JP2014201144A - 車両用内装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】側突等により車外から衝撃荷重を受けた際に、車両用内装材の所定個所のみを選択的に破断させる技術の提供。【解決手段】本発明の車両用内装材1は、車室内側を向く意匠面と、この意匠面の反対側に配され車室外側を向く裏面2aとを含む板状の内装本体部21と、裏面2aに線状に延びる形で配され内装本体部21の破断を誘導する脆弱部11と、裏面2aから車室外側に向かって立ち上がりつつ、内装本体部21に対して一体的に設けられる立設部とを備える車両用内装材1であって、立設部は、脆弱部11の一端に接続される第1立設部71aと、脆弱部の他端に接続される第2立設部72aとを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用内装材に関する。
特許文献1に示されるように、車両の側突時等において衝撃荷重を受けた際に、その衝撃荷重を吸収させるために、ドアトリムを意図的に破断させる技術が知られている。具体的には、ドアトリムのうち、乗員の体が触れ易い表側(車室内側)部分の反対側(裏側)部分に凹溝が形成されている。このようなドアトリムが車室外側から衝撃荷重を受けると、前記凹溝を起点としてドアトリムが破断する。前記凹溝は、特許文献1に示されるように、ドアトリムのコーナーラインに沿う形で設けられている。
車両の側突時等において、ドアトリムが凹溝を起点として破断すると、衝撃荷重がある程度、吸収されることになる。
特開平10−24775号公報
しかしながら、車両の側突時等において、凹溝を備えたドアトリムが破断した場合、ドアトリムの破断部分が直接、乗員に対して触れる虞があり、問題となっていた。
また、ドアトリムの破断個所は、上述した凹溝が形成されている範囲のみに止まらず、凹溝が形成されている範囲を越えて、凹溝が形成されていない範囲にまで及ぶことがあった。つまり、側突時等において形成される破断個所を、所定の範囲のみに止めることができなかった。
本発明の目的は、側突等により車外から衝撃荷重を受けた際に、車両用内装材の所定個所のみを選択的に破断させる技術を提供することである。
本発明に係る車両用内装材は、車室内側を向く意匠面と、この意匠面の反対側に配され車室外側を向く裏面とを含む板状の内装本体部と、前記裏面に線状に延びる形で配され前記内装本体部の破断を誘導する脆弱部と、前記裏面から車室外側に向かって立ち上がりつつ、前記内装本体部に対して一体的に設けられる立設部とを備える車両用内装材であって、前記立設部は、前記脆弱部の一端に接続される第1立設部と、前記脆弱部の他端に接続される第2立設部と、を有することを特徴とする。
前記車両用内装材は、内装本体部の裏面において線状に延びる脆弱部の一端に接続される第1立設部と、前記脆弱部の他端に接続される第2立設部とを備える。つまり、前記車両用内装材は、第1立設部と第2立設部との間に脆弱部が配されているため、側突等により車外から衝撃荷重を受けた際に、第1立設部と第2立設部との間を選択的に破断させることができる。
前記車両用内装材において、前記内装本体部の周縁から車室外側に向かって立ち上がるフランジ部を備え、前記内装本体部は、前記フランジ部に隣接しつつ前記フランジ部との間の境界線に沿う形で延びる薄肉部を含み、前記脆弱部は、前記薄肉部との間に破断を誘導するための溝部が形成されるように、前記薄肉部に隣接する形で前記裏面から凸状に盛り上がり、かつ一端が前記第1立設部に接続され他端が前記第2立設部に接続される形で線状に延びる凸条部を含むものであってもよい。
前記車両用内装材では、内装本体部が、フランジ部に隣接する部分に薄肉部を含んでおり、脆弱部が、薄肉部に隣接する形で内装本体部の裏面から凸状に盛り上がり、かつ一端が第1立設部に接続され他端が第2立設部に接続される形で線状に延びる凸条部を含んでいるため、薄肉部との間に破断を誘導するための溝部を形成することができる。
前記車両用内装材において、前記車両用内装材は、車室内に設けられる車両シートに対して、車幅方向において重なる形で配されるドアトリムからなり、前記内装本体部の車両前後方向における後端は、前記車両シートのシートバックの前面よりも後方に配され、前記内装本体部の車両上下方向における下端は、前記車両シートの座部の座面よりも下方に配され、前記脆弱部は、前記車両シートに着座した乗員に対して、車幅方向において重ならない形で、前記内装本体部の前記下端から前記後端に亘って配されるものであってもよい。
