JP2014205433A - 車両用シート - Google Patents

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武典 松江
Takenori Matsue
武典 松江
雄二 徳留
Yuji Tokutome
雄二 徳留
道弘 松浦
Michihiro Matsuura
道弘 松浦
川崎 宏治
Koji Kawasaki
宏治 川崎
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Abstract

【課題】簡単な構成で乗降が容易な車両用シートを提供する。【解決手段】車両用シート20は、シートクッション24の上面の一部である可動座部53を上下させる着座機構部42を備える。そして制御部22は、乗員100が着座している状態から立ち上がるため動作を補助する立上り補助処理の指令を受けると、立上りが容易となるように各部23〜25を変位させる。具体的には、シートバック23の傾斜角が90度よりも大きい状態から90度となる起き上がり方向に角変位するようにリクライニング機構部41が制御部22によって制御される。また可動座部53を上方に変位するように着座機構部42が制御部22によって制御される。【選択図】図13

Description

本発明は、車両への乗り降りが容易な車両用シートに関する。
特許文献1には、シート本体を車室内から車室外まで等しい高さで移動させ、さらにシートクッションを車室外で前側が低くなる方向に徐々に傾斜さえる構成が開示されている。これによってシートクッションに着座している乗員は比較的高い位置から膝を伸ばした状態で、足を緩やかに着地させて立ち上がることができる。
また特許文献2には、車両用シートの座部が部分的に上昇する構成が開示されている。そして座部を部分的に上昇するための操作スイッチは、ドアが開けた状態でのみ動作するように構成されている。これによって着座者が降車するために操作スイッチを操作した場合には、ドアが開いているので、着座者が乗降口の天井部分を回避しやすくなっている。これによって降車動作を容易にしている。
特開2011−225100号公報 特開2011−173443号公報
前述の特許文献1に記載の車両用シートは、シート全体を移動させる構成であるので、シート全体を動かすため消費電力も大きく、機構が複雑であるという問題がある。
また前述の特許文献2に記載の車両用シートは、シートの座部を部分的に可動させる構成であるが、単に座部だけを可動すると、背中部の角度やオットマンの角度によって乗降が困難な場合がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、簡単な構成で乗降が容易な車両用シートを提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明は、着座部の上面の一部(53)を上下させる着座機構部(42)を含む。そして制御部は、乗員が着座している状態から立ち上がるため動作を補助する立上り補助処理の指令を受けると、背もたれの傾斜角が90度よりも大きい状態から90度となる起き上がり方向に角変位するようにリクライニング機構部を制御する。さらに制御部は、着座部の上面の一部を上方に変位するように着座機構部を制御する。
このような本発明に従えば、車両用シートは、着座部の上面の一部を上下させる着座機構部を備える。そして制御部は、乗員が着座している状態から立ち上がるため動作を補助する立上り補助処理の指令を受けると、立上りが容易となるように各部を変位させる。具体的には、背もたれの傾斜角が90度よりも大きい状態から90度となる起き上がり方向に角変位するようにリクライニング機構部が制御部によって制御される。これによって乗員の上半身が起き上がることになるので、背もたれが寝ている場合に比べて乗員の立上り動作を容易となる。また着座部の一部を上方に変位するように着座機構部が制御部によって制御される。着座部の一部を上方に変位させることによって、臀部が上方に移動して、乗員の膝が伸びる。したがって乗員の着座部の重心が上方に移動するので、膝が曲がっている姿勢に比べて、立上り動作が容易となる。これら背もたれと着座部の一部が連動して動作するので、個別に動作させるよりも乗員の立上り動作をより補助することができる。また車両用シートの全体を車両の乗降口まで変位させるような複雑な機構を必要なく、各部を個別に変位させる構成でよいので、構成を簡単にすることができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本実施形態の車両用シート20を簡略化して示す側面図である。 シートクッション24の内部を示す側面図である。 着座機構部42が上昇している状態を示す側面図である。 シートクッション24の内部構造を示す斜視図である。 