JP2014203651A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極の劣化を抑制する手段を提供する。
【解決手段】電極とセパレータとが繰り返し積層されてなる発電要素と、前記発電要素を内部に密封する外装材と、前記セパレータ間にガス吸着部材と、を有し、前記電極の外周縁から前記電極の厚さの距離以内に前記ガス吸着部材の電極側端面が配置されている、リチウムイオン二次電池。
【選択図】図4

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
近年、地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池などの電気デバイスの開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、全ての電池の中で最も高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。リチウムイオン二次電池は、一般に、活物質等がバインダとともに集電体に塗布されてなる活物質層を有する正極および負極が、電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している。
上述したような自動車等のモータ駆動用電源として用いられる非水電解質二次電池には、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用非水電解質二次電池と比較して極めて高い出力特性を有することが求められている。このような要求に応えるべく、鋭意研究開発が進められているのが現状である。
特許文献1には、ラミネートフィルムからなる外装材の最外層と電池素子との間にガス吸着性物質を有する非水電解質電池が開示されている。
特開2001−155790号公報
しかしながら、特許文献1に記載の非水電解質電池は、セパレータ間で電極の外周部にガスが溜まり、電極の電解液への浸透が阻害される。その結果、電極で不均一反応が促進され、電極が劣化するという問題があった。
そこで、本発明は、電極の劣化を抑制する手段を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を積み重ねた。その結果、セパレータ間にガス吸着部材を有し、かつ電極の外周縁から電極の厚さの距離以内に前記ガス吸着部材の電極側端面が配置されている、リチウムイオン二次電池により、上記課題が解決することを見出した。
電極の外周部に放出されたガスの気泡の大きさが大きくなると、ガスの気泡はガス吸着部材と接触し吸着される。よって、電極の外周部でガスが溜まらず、電極への電解液の浸透が阻害されず均一な電極反応が起こる。
リチウムイオン二次電池の一実施形態である、扁平型(積層型)の双極型でない非水電解質リチウムイオン二次電池の基本構成を示す断面概略図である。 リチウムイオン二次電池の他の実施形態である、双極型リチウムイオン二次電池の基本構成を示す断面概略図である。 リチウムイオン二次電池のさらに他の一実施形態である扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。 実施例1で作製したセパレータを示す模式図である。 実施例2で作製したセパレータを示す模式図である。
まず、リチウムイオン二次電池の好ましい実施形態として、非水電解質リチウムイオン二次電池について説明するが、以下の実施形態のみには制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
リチウムイオン二次電池の電解質の形態で区別した場合に、特に制限はない。例えば、非水電解液をセパレータに含浸させた液体電解質型電池、ポリマー電池とも称される高分子ゲル電解質型電池および固体高分子電解質(全固体電解質)型電池のいずれにも適用されうる。高分子ゲル電解質および固体高分子電解質に関しては、これらをセパレータに含浸させて使用する。
図1は、扁平型(積層型)の双極型ではない非水電解質リチウムイオン二次電池(以下、単に「積層型電池」ともいう)の基本構成を模式的に表した断面概略図である。図1に示すように、本実施形態の積層型電池10aは、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装体である外装材29の内部に封止された構造を有する。ここで、発電要素21は、正極と、電解質層17と、負極とを積層した構成を有している。正極は、正極集電体11の両面に正極活物質層13が配置された構造を有する。負極は、負極集電体12の両面に負極活物質層15が配置された構造を有する。具体的には、1つの正極活物質層13とこれに隣接する負極活物質層15とが、電解質層17を介して対向するようにして、負極、電解質層および正極がこの順に積層されている。これにより、隣接する正極、電解質層および負極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、図1に示す積層型電池10aは、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。
なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層正極集電体には、いずれも片面のみに正極活物質層13が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。すなわち、片面にのみ活物質層を設けた最外層専用の集電体とするのではなく、両面に活物質層がある集電体をそのまま最外層の集電体として用いてもよい。また、図1とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層負極集電体が位置するようにし、該最外層負極集電体の片面または両面に負極活物質層が配置されているようにしてもよい。
