JP2014201276A - タイヤおよびタイヤの製造方法 - Google Patents
タイヤおよびタイヤの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014201276A JP2014201276A JP2013081212A JP2013081212A JP2014201276A JP 2014201276 A JP2014201276 A JP 2014201276A JP 2013081212 A JP2013081212 A JP 2013081212A JP 2013081212 A JP2013081212 A JP 2013081212A JP 2014201276 A JP2014201276 A JP 2014201276A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- carcass
- carcass ply
- joint
- internal pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Tyre Moulding (AREA)
- Tires In General (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】サイドウォールの外観を良好にしたタイヤ、および、そのようなタイヤを得ることができるタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有するタイヤであって、該カーカスは、前記カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となること、を特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有するタイヤであって、該カーカスは、前記カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となること、を特徴とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、サイドウォールの外観を良好にしたタイヤ、および、そのようなタイヤを得ることができるタイヤの製造方法に関するものである。
従来、タイヤの骨格となるカーカスを成す、カーカスプライのタイヤ周方向端部相互を重ね合わせて接合したタイヤが知られている。かかるタイヤにおいては、カーカスの、カーカスプライが重なった接合部の引張り強力が、該カーカスプライが重なっていない該接合部周辺の引張り強力に比し大きくなる。そのため、タイヤに所定内圧を充填すると、このカーカスプライの強力差に起因してカーカスの変形量が不均一となり、サイドウォール外表面に、上記接合部周辺のタイヤ外側への変形が上記接合部の同変形よりも大となることによる、該接合部が凹となる凹凸が生じて、サイドウォールの外観が損なわれる場合があった
そこで、特許文献1では、タイヤに内圧を充填した状態において、カーカスプライの接合部のコード長さと該接合部周辺のコード長さとに差が生じることに着目して、上記のカーカスプライ接合部とビードコアとの間に特定の未加硫ゴムを設けてコード長さを調節することにより、サイドウォール外表面における凹凸外観を改善している。
近年、環境負荷低減の観点から特に望まれているタイヤの低燃費化に対応する一手段として、タイヤを軽量化すべくサイドウォールゴムを薄ゲージ化した場合等においては、上述したサイドウォールの凹凸外観が特に顕著になり易いこと、また、付加的なゴム材料等を用いなくともサイドウォールの外観を良好にできることが望ましいことから、上記の特許文献1とは異なる手法によって、かかる凹凸外観を改善することが求められていた。
そこで、本発明は、サイドウォールの外観を良好にしたタイヤ、および、そのようなタイヤを得ることができるタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、サイドウォールの外観を良好にしたタイヤ、および、そのようなタイヤを得ることができるタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)本発明のタイヤは、1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有するタイヤであって、該カーカスは、前記カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となること、を特徴とする。
かかる構成の本発明のタイヤによれば、サイドウォールの外観を良好にすることができる。
(1)本発明のタイヤは、1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有するタイヤであって、該カーカスは、前記カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となること、を特徴とする。