前記車両用内装材では、脆弱部が車両シートに着座した乗員に対して、車幅方向において重ならない形で、内装本体部の下端から後端に亘って配されているため、側突等により車外から衝撃荷重を受けた際に、脆弱部により誘導された破断部分(破断ライン)が乗員に対して接触することが抑制される。
本発明によれば、側突等により車外から衝撃荷重を受けた際に、車両用内装材の所定個所のみを選択的に破断させる技術を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るドアトリムの平面図 ドアトリムの裏面側に取り付けられるポケット部材及び衝撃吸収部材の説明図 ドアトリムに設けられている脆弱部の平面図 図3のA−A’線断面図 クリップ取付座の拡大図 取付ボス部の拡大図 車幅方向におけるドアトリムと車両シートとの配置関係を示す説明図
<実施形態1>
本発明の一実施形態を、図1〜図7を参照しつつ説明する。本実施形態では、車両用内装材の一例として、ドアトリム1を例示する。図1は、本発明の一実施形態に係るドアトリム1の平面図である。図1には、車室外側から見た状態のドアトリム1が示されている。つまり、図1には、ドアトリム1の裏面1a側が示されている。なお、図1の右側が車両前方に対応し、その左側が車両後方に対応する。また、図1の上下方向は、車両上下方向に対応している。
ドアトリム1は、車両用ドアの車室内側部分を構成するものであり、車両用ドアが備える図示されないドアインナパネル(ドアパネルの一種)に対して、車室内側から取り付けられる。ドアトリム1は、所定の厚みを有する板状のトリムボード2を備えている。
トリムボード2は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂材料(熱可塑性樹脂材料)等によって構成されている。トリムボード2を構成する材質としては、合成樹脂材料に限られず、例えば、植物繊維(例えばケナフ)と合成樹脂を混合した混合材料等が用いられてもよい。
トリムボード2は、複数の部分に分割可能な構成となっている。トリムボード2は、トリムボード2の下部を構成するロアボード3、ロアボード3の上方に組付けられるミドルボード4、ミドルボード4の上方に組付けられるアッパーボード(不図示)等からなる。
トリムボード2のうち、ミドルボード4には、インサイドドアハンドル(不図示)を取り付けるための貫通孔状の取付部4aが設けられている。また、ドアトリム1の上下方向における略中央部分には、車室内側に膨出された形状のアームレスト5が設けられている。アームレスト5は、主として、ロアボード3の一部及びミドルボード4の一部を車室内側に膨出させることによって形成されている。なお、アームレスト5の上面には、スイッチベース(不図示)を取り付けるための貫通孔状の取付孔5aが設けられている。なお、前記スイッチベースには、ウインドウガラスの昇降用スイッチ等のスイッチ操作部が設けられる。
トリムボード2が備えるロアボード3の車両前方側には、スピーカーグリル6が設けられている。また、スピーカーグリル6の後方側部分におけるロアボード3には、貫通孔状のドアポケット開口部3aが設けられている。このドアポケット開口部3aは、ドアトリム1が備えるドアポケット(後述)の収納口を構成する部分である。
このようなトリムボード2は、全体的には、車両前後方向及び車両上下方向にそれぞれ広がる形で配される板状の本体部(内装本体部)21と、この本体部21の周縁部から車室外側に向かって立ち上がる壁状のフランジ部22とを備えた構成となっている。フランジ部22は、本体部21に対して一体的に設けられている。
本体部21の裏面2a上には、裏面2aから車室外側(ドアインナパネル側)に向かって立ち上がりつつ、本体部21に対して一体的に設けられたクリップ取付座71や取付ボス部72,73等の立設部7が配されている。立設部7は、裏面2aから車室外側に向かって突出した形をなしている。
クリップ取付座71は、ドアトリム1(トリムボード2)を車室外側に配されるドアインナパネルに対して取り付ける際に利用される部分である。また、取付ボス部72は、本体部21に対して、ドアポケットを構成する別体のポケット部材(後述)を取り付けるために利用される部分である、また、取付ボス部73は、本体部21に対して、衝撃吸収部材(後述)を取り付けるために利用される部分である。
図2は、ドアトリム1の裏面1a側に取り付けられるポケット部材91及び衝撃吸収部材10の説明図である。本実施形態のポケット部材91及び衝撃吸収部材10は、トリムボード2が備えるロアボード3にそれぞれ取り付けられる。
