JP2014205749A - ベーストレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】石油資源に由来する成分の使用量を低減しながら、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性をバランスよく改善できるトレッド用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供する。【解決手段】ゴム成分、植物油及びテルペン系樹脂を含有するベーストレッド用ゴム組成物に関する。上記植物油の構成脂肪酸100質量%中のオレイン酸の含有量が85質量%以上であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、ベーストレッド用ゴム組成物、及びそれを用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤに関するものである。
ゴム用の可塑剤又は軟化剤として、配合物性に優れる芳香族系オイルが一般的に用いられている。しかしながら、芳香族系オイルは多環芳香族成分を含み、発がん性の問題がある。また、将来の化石資源枯渇の問題や、環境へ与える負荷が大きいという問題もある。
そこで、芳香族系オイルの代替品として、植物油を配合した例が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、芳香族系オイルと同等以上の配合物性を示すには至っていないという点で改善の余地がある。
特開2005−263956号公報
本発明は、前記課題を解決し、石油資源に由来する成分の使用量を低減しながら、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性をバランスよく改善できるベーストレッド用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分、植物油及びテルペン系樹脂を含有するベーストレッド用ゴム組成物に関する。
上記植物油の構成脂肪酸100質量%中のオレイン酸の含有量が85質量%以上であることが好ましい。
上記植物油が遺伝的に改変された植物によって生産されたものであることが好ましい。
上記植物油がFad2でコードされたΔ12−デサチュラーゼ及びΔ6−デサチュラーゼからなる群より選択される少なくとも一種の酵素の働きを抑制した植物由来のものであることが好ましい。
上記ゴム成分100質量部に対する上記テルペン系樹脂の含有量が0.5質量部以上であることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分、植物油及びテルペン系樹脂を含有するベーストレッド用ゴム組成物であるので、石油資源に由来する成分である芳香族系オイルなどの使用量を低減しながら、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性がバランスよく改善された空気入りタイヤを提供できる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分、植物油及びテルペン系樹脂を含有する。植物油及びテルペン系樹脂を併用することで、良好な低燃費性及び耐クラック性を確保しながら、耐久性を相乗的に改善することができる。また、植物油及びテルペン系樹脂は、いずれも石油外資源由来の材料であることから、これらを軟化剤として使用することで、石油資源に由来する成分である芳香族系オイルなどの使用量を低減することができる。
(ゴム成分)
ゴム成分としては特に限定されないが、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)などの石油外資源由来のゴムを好適に使用できる。
本発明のゴム組成物がNRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。上記範囲内であれば、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性が高次元でバランスよく得られる。
ENRのエポキシ化率は、好ましくは5モル%以上、より好ましくは10モル%以上である。5モル%未満であると、ゴム組成物に対する改質効果が小さい傾向がある。ENRのエポキシ化率は、好ましくは80モル%以下、より好ましくは60モル%以下である。80モル%を超えると、ポリマー成分がゲル化し易くなる傾向がある。
なお、エポキシ化率とは、エポキシ化前の天然ゴム成分中の炭素間二重結合の全数のうちエポキシ化された数の割合の平均値を意味し、例えば、滴定分析や核磁気共鳴(NMR)分析などにより求められる。
本発明のゴム組成物がENRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のENRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。上記範囲内であれば、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性が高次元でバランスよく得られる。
また、所望に応じて、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)などの合成ゴムも使用できる。良好な耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性が得られるという理由から、合成ゴムとしては、BRを使用することが好ましい。
上記合成ゴムを使用する場合、将来の石油枯渇や環境への配慮から、再生可能な生物由来原料をモノマーとして製造された合成ゴムを使用することが好ましい。このような生物由来原料から製造された合成ゴムは、例えばBRの場合、バイオエタノールに触媒を作用させてブタジエンを得て、それを重合するなどの方法により得ることができる。
本発明のゴム組成物がBRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。上記範囲内であれば、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性が高次元でバランスよく得られる。
