JP2014199343A - 撮像装置、信号処理装置及び方法、並びにプログラム - Google Patents

撮像装置、信号処理装置及び方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 雑音混入区間の信号を、その前後の信号から作成した補間信号で置換することで雑音低減を行う場合、雑音混入区間が長い場合、その前後で音声の内容が変化してまうため、高品質な補間信号を作成できない。
【解決手段】 信号処理装置は、雑音混入区間の前後の区間の音声信号を用いて雑音混入区間の補間信号を生成し、雑音混入区間の音声信号を補間信号で置換することで雑音を低減させる。ここで信号処理装置は、雑音混入区間の前後の音素の異同を判定し、その判定結果に応じて補間信号の生成方法を制御する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、雑音低減技術に関する。
近年のデジタルカメラには、静止画撮影の機能のみならず、音声信号記録を伴う動画撮影を行う機能を有するものがある。動画撮影時、撮影状態の変更に応じたフォーカスレンズの駆動、被写体の輝度変化に応じた絞り機構の駆動など、撮像装置の駆動部の動作が行われる。このような駆動部の動作音は、記録される音声に雑音として混入してしまうという問題がある。駆動雑音低減処理については従来、さまざま手法が開示されている。
特許文献1は、ビデオカメラにおける記憶装置の駆動雑音の除去に関する。特許文献1では、駆動雑音発生区間の前後の音声信号から雑音の含まれない音声を予測し、その予測したデータで駆動雑音発生区間のデータを入れ替える。この手法によれば、大きな駆動雑音が発生しても、駆動雑音の含まれない音声を記録することができる。
特許文献2は、駆動雑音の低減に関するものではないが、音声予測による補間を行っている。特許文献2には、音声復号時に誤りが生じた場合、過去の音声信号から誤りが生じた区間の信号を予測し補間する手法が開示されている。
特開2008−077707号公報 特開平06−244808号公報
上述したような、雑音混入区間の前後の音声データから雑音の含まれない音声を予測する手法は比較的有効である。しかし、雑音混入区間が長い場合、雑音混入区間内で音の信号波形が変わってしまうことが考えられる。例えば雑音混入区間が100msecにわたる場合、雑音混入区間の前方の音声は「あ」という音であるが雑音混入区間の後方ではそれが「お」に変わってしまうことは十分に考えられる。このとき、特許文献1のように雑音混入区間前後の信号から予測信号を作り、二つを混合して音声を補間すると、「あ」と「お」の二つの音が混ざり合った違和感のある音声が生成されてしまう。また、特許文献2では雑音混入区間が長くなると予測した波形を徐々に減衰させて音声予測による補間を行っているが、雑音混入区間の前後で同じ音声が続いていると音圧が減衰した違和感のある音声となる。
本発明は、雑音発生区間の前後の音声信号から雑音の含まれない音声を予測する手法の改良であり、音質の劣化を最小限に抑えつつより効果的な雑音低減を実現する。
本発明の一側面によれば、受信した音声信号のうち雑音が混入した雑音混入区間を検出する検出手段と、前記雑音混入区間の前後の音素の異同を判定する判定手段と、前記雑音混入区間の前方及び後方の区間の音声信号を用いて前記雑音混入区間の補間信号を生成し、前記雑音混入区間の音声信号を前記補間信号で置換することで雑音を低減させる雑音低減手段とを有し、前記雑音低減手段は、前記判定手段での判定結果に応じて前記補間信号の生成方法を制御することを特徴とする信号処理装置が提供される。
本発明によれば、音質の劣化を最小限に抑えつつより効果的な雑音低減を実現することができる。
実施形態1におけるデジタル一眼レフカメラの断面図。 実施形態1におけるデジタル一眼レフカメラの構成を示すブロック図。 従来の音声予測処理を説明する図。 従来の音声予測処理の予測信号の模式図。 実施形態1における録音動作のフローチャート。 実施形態1における音声信号及び相関値の模式図。 実施形態1における音声信号及び相関値の模式図。 実施形態1における音声予測信号の模式図。 実施形態1における音声予測信号の模式図。 実施形態1の変形例に係る録音動作のフローチャート。 実施形態1における音圧補正前の音声信号及び相関値の模式図。 実施形態1における音圧補正後の音声信号の模式図。 実施形態2における録音動作のフローチャート。 実施形態2における音声信号の模式図。 実施形態3におけるデジタル一眼レフカメラ及び情報処理装置を含む信号処理システムの構成図。 実施形態3における信号処理システムのブロック図。 実施形態3におけるカメラ側動作のフローチャート。 実施形態3における情報処理装置側動作のフローチャート。 信号処理システムの変形例に係るシステム構成図。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決のために必須のものであるとは限らない。
<実施形態1>
図1は、実施形態1におけるデジタル一眼レフカメラ100の断面図である。図1において、撮像装置としてのデジタル一眼レフカメラ100は、カメラボディ101と、撮影レンズ102とで構成される。撮影レンズ102は、レンズ鏡筒103内に光軸105を有する撮像光学系104を有する。撮影レンズ102は更に、撮像光学系104に含まれるフォーカスレンズ群、手ブレ補正レンズユニット、及び絞り機構を駆動させるレンズ駆動部106、レンズ駆動部106を制御するレンズ制御部107を有する。撮影レンズ102は、レンズマウント接点108でカメラボディ101と電気的に接続されている。