ポケット部材91は、ドアトリム1が備えるドアポケット9を構成する部材であり、本体部21(トリムボード2)と同様、合成樹脂材材料等からなる。ポケット部材91は、ドアポケット開口部3aを本体部21の裏面2a側から覆いつつ、本体部21の裏面2aとの間でドアポケット9の収納室を形成する。ポケット部材91は、車室内側を向く形で開口したような容器状をなしており、ポケット部材91が、本体部21に取り付けられると裏面2aから車室外側に向かって盛り上がった状態となる。
ポケット部材91の周縁には、取付孔91aを含む扁平な固定部91bが設けられている。この固定部91bの取付孔91aに、取付ボス部72が挿通された状態で、ポケット部材91が本体部21に対して取り付けられる。なお、ポケット部材91の周縁には、複数個の同様な固定部が設けられており、これらの固定部が備える取付孔に、本体部21の裏面2a上に設けられている各取付ボス部72が挿通される。なお、固定部91bの取付孔91aから露出する取付ボス部72の先端部分は、超音波溶着等の溶着手段を利用して溶融されつつ、各固定部に溶着される。
衝撃吸収部材10は、いわゆるEA(Energy Absorption)パッドからなり、硬質ウレタンフォームをブロック状に成形したものからなる。この衝撃吸収部材10は、側突時における衝撃荷重を吸収し、ドアトリム1の車室内側の車両シートに着座した乗員に加えられる衝撃荷重を低減する機能等を備えている。衝撃吸収部材10は、ドアトリム1の車両後方側の裏面1a(本体部21の車両後方側の裏面2a)上に配置されている。衝撃吸収部材10には、取付ボス部73を挿通させるための取付孔10aを備えたワッシャー状の固定部10bが複数個設けられている。衝撃吸収部材10は、各固定部10bの各取付孔10aに各取付ボス部73が挿通された状態で、本体部21に対して取り付けられる。なお、固定部10bの取付孔10aから露出する取付ボス部73の先端部分は、超音波溶着等の溶着手段を利用して溶融されつつ、各固定部に溶着される。
図1に示されるように、ドアトリム1の裏面1a(本体部21の裏面2a)に設けられている立設部7のうち、本体部21の後端側に配されているクリップ取付座71a(第1立設部の一例)と、このクリップ取付座71aよりも車両前方に配され、かつ本体部21の下端側に配されている取付ボス部72a(第2立設部の一例)との間には、側突時等においてドアトリム1の破断を誘導する脆弱部11が形成されている。脆弱部11は、クリップ取付座71aと、取付ボス部72aとの間に亘って設けられている。
図3は、ドアトリム1に設けられている脆弱部11の平面図であり、図4は、図3のA−A’線断面図である。図3に示されるように、トリムボード2の本体部21の下端側に設けられている取付ボス部72aよりも、本体部21の後端側に設けられているクリップ取付座71aの方が、上方に位置している。そのため、脆弱部11は、取付ボス部72a側からクリップ取付座71a側に向うにつれて、せり上がった形をなしている。脆弱部11は、トリムボード2の本体部21とフランジ部22との間にある境界線Bに概ね沿う形で、クリップ取付座71aと取付ボス部72aとの間に設けられている。脆弱部11は、概ね矩形状をなしたドアトリム1(本体部21)が有する4つの角部のうち、車両後方側の下端にある角部付近に設けられている。
図4に示されるように、本体部21の周縁部は、それよりも中央側にある部分よりも厚みが薄く設定されている。この厚みが薄く設定されている本体部21の周縁部を、特に薄肉部23と称する。なお、図4の上側が、トリムボード2(本体部21)の裏面2a側であり、図4の下側が、トリムボード2(本体部21)の表面(意匠面)2b側である。薄肉部23は、本体部21の周縁部のうち、フランジ部22が設けられる部分に割り当てられている。なお、フランジ部22は、薄肉部23の外側(外縁側)に隣接する形で設けられている。このような薄肉部23は、本体部21とフランジ部22との境界線Bに沿う形で帯状に延びている。本体部21の周縁部が、薄肉化されていることにより、本体部21とフランジ部22との接続部分(境界線B付近)において、ヒケ等の成形不良が発生することが抑制される。
脆弱部11は、本体部21の薄肉部23との間に溝部25が形成されるように、薄肉部23の内側(内縁側)に隣接する形で裏面2aから凸状に盛り上がりつつ、線状に延びる凸条部24を備えている。脆弱部11は、薄肉部23側に隣接する凸条部24の形状に沿った形をなしている。なお、薄肉化された本体部21の周縁部(薄肉部23)において、更に厚みを薄く設定することにより脆弱な部分を形成することは、ドアトリム1の通常使用時における強度確保上、好ましくない。そのため、上記のような凸条部24を、薄肉部23に隣接する形で設けることにより、周囲よりも脆弱な部分(脆弱部11)が本体部21に設けられている。
