JP2014205941A - 吸放湿性ポリエステル繊維パッケージ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリエステルとポリ(N−ビニルラクタム)の比率が97:3〜75:25で、繊維断面におけるポリ(N−ビニルラクタム)の平均分散径が500nm以下で微分散しており、吸放湿性パラメータ(ΔMR)が1.0%以上、強度が2.0cN/dtex以上、タフネスが15以上、繊度斑U%(n)が1.5以下、色調L値が70以上、色調b値が10.0以下からなる繊維で、糸量が2〜15kg、サドルが0〜10.0%、弾性率の内外層差が20.0%以下、沸騰水収縮率の内外層差が1.5%以下、バルジが0〜8.0%であるポリエステル繊維パッケージ。ポリ(N−ビニルラクタム)がポリビニルピロリドンであり、ポリエステル
【選択図】なし
Description
(1)糸量2〜15kg
(2)サドルが0〜10.0%
(3)弾性率の内外層差が20.0%以下、沸騰水収縮率の内外層差が1.5%以下
によって解決することができる。
熱セットロール(第4加熱ロール)−第5ロール間張力は0.4g/dtex以下であることが好ましく、このためにはここで2%以上のリラックスを与えることが好ましい。また、第5ロール−第6ロール間張力は0.2g/dtex以下であることが好ましく、このためにはここで1%以上のリラックスを与えることが好ましい。第6ロール−巻取機間張力は0.08g/dtex以下とすることが好ましく、このためにはここで1.5%以上のリラックスを与えることが好ましい。このように、複数のローラーを配置し、徐々に張力を下げることで、パッケージに巻いた際にサドルやバルジの軽減、そして、弾性率の内外層差の低減、沸騰水収縮率の内外層差の縮小ができ、吸湿膨潤を抑制することができ、更に、繊維が熱セットロールに巻き取られて糸切れすることを防ぐことができるので好ましい。
試料をジメチルホルムアミドに溶解し、これをゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(Waters製Waters2690)で測定した。この時の標品には光散乱法で測定されたポリ(N−ビニルラクタム)を用いた。
示差走査型熱量計(パーキンエルマー製DSC−7)を用い、試料20mgを昇温速度10℃/分にて測定して得た融解吸熱曲線の極値を与える温度を融点(℃)とした。
繊度斑測定装置Zellweger製(UT−4)を用いて、供糸速度200m/分、ツイスター回転数12000rpm、測定長200mの条件で、U%(normal)を測定した。
試料を引張試験機(オリエンテック製“テンシロン”(TENSILON)UCT−100)でJIS L1013(1999) 8.5.1標準時試験に示される定速伸長条件で測定した。この時の掴み間隔は20cm、引張り速度は20cm/分、試験回数10回であった。なお、破断伸度はS−S曲線における最大強力を示した点の伸びから求めた。弾性率は、チャート紙にチャート速度100cm/分、応力フルレンジ500gとして記録して、引張初期の曲線の傾きから求めた。タフネスは以下の式から求めた。
タフネス=強度(cN/dtex)×(伸度(%)0.5)
E.吸湿ポリエステル繊維の島成分の平均分散径
繊維の長さ方向に対して垂直に切断した単糸の断面スライスをルテニウム染色し、透過型電子顕微鏡(TEM)(10万倍)にてブレンド状態を観察・撮影した。連続したマトリックス成分(白色部分)を海成分、略円形状を成して分散した成分(灰色部分)を島成分とする海島構造となっている。島成分を構成するポリ(N−ビニルピロリドン)の分散径を直径換算(島成分を円と仮定し、島成分の面積から換算される直径)して求めたものを島成分分散径とし、20個の島成分の平均値を平均分散径とした。
吸放湿性は原綿または布帛1〜3gを用い、絶乾時の重量と、恒温恒湿器(タバイ製PR−2G)にて20℃×65%RHあるいは30℃×90%RHの雰囲気下中に24時間放置後の重量との重量変化から、次式で求めた。
吸湿率(%)=(吸湿後の重量−絶乾時の重量)/絶乾時の重量×100
上記測定した20℃×65%RHおよび30℃×90%RHの条件での吸湿率(それぞれMR1およびMR2とする)から、吸湿率差ΔMR(%)=MR2−MR1を求めた。
