JP2014200013A - 色処理装置および色処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが等色実験を行う際の実験負荷を軽減する。
【解決手段】対象物の色の見えをモニタで再現するために、まず、メインUIの対象色取得ボタン1402によって対象物の色情報を取得する。そして、人間の視覚特性に関するパラメータの値として、対象物の色情報に対するユーザによる調整値を、調整スライダー1403〜1405より取得する。このとき、ユーザの視覚特性に基づいて決定された、複数の基準色に対する色調整範囲の情報が予め保持されており、対象物の色情報に対し、該色調整範囲情報に基づいて決定された調整範囲が調整スライダー1403〜1405に反映される。そして、対象物の色情報に対して該調整値に応じた調整を施し、モニタ表示用の色信号に変換する。
【選択図】図4
【解決手段】対象物の色の見えをモニタで再現するために、まず、メインUIの対象色取得ボタン1402によって対象物の色情報を取得する。そして、人間の視覚特性に関するパラメータの値として、対象物の色情報に対するユーザによる調整値を、調整スライダー1403〜1405より取得する。このとき、ユーザの視覚特性に基づいて決定された、複数の基準色に対する色調整範囲の情報が予め保持されており、対象物の色情報に対し、該色調整範囲情報に基づいて決定された調整範囲が調整スライダー1403〜1405に反映される。そして、対象物の色情報に対して該調整値に応じた調整を施し、モニタ表示用の色信号に変換する。
【選択図】図4
Description
本発明は、対象物の色の見えがモニタで再現されるように、該対象物の色信号を調整する色処理装置および色処理方法に関する。
色に対する人間の視覚感度は、等色関数としてCIE(国際照明委員会)によって標準化されている。一般的なカラーマッチングにおいては、このCIE等色関数を用いてマッチング対象デバイス(モニタやプリンタ等)の色を数値化し、数値的に一致させる方法が用いられる。しかしながら、人間の視覚感度には個人差があり、必ずしもCIE等色関数と一致しない。この個人差は、カラーマッチングに重大な影響を及ぼす。例えば、ディスプレイの色とプリント物の見えを一致させるために、CIE等色関数を用いて両者の色を数値化し、カラーマッチングさせたとしても、各個人の見えにおいてはマッチングがとれない、といったことが起こる。
このような問題に対し、個人差を吸収して良好なカラーマネジメントを行う方法として、例えば特許文献1が提案されている。該技術によれば、視覚特性の個人差を考慮するために、まず色票を用いた印刷物とディスプレイとの比較実験を行い、該実験結果に基づき、各個人に対応したディスプレイ表示色に変換する変換行列を作成する。そして、該変換行列を用いた画像変換を行うことで、個人差を吸収したカラーマネジメントを実現している。
ここで一般に、対象物にモニタの色を合わせる等色実験では、モニタに接続されたPCのマウスやキーボードを用いて、両者の見えが一致するように色を調整する。
上記等色実験では、観察者が、ディスプレイで再現可能な表示色の中から、色票の印刷物と見えが一致するような色を選択することによって色調整を行う。しかしながら、このような色調整方法では膨大な表示色から一致する色を選択するため、手間と時間を要し、観察者の負荷が大きくなってしまうという課題がある。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、ユーザが等色実験を行う際の実験負荷を軽減する色処理装置および色処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための一手段として、本発明の色処理装置は以下の構成を備える。すなわち、対象物の色の見えがモニタで再現されるように、該対象物の色信号を調整する色処理装置であって、前記対象物の色情報を取得する対象色取得手段と、人間の視覚特性に関するパラメータの値を取得するパラメータ取得手段と、前記対象物の色情報に対して前記パラメータの値に応じた調整を施すための調整手段と、前記調整が施された色情報を、前記モニタへの表示用の色信号に変換する色変換手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが等色実験を行う際の実験負荷を軽減することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に関わる本発明を限定するものではなく、また、本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<第1実施形態>