正極集電体11および負極集電体12は、各電極(正極および負極)と導通される正極集電板25および負極集電板27がそれぞれ取り付けられ、外装材29の端部に挟まれるようにして外装材29の外部に導出される構造を有している。正極集電板25および負極集電板27はそれぞれ、必要に応じて正極リードおよび負極リード(図示せず)を介して、各電極の正極集電体11および負極集電体12に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられていてもよい。
図2は、双極型非水電解質リチウムイオン二次電池(以下、単に「双極型電池」ともいう)10bの基本構成を模式的に表した断面概略図である。図2に示す双極型電池10bは、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装材であるラミネートフィルム29の内部に封止された構造を有する。
図2に示すように、双極型電池10bの発電要素21は、集電体11の一方の面に電気的に結合した正極活物質層13が形成され、集電体11の反対側の面に電気的に結合した負極活物質層15が形成された複数の双極型電極23を有する。各双極型電極23は、電解質層17を介して積層されて発電要素21を形成する。なお、電解質層17は、基材としてのセパレータの面方向中央部に電解質が保持されてなる構成を有する。この際、一の双極型電極23の正極活物質層13と前記一の双極型電極23に隣接する他の双極型電極23の負極活物質層15とが電解質層17を介して向き合うように、各双極型電極23および電解質層17が交互に積層されている。すなわち、一の双極型電極23の正極活物質層13と前記一の双極型電極23に隣接する他の双極型電極23の負極活物質層15との間に電解質層17が挟まれて配置されている。
隣接する正極活物質層13、電解質層17、および負極活物質層15は、一つの単電池層19を構成する。したがって、双極型電池10bは、単電池層19が積層されてなる構成を有するともいえる。また、電解質層17からの電解液の漏れによる液絡を防止する目的で、単電池層19の外周部にはシール部(絶縁層)31が配置されている。なお、発電要素21の最外層に位置する正極側の最外層集電体11aには、片面のみに正極活物質層13が形成されている。また、発電要素21の最外層に位置する負極側の最外層集電体11bには、片面のみに負極活物質層15が形成されている。ただし、正極側の最外層集電体11aの両面に正極活物質層13が形成されてもよい。同様に、負極側の最外層集電体11bの両面に負極活物質層15が形成されてもよい。
さらに、図2に示す双極型電池10bでは、正極側の最外層集電体11aに隣接するように正極集電板25が配置され、これが延長されて外装材であるラミネートフィルム29から導出している。一方、負極側の最外層集電体11bに隣接するように負極集電板27が配置され、同様にこれが延長されて電池の外装であるラミネートフィルム29から導出している。
図2に示す双極型電池10bにおいては、通常、各単電池層19の周囲にシール部31が設けられる。このシール部31は、電池内で隣り合う集電体11どうしが接触したり、発電要素21における単電池層19の端部の僅かな不揃いなどに起因する短絡が起こったりするのを防止する目的で設けられる。かようなシール部31の設置により、長期間の信頼性および安全性が確保され、高品質の双極型電池10bが提供されうる。
なお、単電池層19の積層回数は、所望する電圧に応じて調節する。また、双極型電池10bでは、電池の厚みを極力薄くしても十分な出力が確保できれば、単電池層19の積層回数を少なくしてもよい。双極型電池10bでも、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止する必要がある。よって、発電要素21を外装材であるラミネートフィルム29に減圧封入し、正極集電板25および負極集電板27をラミネートフィルム29の外部に取り出した構造とするのがよい。
なお、本明細書中、「集電体」と記載する場合、正極集電体、負極集電体、双極型電池用集電体のすべてを指す場合もあるし、一つのみを指す場合もある。同様に、「活物質層」と記載する場合、正極活物質層、負極活物質層の両方を指す場合もあるし、片方のみを指す場合もある。同様に、「活物質」と記載する場合、正極活物質、負極活物質の両方を指す場合もあるし、片方のみを指す場合もある。
特許文献1には、ラミネートフィルムからなる外装材の最外層と電池素子との間にガス吸着性物質を有する非水電解質電池が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の非水電解質電池は、セパレータ間で電極の外周部にガスが溜まり、電極の電解液への浸透が阻害される。その結果、電極で不均一反応が促進され、電極が劣化するという問題があった。
これに対し、本実施形態のリチウムイオン二次電池は、セパレータ間にガス吸着部材を有し、かつ電極の外周縁から電極の厚さの距離以内に前記ガス吸着部材の電極側端面が配置されている。かような構成とすることにより、電極の外周部に放出されたガスの気泡は、その大きさが大きくなると、ガス吸着部材と接触しガス吸着部材に吸着されることになる。よって、電極の外周部でガスが溜まらず、電極への電解液の浸透が阻害されず均一な電極反応が起こり、電極の劣化が抑制される。