(植物油)
植物油としては特に限定されず、キャノーラ油、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。なかでも、キャノーラ油を使用することが好ましい。
植物油は基本的にトリアシルグリセロール(TAG)分子で構成されており、TAG分子はグリセロール骨格にエステル化された3本の脂肪酸鎖から構成されている。植物油は、主に食用油として使用されており、栄養上の要請から高不飽和脂肪酸を減らすという目的で、オレイン酸に富むものが求められている。そこで、植物中のオレイン酸合成に関する代謝経路及びこれらの経路のための酵素をコードする遺伝子についての研究がなされてきた。その結果、遺伝子Fad2がコードするΔ12−デサチュラーゼの働きを抑制する事により、オレイン酸の含有量が上昇するという事が、幾つかの植物において認められた。この成果に基づき、遺伝的に改変された植物によりオレイン酸を高含有率で含むヒマワリ油やダイズ油が開発され、既に市販されている。
このように、遺伝的に改変された植物から生産された植物油(以下、遺伝子改変植物油ともいう。)は、通常の植物から得られる植物油とは異なる特性を有する。遺伝子改変植物油を配合することで、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性の改善効果を高めることができる。
遺伝子の改変には、細胞に遺伝子を導入する際に用いられる公知の形質転換法を採用でき、例えば、目的の遺伝子(標的遺伝子)を構成するDNAを含むプラスミドなどのベクターを導入したアグロバクテリウム属菌を植物細胞に感染させて遺伝子を導入する方法(アグロバクテリウム法)、標的遺伝子を構成するDNAを担持させた金粒子をパーティクルガンにより細胞内に撃ち込む方法(パーティクルガン法)、標的遺伝子を組み込んだベクターを含む溶液中で電圧により細胞膜に孔を開け、そこから当該ベクターを導入する方法(エレクトロポレーション法)などが挙げられる。
遺伝子を改変する植物の種類は特に問わないが、生産性が高いという点から、菜種(キャノーラ)、コーン、大豆、ヒマワリ及びコットンが好ましく、キャノーラがより好ましい。
植物中の遺伝子の改変箇所についても特に問わないが、オレイン酸の含有量を多く、かつリノール酸及びリノレン酸の含有量を少なくできるという点から、Fad2でコードされたΔ12−デサチュラーゼ及びΔ6−デサチュラーゼからなる群より選択される少なくとも一種の酵素の働きを抑制したものであることが好ましい。
植物油の構成脂肪酸100質量%中のオレイン酸の含有量は、好ましくは85質量%以上である。85質量%未満であると、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性の改善効果が低い傾向がある。オレイン酸の含有量は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。95質量%を超えると、耐加硫戻り性が悪化する傾向がある。
植物油の構成脂肪酸100質量%中のリノール酸の含有量は、好ましくは15質量%以下、より好ましくは8質量%以下である。15質量%を超えると、加工性及び耐加硫戻り性が悪化する傾向がある。リノール酸の含有量の下限は特に限定されないが、好ましくは1質量%以上である。
植物油の構成脂肪酸100質量%中のリノレン酸の含有量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。10質量%を超えると、加工性及び耐加硫戻り性が悪化する傾向がある。リノレン酸の含有量の下限は特に限定されないが、好ましくは1質量%以上である。
なお、上記脂肪酸組成(オレイン酸、リノール酸、リノレン酸の含有量)は、GLC(気−液クロマトグラフィー)により測定できる。
植物油の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5〜40質量部、より好ましくは5〜20質量部である。5質量部未満では充分な軟化効果が得られない傾向があり、また、40質量部を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、植物油を使用しているため、良好な配合物性を確保しながら、芳香族系オイルなどの石油資源に由来するオイルの使用量を低減することができる。全オイル100質量%中、植物油の含有量は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上、更に好ましくは100質量%である。また、全オイル100質量%中、石油資源に由来するオイルの含有量は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0質量%(実質的に含有しない)である。
(テルペン系樹脂)
テルペン系樹脂は、テルペン化合物を主モノマーとして重合された樹脂である。テルペン化合物は、一般に、イソプレン(C)の重合体で、モノテルペン(C1016)、セスキテルペン(C1524)、ジテルペン(C2032)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物であり、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、カンフェン、トリシクレン、サビネン、パラメンタジエン類、カレン類などが挙げられる。
テルペン化合物を得る方法としては、植物の葉、樹、根等から得られる植物精油から直接得る他に、テルペン化合物の合成酵素をコードする遺伝子を組み込んだ遺伝子組み換え微生物によって製造する場合も含まれる。