20℃65%RHに調温調湿された部屋で、それぞれの形態に縫製したサンプルをパネラ5名が着用し、それぞれ3段階(むれを感じる:×、あまり感じない:○、全く感じない:◎)で評価した。
繊維を金属プレートに巻取張力0.2g/dtexで巻き取り、SMカラーコンピュータ(スガ試験機製SM−3)を用いて2回測定し、平均値より求めた。
波長分散型蛍光X線分析装置(リガク製ZSX)を用いて、ピーク位置の回折角で元素同定、回折X線強度で定量した。分析には付属の半定量分析ソフト(SQX)を用いた。
温度20℃、相対湿度65%の雰囲気中に繊維パッケージを24時間以上保管した後、該雰囲気中下にて検尺機を用いてカセを作成して原長L0を測定し、次いで沸騰した水にて無荷重で15分間処理し、該カセを1昼夜風乾後、L1を測定して次式にて求めた。
沸騰水収縮率(%)=[(L0−L1)/L0)]×100(%)
L0:試料をカセ取りし、初荷重0.09g/dtex下で測定した原長
L1:L0を測定したカセを荷重フリーの状態にして沸騰水中で15分間処理し、1昼夜風乾後、初荷重0.09g/dtex下でのカセ長。
パッケージを1ヶ月保管した後の、パッケージ表層部(パッケージ表面を0.1kg解舒した部分)と、パッケージ最内層部(巻量0.1kgとなる部分)との物性差を以下の式で求めた。
弾性率の内外層差(%)=(表層部の弾性率−最内層部の弾性率)/最内層部の弾性率
沸騰水収縮率の内外層差(%)=表層部の沸騰水収縮率(%)−最内層部の沸騰水収縮率(%)。
金井工機(株)製三点式張力計(CHECK MASTER)を用いて工程張力を測定した。最終的に得られる繊維の繊度と延伸倍率から、張力を測定する段階での糸の繊度を算出し、以下の式で張力を求めた。
張力(g/dtex)=張力計の表示値(g)/繊度(dtex)
M.サドル,バルジの測定方法
各実施例および比較例において、繊維を巻取るに際して、直径134mmの紙管に巻取り幅114mmにて巻取り、パッケージを得た。なお、巻量8kgのときの巻径は約340mmであった。得られたパッケージを、25℃60%RHの雰囲気下で168時間(7日間)放置後、パッケージの形状を測定した。図2に示すように、パッケージの最大径(Dmax)、最小径(Dmin)、最大幅(Wmax)、および、最小幅(Wmin)を測定し、下式により、サドルおよびバルジを算出した。
サドル(%)={(Dmax−Dmin)/Dmin}×100
バルジ(%)={(Wmax−Wmin)/Wmin}×100
N.高速解舒性
パッケージを水平にし、パッケージ軸の延長線上の、パッケージの重心から約45cmのところに、内径3mmのセラミック製ガイドを設置し、解舒速度1000m/minで30分間解舒し、解舒される間の張力変動や、解舒の安定性(綾落ち、環抜け等の発生状況)を評価した。評価は3段階(糸切れ、綾落ち、環抜け等が発生:×、良好:○、極めて良好:◎)で評価した。
K.項で前述したパッケージ表層部(サンプルA)とパッケージ最内層部(サンプルB)を筒編みし、染料としてテトラシールネイビーブルーSGL0.275%owf、助剤としてテトロシンPE−C5.0%owf、分散剤としてニッカサンソルト#12001.0%owfを用い、浴比1:100にて50℃15分、さらに90℃20分にて染色を行った。染色後のサンプルは染色むら、サンプルA、B間の染色差を総合的に官能検査した。評価は3段階(均一性に乏しい(顕著な染色差あり):×、優れている:○、非常に優れている:◎)で評価した。
エチレングリコール784g、テレフタル酸993g、イソフタル酸331gを用いてエステル化反応、次いで重縮合反応を行なった。まずテレフタル酸全量、イソフタル酸全量、エチレングリコール533g、酢酸カルシウム1.2g、チタンテトラ−n−ブトキシド0.88gを精留塔の付いた反応器に仕込み、130℃から235℃まで3時間で昇温し、エステル交換反応終了後、トリメリット酸メチル0.57gを添加する。次に重縮合反応缶へ移し、真空下において240℃から285℃の温度で4時間重縮合反応を行なった。
反応触媒としてチタンテトラ−n−ブトキシドの代わりに、ポリエステルの重合触媒として一般的な三酸化アンチモン0.45gを用いた以外は[製造例1]と同一とした。