着座機構部42を上方から見て示す斜視図である。 着座機構部42を底面から見て示す斜視図である。 着座機構部42を前方から見て示す斜視図である。 着座補助処理を示すフローチャートである。 着座補助処理を実行する前の各部の位置を示す側面図である。 着座補助処理の第1段階における各部の位置を示す側面図である。 着座補助処理の第2段階における各部の位置を示す側面図である。 着座補助処理の第3段階における各部の位置を示す側面図である。 立上り補助処理を示すフローチャートである。 立上り補助処理を実行する前の各部の位置を示す側面図である。 立上り補助処理の第1段階における各部の位置を示す側面図である。 立上り補助処理の第2段階における各部の位置を示す側面図である。 立上り補助処理の第3段階における各部の位置を示す側面図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図17を用いて説明する。車両用シート20は、シート本体21と、シート本体21の各部23〜26を動作させる機構部41〜45と、各機構部41〜45を制御する制御部22とを含んで構成される。車両用シート20は、例えばセダンタイプの乗用車のリヤシートである。
まず、シート本体21に関して説明する。シート本体21は、シートバック23、シートクッション24、オットマン25および一対の肘掛け部26を含んで構成される。シート本体21は、車室空間内の所定の搭載位置に配置されている。乗員が着座するシートクッション24は、着座部であって、車両のフロア部27に前後にスライド変位可能に支持される。シートバック23は、背もたれであって、乗員の背中を支える部分である。またシートバック23は、シートクッション24に対して角変位可能に支持される。オットマン25は、シートクッション24の着座した乗員の脚部を下方から支える部分である。オットマン25は、シートクッション24に対して角変位可能に支持される。肘掛け部26は、対をなして、シートクッション24に着座した乗員の両腕を下方からそれぞれ支える部分である。肘掛け部26は、シートクッション24に対して個別に角変位可能に支持される。
次に、シートクッション24の構成に関して説明する。シートクッション24の構成とシートバック23およびオットマン25との構成とは、互いに略同一の部分が多いので、シートクッション24について主に説明し同様の構成については説明を省略することがある。
シートクッション24は、乗員の座り心地を考慮して、クッション構造を備えて構成されている。シートクッション24は、表皮31、クッション部材(図示せず)、およびシートクッションフレーム32を含んで構成される。シートクッション24は、骨格を成す構造部材であるシートクッションフレーム32に対してクッション部材が設置されており、その表面側に表皮31が張り付けられた構成となっている。
表皮31は、乗員(使用者)が座席に着座する際に乗員に接触する部分である。表皮31は、カバーとも称され、柔軟性を有し、手触りがよく、防汚性に優れる材料、たとえば革から構成される。表皮31は、クッション部材の表層側に覆い被された状態で、クッション部材に縫いつけ、および留め具によってクッション部材およびシートクッションフレーム32に固定される。
クッション部材は、緩衝部であって、表皮31の内側に設けられ、柔軟性を有する。クッション部材は、たとえば発泡材料のウレタンから構成される。クッション部材は、シートクッションフレーム32に載置される。クッション部材が発泡性材料である場合、断熱性を有する。
シートクッションフレーム32は、クッション部材を支持するように設けられる。シートクッションフレーム32は、車両の所定位置に固定され、乗員が着座した際に乗員を主に支持する部分である。シートクッションフレーム32は、剛性を有する金属材料から構成される。シートクッションフレーム32は剛性を有するので、シートクッションフレーム32に直接乗員が着座すると乗り心地が損なわれる。したがって構造部材であるシートクッションフレーム32に柔軟性を有するクッション部材を載置することによって、乗員に快適性を与えている。
次に、各機構部41〜45に関して説明する。機構部は、リクライニング機構部41と、着座機構部42と、スライド機構部43と、オットマン機構部44と、肘掛け機構部45とがある。各機構部41〜45は、図1に示すように、各部23〜26を角変位またはスライド変位する。リクライニング機構部41は、シートバック23のシートクッション24に対する傾斜角を変化させる。着座機構部42は、シートクッション24の上面の一部を上下させる。スライド機構部43は、シートクッション24を車両の搭載位置に対して前後にスライド変位させる。オットマン機構部44は、オットマン25のシートクッション24に対する傾斜角を変化させる。肘掛け機構部45は、一対の肘掛け部26のシートクッション24に対する傾斜角を個別に変化させる。