かかる構成の本発明のタイヤによれば、サイドウォールの外観を良好にすることができる。
(2)本発明のタイヤにおいては、前記カーカスプライの接合部のタイヤ外表面に向かって凸となる凸部の高さ(mm)を、前記カーカスプライの強力(kN/cm)で掛け合わせた値が、0.2以上1.4以下であること、が好ましい。
この構成によれば、サイドウォール外表面における凹凸外観の発生をより確実に抑制することができる。
この構成によれば、サイドウォール外表面における凹凸外観の発生をより確実に抑制することができる。
(3)本発明のタイヤの製造方法は、1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有する生タイヤを金型内に収納し、所定の時間に亘って加熱加硫することによりタイヤに成形した直後に、前記カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となるようタイヤに内圧を充填する工程を含むこと、を特徴とする。
この製造方法によれば、サイドウォールの外観を良好にしたタイヤを得ることができるとともに、サイドウォールの歪の集中を防ぐことができる。
この製造方法によれば、サイドウォールの外観を良好にしたタイヤを得ることができるとともに、サイドウォールの歪の集中を防ぐことができる。
なお、本明細書でいう「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO STANDARD MANUAL、米国ではTRA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リムをいう。
また、「所定内圧」とは、上記のJATMA等に記載されている適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に対応する空気圧をいうものとする。
また、「所定内圧」とは、上記のJATMA等に記載されている適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に対応する空気圧をいうものとする。
さらに、「タイヤ最大幅位置」とは、タイヤを適用リムに組み付け、所定内圧を充填した無負荷の状態で、当該タイヤの最大幅となる、タイヤ外表面上の位置をいう。
なお、本明細書でいう「外観」とは、特に断わりのない限り、タイヤに内圧を充填した状態での外観を指す。
なお、本明細書でいう「外観」とは、特に断わりのない限り、タイヤに内圧を充填した状態での外観を指す。
本発明によれば、サイドウォールの外観を良好にしたタイヤ、および、そのようなタイヤを得ることができるタイヤの製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明のタイヤを、一実施形態を例示して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤを、その要部について示す部分破断斜視図である。このタイヤ10は、1対のビードコア1(一方を示す)間にトロイダル状に掛け渡した少なくとも1層(図示では1層)のカーカスプライからなるカーカス2を有し、このカーカス2は、カーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部Pを具えている。なお、図示のカーカス2は、1対のビードコア1間に延びるカーカス本体部2bから、ビードコア1の周りにタイヤ幅方向内側から外側に向かって折り返されて、トレッド6まで延びるカーカス折り返し部2tを有する、エンベロープ構造である。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤを、その要部について示す部分破断斜視図である。このタイヤ10は、1対のビードコア1(一方を示す)間にトロイダル状に掛け渡した少なくとも1層(図示では1層)のカーカスプライからなるカーカス2を有し、このカーカス2は、カーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部Pを具えている。なお、図示のカーカス2は、1対のビードコア1間に延びるカーカス本体部2bから、ビードコア1の周りにタイヤ幅方向内側から外側に向かって折り返されて、トレッド6まで延びるカーカス折り返し部2tを有する、エンベロープ構造である。
このタイヤ10のサイドウォールを、カーカス折り返し部2tにて、カーカス2の厚み方向に沿う面(図1のA−A線に沿う面)で切断した断面を、トレッド6側から見たものが図2(a)である。図2(a)は、タイヤ10に内圧を充填しない状態での、サイドウォールのタイヤ最大幅位置近傍での断面を示している。また、実際のサイドウォールは、タイヤ内表面側から同外表面側に緩やかに膨らむ円弧状であるが、ここでは説明を容易にするため直線状としており、図中in側がタイヤ内表面側、out側がタイヤ外表面側である。
図2(a)に示すように、カーカスプライの接合部Pでは、カーカス本体部2bの一方のタイヤ周方向端部2b1を最もタイヤ内表面側、カーカス折り返し部2tの一方のタイヤ周方向端部2t1を最もタイヤ外表面側にして、これらの間に、カーカス本体部2bの他方のタイヤ周方向端部2b2およびカーカス折り返し部2tの他方のタイヤ周方向端部2t2と、が順に位置している。