撮影レンズ102の前方から入射する被写体光学像は、光軸105を通ってカメラボディに入光し、一部をハーフミラーで構成された主ミラー110で反射され、フォーカシングスクリーン117上に結像する。フォーカシングスクリーン117上に結象した光学像は、ペンタプリズム111を通して接眼窓112から視認される。露出検出部である測光センサ116は、フォーカシングスクリーン117上に結像した光学象の明るさを検出する。また、主ミラー110を透過した被写体光学像は、サブミラー113で反射され、焦点検出部114に入射し、被写体像の焦点検出演算に用いられる。 カメラボディ101内にある不図示のレリーズボタンが操作されることで撮影開始命令が発せられると、主ミラー110及びサブミラー113は被写体光学像が撮像素子118に入射するように撮影光路から退避する。焦点検出部114、測光センサ116、撮像素子118に入射した光線はそれぞれ電気信号に変換され、カメラ制御部119に送られカメラシステムの制御が行われる。また、動画撮影時はさらに、マイクロホン115から被写体の音声が入力されてカメラ制御部119に送られ、撮像素子118に入射した被写体光学像信号と同期して記録処理される。マイクロホン115の近傍のカメラボディ101の内側面には、振動検出部である加速度計120が設置されている。加速度計120は、レンズ駆動部106がフォーカスレンズ群、手ブレ補正レンズユニット、絞り機構など機構部を駆動したときに発生し、撮影レンズ102、カメラボディ101を伝播してくる振動を検出することができる。カメラ制御部119は、その振動検出結果を分析して雑音混入区間を算出することができる。
図2はデジタル一眼レフカメラ100の電気的制御を説明するブロック図である。カメラは、撮像系、画像処理系、音声処理系、記録再生系、制御系を有する。撮像系は、撮影レンズ102、撮像素子118を含む。画像処理系は、A/D変換器131、画像処理回路132を含む。音声処理系はマイクロホン115及び音声信号処理回路137を含む。記録再生系は、記録処理回路133、メモリ134を含む。制御系は、カメラ制御部119、焦点検出部114、測光センサ116、操作検出部135、レンズ制御部107、レンズ駆動部106を含む。レンズ駆動部106は、焦点レンズ駆動部106a、ブレ補正駆動部106b、絞り駆動部106cを含む。
撮像系は、物体からの光を、撮像光学系104を介して撮像素子118の撮像面に結像する光学処理系である。エイミングなどの撮影予備動作中は、主ミラー110に設けられたミラーを介して、焦点検出部114にも光束の一部が導かれる。また後述するように制御系によって適切に撮像光学系が調整されることで、適切な光量の物体光を撮像素子118に露光するとともに、撮像素子118近傍で被写体像が結像する。
画像処理回路132は、A/D変換器131を介して撮像素子118から受けた撮像素子の画素数の画像信号を処理する信号処理回路である。画像処理回路132は、ホワイトバランス回路、ガンマ補正回路、補間演算による高解像度化を行う補間演算回路等を有する。
音声処理系において、音声信号処理回路137は、マイクロホン115を介して入力した信号に対して適切な処理を施して録音用音声信号を生成する。録音用音声信号は、後述する記録処理部により画像とリンクして記録処理される。
また、加速度計120は、加速度計処理回路138を介して、カメラ制御部119に接続されている。加速度計120で検出されたカメラボディ101の振動の加速度信号は加速度計処理回路138において、増幅、ハイパスフィルタ処理、及びローパスフィルタ処理が行われ、目的の周波数が検出されるように処理される。
記録処理回路133は、メモリ134への画像信号の出力を行うとともに、表示部136に出力する像を生成、保存する。また、記録処理回路133は、予め定められた方法を用いて静止画、動画、音声等のデータの圧縮、記録処理を行う。
カメラ制御部119は撮像の際のタイミング信号などを生成して出力する。焦点検出部114及び測光センサ116はそれぞれ、撮像装置のピント状態及び被写体の輝度を検出する。レンズ制御部107はカメラ制御部119からの信号に応じて適切にレンズを駆動させて光学系の調整を行う。
さらに、制御系は、外部操作に連動して撮像系、画像処理系、記録再生系をそれぞれ制御する。例えば、操作検出部135が不図示のシャッターレリーズ釦の押下を検出すると、カメラ制御部119はこれに応答して、撮像素子118の駆動、画像処理回路132の動作、記録処理回路133の圧縮処理などを制御する。カメラ制御部119は更に、光学ファインダー、液晶モニタ等で構成される表示部136における表示を制御する。
次に、制御系の光学系の調整動作について説明する。カメラ制御部119には焦点検出部114及び露出検出部である測光センサ116が接続されており、カメラ制御部119はこれらの信号に基づき適切な焦点位置及び絞り位置を求める。カメラ制御部119は、求めた焦点位置及び絞り位置をレンズマウント接点108を介してレンズ制御部107に指令を出し、レンズ制御部107は焦点レンズ駆動部106aおよび絞り駆動部106cを適切に制御する。さらにレンズ制御部107には不図示の手ぶれ検出センサが接続されており、手ぶれ補正を行うモードにおいては、レンズ制御部107は手ぶれ検出センサの信号に基づきブレ補正駆動部106bを適切に制御する。また、動画撮影時においては、主ミラー110及びサブミラー113が光軸105から撮像素子118に入光する光路から退避するため、焦点検出部114及び測光センサ116に被写体光学像は入射しない。そこで、カメラ制御部119は、焦点レンズ駆動部106aの駆動量と撮像素子118への露光により得られた連続的な画像情報を用いたいわゆる山登り方式と呼ばれるコントラスト式焦点検出部で撮像光学系のピント状態を調節する。また、カメラ制御部119は、撮像素子118への露光により得られた画像情報を用いて被写体像の輝度を算出し絞り状態を調節する。