●装置構成
図1は本実施形態における色処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の色処理装置は、CPU101、メインメモリ102、HDD103、汎用インタフェース104、モニタ105、メインバス106、を備える。また、汎用インタフェース104を介して、キーボードやマウス等の指示入力部107、外部記憶装置108、センサやカメラ、分光放射輝度計等の測色器109が、メインバス106に接続される。以下、CPU101がHDD103に格納された各種ソフトウェア(コンピュータプログラム)を動作させることで実現する各種処理について説明する。
●装置構成
図1は本実施形態における色処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の色処理装置は、CPU101、メインメモリ102、HDD103、汎用インタフェース104、モニタ105、メインバス106、を備える。また、汎用インタフェース104を介して、キーボードやマウス等の指示入力部107、外部記憶装置108、センサやカメラ、分光放射輝度計等の測色器109が、メインバス106に接続される。以下、CPU101がHDD103に格納された各種ソフトウェア(コンピュータプログラム)を動作させることで実現する各種処理について説明する。
まずCPU101は、指示入力部107に対するユーザの指示により、HDD103や外部記憶装置108に格納されている色処理アプリケーションを起動する。そして、色処理アプリケーションをメインメモリ102に展開すると共に、モニタ105にユーザインタフェース(以下、UI)を表示する。続いて、HDD103や外部記憶装置108に格納されている各種データが、CPU101からの指令に基づきメインバス106経由によりメインメモリ102に転送される。メインメモリ102に転送された各種データは、CPU101からの指令により所定の演算処理が施され、該演算処理の結果がメインバス106経由でモニタ105上に表示、あるいは、HDD103や外部記憶装置108に格納される。また、測色器109は、CPU101からの指令に基づいて測色動作を行い、その測定データはHDD103や外部記憶装置108に格納される。
上記構成からなる本実施形態の色処理装置においては、CPU101からの指令により起動された色処理アプリケーションによって、モニタ105と不図示のプリンタ間での等色をユーザが調整することで、カラーマッチングを実現する。
図2は、本実施形態における色処理装置の機能構成を表すブロック図である。上述したように図2に示す構成は、色処理アプリケーションソフトウェアとして実現される。図2に示すように色処理装置201は、UI表示部202、対象色取得部203、調整範囲決定部204、調整パラメータ取得部205、色変換部206、出力部207、および等色調整プロファイル保持部208から構成される。
UI表示部202は、ユーザが等色調整を行うためのユーザインタフェースをモニタ105に表示する。対象色取得部203は、調整対象となる色(以下、対象色)について、モニタ105との等色対象であるデバイスでの再現色(例えばプリンタによる印刷色)の情報を取得する。調整範囲決定部204は、ユーザの視覚特性に基づいて作成された等色情報プロファイルに基づき、ユーザが調整可能な色範囲を制限する。調整パラメータ取得部205は、UI表示部202を介してユーザが等色調整した結果である調整パラメータを取得する。色変換部206は、調整パラメータに基づいて、対象色をモニタ105への表示用の色信号に変換する。出力部207はモニタ105に対応し、UI表示部202を表示する。等色調整プロファイル保持部208は、複数のユーザごとに、それぞれの視覚特性に応じて予め作成された等色情報プロファイルを保持している。
●等色調整処理
図3は、本実施形態の色処理装置201にて行われる等色調整処理を示すフローチャートである。ここでは、プリンタによる印刷物の色と等色するように、モニタ105の表示色を調整する場合を例として説明する。なお、本実施形態ではユーザの視覚特性に応じた等色調整を行う。したがって、等色調整の開始時に、ログイン等によりユーザ識別を行っておく必要がある。
図3は、本実施形態の色処理装置201にて行われる等色調整処理を示すフローチャートである。ここでは、プリンタによる印刷物の色と等色するように、モニタ105の表示色を調整する場合を例として説明する。なお、本実施形態ではユーザの視覚特性に応じた等色調整を行う。したがって、等色調整の開始時に、ログイン等によりユーザ識別を行っておく必要がある。