トリメチレングリコール935g、テレフタル酸1209gを用いてエステル化反応、次いで重縮合反応を行なった。まずテレフタル酸全量、エチレングリコール653g、チタンテトラ−n−ブトキシド0.88gを精留塔の付いた反応器に仕込み、130℃から210℃まで3時間で昇温し、エステル交換反応終了後、重縮合反応缶へ移し、真空下において220℃から250℃の温度で4時間重縮合反応を行なった。
エチレングリコール784g、テレフタル酸1324gを用いてエステル化反応、次いで重縮合反応を行なった。まず、テレフタル酸全量、エチレングリコール533g、チタンテトラ−n−ブトキシド0.88gを精留塔の付いた反応器に仕込み、250℃、400mmHgの条件下にエステル化反応を開始した後、徐々に昇温するとともに、残りのブチレングリコールを連続的に添加した。次に重縮合反応缶へ移し、真空下において285℃の温度で重縮合反応を行った。
[製造例1]の共重合PETと市販のポリビニルピロリドンK−30(BASF社、重量平均分子量5万)を、それぞれ90:10の割合でハンドブレンドし、二軸押出混練機(同方向2軸、軸径70mm、L/D50)にて混練した。なお、共重合PETは100℃、真空下で約5時間乾燥し、水分率を80ppmに調湿した。二軸押出混練機の混練温度を240℃、混練時の軸回転数を150rpmとして混練し、ダイから吐出後、水冷、ペレタイズした。このチップを、ホッパーから一軸押出機(シリンダ温度255℃)に仕込み、さらにギアポンプにて計量,排出し、内蔵された紡糸パック(温度260℃)に溶融ポリマーを導き、紡糸口金から紡出した。なお、紡糸パックの口金直上には#120の濾層および絶対濾過径10μmのSUS不織布フィルター(不織布厚み:0.6mm)を組み込んだ。紡出後、温度20℃、速度0.4m/秒の冷却風(ユニフローチムニー)で糸条を冷却固化し、給油装置により油剤を付与した。紡糸油剤にはポリエーテル系油剤15、水85の割合で混合した含水油剤を糸に対して7%付着させた(純油分として1.0%owf)。
共重合PETとポリビニルピロリドンの比率を97:3とした以外は、実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。得られた繊維の横断面の島成分平均分散径は直径換算で90nmであった。得られた繊維は吸放湿性にやや劣るものの、物性および色調は良好であった。また、染色均一性および高速解舒性も良好であった。
共重合PETとポリビニルピロリドンの比率を75:25とした以外は、実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。得られた繊維の横断面の島成分平均分散径は直径換算で120nmであった。得られた繊維は吸放湿性に特に優れ、物性および色調も実用上問題ないものであったが、長手方向の繊度斑がやや大きかった。染色均一性および高速解舒性は実用上問題のないものであった。
二軸押出混練機として、軸径50mm、L/D40のものを用いた以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。得られた繊維の横断面の島成分平均分散径は直径換算で400nmとやや大きかった。得られた繊維の物性および色調は実用上問題ないものであったが、長手方向の繊度斑がやや大きかった。染色均一性は実用上問題なく、高速解舒性は良好であった。
共重合PETの代わりに、[製造例3]のポリトリメチレンテレフタレートを用いた以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。得られた繊維の横断面の島成分平均分散径は直径換算で110nmであった。得られた繊維の物性および色調は良好であった。また、染色均一性および高速解舒性も良好であった。
原料として、[製造例1]の共重合PETと[製造例2]の共重合PETと市販のポリビニルピロリドンK−30(BASF社、重量平均分子量5万)を、それぞれ45:55:10の割合で用いた以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。得られた繊維は灰色で、見た目がやや劣るものの実用可能なものであった。染色均一性も実用上問題となるものではなく、高速解舒性も良好であった。