以下、上記リチウムイオン二次電池に用いられるガス吸着部材について、さらに詳細に説明する。
[ガス吸着部材]
ガス吸着部材は、上記セパレータ間に設けられる。ガス吸着部材は、ガス吸着性物質、および必要に応じて水系バインダ等他の成分を含むことが好ましい。
ガス吸着性物質としては、特に制限されないが、多孔質性の金属化合物または多孔質性の炭素材料等を用いることが好ましい。このような化合物は、ガス吸着性能に優れるほか、電解液の水分除去の機能を有する。
多孔質性の金属化合物としては、具体的には、例えば、ゼオライト、アルミナ、モレキュラーシーブ、チタニア、シリカゲル、ジルコニア等が挙げられる。また、多孔質性の炭素材料として具体的には、活性炭、カーボンモレキュラーシーブ等が挙げられる。
また、上述したような多孔質性の金属化合物または多孔質性の炭素材料以外にも、ガス吸着性物質として、硫酸マグネシウム、ニッケル、白金、パラジウム、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Fe、塩化カルシウム、五酸化燐等を用いることができる。上述したようなガス吸着性物質は、単独で用いてもよいし2種以上を混合して用いてもよい。
また、ガス吸着部材は、水系バインダを含むことが好ましい。水系バインダの例としては、例えば、負極活物質層に含まれる水系バインダとしては、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ニトリルゴム(またはニトリルブタジエンゴム;NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリレート系ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などゴム系バインダを用いることもできる。更に、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、セルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリビニールアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール等を挙げることができる。中でも、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドであることがより好ましい。これらの水系バインダは、単独で用いてもよいし2種以上を混合して用いてもよい。但し、本実施形態では上記に例示したものに何ら制限されるものではなく、従来公知の各種の水系バインダを用いることができる。
ガス吸着部材中のガス吸着性物質の含有量は、用いられるセルの発生ガス量・ガス吸着物質のガス吸着能力等によって適正化されるため特に制限されない。しかしながら、ガス吸着部材の接着性から、ガス吸着部材全体を100重量%として、90重量%以下であることが好ましい。
ガス吸着部材の形成方法も特に制限されず、例えば、ガス吸着性物質と必要に応じて水系バインダとを含むスラリーをセパレータ上に塗布し乾燥する方法が挙げられる。塗布方法も特に制限されず、例えば、バーコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法などが挙げられる。
本実施形態において、前記ガス吸着部材の電極側端面は、前記電極の外周縁から電極の厚さの距離以内に配置される。ガス放出量が増えると、放出されたガスの気泡の最大直径は、セパレータ間の距離(電極の厚さの距離)となり、これ以上気泡が大きくなる場合、放出されたガスの気泡は、表面張力により電極に沿って細長く成長する。前記ガス吸着部材の電極側端面が、前記電極の外周縁から電極の厚さの距離を超えて配置された場合、発生したガスの気泡とガス吸着剤とが接さなくなるため、上記効果が得られなくなる。
上記のガス吸着部材の設置場所はセパレータ間であれば特に制限されないが、前記セパレータの表面上であることが好ましい。セパレータの表面上にあらかじめ設置しておくことにより、従来の電池の製造装置をそのまま利用して電池を製造することができる。この際、前記ガス吸着部材は、前記セパレータの少なくとも1辺に設置されればよいが、前記セパレータの少なくとも3辺に設置されることがより好ましい。このような構成とすることにより、ロールプレス等のガス排出工程と組み合わせることで、セパレータへの電解液注液後に、電池内に残っているガスの気泡をガス吸着部材に吸着させることができる。しかも、外装体を開封することなく、電解液を電極全面に浸透させることが可能となる。
前記ガス吸着部材の厚さは、前記電極(正極および負極)の厚さより小さいことが好ましい。ガス吸着部材がこのような厚さであれば、ガス吸着部材自身による電極への電解液の浸透阻害を防ぐことができる。
以上説明したリチウムイオン二次電池は、以下の効果を有する。
上記のリチウムイオン二次電池は、セパレータ間にガス吸着部材を有し、かつ電極の外周縁から電極の厚さの距離以内に前記ガス吸着部材の電極側端面が配置されている。かような構成とすることにより、電極の外周部に放出されたガスの気泡の大きさが大きくなると、ガスの気泡はガス吸着部材と接触し吸着されることになる。よって、電極の外周部でガスが溜まらず、電極への電解液の浸透が阻害されず均一な電極反応が起こり、電極の劣化が抑制される。
上記で説明したリチウムイオン二次電池は、ガス吸着部材に特徴を有する。以下、その他の主要な構成部材について説明する。
[活物質層]
正極活物質層または負極活物質層は活物質を含み、必要に応じて、導電助剤、バインダ、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるためのリチウム塩などのその他の添加剤をさらに含む。