線状に延びた凸条部24の一方の端部24aは、クリップ取付座71aに接続されている。図5は、クリップ取付座71aの拡大図である。クリップ取付座71aは、図5に示されるように、本体部21の裏面2aから車室外側に向かって立ち上がりつつ、フランジ部22と繋がった形をなしている。クリップ取付座71aは、本体部21の周縁部付近に設けられている。クリップ取付座71aは、本体部21のみならずフランジ部22に対しても一体的に形成されている。クリップ取付座71aは、フランジ部22よりも裏面2aからの高さが、高く設定されている。クリップ取付座71aは、フランジ部22に接続しつつ、裏面2a上に立設される立壁71a1と、この立壁71a1の上端に設けられクリップ8(図2参照)が保持される座部71a2とを備えている。凸条部24の端部24aは、裏面2a上において立壁71a1の根元部分と繋がっている。立壁71a1は、薄肉部23を横切る形で本体部21の裏面2a上に形成されている。つまり、立壁71a1はフランジ部22と薄肉化されていない部分の本体部21とに跨って形成されている。なお、凸条部24の裏面2aからの高さは、クリップ取付座71aの高さと比べて、非常に小さいものとなっている。
線状に延びた凸条部24の他方の端部24bは、取付ボス部72aに接続されている。図6は、取付ボス部72aの拡大図である。取付ボス部72aは、図6に示されるように、本体部21の裏面2aから車室外側に向かって立ち上がった形をなしている。本実施形態の取付ボス部72aは、本体部21の周縁部付近に設けられているものの、クリップ取付座71a1とは異なり、フランジ部22とは分離された状態となっている。取付ボス部72aは、本体部21に対して一体的に設けられている。取付ボス部72aは、フランジ部22よりも裏面2aからの高さが、低く設定されているものの、凸条部24の裏面2aからの高さと比べれば、非常に高くなっている。取付ボス部72aは、本体部21の裏面2a上に立設される略円筒状の筒体72a1を備えている。筒体72a1は、内部に中空部72a2を含んでいる。筒体72a1の先端は、開口されている。また、筒体72a1の根元側の外周には、リブ72a3が複数個設けられている。これらのリブ72a3は、筒体72a1を補強すると共に、上述したポケット部材91の周縁部分(固定部91b)が載せられる部分となっている。そして、凸条部24の端部24bは、筒体72a1の根元部分と繋がるように、裏面2a上に形成されている。なお、図6に示されるように、取付ボス部72aに接続する凸条部24の端部24bは、車両後方側から車両前方側に向かって、本体部21とフランジ部22との間の境界線Bから側から徐々に離れる(遠ざかる)形となっている。
図7は、車幅方向におけるドアトリム1と車両シート50との配置関係を示す説明図である。図7には、車室内側から平面視した状態のドアトリム1が示されている。つまり、図7には、ドアトリム1の意匠面(表面)1b側が示されている。そのため、図7の左側が車両前方に対応し、その右側が車両後方に対応する。なお、図7には、ドアトリム1を構成するトリムボード2として、ロアボード3、ミドルボード4及びアッパーボード40が示されている。ドアトリム1は、意匠面1bが車室内側を向く形で、ドアインナパネル(不図示)に対して取り付けられている。このような、ドアトリム1は、車幅方向において車両シート50と部分的に重なる形で配されている。
車両シート50は、車両上方に座面51aが向く形で配される座部51と、この座部51の後方から上方に向かって立ち上がったシートバック(背もたれ部)52とを備えている。座部51は、図7に示されるように、その前端51bは、ドアトリム1が備えるトリムボード2の本体部21の前端210よりも、後方に配されている。座部51の座面51aは、前方から後方に向かって若干、下るように傾斜するものの、全体的には、車両上方(車室天井側)を向く形となっている。シートバック52は、座部51に対して、若干、後方に傾く形をなしている。そのため、シートバック52の前面52aは、下方から上方に向かうにつれて、後方に傾く形となっている。ただし、シートバック52の前面52aは、全体的には、車両前方を向く形となっている。
このような車両シート50に対して、ドアトリム1が備えるトリムボード2の本体部21の後端211は、シートバック52の前面52a位置よりも、後方に配されている。また、本体部21の下端212は、座部51の座面51aよりも下方に配されている。本実施形態の場合、本体部21の下端212は、座部51全体よりも下方に配されている。
