JP2014201675A - 塗料組成物および塗装金属板 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビスフェノールAを含まない経時安定性の高い塗料組成物およびかかる塗料組成物が塗装された塗装金属板を提供する。【解決手段】本塗料組成物は、数平均分子量が5000以上100000以下でガラス転移温度が15℃以上120℃以下のポリエステル樹脂と、フェノール樹脂およびアミノ樹脂の少なくともひとつを含む硬化剤と、触媒としての有機金属化合物と、を含む。本塗装金属板は、金属板の少なくとも一方の主面に、上記のいずれかの塗料組成物が塗布されてなる塗膜を備える。【選択図】なし

Description

本発明は、塗料組成物および塗装金属板に関し、より詳しくは缶の内面に好適に用いられる塗料組成物および塗装金属板に関する。
缶の内面および外面の塗装に用いられる塗料組成物には、塗膜の機械的強度が高く塗膜と缶との接着性が高い観点から、従来、エポキシ樹脂が好適に用いられてきた。エポキシ樹脂には、ビスフェノールAが含まれているものもある。ビスフェノールAは環境ホルモン物質の疑いもあり、また環境への配慮から、ビスフェノールAを含むエポキシ樹脂の使用が敬遠されている。特に、食料用または飲料用の缶の内面の塗装に用いられる塗料組成物へのビスフェノールAを含むエポキシ樹脂の使用が敬遠されている。
そのため、缶の内面および外面(特に缶の内面)の塗装に用いられる塗料組成物として、ビスフェノールAを含むエポキシ樹脂を含まない塗料組成物の開発が進められている。たとえば、特開平11−315251号公報(特許文献1)および特開2001−131470号公報(特許文献2)は、所定のポリエステル樹脂、所定のレゾール型フェノール樹脂架橋剤および酸触媒を含み、加工性と硬度とのバランス、密着性、衛生性、フレーバー性および耐沸騰水性に優れた塗膜を形成できる塗料組成物を開示する。また、特開2001−172561号公報(特許文献3)は、所定のポリエステル樹脂、架橋剤および有機スルホン酸化合物(硬化触媒)を含み、加工性、密着性、耐レトルト性、耐内容物性、耐オーバーベーク性、耐経時劣化性、耐デント性に優れた缶内面用塗料樹脂組成物を開示する。
特開平11−315251号公報 特開2001−131470号公報 特開2001−172561号公報
特許文献1〜3に開示された塗料組成物は、硬化触媒として有機スルホン酸化合物などの酸触媒を含んでいるため、塗料の経時安定性が低く、また、かかる塗料により形成された塗膜の経時安定性が低く経時的劣化が大きいという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決して、ビスフェノールAを含まない経時安定性の高い塗料組成物およびかかる塗料組成物が塗布されてなる経時安定性が高く経時的劣化が小さい塗膜を備える塗装金属板を提供することを目的とする。
本発明は、数平均分子量が5000以上100000以下でガラス転移温度が15℃以上120℃以下のポリエステル樹脂と、フェノール樹脂およびアミノ樹脂の少なくともひとつを含む硬化剤と、触媒としての有機金属化合物と、を含む塗料組成物である。
本発明にかかる塗料組成物において、有機金属化合物は、スズおよび亜鉛からなる群から選ばれる少なくともひとつの金属元素を含むことができる。また、有機金属化合物は、金属塩および金属アルコキシドからなる群から選ばれる少なくともひとつを含むことができる。
また、本発明は、金属板の少なくとも一方の主面に、上記のいずれかの塗料組成物が塗布されてなる塗膜を備える塗装金属板である。
本発明によれば、ビスフェノールAを含まない経時安定性の高い塗料組成物およびかかる塗料組成物が塗布されてなる経時安定性が高く経時的劣化が小さい塗膜を備える塗装金属板が得られる。
[実施形態1]
本発明の一実施形態である塗料組成物は、数平均分子量が5000以上100000以下でガラス転移温度が15℃以上120℃以下のポリエステル樹脂と、フェノール樹脂およびアミノ樹脂の少なくともひとつを含む硬化剤と、触媒としての有機金属化合物と、を含む。本実施形態の塗料組成物は、ビスフェノールAを含まず、安全である原料だけで構成されており、経時安定性および硬化性が高い。また、本実施形態の塗料組成物が塗布されてなる塗膜は、経時安定性が高く経時的劣化が小さく、硬化性、密着性、耐衝撃性、および耐レトルトが高く、好ましくは成形加工性にも優れる。本実施形態の塗料組成物は、その塗膜が耐レトルト製に優れているため、缶用の塗料、特に缶の内面用の塗料として用いることが好適である。
(ポリエステル樹脂)
本実施形態の塗料組成物に含まれるポリエステル樹脂は、数平均分子量が5000以上100000以下であることが必要であり、8000以上30000以下であることが好ましい。数平均分子量が5000より低いと塗料組成物により形成される塗膜が硬くかつ脆くなるため加工性および耐レトルト性(120℃〜130℃の加圧熱水および水蒸気に対する耐久性をいう。以下同じ。)が低下し、数平均分子量が100000より高いと反応性および塗装作業性が低下する。
また、本実施形態の塗料組成物に含まれるポリエステル樹脂は、ガラス転移温度が15℃以上120℃以下であることが必要であり、40℃以上100℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度が15℃より低いと耐レトルト性が低下し、ガラス転移温度が120℃より高いと加工性および塗装作業性が低下する。