次に、図3を用いて従来の音声予測による雑音低減処理について説明する。本実施形態における雑音低減処理は、駆動雑音混入期間の前及び/又は後の音声信号を用いて、駆動雑音混入期間の音声信号を予測する予測処理を行う。
図3に、予測処理における各段階の音声信号の例を示す。図3(a)〜(g)において、横軸は時間を表す。図3(a)、(b)、(d)〜(g)においては、縦軸は信号レベルを表す。図3(c)においては、縦軸は相関値を表す。
図3(a)は、受信した音声信号を示し、そのうちの一部区間において、絞りの駆動雑音が混入している。図3(b)は、ピッチ検出を行うための相関値参照区間の音声信号である。図3(c)は、相関値参照区間と相関値算出区間から求められた相関値及びそこから検出されたピッチを示す。なお、相関値参照区間とは、例えば雑音混入区間より前の所定時間長(例えば0.01秒)の区間をいう。また、相関値算出区間とは、例えば、相関値参照区間より長い所定時間長(例えば0.05秒)の区間をいう。図3(d)は、検出されたピッチを用いて雑音混入区間の音声信号を補間するために生成される予測信号、図3(e)は、図3(d)の予測信号に三角形状の窓関数を掛けたものを示している。図3(f)は、同様にして雑音混入区間の後方からの音声予測結果に図に示す窓関数を掛けたもの、図3(g)は、図3(e)及び図3(f)に示す、雑音混入区間の前後からの音声予測結果を加算して、雑音混入区間の音声信号の補間を行ったものである。以下、時間的に雑音発生より前の音声信号を前方と呼び、雑音発生後の音声信号を後方と呼ぶこととする。
予測処理においては、音声処理回路137はまず、図3(a)で示される雑音混入区間を加速度計120など用いて検出し、検出した雑音混入区間の信号を破棄する。なお、雑音混入区間の検出は、入力信号の周波数を分析し、駆動雑音の所定の特徴周波数成分と比較することで検出してもよい。あるいは、撮影レンズ駆動部への駆動命令タイミングを得ることで雑音混入区間を検出してもよい。
次に、音声信号処理回路137は、雑音混入区間直前の信号の相関値から繰返しピッチを検出する。図3(a)に示すように、音声信号は、短時間の領域に着目すると、比較的周期性が高い性質がある。このことを利用して、雑音混入区間の直前の音声信号を繰り返し複製することで雑音混入区間の予測信号を作成する。図3(a)の相関値参照区間の信号と相関値算出区間の信号から相関値を算出すると、音声信号において雑音混入区間直前から相関値が最大になった位置(時間長)が音声の繰返しピッチとなる。ただし、相関値算出区間に対し相関値参照区間が時間的に同期している位置で相関値が最大になることは自明である。そこで、本実施形態では、この値を除くべく、雑音除去区間からピッチ閾値間隔の長さ離れた、図3(b)に示す相関最大値探索区間から相関値の最大値が探索される。ピッチ閾値間隔は、録音する音声の基本周波数の最大値の逆数とするとよい。そうすると、求めたい音声の繰返しピッチよりも短いピッチを誤って検出することがなくなる。例えば、日本人の基本周波数は約400Hzまでなので、ピッチ閾値間隔は2.5msecに設定すればよい。
次に、音声信号処理回路137は、図3(d)に示すように、検出されたピッチ区間の音声信号を予測区間(雑音混入区間)の終端まで繰り返し複製して第1の予測信号を生成する。以下、この第1の予測信号を「前方からの窓掛け前予測信号」と呼ぶ。次に、図3(e)に示すように、作成した前方からの窓掛け前予測信号に三角形状の窓関数をかけて前方予測信号を作成する。以下、この段階での予測信号を「前方からの窓掛け後予測信号」と呼ぶ。このとき窓関数wf(t)は予測区間のデータ数がN+1点である場合、予測開始直後のデータをn=0とすると、wf(n)=(N‐n)/Nで表される関数である。
音声信号処理回路137は、上記と同様に、雑音混入区間の直後の区間においてピッチ検出を行い、検出されたピッチ区間の音声信号を予測区間の始端まで繰り返し複製して第2の予測信号を生成する。この第2の予測信号を、「後方からの窓掛け前予測信号」と呼ぶ。次に、図3(f)に示すように、後方からの窓掛け前予測信号に図3(e)とは逆向きの三角形状の窓関数を掛けて後方予測信号(後方からの窓掛け後予測信号)を作成する。後方からの窓掛け前予測信号にかけられる三角形状の窓関数wr(n)は、前方からの予測のときと対称となり、wr(n)=n/Nで表される。
音声信号処理回路137は、前方からの窓掛け後予測信号と後方からの窓掛け後予測信号とを加算して補間信号を生成する。そして、音声信号処理回路137は、雑音混入区間の音声信号を補間信号で置換することで雑音を低減させる。図3(g)はその結果の信号波形の例を示している。このように、第1の予測信号と第2の予測信号とをクロスフェードさせて補間信号を生成する。このようなクロスフェードによれば、前方からの予測信号と雑音混入区間直後との接続部、並びに、後方からの予測信号と雑音混入区間直前との接続部において、音声を滑らかにつなげることができる。なお、前述の説明においては、雑音混入区間の直前、直後の区間の音声信号を用いて予測信号を生成するものとして説明したが、本実施形態においては、「直前」、「直後」に限定されるものではない。たとえば、雑音混入区間より、0.01秒前から0.11秒前までの音声信号を用いて予測信号を生成してもよいし、雑音混入区間より、0.01秒後から0.11秒後までの音声信号を用いて予測信号を生成してもよい。