テルペン系樹脂としては、例えば、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、リモネン樹脂、ジペンテン樹脂、β−ピネン/リモネン樹脂などのテルペン樹脂の他、テルペン化合物と芳香族化合物とを原料とする芳香族変性テルペン樹脂、テルペン化合物とフェノール系化合物とを原料とするテルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂に水素添加処理した水素添加テルペン樹脂などを使用できる。ここで、芳香族変性テルペン樹脂の原料となる芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルトルエンなどが挙げられ、また、テルペンフェノール樹脂の原料となるフェノール系化合物としては、例えば、フェノール、ビスフェノールA、クレゾール、キシレノールなどが挙げられる。
本発明の効果が良好に得られるという点から、テルペン系樹脂としては、テルペン樹脂が好ましく、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂がより好ましい。
テルペン系樹脂の軟化点は、好ましくは80℃以下、より好ましくは60℃以下、更に好ましくは40℃以下である。80℃を超えると、混練の際に分散しにくくなる傾向がある。テルペン系樹脂の軟化点は、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上である。10℃未満であると、作業効率が悪くなる傾向がある。
なお、本発明において、軟化点は、フローテスター(島津製作所社製、CFT−500D)を用い、試料として1gの樹脂を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出し、温度に対するフローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度とした。
テルペン系樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上である。0.5質量部未満であると、植物油との併用による相乗的な改善効果が得られないおそれがあり、また、ゴム組成不物の粘着性が低下し、加工性が悪化するおそれもある。テルペン系樹脂の含有量の上限は特に限定されないが、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
(フィラー)
本発明のゴム組成物は、更に、補強剤(フィラー)を含有してもよい。フィラーとしては特に限定されず、シリカ、カーボンブラックなどを使用できる。なかでも、本発明の効果が顕著に発揮されるという点から、シリカを使用することが好ましい。シリカを配合したゴム組成物(以下、シリカ配合系ともいう)は、通常、カーボンブラックを配合したゴム組成物(以下、カーボンブラック配合系ともいう)と比較して、耐クラック発生性や耐久性が劣る傾向があるが、植物油及びテルペン系樹脂を併用することで、シリカ配合系の耐クラック発生性や耐久性を、カーボンブラック配合系と同等にすることができる。
シリカの具体例としては、湿式法又は乾式法により調製されたものなどが挙げられる。また、カーボンブラックの具体例としては、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられる。
本発明のゴム組成物がシリカを含有する場合、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは15質量部以上、より好ましくは20質量部以上であり、また、好ましくは150質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。上記範囲内であれば、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性が高次元でバランスよく得られる。
本発明のゴム組成物がカーボンブラックを含有する場合、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは15質量部以上、より好ましくは20質量部以上であり、また、好ましくは150質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。上記範囲内であれば、耐クラック発生性、低燃費性及び耐久性が高次元でバランスよく得られる。
また、シリカは、シランカップリング剤と併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、従来からタイヤの分野において用いられているものであれば特に制限はないが、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシランなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、又は任意に組み合わせて用いることができる。なかでも、シランカップリング剤の補強性効果と加工性が良好であるという点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを用いることが好ましく、更に、加工性が特に良好であるという点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを用いることがより好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは4〜12質量部である。
(その他材料)
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来タイヤ工業で使用される配合剤、例えば、ワックス、老化防止剤、硫黄、加硫促進剤、酸化亜鉛、ステアリン酸などを必要に応じて適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法などにより製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤのベーストレッドに使用される。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのベーストレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧して、本発明の空気入りタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤとして好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:SIR20