本実施形態の塗料組成物に含まれるポリエステル樹脂は、数平均分子量が5000以上100000以下の数平均分子量および15℃以上120℃以下のガラス転移温度を有するものであれば特に制限はなく、たとえば、東洋紡株式会社製のバイロンRV103(数平均分子量23000、ガラス転移温度47℃)、バイロンGK360(数平均分子量17000、ガラス転移温度16℃)、ユニチカ株式会社製のユニチカエリーテルUE−3500(数平均分子量30000、ガラス転移温度15℃)、ユニチカエリーテルUE−9800(数平均分子量13000、ガラス転移温度85℃)、荒川化学工業株式会社製のKA−2092C−47(数平均分子量18000、ガラス転位温度60℃)、エボニック・デグサ社製のダイナポールL952(数平均分子量18000、ガラス転移温度70℃)などが好適である。
本実施形態の塗料組成物中のポリエステル樹脂の含有量は、特に制限はないが、40質量部以上90質量部以下が好ましく、50質量部以上80質量部以下がより好ましい。ポリエステル樹脂の含有量が40質量部より低いと加工性および/または密着性が低下する傾向があり、ポリエステル樹脂の含有量が90質量部より高いと硬化性が低下するため耐レトルト試験において白化しやすい。
(硬化剤)
本実施形態の塗料組成物に含まれる硬化剤は、フェノール樹脂およびアミノ樹脂の少なくともひとつを含む。かかる硬化剤でポリエステル樹脂を硬化させることにより、耐レトルトを含む耐内容物性の高い塗膜が形成される。
フェノール樹脂は、特に制限はなく、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂などが挙げられる。これらのフェノール樹脂のうち、硬化性が高い観点からレゾール型フェノール樹脂が好ましい。さらに、レゾール型フェノール樹脂のうち、フェノール樹脂自身の安定性が高く他の塗料組成物との相溶性が高い観点から、メチロール基の少なくとも一部がブチルエーテル化されたブチルエーテル化レゾール型フェノール樹脂がより好ましい。アミノ樹脂は、特に制限はなく、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。ここで、グアナミン樹脂には、ベンゾグアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、スピログアナミン樹脂などが含まれる。
本実施形態の塗料組成物中の硬化剤の含有量は、特に制限はないが、10質量部以上60質量部以下が好ましく、20質量部以上50質量部以下がより好ましい。硬化剤の含有量が10質量部より低いと硬化性が低下するため耐レトルト性が低下する傾向があり、硬化剤の含有量が60質量部より高いと加工性および/または密着性が低下する傾向がある。
(触媒)
本実施形態の塗料組成物に含まれる触媒は、有機金属化合物である。本実施形態の塗料組成物は、含まれる触媒が酸ではなく有機金属化合物であるため、ポリエステル樹脂の加水分解を抑制することができ、その経時安定性が高い。また、本実施形態の塗料組成物を塗布してなる塗膜は、酸の含有量が少ないため、その経時安定性が高く、その経時的劣化が小さい。
本発明にかかる塗料組成物において、有機金属化合物は、特に制限はないが、塗料組成物の経時安定性および反応硬化性が高く、かつ、塗料組成物が塗布されてなる塗膜の経時安定性が高く経時的劣化が小さい観点から、スズおよび亜鉛からなる群から選ばれる少なくともひとつの金属元素を含むことが好ましい。また、有機金属化合物は、上記と同様の観点から、金属塩および金属アルコキシドからなる群から選ばれる少なくともひとつを含むことが好ましい。かかる金属塩および金属アルコキシドは、水分存在下で長時間放置されると加水分解により活性を失うため、加水分解速度が低いものが好ましい。また、触媒の反応性が高すぎるとポリエステル樹脂および硬化剤に触媒を添加する際に凝集が発生し易くなることから、反応性を制御するために、金属と結合または配位している基が嵩高いキレート構造を有することが好ましい。
スズ塩の例としては、、ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズマレートなどのジアルキルスズジカルボキシレート、ジブチルスズモノアセテートなどのジアルキルスズモノカルボキシレート、2−エチルヘキサン酸スズ、ナフテン酸スズ、ステアリン酸スズ、ジブチルスズビスアセチルアセトナート、ジブチルスズビスエチルアセトアセテートなど、が好適に挙げられる。スズアルコキシドの例としては、モノブチルスズトリオクチルオキシド、ジブチルスズジステルアリルオキシド、ジブチルスズジオクチルオキシド、ジブチルスズジブトキシド、ジブチルスズジメトキシド、ジオクチルスズジステリアルオキシドなどが好適に挙げられる。
亜鉛塩の例としては、n−吉草酸亜鉛、n−カプロン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、アセトアセテート亜鉛、アセチルアセトナート亜鉛などが好適に挙げられる。亜鉛アルコキシドの例としては、亜鉛ジメトキシド、亜鉛ジエトキシド、亜鉛ジプロポキシド、亜鉛ジブトキシド、亜鉛ジヘキシラート、亜鉛ジオクシラートなどが好適に挙げられる。