図3では、一例として、女性が「あ」と発音している間に駆動雑音が混入した例を示した。次に、別の音声信号について同様の予測処理を行う場合について述べる。
図4は、男性が「おだ」と発音した時の音声信号に駆動雑音が混入したときの例を示している。図3と同様に、横軸は時間、縦軸は信号レベルである。図4(a)に示すように、2つの音節「お」と「だ」の間に駆動雑音が混入しているのがわかる。図4(b)は、雑音混入区間直前の音声信号からの予測により得られた窓掛け後予測信号であり、図4(c)は、雑音混入区間直後の音声信号からの予測により得られた窓掛け後予測信号である。図4(d)は、図4(b)及び図4(c)の信号を加算して得た完全予測信号(補間信号)を示している。しかし、予測処理によって雑音低減処理を施した音声を聴取してみると、予測区間で音素/o/と/d/とが交じり合い、濁った音がして違和感を受ける。雑音混入区間が長くなると、窓掛け前予測信号に掛ける三角窓関数の傾斜がなだらかになり2音素の混じり方が増え違和感も大きくなる。
そこで本実施形態では、雑音混入区間の前後の音が異なるかを判断し、雑音混入区間の前後の音が異なる場合は完全予測信号の算出の仕方を変える。具体的には、雑音混入区間前後の音声信号の相関値を算出し、この相関値に基づいて、雑音混入区間の前後の音素の異同を判定する。そして、その判定結果に応じて補間信号の生成方法を制御する。具体的には、雑音混入区間の前後の音素が異なる場合はピッチ検出により予測された窓掛け前予測信号にかける窓関数を調節する。これにより、異なる音素どうしが混ざりにくく、違和感の少ない雑音低減処理が実現される。
以下、図5〜図7を参照して、本実施形態の雑音低減処理を説明する。図5は本実施形態の雑音低減処理を含む録音動作のフローチャートである。上述したように本実施形態では、録音は動画撮影時に被写体光学像信号と同期して行われる。録音が開始されると、カメラ制御部119は、加速度計120により駆動雑音が検出されたかを判断する(S1001)。なお、加速度計120を用いるかわりに、レンズ駆動命令を発したことで駆動雑音が検出されたと判断するようにしてもよい。S1001で駆動雑音が検出されない場合は、処理はS1010に進み、動画撮影スイッチOFF(すなわち録音スイッチOFF)が検出されるまでS1001に戻って処理が繰り返される。S1001で駆動雑音が検出された場合は、カメラ制御部119は、その駆動雑音が停止するまでの加速度計120の出力信号を解析して雑音混入区間を算出する(S1002)。このとき、雑音混入区間の音声信号は破棄される。混入した雑音がレンズ駆動に伴う駆動雑音であれば、カメラ制御部119から発せられるレンズ駆動命令のタイミングを監視しておけば概ねの雑音混入区間は検出できる。しかし、検出された雑音混入区間と実際の雑音混入区間に差異があると雑音除去性能は低下する。そこで本実施形態では、加速度計120によりレンズ駆動に伴うカメラボディ101の振動を検出することで、正確な雑音混入区間を検出している。
次に、音声信号処理回路137は、図3(a)〜(c)で説明したように雑音混入区間の直前及び直後の音声信号を利用して相関値を求める(S1003)。ここで、前方参照区間と前方算出区間とから求めた相関値の最大値をcor_ff(第1最大値)とする。また、後方参照区間と後方算出区間とから求めた相関の最大値をcor_rr(第2最大値)とする。次に、音声信号処理回路137は、S1003で算出した相関最大値cor_ff、cor_rrまでの間隔を用いて前方及び後方の音声信号の繰返しピッチの検出を行う(S1004)。音声信号処理回路137は、図3(d)で示したように、S1004で検出された繰返しピッチを用いて前方及び後方の窓掛け前予測信号を算出する(S1005)。
次に、音声信号処理回路137は、前方参照区間と後方算出区間との間の相関最大値cor_frを算出するとともに、後方相関値参照区間と前方算出区間との間の相関最大値cor_rfを算出する(S1006)。図6及び図7は、雑音混入区間の音声データを破棄した後の音声信号及び算出された相関値の例を示している。図6は、音素/a/が発音されている間に雑音が混入した例を示し、図7は、発音「おだ」における音素/d/を含む部分に雑音が混入した例を示している。
図6を用いて相関最大値cor_fr、cor_rfの算出方法を説明する。図6(a)は前方算出区間(第1算出区間)と後方算出区間(第2算出区間)の音声信号を表している。図6(b)は、前方参照区間(第1参照区間)の音声信号を、図6(d)は、後方参照区間(第2参照区間)の音声信号を表している。音声信号処理回路137は、前方参照区間の音声信号に対する後方算出区間の音声信号の相関値を算出する。このときの相関値の例を図6(c)に示す。図6(c)ではS1003で求めた相関値も説明のために表記している。音声信号処理回路137は、このときの最大となる相関値をcor_fr(第3最大値)として算出する。音声信号処理回路137は、同様に、後方相関値参照区間の音声信号に対する前方算出区間の音声信号の相関値を算出する。このときの相関値の例を図6(e)に示す。図6(e)ではS1003で求めた相関値も説明のために表記している。音声信号処理回路137は、このときの最大となる相関値をcor_rf(第4最大値)として算出する。