まずS1でUI表示部202が、等色調整に必要となる情報をユーザに入力してもらうためのUIを表示する。ここで図4に、UI表示部202に表示されるメインUI例を示す。図4において、1401はユーザによる調整後の色を表示する色表示部である。1402は、モニタ105とのカラーマッチング対象となるデバイス(プリンタ等)における処理対象色(対象色)の情報を取得するための対象色取得ボタンである。例えば、対象色として、モニタ105との等色対象であるプリンタによる印刷色の情報を取得する。1403,1404はユーザが赤緑方向と青黄色方向に色を調整するための調整スライダーであり、1405はユーザが明暗方向に色を調整するための調整スライダーである。これら調整スライダーによる調整値が、対象色に対する調整パラメータとして取得される。そして1406が、等色調整の終了を示す終了ボタンである。
なお、モニタ105との等色対象はプリンタ印刷色に限らず、プロジェクタや別種のモニタ等の画像表示デバイスでの表示色や、モニタ105に色を再現したい任意の対象物の色であっても良い。すなわち、対象色取得ボタン1402によって、等色対象となる色が指定できれば良い。
次にS2において対象色取得部203が、対象色の情報を取得する。具体的には、図4のメインUIにおける対象色取得ボタン1402の押下により命令を受けた測色器109が、プリンタによって対象色が印刷された印刷物を測色する。これにより、該測色値Lpri*,apri*,bpri*値を対象色として取得する。なお、ここでは対象色をその都度測定するとして説明したが、予め各色票の印刷物についての測色値を保持しておき、対象色に応じた測色値を取得するようにしても良い。また、対象色の指定方法については、特に限定しない。
次にS3において調整範囲決定部204が、対象色についての等色調整範囲を決定する。この等色調整範囲の決定は、ユーザの視覚特性に応じて予め作成されている等色調整プロファイルを参照することによって行われる。ここで図5に、本実施形態における等色調整プロファイルの例を示す。図5に示すように等色調整プロファイルは、代表的な色であるR,G,B,C,M,Y,W,Gray,Bkを基準色とし、各基準色について、測色値とその調整範囲(基準調整範囲)をL*a*b*の成分毎に記述している。なお、等色調整プロファイルにおける測色値は、測色器109によって測定された値であることが望ましい。すなわち等色調整プロファイルは、ユーザごとに、予め測色器109を用いた等色実験を行った結果に基づいて作成されているか、または等色理論に基づく演算により作成されて、不図示の保持部に保持されている。そして、現在調整を行っている(例えばログイン中である)ユーザに応じた等色調整プロファイルが読み込まれて、利用される。
S3ではまず、図5の等色調整プロファイルに示される各基準色の測色値(以下、プロファイル色)のうち、S2で取得した対象色Lpri*,apri*,bpri*に最も近いものを選択する。そして等色調整プロファイルから、該選択されたプロファイル色に対応するL*a*b*の調整範囲(基準調整範囲)を取得し、これを当該対象色に対する等色調整範囲として決定する。なお、等色調整プロファイルに対象色の近傍色が存在しない場合には、該対象色を挟む2点以上のプロファイル色からの補間によって、該対象色の等色調性範囲を算出すれば良い。決定された等色調整範囲は、メインUIの調整スライダー1403,1404,1405の可動範囲として反映される。すなわちユーザによる対象色についての調整指示が、等色調整プロファイルに基づいた等色調整範囲内に制限される。なお、等色調整プロファイルは図5に示す各基準色のデータに限定されず、その他の任意の色、および任意の色数分のデータを持たせて良い。また、例えば人種や瞳の色、年齢等、ユーザの属性毎に等色調整プロファイルを用意しても良い。
以下、S4〜S6により、ユーザによる等色調整が行われる。まずS4で調整パラメータ取得部205が、ユーザによる等色調整結果としての調整パラメータを取得する。すなわち、S3で可動範囲が制限された各調整スライダー1403,1404,1405による調整量に基づき、赤緑方向の調整結果をa*、青黄方向の調整結果をb*、明暗方向の調整結果をL*として、調整パラメータ(L*a*b*値)を取得する。
次にS5において色変換部206が、S4で取得した色補正パラメータであるL*a*b*値を、モニタ表示用のRGB信号に変換する。この色変換は例えば、図6に示すように入力デバイス(モニタ105)依存のRGB値と、表示用信号であるL*a*b*値との対応関係を示すテーブル(色変換テーブル)に基づいて行う。この色変換テーブルは予め作成されて例えば色変換部206に保持されており、変換対象である調整パラメータのL*a*b*値に対し、該L*a*b*値に隣接する4点からの四面体補間等を行って、RGB値への変換を行う。そしてS6において色変換部206が、S5でRGB値に変換された色信号を出力部207に送り、メインUIの色表示部1401に表示する。