(正極活物質)
正極活物質層は、正極活物質を含む。正極活物質は、放電時にイオンを吸蔵し、充電時にイオンを放出する組成を有する。好ましい一例としては、遷移金属とリチウムとの複合酸化物であるリチウム−遷移金属複合酸化物が挙げられる。具体的には、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiFeOなどのLi・Fe系複合酸化物およびこれらの遷移金属の一部を他の元素により置換したものなどが使用できる。これらリチウム−遷移金属複合酸化物は、反応性、サイクル特性に優れ、低コストの材料である。そのためこれらの材料を電極に用いることにより、出力特性に優れた電池を形成することが可能である。この他、前記正極活物質としては、LiFePOなどの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V、MnO、TiS、MoS、MoOなどの遷移金属酸化物や硫化物;PbO、AgO、NiOOHなど、を用いることもできる。上記正極活物質は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
正極活物質の平均粒子径は、特に制限されないが、正極活物質の高容量化、反応性、サイクル耐久性の観点からは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜20μmである。このような範囲であれば、二次電池は、高出力条件下での充放電時における電池の内部抵抗の増大が抑制され、充分な電流を取り出しうる。なお、正極活物質が2次粒子である場合には該2次粒子を構成する1次粒子の平均粒子径が10nm〜1μmの範囲であるのが望ましいといえるが、本発明では、必ずしも上記範囲に制限されるものではない。ただし、製造方法にもよるが、正極活物質が凝集、塊状などにより2次粒子化したものでなくてもよいことはいうまでもない。かかる正極活物質の粒径および1次粒子の粒径は、レーザー回折法を用いて得られたメディアン径を使用できる。なお、正極活物質の形状は、その種類や製造方法等によって取り得る形状が異なり、例えば、球状(粉末状)、板状、針状、柱状、角状などが挙げられるがこれらに限定されるものではなく、いずれの形状であれ問題なく使用できる。充放電特性などの電池特性を向上し得る最適の形状を適宜選択するのが望ましい。
(負極活物質)
負極活物質層は、負極活物質を含む。負極活物質は、放電時にイオンを放出し、充電時にイオンを吸蔵できる組成を有する。負極活物質は、リチウムを可逆的に吸蔵および放出できるものであれば特に制限されないが、負極活物質の例としては、SiやSnなどの金属、あるいはTiO、Ti、TiO、もしくはSiO、SiO、SnOなどの金属酸化物、Li4/3Ti5/3もしくはLiMnNなどのリチウムと遷移金属との複合酸化物、Li−Pb系合金、Li−Al系合金などのリチウム−金属合金材料、Li、またはグラファイト(天然黒鉛、人造黒鉛)、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、もしくはハードカーボンなどの炭素材料などが好ましく挙げられる。
また、負極活物質は、リチウムと合金化する元素を含んでいてもよい。リチウムと合金化する元素を用いることにより、従来の炭素系材料に比べて高いエネルギー密度を有する高容量および優れた出力特性の電池を得ることが可能となる。上記負極活物質は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。リチウムと合金化する元素としては、以下に制限されることはないが、具体的には、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Au、Cd、Hg、Ga、Tl、C、N、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Cl等が挙げられる。これらの中でも、容量およびエネルギー密度に優れた電池を構成できる観点から、炭素材料、ならびに/またはSi、Ge、Sn、Pb、Al、In、およびZnからなる群より選択される少なくとも1種以上の元素を含むことが好ましく、炭素材料、Si、またはSnの元素を含むことが特に好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。
負極活物質の平均粒子径は、特に制限されないが、負極活物質の高容量化、反応性、サイクル耐久性の観点からは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜20μmである。このような範囲であれば、二次電池は、高出力条件下での充放電時における電池の内部抵抗の増大が抑制され、充分な電流を取り出しうる。なお、負極活物質が2次粒子である場合には該2次粒子を構成する1次粒子の平均粒子径が10nm〜1μmの範囲であるのが望ましいといえるが、本発明では、必ずしも上記範囲に制限されるものではない。ただし、製造方法にもよるが、負極活物質が凝集、塊状などにより2次粒子化したものでなくてもよいことはいうまでもない。かかる負極活物質の粒径および1次粒子の粒径は、レーザー回折法を用いて得られたメディアン径を使用できる。なお、負極活物質の形状は、その種類や製造方法等によって取り得る形状が異なり、例えば、球状(粉末状)、板状、針状、柱状、角状などが挙げられるがこれらに限定されるものではなく、いずれの形状であれ問題なく使用できる。好ましくは、充放電特性などの電池特性を向上し得る最適の形状を適宜選択するのが望ましい。