また、上記の金属化合物は、それぞれ単独で、または、複数併用して用いることができる。
触媒として、その化学物質の安定性が高くまた入手が容易な観点から、上記有機金属化合物のうち、2−エチルヘキサン酸スズが特に好ましい。
本実施形態の塗料組成物中の触媒である有機金属化合物の含有量は、特に制限はないが、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、1質量部以上5質量部以下がより好ましい。有機金属化合物の含有量が0.1質量部より低いと塗料を硬化させる効果が低く塗膜の耐レトルト性が低下する傾向があり、有機金属化合物の含有量が10質量部より高いと塗料を硬化させる効果が高過ぎて塗料の加工性および塗膜の接着性が低下する傾向がある。
本実施形態の塗料組成物には、さらに必要に応じて、消泡剤、レベリング剤、潤滑剤、カップリング剤などの従来公知の塗料用添加剤を添加することができ、また、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミニウムフレークなどの顔料を添加することもできる。
[実施形態2]
本発明の別の実施形態である塗装金属板は、金属板の少なくとも一方の主面に、実施形態1の塗料組成物が塗布されてなる塗膜を備える。本実施形態の塗装金属板は、実施形態1の塗料組成物により形成される塗膜を備えているため、塗膜からのビスフェノールAの流出がないため人体および環境への悪影響がなく、塗膜の硬化性および塗膜と金属板との密着性が高く、また塗膜の経時安定性が高く経時的劣化が小さい。
金属板の主面への上記の塗料組成物の塗布方法には、特に制限はなく、バーコーダによる塗布方法、ロールコート方法、スプレー方法などが好適に用いられる。また、塗料組成物の硬化方法には、特に制限はなく、100℃〜300℃で10秒から60分加熱することにより焼き付ける方法などが好適に用いられる。
(実施例1)
1.塗料組成物の製造
樹脂固形分35質量%の数平均分子量が18000でガラス転移温度が60℃のポリエステル樹脂のシクロヘキサノンおよびキシレンの質量比が1:1の混合溶液(荒川化学工業株式会社製KA−2092C−47)200質量部(樹脂固形分70質量部)と、硬化剤として41質量%のブチルエーテル化フェノール樹脂のブチルセロソルブおよびノルマルブタノールの質量比が1:1の混合溶液(昭和電工株式会社製CKS−3898)50質量部(樹脂固形分20.5質量部)と、触媒として2−エチルヘキサン酸スズ(日本化学産業株式会社製ニッカオクチックス錫)1質量部とを添加して混合し、固形分が30質量%になるまでシクロヘキサノンおよびキシレンの質量比が1:1の混合溶剤を添加混合して塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
厚さ0.25mmのブリキ板の一主面上に上記で得られた塗料組成物を厚さが8μmとなるようにバーコータで塗布し、250℃で30秒間加熱することにより焼き付けて塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
上記で得られた塗装金属板の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性、耐レトルト性および経時安定性、ならびに上記で得られた塗料組成物の経時安定性を以下のようにして評価した。
塗装金属板の塗膜の硬化性は、JIS K5600−3−3:1999に基づいて、塗装表面に2ポンドハンマーにメチルエチルケトンを浸したガーゼ(白十字株式会社製ガーゼ)を16枚重ねにしたものを当てて往復50回擦った。その後の塗装表面の状態を観察し、塗膜にキズがなく光沢に変化が無かったものを良、塗膜に細かなキズが生じ光沢が低下したものを可、塗膜が溶解し下地の金属板が露出したものを不可、と評価した。
塗装金属板の塗膜の密着性は、JIS K5600−5−6:1999に基づいて、塗装表面を1mm角の碁盤目状にカッターナイフで傷をつけて粘着テープで剥離試験を行ない、剥離箇所が無かったものを良、剥離箇所が10%未満であったものを可、剥離箇所が10%以上であったものを不可、と評価した。
塗装金属板の塗膜の耐衝撃性は、JIS K5600−5−3:1999に基づいて、デュポン式により衝撃試験を行ない、塗膜に割れやクラックが見られないものを良、塗膜割れはないがわずかにクラックが見られるものを可、塗膜に割れが見られるものを不可、と評価した。
塗装金属板の塗膜の耐レトルト性は、JIS K5600−6−2:1999に基づいて、130℃の加圧水蒸気雰囲気下30分間経過後における塗膜の白化の程度を観察し、異常がないものを良、わずかに白化がみられるものを可、白化がみられるものを不可、と評価した。