そしてS7で、S6で色表示部1401に表示された色が、対象色の見えに等しい、すなわち等色しているとユーザが判断したか否かを、終了ボタン1406の押下によって判定する。すなわち、終了ボタン1406が押下されていれば、等色していると判定して等色調整を終了するが、押下されない場合はS4へ進み、上記処理を繰り返す。
なお、S4の初回実行時には、各調整パラメータとして所定の初期値(調整なしを含む)を取得することで、S6でモニタ105の色表示部1401に、未調整段階の対象色が表示される。ユーザはこの表示を観察して、各調整スライダー1403,1404,1405を操作する。
本実施形態では、上記図3に示す等色調整処理を、複数の対象色について実行する。そして、複数の対象色に対するモニタ表示色の等色結果を例えば等色テーブルとして保持しておくことで、当該ユーザに対してモニタ105が画像表示を行う際に随時参照することができる。
以上説明したように本発明によれば、等色調整の対象色に対し、ユーザによる調整可能範囲を該ユーザの視覚特性に基づいて制限する。これにより、膨大な表示色に対して調整色を低減することができ、ユーザにおける色調整の負荷を低減するとともに、不適切な調整を防止することができる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、ユーザによる等色実験結果に応じた等色調整プロファイルに基づいて調整範囲を制限したうえで、ユーザによる等色調整を行う例を示した。第2実施形態では、人間の視覚の分光特性であるLMS錐体の感度に関するパラメータを調整対象として、等色調整を行うことを特徴とする。
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、ユーザによる等色実験結果に応じた等色調整プロファイルに基づいて調整範囲を制限したうえで、ユーザによる等色調整を行う例を示した。第2実施形態では、人間の視覚の分光特性であるLMS錐体の感度に関するパラメータを調整対象として、等色調整を行うことを特徴とする。
第2実施形態では、LMS錐体感度に関するlms関数を利用した等色調整を行う。このlms関数は、CIE170-1:2006 FUNDAMENTAL CHROMATICITY DIAGRAM WITH PHYSIOLOGICAL AXES-PART1(以下CIE170-1)で報告されている。CIE170-1では、個人毎に色知覚が異なる原因として、眼球内における水晶体Crの分光透過率の年齢変化、黄斑濃度Pigの視野角依存性、錐体濃度αの視野角依存性、を挙げている。すなわちLMS錐体感度関数は概略として、下式(1)のように表わされる。なお、式(1)においてαはlms錐体の吸収分光特性、Crは水晶体の透過分光特性、Pigは黄斑の透過分光特性、を示している。
L=αl(λ,fs)×Cr(λ,age)×Pig(λ,fs)
M=αm(λ,fs)×Cr(λ,age)×Pig(λ,fs) ・・・(1)
S=αs(λ,fs)×Cr(λ,age)×Pig(λ,fs)
ここで図7に、(1)式におけるパラメータを変化させた際に得られるLMS錐体分光感度特性を示す。図7(a)は、視野角を示すパラメータfsを10に固定し、年齢を示すパラメータageを20(20歳)と80(80歳)で変化させた場合のLMS錐体分光感度特性を示す。また図7(b)は、age=20に固定し、fsを10度と1度で変化させた場合のLMS錐体分光感度特性を示す。図7(a),(b)によれば、パラメータ値によって、LMS錐体分光感度特性におけるピークの位置や幅が変動することが分かる。第2実施形態では、このように視覚の分光感度が異なるときの見えを、分光感度のピーク位置や幅の変動に寄与するパラメータを用いて調整する。
M=αm(λ,fs)×Cr(λ,age)×Pig(λ,fs) ・・・(1)
S=αs(λ,fs)×Cr(λ,age)×Pig(λ,fs)
ここで図7に、(1)式におけるパラメータを変化させた際に得られるLMS錐体分光感度特性を示す。図7(a)は、視野角を示すパラメータfsを10に固定し、年齢を示すパラメータageを20(20歳)と80(80歳)で変化させた場合のLMS錐体分光感度特性を示す。また図7(b)は、age=20に固定し、fsを10度と1度で変化させた場合のLMS錐体分光感度特性を示す。図7(a),(b)によれば、パラメータ値によって、LMS錐体分光感度特性におけるピークの位置や幅が変動することが分かる。第2実施形態では、このように視覚の分光感度が異なるときの見えを、分光感度のピーク位置や幅の変動に寄与するパラメータを用いて調整する。