ENR:クンプーランガスリー社製のENR50(エポキシ化率:50モル%)
BR:宇部興産(株)製のBR150B
ワックス:日本精鑞(株)製のオゾエース0355
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のN220
シリカ:デグッサ社製のUltrasil VN3
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
植物油1:Dow AgroSciences社製のNatreonキャノーラ油(遺伝子改変植物油、オレイン酸の含有量:70質量%、リノール酸の含有量:18質量%、リノレン酸の含有量:7質量%)
植物油2:Dow AgroSciences社製のNatreonキャノーラ油(遺伝子改変植物油、オレイン酸の含有量:85質量%、リノール酸の含有量:8質量%、リノレン酸の含有量:4質量%)
テルペン系樹脂:ヤスハラケミカル(株)製のYSレジン PX300N(軟化点30℃のテルペン樹脂)
プロセス油:JX日鉱日石エネルギー(株)製のアロマオイル
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製の椿
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルファンアミド)
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C
<実施例及び比較例>
(株)神戸製鋼所製の1.7Lのバンバリーミキサーを用いて、表1に示した配合量の薬品のうち、硫黄及び加硫促進剤以外を充填率が58%になるように投入して、回転数80rpmの条件下で、混練機の表示温度が140℃になるまで3〜8分間混練りした。なお、シリカについては2回にわけて投入した。この混合物に対して硫黄及び加硫促進剤を加え、オープンロールを用いて、50℃の条件下で3分間混練りして、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を、下記の評価に必要なサイズに成形し、160℃で20分間プレス加硫することで、各実施例及び比較例の加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をベーストレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材と貼り合わせ、160℃で20分間加硫することにより試験用タイヤを得た。
(定伸張疲労試験(耐クラック発生性の測定))
得られた加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル(加硫ゴム組成物)を用いて、初期亀裂を入れずに、最大歪み50%、周波数5Hzの条件下で、定歪み繰り返し伸張試験を行った。これを1000万回繰り返し、破断したものを×、クラックや傷が入ったものを△、異常がないものを○とした。
(転がり抵抗の測定)
得られた加硫ゴム組成物からなる2mm×130mm×130mmのゴムスラブシートを作製し、そこから測定用試験片を切り出し、粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪10%、動歪2%、周波数10Hzの条件下でtanδを測定した。そして、以下の計算式により、各配合のtanδを指数表示した。指数が小さいほど、転がり抵抗が低く、低燃費性に優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(各配合のtanδ/比較例2のtanδ)×100
(耐久性の測定)
ドラム(外径:1.7m)を使用し、製造した試験用タイヤを、リム(15×6.00JJ)、荷重(6.96kN)、内圧(150kPa)、速度(80km/h)の条件下で荷重をかけ、サイドウォール部からトレッド部に亀裂が発生するまで連続走行させ、亀裂が発生した際の距離(亀裂発生距離)を測定した。そして、以下の計算式により、各配合の亀裂発生距離をそれぞれ指数表示した。指数が大きいほど、耐久性に優れることを示す。
(耐久性指数)=(各配合の亀裂発生距離)/(比較例2の亀裂発生距離)×100
Figure 2014205749
表1から、植物油及びテルペン系樹脂を配合した実施例は、植物油及びテルペン系樹脂のいずれかのみを含む比較例と比較して、良好な低燃費性及び耐クラック性を確保しながら、耐久性が相乗的に改善された。また、植物油2を配合した実施例2、4、6、8は、植物油1を配合した実施例1、3、5、7よりも優れた性能が得られた。

Claims (6)

  1. ゴム成分、植物油及びテルペン系樹脂を含有するベーストレッド用ゴム組成物。
  2. 前記植物油の構成脂肪酸100質量%中のオレイン酸の含有量が85質量%以上である請求項1記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  3. 前記植物油が遺伝的に改変された植物によって生産されたものである請求項1又は2記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  4. 前記植物油がFad2でコードされたΔ12−デサチュラーゼ及びΔ6−デサチュラーゼからなる群より選択される少なくとも一種の酵素の働きを抑制した植物由来のものである請求項1〜3のいずれかに記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分100質量部に対する前記テルペン系樹脂の含有量が0.5質量部以上である請求項1〜4のいずれかに記載のベーストレッド用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤ。
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