塗装金属板の塗膜の経時安定性は、上記で得られた塗装金属板を、38℃の恒温槽中で2ヵ月間放置した後、放置後の塗装金属板の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性の4つの特性を、上記と同様にして評価して、これらの4つの特性の放置前の評価と放置後の評価とを比較して、評価ランクの延べ変化数が0のもの(すなわち、評価ランクが変化しなかったもの)を良、評価ランクの延べ変化数が1のものを可、評価ランクの延べ変化数が2以上のものを不可、と評価した。ここで、評価ランクの延べ変化数とは、上記4つの特性について、良、可、および不可の評価ランクが変化した数の延べ数をいう。すなわち、いずれかの特性において、評価ランクがそのままのものを変化数が0、評価ランクが良から可または可から不可に変化したものを変化数が1、評価ランクが良から不可に変化したものを変化数が2として、これらの変化数の上記4つの特性値についての延べ数をいう。
塗料組成物の経時安定性は、JIS K5600−2−2:1999に基づいて、フローカップNo.4を用いた25℃におけるフローカップ粘度が60秒になるように塗料組成物をシクロヘキサンおよびキシレンの質量比が1:1の混合溶剤で希釈した塗料溶液をガラス瓶に入れて密封し、38℃の恒温槽中に3ヶ月間保存した後開封して再度フローカップ粘度を測定して、保存前後における粘度の変化が10秒以内のものを良、10秒を超え30秒以内のものを可、30秒を超えるものを不可、と評価した。
実施例1の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、実施例1の塗装金属板の上記の放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性はいずれも良であった。したがって、実施例1の塗装金属板の塗膜の経時安定性は良であった。また、実施例1の塗料組成物の経時安定性も良であった。
Figure 2014201675
(実施例2)
1.塗料組成物の製造
触媒として2−エチルヘキサン酸亜鉛(日本化学産業株式会社製ニッカオクチックス亜鉛)1質量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
上記の塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
実施例2の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、実施例2の塗装金属板の上記の放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性はいずれも良であった。したがって、実施例2の塗装金属板の塗膜の経時安定性は良であった。また、実施例2の塗料組成物の経時安定性も良であった。
(実施例3)
1.塗料組成物の製造
ポリエステル樹脂溶液として数平均分子量が23000でガラス転移温度が47℃のポリエステル樹脂(東洋紡株式会社製バイロンRV−103)70質量部を、シクロヘキサノン130質量部に溶解したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
上記の塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
実施例3の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、実施例3の塗装金属板の上記の放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性はいずれも良であった。したがって、実施例3の塗装金属板の塗膜の経時安定性は良であった。また、実施例3の塗料組成物の経時安定性も良であった。
(実施例4)
1.塗料組成物の製造
ポリエステル樹脂溶液として数平均分子量が18000でガラス転移温度が70℃のポリエステル樹脂(エボニック・デグサ株式会社製ダイナポールL952)70質量部を、シクロヘキサノン130質量部に溶解したものを用いたこと以外は実施例2と同様にして塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
上記の塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
実施例4の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、実施例4の塗装金属板の上記の放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性はいずれも良であった。したがって、実施例4の塗装金属板の塗膜の経時安定性は良であった。また、実施例4の塗料組成物の経時安定性も良であった。
(実施例5)
1.塗料組成物の製造
硬化剤としてベンゾグアナミン(日本サイテックインダストリーズ株式会社製M−136)26.6質量部(樹脂固形分20.5質量部)を添加したこと、および触媒として2−エチルヘキサン酸スズ(日本化学産業株式会社製ニッカオクチックス錫)1質量部を添加したこと以外は、実施例4と同様にして塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
上記の塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
実施例5の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、実施例5の塗装金属板の上記の放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性はいずれも良であった。したがって、実施例5の塗装金属板の塗膜の経時安定性は良であった。また、実施例5の塗料組成物の経時安定性も良であった。