正極活物質層および負極活物質層は、バインダを含みうる。
活物質層に用いられるバインダとしては、特に限定されないが、例えば、以下の材料が挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドであることがより好ましい。これらの好適なバインダは、耐熱性に優れ、さらに電位窓が非常に広く正極電位、負極電位双方に安定であり活物質層に使用が可能となる。これらのバインダは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
活物質層に含まれうるその他の添加剤としては、例えば、導電助剤、電解質、イオン伝導性ポリマー等が挙げられる。
導電助剤とは、正極活物質層または負極活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
電解質塩(リチウム塩)としては、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO等が挙げられる。
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。
正極活物質層および負極活物質層中に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、非水溶媒二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。各活物質層の厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、各活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
[集電体]
集電体を構成する材料に特に制限はないが、好適には金属が用いられる。
具体的には、金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン、銅、その他合金等などが挙げられる。これらのほか、ニッケルとアルミニウムとのクラッド材、銅とアルミニウムとのクラッド材、またはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく用いられうる。また、金属表面にアルミニウムが被覆されてなる箔であってもよい。なかでも、電子伝導性や電池作動電位の観点からは、アルミニウム、ステンレス、銅が好ましく、アルミニウムがより好ましい。
集電体の大きさは、電池の使用用途に応じて決定される。例えば、高エネルギー密度が要求される大型の電池に用いられるのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。集電体の厚さについても特に制限はない。集電体の厚さは、通常は1〜100μm程度である。
[電解質層]
電解質層は、電解質と、該電解質を空孔に含浸または保持してなるセパレータとからなる。セパレータを有する電解質層は、正極と負極との間の空間的な隔壁(スペーサ)として機能する。また、これと併せて、充放電時における正負極間でのリチウムイオンの移動媒体である電解質を保持する機能をも有する。さらに、前記セパレータは上記ガス吸着部材を保持する機能を有しうる。
電解質層を構成する電解質に特に制限はなく、液体電解質、ならびに高分子ゲル電解質および高分子固体電解質などのポリマー電解質が適宜用いられうる。
〔液体電解質〕
液体電解質は、溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解したものである。溶媒としては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、プロピオン酸メチル(MP)、酢酸メチル(MA)、ギ酸メチル(MF)、4−メチルジオキソラン(4MeDOL)、ジオキソラン(DOL)、2−メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン(DME)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、およびγ−ブチロラクトン(GBL)などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、支持塩(リチウム塩)としては、特に制限はないが、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiSbF、LiAlCl、Li10Cl10、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF、LiSCN等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、LiBOB(リチウムビスオキサイドボレート)、LiBETI(リチウムビス(パーフルオロエチレンスルホニルイミド);Li(CSONとも記載)等の有機酸陰イオン塩などが挙げられる。これらの電解質塩は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲル電解質と、電解液を含まない高分子固体電解質に分類される。
〔ゲル電解質〕