各機構部41〜45は、個別に駆動源が搭載される。駆動源は、たとえば電動モータによって実現される。制御部22は、各機構部41〜45の駆動源を制御することによって、各部23〜26を角変位またはスライド変位させる。角変位させる機構としては、たとえば電動モータの回転力を歯車などの機械要素によって伝達し、各部を支持する回転軸を回転させることによって実現される。またスライド変位させる機構としては、たとえばボールねじを用いた機構が採用される。ボールねじに予め部材を螺合しておき、電気モータによってボールねじを回線させると、ボールねじに螺合する部材をボールねじの軸方向にスライド変位させることができる。
次に、着座機構部42について図2〜図7を用いて説明する。着座機構部42は、図1に示すように、シートクッション24の上面の一部を、シートクッション24の上面の他の部に対して前方に向かう方向に傾斜角を変化させる。着座機構部42は、スライド部51、支持部52、可動座部53および連結部54を含んで構成される。
支持部52は、シートクッション24に内蔵されて、シートクッションフレーム32に固定される。支持部52は、スライド部51を固定する。また支持部52は、可動座部53が最も下方に位置している状態では、可動座部53に下方から接触して、可動座部53を支持する。
スライド部51は、着座機構部42の駆動源であり、可動座部53を変位させる。スライド部51は、スライドレール61、ボールねじ62、着座用モータ63、伝動部64および可動コア65を含んで構成される。着座用モータ63は、制御部22によって駆動が制御させる。伝動部64は、着座用モータ63の軸の回転をベルト伝動によってボールねじ62に伝達する。ボールねじ62は、軸が前後方向に沿って配置される。ボールねじ62は、伝動部64によって回転駆動されることによって、可動コア65の内部で鋼球をねじ軸のボールねじ溝に沿って循環させ、可動コア65を前後方向にスライド変位させる。
スライドレール61は、ボールねじ62の軸方向に延びるレールであって、ボールねじ62の左右方向の両側にそれぞれ配置される。スライドレール61は、前述のように支持部52に固定される。可動コア65は、スライドレール61に嵌合する嵌合部66を有する。可動コア65は、嵌合部66がスライドレール61に嵌合した状態で、スライドレール61に接触しながら前後方向にスライド変位する。したがってスライドレール61は、可動コア65を前後方向に案内する機能を有する。
連結部54は、棒状な部材であって、一端部が可動コア65に角変位可能に連結され、他端部が支持部52に角変位可能に連結される。可動座部53は、乗員の臀部を下方から支持し、角変位する部分である。可動座部53は、平板状であって、前方側の端部がシートクッションフレーム32に角変位可能に連結される。支持部52の後方側の端部は、連結部54の他端部に角変位可能に連結される。
次に、着座機構部42の動作に関して説明する。図2に示す状態では、可動座部53は最も下方に位置している状態(以下、「定常状態」ということがある)にある。定常状態では、可動コア65は最も前方に位置する。したがって連結部54の一端部が前方に位置し、連結部54の他端部が後方に位置する。また定常状態では、支持部52のロック部分52aが可動座部53に下方から接触して、可動座部53を支持する。通常乗員が座っている時に可動座部53の加重を全てスライド部51が受けると構造が強固になり体格、エネルギー的にもデメリットとなる。そこで通常の着座時は可動座部53にかかる加重をロック部分52aによって受け止めることによって、安定して支持することができる。
定常状態から着座用モータ63を駆動して、可動コア65が後方にスライド変位させると、図3に示すように、連結部54の他端部が上方へ変位する。連結部54の他端部が上方へ変位すると、可動座部53の後方の端部が上方に変位する。これによって可動座部53は、前方の一端部を支点に前方へ向かって角変位する。
次に、制御部22の制御に関して図8〜図17を用いて説明する。まず、制御部22の着座補助処理に関して、図8〜図12を用いて説明する。図9〜図12、図14〜図17では、理解が容易となるように各部23〜26を簡略化して示している。着座補助処理は、乗員100が着座する際に実行する処理である。乗員100が着座する際に操作手段を操作することによって、着座補助処理の実行指令が制御部22に与えられる。制御部22は、着座補助処理の指令を受けると、ステップS11に移る。