図8に、第2実施形態のUI表示部202に表示されるメインUI例を示す。図8において、色表示部1401と対象色取得ボタン1402については第1実施形態(図4)と同様である。2403はユーザがCIE170-1のageパラメータを調整するための調整スライダーであり、2404はユーザがfsパラメータを調整するための調整スライダーである。なお、第2実施形態における色処理装置の構成は、第1実施形態の図1,図2とほぼ同様であるが、第2実施形態では図2において、調整範囲決定部204および等色調整プロファイル保持部208を不要とする。
●等色調整処理
以下、第2実施形態における等色調整処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9において、メインUI表示を行うS21と、モニタ105に調整後の色を表示するS25、および等色終了を判定するS26の処理は、第1実施形態における図3のS1,S6,S7と同様である。したがって以下では、第1実施形態とは異なるS22〜S24の処理について、詳細に説明する。
以下、第2実施形態における等色調整処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9において、メインUI表示を行うS21と、モニタ105に調整後の色を表示するS25、および等色終了を判定するS26の処理は、第1実施形態における図3のS1,S6,S7と同様である。したがって以下では、第1実施形態とは異なるS22〜S24の処理について、詳細に説明する。
S22において対象色取得部203が、対象色の分光データPr(λ)を取得する。具体的には、メインUIにおける対象色取得ボタン1402が押下されることで、命令を受けた測色器109がプリンタによって対象色が印刷された印刷物を測色することで、分光データPr(λ)を取得する。もちろん、対象色について予め保持された分光データを取得しても良い。
次にS23において調整パラメータ取得部205が、メインUIにおけるユーザ操作に基づき、LMS錐体の分光感度のパラメータであるfsとageの値を取得する。そしてS24において色変換部206が、S23で取得したパラメータfs,ageに基づいて、S22で取得した対象色の分光データPr(λ)を、モニタ表示用のRGB値に変換する。
ここで、S24における色変換処理について、図10を用いて詳細に説明する。まずS41で、S23で取得したパラメータfs,ageの値から、上記(1)式を用いてLMS分光感度特性を算出する。次にS42で、S41で算出したLMS分光感度特性を、xyzの個人等色関数に変換する。この変換は例えば、以下の(2)式に示すような3×3のマトリクス変換を行う。
┌ ┐ ┌ ┐┌ ┐
│x(λ)│ │ 1.856183086 -1.264337913 0.408605246││L(λ)│
│y(λ)│=│ 0.672553435 0.3679503 -0.004896119││M(λ)│ …(2)
│z(λ)│ │-0.127610009 0.120363472 2.022505017││S(λ)│
└ ┘ └ ┘└ ┘
次にS43で、以下の(3)式に示すように、S22で取得したプリンタの分光Pr(λ)と、S42で算出した個人等色関数xyzを乗算することで、個人の見えに対応したプリンタの3刺激値XpYpZpを算出する。
│x(λ)│ │ 1.856183086 -1.264337913 0.408605246││L(λ)│
│y(λ)│=│ 0.672553435 0.3679503 -0.004896119││M(λ)│ …(2)
│z(λ)│ │-0.127610009 0.120363472 2.022505017││S(λ)│
└ ┘ └ ┘└ ┘
次にS43で、以下の(3)式に示すように、S22で取得したプリンタの分光Pr(λ)と、S42で算出した個人等色関数xyzを乗算することで、個人の見えに対応したプリンタの3刺激値XpYpZpを算出する。
┌ ┐ ┌ ┐┌ ┐
│Xp│ │ ││x(λ)│
│Yp│=│Pr(λ)││y(λ)│ …(3)
│Zp│ │ ││z(λ)│
└ ┘ └ ┘└ ┘