図2(a)に示すように、カーカスプライの接合部Pでは、カーカス本体部2bの一方のタイヤ周方向端部2b1を最もタイヤ内表面側、カーカス折り返し部2tの一方のタイヤ周方向端部2t1を最もタイヤ外表面側にして、これらの間に、カーカス本体部2bの他方のタイヤ周方向端部2b2およびカーカス折り返し部2tの他方のタイヤ周方向端部2t2と、が順に位置している。
図2(a)に示すように、本発明のタイヤにおいては、加硫後、タイヤ10に内圧を充填しない状態で、カーカスプライの接合部Pがタイヤ外表面に向かって凸となること、が肝要である。
通常、カーカスプライの接合部Pに隣接する周辺域Qは、接合部Pに比しカーカスプライの重複数が少なく相対的に低剛性であるため、この接合部Pと周辺域Qとでは、タイヤに内圧が充填された状態における、カーカスプライの変形量が異なる。すなわち、図3(a)に示すのは、カーカスプライの接合部P′がタイヤ内表面側に向かって凸となる従来例タイヤであるが、このタイヤを適用リムに組み付け、図3(b)に矢印で示すように所定内圧を充填すると、相対的に低剛性の周辺域Q′が相対的に高剛性の接合部P′よりもタイヤ外表面側に広がる結果、接合部P′に対応するタイヤのサイドウォール外表面が凹となる凹凸外観が生じる。
通常、カーカスプライの接合部Pに隣接する周辺域Qは、接合部Pに比しカーカスプライの重複数が少なく相対的に低剛性であるため、この接合部Pと周辺域Qとでは、タイヤに内圧が充填された状態における、カーカスプライの変形量が異なる。すなわち、図3(a)に示すのは、カーカスプライの接合部P′がタイヤ内表面側に向かって凸となる従来例タイヤであるが、このタイヤを適用リムに組み付け、図3(b)に矢印で示すように所定内圧を充填すると、相対的に低剛性の周辺域Q′が相対的に高剛性の接合部P′よりもタイヤ外表面側に広がる結果、接合部P′に対応するタイヤのサイドウォール外表面が凹となる凹凸外観が生じる。
そこで、図2(a)に示すように、タイヤに内圧を充填しない状態において、内圧充填時におけるカーカスプライのタイヤ外表面側への変形量が小さい接合部Pを、同変形量が大きい周辺域Qよりもタイヤ外表面に向かって凸となるようにして、予め、カーカスプライの変形量の差を担保しておけば、図2(b)に示すように、タイヤに所定内圧が充填された無負荷の状態において、カーカスプライの接合部Pと周辺域Qとのタイヤ外表面側の面を滑らかな平面状、または、それに近い状態とすることができるので、従来例タイヤではサイドウォール外表面に生じていた凹凸外観を、改善することができる。
この構成は、特許文献1に示されたような付加的な構成要素を用いずとも、内圧充填時におけるカーカスプライの変形量の差に対処可能であることから、例えば、サイドウォールゴムの、タイヤ最大幅位置におけるゲージ厚を2.0mm以下、さらには、1.0〜1.5mm程度に薄ゲージ化したタイヤの外観を良好にするのに好適である。
なお、従来例タイヤのカーカスプライの接合部P′が、図3(a)に示すようにタイヤ内表面側に向かって凸となっているのは、本来、タイヤの製造工程において、加硫成形前の生タイヤの状態ではタイヤ外表面に向かって凸となっていた接合部P′が、加硫成形される際に生タイヤの外表面が硬い金型に押し付けられるため、該接合部P′と周辺域Q′との凹凸関係が逆転してしまうからである。
さらに、本発明のタイヤにおいては、図2(a)に示すカーカスプライの接合部Pのタイヤ外表面に向かって凸となる凸部の高さh(mm)を、カーカスプライの強力N(kN/cm)で掛け合わせた値が、0.2以上1.4以下であること、が好ましい。
この構成によれば、接合部Pの凸部の高さhとカーカスプライの強力Nとの比が適切な範囲となるので、所定内圧充填状態においてタイヤのサイドウォール外表面に凹凸が発生するのを、より確実に抑制することができる。
この構成によれば、接合部Pの凸部の高さhとカーカスプライの強力Nとの比が適切な範囲となるので、所定内圧充填状態においてタイヤのサイドウォール外表面に凹凸が発生するのを、より確実に抑制することができる。
かかる値が0.2未満であると、タイヤに所定の内圧を充填した際に、カーカスプライの周辺域Qが、従来例タイヤと同様に接合部Pよりもタイヤ外表面側に広がって、サイドウォール外表面に該接合部Pが凹となる凹凸が生じる場合があり、また、同値が1.4超であると、周辺域Qがタイヤ外表面側に十分に広がらず、サイドウォール外表面に上記の接合部Pが凸となる凹凸が生じる恐れがある。
なお、同様の観点から、上記値は0.5以上0.9以下であることがさらに好ましい。
なお、同様の観点から、上記値は0.5以上0.9以下であることがさらに好ましい。
上記の「凸部の高さh」とは、図2(a)に示す通り、接合部Pのタイヤ外表面と、周辺域Qのタイヤ外表面の距離のことである。かかる距離は、タイヤ幅方向断面上、基本的にどの位置で測定しても変わらないが、サイドウォールのタイヤ最大幅位置で、タイヤに内圧を充填しない状態で測定するものとする。