ゲル電解質は、リチウムイオン伝導性を有するマトリックスポリマーに、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。リチウムイオン伝導性を有するマトリックスポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシドを主鎖または側鎖に持つポリマー(PEO)、ポリプロピレンオキシドを主鎖または側鎖に持つポリマー(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸エステル、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVdF−HFP)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリ(メチルアクリレート)(PMA)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)などが挙げられる。また、上記のポリマー等の混合物、変成体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体なども使用できる。これらのうち、PEO、PPOおよびそれらの共重合体、PVdF、PVdF−HFPを用いることが望ましい。かようなマトリックスポリマーには、リチウム塩等の電解質塩がよく溶解しうる。
〔高分子固体電解質〕
高分子固体電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、有機溶媒を含まない。したがって、電解質層が高分子固体電解質から構成される場合には電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
高分子ゲル電解質や高分子固体電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発揮しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合などの重合処理を施せばよい。なお、上記電解質は、電極の活物質層中に含まれていてもよい。
〔セパレータ〕
セパレータとしては、特に制限されるものではなく、従来公知のものを適宜利用することができる。例えば、上記電解質を吸収保持するポリマーや繊維からなる多孔性シートのセパレータや不織布セパレータ等を挙げることができる。
前記ポリマーないし繊維からなる多孔性シートのセパレータとしては、例えば、微多孔質(微多孔膜)を用いることができる。該ポリマーないし繊維からなる多孔性シートの具体的な形態としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン;これらを複数積層した積層体(例えば、PP/PE/PPの3層構造をした積層体など)、ポリイミド、アラミド、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HFP)等の炭化水素系樹脂、ガラス繊維などからなる微多孔質(微多孔膜)セパレータが挙げられる。
前記微多孔質(微多孔膜)セパレータの厚みとして、使用用途により異なることから一義的に規定することはできない。1例を示せば、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)、燃料電池自動車(FCV)などのモータ駆動用二次電池などの用途においては、単層あるいは多層で4〜60μmであることが望ましい。前記微多孔質(微多孔膜)セパレータの微細孔径は、最大で1μm以下(通常、数十nm程度の孔径である)、その気孔率(空孔率)は20〜80%であることが望ましい。
前記不織布セパレータとしては、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル;PP、PEなどのポリオレフィン;ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを、単独または混合して用いる。また、不織布のかさ密度は、含浸させた高分子ゲル電解質により十分な電池特性が得られるものであればよく、特に制限されるべきものではない。
前記不織布セパレータの気孔率(空孔率)は45〜90%であることが好ましい。さらに、不織布セパレータの厚さは、電解質層と同じであればよく、好ましくは5〜200μmであり、特に好ましくは10〜100μmである。厚さが5μm未満では電解質の保持性が悪化し、200μmを超える場合には抵抗が増大することになる。
[シール部]
シール部31は、図2に示す双極型電池10bに特有の部材であり、電解質層17の漏れを防止する目的で単電池層19の外周部に配置されている。このほかにも、電池内で隣り合う集電体同士が接触したり、積層電極の端部の僅かな不ぞろいなどによる短絡が起こったりするのを防止することもできる。図2に示す形態において、シール部31は、隣接する2つの単電池層19を構成するそれぞれの集電体11で挟持され、電解質層17の基材であるセパレータの外周縁部を貫通するように、単電池層19の外周部に配置されている。シール部31の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ゴム、ポリイミドなどが挙げられる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、製膜性、経済性などの観点からは、ポリオレフィン樹脂が好ましい。
[正極集電板および負極集電板]
集電板(25、27)を構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用の集電板として従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。集電板の構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましい。軽量、耐食性、高導電性の観点から、より好ましくはアルミニウム、銅であり、特に好ましくはアルミニウムである。なお、正極集電板25と負極集電板27とでは、同一の材料が用いられてもよいし、異なる材料が用いられてもよい。また、図2に示すように最外層集電体(11a、11b)を延長することにより集電板としてもよいし、別途準備したタブを最外層集電体に接続してもよい。