ステップS11では、各部23〜25を着座補助位置へ変位させ、ステップS12に移る。ステップS11では、たとえば各部23〜25が図9に示す位置から図10に示す着座補助位置へ変位させる。具体的には、シートバック23を垂直位置へ上昇させる。垂直位置とは、シートクッション24の上面とシートバック23の乗員100側の面とが90度をなす位置である。したがって制御部22は、シートバック23が図9のように傾斜角が90度よりも大きい状態から、90度となる起き上がり方向に角変位させるようにリクライニング機構部41を制御する。これによって乗員100が着座する際に、シートバック23が背中の支えになる。また制御部22は、シートクッション24の着座部の一部である可動座部53を上方に変位するように、着座機構部42を制御する。具体的には、制御部22は、可動座部53を起き上がり方向と同一の方向へ傾斜角を変位させる。これによって乗員100が着座する際に臀部101の下方への距離を小さくすることができる。したがって膝102への負担を軽減することができる。さらに制御部22は、シートクッション24を前方に変位するようにスライド機構部43を制御する。これによって乗員100が着座する際に椅子をひくような動作をする必要がなく、シートクッション24が乗員100側に接近させることができる。また制御部22は、オットマン25の上面と車両のフロア部27とが成す傾斜角が90度以上となる位置にオットマン25が変位するようにオットマン機構部44を制御する。オットマン25の上面と車両のフロア部27とが成す傾斜角は、図9に示す状態が90度未満の状態であり、図10に示す状態が90度以上の状態である。したがってオットマン25の先端が垂直下方にある場合が、傾斜角が90度の状態となる。これによってオットマン25が着座部の下方まで引き込まれるので、オットマン25が着座の際に足下のスペースを圧迫することを防ぐことができる。
ステップS12では、乗員100が着座姿勢であるか否かを判断し、乗員100が着座姿勢である場合には、ステップS13に移り、乗員100が着座姿勢でない場合には、着座姿勢になるまでステップS12の処理を繰り返す。着座姿勢とは、乗員100がシート本体21の前に立ち座ろうとしている状態である。着座姿勢になると、たとえば乗員100が操作手段を操作することによって、着座姿勢であることを示す指令が制御部22に与えられる。制御部22は、着座姿勢であることを示す指令を受けると、ステップS12に移る。またたとえば、各種のセンサなどによって、着座姿勢であることを検出してもよい。
ステップS13では、可動座部53を下降するように着座機構部42を制御し、ステップS14に移る。これによって図11に示すように、乗員100は臀部101が可動座部53に支持されている状態から、可動座部53の下降に伴って、膝102への負担を軽減しつつ、臀部101を下降させることができる。
ステップS14では、各部23〜25をスライド準備位置へ移動し、ステップS15に移る。スライド準備位置とは、シート本体21をスライドする際にシートバック23が障害物に当たらないように、シートバック23の位置を制御する。シートバック23が着座面に対する傾斜角度が大きく、いわゆる寝ている状態ではシート本体21を後方へスライドする際にシートバック23の先端が障害物に接触するおそれがある。そこで図11に破線で示す中間位置にシートバック23を配置させる。またオットマン25が下降している状態では、乗員100の足が車両のフロア部27に接触した状態にあるので、シート本体21をスライドする際に足を引きずることのないよう、スライド準備位置ではオットマン25を図12に示すように上昇させる。オットマン25を上昇させる場合には、図12に示すように、オットマン25の上面と車両の床面とが成す傾斜角が180度となる持ち上げ方向にオットマン25を角変位させる。
ステップS14では、各部23〜25を着座位置へ移動し、本フローを終了する。着座位置は、各部が図12に示す位置にある状態である。制御部22は、図11に示す位置からシートバック23を下降するようにリクライニング機構部41を制御する。また制御部22は、前方に位置しているシート本体21を後方へスライドするようにスライド機構部43を制御する。これによって乗員100を楽な姿勢に誘導することができる。また着座位置における各部の位置は、乗員100が予め設定することができる。これによって乗員100の好みの姿勢に合わせることができる。
このように着座補助処理では、各部を乗員100の着座動作の負担を軽減できるように動作させることができる。
次に、制御部22の立上り補助処理に関して、図13〜図17を用いて説明する。立上り補助処理は、乗員100が着座している状態から立ち上がる際に実行する処理である。乗員100が立ち上がる際に操作手段を操作することによって、立上り補助処理の実行指令が制御部22に与えられる。制御部22は、立上り補助処理の指令を受けると、ステップS21に移る。