また、上記の「カーカスプライの強力N(kN/cm)」とは、新品時のタイヤから、プライコードを傷つけることなく注意深く取り出し、コードに付着している余分なゴムをはさみにより注意深く削ぎ落とした後、JIS L 1017に従い、オートグラフ(島津製作所製)にて室温(25±2℃)の条件のもと引張り荷重−伸び曲線を描き、この曲線における最大荷重の点の値をコード1本のコード強力とし、その値に単位巾あたりの打ち込み数を乗じて求めたものである。
また、カーカスプライの接合部Pのタイヤ周方向長さwは、2mm以上8mm以下程であることが、本発明の効果を得る観点から好ましい。
本発明においては、図1に示すように、カーカス折り返し部2tがトレッド6に達するエンベロープ構造のカーカスを適用すること、または、カーカス折り返し部がタイヤ最大幅位置よりタイヤ径方向外側にまで延びるハイターンアップ構造のカーカスや、2層のカーカスプライからなるカーカスを適用すること、によってカーカスの剛性を高めると、製品タイヤの外観を良好にするのにより効果的である。
次に、本発明にかかる、タイヤの製造方法について、その一実施形態を例示して説明する。本発明にかかる、タイヤの製造方法は、カーカスプライの接合部Pがタイヤ外表面に向かって凸となる、上記本発明のタイヤを製造するのに適している。
まず、タイヤを構成する各部材を、通常行われる所定の工程に従ってタイヤ成型機上で張り付けることにより、1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有する生タイヤを形成する。この段階においては、カーカスプライやベルト等はタイヤ内表面側からタイヤ外表面側に向かって順に重ねて張付けられているため、上述したとおり、カーカスプライの接合部は、タイヤ外表面に向かって凸となっている。
まず、タイヤを構成する各部材を、通常行われる所定の工程に従ってタイヤ成型機上で張り付けることにより、1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有する生タイヤを形成する。この段階においては、カーカスプライやベルト等はタイヤ内表面側からタイヤ外表面側に向かって順に重ねて張付けられているため、上述したとおり、カーカスプライの接合部は、タイヤ外表面に向かって凸となっている。
その後、この生タイヤを金型内に収納し、所定の時間に亘って加熱加硫することによりタイヤに成型する。この加硫成形を行う工程において、上記の生タイヤは、タイヤ外表面側から当てられる硬い金型と、タイヤ内表面側から当てられるブラダーとによって加圧されることになるが、このとき、タイヤ外表面に向かって凸であったカーカスプライの接合部は、硬い金型によってタイヤの内側方向に押し込まれ、カーカスプライの接合部はタイヤ内表面側に凸となる。
従って、本発明にかかる、タイヤの製造方法においては、上記のようにして生タイヤをタイヤに加硫成形した直後に、カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となるよう前記タイヤに内圧を充填する工程を含むこと、が肝要である。
かかる工程を取り入れることにより、本発明の、カーカスプライの接合部Pがタイヤ外表面に向かって凸となるタイヤ、従って、サイドウォールの外観を良好にしたタイヤを製造することが可能となる。
かかる工程を取り入れることにより、本発明の、カーカスプライの接合部Pがタイヤ外表面に向かって凸となるタイヤ、従って、サイドウォールの外観を良好にしたタイヤを製造することが可能となる。
なお、上記の、加硫成形した直後のタイヤに内圧を充填する工程は、タイヤをポストキュアインフレーション(PCI)装置に取り付けた後、圧力300kPa〜400kPaの条件下で行い、終了時のタイヤ温度が110°以下になっていることが好ましい。
また、上記の、加硫成形した「直後」について、加硫成形終了後から内圧充填開始までの時間は、タイヤサイズ等に応じ、加硫成形終了後にタイヤ形状が固まりきらない範囲で適宜選択することができるが、例えば、加硫成形終了後3分以内に内圧充填を開始するのが好ましい。
また、上記の、加硫成形した「直後」について、加硫成形終了後から内圧充填開始までの時間は、タイヤサイズ等に応じ、加硫成形終了後にタイヤ形状が固まりきらない範囲で適宜選択することができるが、例えば、加硫成形終了後3分以内に内圧充填を開始するのが好ましい。
なお、上記したタイヤの製造方法以外でも、例えば、生タイヤを加硫成形する際に、生タイヤの、タイヤ外表面に向かって凸となるカーカスプライの接合部に対応する金型の内面に、上記凸部高さhよりも大きく窪んだ窪み部を具えた金型を用いることにより、上記本発明のタイヤを製造することもできる。
このような金型によれば、上記の窪み部の窪み量を適宜設定することにより、生タイヤを加硫成型する際に、タイヤ外表面に向かって凸となる接合部をタイヤ内側に押し潰すことなく、生タイヤを加硫成形することが可能となる。