[正極リードおよび負極リード]
また、図示は省略するが、集電体11と集電板(25、27)との間を正極リードや負極リードを介して電気的に接続してもよい。正極および負極リードの構成材料としては、公知のリチウムイオン二次電池において用いられる材料が同様に採用されうる。なお、外装から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆することが好ましい。
[外装材]
外装材29としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素を内部に密封することができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。
なお、上記のリチウムイオン二次電池は、従来公知の製造方法により製造することができる。
[リチウムイオン二次電池の外観構成]
図3は、二次電池の代表的な実施形態である扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。
図3に示すように、扁平なリチウムイオン二次電池50では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ58、負極タブ59が引き出されている。発電要素57は、リチウムイオン二次電池50の外装材52によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素57は、正極タブ58および負極タブ59を外部に引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素57は、先に説明した図1および図2に示すリチウムイオン二次電池10の発電要素21に相当するものである。発電要素57は、正極(正極活物質層)13、電解質層17および負極(負極活物質層)15で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
なお、上記リチウムイオン二次電池は、積層型の扁平な形状のものに制限されるものではない。巻回型のリチウムイオン二次電池では、円筒型形状のものであってもよいし、こうした円筒型形状のものを変形させて、長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよいなど、特に制限されるものではない。上記円筒型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートフィルムを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよいなど、特に制限されるものではない。好ましくは、発電要素がアルミニウムラミネートフィルムで外装される。当該形態により、軽量化が達成されうる。
また、図3に示すタブ58、59の取り出しに関しても、特に制限されるものではない。正極タブ58と負極タブ59とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極タブ58と負極タブ59とをそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出しようにしてもよいなど、図3に示すものに制限されるものではない。また、巻回型のリチウムイオン電池では、タブに変えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。
上記リチウムイオン二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
上記リチウムイオン二次電池を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明するが、以下の実施例のみに限定されるわけではない。
(実施例1)
正極活物質であるLiMn、導電助剤であるケッチェンブラック、およびバインダであるポリフッ化ビニリデン(PVdF)を、組成比が重量比で85:5:10となる量で用意した。これらを混合し、スラリー粘度調整溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いて、正極スラリーを調製した。
正極用集電体として、アルミ箔(厚さ:20μm)を準備した。上記で調製した正極スラリーを、ドクターブレードを用いてアルミ箔の片面に塗布し、真空乾燥およびプレスを行い、厚さ80μmの正極を完成させた。
次に、負極活物質であるグラファイト、導電助剤であるケッチェンブラック、およびバインダであるPVdFを、組成比が重量比で90:5:5となる量で用意した。これらを混合し、スラリー粘度調整溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いて、負極スラリーを調製した。
負極用集電体として、銅箔(厚さ:20μm)を準備した。上記で調製した負極スラリーを、ドクターブレードを用いて銅箔の片面に塗布し、真空乾燥およびプレスを行い、厚さ60μmの負極を完成させた。
〔ガス吸着部材を設置したセパレータの作製〕