そして、脆弱部11は、車両シート50に着座した際の乗員の臀部位置よりも下方に配されることになる。具体的には、脆弱部11はドアトリム1のうち、車幅方向において車両シート50の座部51と重なる位置、又はその重なる位置よりも更に下方の位置において配される形となっている。これらの位置は、車両シート50に着座している乗員に対して、車幅方向において常に重ならない位置となっている。
車両の側突時等において、車外(車室外側)から車両用ドアに対して衝撃荷重が加えられた際、車両用ドアが備えるドアトリム1はドアインナパネル等のドアパネルと、車両シート50との間で挟み付けられるような形で衝撃荷重を受けることになる。すると、ドアトリム1は、線状の脆弱部11に沿う形で破断して、衝撃荷重を吸収することになる。なお、脆弱部11は、上記のように、車両シート50に着座している乗員に対して、重ならない位置となっているため、乗員が触れる部分のドアトリム1に、脆弱部11に起因した破断が発生することが抑制される。
また、脆弱部11が破断したことによって得られる破断ライン(割れ目)は、クリップ取付座71aと、取付ボス部72aとの間の範囲に、選択的(限定的)に形成されることになる。
破断ラインの一方の端部(クリップ取付座71aに向かう破断ラインの端部)が、クリップ取付座71aまで到達した際、その端部は、クリップ取付座71aによってせき止められる形となる。そのため、破断ラインが、クリップ取付座71aを越えて、本体部21の後端211側の周縁に沿いつつ、本体部21の上端213側に近付くように上昇する形で形成されることが防止される。
また、破断ラインの他方の端部(取付ボス部72aに向かう破断ラインの端部)が、凸条部24の端部24bの形状に誘導されながら、取付ボス部72aまで到達した際、その端部は、取付ボス部72aによってせき止められる形となる。そのため、破断ラインが取付ボス部72aを越えて、本体部21の下端212側の周縁に沿いつつ、本体部21の前端210側に近付くように形成されることが防止される。
なお、クリップ取付座71a及び取付ボス部72aは、その周辺の構造(例えば、薄肉部23等)と比べて、剛性(強度)が高くなっている。特に、クリップ取付座71aは、薄肉部23を横切る形で形成されており、破断ラインをせき止め易くなっている。このようなクリップ取付座71aや取付ボス部72a等の立設部7によって、破断を誘導するための線状の脆弱部11を挟むことにより、ドアトリム1に生じる破断個所(破断ラインが形成される範囲)を制御することができる。
以上のように、本実施形態のドアトリム1は、車室内側を向く意匠面2bと、この意匠面2bの反対側に配され車室外側を向く裏面2aとを含む板状の本体部(内装本体部)21と、裏面2bに線状に延びる形で配され本体部21の破断を誘導する脆弱部11と、裏面2aから車室外側に向かって立ち上がりつつ、本体部21に対して一体的に設けられる立設部7とを備える車両用内装材であって、立設部7は、脆弱部11の一端に接続されるクリップ取付座71a(第1立設部)と、脆弱部11の他端に接続される取付ボス部72a(第2立設部)とを有する。本実施形態のドアトリム1は、クリップ取付座71aと取付ボス部72aとの間に脆弱部11が配されているため、側突等により車外から衝撃荷重を受けた際にクリップ取付座71aと取付ボス部72aとの間を選択的に破断させることができる。
また、本実施形態のドアトリム1は、本体部21の周縁から車室外側に向かって立ち上がるフランジ部22を備え、本体部21は、フランジ部22に隣接しつつフランジ部22との間の境界線Bに沿う形で延びる薄肉部23を含み、脆弱部11は、薄肉部23との間に破断を誘導するための溝部25が形成されるように、薄肉部23に隣接する形で裏面2aから凸状に盛り上がり、かつ一端24aがクリップ取付座71aに接続され他端24bが取付ボス部72aに接続される形で線状に延びる凸条部24を含んでいる。本実施形態のドアトリム1では、本体部32が、フランジ部33に隣接する部分に薄肉部23を含んでおり、脆弱部11が、薄肉部23に隣接する形で本体部21の裏面2aから凸状に盛り上がり、かつ一端24aがクリップ取付座71aに接続され他端24bが取付ボス部72aに接続される形で線状に延びる凸条部24を含んでいるため、薄肉部23との間に破断を誘導するための溝部25を形成することができる。