なお、上記のような窪み部を有する金型によって生タイヤをタイヤに加硫成形した直後に、前述した製造方法と同様に、例えば、PCI装置等を用いて、カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となるよう該タイヤに内圧を充填することとしてもよい。
なお、上記のような窪み部を有する金型によって生タイヤをタイヤに加硫成形した直後に、前述した製造方法と同様に、例えば、PCI装置等を用いて、カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となるよう該タイヤに内圧を充填することとしてもよい。
以下、本発明の実施例について説明する。
発明例タイヤ、比較例タイヤおよび従来例タイヤ(ともに、タイヤサイズは、185/70R14)を表1に示す仕様のもと試作し、適用リムに組み付け、内圧200kPaを充填した、無負荷の状態におけるサイドウォールの外観を、サイドウォール外表面における凹凸の大きさを計測して評価した。
発明例タイヤ、比較例タイヤおよび従来例タイヤ(ともに、タイヤサイズは、185/70R14)を表1に示す仕様のもと試作し、適用リムに組み付け、内圧200kPaを充填した、無負荷の状態におけるサイドウォールの外観を、サイドウォール外表面における凹凸の大きさを計測して評価した。
なお、表1中の、「カーカス接合部の凸形状」は、タイヤに内圧を充填しない状態におけるものであり、「凸部の高さh×プライ強力N」では、該カーカス接合部の凸形状が内側(すなわち、タイヤ内表面側に向かって凸)である場は0として扱った。
また、「プライ構造」の「HTU」はハイターンアップ構造を、「ENV」はエンベロープ構造を示している。
また、発明例1〜12のタイヤは、本発明にかかるタイヤの製造方法を用い、加硫成形直後のタイヤにPCI装置により内圧充填処理を行って製造したものである。
また、「プライ構造」の「HTU」はハイターンアップ構造を、「ENV」はエンベロープ構造を示している。
また、発明例1〜12のタイヤは、本発明にかかるタイヤの製造方法を用い、加硫成形直後のタイヤにPCI装置により内圧充填処理を行って製造したものである。
(サイドウォール外表面の外観)
各供試タイヤを適用リムに組み付け、所定空気圧を充填し、無負荷の状態で平らな場所に置き、タイヤのサイドウォールの周上であって文字その他の凹凸のない部分にダイヤルゲージの凹凸検出先端を当てて固定した。このダイヤルゲージ先端部の動きを電気信号に変え、タイヤ側面部の凹凸を自動レコーダにより記録紙上に記録し、その結果を、表1にサイドウォール外表面の凹凸として評価した。このサイドウォール外表面の凹凸が±0.3mm未満であれば、サイドウォールの外観性が良好であると言える。
各供試タイヤを適用リムに組み付け、所定空気圧を充填し、無負荷の状態で平らな場所に置き、タイヤのサイドウォールの周上であって文字その他の凹凸のない部分にダイヤルゲージの凹凸検出先端を当てて固定した。このダイヤルゲージ先端部の動きを電気信号に変え、タイヤ側面部の凹凸を自動レコーダにより記録紙上に記録し、その結果を、表1にサイドウォール外表面の凹凸として評価した。このサイドウォール外表面の凹凸が±0.3mm未満であれば、サイドウォールの外観性が良好であると言える。
サイドウォールの外観を良好にしたタイヤ、および、そのようなタイヤを得ることができるタイヤの製造方法を提供することができる。
1:ビードコア 2:カーカス 2b、2b1、2b2:カーカス本体部 2t、2t1、2t2:カーカス折り返し部 6:トレッド 10:タイヤ P、P′:カーカスプライの接合部 Q、Q′:接合部に隣接する周辺域 h:接合部の凸部の高さ w:接合部のタイヤ周方向長さ
Claims (3)
- 1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有するタイヤであって、
該カーカスは、前記カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となること、を特徴とするタイヤ。 - 前記カーカスプライの接合部のタイヤ外表面に向かって凸となる凸部の高さ(mm)を、前記カーカスプライの強力(kN/cm)で掛け合わせた値が、0.2以上1.4以下である、請求項1に記載のタイヤ。
- 1対のビード部間に掛け渡したカーカスプライのタイヤ周方向端部相互を、重ね合わせて接合した接合部を具えたカーカスを有する生タイヤを金型内に収納し、所定の時間に亘って加熱加硫することによりタイヤに成形した直後に、前記カーカスプライの接合部がタイヤ外表面に向かって凸となるようタイヤに内圧を充填する工程を含むこと、を特徴とするタイヤの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013081212A JP2014201276A (ja) | 2013-04-09 | 2013-04-09 | タイヤおよびタイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013081212A JP2014201276A (ja) | 2013-04-09 | 2013-04-09 | タイヤおよびタイヤの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014201276A true JP2014201276A (ja) | 2014-10-27 |