次に、音声信号処理回路137は、S1003で算出したcor_ff及びcor_rr、S1006で算出したcor_fr及びcor_rfを用いて、雑音混入区間の前後の音素の異同を判別する。雑音混入区間の前後で音素が同一であれば、雑音混入区間の音声信号の相関は高くなる。つまり、cor_ffとcor_frとの値はほぼ等しく、また、cor_rrとcor_rfとの値もほぼ等しくなるはずである。図6(c)において、cor_ffとcor_frとの値がほぼ等しく、また、図6(e)において、cor_rrとcor_rfの値もほぼ等しくなっているのがわかる。そこで、S1007では、音声信号処理回路137は、相関閾値α(αは正の数とする。)を用いて次の式(1)及び(2)を満たすとき、雑音混入区間の前後の音素は同一であると判定する。
1/α ≦ cor_fr/cor_ff ≦ α (1)
1/α ≦ cor_rf/cor_rr ≦ α (2)
式(1)は、第3最大値(cor_fr)に対する第1最大値(cor_ff)の比が所定範囲内にあるという条件式である。式(2)は、第4最大値(cor_rf)に対する第2最大値(cor_rr)の比が所定範囲内にあるという条件式である。S1007で式(1)及び(2)を満たすと、雑音混入区間の前後の音素は同一であると判定され、処理はS1008に進む。S1008では、音声信号処理回路137は、S1005で求めた前方及び後方の窓掛け前予測信号にそれぞれ対応する三角窓関数をかけて、前方及び後方の窓掛け後予測信号を算出する(S1008)。次に、音声信号処理回路137は、算出した前方及び後方の窓掛け後予測信号を加算して完全予測信号(補間信号)を生成する(S1009)。処理はその後、S1010に進む。
一方、図7を用いて雑音混入区間の前後で音素が異なる場合について説明する。上述したように、図7は、発音「おだ」における音素/d/を含む部分に雑音が混入した例であり、雑音混入区間の前の音素は/o/であるのに対し、雑音混入区間の後の音素は/a/に変化している。この場合、図7(e)に示すように、col_rfとcol_rrとの間に大きな差はないが、図7(c)に示すように、cor_ffとcor_frとの間では値が大きく異なっている。S1007で、上式(1)及び(2)を満たさない場合、雑音混入区間の前後で音素が異なると判断され、処理はS1012に進む。
S1012では、音声信号処理回路137は、補間信号の聴感上の違和感が少なくなるような窓関数に変更する。ここで変更する窓関数は、例えば次のように算出する。雑音混入区間のデータ数をN+1とし、雑音混入区間の最初の位置をn=0とすると、前方の窓関数wf及び後方の窓関数wrは次式で表される。
Figure 2014199343
Figure 2014199343
ただし、係数Knは、0<Kn<1である。
次に、音声信号処理回路137は、図8(a)、(b)で示すように、S1005で生成した窓掛け前予測信号にS1012で変更した窓関数を掛けて、窓掛け後予測信号を算出する(S1013)。次にS1009に進み、音声信号処理回路137は、前方及び後方の窓掛け後予測信号を加算して完全予測信号(補間信号)を生成する(S1009)。
図8(a)に示すように、前方の窓掛け後予測信号は雑音除去区間の終了位置より手前で無音信号となる。同様に、図8(b)に示すように、後方の窓掛け後予測信号は雑音除去区間の開始位置より先で無音信号となる。その結果、前方及び後方の窓掛け後予測信号を加算すると、図8(c)に示すようにオーバーラップしている区間は通常の三角窓関数を乗じたときに比べ短くなる。このように本実施形態では、雑音混入区間の前後の音素が同一でないと判定された場合、クロスフェードにおける前方からの予測信号と後方からの予測信号との重複時間長が短くなるように窓関数が調節される。これにより、異なる2つの音素から予測される音声信号が交じり合うことによる聴感上の違和感が低減される。
次に、音声信号処理回路137は、雑音混入区間の信号をS1009で生成した完全予測信号で置き換え、これをメモリ134に書き込む(S1010)。以上で雑音低減処理が完了する。S1011では、動画撮影スイッチOFF(すなわち録音スイッチOFF)の検出を行い、録音スイッチOFFが検出されるまでS1001に戻り処理を繰り返す。録音スイッチOFFが検出されると、録音動作は終了する。
以上説明したように本実施形態では、雑音混入区間の前後の音声信号で相関値を算出し比較することで雑音混入区間の前後の音声が同じ音素か否かを判断し、その判断結果に応じて予測処理を制御する。具体的には、雑音混入区間の前後で音素が異なる場合は、窓掛け前音声信号に乗じる窓関数を変更している。これにより、雑音混入区間の前後の音声信号が異なる場合は、前方と後方からの予測信号が交じり合っておこる違和感が生じにくくなり、雑音除去性能が向上する。
上述の実施形態では、雑音混入区間の前後の音素が異なると判断したときは、係数Knを固定値とする窓関数を用いた。しかし、係数Knを雑音混入区間の長さによって変更してもよい。例えば、係数Knを雑音混入区間の時間長t_nsにより次式のように設定してもよい。
Figure 2014199343