ステップS21では、各部23〜25をスライド準備位置へ移動し、ステップS22に移る。スライド準備位置とは、シート本体21をスライドする際にシートバック23が障害物に当たらないように、シートバック23の位置を制御する。乗員100が立ち上がる際に、乗員100の足下のスペースを確保するために、シート本体21を後方へスライドする必要がある。しかしシートバック23が着座面に対する傾斜角度が大きく、図14に示すように、いわゆる寝ている状態ではシート本体21を後方へスライドする際にシートバック23の先端が障害物に接触するおそれがある。そこで図14に示す位置から図15に示す位置にシートバック23を配置させる。またオットマン25が下降している状態では、乗員100の足が車両の床面に接触した状態にあるので、シート本体21をスライドする際に足を引きずることのないよう、スライド準備位置ではオットマン25を図15に示すように上昇させる。
ステップS22では、シート本体21を後方へスライドするようにスライド機構部43を制御し、ステップS23に移る。これによって立ち上がる際の足下のスペースを確保することができる。
ステップS23は、オットマン25を下降するようにオットマン機構部44を制御し、ステップS24に移る。具体的には、制御部22は、オットマン25の上面と車両のフロア部27とが成す傾斜角が90度以上となる位置にオットマン25が変位するようにオットマン機構部44を制御する。これによって図16に示すように、オットマン25がシートクッション24の下方まで引き込まれるので、オットマン25が着座の際に足下のスペースを圧迫することを防ぐことができる。またオットマン25が座面より内側まで折れ曲がらせることによって、立ち上がる際に膝102を曲げて体重を足に乗せやすくすることができる。
ステップS24では、各部23〜25を立上り補助位置へ変位させ、ステップS25に移る。ステップS24では、たとえば各部が図16に示す位置から図17に示す立上り補助処位置へ変位させる。具体的には、シートバック23を起き上がり方向へ垂直位置まで上昇させる。これによって乗員100の上半身が起き上がることになるので、背もたれが寝ている場合に比べて乗員100の立上り動作を容易となる。また制御部22は、可動座部53を上方に変位するように、着座機構部42を制御する。これによって臀部101が上方に移動して、乗員100の膝102が伸びる。したがって乗員100の着座部の重心が上方に移動するので、膝102が曲がっている姿勢に比べて、立上り動作が容易となる。さらに制御部22は、シートクッション24を前方に変位するようにスライド機構部43を制御する。これによって乗員100が立ち上がる際に、臀部101が前方に押し出されるので、立上りが容易となる。換言すると、車両はシート本体21が低いためオットマン25を下げた時点で足が地面に当たり、ひざが伸びた状態になるため着座面の補助だけでは立ち上がりが困難である。そのため乗員100が足を引き寄せる代わりに、シート本体21を前方へスライドさせてなめらかに体重移動させている。
ステップS25では、乗員100が降車したか否かを判断し、乗員100が降車した場合には、ステップS26に移り、乗員100が降車していない場合には、降車するまでステップS25の処理を繰り返す。降車すると、たとえば乗員100が施錠手段を操作して車両を施錠することによって、降車したことを示す指令が制御部22に与えられる。制御部22は、降車したことを示す指令を受けると、ステップS26に移る。またたとえば、各種のセンサなどによって、降車したことを検出してもよい。
ステップS26では、各部23〜25を初期位置まで変位させ、本フローを終了する。初期位置は、たとえば各部23〜25が図9に示す位置にある状態である。このように立上り補助処理では、各部23〜25を乗員100の立上り動作の負担を軽減できるように動作させることができる。換言すると、従来であると膝102は直角よりも鈍角になり立ち上がる時に体重移動が困難であった。そこで本実施形態の立上り補助処理では、シートバック23をあげて背中を押し、オットマン25が下がりながらシート本体21が前方へスライドし可動座部53があがるので、体重移動によるひざへの負担をやわらげることができる。
また制御部22は、各部23〜25の基準となる基準位置と各機構部41〜45に対する動作指令とに基づいて、各部23〜25の現在の位置を算出する。そして制御部22は、各部23〜25の可動範囲の最大位置に各部23〜25を配置するように制御した場合には、配置した位置を基準位置に再設定する。これによって各部23〜25の角度位置を検出するためのセンサを用いることなく、各部23〜25の現在位置の検出精度を向上することができる。たとえばシートバック23を例にあげて説明すると、制御部22は、シートバック23の基準となる基準位置とリクライニング機構部41に対する動作指令とに基づいて、シートバック23の現在の角度位置を算出する。そして制御部22は、シートバック23の可動範囲の最大位置、たとえば90度の位置にシートバック23を配置するように制御した場合には、90度に配置された後に、配置した位置を基準位置に再設定する。これによってシートバック23の角度位置を検出するためのセンサを用いることなく、現在位置を把握することができる。
