部材29は中央部、このボルト31により内側部材12の下端面に固定されている。
剛体板部材29は、一対の剛性板32が重ね合わされてなる。剛性板32の板厚は、この剛性板32の全域にわたって同等となっている。一対の剛性板32は、前記平面視において互いに同形同大である。一対の剛性板32は、互いに軸線O方向に反転した形状となっている。一対の剛性板32同士のうち、外周縁部同士は、互いに軸線O方向に離間するように、軸線O方向に沿うこの剛体板部材29の外側(軸線O方向の外側)に屈曲されている。
これにより、剛体板部材29のうち、剛体板部材29の外周縁部は、径方向の中央部に比べて軸線O方向の両外側に向けて張り出している。また剛体板部材29は、この剛体板部材29の軸線O方向の中央を基準として、軸線O方向に対称の形状をなしている。そして剛体板部材29の外周縁部には、径方向の外側に開口する環状の収容溝33が形成されている。この収容溝33は、一対の剛性板32の外周縁部同士の間に画成され、周方向の全周にわたって延在している。
図2に示すように、収容溝33の軸線O方向に沿った大きさは、この収容溝33の径方向の外側から内側に向けて、同等に維持された後、漸次小さくなっている。
収容溝33を画成する壁面のうち、軸線O方向を向く側壁面33aは、径方向に沿って延在し軸線O方向に直交する平坦面となっている。この側壁面33aは、剛性板32の外周縁部により構成されている。
収容溝33を画成する壁面のうち、径方向の外側を向く底壁面33bは、軸線O方向の外側から内側に向かうに従い漸次、径方向の外側から内側に向かう傾斜面が連結されてなり、底壁面33bの縦断面視形状は、V字状となっている。この底壁面33bは、剛性板32のうち、外周縁部と径方向の中央部との間の屈曲部により構成されている。
収容溝33を画成する壁面には、軸線O方向に突出する支持凸部34が設けられている。支持凸部34は、収容溝33の側壁面33aに設けられ、径方向に延在する突条に形成されている。図示の例では、側壁面33aには、径方向に延在する凹溝部が、周方向に間隔をあけて複数形成され、側壁面33aのうち、周方向に隣り合う凹溝部の間に位置する部分が、前記支持凸部34とされている。
可動部材30は、収容溝33内に収容されている。可動部材30は、表裏面が軸線O方向を向く環板状に形成され、軸線Oと同軸に配置されている。可動部材30の縦断面視形状は、矩形状となっている。可動部材30は、例えばゴム材料などの弾性体で形成されているのではなく、例えば金属材料などの剛性体により形成されている。可動部材30の剛性は、本体ゴム13の剛性よりも高く、剛体板部材29の剛性と同等となっている。
そして本実施形態では、可動部材30は、収容溝33内に、軸線O方向および径方向の両方向に移動可能に収容されている。可動部材30は、収容溝33内に遊嵌されている。可動部材30の表裏面と、収容溝33の側壁面33aと、の間には、軸線O方向の隙間が設けられている。可動部材30の内周面と、収容溝33の底壁面33bと、の間には、径方向の隙間が設けられている。
可動部材30は、外側部材11の内周面との間にオリフィス隙間35を形成する。可動部材30の外周面は、外側部材11の内周面に径方向の内側から近接しており、オリフィス隙間35は、可動部材30の外周面と外側部材11の内周面との間に設けられている。オリフィス隙間35は、周方向の全周にわたって設けられている。オリフィス隙間35は、液室26のうち、減衰体28よりも上側に位置する上側空間と下側に位置する下側空間とを連通する。
前記防振装置10において、静荷重が入力された状態で、かつ振動が入力されていない状態で、剛体板部材29の外周縁部は、第1ストッパ部24に当接している。
この防振装置10に、例えば走行中や作業中の衝撃によって車体側から軸線O方向に振動が入力されると、外側部材11および内側部材12が、本体ゴム13を弾性変形させながら相対的に変位する。すると、液室26内の液体がオリフィス隙間35を流通して減衰力が発生し、振動が減衰吸収される。このとき、外側部材11および内側部材12の相対的な変位量が大きくなると、第1ストッパ部24が、剛体板部材29に当接したり、第2ストッパ部25が、前記キャビンに当接したりすることで、更なる変位が規制される。
また、軸線O方向に高周波の振動が入力されたときには、可動部材30が収容溝33内で、剛体板部材29に対して相対的に軸線O方向の両側に交互に、収容溝33の側壁面33a(支持凸部34)に当接するまで反復移動する。
この防振装置10に径方向に振動が入力されると、外側部材11および内側部材12が、本体ゴム13を弾性変形させながら相対的に変位し、本体ゴム13の内部摩擦などに基づく吸振作用によって、振動が減衰吸収される。このとき図3に示すように、オリフィス隙間35が径方向に狭められ、可動部材30の外周面と外側部材11の内周面とが当接しても、可動部材30が、外側部材11の内周面により径方向に押し込まれる。これにより、可動部材30の内周面と収容溝33の底壁面33bとの間の隙間が狭められながら、可動部材30が、収容溝33内で径方向に移動され、可動部材30の内周面と収容溝33の底壁面33bとが当接するまで、外側部材11および内側部材12が更に相対的に変位可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置10によれば、減衰体28の可動部材30が、剛体板部材29の収容溝33内に径方向に移動可能に収容されているので、径方向の振動が入力され、可動部材30が外側部材11の内周面に当接したときに、可動部材30を外側部材11の内周面により径方向に押し込むことができる。これにより、可動部材30を収容溝33内で径方向に移動させ、外側部材11と内側部材12とを更に相対的に変位させることが可能になり、径方向の振動に対する減衰力を発生させ易くすることができる。