パッケージ巻量を8kg巻きから15kg巻きに変更した以外は実施例1と同様の方法でマルチフィラメントパッケージを得た。得られたパッケージのサドルは5.8%、バルジは5.3%であった。また、パッケージの表層と最内層の弾性率差は11.4%、沸騰水収縮率差は0.8%で、パッケージフォーム、糸質とも良好であった。
熱セットローラである第4ロールと第5ロール間のリラックス率を2.2%、第5ローラーと第6ローラー間のリラックス率を1.2%、第6ローラーと巻取機間のリラックス率を1.6%とした以外は実施例1と同様にしてパッケージを得た。得られたパッケージのサドルは9.1%、バルジは7.3%であった。また、パッケージの表層と最内層の弾性率差は18.0%、沸騰水収縮率差は1.3%で、巻取張力を高くした影響で、パッケージフォーム、糸質とも実施例1に比べ見劣りしたが合格レベルであった。
熱セットローラである第4ロールと第5ロール間のリラックス率を2.5%、第5ローラーと第6ローラー間のリラックス率を1.5%、第6ローラーと巻取機間のリラックス率を2%とした以外は実施例1と同様にしてパッケージを得た。得られたパッケージのサドルは3.6%、バルジは3.1%であった。また、パッケージの表層と最内層の弾性率差は6.3%、沸騰水収縮率差は0.3%で、巻取張力が低いことに起因して、ローラー上で糸振れが大きくなり、糸切れが若干増加したが、パッケージフォーム、糸質とも問題なかった。
総合延伸倍率を2.6倍とし、この時の第1段階の延伸倍率を総合延伸倍率の62%、第2段階の延伸倍率を残りの38%に設定して、その他は実施例1に準じてパッケージを得た。繊維強度は2.0cN/dtex、得られたパッケージのサドルは6.7%、バルジは5.3%であった。また、パッケージの表層と最内層の弾性率差は5.8%、沸騰水収縮率差は0.5%であった。染色均一性、高速解舒性ともに良好であった。
総合延伸倍率を4.85倍とし、この時の第1段階の延伸倍率を総合延伸倍率の87%、第2段階の延伸倍率を残りの13%に設定して、その他は実施例1に準じてパッケージを得た。繊維強度は4.5cN/dtex、得られたパッケージのサドルは9.5%、バルジは7.6%であった。また、パッケージの表層と最内層の弾性率差は18.0%、沸騰水収縮率差は1.4%であった。染色均一性、高速解舒性ともに良好であった。
ポリビニルピロリドンとして、ポリビニルピロリドンK−17(BASF社、重量平均分子量0.9万)を用いた以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。混練後のペレタイズ時に、ポリビニルピロリドンが水中に溶出したため、実施例1に比べて得られた繊維の吸放湿性がやや低くなったものの、高い着用快適性があった。また、染色均一性、高速解舒性ともに良好であった。
ポリビニルピロリドンとして、ポリビニルピロリドンK−80(BASF社、重量平均分子量85万)を用いた以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。ポリビニルピロリドンの分子量が高いため、得られた繊維の横断面の島成分平均分散径はやや大きく、長手方向の繊度斑がやや大きかったが、染色均一性には問題なかった。また、高速解舒性は良好であった。
ポリビニルピロリドンとして、ポリビニルピロリドンK−85(BASF社、重量平均分子量110万)を用いた以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。ポリビニルピロリドンの分子量が高いため、得られた繊維の横断面の島成分平均分散径はやや大きく、長手方向の繊度斑がやや大きかったが、染色均一性に大きな影響を及ぼすものではなかった。高速解舒性は良好であった。
ポリビニルピロリドンを用いず、総合延伸倍率を2.67倍とした以外は、実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。得られた繊維は良好であったものの、吸放湿性が全くなかった。
共重合PETとポリビニルピロリドンの比率を70:30とした以外は、実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。得られた繊維の横断面の島成分平均分散径は直径換算で150nmであった。得られた繊維の吸放湿性は高かったものの、強度,タフネスが低く、長手方向の繊度斑が高いため、工程通過性が悪く、衣料としての耐久性も実用上問題となるものであった。