また、本実施形態のドアトリム1は、車室内に設けられる車両シート50に対して、車幅方向において重なる形で配され、本体部21の車両前後方向における後端211は、車両シート50のシートバック52の前面52aよりも後方に配され、本体部21の車両上下方向における下端212は、車両シート50の座部51の座面51aよりも下方に配され、脆弱部11は、車両シート50に着座した乗員に対して、車幅方向において重ならない形で、本体部21の下端212から後端211に亘って配されている。本実施形態のドアトリム1は、脆弱部11が車両シート50に着座した乗員に対して、車幅方向において重ならない形で、本体部21の下端212から後端211に亘って配されているため、側突等により車外から衝撃荷重を受けた際に、脆弱部11により誘導された破断部分(破断ライン)が乗員に対して接触することが抑制される。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、車両用内装材としてドアトリム1を例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、他の実施形態においては、例えば、ピラーガーニッシュ等の他の車両用内装材であってもよい。
(2)上記実施形態では、立設部7として、クリップ取付座71や取付ボス部72を例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、他の実施形態においては、例えば、本体部21の裏面2aから車室外側に向かって立ち上がった爪状の部材(爪部)や、フック状の部材等であってもよい。
(3)上記実施形態では、第1立設部がクリップ取付座71(71a)であり、第2立設部が取付ボス部72(72a)であったが、他の実施形態においては、第1立設部及び第2立設部の双方が、クリップ取付座71からなるものであってもよいし、第1立設部及び第2立設部の双方が、取付ボス部72からなるものであってもよい。なお、脆弱部11を起点として発生する破断ラインが車両上方に向かって延び過ぎないようにするためには、第1立設部によって確実に破断ラインの成長を止める必要がある(例えば、破断ラインを極力、乗員の頭部から遠ざけたい場合)。このような観点からは、第1設立部としては、フランジ部22に接続しつつ薄肉部23を横切る形で設けられるクリップ取付座71aが好ましいと言える。
1…ドアトリム(車両用内装材)、2…トリムボード、2a…裏面、2b…意匠面(表面)、21…本体部(内装本体部)、22…フランジ部、23…薄肉部、24…凸条部、24a…凸条部の一端(第1立設部側の端部)、24b…凸条部の他端(第2立設部側の端部)、25…溝部、3…ロアボード、4…ミドルボード、40…アッパーボード、7…立設部、71a…クリップ取付座(第1立設部)、72a…取付ボス部(第2立設部)、9…ドアポケット、10…衝撃吸収部材、11…脆弱部、50…車両シート、51…座部、51a…座面、52…シートバック、52a…シートバックの前面

Claims (3)

  1. 車室内側を向く意匠面と、この意匠面の反対側に配され車室外側を向く裏面とを含む板状の内装本体部と、前記裏面に線状に延びる形で配され前記内装本体部の破断を誘導する脆弱部と、前記裏面から車室外側に向かって立ち上がりつつ、前記内装本体部に対して一体的に設けられる立設部とを備える車両用内装材であって、
    前記立設部は、前記脆弱部の一端に接続される第1立設部と、前記脆弱部の他端に接続される第2立設部と、を有することを特徴とする車両用内装材。
  2. 前記内装本体部の周縁から車室外側に向かって立ち上がるフランジ部を備え、
    前記内装本体部は、前記フランジ部に隣接しつつ前記フランジ部との間の境界線に沿う形で延びる薄肉部を含み、
    前記脆弱部は、前記薄肉部との間に破断を誘導するための溝部が形成されるように、前記薄肉部に隣接する形で前記裏面から凸状に盛り上がり、かつ一端が前記第1立設部に接続され他端が前記第2立設部に接続される形で線状に延びる凸条部を含む請求項1に記載の車両用内装材。
  3. 前記車両用内装材は、車室内に設けられる車両シートに対して、車幅方向において重なる形で配されるドアトリムからなり、
    前記内装本体部の車両前後方向における後端は、前記車両シートのシートバックの前面よりも後方に配され、
    前記内装本体部の車両上下方向における下端は、前記車両シートの座部の座面よりも下方に配され、
    前記脆弱部は、前記車両シートに着座した乗員に対して、車幅方向において重ならない形で、前記内装本体部の前記下端から前記後端に亘って配される請求項1又は2に記載の車両用内装材。
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