また可動部材30が、収容溝33内に軸線O方向に移動可能に収容されているので、軸線O方向に高周波の振動が入力されたときに、可動部材30を前記収容溝33内で、剛体板部材29に対して相対的に軸線O方向の両側に交互に反復移動させることができる。これにより、動ばね定数が高まるのを抑えることが可能になり、軸線O方向の高周波の振動に対する減衰力を発生させ易くすることができる。
以上より、オリフィス隙間35の径方向の大きさを小さくし、軸線O方向に対する減衰力を向上させつつ、径方向の振動および軸線O方向の高周波の振動に対する減衰力を発生させ易くすることが可能になり、多様な振動に対して高い減衰力を発生させることができる。
また可動部材30が、収容溝33内に収容されているので、可動部材30の表面と、収容溝33を画成する壁面と、の間のクリアランスを調節することで、可動部材30の収容溝33内での軸線O方向の移動量および径方向の移動量をそれぞれ調整することができる。これにより、径方向の振動に対する減衰力、および軸線O方向の高周波の振動に対する減衰力それぞれを効果的に発生させ易くすることができる。
また、可動部材30が剛性体により形成されているので、軸線O方向に振動が入力され、液室26内の液体の液圧が剛性体に作用したときに、可動部材30が変形するのを抑えることができる。これにより、可動部材30が収容溝33から離脱するのを確実に抑制し、オリフィス隙間35を高精度に形成することが可能になり、高い減衰力を確実に発生させることができる。
さらに収容溝33の壁面に、前記支持凸部34が設けられているので、可動部材30と収容溝33の壁面との接触面積を低減させることが可能になり、可動部材30が収容溝33の壁面に密着するのを抑制することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば可動部材30は、剛性体により形成されていなくてもよい。
また、支持凸部34は前記実施形態に示したものに限られない。例えば、径方向に延在する突条に形成されていなくてもよい。さらに支持凸部34はなくてもよい。さらにまた可動部材30に、軸線O方向に突出する突出部が設けられていてもよく、例えば可動部材の表裏面に、径方向に延在する突条が形成されていてもよい。
さらに前記実施形態では、剛体板部材29は、一対の剛性板32が重ね合わされてなるものとしたが、これに限られず、例えば一体に形成してもよい。さらに剛体板部材29を湾曲面に形成してもよい。
また前記実施形態では、フランジ部17を外側部材11の上端部に形成したが、これに限られず、外側部材11において、軸線O方向に沿った任意の位置に形成してもよい。
さらに前記実施形態では、外側部材11は3重筒状に形成されているものとしたが、これに限られない。例えば外側部材は1つの筒状体により一体に形成されていてもよい。
また、前記実施形態では、本発明の防振装置10をキャビンと車体との間を連結するキャビンマウントに採用する構成について説明したが、これに限らず、例えば自動車のエンジン等の振動発生部を車体等の振動受部にマウントする、いわゆるエンジンマウントに適用する等、種々の構成に適用することができる。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10 防振装置
11 外側部材
12 内側部材
13 本体ゴム
26 液室
28 減衰体
29 剛体板部材
30 可動部材
33 収容溝
34 支持凸部
35 オリフィス隙間

Claims (3)

  1. 振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の外側部材、および他方に連結される内側部材と、
    これらの外側部材および内側部材を連結する本体ゴムと、を備え、
    前記外側部材の内部には、液体が封入されるとともに壁面の一部が前記本体ゴムにより構成された液室が画成され、
    前記液室内には、前記内側部材に連結され、前記外側部材の内周面との間にオリフィス隙間が設けられた減衰体が配設された防振装置であって、
    前記減衰体は、
    前記内側部材に連結され、外周縁部に、前記外側部材の径方向の外側に開口する環状の収容溝が形成された剛体板部材と、
    前記収容溝内に収容され、前記外側部材の内周面との間に前記オリフィス隙間を形成する環状の可動部材と、を備え、
    前記可動部材は、前記収容溝内に、前記外側部材の軸方向および前記径方向の両方向に移動可能に収容されていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1記載の防振装置であって、
    前記可動部材は、剛性体により形成されていることを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1または2に記載の防振装置であって、
    前記収容溝を画成する壁面には、前記軸方向に突出する支持凸部が設けられていることを特徴とする防振装置。
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