ただし、Tlは雑音混入区間の時間閾値である。雑音混入区間がある程度長くなった場合に、予測処理の性能は低下するので雑音混入区間を全て予測信号で補間すると違和感が生じる。そこで、雑音混入区間t_nsが時間閾値Tlを超える場合は、図9(a)に示すように前方及び後方の窓掛け後予測信号を加算しても互いの予測信号がオーバーラップせずに、無音区間ができるようにする。その結果、雑音混入区間がある程度長いときでも違和感の少ない予測処理信号を生成できる。また、雑音混入区間t_nsが時間閾値Tlを超え予測処理をした結果、完全予測信号に無音区間ができた場合、無音区間に低レベルの雑音(コンフォートノイズ)を加えてもよい(図9(b))。人間の聴覚上、聴音時に音声が完全に無音になると違和感を生じる。特に、ヘッドフォンなど耳に密着した音声再生装置で聴音しているときは顕著である。そこで、無音となった区間にコンフォートノイズを加えることで、完全な無音区間による違和感を低減することができる。コンフォートノイズは、白色ノイズ又はピンクノイズであればよい。
また、雑音混入区間が非常に短いときは、雑音混入区間の前後の音声信号の相関値が低い場合でも通常の三角窓関数を用いて予測処理を行っても違和感は少ない。また、前述した窓関数wf、wrを用いて完全予測処理を行っても、通常の三角窓関数を用いたときの差は余り感じられない。そこで、雑音混入区間の長さによって窓関数を変更するかを判断してもよい。図10のフローチャートを用いて説明する。図10において、図5のフローと同じ処理ステップには同じ参照番号を付し、それらの説明は省略する。図10の処理フローでは、S1005とS1006との間にS1106が追加されている。S1106においては、雑音混入区間t_nsが短時間閾値Ts以上であるか否かを判断する。短時間閾値は例えば20msec程度に設定する。雑音混入区間t_nsがTs以上の場合は、処理はS1007に進む。そうでなければ、新たに窓関数を算出する必要はないと判断して、処理はS1006に進む。このように、雑音混入区間t_nsが短いときは、S1106において新たに窓関数を算出する必要がないと判断され、雑音混入区間前後の音声信号の相関値を算出せずに窓掛け後予測波形が算出される。これにより、演算負荷を軽減できる。
また、雑音混入区間の前後で音圧レベルを正規化してから相関値を求めてもよい。図11(a)は雑音混入区間の前後で同じ音素が続いているが徐々に音圧レベルが下がっている音声信号の例である。図11(b)〜図11(e)は、図6(b)〜図6(e)と同様の相関値を示すものである。図11(a)に示すような同じ音素が続いているが音圧レベルに変化がある音声信号では、通常の三角窓関数を用いて予測処理を行っても性能の良い雑音処理が可能である。しかし、雑音混入区間の前後で音圧レベルが下がっているので、図11(c)、図11(e)に示すように相関値に大きな差異が発生し、雑音混入区間の前後で音素が異なると判断されてしまう。そこで、図12に示すように、音圧レベルを正規化した音声信号を用いて相関値を算出するとよい。これにより、雑音混入区間の前後で同じ音素が続いているが徐々に音圧レベルが下がっている音声信号についても精度の良い雑音低減処理ができる。
また、人の声に比べて楽器演奏などの楽音信号は、音の変化は急激ではないことが多い。よって、雑音除去区間の前後で音が変わっていた場合に通常の三角窓関数を用いて予測処理を用いても違和感は少ない。そこで、ポートレート撮影、スポーツ撮影、音楽撮影等の撮影モードが存在する撮影装置であれば、撮影モードによって窓関数を変更してもよい。例えば、操作者がポートレート撮影モードに設定した時は前述したフローチャートによる動作を行うが、音楽撮影モードのときは相関値算出及び比較の動作を行わずに、三角窓関数を通常のまま固定するなどが考えられる。撮影モードの設定によって窓関数を制御することで、撮影者の意図に沿う雑音除去処理ができる。
上述の実施形態では、レンズの駆動雑音による雑音除去について述べた。しかし、ユーザがスイッチ、ダイヤルなどの操作部材を操作する際に発生する操作雑音、カメラボディを操作者が触ることにより発生するタッチノイズなど、加速度計120で検知し雑音混入区間が検出できる雑音であれば、雑音除去処理可能である。
<実施形態2>
上述の実施形態1では、雑音混入区間の前後の音声信号で相関値を算出し比較することで雑音混入区間の前後で音素が変わっているか否かを判断した。これに対し実施形態2では、雑音混入区間の前後の音声信号の音圧レベルを比較することで音素が変わっているか否かを判断する。相関値の比較に対し、音圧レベルの比較では音素変化の判断の精度は下がるが、相関値を算出するのに比べて大幅に演算負荷を低減できる。
図13は、本実施形態における録音動作のフローチャートである。図5のフローと同じ処理ステップには同じ参照番号を付し、それらの説明は省略する。図13の処理フローでは、図5のS1006及びS1007のかわりに、S2006及びS2007が実行される。S2006では、音声信号処理回路137は、雑音混入区間の前後の音圧レベルを算出する。図14は、雑音混入区間の前後で音素の異なる音声信号の音圧レベルの算出を説明する図である。ここでは、例えば、雑音混入区間の直前と直後の音圧レベル比較区間における音声信号の最大値と最小値を検出している。
次に、S2007では、音声信号処理回路137は、S2006で算出した雑音混入区間の前後の音声レベルを比較する。比較した音声レベルの差異が所定範囲内であるときは、雑音混入区間の前後で音素の変化がないと判断され、処理はS1008に進む。一方、音圧レベルの差異が所定範囲を超えるときは、雑音混入区間の前後で音素が異なると判断され、処理はS1012に進む。