空孔率55%のポリエチレン製多孔質フィルム(厚さ:25μm)を、1辺が6cmの正方形に打ち抜いた。打ち抜いたフィルムの1辺に、ガス吸着性物質としてカーボンモレキュラーシーブ90重量%と水系バインダ(スチレン・ブタジエンゴム)10重量%とを混合したスラリーを、バーコート法によって塗布した。その後真空乾燥することにより、セパレータ端部からの幅が4.9mmであり、厚さが0.1mmであるガス吸着部材を1辺に有するセパレータを作製した(図4参照)。
〔電池の作製〕
上記で作製した正極を、一辺が5cmの正方形に打ち抜き、電極塗布面と反対側の面にAlタブを溶着した。次に、負極を一辺が5.5cmの正方形に打ち抜き、電極塗布面と反対側の面にNiタブを溶着した。次いで、正極および負極を、70℃の真空オーブン中で8時間乾燥を行った。セパレータに塗工したガス吸着部材が正極側に対向するように正極、セパレータ、負極の順に積層した。このとき、セパレータに塗工されたガス吸着部材は、タブと反対方向になるように設置した。得られた積層体をアルミラミネートフィルムの外装体に入れ、再度70℃で乾燥後、積層した内容物の空孔の総量分の電解液を注液し、真空封止することにより、電池を作製した。なお、電解液は、1M LiPF/(EC:DEC)(EC:DEC=1:1 体積比)を用いた。
(実施例2)
ガス吸着部材を設置したセパレータおよび電池を下記の方法で作製したこと以外は、実施例1と同様にして、電池を作製した。
〔ガス吸着部材を設置したセパレータの作製〕
空孔率55%のポリエチレン製多孔質フィルム(厚さ25μm)を、一辺が6cmの正方形に打ち抜いた。打ち抜いたフィルムの3辺に、ガス吸着性物質としてカーボンモレキュラーシーブ90重量%と水系バインダ(スチレン・ブタジエンゴム)10重量%とを混合したスラリーを、バーコート法によって塗布した。その後真空乾燥することで、セパレータ端部からの幅が4.9mmであり、厚さが0.1mmであるガス吸着部材を3辺に有するセパレータを作製した(図5参照)。
〔電池の作製〕
作製した正極を一辺が5cmの正方形に打ち抜き、電極塗布面と反対面にAlタブを溶着した。また、負極を一辺が5.5cmの正方形に打ち抜き、電極塗布面と反対面にNiタブを溶着した。次いで、正極および負極を、70℃の真空オーブン中で8時間乾燥を行った。次いで、セパレータに塗工したガス吸着部材が正極側に対向するように正極、セパレータ、負極の順に積層した。このとき、正極および負極のタブが出ている辺は端面がセパレータの端面に重なるようにして、セパレータの中央に設置した。さらに、塗工されたガス吸着部材が、タブが出ている辺以外に設置されるように積層した。得られた積層体をアルミラミネートフィルムの外装体に入れ、70℃で乾燥後、積層した内容物の空孔総量分の電解液を注液し、真空封止することにより電池を作製した。なお、電解液は、1M LiPF/(EC:DEC)(EC:DEC=1:1 体積比)を用いた。
(比較例)
ガス吸着部材を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして、電池を作製した。
(評価方法)
上記各実施例および比較例の電池について、0.1Cで24時間初回充電放電を行った(上限電圧4.2V、下限電圧2.5V)。次いで、25℃にて、1Cで500サイクルの充放電サイクル試験を行い、サイクル試験後の容量測定を0.1Cの充放電測定で測定した。
(評価結果)
上記電池を用いて得られた評価結果を表1に示す。容量維持率は、
容量維持率(%)=500cycle後放電容量/初回放電容量
の式により算出した。
Figure 2014203651
表1から、実施例1および実施例2の電池は、ガス吸着層を有さない比較例1の電池と比較して、サイクル特性が優れており、上記実施形態の有効性が確認できた。
また、表1からガス吸着材が多い実施例2が実施例1と比較して、サイクル性能が改善されたことが確認できた。この結果は、セルの充放電によって発生するガスの気泡が、セル内に設けたガス吸着材によって除去されたことにより、サイクル後の容量維持率が向上したことを示すものと考えられる。
10a、10b、50 リチウムイオン二次電池、
11 正極集電体、
12 負極集電体、
13 正極活物質層、
15 負極活物質層、
17 電解質層、
19 単電池層、
21、57 発電要素、
22 セパレータ、
23 ガス吸着部材、
25 正極集電板、
27 負極集電板、
29、52 外装材、
31 シール部、
58 正極タブ、
59 負極タブ。

Claims (5)

  1. 電極とセパレータとが繰り返し積層されてなる発電要素と、
    前記発電要素を内部に密封する外装材と、
    前記セパレータ間にガス吸着部材と、
    を有し、
    前記電極の外周縁から前記電極の厚さの距離以内に、前記ガス吸着部材の電極側端面が配置されている、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記ガス吸着部材の厚さが前記電極の厚さよりも小さい、請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記ガス吸着部材が前記セパレータの表面上に設置されている、請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記ガス吸着部材が前記セパレータの少なくとも3辺に設置されている、請求項3に記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記ガス吸着部材に含まれるガス吸着性物質が、多孔質性の金属化合物または多孔質性の炭素系材料である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
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