(実施例6)
1.塗料組成物の製造
ポリエステル樹脂溶液として数平均分子量が17000でガラス転移温度が16℃のポリエステル樹脂(東洋紡株式会社製バイロンGK−330)70質量部を、シクロヘキサノン130質量部に溶解したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
上記の塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
実施例6の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、実施例6の塗装金属板の上記の放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性はいずれも良であった。したがって、実施例6の塗装金属板の塗膜の経時安定性は良であった。また、実施例6の塗料組成物の経時安定性も良であった。
(比較例1)
1.塗料組成物の製造
触媒を添加しなかったこと以外は、実施例6と同様にして塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
上記の塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
比較例1の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、比較例1の塗装金属板の上記放置前の塗膜の硬化性は不可であり、密着性は良であり、耐衝撃性は可であり、耐レトルト性は不可であった。また、比較例1の塗装金属板の上記放置後の塗膜の硬化性は不可であり、密着性は良であり、耐衝撃性は不可であり、耐レトルト性は不可であった。したがって、比較例1の塗装金属板の塗膜の経時安定性は可であった。また、比較例1の塗料組成物の経時安定性は良であった。しかしながら、比較例1の塗料組成物は、塗膜の硬化性の評価が不可であることから、塗料として好ましくない。
(比較例2)
1.塗料組成物の製造
触媒として85質量%のリン酸(三井化学株式会社製精製リン酸85%)0.59質量部(酸有効成分0.5質量部)を添加したこと以外は実施例4と同様にして塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
上記の塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
比較例2の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、比較例2の塗装金属板の上記放置前の塗膜の硬化性は良であり、密着性は良であり、耐衝撃性は良であり、耐レトルト性は可であった。また、比較例2の塗装金属板の上記放置後の塗膜の硬化性は良であり、密着性は良であり、耐衝撃性は不可であり、耐レトルト性は不可であった。したがって、比較例2の塗装金属板の塗膜の経時安定性は不可であった。また、比較例2の塗料組成物の経時安定性は不可であった。
(比較例3)
1.塗料組成物の製造
触媒として40質量%のドデシルベンゼンスルホン酸(DIC株式会社製C−6000)1.25質量部(酸有効分0.5質量部)を添加したこと以外は実施例4と同様にして塗料組成物を得た。
2.塗装金属板の製造
上記の塗料組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗装金属板を得た。
3.塗装金属板および塗料組成物の評価
比較例3の塗装金属板の上記放置前後の塗膜の硬化性、密着性、耐衝撃性および耐レトルト性、塗装金属板の塗膜の経時安定性、ならびに塗料組成物の経時安定性の評価結果を表1にまとめた。表1に示すように、比較例3の塗装金属板の上記放置前の塗膜の硬化性は良であり、密着性は良であり、耐衝撃性は良であり、耐レトルト性は良であった。また、比較例3の塗装金属板の上記放置後の塗膜の硬化性は良であり、密着性は可であり、耐衝撃性は不可であり、耐レトルト性は可であった。したがって、比較例3の塗装金属板の塗膜の経時安定性は不可であった。また、比較例3の塗料組成物の経時安定性は不可であった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (4)

  1. 数平均分子量が5000以上100000以下でガラス転移温度が15℃以上120℃以下のポリエステル樹脂と、フェノール樹脂およびアミノ樹脂の少なくともひとつを含む硬化剤と、触媒としての有機金属化合物と、を含む塗料組成物。
  2. 前記有機金属化合物は、スズおよび亜鉛からなる群から選ばれる少なくともひとつの金属元素を含む請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 前記有機金属化合物は、金属塩および金属アルコキシドからなる群から選ばれる少なくともひとつを含む請求項1または2に記載の塗料組成物。
  4. 金属板の少なくとも一方の主面に、請求項1から請求項3のいずれかの塗料組成物が塗布されてなる塗膜を備える塗装金属板。
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