二軸押出混練機として、軸径30mm、L/D30のものを用いた以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。得られた繊維の横断面の島成分平均分散径は直径換算で600nmと大きかった。得られた繊維は長手方向の繊度斑が大きく、このため繊維物性もやや劣るものであり、工程通過性も悪かった。
共重合PETの代わりに、[製造例4]のポリエチレンテレフタレート(融点265℃)を用い、二軸押出機および一軸押出機の混練温度および紡糸パック温度を295℃、第2加熱ロール温度を90℃とした以外は実施例1と同様にしてマルチフィラメントパッケージを得た。紡糸時にわずかに焦げ臭い異臭と煙の発生が見られたものの、繊維を得ることができた。得られた繊維は実用的な物性を持つものの、黄色い着色(b値15.7)がみられ、実用に至るものではなかった。また、着色度合いの差による染色不均一が見られた。
引取工程の構成が異なる装置(図3参照。実施例1の第4加熱ロール、第6ロールがない)を用い、第1ロールにて紡糸速度1200m/分で引き取った後、第2加熱ロールにて周速度1206m/分で引き取り、さらに第3加熱ロールにて5050m/分で延伸(延伸倍率:4.19倍)を行い、第4ロールにて周速度5050m/分にて糸条を冷却した後、巻取張力5.6g(0.10cN/dtex)、巻取速度5000m/分(弛緩率1.0%)で巻き取った以外は実施例1と同様にしてパッケージを得た。得られたパッケージのサドルは12.0%、バルジは10.0%であった。また、パッケージの表層と最内層の弾性率差は24%、沸騰水収縮率差は1.8%でパッケージフォーム、糸質とも不良であった。このため、染色均一性および解舒性に劣るものであった。
第6ロールと巻取機間のリラックス率を1.2%とした以外は実施例8と同様にしてパッケージを得た。このときの巻取張力は5.7g(0.10cN/dtex)であり、得られたパッケージのサドルは13.0%、バルジは10.5%であった。また、パッケージの表層と最内層の弾性率差は25%、沸騰水収縮率差は2.2%でパッケージフォーム、糸質とも不良であった。このため、染色均一性および解舒性に劣るものであった。
総合延伸倍率を2.4倍とし、この時の第1段階の延伸倍率を総合延伸倍率の50%、第2段階の延伸倍率を残りの50%に設定して、その他は実施例1に準じてパッケージを得た。繊維強度は1.6cN/dtexであった。また、低倍率のため不均一延伸となり、染色均一性に劣るものであった。
Claims (5)
- ポリエステル中に、3〜25重量%のポリ(N−ビニルラクタム)を、繊維断面における平均分散径が500nm以下で微分散した、吸放湿性パラメータ(ΔMR)が1.0%以上、強度が2.0cN/dtex以上、タフネスが15以上、繊度斑U%(n)が1.5以下、色調L値が70以上、色調b値が10.0以下の吸放湿性ポリエステル繊維を巻きつけた、以下に示す(1)〜(3)を満足するする吸放湿性ポリエステル繊維パッケージ。
(1)糸量2〜15kg
(2)サドルが0〜10.0%
(3)弾性率の内外層差が20.0%以下、沸騰水収縮率の内外層差が1.5%以下 - バルジが0〜8.0%であることを特徴とする請求項1記載の吸放湿性ポリエステル繊維パッケージ。
- ポリ(N−ビニルラクタム)がポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項1または2記載の吸放湿性ポリエステル繊維パッケージ。
- 繊維中のアンチモン原子含有率が50ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸放湿性ポリエステル繊維パッケージ。
- ポリエステルの融点が255℃以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸放湿性ポリエステル繊維パッケージ。
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