以上説明したように本実施形態の車両用シート20は、シートクッション24の上面の一部である可動座部53を上下させる着座機構部42を備える。そして制御部22は、乗員100が着座している状態から立ち上がるため動作を補助する立上り補助処理の指令を受けると、乗員100の立上りが容易となるように各部23〜25を変位させる。具体的には、シートバック23の傾斜角が90度よりも大きい状態から90度となる起き上がり方向に角変位するようにリクライニング機構部41が制御部22によって制御される。これによって乗員100の上半身が起き上がることになるので、シートバック23が寝ている場合に比べて乗員100の立上り動作を容易となる。また可動座部53を上方に変位するように着座機構部42が制御部22によって制御される。可動座部53を上方に変位させることによって、臀部101が上方に移動して、乗員100の膝102が伸びる。したがって乗員100のシートクッション24の重心が上方に移動するので、膝102が曲がっている姿勢に比べて、立上り動作が容易となる。これらシートバック23とシートクッション24の一部が連動して動作するので、個別に動作させるよりも乗員100の立上り動作をより補助することができる。また車両用シート20の全体を車両の乗降口まで変位させるような大型で複雑な機構を必要なく、各部23〜25を個別に変位させる構成でよいので、構成を簡単にすることができる。
このように本実施形態では、シートクッション24の座面部の一部分のみが、他の電動駆動部分と連携してダイナミックに可動することで、着座や立座時に臀部101を支えてアシスト動作するシート機構を実現することができる。
また本実施形態では、シートクッション24全体を上方に変位させる構成ではなく、24の一部である可動座部53を上方に変位させる構成である。シートクッション24全体を上方に変位させるために、シートクッションフレーム32も上方に変位させる必要があるので、機構部の大型化になる。しかし本実施形態のように一部である可動座部53を上方に変位させる構成であるので、装置を小形化することができる。
また本実施形態では、シートクッション24を車両の搭載位置に対して前後にスライド変位させるスライド機構部43をさらに含む。そして制御部22は、立上り補助処理の指令を受けると、シート本体21を前方に変位させて、シートクッション24を前方に変位するようにスライド機構部43を制御する。これによって乗員100が立ち上がる際に、臀部101が前方に押し出されるので、立上りが容易となる。
また本実施形態では、たとえばステップS11などで各部を同時に変位させるように制御しているが、同時に変位させる制御に限るものではない。各部を順不同に順次動作させてもよく、一部の動作だけを重複させてもよい。また同じステップの動作だけでなく、ステップの動作が重複してもよい。たとえばステップS13とステップS14との動作を一部重複してもよい。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、可動座部53は角変位する構成であるが、角変位する構成に限るものではなく、上方へスライドする構成であってもよい。また可動座部53は、定常状態から上方への変位する位置に変位する構成であったが、下方に変位させてもよい。これによって着座面を下げることができるので、たとえば転がりやすい荷物、ボール、子供を載せるときに安定感を増すことができる。また着座面が下がってスポーツ走行モード(高速、山道)での乗員100の安定感を増すことができる。
前述の第1実施形態では、一対の肘掛け部26の制御については説明していないが、一対の肘掛け部26も立上り補助処理の場合に動作させてもよい。たとえば制御部22は、立上り補助処理の指令を受けると、シートバック23を起き上がり方向に角変位するようにリクライニング機構部41を制御し、シートクッション24の一部を上方に変位するように着座機構部42を制御する。さらに車両の乗降口側に位置する肘掛け部26を上方に角変位するように肘掛け機構部45を制御する。これによって乗降口側に位置する肘掛け部26が、降車の際に障害物になることを防ぐことができる。また立上り補助処理の際、乗降口とは反対側に位置する肘掛け部26は、シートバック23の表面と垂直になるように変位させてもよい。これによって降車する際に、乗員100は反対側の肘掛け部26を手すりとして使用することができる。これによって体を肘掛け部26によって安定した状態で立上ることができる。
20…車両用シート 21…シート本体
22…制御部 23…シートバック(背もたれ)
24…シートクッション(着座部) 25…オットマン
26…肘掛け部 27…フロア部
41…リクライニング機構部 42…着座機構部
43…スライド機構部 44…オットマン機構部
45…肘掛け機構部 53…可動座部(着座部の上面の一部)