このように、実施形態2では、雑音混入区間の前後の音声信号の音圧レベルを比較することで音素が変わっているかを判断する。その結果、相関値を算出し比較するのに対し、音素変化の判断の精度と引き換えに、大幅に演算負荷を軽減することができる。
<実施形態3>
図15は、実施形態2における、デジタル一眼レフカメラと情報処理装置を含むシステムを示した図であり、デジタル一眼レフカメラ100と情報処理装置170とが通信ケーブル151によって接続されていることを示している。図16は、デジタル一眼レフカメラ100及び情報処理装置170のブロック図である。本実施形態におけるデジタル一眼レフカメラ100のカメラボディ101には、外部装置との通信を行うための通信コネクタ141が設けられている。この通信コネクタ141は、情報処理装置170の通信コネクタ174と、通信ケーブル151を介して接続されている。図13及び図14において、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
情報処理装置170は、制御部171、音声信号処理回路172、メモリ173、操作入力部175、音声再生装置176、表示装置177を有している。制御部171は、通信コネクタ174を介して、カメラボディ101側のメモリ134に記録された音声信号を含む動画記録データを受信する。音声信号処理回路172は、その音声信号に対して雑音除去処理を行う。この雑音除去処理で得られた信号は、メモリ173に記録される。
本実施形態では、メモリ173には雑音除去処理を施していない駆動雑音を含む音声信号と、雑音区間検出部の検出結果である音声信号に同期した雑音混入区間の情報(雑音混入区間タイミング)が記録されている。雑音除去処理は、操作者によって操作される操作入力部175からの命令信号に基づき行われ、雑音除去処理の経過は音声再生装置176及び表示装置177に出力される。
図17、図18を用いて本実施形態のレンズ駆動動作と雑音除去処理の動作について説明する。
図17は本実施形態におけるカメラ側でのレンズ駆動動作及び音声記録のフローチャートである。動画撮影スイッチ(すなわち録音スイッチ)がONにされると、録音動作が開始される。S3001では、カメラ制御部119は、加速度計120を用いて、駆動雑音を検出する。駆動雑音が検出されない場合、処理はS3004に進み、動画撮影スイッチ(=録音スイッチ)がOFFになるまで、S3001に戻って処理が繰り返される。一方、S3001で駆動雑音が検出されると、処理はS3002に進み、カメラ制御部119は、加速度計120の出力信号を解析して雑音混入区間を算出する。次に、カメラ制御部119は、算出した雑音混入区間のタイミングを音声信号に同期してメモリ134に記録する(S3003)。
次に図15を用いて、デジタル一眼レフカメラ100と情報処理装置170を通信ケーブル151で接続し情報処理装置170で雑音除去処理を行う動作について説明する。
操作入力部175によって雑音除去処理の命令が入力されると、デジタル一眼レフカメラ100及び情報処理装置170内で、図18のフローチャートがスタートする。まず、情報処理装置170側の制御部171は、通信ケーブル151を介し、カメラボディ101内のメモリ134に記録された駆動雑音が混入した音声信号及び雑音混入区間タイミング記録を含む動画記録データを読み込む(S3101)。次にS3102で、制御部171は、その動画記録データに雑音混入区間タイミングが存在するか否かを判断する。雑音混入区間タイミングが存在しない場合は処理はS3111に進む。一方、雑音混入区間タイミング記録が検出されると処理はS1003に進み、以下、S1013までの実施形態1と同様の処理を、制御部171が実行する。
S3111では、制御部171は、読み込んだ動画記録データの終了の検出を行う。ここで動画記録データの終了が検出されるまで、S3101に戻って処理が繰り返される。動画記録データの終了が検出されると処理は終了する。
上述の例では、図15に示されるような、デジタル一眼レフカメラ100と情報処理装置170とが通信ケーブル151で電気的に接続されたシステムを示した。この図15の構成に対する変形例を、図19に示す。図19の構成においては、動画記録データを記録するデジタル一眼レフカメラ100のメモリ134がカメラボディ101から取り外し可能なメモリカード134aで構成されている。この場合、動画記録データが記録されたメモリカード134aを、情報処理装置170側に設けられたメモリカードリーダ152に差込み、情報処理装置170に動画記録データの転送が可能な状態にして雑音除去処理を行う。これにより、デジタル一眼レフカメラ100と情報処理装置170との間を通信ケーブル151でつなぐ必要はない。雑音除去処理の動作は、図18のS3101がメモリカードから動画記録データを読み込む動作に変更されるだけである。また、情報処理装置170にメモリカード134aを読み込む装置を要していれば、メモリカードリーダ152は必要ない。すなわち、実施形態の情報処理装置170は、単独での動作も可能である。実施形態の情報処理装置170としては、音声信号を処理することができればどのような装置であってもよい。たとえば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、撮像装置、テレビなどであってもよい。
<他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。

Claims (14)