そしてS44で、以下の(4)式に示すように、予め測定しておいたモニタ(出力部207)の分光データD(λ)と、S42で算出した個人等色関数xyzを乗算することで、個人の見えに対応したモニタの3刺激値XdYdZdを算出する。なお、分光データD(λ)として、R,G,Bの各9色の組み合わせによる全729色分が保持されているものとし、(4)式において各色をi(i=1〜729)で示すとする。
│Xp│ │ ││x(λ)│
│Yp│=│Pr(λ)││y(λ)│ …(3)
│Zp│ │ ││z(λ)│
└ ┘ └ ┘└ ┘
そしてS44で、以下の(4)式に示すように、予め測定しておいたモニタ(出力部207)の分光データD(λ)と、S42で算出した個人等色関数xyzを乗算することで、個人の見えに対応したモニタの3刺激値XdYdZdを算出する。なお、分光データD(λ)として、R,G,Bの各9色の組み合わせによる全729色分が保持されているものとし、(4)式において各色をi(i=1〜729)で示すとする。
┌ ┐ ┌ ┐┌ ┐
│Xd_i│ │ ││x(λ)│
│Yd_i│=│D_i(λ)││y(λ)│ ・・・(4)
│Zd_i│ │ ││z(λ)│
└ ┘ └ ┘└ ┘
次にS45で、S44で算出した729色分のモニタ用Xd_i,Yd_i,Zd_i値のうち、S43で算出したプリンタのXpYpZp値近傍に相当するを4点選択する。そして、該4点に対応したR_i,G_i,B_i値を用いた四面体補間によって、モニタ表示用のRGB値を算出する。
│Xd_i│ │ ││x(λ)│
│Yd_i│=│D_i(λ)││y(λ)│ ・・・(4)
│Zd_i│ │ ││z(λ)│
└ ┘ └ ┘└ ┘
次にS45で、S44で算出した729色分のモニタ用Xd_i,Yd_i,Zd_i値のうち、S43で算出したプリンタのXpYpZp値近傍に相当するを4点選択する。そして、該4点に対応したR_i,G_i,B_i値を用いた四面体補間によって、モニタ表示用のRGB値を算出する。
S24では以上のように、対象色の分光データPr(λ)が、モニタ表示用のRGB値に変換され、このRGB値が、S25でメインUIの色表示部1401に表示される。
そしてS26で、色表示部1401への表示色が対象色に等色していないとユーザが判断した場合には、S23へ進んで上記処理を繰り返す。
なお、第2実施形態ではある対象色について、ユーザの視覚の分光特性を決定してモニタ等色を行う。このように、ユーザの視覚の分光特性が決定されれば、対象色以外の色に対しても該分光特性を用いたカラーマッチングを行うことが可能である。したがって第2実施形態では、ある1色についてのみ、上記図9に示すフローチャートによる等色調整処理を行えば良い。他の色についてはすなわち、1色の対象色について決定された視覚分光特性を適用して、モニタ等色を得ることができる。
なお、第2実施形態ではある対象色について、ユーザの視覚の分光特性を決定してモニタ等色を行う。このように、ユーザの視覚の分光特性が決定されれば、対象色以外の色に対しても該分光特性を用いたカラーマッチングを行うことが可能である。したがって第2実施形態では、ある1色についてのみ、上記図9に示すフローチャートによる等色調整処理を行えば良い。他の色についてはすなわち、1色の対象色について決定された視覚分光特性を適用して、モニタ等色を得ることができる。
なお、第2実施形態では、人間の視覚の分光特性としてLMS錐体を利用する例を示したが、xyz等色関数を用いても良い。また、LMS錐体の関数としてCIE170-1を用いたが、人間の視覚に基づく分光特性であれば、関数やパラメータはこの例に限定しない。例えば、任意のLMS錐体分光特性に対して、ピーク高さとピーク位置をパラメータとして、ユーザに調整させても良い。
以上説明したように第2実施形態によれば、人間の視覚の分光特性を調整対象のパラメータとして、等色調整を実施する。また、決定された視覚分光特性を用いて他の色に対するカラーマッチングを行うことが可能であるため、ユーザは複数の色についての等色実験を行う必要がなく、ユーザ負荷が軽減する。
なお、第2実施形態において1色の対象色についての調整を行った後、他の対象色について第1実施形態による微調整を行うことで、全色につてより確実に等色をとることが可能となる。
<他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するコンピュータ読取り可能なソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するコンピュータ読取り可能なソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (9)
- 対象物の色の見えがモニタで再現されるように、該対象物の色信号を調整する色処理装置であって、
前記対象物の色情報を取得する対象色取得手段と、