Claims (8)

  1. 車両に搭載される車両用シート(20)であって、
    着座部(24)と背もたれ(23)とを有するシート本体(21)と、
    前記背もたれの前記着座部に対する傾斜角を変化させるリクライニング機構部(41)と、
    前記着座部の上面の一部(53)を上下させる着座機構部(42)と、
    前記リクライニング機構部および前記着座機構部の動作を制御する制御部(22)と、を含み、
    前記制御部は、乗員が着座している状態から立ち上がるため動作を補助する立上り補助処理の指令を受けると、前記背もたれの前記傾斜角が90度よりも大きい状態から90度となる起き上がり方向に角変位するように前記リクライニング機構部を制御するとともに、前記着座部の上面の一部を上方に変位するように前記着座機構部を制御することを特徴とする車両用シート。
  2. 前記着座部を、前記車両の搭載位置に対して前後にスライド変位させるスライド機構部(43)をさらに含み、
    前記制御部は、前記スライド機構部の動作をさらに制御し、
    前記制御部は、前記立上り補助処理の指令を受けると、前記背もたれを前記起き上がり方向に角変位するように前記リクライニング機構部を制御し、前記着座部の上面の一部を上方に変位するように前記着座機構部を制御するとともに、前記着座部を前方に変位するように前記スライド機構部を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記着座機構部は、前記着座部の上面の一部を、前記着座部の上面の他の部に対して前記起き上がり方向と同一の方向に傾斜角を変化させ、
    前記制御部は、前記立上り補助処理の指令を受けると、前記着座部の上面の一部の傾斜角が90度となる方向に前記着座機構部を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用シート。
  4. 前記シート本体は、オットマン(25)をさらに有し、
    前記オットマンの前記着座部に対する傾斜角を変化させるオットマン機構部(44)をさらに含み、
    前記制御部は、前記オットマン機構部の動作をさらに制御し、
    前記制御部は、前記立上り補助処理の指令を受けると、前記背もたれを前記起き上がり方向に角変位するようにリクライニング機構部を制御し、前記着座部の上面の一部を上方に変位するように前記着座機構部を制御するとともに、前記オットマンの上面と前記車両の床面とが成す傾斜角が90度以上となる位置に前記オットマンが変位するように前記オットマン機構部を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用シート。
  5. 前記着座部を、前記車両の搭載位置に対して前後にスライド変位させるスライド機構部をさらに含み、
    前記制御部は、前記スライド機構部の動作をさらに制御し、
    前記制御部は、前記着座部を後方にスライド変位させる指令を受けると、前記背もたれを前記起き上がり方向に角変位するように前記リクライニング機構部を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用シート。
  6. 前記制御部は、前記着座部をスライド変位させる指令を受けると、前記オットマンの上面と前記車両の床面とが成す傾斜角が180度となる持ち上げ方向に、前記オットマンが角変位するように前記オットマン機構部を制御することを特徴とする請求項4に記載の車両用シート。
  7. 前記シート本体は、一対の肘掛け部(26)をさらに有し、
    前記肘掛け部の前記着座部に対する傾斜角を個別に変化させる肘掛け機構部(45)をさらに含み、
    前記制御部は、前記肘掛け機構部の動作をさらに制御し、
    前記制御部は、前記立上り補助処理の指令を受けると、前記背もたれを前記起き上がり方向に角変位するように前記リクライニング機構部を制御し、前記着座部の上面の一部を上方に変位するように前記着座機構部を制御するとともに、前記車両の乗降口側に位置する前記肘掛け部を上方に角変位するように前記肘掛け機構部を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の車両用シート。
  8. 前記制御部は、前記背もたれの基準となる基準位置と前記リクライニング機構部に対する動作指令とに基づいて、前記背もたれの現在の角度位置を算出し、
    前記制御部は、前記背もたれの可動範囲の最大位置に前記背もたれを配置するように制御した場合には、配置した位置を基準位置に再設定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の車両用シート。
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