Family
ID=52352091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013081212A Pending JP2014201276A (ja) | 2013-04-09 | 2013-04-09 | タイヤおよびタイヤの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014201276A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020040244A (ja) * | 2018-09-07 | 2020-03-19 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ加硫用ブラダーの製造方法 |
-
2013
- 2013-04-09 JP JP2013081212A patent/JP2014201276A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020040244A (ja) * | 2018-09-07 | 2020-03-19 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ加硫用ブラダーの製造方法 |
JP7159715B2 (ja) | 2018-09-07 | 2022-10-25 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ加硫用ブラダーの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2018099850A (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JPWO2011105390A1 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JP6109703B2 (ja) | タイヤビード部材及び空気入りタイヤの製造方法 | |
JP2016107720A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5787732B2 (ja) | タイヤ加硫用ブラダ | |
JP2014201276A (ja) | タイヤおよびタイヤの製造方法 | |
JP2013039695A (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JP5943803B2 (ja) | 空気入りタイヤ及び空気入りタイヤの製造方法 | |
JP6177220B2 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法および空気入りタイヤ | |
JP2005335081A (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JP5452123B2 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JP5988657B2 (ja) | タイヤ成形方法 | |
JP6825899B2 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
WO2015190027A1 (ja) | 空気入りタイヤ及びタイヤ加硫用金型 | |
JP6335067B2 (ja) | 空気入りタイヤ製造方法 | |
JP6177219B2 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法および空気入りタイヤ | |
JP6136131B2 (ja) | 更生タイヤ | |
JP6126957B2 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JP2013052582A (ja) | ブラダーおよびそれを用いたタイヤ製造方法 | |
JP2016049750A (ja) | タイヤ成形方法 | |
JP5056440B2 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ | |
JP6620560B2 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JP5767509B2 (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JP2016215461A (ja) | 生タイヤの形成方法 | |
JP6110761B2 (ja) | 重荷重用タイヤの製造方法 |