人間の視覚特性に関するパラメータの値を取得するパラメータ取得手段と、
前記対象物の色情報に対して前記パラメータの値に応じた調整を施すための調整手段と、
前記調整が施された色情報を、前記モニタへの表示用の色信号に変換する色変換手段と、
を有することを特徴とする色処理装置。 - さらに、ユーザの視覚特性に基づいて決定された、複数の基準色に対する色調整範囲を示す基準調整範囲の情報を保持する保持手段と、
前記基準調整範囲の情報に基づいて、前記対象物の色情報に対する調整範囲を決定する調整範囲決定手段と、を有し、
前記パラメータ取得手段は、前記色情報に対する前記調整範囲内での調整値を、前記パラメータとして取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の色処理装置。 - 前記パラメータ取得手段は、前記調整範囲を示し、調整指示を入力するユーザインタフェースを有することを特徴とする請求項2に記載の色処理装置。
- 前記基準調整範囲は、複数の基準色のそれぞれに対し、前記ユーザによる等色実験結果に基づいて決定された色調整範囲を示すことを特徴とする請求項2または3に記載の色処理装置。
- 前記対象色取得手段は、前記対象物の分光特性を取得し、
前記パラメータ取得手段は、ユーザインタフェースから入力された、人間の視覚の分光特性を決定するパラメータの値を取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の色処理装置。 - 前記パラメータは、ユーザの年齢および視野角のいずれかを含むことを特徴とする請求項5に記載の色処理装置。
- 前記人間の視覚の分光特性は、人間の眼における水晶体の透過分光特性、黄斑の透過分光特性、および錐体の吸収分光特性のいずれかを含むことを特徴とする請求項5または6に記載の色処理装置。
- 対象色取得手段、パラメータ取得手段、調整手段、および色変換手段を有し、対象物の色の見えがモニタで再現されるように、該対象物の色信号を調整する色処理装置における色処理方法であって、
前記対象色取得手段が、前記対象物の色情報を取得し、
前記パラメータ取得手段が、人間の視覚特性に関するパラメータの値を取得し、
前記調整手段が、前記対象物の色情報に対して前記パラメータの値に応じた調整を施し、
前記色変換手段が、前記調整が施された色情報を、前記モニタへの表示用の色信号に変換する、
ことを特徴とする色処理方法。 - コンピュータ装置で実行されることにより、該コンピュータ装置を請求項1乃至7のいずれか1項に記載の色処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013074857A JP2014200013A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 色処理装置および色処理方法 |
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JP2013074857A JP2014200013A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 色処理装置および色処理方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019534646A (ja) * | 2016-11-07 | 2019-11-28 | イリステック ソフトウェア インコーポレイテッドIrystec Software Inc. | 年齢ベースの色域マッピングシステム及び方法 |
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2013
- 2013-03-29 JP JP2013074857A patent/JP2014200013A/ja active Pending
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JP2019534646A (ja) * | 2016-11-07 | 2019-11-28 | イリステック ソフトウェア インコーポレイテッドIrystec Software Inc. | 年齢ベースの色域マッピングシステム及び方法 |
JP7104696B2 (ja) | 2016-11-07 | 2022-07-21 | フォルシア イリステック インコーポレイテッド | 画像処理方法及びユーザデバイス |
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