  1. 受信した音声信号のうち雑音が混入した雑音混入区間を検出する検出手段と、
    前記雑音混入区間の前後の音素の異同を判定する判定手段と、
    前記雑音混入区間の前方及び後方の区間の音声信号を用いて前記雑音混入区間の補間信号を生成し、前記雑音混入区間の音声信号を前記補間信号で置換することで雑音を低減させる雑音低減手段と、
    を有し、
    前記雑音低減手段は、前記判定手段での判定結果に応じて前記補間信号の生成方法を制御することを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記雑音低減手段は、
    前記雑音混入区間の前方の音声信号を複製することで前記雑音混入区間の第1の予測信号を生成し、
    前記雑音混入区間の後方の音声信号を複製することで前記雑音混入区間の第2の予測信号を生成し、
    前記第1の予測信号と第2の予測信号とをクロスフェードさせて前記補間信号を生成し、
    前記判定手段での判定結果に応じて、前記クロスフェードにおける前記第1の予測信号と前記第2の予測信号との重複時間長を調整することで、前記補間信号の生成方法を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記重複時間長の調整は、前記クロスフェードに用いる前記第1及び第2の予測信号それぞれの窓関数を調節することで行われることを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記判定手段は、
    前記前方における第1参照区間の音声信号に対する前記前方における第1算出区間の音声信号の相関の最大値である第1最大値を算出し、
    前記後方における第2参照区間の音声信号に対する前記後方における第2算出区間の音声信号の相関の最大値である第2最大値を算出し、
    前記第1参照区間の音声信号に対する前記第2算出区間の音声信号の相関の最大値である第3最大値を算出し、
    前記第2参照区間の音声信号に対する前記第1算出区間の音声信号の相関の最大値である第4最大値を算出し、
    前記第3最大値に対する前記第1最大値の比と、前記第4最大値に対する前記第2最大値の比とがそれぞれ所定範囲内にある場合に、前記雑音混入区間の前後の音素は同一であると判定し、
    前記雑音低減手段は、前記判定手段により前記雑音混入区間の前後の音素が同一ではないと判定された場合、前記クロスフェードにおける前記重複時間長が短くなるように前記窓関数を調節する
    ことを特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記雑音低減手段は、前記雑音混入区間の時間長が所定の時間閾値を超える場合、前記クロスフェードによって前記第1の予測信号と前記第2の予測信号とが重複しないように前記窓関数を調節することを特徴とする請求項3又は4に記載の信号処理装置。
  6. 前記雑音低減手段は、前記第1の予測信号と前記第2の予測信号とが重複しないように前記窓関数を調節したことにより、前記第1の予測信号と前記第2の予測信号との間に無音区間ができた場合、該無音区間にコンフォートノイズを加えることを特徴とする請求項5に記載の信号処理装置。
  7. 前記雑音低減手段は、前記雑音混入区間の時間長が所定の時間閾値より短い場合、前記補間信号の生成方法の制御を行わないことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  8. 前記判定手段による判定の前に、前記雑音混入区間の前後で音圧レベルを正規化する手段を更に有することを特徴とする請求項4に記載の信号処理装置。
  9. 前記判定手段は、前記雑音混入区間の前後の音圧レベルの差が所定範囲内である場合に、前記雑音混入区間の前後の音素は同一であると判定することを特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の信号処理装置を有することを特徴とする撮像装置。
  11. 前記検出手段は、前記受信した音声信号のうち、前記撮像装置が有する撮像手段の駆動によって発生した雑音が混入した区間を、前記雑音混入区間として検出することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記検出手段は、前記撮像手段の駆動によって発生した振動を検出する振動検出手段を含み、前記振動検出手段が振動を検出した期間を前記雑音混入区間として検出することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  13. 検出手段が、受信した音声信号のうち雑音が混入した雑音混入区間を検出する検出ステップと、
    判定手段が、前記雑音混入区間の前後の音素の異同を判定する判定ステップと、
    雑音低減手段が、前記雑音混入区間の前方及び後方の区間の音声信号を用いて前記雑音混入区間の補間信号を生成し、前記雑音混入区間の音声信号を前記補間信号で置換することで雑音を低減させる雑音低減ステップと、
    を有し、
    前記雑音低減手段は、前記雑音低減ステップにおいて、前記判定ステップでの判定結果に応じて前記補間信号の生成方法を制御することを特徴とする信号処理方法。
  14. コンピュータを請求項1乃至9のいずれか1項に記載の信号処理装置が有する各手段として機能させるためのプログラム。
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